微生物検査法 - 日本赤十字社 松山赤十字病院

平成27年6月4日
検査第四課 谷松 智子
S.pneumoniae
M.catarrhalis
【本日の内容】
1)血液培養検査について
2)薬剤感受性検査について
3)検査の依頼方法・結果の見方
4)特殊検査、その他
【本日の内容】
1)血液培養検査について
2)薬剤感受性検査について
3)検査の依頼方法・結果の見方
4)特殊検査、その他
1)血液培養検査について
・
・
・
・
・
・
採血量
回数と採血のタイミング
皮膚消毒
分離菌と検出時間
起因菌と汚染菌の鑑別
陽性時の検査の流れ
血液培養に推奨される採血量
血液量 10ml VS 血液量 20ml
検出率30%向上
血液量 10ml VS 血液量 30ml
検出率47%向上
血液量 30ml VS 血液量 40ml
検出率 7%向上
Cockerillらの報告,2004
1回の血液量 20~30ml 推奨 , Cumitech
1回の血液量 10~20ml 推奨 ,当院
血液と液体培地の適性比率
血液 : 5~10倍に希釈
使用抗菌薬、補体、貪食能を有する白血球の希釈
当院の1回の血液量(推奨)
成人 10~20ml (各5~10ml)
小児
1~2ml(1ボトル)
BHI
組成
トリプトソイ
吸着ビーズ(透明)
血液培養ボトル
1)血液培養検査について
・
・
・
・
・
・
採血量
回数と採血のタイミング
皮膚消毒
分離菌と検出時間
起因菌と汚染菌の鑑別
陽性時の検査の流れ
【血液培養採血回数と累積陽性率】
99%
100%
80%
80%
88%
99% 100%
96%
91%
100%
80%
65%
60%
40%
20%
0%
1回
2回
3回
菌血症(80例)
1975年
Washington,ら
1回
2回
3回
菌血症(282例)
1983年
Weinsteinら
1回
2回
3回
4回
心内膜炎を除く菌血症(163例)
1990年
Cockerill,ら
米国血液培養検査ガイドライン
CUMITECH 1C Blood cultures Ⅳ 2005年改定
血液培養 2セット採取の月別提出状況
検体数(件)
採血のタイミングは?
300
250
提出率(%)
100.0
90.0
検体数(セット数)
発熱、悪寒直後の抗菌薬投与前
80.0
70.0
200
60.0
150
50.0
40.0
100
2セット提出率
50
(汚染菌除)
30.0
1セット 9.0%
2セット 12.8%
20.0
10.0
0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1
2011年
2012年
2013年
2
3
0.0
(月)
1)血液培養検査について
・
・
・
・
・
・
採血量
回数と採血のタイミング
皮膚消毒
分離菌と検出時間
起因菌と汚染菌の鑑別
陽性時の検査の流れ
血液採取部位(皮膚)の消毒
採血部位
70%イソプロピル
アルコール
80%エタノール
酒精綿で清拭後
酒精綿で清拭後
15秒以上放置
30秒以上放置
ポピドンヨード清拭後
2分間放置
ハイポアルコール清拭・乾燥
採血
2007年2月
CUMITECH(米国)ガイドライン
血液培養ボトルの消毒
【ボトルの消毒】
アルコール綿で消毒
血液注入後、転倒混和
小児用20ml
PF培養ボトル
提出時間
好気用30ml
FA培養ボトル
嫌気用40ml
FN培養ボトル
深夜帯0:00~6:00を除く
1)血液培養検査について
・
・
・
・
・
・
採血量
回数と採血のタイミング
皮膚消毒
分離菌と検出時間
起因菌と汚染菌の鑑別
陽性時の検査の流れ
陽性球菌の68%がブドウ球菌
≪血液≫ 416株の分離状況
陽性率12.4%(573/4637)
MRSA
20%
グラム陽性球菌(193株) 46.4% 株数 %全体(%)
ブドウ球菌(Staphylococcus spp) 132 68.4 31.7
連鎖球菌群(Streptococcus spp) 28 14.5
6.7
腸球菌群(Enterococcus spp)
26 13.5
6.3
肺炎球菌(S.pneumoniae )
6 3.1
1.4
グラム陰性桿菌(178株) 42.8%
腸内細菌群
緑膿菌(P.aeruginosa )
インフルエンザ菌
その他 (45株)
嫌気性菌(Clostridium 他)
真菌
162 91.0
6 3.4
2 1.1
25
7
38.9
1.4
0.5
6.0
1.7
ブドウ球菌(132株)の内訳 CNS % %
56%
CNS
74
56.1
S.aureus (MSSA)
31 23.5
MSSA
S.aureus
(MRSA)
27 20.4
24%
陰性桿菌の91%が腸内細菌
C.freundii
腸内細菌群(162株)の内訳
% %
S.marcescens
E.coli
103 63.6
他
E.cloacae
K.pneumoniae 7%
25 15.4
K.oxytoca
6%
K.oxytoca
9 5.6
K.pneumoniae
E.cloacae
7 4.3
E.coli
15%
S.marcescens
4 4.3
64%
C.freundii
3 1.9
菌種別検出平均時間(当院)
CNS
MRSA
MSSA
Streptococcus spp.
