技 術 規 則 (LMP1)

2014
FIA WORLD ENDURANCE
CHAMPIONSHIP
技 術 規 則
(LMP1)
(LMP1:2014 年 4 月 14 日付発行版仮訳)
2014 WEC TECHNICAL REGULATIONS "LM" P1 目次
目
次
技術規則 "LM" P1
第1条
定義
·············································································
1
第2条
規則
·············································································
6
第3条
車体および寸法
·············································································
8
第4条
重量
············································································· 19
第5条
パワーユニット
············································································· 20
第6条
燃料システム
············································································· 22
第7条
オイルシステム
············································································· 24
第8条
油圧システム
············································································· 26
第9条
冷却システム
············································································· 26
第 10 条
従来型の電気装置(非 ERS) ···································································· 26
第 11 条
トランスミッションシステム ···································································· 28
第 12 条
サスペンション
············································································· 30
第 13 条
操舵
············································································· 30
第 14 条
制動装置
············································································· 31
第 15 条
ホイール&タイヤ
············································································· 33
第 16 条
コクピット
············································································· 35
第 17 条
安全装置
············································································· 38
第 18 条
安全構造体
············································································· 46
第 19 条
燃料
············································································· 48
第 20 条
終局条文-係争
············································································· 49
2015年1月1日適用の変更
············································································· 49
付則(A~I)
············································································· 51
図(1~9)
············································································· 66
i
2014 WEC TECHNICAL REGULATIONS - LMP1
2014年プロトタイプLMP1技術規則
第1条
1.1
定義
「ル・マン」プロトタイプ(“LM”P1)
これは、最低生産台数のないクローズドレースカーである。
1.1.1
1.2
「ル・マン」プロトタイプ1のカテゴリーは以下を含む:
・ 「ル・マン」プロトタイプ1ライト(“LM”P1-L)
:プライベーターのみ向けの
エネルギー回生システム(ERS)のついていない車両
・ 「ル・マン」プロトタイプ1ハイブリッド(“LM”P1-H)
:エネルギー回生シス
テム(ERS)のついている車両
非従来型仕様
モーターレーシングの車両として新規で通常ではないと思われる仕様も、以下を条件に参加資格
を有する場合がある:
・
・
1.3
安全に関する要件に加えて、車両同士の性能均衡を維持するための、特別な規定に基づくも
の;
競技会が組織される国の管理当局およびASNによって確立された規則が遵守されているこ
と。
公認書式
プロトタイプ“LM”P1車両は、製造者によって記入された公認書式に合致し、適合査察が実
施された後に「公認グループ」によって承認されること。
付則H項「公認」を参照。
1.4
機械的構成部品
推進、懸架、操舵および制動に必要なすべての要素に加えて、可動であるか否かに関わらず、そ
れらの正常な作動に必要なすべての補機類。
1.5
シャシーおよびサスペンションアーム
シャシー:
すべてのサスペンションおよび/またはバネの荷重が伝達される、シャシーの最先端サスペンシ
ョン取り付け点からシャシーの最後端サスペンション取り付け点まで、前後方向に伸張する車両
の構造体の完全な懸架部品。
機械的構成要素は、完全または一部分が荷重を受けるものであっても、シャシーの一部とはなら
ない。
サスペンションアーム:
アップライトからシャシー/ギアボックスへ負荷を伝達するものを含め、懸架部分から非懸架部
分へのすべての連結部。
1.6
車体
エンジン、駆動系、および走行装置の機械的な機能に関わる部品を除き、外気にさらされ、完全
に懸架されているすべての車両の部分に関わる車体を言う。
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1.7
エアインテーク
エアインテークは車体の一部と見なされる。
1.8
重量
プラクティスセッションの間に利用される重量計測手順を除き、ドライバーと燃料を一切除いた
車両の重量を言う。
1.9
コクピット
ドライバーおよび乗員を収容する車両の内部構造容積。
コクピットとは、車両の頂点、床、ドア、サイドパネル部、ガラスがはめてある部分、前部およ
び後部の隔壁によって限定されるシャシーの内部構造容積である。
1.10 車両の銘柄
1.10.1 コンプリートカーに一致対応する自動車銘柄。
1.10.2 シャシーおよび/あるいは車体の製造者名がエンジン製造者名と異なる場合は、常に前者
が優先される。車体の製造社名は、シャシー製造者の合意を得てのみ表示できる。
1.11 エンジン気筒容積
エンジンの気筒内でのピストン運動により排出される容積を言う。この容積は立法センチメート
ルで表される。エンジンの気筒容積を算出する場合のπの数値は3.1416である。
1.12 過給装置
何らかの方法により、燃焼室内に充填される燃料と空気の混合気の重量を増加(インテークおよ
び/または排気システム内における通常の大気圧、ラム効果、および力学的効果によって吸入さ
れる重量を超えて増加)させる装置を言う。燃料の加圧噴射は、過給装置とはみなされない。
1.13 電子制御
1.13.1 半導体あるいは熱電子技術を利用した一切の命令システムあるいは過程。
1.13.2 ドライバーが作動させ、1つまたは複数のシステムに作用する単純なオートマチックでな
いオープンループ電気スイッチは、電子制御とは見なされない。
このようなシステムも受動(パッシブ)と呼ばれる。
1.14 クローズドループ電子制御システム(能動‐アクティブシステム)
クローズドループ電子制御システムとは以下の条件を備えたシステムを言う:
・ 実際の値(制御変数)が連続的に監視される。
・ "フィードバック" 信号が目標値(参照数値)と比較される。
・ その比較結果に応じてシステムは自動的に調整される。
このようなシステムも能動(アクティブ)と呼ばれる。
1.15 パワートレイン
ドライブシャフト自体は含まないドライブシャフトまでの、パワーユニットおよび関連のトルク
伝達装置。
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1.16 パワーユニット
