ニュージーランド交換留学・パサデナプログラム(PDF

~ニュージーランドでの生活が飛躍への第一歩~
中学2年
この交換留学プログラムは、約 2 週間の日程で互いの国を訪問して、広島なぎさ中学校とパサデ
ナ中学校をベースに活動し、さまざまな体験を通じて学びを深め合うものです。約 20 名の生徒た
ちが互いの家庭にホームステイをしながら通学する形態をとっています。 本校生徒がニュージー
ランドのパサデナ中学校を訪問するプログラムは、自分のペアの生徒のホームルームでパサデナ
生たちと一緒に英語での授業に参加します。授業や休憩時間、各家庭での日常生活を通して、異
文化への理解を深め、自分の文化・生活・コミュニケーション能力などを見つめ直していきます。
7 月 26 日(日)~8 月 10 日(月)の日程で、本校生徒 18 名が交換留
学生としてパサデナ中学校での学びを体験しました。ニュージーラ
ンドに降り立った生徒たちは、すぐにパサデナ中学校に案内され、
全校生徒・教職員からスピーチや歌の歓迎を受けました。生徒たち
は、ホンギというお互いの鼻と鼻をくっつけて行うマオリ族の挨拶
に驚きながら日本とは違う文化の国に来たことを実感していまし
た。その後、パサデナ中学校の交換留学生との再会を果たし、ホス
トファミリーと一緒に各家庭へと向かいました。
パサデナ中学校での授業
本校生たちは、それぞれ自分のペアのパサデナ生クラスに分かれて授業に参加しました。パサ
デナ中学校の授業は、クラス全体で一斉に行うスタイルよりも個人やグループで課題に取り組む
スタイルが多く、本校生たちも一緒に考えながら課題に取り組んでいました。調理やマオリの文
化を学ぶ授業でも、パサデナ生にサポートしてもらいながら、楽しく学ぶことができました。
パサデナ中学校での授業
パサデナ中学校での授業(調理・マオリの文化)
パサデナ中学校での生活
パサデナ中学校では、授業の間にランチタイムやレクリエーションタイムなど、軽食を食べた
り、体を動かしたり、おしゃべりをしたりできる時間があります。良いリフレッシュになると本
校生にも大好評でした。この時間を使って知らないパサデナ生に話しかけて一緒に体を動かした
り、当然のことながら売店では英語を使って注文したりと、普段の生活の中でも交流を深めてい
きました。
Hiroshima Day
8 月 6 日には、Hiroshima Day として全校集会が行われました。本校生たちは、原子爆弾のこと
や復興のこと、平和に対する考えや家族のことをプレゼンテーションと歌で伝えました。その後
各クラスで、日本時間 8 時 15 分(ニュージーランドの 11 時 15 分)に、広島のことを思い平和を
願ってパサデナ生と一緒に折り鶴を折りました。異なる言語、異なる文化の中で生活する人たち
に「伝える」という行動は、自分たちの生活や文化を見直す良い機会となりました。
日本に帰りたくない?
「日本に帰りたくない」
2 週間の語学研修の終盤によく聞かれたフレーズです。最初はホー
ムシックになったり、何を聞かれているのか分からなくて戸惑ったり、伝えたいけれど英語が出
てこなくてもどかしい思いをしてナーバスになることもありました。しかし、友達や家族が増え、
耳が慣れてきて、素敵な思い出がたくさんでき始めると、
「英語」
「外国」
「異文化」という今まで
の自分にとっては高いハードルだったものが、いつの間にかスーッと低くなり、簡単に越えられ
るようになっていました。
家族と離れてニュージーランドで生活を始めた生徒は、自分の力だけで、異なる文化の中で暮
らす人たちと、英語でコミュニケーションをとることの困難さに直面します。しかし、そんな環
境に置かれた生徒たちは、まず相手が何を伝えようとしているのかを必死で理解しようとし、
「違
い」を受け入れようとします。そして時が経つにつれて、自分のことを伝えよう、分かってもら
おうと懸命に発信するようになっていきます。2 週間という限られた時間は、またニュージーラ
ンドに行きたい、もっと英語が話せるようになりたい、もっと他の世界を知りたいと いうモチベ
ーションにつながります。
交換留学を直接経験できるのは、学年全体の 1 割ほどの生徒ですが、それ以外の生徒も本校で
の歓迎会や歓送会に参加し、授業の中でパサデナ生と触れ合い、クラスメイトから交換留学の体
験を見聞きします。そしてこの経験が、4 年生での語学研修や 5 年生の海外研修旅行コース挑戦
へとつながり、本校生が本校を訪れる留学生と気軽に話をするといった、学校の雰囲気を醸し出
しています。