Enterococcus spp.
E.coli
K.pneumoniae
P.aeruginosa
複数菌
真菌
嫌気性菌
0
1000
2000
1440分(24時間)
3000
4000
分
1)血液培養検査について
・
・
・
・
・
・
採血量
回数と採血のタイミング
皮膚消毒
分離菌と検出時間
起因菌と汚染菌の鑑別
陽性時の検査の流れ
CNS のカテ感染と汚染菌の検出時間別検体数(当院)
カテ感染の平均検出時間(16検体):1038分(17時間)
汚染菌の平均検出時間(21検体):2007分(33時間)
検体数
(p<0.005)
1200分(20時間)
5
4
3
2
1
0
分
2セット採血の陽性検体の
起因菌数と汚染菌数 (2013年)
陽性検体
起因菌
汚染菌
1セット
1/2
2セット
2/2
116
16
46
28
141
2
2セット中1セットのみ陽性検体の分離菌
(74件)
腸内細菌群
1)血液培養検査について
・
・
・
・
・
・
採血量
回数と採血のタイミング
皮膚消毒
分離菌と検出時間
起因菌と汚染菌の鑑別
陽性時の検査の流れ
血液採取から結果報告までの流れ
自動機器
陽性ボトルの認識・警告
血液培養装置にセット
陰性ボトル
血液採取から結果報告までの流れ
陽性ボトルのグラム染色を実施
主治医に電話連絡
病棟にFAX報告
電子カルテに付箋、
サブカルチャー実施
連鎖球菌
ブドウ球菌
腸内細菌群
血液採取から結果報告までの流れ
分離培養から菌種の推定
血液寒天培地
菌種同定と薬剤感受性の実施
結果報告
MRSA選択培地
2セット採血時の注意点
1セット
2セット
2セットの区別がわかるよう・・・
例) ①、②とか左、右など
嫌気
好気
嫌気
好気
2014年度
内科
腎臓内科
呼吸器内科
小児科
循環器内科
外科
リウマチ科
肝胆膵センター
救急部
消化器内科
呼吸器外科
整形外科
泌尿器科
心臓血管外科
神経内科
脳神経外科
血管外科
産婦人科
臨床腫瘍科
皮膚科
耳鼻咽喉科
放射線科
眼科
形成外科
口腔外科
内科(12.4%)
腎臓内科(16.5%)
外科(24.4%)
肝胆膵(28.2%)
救急部(31.1%)
陽性検体
臨床腫瘍科(38.5%)
件数
()陽性率
放射線科(33.3%)
0
100
200
300
400
500
600
(件数)700
【本日の内容】
1)血液培養検査について
2)薬剤感受性検査について
3)検査の依頼方法・結果の見方
4)特殊検査、その他
CLSI
日本化学療法学会
EUCAST
菌種ごとに
(S)(Ⅰ)(R)で表示
疾患別に
(S)(R)で表示
菌種ごとに
(S)(R)で表示
米国の用法・用量に基づき
決定
日本の用法・用量に基づき
決定
欧州各国の用法・用量を
考慮して決定
細菌学的BP
臨床的BP
臨床的BP
近年BP設定変更が頻繁
PK-PDの概念をもとに計算
式で設定
PK-PD、臨床的データをも
とに設定、改訂
検査室に適する
臨床に適する
用法用量は日本に近い
日本の検査室で最も多い
呼吸器・敗血症・尿路以外の
疾患には適応されない
最近、注目されている
微量液体希釈法
ディスク拡散法
薬剤名
MIC
判定
PCG
2
R
ABPC
2
R
MPIPC
>2
R
CEZ
<8
R
CTM
<8
R
CFDN
>2
R
FMOX
<4
R
IPM
<1
R
A/S
<8
R
ABK
2
S
GM
<1
S
EM
>4
R
CLDM
<0.5
R
MINO
<2
S
LVFX
<0.5
S
ST
<1
S
VCM
1
S
TEIC
<2
S
FOM
<4
S
RFP
<1
S
LZD
<2
S
【MRSAの場合の注意点】
菌種同定
S.aureus と判定
MPIPC(またはCFX)が耐性(R)
β-ラクタム系薬はすべて耐性(R)
CLDMの誘導耐性
erm 遺伝子を持つ
EMで誘導産生される(Dテスト陽性)
EM
CLDM
CLDMは耐性(R)
Dテスト
【肺炎球菌の判定基準の注意点】
旧 判定基準
PCG
S
Ⅰ
R
≦0.06
0.12~1.0
≧2
新しいブレイクポイント
疾患
投与方法
S
I
R
静注
≦2
4
≧8
経口
≦0.06
0.12~1
≧2
静注
≦0.06
―
≧0.12
髄膜炎以外
髄膜炎
(2008年~)
MIC値
2011年~2013年11月
PCG(経口)の場合
(髄膜炎以外)
MIC値
2011年~2013年11月
PCG(静注)の場合
(髄膜炎以外)
MIC値
2011年~2013年11月
髄膜炎の場合
MIC値
結果コメント
結果は経口薬の判定基準で表しています
髄膜炎:PCGが0.12以下が耐性(PRSP)
髄膜炎以外:静注の場合はPCG8以上が耐性
経口薬の場合はPCG2以上が耐性(PRSP)です
S.pneumoniae(PISP)