付属品と共に完成される内燃エンジン、エネルギー回生システムすべて、一切のMGUおよびそ
れらを常に機能させるために必要なすべての作動システム。
1.17 エンジン
付属品を含む内燃エンジン、過給システムおよびその正常な機能に必要な作動システム。
1.18 エネルギー回生システム(ERS)
車両からエネルギーを回収するように設計された装置。
1.19 車両の部分組み立て品
以下の部分組み立て品が定義される:
・ フロントドライブトレイン:完全なフロントサスペンション、ホイール、ブレーキおよびド
ライブシャフトで形成される。
・ リアドライブドレイン:完全なリアサスペンション、ホイール、ブレーキ、ギアボックスお
よびドライブシャフトで形成される。
・ エンジン
・ エンジン排気装置
・ 構造体:上記の部分組み立て品に含まれない構成部品で形成される。
1.20 エネルギー回生装置組み立て品(ERSA)
同じ車両部分組み立て品に接続されている場合の、ERSの組み立て品を形成するエネルギー回
生装置。
1.21 モータージェネレーターユニット(MGU)
モータージェネレーターユニットは、ドライブトレインのひとつに機械的につなげられた駆動装
置である。疑義を避けるため、エンジンはMGUではない。
駆動装置とは、シャフトにつなげられた時に、そのシャフトに適用されるトルクを増大させる装
置であるとみなされる。
1.22 エネルギー貯蔵(ES)
エネルギーを貯蔵するERSの部分である。
1.23 燃料エネルギー/kg
燃料エネルギーは、燃料の1kgに含有される化学的エネルギーの量である。これは公式燃料供
給業者によって示されるカロリー値から計算される。
1.24 燃料エネルギー/周回
燃料エネルギー/周回は、1周回に配分される燃料質量に含有される燃料エネルギーの総量であ
る。これはkgで表示される1周回に配分される燃料質量に、燃料エネルギー/kgを乗じるこ
とで得られる。
1.25 技術係数
1.25.1 燃料の技術係数は、ガソリン効率を超えるディーゼルの比率の関数である。
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1.25.2 K技術係数は、ディーゼルの関数とガソリンパワートレイン重量およびERSのオプショ
ンである(付則B参照)
1.25.3 技術係数は、燃料の製品とK技術係数である。
1.25.4 ディーゼルエンジン用に割り当てられた燃料エネルギー/周回は、ガソリンエンジン用に
配分される1周回あたりの燃料エネルギーを技術係数で割った結果である。
1.26 ギアボックス
ギアボックスとは、パワーユニットの出力シャフトからドライブシャフトへトルクを伝達する駆
動ラインにあるすべての部品と定義される(ドライブシャフトは駆動トルクを懸架部分から非懸
架部分へと伝達する構成部品と定義される)。
ギアボックスは、第一の目的がパワー伝達あるいはギアの機械的選択であるすべての構成部品、
これらの構成部品に関連するベアリングおよびそれらを収容するケーシングを含む。
1.27 ディファレンシャル
ディファレンシャルとは、2本のドライブシャフトが、3番目のシャフトによって駆動されてい
る間に、異なる速度で回転させるために、同じドライブトレインの2つの異なるホイールにつな
がることを可能にするギアトレインと定義される。
1.28 バッテリーパック
バッテリーパックとは、バッテリー格納室に任意に収められた単一の機械的組み立て品をいい、
バッテリーモジュールで構成され、保持フレームまたはトレイ、ヒューズおよび接触器に加えバ
ッテリー監視電子装置で構成されている。
1.29 バッテリーモジュール
バッテリーモジュールとは、単一のセルまたは電気的に接続され、機械的に組み立てられた一組
のセルを有する単一のユニットをいう。
1.30 バッテリー
ハイブリッドシステムに関連して、本規則では「バッテリー」という用語をその技術とは関係な
く使用する。従って、拡大解釈されて、本規則はES内部にエネルギーを貯蔵する技術と内部装
置(含複数)を表すのに「バッテリー」という用語を使用する。よって、ESはバッテリーとそ
の安全装置で作られ、すべてが格納ボックスの中に収められる。
1.31 電子装置監視用バッテリー
電子装置を監視するバッテリーはバッテリーパックの一部であり、重要な安全システムである。
これは、すべてのセルを、常に、また一切の充電あるいは放電状態の時にも、バッテリー製造者
により指定された特定の電圧域に維持するための監視装置および充電均衡回路から成る。
1.32 電力回路(パワーサーキット)
1.32.1 電力回路(電子機器、電気変換装置)は、車両を動かすために使用される電気装置のあら
ゆる要素から構成される。
電力回路は、ERS、駆動モーター(含複数)のコンバーター(チョッパー)、HSC、
ヒューズ、発電機(含複数)および駆動モーター(含複数)から成る。
1.32.2 慣性ERSの拡張により、本規則では、「電力回路」という表現は、上記構成要素のすべ
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ての公認要素(ERS、ERSエネルギーを伝えるベルトあるいはトランスミッションシ
ャフトなど)を指す。
1.32.3 ハイブリッドシステム接触器(HSC)
HSCは、ハイブリッドシステムのバッテリーパック内にある、物理的接触を操作する装
置であり、半導体ではなく、遠隔操作でき、もちろん次の車載の異なる手段から操作が可
能である:
-デフォルト検知器
-総合サーキットブレーカー
-必要であれば、その他の命令系(含複数)
接触器は放電防止モデルでなければならない。
接触器の接触融解を避けるため、その特性は、特にESのパワーバスへの連結の間に起き
るサージ電流の状態であっても、総合サーキットブレーカーの適正な操作を保障するに十
分なものでなければならない。
1.33 補機用回路
補機用回路(ネットワーク)は、信号合図、照明または交信のために、ICエンジンに使用され
る電気装置のあらゆる要素から構成される。
エンジンを操作するために利用される部品は、次のものであるが、それらに限られない:スロッ
トル、点火装置、噴射装置、吸気装置、潤滑系、燃料供給および冷却装置。ターボは含まれる。
エンジンを始動するための装置は含まれない。
補機用バッテリーは、補機用回路(ネットワーク)に電気エネルギーを供給する。
1.34 パワーバス
パワーバスとは発電装置、ES(例:駆動用バッテリー)と、電子装置と駆動用モーター(含複
数)から構成される推進システムとの間のエネルギー分配に使用される電気回路である。
1.35 過電流トリップ装置(ヒューズ)
過電流トリップ装置とは、その設置されている箇所で一定の時間に流れる電流が、あらかじめ設
定された値を超えたとき、自動的にその電流を遮断する装置である。
1.36 電力回路アース
電気回路アースとは、電力回路の参照電位である。
1.37 シャシーアース
シャシー(車両および車体)アース(以下、シャシーアース)とは、シャシーと安全構造体を含
んだ車体の全ての伝導性の部品の参照電位のことである。モーター(含複数)および接触器など
のESおよび電力回路ユニットの伝導ケースは、シャシーアースに対して強固な接続を有してい
ること。
1.38 補機アース
1.38.1 補機アースは、補機用回路のアース電位である。
1.38.2 補機アースは、シャシーアースに対して強固な接続を有していること。
1.39 ドライバーマスタースイッチ
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EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP1
1
ドライ
イバーマスタ
タースイッチ
チ(DMS) は、通常の
の作動条件下
下にて、電力
力回路に電圧
圧を加えるあ
あ
るいは
は送電を断つ
つ装置である
る。
ただし、ICエン
ンジンを稼動
動させるため
めに必要なす
すべての電気
気装置を除き
き、さらに
シャシ
シーアースと電力回路の
の間の絶縁抵
抵抗を監視し
し、また、シ
シャシーアー
ースと補機用
用回路供給電
電
圧との
の間のAC電
電圧に加えて
て最大DCを
を監視するた
ために必要な
なシステムを
を除く。
1.40 安全(Safe)/活
活電(Live)
)信号
1.40..1 安全/活
活電信号は、電力回路が
電
「活電中」か「安全」状態
態であるかを
を示す安全装
装置である。
1.40..2 「活電中
中」は、電圧が加わって いるか、パワーブレーカ
カーが閉鎖さ
されているこ
ことを示す。
あるあるいは
「安全」は電力回路が、欠陥のあ
は不明な状態
態にないこと
とを示す。
1.41 デトネ
ネーター
デトネ
ネーターは、
、電流によっ
って起爆され
れ、電力接続
続を絶つため
めに使用され
れる点火装置
置である。
1.42 デカル
ルト座標系
座標原
原点Oを、前
前部車軸中心
心の垂直位置
置で基準面上
上に置き、X
X、Yおよび
びZの軸線は
は、矢印で示
示
されるとおりの方
方向に進む3
3次元のデカ
カルト座標系
系が使用され
れなければな
ならない。
X方向
向は基準面の
の後方へ、Y
Y方向は右側
側へ、Z方向
向は上方へ向
向かう。
1.43 ストー
ール防止ある
るいは車両の
のストール防
防止制御装置
置
ICエ
エンジンをス
ストールから
ら守るため、 パワーユニ
ニットおよび
び/あるいは
はギアボックスおよび/
/
あるい
いはクラッチ
チコントロー
ールに自動的
的に作用する
るシステム。
第2条
2.1
2.2
規
規則
基本原
原則
2.1.1
本規則が
が明確に認めていないこ とは禁止され
れる。
2.1.2
2
車両はい
いかなる状況であっても、
、ドライバー
