8月号 - 世明寿寺

東崎山だより
東崎山だより
平成27年8月号 通刊92号
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「利益」(りえき・りやく)
参考「さすらいの仏教語」玄侑宗久著
最近は、『利益』という文字を見せられたら、たぶん「りえき」と読む人が多いに違いありません。この
言葉、「りやく」と読んだ歴史の方が,遙かに長いようです。
ご承知のように「りえき」と「りやく」では全く意味が違います。
「りえき」は商行為によって人為的に得られ、「りやく」は神仏からいただくも
のです。
主に自分の行為の結果として降りてきた利益を「功徳」と呼び、見知らぬ人
々の神仏への善なる行為の結果と思えるときに「りやく」と呼びます。
相手は、神仏ですから、その心は計り知れません。だから、たとえばお経を読
んだり布施をしたりという行為の結果が、いつどこに現れるかは不明です。そ
れゆえ行為の結果は、自分に功徳としては降りず、利益として知らない場所の
知らない人に巡るかも知れません。
それでも、仏教徒である私たちは、この善なる行為をする、いや、それだから
こそすると、覚悟したいものです。
■「戒名」について
過日、ある檀家様を対象に「生前戒名授与式(在家得度式=ざいけとくどし
き)」を行いました。
生きているうちに授戒し、心新たに仏教徒としてお釈迦様の教えを拠り所
として生きて行くという自覚をする大事な節目の儀式です。ここでは、その
中心となる『戒名』について説明します。
一般的に「戒名」というと、【道号・戒名・位階】(たとえば「○○=道号・△△
=戒名・信士=位階」)という全体と理解されますが、正しくは、真ん中の「戒
名」という一部分を指します。
戒名は、授戒の師である導師から授けられた仏弟子としての名前であり、
法名です。自分でつけてはいけないし、途中で変えることはできません。
亡くなってから戒名をつける場合、特に戒名の中に生前の俗名を用いる風
習は,戦争中若き戦死者を出した親の愛情を推し量って、ある僧侶がつけたの
が始まりのようです。必ずしも入れなければいけないという訳ではありませんが、できるだけその人
の生前の実績や人格を彷彿とさせる用字を選んでいます。
生前につける場合は、戒名には、仏教徒としてのその人の目指す生き方を込めた用字を選んでいま
す。
どちらの場合も、仏弟子の名前ですから、法理に叶った文字、宗教的・道徳的・修養的な意味を持つ清
字を用います。
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お知らせ
■お盆行事予定
○迎盆(
迎盆(むかえぼん)
むかえぼん) 8月13日
13日(木)
○棚経(
棚経(たなぎょう)
たなぎょう) 8月14日
14日(金)*近隣檀家のみ
○施食会(
施食会(せじきえ)
せじきえ) 8月15日
15日(土)午前11
午前11時
11時 世明寿寺
*護持会費等の納入が
お 済 みでない方
みでない 方 は 、 併
せて納入願
せて納入願います
納入願います。
います。
■「寺子屋のつどい」の開催について
地域のお子さん・地域の方を対象に「寺子屋のつどい」を行います。
○日 時 8月22日
22日(土)~8
)~8月23日
23日(日) 午前6
午前6時から
○会 場 世明寿寺
○内 容 坐禅・ラジオ体操・朝食(禅寺のおかゆ)・作務・学習・ゲームなど
○参加費 500円 *参加希望者は前日(8月21日)までに申込書を提出
電話(090-2446-5209)又はfax(34-6555)で
■第20回
仏教講演会
伝統仏教7宗派44ヶ寺で構成する東松山・滑川仏教会主催「仏教講演会」が開催されます。
○講 師 荒俣 宏 氏(作家)
○演 題 「人生の埋蔵金」 ー現役力と老人力ー
○日 時 平成27
平成27年
27年11月
11月21日
21日(土) 開場13
開場13時
13時 開演14
開演14時
14時(終了予定16
終了予定16時
16時)
○会 場 東松山市民文化センター大ホール
○参加費 1000円(参加費の一部は社会福祉事業に)
○申込み 9月末日までに
月末日までに、参加費を添えて寺へお申し込みください。
までに
■今月のことば
「がんという病気は考え方によってはいい病気」(川嶋
朗
医学博士)
がんはたとえ早期であっても死を意識する病気です。ここで死んでは
まずいと思えば、なんとか病気を治そうと言う気力が湧いてくるし、習慣を
変えてでも生きようとするからです。
死を意識するということは、自分自身の寿命を意識することです。自分
自身の寿命を意識すると、「生きることには限りがある」と考えざるを得ま
せん。ならば、その中で自分がやりたいことは何かを真剣に考えます。
それをやるためには、あとどのくらい生きていたいのかを考えるのです。
そして、限りある時間を自分のやりたいことのために有効に使うには、健康でいることが大切だと思
い、医療との関わり方をきちんと考えるようになるのです。
■今月の行事等
●写経会(坐禅会)
●寺子屋
9日、午前8時(坐禅は7時) 23日は休みます
22~23日 1,8,15,29日は休みます
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