い の ち 徳洲会グループは、 介護老人保健施設(老健)を中心に複数の介護施設で「ミッ ケルアート回想療法」の導入を進めている。日本の伝統的な風習を描いた絵 画を用い、認知症の予防やBPSD(認知症の周辺症状)の改善などを試み るというもの。現在、5施設が実践し、このうち特定施設の有料老人(有老) 配慮――の4つの工夫を ④介護者の使いやすさに ったりする。 ますか」などクイズを行 の絵のなかに猫は何匹い 毎回、認知症自立度や 施し、コミュニケーショ ンが図りやすく、職種を を測定する。同社はこの 程度行い、最終的に効果 施設の地域密着型有老ホ 寝たきり度、認知症行動 同社は、これを活用し 4カ月間を認定研修期間 問わずいつでも誰でも回 最終的に認知症の予防や 障害尺度(DBD)など BPSDの改善を目的と ームみさきを皮切りに、 想療法を行えるのがミッ きるように開発したのが に設定。導入施設の職員 老健の岸和田徳洲苑(大 さんが325万人に増加 数値評価を行う。4カ月 ミッケルアート。これは した独自のプログラム 「ミ は実際に同療法を行うか 阪府) 、 静 岡 徳 洲 苑、 八 ケルアートです」 昭和時代の日常風景が描 ッケルアート回想療法」 たわら、通信教育でグル 修を修了する予定。グル さきは、間もなく認定研 このうち有老ホームみ 田昭夫・介護福祉士は 「利 認定研修を受講した増 のスタッフの指導にあた る予定で、自施設でほか ープ初の認定修了者とな うになった方もいます」 と、 テーションの利用者さん 主的に歩行訓練を行うよ 笑顔が多くなった方や自 忘れや被害妄想が軽減し、 洲苑は1月から入所者さ 用者さんのなかには、物 と神谷祐太事務長。 年と2年 介護の各種学会で発表。 2013年、 るなど3月以降、活動を 吹田徳洲苑は大規模実施 診断装置など最新の機器 ど良性疾患は、日本産科 は2月から通所リハビリ を対象に認定研修を開始。 認知症の方とのコミュニ ケーション力の向上やB PSDの軽減などに期待 を寄せている。 て い る。 妊婦さんをトリ コンセンサス(同意)が さらに「当院で実施の難 心に対応。手術必要例に アージ(重症度選別)し、 した試みに挑戦。絵画を 吹田徳洲苑は、より多 しい先端医療やRALS 対し病状、 年齢、 挙児(妊 高度周産期医療が必要な をそろえ、若い世代の多 ただ、同検診は「痛い」 対応。乳がんは豊富な臨 照射(高線量率小線源治 娠)希望の有無、社会的 いこの地域の要望に応え 床経験をもつ藤本部長の 療)が必要な場合は、近 定医の梅本雅彦部長を中 というイメージが先行し 下、術中にリンパ節転移 場合は、大阪府産科婦人 性・良性腫瘍の治療、健 ル活用し、地域全体で患 同地区で培った人脈をフ や胎児の様子を立体動画 セントラル監視システム 来も開設したい」と、北 によるレディース検診外 ーを開設、胎児心拍陣痛 「将来的には女性医師のみ を取り扱うバースセンタ 田副院長は意欲的だ。 映像化して大きなスクリ ーンに映し出し、約 人 の入所者さんを対象にこ れまで2回行った。様子 を見た酒井敬施設長は 継続に意欲的だ。 数値評価を行う同療法の たいと考えています」と、 のあるケアを行っていき た。いずれにしても根拠 話する様子が見られまし 人でも、近い席の人と会 隣病院に搬送するシステ 「 司 会 者 か ら 距 離 が 遠 い 診まで、婦人科疾患・領 者さんに最善の医療を提 で確認できる4D超音波 よう心がけている。 同院には女性医師が非 ムも整備。 は立ったまま検査します 域全般を扱う。子宮がん 供する構えだ。 子宮筋腫や卵巣嚢腫な くの入所者さんを対象に ているためか、国内での 科相互援助システム(O にも罹患者が増えるなど、「 乳 が ん は 早 期 発 見 す れ 環境などをよく見極めた 受診率はいまだ低く、藤 うえで、まず患者さんに 本部長は受診者の緊張を 隣の大阪大学医学部附属 ば根治可能、より小さい 病院との連携の下、治療 時に見つけることで乳房 の有無を確認するセンチ 幅広い年代の女性が注 意 また、周産期医療に関 ネルリンパ節生検や、乳 すべき疾患。吹田徳洲 会 和らげる と、日本婦人科腫瘍学会 しては、2月に正常分娩 GCS)やドクターカー 温存手術など小さな手術 専門医でもある北田文則 が、立位を取り続けるこ や卵巣がんは、学会や研 ぶんべん とが苦痛な患者さんもお 究会などで多くの医師の 常勤医を含め3人おり、 られます」(藤本部長)。 のうしゅ 同院の座って受けるマン ふく を行うことができます」。 