ーのコントロ
ロール下にな
なければなら
らない。
アクテ
ティブシステ
テム
2.2.1
本規則に
に定めのない限り、またエ
エンジン監視
視装置をのぞ
ぞき、一切の
のアクティブ
ブシステムあ
あ
るいは機
機能は禁止される:シャ シーコントロール、オー
ートマチック
クトランスミ
ミッション、
ファイナ
ナルドライブ・ディファ レンシャル装
装置、ショッ
ックアブソー
ーバー、サス
スペンション
ン
または乗
乗車高調整装置、4輪操舵
舵など。
2.2.2
2
クションコン
パワーユ
ユニットに作用するトラク
ントロール装
装置は認めら
られる。
WEC Technica
al Regulations
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2.3
安全上の理由による改定
安全上の理由による改定は、直ちに、予告なく実施される。
2.4
2.5
規則の遵守
2.4.1
本規則に車両がその全体について競技会期間を通じて常に合致していることを車検委員
および競技審査委員会に納得させることは、各競技参加者の義務である。
2.4.2
競技参加者が新しい設計あるいはシステムを導入することを望む場合、あるいは本規則の
いかなる部分であっても不明瞭に感じる場合、耐久コミッティにその解釈を求めることが
できる。
解釈が一切の新しい設計あるいはシステムに関する場合、以下を連絡しなければならな
い:
- 設計あるいはシステムの完全な記述
- 設計あるいはシステムの完全な機能記述
- 適切な場合には図面あるいは略図
- 一切の提案された新設計が、車両のその他の部分に直ちに影響することに関しての競
技参加者の意見
- そのような一切の新設計あるいはシステムを使用することから発生する可能性のあ
る長期的な成り行きあるいは新規開発に関する競技参加者の意見
- 競技参加者が考える、その新設計あるいはシステムが車両の性能を向上させる正確な
方法(完全な性能報告書を含む)。
車両寸法の計測
すべての計測は、車両が平坦な水平面に静止した状態で行われなければならない。
異なる仕様詳細が明瞭にされない限り、計測はこの水平計測面に対し、車両にホイールを装着し
た通常の状態で実施される。
2.6
2.7
材質
2.6.1
車両のいかなる部品も40GPa(g/cm3)を上回る特定の弾性率を有する金属性材質で製
作されていてはならない。規定への合致を確認するための試験がFIAテスト手順03/03
に従って実施される(付則G参照)
。
2.6.2
マグネシウムを基礎とした合金で製作される部品について:
- 3mm未満の厚みのマグネシウムシートの使用は禁止される。
- 鋳造あるいは機械加工された部品は、壁の厚みが3mm以下であることは禁止される。
局所的な例外は認められる場合がある。
2.6.3
チタニウム製の部品の使用は認められるが、サスペンション部品、ステアリングあるいは
制動装置の部品への溶接は禁止される(油圧配管は除く)
。
改造
公認書式に一覧される詳細および車両のすべての空力的要素は、車両の製造者によってのみ、耐
久コミッティの合意の上で変更できる。
それらの変更は、次に公認グループにより公認される。
一旦公認書式がFIAによって有効とされたならば、製造者はその写しを、販売したあらゆる車
両の所有者に、最初のページの記入をした後渡すこと(シャシー番号、所有者の氏名および住所)
。
車両は公認を受けていない場合は、競技会に参加する前の車検を受けることは認められない。
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新しい車両の公認:
新しい車両の公認と、競技参加前の車検への提示との間には、最低30日間が必要とされるが、
耐久コミッティの裁量により、不可抗力と認められる場合は除く。
新しい車両の公認書式の最初の草稿提出と公認グループによるその承認期限との間には最低30
日が必要とされる。
すでに公認された車両に実施された改造/進化の公認:
すでに公認された車両に実施された改造/進化の公認と、競技参加前の車検への提示との間には、
最低15日間が必要とされるが、耐久コミッティの裁量により、不可抗力と認められる場合は除
く。
すでに公認された車両の改造/進化の公認書式の最初の草稿提出と公認グループによるその承認
期限との間には最低15日が必要とされる。
公認書式は競技参加者によって、車検の間に提出されなければならない。
第3条
車体および寸法
FIAは、車両が走行中に動きがあるとみられる(あるいはそのように疑われる)車体のいかなる部分
にも、負荷/偏向試験を実施する権利を留保する。
その他の基準の中で、FIAは弾性変形領域にわたって負荷/偏向曲線の線形性を検討する。一切の非
線形性は塑性変形領域になければならない。
3.1
寸法
下記第3.6項にて許されているものを除き、内部および外部の測定(長さ、幅、オーバーハング、
ホイールベース、ウインドスクリーン、ウインドウなど)および車体構成要素の全体的形状は、
公認書式にある通りに維持されていなければならない。
3.2
3.3
3.1.1
ホイールベース:自由。ただし公認書式に登録されたものと同一でなければならない。
3.1.2
全長:最大4,650mm(リアウイングを含む)
3.1.3
オーバーハング
a/ フロントオーバーハングは1,000mmまでに制限される。
b/ リアオーバーハングは750mmまでに制限される
3.1.4
全幅:最大1900mm、最小1800mm
3.1.5
高さ:車体のいかなる部分も、基準面より上方1050mmを超えてあってはならない(第
3.5.1参照)。
ドア
3.2.1
ドアは、第16.6.1項に詳記される開口部を通じて、コクピットの通常の出入りを提供
しなければならない。
3.2.2
開口(ヒンジ)あるいは施錠(ロック)装置は、緊急の場合に、コクピットの外部からと
同様に内部からも、ドア全体が直ちに解放されるように機構設計されていなければならな
い。
それらは公認されなければならない。
ウインドスクリーン&ガラス部分
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3.4
3.3.1
ウインドスクリーン
ラミネートガラスあるいはポリカーボネート製(厚さ:最低3.5mm)あるいは公認グル
ープにより承認された同等の素材製の、一体構造のウインドスクリーンが義務付けられる。
ウインドスクリーンの上端部は:
- 屋根の最高点より低くなければならない(エアインレットは除く)
- 最低300mmの幅に渡って基準面から少なくとも950mmの高さになければな
らない(第3.5.1参照)。
ウインドスクリーンは、マーシャルがNo.4アレンキー(六角レンチ)を使用して取
り除くことができなければならない。
3.3.2
ガラス部分
・ ポリカーボネート製のサイドウインドウ(最低肉厚2.0mm)が許される。
・ 追加のフレームを取り付けることができるが、しっかりと取り付けられなければなら
ず、第16条7項3に規定されるドライバーの視界を妨げてはならない。
・ 追加の安全留め具が推奨される。
・ コクピットから空気を引き出すための最小40cm2の開口部(ルーバー)を、各サ
イドウインドウの後部に、あるいは各コクピット出入り口部に作らなければならない。
車体
上から見て(平面図)、横の立面図で見て、また前と後ろから見て、車体は、本規則で明確に許可
されていない限り、機械構成部品が見えてはならない。車両走行中の可動の車体部品/要素は、
禁止される。
車両走行中に、自動的に、および/あるいはドライバーが制御し、空気流を変更する一切の装置
は禁止される。
ブロウン・ディフューザーは禁止される:
排気パイプ出口は、ディフューザーの内部にあってはならない。
これらの出口のいかなる点も、リアディフューザーの後端から300mm未満になければならな
い。
これらの出口のいかなる点も、車両を上から、あるいは横から見て、見えていなければならない。
3.4.1
この条項は、第3条4項6に記載される開口部には適用されない:
a/
側方から見て:
車軸中心線の高さより上で、一切の空間や切抜きのない車体が、コンプリートホイー
ル(ホイールとタイヤ)の完全な周囲を覆っていなければならない。
ホイールアーチは、外側から見て開放されるのみでなければならない。
以下に位置する全領域は:
- 前部車軸中心線の415mm後方の垂直な横方向面と後部車軸中心線の415
mm前方の垂直な横方向面との間で
- 基準面から400mmの高さまで
は、1つまたは複数の車体要素により完全に覆われていなければならない。
この車体要素(含複数)のすべての見える部分は、車体の全幅より150mmを超え
て内側にあってはならない(水平に測定)。
b/
後方から見て:
機械的構成部品は、車軸中心線を通過する水平面の上で見えてはならない。見える場
合は、約10mmのワイヤーメッシュあるいはルーバーの装着が義務付けられる。
リアのコンプリートホイールは、車軸中心線を通過する水平面の上で見えてはならな
い。それらは堅牢な車体要素によって覆い隠されていなければならない(ワイヤーメ
ッシュは禁止される)。
これらの要素の形状は自由であるが:
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- 厚さが一定でなければならない。
- 競技会期間中を通じ、車体に強力に固定されていなければならない。
車体の後部は、基準面に垂直な2枚の横方向プレートが取り付けられなければならな
い。
それらは、
- 第5図に従っていなければならない
- 車体の後端部になければならない
- 最低10mmの一定した厚さを有していなければならず、端部は最低5mm半径
の一定した湾曲を形成することができる
- 競技会期間中を通じ、車体に強力に固定されていなければならない。
c/ 上から見て:
両方の前部角度は最低50mmの半径を有していなければならない。
・ 以下に位置する全領域:
- 前部車軸中心線の後方415mmの垂直な横方向横断面と第16.6.1項に規定
されるコクピット開口部の前端部との間、
- 車体全幅から300mmを差し引いたものと同等な最低幅に渡って、車両の前後
中心線に左右対称に配される部分
は、1つまたは複数の車体要素により完全に覆われていなければならない。
このうち見えるすべての部分あるいはこれらの要素は、基準面から少なくとも200
mmの高さになければならない(第3.5.1項参照)。
・ 以下に位置する全領域:
- コクピット開口部の前端と後部車軸中心線の前方415mmの垂直な横方向横
断面との間
- 車体全幅から300mmを差し引いたものと同等な最低幅に渡って、車両の前後
中心線に左右対称に配される部分
は、1つまたは複数の車体要素により完全に覆われていなければならない。
このうち見えるすべての部分あるいはこれらの要素は、基準面から少なくとも400
mmの高さになければならない(第3.5.1項参照)。
・ 以下に位置する全領域:
- 前部車軸中心線の後方1200mmの垂直な横方向横断面と車両の後端との間
- 車体全幅から300mmを差し引いたものと同等な最低幅に渡って、車両の前後
中心線に左右対称に配される部分
において、車体のすべての見える部分は、切り抜き部のない連続した一体の表面を形
成していなければならない。
・ 許される唯一の開口部は:
- エンジンの空気取り入れ口(第3.4.4c項参照)
- ブレーキの空気取り入れ口
- 排気パイプの出口
- 第3.4.4.c項に従う2つの追加の空気取り入れ口:その唯一許可される機能は
機械的要素あるいは熱交換器の冷却である。
これ以外の開口部が必要な場合、それらは車体の表面から突出してはならない。“n
aca”タイプのエアダクト、あるいはルーバーかワイヤーメッシュで覆われた出口
のみが認められる。
リアホイールの後方では、上からおよび横から見えるすべての車体は、基準面の少な
くとも200mm上方まで下げられていなければならず、第3.4.6項に従う開口部
を除き、コンプリートホイール(ホイールとタイヤ)の全外周を覆っていなければな
らならい。
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リア車軸中心線後方および基準面より200mmを超えて上方にあるすべての車体
は、切れ目のない、滑らかな、連続した一体の表面を形成していなければならず、リ
アウイングを取り外して、車両上方から見える状態でなければならない。
基準面上方690mm未満にある垂直面は、それらの上端全体が上方から見える限り
認められる。
3.4.2
エンジンカバーは工具を使用して取り除くことができる。
最低4箇所の固定点が義務付けられる。
設置ピンとクイックリリース固定具は固定点とみなされる。
クイックリリース固定具は外側から見え、明瞭に示されていなければならない(赤い矢印、
あるいはその他対照的な色による)
。
3.4.3
給油カップリングシステムの近くにある車体接合部は、エンジン室あるいはコクピットへ
漏れが一切生じないように設計されていなければならない。
給油カップリングの外部部品は外側から見えてもよい。
3.4.4
空気取り入れ口
a/
空気取り入れ口は、上記3.4.1項に合致していなければならない。
b/
それらは上から見て車体の周囲から突出してはならない。
c/
それらは、車体の表面から150mmを超えて突出してはならない(エンジンの空気
取り入れ口については200mm)
。
- 測定は、空気取り入れ口の最も高い点から水平位置にある車体要素まで垂直下方
向に、少なくとも幅100mmに渡り実施される。
d/
車体の頂部に配置される場合は、エリアはウインドスクリーン、サイドウインドウお
よびドア開口部の最後端点に接する垂直な横方向面の上部線により画定され、空気取
り入れ口(含複数)はウインドスクリーンの最高点の後ろに配置されなければならな
い。
3.4.5
エアエクストラクター(空気排出口)
エアエクストラクターは上記第3.4.1項に合致しなければならない。
3.4.6
フロントホイールの義務付け切り抜き部
フロントとリアホイールアーチに切り抜きが義務付けられる。
それらは下記の選択肢の1つに合致するものでなければならない:
a/ フロントホイールのオプション1
各ホイールの上方に1つの切り抜きが義務付けられる。
上から見て、その切抜きは
- 長さ335mmでければならない。
- 幅が300mmでなければならない。
- 切抜き部の後端がホイール軸に一致し、それと平行になるように、ホイール軸の
前方に配置されなければならない。
- 切抜き部の長さにわたって、車体の外端から65mmの一定の距離に配置されな
ければならない。
つながっている最大10mmの半径が、切抜き部の4箇所の角に認められる。
この切抜きは、335×300mmの長方形の型板を、型板の4箇所の角に11mm
のつながっている半径をつけた状態で通すことができなければならない。
b/ フロントホイールのオプション2
各ホイールアーチの内側に1箇所の切り抜きが義務付けられる。
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ホイールが操舵されていない時に、切り抜き部を通じて、車両を頂上から、前からあ
るいは後ろから見た時にホイールあるいはタイヤの部分が見えてはならない。
頂上から見た場合にのみ、切抜き部を通じて、サスペンションおよび(あるいは)ド
ライブシャフトの部分が見えることは認められる。
車両の内側および外側へY軸方向に、切抜き部の35mmの押し出し(成形)が単一
の容積を形成しなければならない。
この容積は:
- 側面投影面にて最小75,000mm2の領域を有していなければならない。
- ホイール軸を通過する垂直面の両側に均等に配分されるよう配置されなければ
ならない。
- ホイール軸を通過する水平面の上方に全体が入るよう配置されなければならな
い。
- ホイール軸を通過する垂直面から350mmを超える距離にいかなる部分もな
いように配置されなければならない。
- いかなる部分も交わってはならない(サスペンションアームを除く)
- 容積の内側部分の範囲内に、上から見ていずれの部分も見えるように配置されな
ければならない。
c/
リアホイールのオプション1
各ホイールの上方に1つの切り抜きが義務付けられる。
上から見て、その切抜きは
- 長さ530mmでければならない。
- 幅が190mmでなければならない。
- その切抜き部の中心を通過するホイール軸を有していなければならない。
- その後端がホイール軸に平行になっていなければならない。
- 切抜き部の長さにわたって、車体の外端から50mmの一定の距離に配置されな
ければならない。
つながっている最大10mmの半径が、切抜き部の4箇所の角に認められる。
*前と後ろから見て、タイヤの上部が見えてもかまわない。
この切抜きは、530×190mmの長方形の型板を、型板の4箇所の角に11mm
のつながっている半径をつけた状態で通すことができなければならない。横から見て、
リアホイールの切り抜き周囲の車体部分は、リアホイール中心線の前方で基準面から
725mmを超えて高くすることはできない。
d/
リアホイールのオプション2
各ホイールアーチの内側に1箇所の切り抜きが義務付けられる。
切り抜き部を通じて、車両を頂上から、前からあるいは後ろから見た時にホイールあ
るいはタイヤの部分が見えてはならない。
頂上から見た場合にのみ、切抜き部を通じて、サスペンションおよび(あるいは)ド
ライブシャフトの部分が見えることは認められる。
車両の内側へ切抜き部の150mmの押し出し(成形)、および車両の外側へ切抜き
部の35mmの押し出し(成形)が、Y軸方向に、単一の容積を形成しなければなら
ない。
この容積は:
- 側面投影面にて最小85000mm2の領域を有していなければならない。
- ホイール軸を通過する垂直面の両側に均等に配分されるよう配置されなければ
ならない。
- ホイール軸を通過する水平面の上方に全体が入るよう配置されなければならな
い。
- ホイール軸を通過する垂直面から350mmを超える距離にいかなる部分もな
いように配置されなければならない。
- いかなる部分も交わってはならない(サスペンションアームを除く)
- 容積の内側部分の範囲内に、上から見ていずれの部分も見えるように配置されな
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ければならない。
横から見て、リアホイールの切り抜き周囲の車体部分は、リアホイール中心線の前方
で基準面から725mmを超えて高くすることはできない。
3.5
車両底面
前部車軸中心線の後方でスキッドブロックを除き(第3.5.6項参照)、完全に懸架された部品は、
以下に定義される通りの、基準面、リアディフューザーおよび側方部品(湾曲した側部を含む)
を超えて突出してはならない。
許される開口部は唯一、ホイールとサスペンション部品の動き(サスペンション動程およびステ
アリング)、車両吊り上げジャッキのための穴、地上高を計測するセンサー(LMP1のみ)
、閉
鎖ハッチ(メンテナンス作業用)およびオーバーフロー燃料パイプに必要な最小の隙間である。
3.5.1
3.5.2
基準面
車両の下部に、平坦な、連続的で、堅牢な第1図に合致する基準面が義務付けられる。
a/
基準面は、最小700mm(前後方向)×800mm(横方向)の寸法の長方形の区
域に渡る、シャシー/サバイバルセル(タブ)の一体部分でなければならない。
b/
基準面の下側は、すべての垂直方向の高さ計測の検査基準となる。
c/
リアディフューザーとその垂直パネル(第3.5.2項参照)、さらに側方部品(第3.