1+
薬剤名
MIC
判定
PCG
0.12
Ⅰ
松山赤十字病院の臨床分離株を対象としたCLSIのBPに準ずるアンチバイオグラム (2012.1~12)
●
●
●
グラム陽性球菌
細菌名
PSSP(肺炎球菌)
PISP(肺炎球菌)
PRSP(肺炎球菌)
S.aureus
MRSA
CNS
S.pyogenes
S.agalactiae(B群)
E.faecalis
E.faecium
PCG ABPC
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
CEZ
細菌名
H.influenzae
P.aeruginosa
PIPC ABPC
●
●
CCL
●
細菌名
E.coli
K.pneumoniae
S.marcescens
C.freundii
K.oxytoca
E.cloacae
P.mirabilis
M.morganii
Acinetobacter
PIPC ABPC
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
CCL
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
CTM
●
●
●
●
●
●
CTX CDTR CFIX CFDN CTRX CFPM C/A
●
●
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●
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●
●
●
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●
●
●
S/A FMOX IPM
●
●
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●
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●
●
●
MEPM LVFX
●
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●
●
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●
●
●
●
●
●
●
●
EM
●
●
●
●
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●
●
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●
●
CAM CLDM MINO
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
CP
●
●
●
80%以上の株が感受性
60%以上、80%未満の株が感受性
60%未満の株が感受性
GM
ABK
●
●
●
●
●
●
●
VCM TEIC
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
RFP
●
●
●
●
●
●
ST
●
●
●
●
●
●
FOM
LZD
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
グラム陰性桿菌
抗
菌
薬
略
号
一
覧
略号
PCG
PIPC
ABPC
CEZ
CCL
CTM
CTX
CDTR
CFIX
CTRX
抗菌薬名
benzylpenicillin
piperacillin
ampicillin
cefazolin
cefaclor
cefotiam
cefotaxime
cefditoren
cefixime
ceftriaxone
CTM
●
CTM
●
●
●
●
●
●
●
●
CTX
●
CTX
●
●
●
●
●
●
●
●
●
製品名
ペニシリンG
ペントシリン
ビクシリン
セファメジンα
ケフラール
パンスポリン
セファタックス
メイアクト
セフスパン
ロセフィン
CFS CDTR CFIX CTRX CFPM CZOP S/A
●
●
●
●
●
●
●
●
●
C/A
●
CEZ CPDX CFPN CMZ FMOX CPR
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
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●
●
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●
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●
