泉南市生活困窮者自立支援事業

泉南市生活困窮者自立支援事業(自立相談支援事業及び就労準備支援事業)
業務委託仕様書
1.
目的
泉南市は生活困窮者自立支援法(以下「自立支援法」という。)を踏まえ、生活保護受
給者に至る前段階の生活困窮者等に対する包括的な自立支援事業を平成 27 年度より
実施することになりました。
この事業者の必須事業である自立相談支援事業、及び就労準備支援事業について、自
立支援法の目的・趣旨を良く理解し、生活困窮者等に対する切れ目のない伴走型の支
援を実施することができ、十分な相談体制、就労準備支援体制の確保と適切な支援の
実施及び関係機関との連携の方策を市に対して積極的に提案できる事業者を公募型プ
ロポーザルにより選定します。
2. 業務概要
(1) 委託名 泉南市生活困窮者自立支援事業(自立相談支援事業及び就労準備支援事業)
業務委託
(2) 履行場所 泉南市全域
(3) 履行期間平成 27 年 7 月 1 日(予定)から平成 28 年 3 月 31 日まで
業務履行日については、次の日を除く。
①
土・日曜日
②
国民の祝日に関する法律」に規定する休日及び年末年始休暇(市役所閉庁日)
③
窓口開設時間 開庁日の午前 8 時 30 分から午後 6 時 00 分まで(必要な休憩
時間を除く。
)ただし、相談者のニーズに応じ、弾力的な対応を行うよう努め
ること。
3. 実施体制
(1) 業務実施場所
受託者において設置する活動拠点を中心に業務を実施するものとする。なお、活
動拠点は、泉南市福祉事務所近隣において、来訪者の利便性を配慮し、プライバ
シーに配慮した面接室等本業務に要するスペースを専用として確保する。
(2) 人員配置
相談窓口には、以下の 4 職種を配置すること。なお、個々の職員等の労働関係(雇
用関係等)については、関係法令を遵守しつつ雇用条件等を明確にすること。各
相談員の保有資格は、社会福祉士、精神保健福祉士、保健師等の資格を有し実務
経験が豊富であるか、又は同等の知識と経験を持った者を充てること。
①
主任相談支援員
受託事業者は、(以下、
「事業者」という。)相談支援業務の円滑な実施を図る
ため、業務全体を総合的に把握し、各相談員の管理・監督・指導・調整及び
1
庁内関係部署、他支援機関との調整を行う主任相談支援員を置くものとする。
主任相談支援員は、厚生労働省の実施する「自立相談支援事業従事者養成研
修(以下、養成研修という)」における「主任相談支援員養成研修」を受講済
であるか、養成研修の受講資格を有し養成研修の受講が見込まれる者で、並
びに各種支援制度の実務に関する知見を十分有しており、事業責任者として
相談支援員の統括をし、関係機関の調整、相談業務全般のマネジメント、地
域のネットワーク構築を行うことができる者であること。
②
相談支援員
養成研修における「相談支援員養成研修」を受講済であるか、養成研修の受
講資格を有し養成研修の受講が見込まれる者で、並びに各種支援制度の実務
に関する知見を有しており、相談者のニーズや状況に応じた支援を行うこと
ができる者であること。
③
就労支援員
養成研修における「就労支援員養成研修」を受講済であるか、養成研修の受
講資格を有し養成研修の受講が見込まれる者で、並びに各種支援制度の実務
に関する知見を有しており、相談者のニーズや状況に応じた支援を行うこと
ができる者であること。
④
就労準備支援担当者
養成研修における「就労準備支援担当者成研修」を受講済であるか、養成研
修の受講資格を有し養成研修の受講が見込まれる者で、生活困窮者への就労
準備支援を適切に行うことができる人材であること。
(3) 人員体制
主任相談支援員
1名
相談支援員(就労支援員兼務可)
1 名以上
就労準備支援担当者
1名
主任相談支援員、相談支援員、就労支援員の各支援員は常勤とする。ただし、雇
用形態(正規職員、任期付職員等は問わない。
)
相談支援員が就労支援員と兼務する場合は、経過措置期間内に「相談支援員養成
研修」、「就労支援員養成研修」ともに受講すること。
また、就労準備支援担当者は、「就労準備支援担当者養成講座」を受講すること。
養成研修における「主任相談支援員養成研修」、「相談支援員養成研修」、「就労支
援員養成研修」「就労準備支援担当者養成講座」等の受講にかかる費用は受託者が
準備するものとする。
(4) 備品等
①
受託事業者が用意するもの
事業に必要な車両、パソコン(インターネットに接続できるようにすること。
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また、相談窓口専用のメールアドレスを取得すること。)、プリンター、連絡
に必要な携帯電話、その他事務用品等。
4.
支援対象者
泉南市内に住所又は居所を有する者で、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持
することができなくなる恐れのある者で、かつ本事業の支援が必要であると認められ
る者。
5. 業務内容
(1) 自立相談支援事業
①
相談受付業務