5.3項参照)と共通する端部は、最大10mmの半径で湾曲させることができる。前
端部も最大半径10mmの丸みを帯びてよい。
d/
基準面は、上方から見て見えてはならない。基準面の上側に続く車体要素は、基準面
の一部とみなされる。
e/
側方部品を、リアホイールの前後で同じ面に維持するため、ディフューザーの垂直パ
ネルと側方部分に共通な端部は、基準面の若干上方にあってよい(ディフューザーの
幅が1,100mmに等しい場合は、最大で6.0mm)。
リアディフューザー
車両の後部下側に、1枚の平坦な、連続的で、堅牢な傾斜面(リアディフューザー)が義
務付けられる。
a/
それは、第1図に規定される最大容量(寸法および幾何学的形状)に合致していなけ
ればならない。
b/
リアディフューザーのいかなる部分も、基準面上方200mmを超えてはならず、後
端部は車体の縁に対して垂直でなければならない(リアウイングを取り外して)
。
c/
リアディフューザーを基準面につなげているパネルは、垂直でなければならない。加
えて、後部車軸中心線からディフューザーの最後端部まで、リアディフューザーを基
準面につなげている外側パネルは、車両の前後方向中心線に平行を保っていなければ
ならない。
d/
リアディフューザーを垂直パネルにつなげるため、最大半径10mmが認められる。
e/
最大2枚の垂直整流板をリアディフューザーに追加することが認められるが、それら
の表面は:
・ ディフューザーに対して垂直でなければならない
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・ 平坦で、互いに平行であり、前後方向の車両中心線に対しても平行でなければな
らない
・ 車両の前後方向中心線に対して左右対称に配されなければならない。
・ それらの長さの最低75%でディフューザーに取り付けられてしなければならな
い。
f/
3.5.3
ディフューザーの後端部および上記第3.4.1b項に規定される2枚の横方向プレー
トは、同一の横方向面になければならない。
側方部品
これらは基準面(第3.5.1項参照)およびリアディフューザー(第3.5.2項参照)の左
右両側にある部品である。
前部車軸中心線の後方で、それらは第1図に従い、基準面に対して傾斜面を形成していな
ければならない。
車体とつなげるために、側方部品は:
- フロントホイールの後方およびリアホイールの前方で、最大50mmの半径で上向き
に湾曲させることができる(第1図のエリア1参照)
- 垂直面とつなげるために、フロントとリアのホイールの間で、最小50mmの半径で
湾曲していなければならない(第1図のエリア2参照)
リアディフューザーとその垂直パネルに共通の端部は(第3.5.2項参照)、最大10mm
の半径で湾曲してよい。前の端部も最大半径10mmの丸みを帯びてよい。
3.5.4
前部部品
以下に位置する領域:
・ 前部車軸中心線の前方
・ 最低幅1,000mmを超える部分
の車両の懸架部品はすべて、基準表面の上方50mmを超えて配置されなければならない。
以下に位置する領域:
・ 車両の前部輪郭の後方
・ 前部車軸中心線の400mm前方
・ 車体の全幅までの部分
の車体の下側から見える部品はすべて:
・開口部、溝あるいは切り抜き部のない連続した表面を形成しなければならない。唯一認
められる開口部は、地上高を計測するセンサーに必要な最小限の隙間である。
工具を使用して調節可能なウイングプロフィールを1つ追加することが認められる(フロ
ントフラップ)。
それは2つの部分に、車両中心線に左右対称に分けることができる。
また、以下のように配置されなければならない:
・ 上述の表面を形成する要素の後端(後方の縁)の後方で、前後方向に最大30mmの
重なりを持ち、基準表面から最大300mmの高さ。
・ 下記に記載される、フロントホイール周囲の2つの容積の間。
・ フロントホイール軸の前。
さらに、以下の領域の中:
・ 車両の前輪郭の後方
・ フロント車軸中心線の前方
・ 車両の全幅まで
に配置される。
車両の下側から見える車体のすべての部品は、基準表面の上方10mmを超えて配置され
なければならない。
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ホイールおよびサスペンションの動き(サスペンション動程およびステアリング)、また
ブレーキ用スクープの通過を可能とするために、フロントホイール周辺の容積は自由であ
る。その位置および最大寸法は以下の通り:
・ フロント車軸中心線に対して左右対称に、800mmの長さに伸び
・ 基準面から高さ300mmで
・ 幅500mmの、車両の前後方向中心線から少なくとも450mmにある容積の内部
表面。
3.5.5
3.5.6
地上高
a/
サスペンションを除き、地上高を変更するように設計された一切のシステムは認めら
れない(下記第12.2項参照)。
b/
車両の懸架部分は、基準面によって形成される面より下には認められない。ただし下
記の義務付けられるブロックは除く:
c/
フリクションブロックは認められない。
スキッドブロック
基準面の下に、1つの長方形のブロック(スキッドブロック)を取り付けなければならな
い。それは最大4つの部分で構成できる。
3.6
a/
スキッドブロックは:
a.1 前部車軸中心線から後部車軸中心線まで前後方向に伸張していなければならな
い。
a.2 第2図に合致していなければならない。
スキッドブロックは、レースのスタート前に検査される。
a.3 許される最大の磨耗は5mmである。
その測定は、プラクティスセッションとレースの終了後に、第2図に明記され
る領域で実施される。
a.4 以下を除き、外側の表面には、一切の穴、切り抜き、あるいはポケット(くぼ
み)があってはならない:
- 第3.5.6c項にて許されている留め具を取り付けるのに必要なもの
- 車両吊り上げジャッキに必要となる可能性のあるもの。
a.5 一体鋳造部品1および2(第2図に示される)は比重が1.3~1.45の均一な
素材でできていなければならない。
湾曲部分(含複数)
(第2図に示される)は平均密度が2未満の素材でできてい
なければならない。
a.6 ブロックと基準面との間に空気が一切通過することのないような方法で、車両
中心線の左右対称に取り付けられなければならない。
b/
スキッドブロックの前後端部は、前後方向に最大200mmの長さに渡り、21mm
の深さに面取りをすることができる。
c/
下から見て、スキッドブロックを基準面に固定する留め具は:
c.1 総面積が400cm2を超えてはならない
c.2 個々の面積は20cm2を超えてはならない
c.3 スキッドブロックが新しい場合にはブロックの全体の低部表面が車両の下側か
ら見え、底部表面と同じ平面となるように、取り付けられていなければならな
い。
空力装置
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3.6.1
車体に取り付けることが認められる空力的要素
・ 第3.5.4項に規定されるフロントウイング(フロントフラップ)および、第3.6.
2項に規定されるリアウイング、
・ 第3.5.4項に記載される連続的な表面を形成しなければならない、下から見える車
体部分すべて、を除き、
ウイングプロフィール(*)を持つ車体あるいは車体底部の要素は認められない。
(*) ウイングプロフィール:前部の前端と後部の後端をつなぐ異なる曲線および/あるいは
中央の2つの弧により形成される区間で、その目的が空力的揚力あるいはダウンフォ
ースを発生させようとするもの。
ウイングプロフィールとはみなされない車体構成要素は:
・ 一定の肉厚であるもの
・ 完全に左右対称のプロフィールであるもの。これらのプロフィールは後端部を超えて
プロフィール伸張部があってはならず(この後端部より25mm以内には、一切の車
体要素が認められない)
、後端部は以下でなければならない:
- プロフィールの最大の長さの3%に等しい最低肉厚を有するが、10mm以上で
あること
- プロフィールの中心線に垂直であること。
・ 最低30mmの後端部を有するもの。前端部を除き、プロフィールの厚さが、要素の
全体表面に渡り後端部の厚さを超えていなければならない。
・ 垂直であるもの(前方から見て)
以下を除き、車体の一体部分としても、そうでなくとも、車体に空力要素を追加すること
はできない:
・
フロントフェンダーの前および前部投影面の範囲内で、片側に最大2つの空力要素が
以下の条件で認められる:
- ドライバーの視界を妨げない
- 前照灯を覆わない
- 基準面の上方600mmを超えて位置していない
- 上から見て、前部の外側の角が最低50mmの半径を有している
- 前部の厚みの半分の半径で湾曲された端部を有している
- 製造者によって承認されており、車両の公認書式に記載されている。
・
垂直整流板を、フロントホイール軸の前方で、車体の下側に追加することができ、そ
れらは車両の前後方向中心線に対して左右対称でなければならない。
車体後部に1枚の「ガーニー」
第3.5.4項に規定されるフロントフラップおよび、第3.6.2項に規定されるリアウ
イング、
第3.5.4項に記載される連続的な表面を形成しなければならない、下から見える車
体部分すべて。
・
・
・
以下は車体に追加された空力要素とみなされる:
- 車体の一体部分であるかないかを問わず、規定で認められていないアングルブラ
ケット
- 空気排出口(チムニー)。排気パイプを覆うために義務付けられた車体要素が、
