平成27年度事業計画 1 船員雇用促進事業 (1) 外航基幹職員養成事業 喫緊の課題である外航日本人船員(海技者)の確保・育成のため、官労使の関係者 と連携し、外航商船における実務経験を通じて、即戦力として活躍できる船員(海技 者)としてのキャリア形成を図る。 ① 大阪(平成27年8月28日)、東京(8月31日)及び広島(9月2日)にお いて、外航船員を志望する若年者と外航船社等との面談会を3回設け、外航日本人 船員(海技者)確保・育成スキームの訓練候補生の選定を行う(募集定員20名程 度)。 その後、平成28年10月から1年を期間として、当該訓練生を対象に、海技大 学校における座学研修及び日本の外航海運事業者が運航する商船における定員外で の実務に即した乗船訓練を実施し、外航船員としてのキャリア形成を図る。 なお、平成26年5月から6月に実施した面談会で訓練生として選定された5社 6名には、上記の座学研修及び乗船訓練を平成27年10月から1年間実施する。 ② これまで実施してきたスキームについては、現在研修中の研修生までの育成を継 続し、これら研修生の就職が確定した段階又は平成29年度までに終了することと し、下記のとおり実施する。 なお、第1期生から第8期生までの入所者数及び進路状況は、別紙1のとおりで ある。 ア 第6期生(機関科1名)及び第7期生(航海科2名) 平成24年度及び平成25年度に本事業に参加した第6期生及び第7期生につ いては引き続き当センターが雇用し、実務経験を通じて即戦力として活躍できる 船員(海技者)としてのキャリア形成を図る。 イ 第8期生(航海科2名、機関科2名) 平成26年10月に入所した4名については、海技大学校での前期座学を修了 後、平成26年12月から外航海運事業者における乗船訓練を開始し、平成27 年7月から海技大学校における後期座学を受講する。 平成27年10月からは考課の上、当センターが雇用し、外航海運事業者が運 航する商船に船舶職員として乗船させ、実務経験を積ませてキャリア形成を図る。 -1- (2) 船員雇用促進事業 ① 離職船員の登録及び就職あっせん 離職船員の雇用を促進するため、離職船員の登録及び就職あっせんを行う。 ② 船員雇用促進事業を支援する事業 国土交通省の船員職業安定業務窓口及び民間の無料船員職業紹介所の船員求人情 報をホームページに掲載し、インターネット及び携帯電話で閲覧できるシステム「船 員求人情報ネット」を運用する。 ③ 船員計画雇用促進支援事業 内航船員の高齢化の進展による船員不足等に対応し、次世代を担う船員の確保・ 育成を支援するため、新たに船員になろうとする者を計画的に試行雇用する船舶運 航事業者等に対し、船員教育機関卒業者を試行雇用する場合にあっては、最大一人 当たり月額4万円を6か月助成する(54名)。 特に、退職自衛官、女子船員(甲板部、機関部又は無線部の職員又は部員)及び船 員教育機関卒業者以外の者を試行雇用する場合にあっては、最大一人当たり月額6 万円を6か月助成する(74名)。 (3) 技能訓練事業 雇用船員及び離職船員を対象に技能向上及び資格取得を促進するため、以下のとお り受講料無料による技能訓練を実施する。 また、内航船員の確保・育成のため、海上自衛隊除隊(予定)者について技能訓練 の受講促進について、防衛省、自衛隊援護協会等関係者と引き続き調整を行う。 なお、技能訓練課程及び訓練内容は別紙2、技能訓練実施計画は別紙3のとおりで ある。 ① 船舶職員養成訓練 離職船員及び雇用船員を対象として、船舶職員に必要な海技免許の取得のための 船舶職員養成訓練(3級(航海・機関)、4・5級(航海・機関)及び6級(航海)) のための研修を引き続き実施する(12回・496名)。 また、内航船員の高齢化等に対応して新たな船員の就業ルートとして船員教育機 関を卒業していない者の内航船員への就業を促進するため、未経験者が短期で海技 免許を取得できる6級海技士(機関)の養成施設が、昨年10月、国土交通省にお いて制度化された。