チャレンジ育英制度論文奨励の応募を 2015 年 10 月 1 日~7 日 今年度の論文テーマは、以下の4種類です。 で受け付けます。 ※詳細は別紙を参照 ①国内製造業の空洞化対策 ②“おもてなし”を越えた交流へ ③少子高齢化とこれからの大学 ④2020 年東京オリンピック・パラリンピック開催後、如何にして from『オリンピック・ レガシー』to『スポーツ・レガシー』をこの日本に残していきますか? 最優秀賞者には最高で 10 万円の育英金が支給されます。 夏休みに少し頑張ってみませんか?チャレンジ育英制度はその頑張りを応援します! 出願書類は教育支援課で配布しています。少しでも興味のある方は、教育支援課窓口へ!! チャレンジ育英制度論文奨励 【給付金額】 最優秀賞:10万円(2件以内) 優秀賞: 佳 5万円(3件以内) 作: 2万円(若干数) 努力賞: 5千円以内(若干数) 2015 年 6 月 17 日 文教大学チャレンジ育英制度選考委員会 チャレンジ育英制度「論文奨励」出題テーマ ① 国内製造業の空洞化対策 日本の製造業は安い労働コストや旺盛な需要を求め、1990 年代から海外生産シフトが加速し、2012 年度に は海外生産比率は20%を超えた(内閣府調査)。特に自動車関連業種の現在の海外生産比率は40%以上で ある。今後もこの傾向は続くと予想される。 このような海外生産シフトにより、国内では生産量の減少、雇用機会の喪失が顕著になり、産業の空洞化が生 じている。その結果、1980 年代には世界をリードしてきたものづくりの競争力が低下しており、深刻な問題と なっている。 このような空洞化を防止するためにはどのような対策が必要となりますか。あなたの考えを述べて下さい。 ② “おもてなし”を越えた交流へ 日本では近年国際的なイベントも増え、国によってはビザ発給要件もかなり緩和されたため、海外からの観光 客は順調に増加してきています。その一方、学業や仕事などの目的で来日し、日本で「生活」する外国人の数に ついては、あまり大きな変化が見られません。 「日本人はやさしい」 「どこでも親切にしてくれる」という外国人旅行者の好意的な感想は当の日本人が予想 する以上に多く見られるようですが、それと同じ程度に、留学生たちの間からは「日本人とはなかなか友だちに なれない」 「親しい関係になるのが難しい」という嘆きの声が毎年途切れることなく聞こえてきます。 どうやら現代の日本社会は、 「一過性のふれ合い」を求めるだけならレベルが高いものの、日々の暮らしの本 拠地として滞在しようとすると必ずしも居心地がよくはなく、次第に違和感や疎外感が増してくるような社会ら しいのです。 オリンピックを控えて「おもてなし」の重要性が叫ばれていますが、今後日本社会は本当に「おもてなし」の 心だけ培っておけばよいのでしょうか。 「おもてなし」の段階にとどまらず他者と真の対等な交友関係を育んで いきやすい社会を作るためにはどうすればよいか、なるべく具体的な問題点とその背景を考え、今後向かうべき 方向性について自分のことばで論じなさい。 ③ 少子高齢化とこれからの大学 少子高齢化の進行によって、今後 20 年以上にわたって、生産年齢人口が減少するとされている。働く世代の減 少が特に都市部において顕著な形で進行するという現実を踏まえ、高等教育、特に大学のあり方についても、こ れまでと異なった位置づけが必要になろう。社会貢献や地域貢献といった問題や、文科省の政策として、大学を いくつかのグループに再編する方向もある。国民の教育を受ける権利や、大学が社会に対して果たす役割から、 今後のあり方について、学生の立場から大いに論じてほしい。 ④ 2020 年東京オリンピック・パラリンピック開催後、如何にして from『オリンピック・レガシー』 to『スポーツ・レガシー』をこの日本に残していきますか? 1964 年の東京オリンピック以来、半世紀以上ぶりに東京で夏季オリンピック・パラリンピックが開催されるこ とになりました。 ここに「レガシー」という言葉が浮かび上がります。レガシーという言葉は耳慣れないかもしれません。ただ し、レガシーは近年、国際オリンピック委員会(IOC)が最も力を入れているテーマの一つです。IOC の憲法とも いえるオリンピック憲章には次のように記されています。 「オリンピック競技大会のよい遺産(レガシー)を、開 催都市ならびに開催国に残すことを推進する」(第1章「オリンピック・ムーブメントとその活動」第2項「IOC の使 命と役割」)。 IOC によれば、レガシーとは「長期にわたる、特にポジティブな影響」とされます(IOC ″Olympic Legacy and Impacts″, 2014)。オリンピック・パラリンピックの開催が決まると、開催予定都市において各種の施設やイン フラの整備、スポーツ振興等が図られます。これによって生活の利便性が高まるなど人々の暮らしにさまざまな 影響が出ます。こうしたオリンピック・パラリンピック開催を契機として社会に生み出される持続的な効果が「オ リンピック・レガシー」です。IOC は、オリンピック・レガシーの分野としてスポーツ、社会、環境、都市、経済 の5分野を挙げています(IOC ″Olympic Legacy Booklet″, 2014)。 ご存知の方もいるとは思いますが、日本は世界トップレベルの「超高齢化先進国」であり、また、20 歳以上成 人の食事でのカロリー摂取は太平洋戦争後間もなくの昭和 21 年と比べて、現在はそれよりも減少しているのに も関わらず、特に男性はすべての世代で肥満者が増加しています。 「動かなければ必ず太る(If you don’t move, you get fat.) 」 、これは、ドイツ・オリンピック委員会の建物の中にある銅像の下に掲げられた言葉です。つま るところ、現在の高齢者は加齢による身体能力低下をあらゆる手段を使って防ぎ、そして中高年以下から若者、 子どもに至っては、すべての人たちが「身体活動・運動・スポーツ」をより積極的に行っていかないと、厚生労 働省が掲げる「健康寿命の延伸」はいつまでたっても成し遂げられず、そのしわ寄せ、つまり我々国民の血税の 多くが国民医療費へさらに流出していくことは避けられません。 よって、2020 年東京オリンピック・パラリンピック後に、我々が求められているのは、単なる経済効果的なも のだけではない『オリンピック・レガシー』を『スポーツ・レガシー』へと 20 年、30 年先へとつないでいくこ とを強く意識しなければならないということでしょうか。 『オリンピック・レガシー』から『スポーツ・レガシー』へと、この日本を導いていくためには具体的に、ど のようなことが私たちに求められるでしょうか。学生皆さんそれぞれが所属する学部で学んでいることも活かし て、論理的、客観的な観点で論じなさい。 以 上
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