上から見て見える場合には、空気排出口(チムニー)とはみなされない。
- 配置可能箇所が1箇所を超える車体要素
- ダウンフォースを発生させるだけの機能をもつ、規則で認められていない一切の
空力要素。
3.6.2
リアウイング
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リアウイングは以下の要素で構成される:ウイング、垂直な支持具およびエンドプレート
で、それらは以下の基準を満たしていなければならない:
a/
ウイング
ダウンフォース(反揚力)を発生させる第一要素は、単一の空力装置で、調整可能で、
車両の後部に搭載され、最大で2つの空力プロファイル(主平面部とフラップ部)を
有する。それは、以下の通りでなければならない:
a.1 水平に250mm×垂直に150mm×横方向に1800mmの容積に収まる
こと。
a.2 主要装置とフラップは、リアウイングの長さ全体にわたり、それぞれ一定の区
画のYからの押し出し(成形)によって得られなければならない。
a.3 ウイングのどの部分も、基準面の上方965mmを超えないように取り付けさ
れること。
a.4 コクピットの中から調整することができないこと。
b/
垂直支持体
b.1 長さ:水平方向に最大400mm
b.2 支持体は最大で1250mm離れていなければならない。
支持体を1つとするために、組み合わされている場合、第3.6.2項のすべての
点を満たすものでなければならない。
b.3 表面は平坦で、車両の縦方向の中心線に平行でなければならない。
b.4 前端は丸みを帯び(一定の半径で)
、後端(後部の縁)は20mm以内で傾斜す
ることができる。
c/
リアウイングの取り付け
リアウイングは、車体にだけでなく、車両の主要構造体にしっかりと固定されていな
ければならない。
c.1 後部ボンネットは、ウイングの取り付け部に干渉することなく取り外せなけれ
ばならない。
c.2 車体とエンドプレートとの固定部を取り外した状態で、垂直支持体は、リアウ
イングの表面に均等にかけられる10kNの垂直負荷に耐えることができなけ
ればならない。
c.3 車体とエンドプレートの固定部を取り外して、主平面の後端の最後点は、主平
面の表面に2400Nの垂直負荷がかけられた場合に、10mmを超えて垂直
方向に歪んではならない。
負荷は主平面の翼弦の長さの50%となるX点と、中心線に対して164mm、
452mmおよび740mmの点に、均一かつ同時に加えられる。
この試験の目的のため、一切の二次的エアロフォイル要素(フラップ)は取り
除かなければならない。
c.4 車体とエンドプレートの固定部を取り外して、エンドプレートは、両方のエン
ドプレートの各前端部に200Nの水平負荷がかけられた場合に、5mmを超
えて水平方向に歪んではならない。
負荷は、後部主平面の前端の高さでかけられる。この試験の目的のため、一切
の二次的エアロフォイル要素(フラップ)は取り除かなければならない。
c.5 基準面の500mm上方にあるウイング支持体の部品のみが、車体の後部に突
出することができる。
d/
エンドプレート
d.1 エンドプレートは2つの部分から成ってよい(1つはリアウイング上で、もう
1つは車体上)。
リアウイング上に取り付けられる部分は、765mm×300mmの長方形に
納まらなければならず、最低面積は1000cm2で300mm×150mm
の最低寸法を有していなければならない。
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EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP1
1
d.2
d.3
d.4
d.5
d.6
3
3.6.3
それらは、
、上記第3. 6.2.c.2項
項を満たして
ていることを
を条件に、車
車体に取り付
付
けることが
ができる。
厚さは一定
定で、最低1
10mmでな
なければなら
らない。
端部は一定
定の5mm半
半径で湾曲さ
させなければ
ばならない。
表面は平坦
坦で、車両の
の縦方向中心
心線を通る垂
垂直面に平行
行であること。
上記で認め
められている
る車体への固
固定部を除き
き、車体の要
要素はエンド
ドプレートに
に
取り付けら
られてはなら
らない。
e/
後端
端エアロフォイル要素( フラップ)
最も後ろのウイング要素は、
、表面に20
00Nの負荷
荷がかけられ
れた場合に、5mmを超
超
えて
て水平方向に、また10m
mmを超えて
て垂直方向に
に歪んではな
ならない。
負荷
荷は後端要素の翼弦の長 さの50%に
にあたる地点
点に、フラッ
ップの頂点に
によって決め
め
られ
れる平面に垂直な線に沿っ
ってかけられ
れなければな
ならない。
負荷
荷は車両中心線にある点、
、および中心
心線の両側2
270mmと
と540mm
mの点につい
い
てもかけられなければならな
ない。
負荷
m幅のアダプ
荷をかける際には15mm
プターを使用
用し、それは
は当該チーム
ムが提供しな
な
けれ
ればならない。
f/
一般
般
注:上記のすべての負荷/偏
偏向試験は、
、車両にウイ
イングをつけ
けた状態で実
実施しなけれ
れ
ばな
ならない。
負荷
荷/偏向レシオ
オは、リアウ
ウイングの全
全体の機能範
範囲にわたっ て一定でなければなら
ない
い。
フィン
a/
般
一般
垂直
直な堅牢なフィンの取り付
付けが義務付
付けられる。
この
のフィンは以下のようでな
なければならない:
- 前後方向に、車両中心線
線に平行
- 中心線のどちら側も等 しい厚さで、
、完璧に車両
両の縦軸上に
に位置する。
この
のフィンは一定の厚さでな
なければならない(最低
低10mm~
~最大20m
mm)
車両
両にホイール
ルを取り付け た状態で、フィンの目に
に見える部分
分は(側方か
から見て)、
2
両側
側で3000cm を超え
えていなけれ
ればならない
い。
フィンは、一切の穴や開口部
部のない連続
続的な状態で
でなければな
ならない。
エン
ンジンの空気取り入れ口 をフィンと統
統合させるこ
ことができる
るが、第3.6.3項のす
す
べて
ての規定が遵守されてい ることを条件
件とする(肉
肉厚について
ては、最大1400mm
m
の長
長さに渡って一定とする ことはできな
ない)。
この
のフィンには、その他の装
装置を固定す
することはで
できない。
フィンを、エンジンカバーに
に一体的に取
取り付けるこ
ことおよび/
/あるいはシ
シャシー、リ
アウ
ウイングおよび後部構造体
体(“ブリッジ”上)にし
しっかりと固
固定すること
とができる。
エン
ンジンカバー
ーおよび/あ
あるいはフィンの取り外
外しに工具を
を使用することが必要で
で
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al Regulations
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4
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あってよい。
b/
位置
頂点端部は、まっすぐで、基準面の上方1040mmと1050mmの間になければ
ならない。
前端の横方向投影面は、まっすぐで、ウインドスクリーンの上端部の最大10mm後
方になければならない。
(第3.3項参照)。
頂点端部は、基準面から上方に1000mm以下であることを条件に、前端部とウイ
ンドスクリーンの上端の100mm後方の地点との間のゾーンでは、まっすぐでなく
てもよい。
ウインドスクリーンの上端は、Y=0で、ウインドスクリーンの最後端点X位置と定
義される。
後端はまっすぐで、後部車軸中心線の後方350mmと450mmの間に位置しなけ
ればならない(350mmの寸法は、それがフィンを伸ばしている場合、リアウイン
グ支持体にこれらの制約は適用されない)。
底端部は、車体表面の上方25mm以下でなければならない。
第4条
4.1
c/
ジオメトリー
前端、頂端部、および底端部は、一定の半径で湾曲させることができる(半径はフィ
ンの厚さの半分に等しくなければならない)。
後端部は、傾斜しているか、20mm以下の楕円形とすることができる。
頂端/前端、頂端/後端、底端/前端および底端/後端の間は、最大50mmの半径
が認められる。
フィンがエンジンカバーに取り付けられている場合、最大50mm半径が両方の部品
の間に認められる。
d/
偏向(たわみ)試験
長さ400mmのU字ツールを使用し、高さ60mmのフィンの頂点端部において、
静加重試験が適用される。
U字ツールの中間は、どちらの端部もオーバーハングしないように、(最も後ろの位
置が車両の後部車軸になるように)フィンの頂点端部に沿って、どこにでも置くこと
が出来る(横方向から見て融合した半径は無視される)。
負荷は400mmのU字ツールの中心にかけられる。
この試験は、元の場所にてフィンに2回実施することができ、それによりシャシー/
車体の取り付け部も試験することができる。
それぞれの試験で、フィンのたわみは、100daNの負荷で(どの点にても)10
0mm以下であり、一切の恒久的変形は、負荷を1分間はずした後で3mm未満でな
ければならない。
重量
最低重量
LMP1-Hは、870kg
LMP1-Lは、850kg
この最低重量は、第3.5.6項に規定されるスキッドブロックを含む。
車両は競技会全体を通して、常にこの最低重量に従っていなければならない。競技会の間に交換