そのため、本年度においては、所定の乗船履歴を満たした後に 身体検査のみで、その修了者が6級海技士(機関)の海技免許を取得できる研修を 新たに実施する(1回・24名)。 -2- ② ECDIS(登録電子海図情報表示装置)シミュレータ訓練 離職船員及び雇用船員を対象として、2010 年改正の STCW 条約により ECDIS に 係る特定要件が追加されたことから、船長及び航海当直に従事する航海士が海技免 許の限定を解除するために昨年度から開始した ECDIS シミュレータ訓練を引き続 き実施する(5回・60名)。 ③ タンカー研修 離職船員及び雇用船員を対象として、船員法に規定するタンカーへの乗組みに必 要な知識・技能の習得及び向上のための研修を実施する(6回・90名)。 ④ 無線関係講習 離職船員及び雇用船員を対象として、第3級・第4級海上無線通信士研修、第1 級・第2級海上特殊無線技士研修及び船舶局無線従事者訓練を実施する(11回・ 400名)。 ⑤ 海技免許講習 離職船員及び雇用船員を対象として、海技士(航海・機関)の免許取得に必要な 上級英語講習、STCW 条約適応訓練を実施する(20回・240名)。 ⑥ 船員能力開発訓練 離職船員を対象として、再就職の促進のための能力開発訓練として、認定航海当 直部員養成訓練を実施する(2回・60名)。 2 国際事業 (1) 開発途上国船員養成事業 ODA事業の一環として、フィリピン等のアジア諸国の船員教育者に対し、船員教 育へ応用できる知識・技能の習得を目的とする座学研修及び乗船研修(約2.5月) を実施する。 本年度は、第6期生のフィリピン6名、インドネシア4名、ベトナム4名及びミャ ンマー4名の計18名を受け入れるための契約調印を行い、国土交通省が契約する船 員教育機関において研修を実施する。 また、上記の外国政府等との契約調印のほか、派遣船員教育者の登録、契約調印を 行った機関との船員教育者の受入れ及び研修実施機関との研修内容の調整、研修修了 後の事業の評価・意見交換の開催及び本事業の評価に関する調査等の業務について、 国と連携して行う。 -3- (2) 外国人船員技能講習事業 外国人船員が国際船舶に乗船する場合に必要となる締約国資格受有者承認証及び無 線関係の資格の取得ニーズに対応し、国際船舶制度の推進に貢献することを目的とし て、これらの資格取得に関する以下の業務を実施する。 ① 無線講習 フィリピン、インド及びブルガリアにおいて、第1級海上特殊無線技士講習、第 3級海上無線通信士講習及び船舶局無線従事者証明訓練並びに3級海技士(電子通 信)を取得するための海技免許講習をそれぞれ8回実施する。 また、3級海技士(電子通信)海技免状が失効した場合の再交付のための講習を、 要請に応じて実施する。 ② 修了試験等の監査 国内海事法令講習機関が実施する修了試験の監査業務を、要請に応じて実施する。 また、e-learning方式による国内海事法令講習を実施しているフィリピンの3つ の講習機関に対し、修了試験の管理に関する監査を実施する。 ③ 船舶職員知識・能力審査 フィリピン(5回)、インド(1回)及びブルガリア(1回)において、承認船 員制度における船舶職員知識・能力審査を実施する。 -4- 別紙1 入所者数及び進路状況(平成27年3月1日現在) 訓練課程 入所者数 在所者数 就職者数等 進 路 状 況 第1期生 11 0 11 外航海運事業者6名、内航海運事業者2名、海事 関係1名、その他2名 第2期生 17 0 17 外航海運事業者12名、内航海運事業者1名、練 習船1名、ドックマスター1名、その他2名 第3期生 17 0 17 外航海運事業者4名、内航海運事業者6名、練習 船2名、海洋探査船1名 、その他4名 第4期生 17 0 17 外航海運事業者11名、内航海運事業者3名、 水先人1名、その他2名 第5期生 14 1 13 外航海運事業者6名、内航海運事業者4名、タグ ボート1名、その他2名(在所者1名は、4月1 日付けで外航海運事業者に就職予定) 第6期生 10 2 8 外航海運事業者3名、内航海運事業者1名、練習 船1名、海事関係1名、その他2名(在所者のう