創薬公開講演会のご案内

PIM2015 ビジネス展開への試み
~薬剤探索技術講習会~
創薬公開講演会
近年の医療ニーズの変化や医薬品開発の国際的な競争激化から、大学等の研究成果をもとに薬の開発
を行なうアカデミア発創薬に注目が集まっています。日本医療研究開発機構(AMED)創薬等支援技
術基盤プラットフォーム事業では東京大学創薬機構を中心に 23万化合物を取り揃えた化合物ライブラ
リーを整備し、大学や企業に対して提供する活動を行なっています。また、愛媛大学では大学発の技術
である無細胞タンパク質合成法をもとに薬剤探索技術を開発し、東京大学と連携して薬剤探索を進めて
います。このたび、東京大学創薬機構より副機構長・小島先生をお迎えし、アカデミア創薬に向けた新
しい取り組みについて講演していただく場を設けました。日本で、また愛媛で進められている創薬に向
けた新しい取り組みに興味のある方のご参加を期待いたします。
愛媛大学
城北キャンパス
【開催日】平成27年11月12日(木)
【会
場】愛媛大学 工学部 大会議室
(松山市文京町3番 城北キャンパス 工学部本館3階)
右記キャンパスマップをご参照ください
【参加費】無料
工学部本館3階
【申込み】下記の公式ウェブサイトから、お申し込みください。
http://www.pim-sympo.jp/index.html
*締切り
10月30日(金)
【スケジュール】
15:00
15:30
15:40
16:25
16:40
16:50
受付開始
開会・主催者挨拶
招待講演
「創薬機構が提供する化合物ライブラリーとスクリーニング基盤」
東京大学創薬機構 副機構長・小島宏建先生 *裏面に講演要旨あり
講演「愛媛大学で進むプロテオ創薬」
愛媛大学プロテオサイエンスセンター・竹田浩之
総括
閉会
【問合せ先】愛媛大学 プロテオサイエンスセンター
(研究支援部 研究支援課 研究推進チーム)
〒790-8577 愛媛県松山市文京町3番
電話:089-927-9686
FAX:089-927-8528
E-mail:[email protected]
【招待講演】
創薬機構が提供する化合物ライブラリーとスクリーニング基盤
小島宏建
東京大学創薬機構
副機構長/特任教授
東京大学創薬機構では 23 万の化合物サンプルとサンプル溶液
の微量分注システム、共用可能な各種スクリーニング機器、そし
て、スクリーニング経験豊かなスタッフを基盤として、支援を希
望する研究者に対し、産学官問わずどなたでも支援している。本
支援は創薬等支援技術基盤プラットフォーム(創薬等 PF)とい
う公的事業で行っている。
本学は創薬等 PF の「制御拠点」を担い、制御拠点は 7 大学(北大、東北大、東大、京大、阪大、九大、長崎大)
からなるライブラリー・スクリーニング領域と 8 グループ 9 大学(東医歯大、慶大、昭薬大、東薬大、静岡県大、
名大、名市大+名工大、岡大)からなる合成領域で構成されており、生体標的を思うがままに制御できる化合物を発
見・創製する研究の支援を拠点一丸となって推進している。
制御拠点の研究支援は「誰でも」「いつでも」「低コストで」利用できる研究基盤の提供を基本方針としている。
創薬研究はもちろん、農薬や化粧品材料探索等のほか、純粋な科学の目的にもご利用いただいている。研究者の自
由な発想を「化合物」という他者も検証できる形にする創薬研究最初の段階においては研究テーマの選別をあえて
行わず、研究者自身に舵取りを委ねている。ただし、試験実施と資金調達は基本的に提案者自身にお願いをしてい
る。もちろん、アカデミア研究者は多くの場合、化合物スクリーニング未経験者であるため、目的に合致していな
い、あるいは、非効率的な探索方法を提案することがあり、化合物サンプル提供前に必ず実施する打合せにおいて、
経験者が必要に応じてその方法の改善を促している。このように広く門戸を開き、創薬アイデアの芽は不用意に摘
まずに、まずは創薬研究を体験していただくことや技術講習会、実験室での実地支援により、化合物スクリーニン
グのポイントを理解する研究者の人材養成を重視している。時間はかかるが、現にある創薬シーズを掘り尽くすの
ではなく、良質な創薬アイデアやシーズの長期継続的な創出を促進する土壌作りにつながるものと考えている。私
どもの手厚い支援は、科学的根拠(Proof of concept; POC)の見通しをある程度立てて、企業等に引き継げるシ
ーズにすることが目標である。
これまでに産業界へ繋いだ公表可能な成果として、東北大の青木淳賢先生らと創製した autotaxin 阻害剤のリー
ド化合物としての塩野義製薬への導出や当機構で開発した糖転移酵素やキナーゼ等の低コスト蛍光アッセイ法の技
術移転による和光純薬工業でのキット製品化が挙げられる。
上記の研究支援に興味がある方は当機構のウェブサイトをご覧いただくか、プロテオサイエンスセンターの先生
方への支援実績も複数あるので、ユーザー側からご覧になった実際の様子も身近にいらっしゃる先生にお尋ねいた
だければ幸いである。
東京大・愛媛大連携による薬剤探索スキーム
薬剤スクリーニング例