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●
●
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●
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●
●
●
C/A
●
●
●
●
●
●
●
●
略号
CAZ
CFDN
CPR
CFPM
CZOP
FMOX
S/A
C/A
S/C
P/T
AZT
抗菌薬名
ceftazidime
cefdinir
cefpirome
cefepime
cefozopran
flomoxef
sulbactum/ampicillin
clavulanic/amoxicillin
sulbactum/cefoperazone
piperacillin/tazobactam
aztreonam
製品名
モダシン
セフゾン
ケイテン
セフェピム
ファーストシン
フルマリン
ユナシン
オーグメンチン
スルペラゾン
ゾシン
アザクタム
CAZ
IPM
●
●
CAZ
●
●
●
●
●
●
●
●
●
IPM
●
●
●
●
●
●
●
●
●
略号
IPM
MEPM
LVFX
CPFX
EM
CAM
CLDM
TC
MINO
ISP
MEPM LVFX CPFX CAM
●
●
●
●
●
●
●
S/C
P/T
●
●
MINO LVFX
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
S/C
●
●
●
●
●
●
●
●
●
抗菌薬名
imipenem/cilastatin
meropenem
levofloxacin
ciprofloxacin
erythromycin
clarithromycin
clindamycin
tetracycline
minocycline
isepamicin
製品名
チエナム
メロペン
クラビット
シプロキサン
エリスロシン
クラリス
ダラシン
アクロマイシンV
ミノマイシン
エクサシン
肺炎球菌、β -溶連菌のCTRX(ロセフィンと)P.aeruginosaのP/T(ゾシン)は2011年1月から追加となりました。
TC
●
略号
AMK
GM
TOB
ABK
FOM
CP
RFP
VCM
TEIC
ST
AMK
GM
TOB
ISP
●
●
●
●
AMK
●
●
●
●
●
●
●
●
●
GM
●
●
●
●
●
●
●
●
●
FOM
●
●
●
●
●
●
●
●
RFP
●
抗菌薬名
amikacin
gentamicin
tobramycin
arbekacin
fosfomycin
chloramphenicol
rifampicin
vancomycin
teicoplanin
sulfamethoxazole/trimethoprim
ST
●
AZT
●
ST
●
●
●
●
●
●
●
●
●
AZT
●
●
●
●
●
●
●
●
製品名
アミカシン
ゲンタシン
トブラシン
ハベカシン
ホスミシン
クロロマイセチン
リファシン
バンコマイシン
タゴシッド
バクタ
【本日の内容】
1)血液培養検査について
2)薬剤感受性検査について
3)検査の依頼方法・結果の見方
4)特殊検査、その他
便培養
食中毒原因菌目的
抗菌薬関連腸炎原因菌
病原性大腸菌
C.difficile
サルモネラ
MRSA
赤痢菌
キャンピロバクター
エルシニア
黄色ブドウ球菌
腸炎ビブリオ
監視培養
(腸管材料)
感染性腸炎目的に検査を実施しました
サルモネラO-7群です
食中毒原因菌です
Salmonella spp
Esherichia coli-Nomal
Enterococcus spp-Nomal
1+
3+
2+
(腸管材料)
抗菌薬関連性腸炎目的で検査しました
CDトキシン陽性株です
Clostridium difficile
MRSAを認めず
Entelococcus spp-Nomal
Esherichia coli-Nomal
1+
3+
2+
(呼吸器材料)
P3
Geckler1
Staphylococcus aureus MRSA
α‐Streptococcus spp -Normal
Corynebacterium spp-Normal
Neisseria spp – Normal
Micrococcus spp-Normal
1+
3+
3+
2+
2+
塗抹で常在菌を多数認めます
誤嚥を示唆します
MRSAは定着菌(保菌)と推定します
(呼吸器材料)
吸引痰
Geckler 5
白血球 2+
貪食像 有
Corynebacterium spp
2+
日和見感染原因菌