ち1名は、4月1日付けで外航海運事業者に就職 内定) 第7期生 8 3 5 外航海運事業者3名、海事関係1名、その他1名 (在所者のうち1名は、4月1日付けで外航海運 事業者に就職内定) 第8期生 4 4 0 -5- 別紙2 技能訓練課程及び訓練内容 ① 船舶職員養成訓練 訓練課程 3級海技士研修 回数・定員 3回 受講対象者 訓練期間 雇用、離職 3月 120名 4~5級海技士研修 6回 3回 雇用、離職 2月 1回 3級海技士(航海又は機関)試験受験 4~5級(航海・機関)海技士試験受 験のための訓練 雇用、離職 10日 75名 6級海技士研修 (機関) 内 容 のための訓練 300名 6級海技士研修 (航海) 訓 練 6級海技士(航海)試験受験のための 訓練 雇用、離職 4.5月 6級海技士(機関)養成のための訓練 24名 ② ECDIS( 電 子 海 図 情 報 表 示 装 置 ) シ ミ ュ レ ー タ 訓 練 訓練課程 回数・定員 ECDIS(電子海図情報 5回 表示装置)シミュレー 60名 受講対象者 訓練期間 雇用、離職 5日 内 容 海技免許における ECDIS(電子海図情 報表示装置)の設備限定を解除するた タ訓練 ③ 訓 練 めの訓練 タンカー研修 訓練課程 タンカー研修 回数・定員 6回 受講対象者 訓練期間 雇用、離職 5日 90名 訓 練 危険物等取扱責任者の資格認定のため の研修 -6- 内 容 ④ 無線関係講習 訓練課程 第3級海上無線通信士 研修 第4級海上無線通信士 研修 第1級海上特殊無線技 士研修 回数・定員 2回 受講対象者 訓練期間 雇用 2週間 60名 1回 内 容 第3級海上無線通信士の資格を取得す るための講習 雇用 2週間 40名 4回 訓 練 第4級海上無線通信士の資格を取得す るための講習 雇用、離職 1週間 160名 第1級海上特殊無線技士の資格を取得 するための講習(一部経歴のない部員 等を含む。) 第2級海上特殊無線技 士研修 船舶局無線従事者訓練 2回 雇用、離職 3日 80名 2回 第2級海上特殊無線技士の資格を取得 するための講習(経歴制限なし。 ) 雇用、離職 3日 60名 海技士(電子通信)の受験に必要な資 格を取得するための講習 -7- ⑤ 免 許 講 習 ( STCW 条 約 適 応 訓 練 ) 訓練課程 回数・定員 上級航海英語講習 3回 受講対象者 訓練期間 雇用、離職 11日 30名 訓 練 内 容 3級海技士(航海)の免許を受けるとき に修了していることが義務付けられて いる講習 上級機関英語講習 3回 雇用、離職 9日 30名 3級海技士(機関)の免許を受けるとき に修了していることが義務付けられて いる講習 救命、消火、航海及び 機関英語、レーダー観 14回 180名 雇用、離職 (注) 10日 3~6級海技士(航海・機関)の免許を (全受講) 受けるときに、各免許別に修了してい 測者、レーダー ARPA ることが義務付けられている講習 シミュレータ講習 (注)救命、消火、航海及び機関英語、レーダー観測者、レーダー ARPA シミュレータ講習の 一部講習については、離職船員は対象外となる。 ⑥ 船員能力開発訓練 訓練課程 認定航海当直部員養成 訓練 回数・定員 2回 受講対象者 訓練期間 雇用、離職 1週間 60名 訓 練 認定航海当直部員の資格を取得するた めの訓練 -8- 内 容 別紙3 平成27年度 技 能 訓 練 実 施 計 画 (案) この訓練は、雇用船員、保険任意継続者、離職船員が無料で受講できます。 1.船舶職員養成訓練 2.ECDISシミュレータ訓練 1) 3級海技士研修 1) 登録電子海図情報表示装置講習 4.無線関係講習 1) 第3級海上無線通信士 (航海科・機関科) ① 04/13~07/08 ② 07/27~10/20 (船舶局無線従事者訓練を含む) 尾 道 広 島 ③ 11/12~02/05 下 関 ① 07/13~07/17 芦 屋 (使用機器メーカー:JRC) ② 10/19~10/23 ③ 12/14~12/18 06/23~07/08 東 京 ② 12/01~12/16 東 京 芦 屋 04/24~05/04 尾 道 機関科 04/21~04/29 尾 道 ② 航海科 08/31~09/11 広 島 (注)雇用船員、船員保険任意継続者が 受講対象です。 ③ 機関科 08/31~09/09 広 島 ① 航海科 12/03~12/14 下 関 機関科 12/05~12/14 (使用機器メーカー:JRC) ④ 02/01~02/05 芦 屋 ⑤ 未定 下 関 2) 第4級海上無線通信士 (使用機器メーカー:フルノ) 2) 4~5級海技士研修 1) 上級英語講習 (航海科・機関科) 航海科 芦 屋 (使用機器メーカー:東京計器) (注) 3級海技士の免許取得に は、別掲5.1)の上級英語免許 講習の 修了が必要です。 ① 5.海技免許講習 ① 01/13~01/29 横 浜 注)3級海技士の免許取得を目指す講 習です。4~5級海技士の免許受有者 は、講習期間を2日間短縮できます。 (航海科・機関科) ① 04/02~06/01 ② 06/04~07/31 気仙沼 下 関 ③ 07/10~09/07 尾 道 ④ 09/25~11/24 三 角 (注)使用機器メーカーのオペレー ションモデル名は、別途「募集案 内」をご覧下さい。 (注)この訓練は、レーダー・ARPA シミュレータ講習修了者等の受講資 格が定められていますので、別途 「募集案内」をご覧下さい。 (注)雇用船員、船員保険任意継続者が 2) STCW条約適応訓練 受講対象です。 各地の登録海技免許講習実施機 関において、10回開催。 3) 第1級海上特殊無線技士 ⑤ 09/25~11/24 西 海 ⑥ 01/08~03/07 広 島 (注) 4~5級海技士の免許取得 には、別掲5.2)のSTCW条 約適応訓練の免許講習修了が必要 です。 ① 06/26~07/02 気仙沼 ② 08/01~08/08 三 角 ③ 11/11~11/17 広 島 ④ 03/23~03/30 下 関 (注)4~5級海技士の免許取得 を目指す講習です。一部の免許講 習は、雇用船員、保険任意継続者 のみ受講対象です。詳細は別途 「免許講習 開催予定一覧表」を ご覧下さい。 3) STCW条約適応訓練(6級) (航海科) ① 免許講習 07/02~07/07 広 島 3) 6級海技士研修 4) 第2級海上特殊無線技士 (航海科) ③ 免許講習 10/14~10/19 下 関 ① 海技士研修 06/20~06/30 広島 3.タンカー研修 ② 海技士研修 08/27~09/07 三角 ③ 海技士研修 10/02~10/11 ① 09/30~10/02 ② 02/06~02/08 横 浜 広 島 下関 1) 海上防災訓練標準コース(5日間) (機関科) ① 海技士研修 07/15~11/30 尾道 ① 05/25~05/29 横須賀 ② 06/22~06/26 横須賀 (機関科) ① 免許講習 10/05~10/07 尾 道 (注)雇用船員、船員保険任意継続者が 受講対象です。 (注)6級海技士の免許取得を目 指す講習です。 6.船員能力開発訓練 5) 船舶局無線従事者訓練 ③ 07/27~07/31 横須賀 (注) 6級海技士の免許取得には、 ④ 別掲5.3)のSTCW条約適応訓練 (6級)の免許講習修了が必要です。 09/07~09/11 横須賀 ⑤ 11/09~11/13 横須賀 ① 10/19~10/21 東 京 ⑥ 01/18~01/22 横須賀 ② 11/13~11/15 気仙沼 ② 免許講習 09/10~09/15 三 角 1) 認定航海当直部員養成 「注意」1)訓練の詳細は、別途「募集案内」をご覧下さい。 2) 応募者が僅少の場合は中止することがあります。 3) 開催・日程や開催地等は、状況により中止又は変更することがあります。 (航海科・機関科) ① 09/28~10/03 ② 01/25~01/30 気仙沼 気仙沼
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