平成 27 年度障害福祉サービス等報酬改定に伴う関係告示の一部改正等に関する御意見の募集について 平成 27 年度障害福祉サービス等報酬改定に関する意見 2015 年3月 13 日 きょうされん常任理事会 今般発表された「平成 27 年度障害福祉サービス等報酬改定」について、昨年1月に批准した障 害者権利条約を具体化する観点から当会としての意見をのべる。 1.今回の報酬改定について ○成果主義につながる加算制度を廃止して、基本報酬を抜本的に引き上げるべきである。 ○食事は、障害のある人の健康を確保する上で欠かせない支援の一つである。 「実態を踏まえて減 額」されているが、当会の加盟事業所の実態からすれば、減額ではなく増額すべきである。ま ずは実態把握を進めるべきであり、減額は見送るべきである。 ○生活介護事業、就労移行支援事業は減額されており、当会の加盟事業所にも大きな影響が出る ことが見込まれている。障害のある人への支援を確保するためにも、減収となる事業所に対し ては今年度並みの収入を確保する手立てを講じるべきである。 ○就労継続支援A型事業には実際、長い時間や連続した時間の就労が困難な精神障害のある人、 難病を抱える人が利用している。今般の「利用時間」という一面的な評価のみの減額は乱暴で あり、実態に見合っていない。今年度並みの報酬に戻すべきである。 ○居宅介護事業などは、 「介護報酬の動向」に合わせた改定となっているが、根本的に異なる制度 設計をされている介護保険と、同列にみなすことはきわめて乱暴である。障害のある人の実態 に見合った報酬とすべきであり、減額は見送るべきである。 ○処遇改善加算の引き上げは、直接処遇職員のみを対象とするのではなく、職員全体の処遇改善 の手立てを講ずるべきである。 2.次期の報酬改定にあたって ○事業所の収支状況、職員の給料が実際に 1.2 万円上がったのかなど、今回の報酬改定の影響調 査を行なうべきである。 ○障害のある人への安定した継続的な支援を確保するために、報酬の日額払い方式は、原則とし て月払い方式とすべきである。 ○当会が実施した実態調査の結果、地域生活支援事業に位置づけられている地域活動支援センタ ーの低額な補助水準と地域間格差が明らかになった。この課題を抜本的に改善するためにも自 立支援給付の事業に位置づけるべきである。 ○障害福祉サービスの実態や課題を反映するためにも、関係団体のヒアリングを実施するだけで なく、検討委員に当事者や関係者を含めるべきである。
© Copyright 2024 ExpyDoc