生活困窮者の複合的な課題に包括的・一元的に対応する相談窓口を設置
し、面談による相談を実施すること。相談に訪れることが困難な者に対
しては、各総合支所での面談及び訪問相談を実施すること。また、生活
困窮者の把握のためのアウトリーチを実施すること。面談の結果、生活
保護が必要と考えられる場合は、確実に生活保護制度に引き継ぐこと。

相談者の主訴を丁寧に聞き取ったうえで、本人への情報提供のみで対応
が可能な場合や、庁内関係部署及び他機関での対応が必要であると判断
される場合は、情報提供や他機関へ適切につなぐことにより対応するこ
と。

支援を行うにあたっては、支援対象者との信頼関係を構築した上で、支
援対象者との認識や目標の共有を図りつつ、支援対象者の状況や変化に
応じて、制度横断的かつ継続的に支援を行うこと。

各種支援制度の利用についての関係機関との連絡調整に当たっては、必
要に応じ相談支援員が支援対象者とともに当該機関へ出向いて、利用に
必要な手続きに関する援助を行うこと。
②
就労準備支援業務

(定員 15 名)
利用者に対する、職場実習活動等による社会参加・就労体験支援
運営法人は、利用申込みのあった者(以下「利用者」という。)に対し、
個々の状況や本人の希望になるべく合致した職場実習先を確保し、職場
実習活動等による社会参加・就労体験支援を行います。

利用者への就労に関する相談支援
運営法人は、職場実習期間中や修了後に利用者と面談を行い、支援方針
を確認していくとともに、実習中及び一般就労における就労に関する助
言を行います。

利用者の希望に合致した職場実習先を提供できるよう、職場実習の受入
れ協力を得られる事業所等を開拓します。

必要に応じて、利用者の家族に対しても事業説明や相談支援を行います。
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
業務の実施に当たっては国の「就労準備支援事業の運営に関する手引き 」
に留意して行うものとする。

③
定員については、利用者の状況により柔軟に対応するものとする。
相談者の生活状況等の把握

相談内容から、本事業による支援が必要であると判断された場合は、本
人から本事業による支援プロセスに関する利用申し込みを受けて、その
同意を得るとともに、丁寧なアセスメントを行う。

アセスメントにより、本人に関する様々な情報を把握し、継続して支援
計画の策定等の支援を行うか、又は他制度や他機関へつなぐことが適当
かを判断する。

他制度や他機関へつなぐことが適当と判断された者には、本人の状況に
応じて適切に他の相談窓口等へつなぐとともに、必要に応じて他機関へ
の同行支援や確認・フォローを行うものとする。
④
自立支援計画の作成

スクリーニングの結果、本事業による継続的な支援が妥当と判断された
者については、アセスメントの結果を踏まえ、本人の意思を十分に尊重
しながら、自立を促進するための支援方針、支援内容、達成目標等を盛
り組んだ支援計画を策定する。その際、社会資源の活用に留意すること。
⑤
支援内容の確定

支援調整会議において、支援計画の内容が適切なものであるか確認を行
い、市の支援決定を受けること。支援にあたっての関係機関との役割等
について調整を行う。
⑥
支援の実施

支援決定を受けた計画に基づき、自ら支援を実施し、又は必要な支援の
総合調整を行い、支援開始後も、評価・確認しながら相談者の問題解決
までを包括的・継続的に支援すること。

