【水泳学習】 - 大津市小学校体育連盟

 2015.6 NO.4 大津市小学校体育連盟 研究・研修部 【水泳学習】 今回の通信では、大津市小学校体育連盟会長、大津市立志賀小学校校長の高木悟先生 の水泳指
導論と方法を紹介します‼︎バディシステムを駆使した指導法を是非とも参考にして下さい! 小学校教育における水泳学習の最上の目標は… 「いつまでも呼吸をしながら、ずっと浮いていられること」 そのために必要な3つの指導キーワード ①呼吸を反射的随意運動に高める。 陸上での呼吸は、不随意的運動でが、水中では随意的運動となります。そのため、いつまで も泳ぐためには、呼吸を反射的随意運動に高める必要があります。反射的にするためには、 リズミカルな動きが必要不可欠です。そのリズミカルな動きを「浮き沈み」を使って作り出 します。 ②指導理論の中核は「浮き沈み」である。 ・沈むことで、浮いてくる。
「浮き沈み」をリズミカルにすることで、呼吸を反射的随意運動に 高めます。 ※イメージは「いるか」 ③学習方法の中核は「バディシステム」である。 ★バディは命を守るパートナーです。極論を言えば、一人が泳いでいるときは、もう一人は
泳いではいけません。バディから目を離さず、一人にしない。異常があればバディがすぐに
大声で助けを求める。そうすることで、教師が気付かないうちに「だれかがプールに沈んで
いる!」というような事態は起こらないのです。 バディは最高の評価者であり最高の補助者である。 「評価者としてのバディ」 ・運動のポイントをシンプルに明確に伝える。 …浮き沈みができているか。など ・友だちの何を見、何を評価するのかをきちんと伝えてる。 …呼吸をするとき、体が縮んでいるか。など 「補助者としてのバディ」 ・補助は極力簡単シンプルに。 ・引っ張りながら体全体で一緒に沈み、浮くときは相手の浮力を感じて手のひらで支える。 【バディシステムを用いた指導法 part1】 (A:泳ぐ人 B:補助、評価する人) バブリング ○頭まで、水中に沈めて、鼻と口からブクブクと息を吐く。次に、顔が地上に出た時に残った
息を一気に「パッ」と強く吐く。(息を吸うのではない)強く吐くことで、反射的に息を
吸う。(吐くことを意識しないと、十分に吸うことができない。)息を吸ったらまた水中に沈ん
で息を吐くことを繰り返す。 ①地上で、手を口に当てて、「パッ」と息を強く手に吹き付ける。 強く吐くと、反射的に息を吸っていることを確かめる。 ②水中で手をつないでバブリングをする。 A と B が向かい合わせになって手をつなぐ。 A と B 一緒に水中に沈み、一緒に水面から出て、また沈むことを繰り返す。 〈ポイント〉 ・水中で息を吐けているか B が見る。 ・A は、水しぶきが飛ぶくらい息を強く吐く。 ・A は、あごを水面より上げない。(顔を水面より持ち上げない。) け伸び 〈A の動き〉 ・ストリームライン(手を組んで伸ばして、腕は耳横)でけ伸び。 ・脱力して、体が浮いて来たときに、両手で水を押さえて顔を上げる。 ・呼吸をしたらすぐに潜る。 〈ポイント〉 ・息を強く吐くこと。「パッ」 ・あごを水面より上げない。(顔を水面より持ち上げない。) ・体が浮いてきた時に呼吸する。 〈B の動き〉 ・水中に沈めつつ引っ張る。 ・バディの浮力を手のひらに感じな がら浮かしていく。 ・手のひらで支え、呼吸をさせる。 ・呼吸が終わったら沈める。 繰り返し 〈ポイント〉 ・B は A を沈める時に体全体を使い一緒に肩まで浸かる。B も A と一緒に浮き沈みをする。