された可能性のある一切の部品の重量検査は、車検員の裁量にて実施される。
4.2
バラスト
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・
バラストは、取り外しに工具が必要であるように、しっかりと固定されなければならず、そ
の方法は車検員が封印を取り付けられるようでなければならない。
可動式のバラストシステムは一切禁止される。
車両は、+20kgの重量バラストを受け入れることができるよう、設計されなければなら
ない。
コクピットに取り付けられる一切のバラストは、公認クラッシュ試験に提出されなければな
らない。
・
・
・
4.3
液体
重量は、タンクに液体が残った状態で、競技会中いつでも検査できるが、プラクティスセッショ
ンあるいはレースの終了後、車両は重量計測前にすべての燃料が抜き取られる。
第5条
5.1
パワーユニット
エンジンの仕様
エンジンは、以下の制約を除き自由である:
・ ガソリンおよびディーゼルの、レシプロピストンによる4ストロークエンジンのみ認められ
る。
・ エンジンの気筒容積は、
”LM”P1-H車両は自由で、”LM”P1-L車両は、5,500
cm3を超えてはならない。
・ 燃料質量流は、付則Bの表に記載された制限値を超えてはならない。
・ 過給圧のレシオは4.0を超えてはならない。
・ エンジンは各シリンダーにつき2つを超える吸気口と2つを超える排気バルブを有していて
はならない。
- レシプロ・ポペットバルブのみが許される。
- 可動バルブ構成部品と不動のエンジン構成部品との間の接触シール面は真円でなければ
ならない。
- 電磁バルブ作動システムは禁止される。
5.2
その他の推進手段およびエネルギー回生
5.2.1
上記第5条1に規定されているエンジンおよび最大2つのERSAに(直接あるいはES経由
で)つなげられたMGU以外は、車両を推進するいかなる装置の使用も禁止される。
これらの2つのERSAのみが、ESにつなげられることができる。
5.2.2
MGUのトルクは、第11.6項に合致するディファレンシャルのを通じてのみ、ドライブ
トレインへと伝達することができる。ディファレンシャルがドライブトレインの1つに存
在していない場合、1つのMGUのみをこのドライブトレインにつなげることができる。
5.2.3
MGUから放出されるエネルギーの量あるいはパワーは、付則Bに記載される値に制限さ
れる。
5.2.4
計測値はすべてのMGUから採られ、それらが合計される。
電気装置についての計測は、MGUのインバーターのDC入力で測られる。
計測の方法は、公認される必要がある。フロー図解が本規則付則Cに示される。
放出できるエネルギーの義務付けられる量は、MGU(含複数)を経由でのみ計算される。
5.2.5
車両がピットレーンで静止状態にある時には、いかなるES内の貯蔵エネルギーの量も増
大させることはできない。
車両が専用のガレージに戻ってきた時のES(エネルギー貯蔵)状態は自由である。
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ガレージ内で、ESの充填状態を増大させることは、車両が完全な状態で、ホイール上に
静止し、その中に着座しているドライバーを除き、誰も車両に接触していない場合にのみ
可能である。
5.2.6
5.3
車両には、上述の要件が遵守されていることを証明するために、FIAのデータロガーに
必要なすべてのシグナルを直接提供する公認されたセンサーが取り付けられなければな
らない。
パワーユニットの寸法
自由である
5.4
5.5
可変ジオメトリーシステム
5.4.1
過給システムおよび/あるいは排気タービンジオメトリの制御に必要な装置を除き、可変
ジオメトリー排気システムは認められない。
5.4.2
可変バルブタイミングおよび可変バルブリフトプロフィールシステムは認められない。
5.4.3
可変長吸気マニフォールドおよびトランペットは認められない。
燃料噴射システム
燃料噴射圧力は自由。
5.6
5.7
ガソリンエンジンの点火システム
5.6.1
プラズマ、レーザーあるいはその他の高周波数点火技術は認められる。
5.6.2
スパークプラグは、付則F”材質”に記載の材質制約を受けない。
エンジンの付属品(冷却剤、潤滑剤、およびスカベンジポンプ)
エンジンの付属品は機械的にあるいは電気的に運転することができる。
一切の電気的に駆動する付属品は、パワーユニットを含め、いかなるドライブトレインにも機械
的につなげることはでいない。
5.8
エンジンの吸気
エンジンサンプブリーザーのガス、排気ガス再循環およびエンジン内の燃焼という通常の目的の
ための燃料を除き、エンジン吸気の中にいかなる物質をも噴射することは禁止される。
5.9
エンジンの始動
通常に運転席に着座した状態で、ドライバーは外部からの支援を一切受けることなく、いつでも
エンジンを始動することができなければならない。
5.10 ストール防止システム
使用が認められる。
5.11 パワーユニットの材質と構造-一般
付則F「材質」を参照。
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5.12 トルク計測
製造者の車両については、トルク計測が義務付けられ、その他のすべての車両にも、計器取り付
けが可能でなければならない。
車両モデルを供給しようとするエンジン製造者は、装置の正しい搭載のためのあらゆる適切な指
示をシャシー製造者に提供しなければならない。
装置の搭載が可能である詳細記述なくして、車両の公認はできない。
トルクを計測するシステムおよび装置は、付則Eにある仕様に従って、FIAにより承認されな
ければならない。
その計器はFIAデータロガーに直接つなげられなければならない。
トルク計測は、パワーユニットあるいはICエンジンをドライブトレインにつなげるメインクラ
ッチの前か後の、パワーユニットまたはICエンジンの出力点で実施されなければならない。
5.13 排気システム
騒音レベル:予選および決勝レース中、各車両から出される音量は110dbAを上回ってはな
らない。計測は走路端部から15m離れた地点で行われる。
第6条
6.1
6.2
6.3
燃料システム
燃料システム
6.1.1
すべての燃料配管は、エンジンが稼働中あるいはスタート時にのみ作動しなければならな
い。
供給ポンプの(タンクからコレクターに供給する)スイッチは、ピットストップの間に入
れることができる。
6.1.2
燃料装置は、下記の条項の規定が遵守されている限り、自由である。
燃料流量計測
6.2.1
付則Dに示される公認された「燃料流量計」(テクニカルリストNo.45)が、付則Dに示さ
れる仕様に従って、燃料装置に統合されなければならない。
計器は、サバイバルセル内の最小150mm(幅)×200mm(長さ)×130mm(深
さ)の容器の中に取り付けられなければならない。
計器は、燃料タンク給油口の反対側に取り付けなければならない。
6.2.2
この装置は欠陥が生じた場合には早急に交換できなければならない。走行セッション中
(レースも含め)の交換も要求され得る。
6.2.3
主要燃料流量計の供給配管内の燃料圧力を直接計測する公認センサーが取り付けられな
ければならない。この信号はFIAデータロガーに提供されなければならない。
燃料タンク
6.3.1
車載の燃料容量は、付則Bに示される表に従い制限される。
6.3.2
低圧側(高圧燃料ポンプの後ろ)の圧力は、10barAに制限される。
6.3.3
燃料タンク内の圧力は、2.0barAを超えてはならない。
6.3.4
タンクは、防火壁によりコクピットおよび/あるいはエンジンルームから隔離されていな
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ければならない。
6.3.5
6.4
燃料タンクはFIA/FT3 1999仕様に合致するか、またはそれを上回るラバーブ
ラダーでなければならず、付則J項第253条14項の規則に合致するものでなければな
らない。
燃料配管
6.4.1
タンクの壁の一部であるすべての付属品(通気口、入口、出口、タンク給油口、タンク間
の連結具およびアクセスホールを含む)は、金属製または複合素材製でなければならず、
燃料タンクに接着されていなければならない。
6.4.2
燃料タンクとエンジンをつなぐ燃料配管は自動閉鎖分離バルブを備えなければならない。
このバルブは、燃料タンクから燃料配管取付け具を引き抜いたり、破損するのに必要な負
荷の半分以下の負荷で分離するものでなければならない。
6.4.3
燃料タンクと公認燃料流量計つなぐ燃料配管は自動閉鎖分離バルブを備えなければなら
ない。このバルブは、燃料タンクから燃料配管取付け具を引き抜いたり、破損するのに必
要な負荷の半分以下の負荷で分離するものでなければならない。
6.4.4
燃料を収容する配管は、コクピットを通過してはならない。
6.4.5
配管は、いかなる漏れが生じようともコクピット内に液体が滞留しないように取り付けら
れなければならない。
6.4.6
配管は、それが柔軟なものである場合、カシメられたあるいは圧着式コネクターおよび摩
擦と炎に耐え得る外部網材を有していなければならない。
6.4.7
低圧燃料配管は、135℃の最高作動温度での最低破裂圧力が41barを有していなけ
ればならない。
6.4.8
高圧燃料配管は、最高作動温度135℃での最低作動圧力の2倍以上の最低破裂圧力を有
していなければならない。
6.4.9