多剤耐性Corynebacterium属
代表的
C.jeikeium
塗抹でグラム陽性桿菌を多数認めます
貪食像も見られます
ムコイドタイプの菌株です
Pseudomonas aeruginosa
バイオフィルム形成菌
気管支拡張症など・・・
2+
グリコカリックス
×1000
×200
検体の前処理
塗抹検査
(約1.5時間)
50点+32点(集菌法)
培養検査
210点
結核菌検査指針:集菌法推奨
(ローダミン・オーラミン)
チールネルゼン染色で確認
1~2 時間
喀痰の場合
緊急 : 直接塗抹法
通常 : 集菌法
6週間観察後報告
8週間観察後廃棄
陽性
結核菌、非結核菌の鑑別
遺伝子(TRC)、DDHの依頼
2.5 時間
結核菌 410点
MAC 430点
410点
(RNAの増幅)
緊急時は2.5時間で結果報告が可能
抗酸菌塗抹
塗抹(蛍光)
抗酸菌培養
抗酸菌同定(DDH)
結核菌遺伝子検査(TRC)
MAC遺伝子検査(TRC)
【本日の内容】
1)血液培養検査について
2)薬剤感受性検査について
3)検査の依頼方法・結果の見方
4)特殊検査、その他
尿中肺炎球菌莢膜抗原
クラミジア・トラコマティス抗原
イムチェックVZV
ヘルペスダイレクトテスト
ノロウイルス抗原
CDトキシン
イムノクロマト法
尿中には症状出現後3日以降に出現(急性期は陰性)
症状が回復しても陽性になる場合がある(治療効果の判定には不可)
乳幼児には偽陽性の場合がある。(鼻咽頭に常在)
共通抗原を持つS.mitis(口腔内常在菌)に交差反応あり
肺炎球菌ワクチン接種後5日以内は偽陽性となる場合がある。
髄液検体にも対応可能。(210点)
クロストリジウム ディフィシル
(Clostridium difficile)
CD抗原: GDH(グルタメートデヒドロゲナーゼ)の検出
CD毒素: トキシンA/Bの検出(AとBの区別はできない)
抗原(-)
毒素(-)
抗原(+)
毒素(-)
抗原(+)
毒素(+)
(2013年)
便中CD抗原/トキシン検査
(342件)
(+)/(+)
32件
9%
(+)/(-)
64件
(19%)
抗原
(-)
トキシン
(-)
246件
(72%)
培養結果
(208件)
(+)/(+)の検体(21件)
トキシン(+)株
20件
95%
トキシン(-)株
1件
5%
培養陰性
0件
0%
(+)/(-)の検体(55件)
トキシン(+)株
25件
45%
トキシン(-)株
19件
35%
培養陰性
11件
20%
(-)/(-)の検体(132件)
トキシン(+)株
4件
3%
トキシン(-)株
0件
0%
培養陰性
128件
97%
なるべく小指の先程の量
ノロ専用綿棒
嘔吐物はできない
採取不可能な場合
ICNが指示
ICTで院内感染対策上必要とされた場合に実施
TRC法が有用だった事例
症
状
あ
り
NO
性別
年齢
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
女
男
女
男
男
女
女
男
男
女
女
女
男
男
女
男
女
女
男
74 才
64 才
77 才
86 才
82 才
80 才
85 才
80 才
82 才
78 才
65 才
90 才
84 才
79 才
30 才
64才
46 才
76 才
74 才
イムノクロ
TRC法
マト法
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NO
性別
年齢
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
女
男
女
女
女
女
女
男
女
男
女
男
男
女
男
男
男
男
71 才
74 才
64 才
63 才
70 才
65 才
64 才
78 才
76 才
85 才
81 才
74 才
86 才
57 才
68 才
80 才
79 才
86才
イムノクロ
TRC法
マト法
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ノロウイルス
オーダー時の注意点
ノロウイルス
ノロウイルス検査の注意点
ノロウイルス検査の保険適応 150点
―平成24年4月より以下の患者のみ限定―
・ 3 歳未満の患者
・ 65 歳以上の患者
・ 悪性腫瘍の診断が確定している患者
・ 臓器移植後の患者
・ 抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、又は免疫抑制効果のある
薬剤を投与中の患者
院内感染防止対策
入院患者、入院予定患者においては必要
《時間外は預かり対応(-40℃)》
培養検査の検体採取容器
喀痰・咽頭
鼻腔培養
尿培養
膿瘍・穿刺液
ガーゼなど
膿
便培養
6月8日、23日予定
ご清聴ありがとうございました