重水／ TNI10769 ／ 20150101 安 全 デ ー タ シ ー ト 整理番号 TNI 10769 作成日 2006/04/01 最終更新日 2015/1/01 1. 化学物質及び会社情報 会 社 ：大陽日酸株式会社 住 所 ：〒142-8558 東京都品川区小山 1-3-26 東洋 Bldg. 担当部門 ：SI 事業部 担 当 者 ：平 博 司 電話番号 ：03-5788-8695 FAX 番号 ：03-5788-8710 緊急連絡先：SI 事業部（電話番号 03-5788-8550） メールアドレス： [email protected] ホームページアドレス：http://stableisotope.tn-sanso.co.jp ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 化学物質 重水 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 製品名 重水 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2. 危険有害性の分類 最重要危険有害性 ･･････ 失調性 人の健康に対する有害性･ 吸引により、一過性の激しいめまいが生じるなど、体調を崩す 場合がある。さらに多量に吸引すると、死に至る可能性もある。 GHS 分類 ･････････････ 分類できない。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3. 組成・成分情報 ･･･････････････････････ 単一製品 化学名 ････････････････ 重水 別名 ･･････････････････ 酸化重水素 含有量 ････････････････ ９９％以上 H２O 又は D２O 化学式又は構造式 ･･････ ２ 官報公示整理番号 ･･････ 化審法：対象外 ＣＡＳ番号 ････････････ ７７８９－２０－０ 分子量 ････････････････ ２０．０２８ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4. 応急措置 1/4 重水／ TNI10769 ／ 20150101 目に入った場合 ････････ 清浄な流水で洗眼する。失調をきたした場合、眼科医の手当を 受ける。 飲み込んだ場合 ････････ 水でよく口の中を洗浄し、身体に影響がある場合は、医師の手 当てを受ける。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5. 火災時の措置 消火剤 ････････････････ 重水は不燃物であるため、周辺火災に適した消火剤を利用する こと。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6. 漏出時の措置 処理者に対する注意 ････ 風下の人を退避させ、漏洩した場所の周辺にロープを張るなど して関係者以外の立ち入りを禁止する。付近の着火源となるも のを速やかに取り除き、消火用器材を準備する。作業の際には 保護具を着用し、風上から作業すること。 環境に対する注意 ･･････ 流出した製品が河川等に排出され環境への影響を起こさない ように注意する。大量の水で稀釈した場合は、汚染された排水 が適切に処理されずに環境へ流出しないよう注意する。 流出物に対する注意 ････ 乾燥砂、土、おがくず、ウエス等に吸収させて密閉できる空容 器に回収する。残りは大量の水で洗い流す。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7. 取扱い及び保管上の注意 取扱い 技術的対策 ･･････････ 長期暴露、繰り返し暴露を避ける。 注意事項 ････････････ 容器を粗暴な扱いをしない。 漏れ、あふれ、飛散しないようにし、みだりに蒸気を発生させ ない。 皮膚に直接触れたり、吸入したりしないよう注意する。 取扱い後は、手、顔等をよく洗い、うがいをする。 指定場所された場所以外では飲食、喫煙をしてはならない。 休憩場所では、手袋など汚染した保護具を持ち込んではならな い。 取扱いは換気のよい場所で行う。 取扱い場所には関係者以外の立ち入りを禁止する。 保管 適切な保管条件 ･･････ 直射日光を避け、冷暗所に保管する。通風をよくし、蒸気が滞 留しないようにして、火気、熱源より遠ざける。 2/4 重水／ TNI10769 ／ 20150101 安全な容器包装材料 ･･ ガラス、ポリエチレン ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8. 暴露防止及び保護措置 設備対策 ･･････････････ 蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、発生源を密 閉し、局所排気装置を設置する 取扱い場所近くには、目の洗浄および身体洗浄のための設備 を設置し、その場所を表示する。 保護具 ････････････････ 保護マスク、保護眼鏡、保護手袋、保護長靴、長袖保護衣を 使用する。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9. 物理及び化学的性質 外観 ･･････････････････ 無色透明液体。 沸点 ･･････････････････ １０１．７２℃ 融点 ･･････････････････ ３．８２℃ 比重 ･･････････････････ １．１０５６g/mL （２０℃） 最大密度温度 ･･････････ １１．６℃ 粘性 ･･････････････････ １．２５（２０℃） 融解熱 ････････････････ １，５１５ cal/mol 気化熱 ････････････････ １０，８６４ cal/mol 蒸気圧 ････････････････ １００ｍｍＨｇ（２７℃） 蒸気密度 ･･････････････ １．４２ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10. 安定性及び反応性 ･･･････････････････････ 通常の取扱い条件において安定。酸化剤と反応する。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 11. 有害性情報 急性毒性 ･･････････････ 成人において、体液の 0.5%に相当する 140-250g の重水を経 口投与すると、一過性の激しいがめまいが起こった事が報告さ れている。4) その他 ････････････････ 体液の重水の割合が 10-20%に達すると、精子形成の減退、筋 力の低下、体温の低下が起こることが、動物実験で確認されて いる。さらに体液の重水の割合が 30-40%に達すると、死に至 ったという報告もある。4) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 12. 環境影響情報 分解性 ････････････････ 分解性が良好と判断される。 3/4 重水／ TNI10769 ／ 20150101 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 13. 廃棄上の注意 残余廃棄物 ････････････ 大量の水で希釈して放流する。 汚染容器及び包装 ･･････ 内容物を完全に除去した後に、処分する。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 14. 輸送上の注意 ･･･････････････････････ 運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、 損傷がないよう積み込み、荷くずれの防止を確実に行う。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 15. 適用法令 外為法 ････････････････ 輸出令別表第１の２項（３） ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 16. その他の情報 【参考文献】 1) 産業中毒便覧 増補版 後藤稠 他編 2) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS), NIOSH(1985～1986) 医歯薬出版（1981） Vol.1 3) Dangerous Properties of Industrial Materials ( 第 ７ 版 ) N.I. Sax 他 編 , Van Nostrand Reinhold (1988) 4) B. Koletzko, T. Sauerwald, H. Demmelmair, "Safety of stable isotope use", Eur J Pediatr (1997) 156, Suppl 1, S12–S17. 5) 取り扱い注意試薬ラボガイド 東京化成工業（株）編 （株）講談社 出版 6) １４５０４の化学商品 7) 化学品法規制検索システム 化学工業日報社 日本ケミカルデータベース ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ＊ この安全データシートは、各種の文献などに基づいて作成していますが、必ずしもす べての情報を網羅しているものではありませんので、取扱いには十分注意して下さい。 また、含有量、物理及び化学的性質、危険有害性などの記載内容は、情報提供であり、 いかなる保証をなすものではありません。なお、注意事項は通常の取扱いを対象とし たものであり、特殊な取扱いをする場合には、その用途・用法に応じた安全対策を実 施して下さい。 4/4
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