ため、座 房温存手術など患者さん 副院長(産婦人科医)は とって低侵襲な手術(腹 病院(大阪府)は手術 、 って受けるマンモグラフ 産婦人科は分娩から悪 の状態に応じ提供する。 を行って 得られた標準治療を行い、 婦人科内視鏡学会技術認 んを対象に、八尾徳洲苑 本 格 化 す る 方 針 だ。 「導 有老みさきで研修修了者 徳洲会グループは昨秋 送付先 E-mail:[email protected] 早くもその効果に驚く。 肩書き 入した目的は認知症の予 記載事項:本文、施設名、原稿執筆者氏名・職種・ からミッケルアート回想 写真:1 枚(写真データは1枚当たり1MB以上) 静岡徳洲苑、岸和田徳 原稿量:400 字程度 年には認知症患者 ■投稿規程 防。 ールでお送りください。 療法の導入に着手。特定 連続で受賞した。 ムページにも掲載予定 ホームみさき(千葉県)は、グループで初の認定研修修了者を出し、3月か ら本格的に行っていく意向だ。 かれた絵画で、静岡大学 を考案。週2回程度、1 話題も少ないため、うま まず関東と関西で計5施設 発ベンチャー企業、スプ すると予測されています。 ン かでミッケルアートに出 ジ ープワークを行う。司会 の方法などを学んでいく。 実施。現在、認定研修を グ 口論社長が制作した。 者は参加者2人に1枚の イ 「回想療法はコミュニケ 同社は同療法の研究結 に有用な情報が得られる くいかないケースが見受 会い、 導入を決めました」 絵を配布し、絵と関連し 果を認知症に関する医療・ 回想療法は思い出を 他 こともあるため、介護現 けられます。①思い出し モグラフィは「リラック 受講中だ。 ーションが重要になりま た思い出を尋ねたり、「こ りん 何ができるかを考えるな 随時、原稿を募集しています。投稿規程をご覧の 尾 徳 洲 苑( 大 阪 府 ) 、吹 うえ寄稿をお願いします。下記アドレスまでEメ 田徳洲苑(同)が順次、 み、心温まる出来事などを紹介するコーナーです。 ープワークの進め方や、 は、徳洲会グループの医療・介護・福祉の各施設 会話の展開例、数値評価 で実施されたイベントや行事、その他各種取り組 回あたり 〜 分のグル 『徳洲新聞』4面に掲載している「施設だより」 レーアートE XINの橋 「施 設だより」 どしどし募集! などを用い、速やかに近 ィ用のいすを業者と共同 くう 化学療法、専門医によ る 大阪市医務監として市に 開 発。「 ほ と ん ど の 国 で 近隣病院と連携し標準治療 放射線治療の3本柱を す マンモグラフィによる乳 同院乳腺 外 ※ 新聞への掲載とともに徳洲会グループのホー より多くの入所者さんに実施した吹田徳洲苑で は、橋口社長自ら司会者を務めた 有老ホームみさきの増田・介護福祉士(右)と 神谷事務長 すが、介護を受ける側と 提供する側で年齢や人生 人に話したり、語り合 っ 場ではとくに認知症の方 やすい題材、②見つけた 経験に差があり、共通の たりすることで脳が刺 激 へのケアとして注目を集 スできる」と好評だ。 14 腔鏡下手術)を提供する 同科は乳腺疾患全般に をもつ藤本泰久・乳腺外 絵をもとに出題されたクイズの解答を紙に書く 入所者さん。五感に刺激を与えることを狙う 科部長は、定期検診の重 高齢者にも見やすい描写、 性の付加、③視力の低い い意欲を喚起するクイズ めている。 この回想療法を、より を受け、精神状態を安 定 されるケア手法。会話 に 効果的、継続的に実施で 30 います」 要性をこう強調する。 20 させたりする効果が期 待 よって本人を理解する の 地域の未来をつくる 20 がん検診を導入した経験 — べて提供している。 り かん 吹田徳洲会病院の 挑 戦 ― ― 乳がんや子宮がんなど 女性特有のがんは若年層 科は、まず 検 診によって 疾 を注いでい る 。 することに 力 患を早期発 見 ・乳がん ・乳腺良性腫瘍 ・乳腺症 ・乳腺炎 ・子宮頚がん ・子宮体がん ・卵巣がん ・子宮筋腫 ・卵巣嚢腫 ・子宮内膜症 ・更年期障害 ・妊婦健診 ・正常分娩 20 ミッケルアート 回想療法を導入 マンモグラフィ検診の普 及に努める藤本部長 懐かしい風景が描かれたミッケルアート。記憶や新た な人間関係などを“見つける”が由来 第4回― 女性特有疾患 地域全体で最善の産科 医療提供を目指す北田 副院長 徳洲会グループ介護 施設 新規開設 記念連載 対応可能な主な女性 関連疾患・領域 平成 27 年 3 月 2 日 月曜日│No.969 ❹ 聞 新 洲 徳 生 命だけは平等だ
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