定期的な支援計画の評価は、以下の状況を整理し、概ね 3 ヶ月、6 ヶ月な
ど支援対象者の状況に応じて、支援調整会議において行うこと。
(ア) 目標の達成状況
(イ) 現在の状況と残された課題
(ウ) 支援計画の終結・継続に関する本人の希望・支援員等の意見
(2) 支援調整会議の運営・支援計画の検討
支援計画案を検討するため、事業者が中心となり、泉南市ほか関係機関が参加す
る支援調整会議を設置する。支援調整会議においては、支援内容の確認のほか、
支援に当たっての関係機関の役割について調整を行うこと。
(3) 関係機関とのネットワークづくり
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生活困窮者の自立に向け、包括的な支援が提供されるよう、庁内関係部署や公共
職業安定所、弁護士等のほか、関係機関等とのネットワークづくりに努めること。
(4) 生活困窮者を通じた地域づくり
地域の社会資源(フォーマル、インフォーマル含む)の把握と活用に努めること。
個別支援を重ねることにより、地域の特性や課題を把握し、必要に応じ社会資源
の開発を行うこと。
(5) 相談・支援記録等帳票類の管理
国のガイドラインより示される各帳票・記録類の作成・管理を遺漏なく行い、適
切に保管するものとし、市からの要請に応じて提出するものとする。
(6) 相談窓口の業務案内
相談窓口の業務案内(ポスター・チラシ・リーフレット等)の作成・印刷を行い、
市民への周知を行うこと。市からの要請に応じる他、積極的に民生委員児童委員
等各種団体や関係地域等にて事業の案内・説明を行うこと。
6. 各種報告の業務
(1) 業務実施に関する報告
事業者は、業務の実施状況等を記載した報告書等を毎月作成し、翌月 10 日までに
業務報告を行うこと。
報告は以下の内容を想定しており、その他の必要性が生じた場合は、別途指示す
る。
①
支援実施状況
相談者数、支援実施者数、相談内容、支援内容等(月計・年計)
②
就職内定状況(月計・年計)
③
他機関、他制度に繋いだ制度の詳細及びその件数(月計・年計)
④
相談者の年代と傾向(月計・年計)
⑤
利用者・来所者からの意見・苦情等(随時)
⑥
その他必要と認める報告等(随時)
(2) 委託業務の完了報告
本業務が完了したときは、次の事項を記載した業務完了報告書を提出すること。
①
本事業の実施結果
②
本事業に要した経費内訳
7. 業務の適正な実施に関する事項
(1) 業務の一括再委託の禁止
事業者は、受託した業務を一括して第三者に委託し、又は請け負わせることはで
きない。ただし、業務を効率的に行う上で必要と思われる業務については、市と
協議の上、業務の一部を委託することができる。
(2) 個人情報保護
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事業者が本委託業務を行うに当たって個人情報を取り扱う場合は、個人情報保護法
(平成 15 年 5 月 30 日法律第 57 号)及び泉南市個人情報保護条例(平成 19 年 3 月 30
日条例第 3 号)に基づき、その取扱いに十分留意し、遺漏、滅失、及び毀損の防止
その他個人情報の保護に努めること。
また、個人情報保護の管理徹底については、日頃より研修等を実施し、従事者の意
識啓発を常に行うこと。
なお、相談者の新規登録に当たっては、支援内容の必要性から、関係機関へ氏名や
住所などの個人情報を提供する場合があることを十分説明し、書面により同意を得
ること。
(3) 守秘義務
事業者は、本委託業務を行うに当たり、業務上知り得た秘密を他に漏らし、又は
自己の利益のために利用することはできない。また、委託終了後も同様とする。
8.
業務の継続が困難となった場合の措置
市と事業者との契約期間中において、事業者による業務の継続が困難になった場合は
市と協議の上、適切な措置を講じるものとする。
9.
契約期間終了後における業務の引継に関する事項
契約期間終了後に新受託団体に同業務を引き継ぐ必要が生じた場合は、契約期間中に
引継期間を設け、確実に業務を引き継ぐこと。なお、新受託団体が引継期間に必要な
経費は当該団体の負担となること。
10. その他
本仕様書に明示なき事項又は業務遂行上疑義が生じた場合は、市と協議の上、業務を
進めるものとする。
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