― APU2030 ビジョン ― 【パネリスト 学長:是永駿学長】 皆さんのお手元

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APU2030 ビジョン
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【パネリスト 学長:是永駿学長】
皆さんのお手元にある「APU2030 年ビジョン」を読んで、是非アンケートに答えて欲し
いんです。15 年先の 2030 年に APU はこうなっていたいという、夢・理念・ビジョンを書
いています。
先程言いましたが、この多文化・多言語環境を徹底的に活用して、APU での学び、学部、
大学院修士・博士課程までを含めての学びになると思うんですが、それを「グローバル・
ラーニング」として世界 No1 目指そうと、簡単に言えばそう言う事です。そこで育つ APU
学生像は、新しい価値を生み出して世界を変えると言うか、卒業生は色々な分野で活躍する
と思うんですが、世界で活躍する卒業生が生きて行く過程で、世界は少しずつ変わって行く
と、価値を生み出して世界を変える人材を我々は育てたい、と言う事です。
その中で国内外の大切な卒業生の皆さんに、APU の教育パートナーとなって欲しいんで
す。今や政府機関、大使館、大学、民間企業、メディア業界などでも卒業生が働いている
わけですから。そういう卒業生に例えば 1 週間なら 1 週間、APU キャンパスに帰ってきて
頂き、教育に参加して頂くと言った考えがあります。あるいは卒業生の元にインターンシッ
プ派遣させて頂くと言った事も考えたい。APU の卒業生は既に 1 万 2 千名います。そう言
った卒業生のネットワークを頼りに、世界中の卒業生がまたこのキャンパスに帰ってきて、
後輩たちを教育すると言った、そう言う新たな仕組みを創りたいんです。 APU の人材像
ですが、物事をリードするとかリーダーシップとかね、そう言う事が浮かんできます。しか
し別にトップクラスのリーダーシップを育てると言っているわけではありません。昨年、
ザ・コカ・コーラ・カンパニーの副社長が APU に来て、リーダーシップについてご講演く
ださったんです。彼が第一に言った事は、リーダーの第一条件とは「リード・ユアセルフ」、
自分自身をリードしろと言う事、そして自分自身をリード出来ないのに、他の人間をリード
出来るかという趣旨の事をおっしゃったんです。日本での生活自体を、自らが律して、タイ
ムマネジメントをして、そこからリーダーシップだと。そう言った広い意味のリーダーシッ
プがある学生も、これから育てて行きたい。
「新しい価値」については、既に坂本先生が触れました。これからも激動の人類史になり
ます。既に東アジアに生まれている、衝突や対立もそうです。それらを平和的に、対話によ
って解決し、平和共存にもって行くと言う事が、人間がどの分野で生きて行こうと必要にな
ります。狭い意味のナショナリズムが独走している中で、どうやって対話・協調にもって行
くか、その対話の道筋さえもつかないのが、今の世界情勢です。それに対して、例えば政治
の世界で生きていかなくとも、自分が生きる分野で、対話をどうやって進めて行くか、平和
的に共存するにはどうしたらいいかという知恵を働かせないといけない。
国内外からの多様な若者が、平和的に共存している、それがこの APU キャンパスです。
だからカセム先生は「世界の公共財」とおっしゃったんです。アセットです、APU キャン
パスは。私は、APU のキャンパスは世界の未来を予見している、と見ます。常時 80 ヵ国ぐ
らいの、多文化・多言語環境下で、学生たちが平和的に共存している。宗教戦争が無いわけ
でしょう。私は、APU が日本にあるから出来ると思う。そう言った世界の予見性を秘めて
生まれた大学である APU は、坂本先生のご苦労話もあったんですが、その予見性を秘めた
まま継続して、そして更に新しい予見性を持って、発展して行くんではないかと思うんです。
「APU2030 年ビジョン」には、そう言った要素がおよそ文言化されていると思うんですが、
アンケート用紙がありますので、何か書いて頂けるとありがたいです。