公認された流量計出口からエンジン燃料噴射装置までの燃料装置の剛性は1.0mm3/bar
より低くなってはならない。
6.4.10 いかなる場合にも、第5.1項に規定された燃料質量流制限値を超えて、燃料噴射装置で見
られる燃料流量を増すことができる装置は禁止される。
6.5
6.6
燃料タンク給油口
6.5.1
車両は燃料タンク給油口と通気口を備えなければならない。これは結合されているか、シ
ングルユニットでなければならず、車両の両側に取り付けられなければならない。
燃料タンク給油口は、車両の両側に取り付け可能でなければならない。
6.3.2
車両の給油口および通気口はともにデッドマン機構の原理に合致した漏出防止ドライブ
レークカップリングを備えなければならず、開放状態の時にいかなる保持装置も組み込ん
ではならない。
カップリングの寸法:付則J項-第252-5図(Aバージョン)内径≦2インチあるい
は第252-5図(Bバージョン)の図解に準拠する。
タンク給油口、通気口およびキャップ
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6.7
6.6.1
それらは事故の際に破損しないような場所に取り付けられなければならない。
6.6.2
車体表面より突き出してはならない。
6.6.3
基準面を通って出口をもつオーバーフローパイプが認められる。
ブリーザーパイプ
タンクを外気とつなぐブリーザーパイプは:
・ 車体の外側に出口がなければならない。
・ 逆流防止バルブが取り付けられていなければならない。
・ 走行時あるいは横転時に液体の漏れがないように設計されていなければならない。
6.8
自動閉鎖コネクター
車両には、車両検査委員がタンクから燃料を取り出すことができる自動閉鎖コネクターを備えて
いなければならない。コネクターは:
・ 認可されたタイプのものでなければならない。
・ リフトポンプと公認された燃料流量計の間で、主供給ラインの上に取り付けなければならな
い。
見本抽出手順は、エンジンを始動させることが必要であってはならない。
6.9
レース中の給油
6.9.1
付則A:給油を参照
6.9.2
常に、(車両ゼッケンのついた)給油装置および車両のタンクは、外気温度および大気圧
に保持されていなければならない。
6.9.3
車両内で直ぐに使用するための燃料は大気温度よりも10℃を超えて低くてはならない。
規則の準拠を確認する際に、大気温度とは、FIA指名の天気予報提供業者が、一切のプ
ラクティスセッションの1時間前あるいはレースの2時間前に記録した温度とする。
レース中は、その数値は2時間ごとに更新される。
この情報は公式計時モニターにも表示される。
6.9.4
車載燃料の貯蔵容量を増大させる目的および/あるいは効果のある一切の装置またはシ
ステムは禁止される。
第7条
7.1
オイルシステム
規定
以下の規定が遵守されなければならない:
7.2
オイルタンク
7.2.1
オイルタンクが前部車軸中心線の前方あるいは後部車軸中心線の後方に取り付けられて
いる場合、最低でも10mmの厚さの衝撃吸収構造体で保護されなければならない。
7.2.2
オイルタンクの外壁は、車両の前後方向中心線から600mmを超えることはできない。
7.1.3
潤滑油を収容する貯蔵箇所は以下の場所には認められない:
・ コクピット内。
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EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP1
1
・
・
7.3
7.4
ギア
アボックスの後方。
車両
両中心線から横方向に8 50mmを超
超える。
オイル
ル配管
7.3.1
低圧潤滑
滑油配管は、135℃の最
最高作動温度
度での最低破
破裂圧力が4
41barを
を有していな
な
ければな
ならない。
7.3.2
2
潤滑油を
を収容する配管は以下の場
場所には認め
められない:
・ コクピット内。ただし、E RS専用のオ
オイル配管(第17.8 .12項参照
照)は例外と
する。
・ ギア
アボックスの後方。
・ 車両
両中心線から横方向に8 50mmを超
超える場所。
7.3.3
3
配管は、いかなる漏れ
れが生じよう
うともコクピ
ピット内に液
液体が滞留し
しないように
に取り付けら
れなけれ
ればならない。
7.3.4
4
配管は、それが柔軟なものである
る場合、カシ
シメられたあ
あるいは圧着
着式コネクタ
ターおよび摩
摩
擦と炎に
に耐え得る外部網材を有 していなけれ
ればならない
い。
キャッチタンク
7.4.1
ン式サンプブリーザーを 1つでも有す
する場合、ブ
ブリーザーの
の排出口は、最低3リッ
オープン
トルの容
容量を有するキャッチタ ンク内に設け
けなければな
ならない。
7.4.2
2
コースに
にオイルを噴出する危険性
性を回避する
るために、最
最低1リット
トルの追加の
の安全タンク
を、下記
記の図面に従い、キャッチ
チタンクとブ
ブリーザーの
の間に挿入し
しなければな
ならない。
7.4.3
3
この安全
全タンクの主な機能は、キ
キャッチタン
ンクのブリー
ーザーにオイ
イルあるいは
は油気が一切
切
含まれな
ないようにすることであ る。油気がこ
この安全タン
ンクの上流で
で適正に処理
理されている
場合、常
常に空の状態が維持されな
なければならない。
7.4.3
3
これは:
・ キャッチタンクから分離され
れていなけれ
ればならない
い
・ 高さが100mmなければな
ならない(内
内側での計測
測)
・ 高さすべてに渡って一定の 区画が保たれ
れていなけれ
ればならない
い
・ ACOにより公認されたセ ンサーが装着
着されていな
なければなら
らない。
このセン
ンサーは、オイ
イルのオーバ
バーフローの
の検知のため
め、下記の図
図面に示され
れるとおりに
に
取り付け
けられなければならない。
。
7.4.5
5
最大レベ
ベルに達した場合、競技参
参加者はキャ
ャッチタンク
クを空にする
るため、直ち
ちにガレージ
ジ
に入らな
なければならない。
第8条
油
油圧システム
ム
WEC Technica
al Regulations
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8.1
油圧配管
8.1.1
油圧装置の圧力は300barに制限される。
8.1.2
すべての油圧液を収容する配管は、最高作動温度204℃での作動圧力の2倍以上の最低
破裂圧力を有していなければならない。
8.1.3
自動閉鎖カップリングあるいは針金で固定されたネジ留めのコネクターのついた油圧液
配管のみがコクピット内に許可される。
8.1.4
配管は、いかなる漏れが生じようともコクピット内に液体が滞留しないように取り付けら
れなければならない。
8.1.5
配管は、それが柔軟なものである場合、カシメられたあるいは圧着式コネクターおよび摩
擦と炎に耐え得る外部網材を有していなければならない。
第9条
9.1
冷却システム
冷却配管
9.1.1
冷却装置の圧力は、水溶性の冷却剤が使用されている場合、4.75barAに制限される。
9.1.2
冷却液を収容する配管は、ERS専用の冷却剤配管を除き、コクピットを通過することはで
きない(第17.8.12項参照)
9.1.3
配管は、いかなる漏れが生じようともコクピット内に液体が滞留しないように取り付けら
れなければならない。
9.1.4
配管は、それが柔軟なものである場合、カシメられたあるいは圧着式コネクターおよび摩
擦と炎に耐え得る外部網材を有していなければならない。
第10条 従来型の電気装置(非ERS)
10.1 規定
以下の条項の規定に合致しなければならない:
10.2 補機用バッテリー
10.2.1 補機用バッテリーは、コクピット内の同乗者席に配置されなければならず、強力に固定さ
れ、絶縁材で製作されたボックスの中に保護されなければならない。
10.2.2 競技参加者は、装着が義務付けられた装置(データロガー、ADR、照明灯など)の操作に
必要な電力(最大16ボルト)を提供しなければならない。
10.2.3 補助バッテリーを駆動用バッテリーの再充電に決して使用しないこと。競技会期間を通し
て、補助の電気回路を供給するバッテリーの電圧は、50ボルト以下でなければならない。
10.3 灯火装置
灯火装置は常に作動状態を保っていなければならない。
車両には以下が取り付けられなければならない:
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10.3.1 前部に:
・ 最低2つの公認された前照灯を、車両の前後方向中心線に左右対称に、
最低1300mm離して装着する。計測は前照灯の中央で行われる。
前照灯は白色のビームを発光しなければならない。
・ 両側に方向指示器。
10.3.2 後部に:
・ 2つの赤色灯と2つの“ストップ”ライトを、車両の前後方向中心線に左右対称に、
最低1500mm離して装着する。計測はリアライトの中央で行われる。
・ 2つの赤色レインライトあるいはフォグランプを、後部に左右両側でできるだけ高い
位置に、車両の前後方向中心線に左右対称に装着する。
ECE R38公道基準(あるいはそれと同等か、その他の国のより厳格な基準)に
合致するか、またはFIAにより承認された灯火(テクニカルリストNo.19)でな
ければならない。
・ 両側に方向指示器。
10.4 FIAロギング要件
10.4.1 FIAの義務付けられるロギングセンサーは:
・ ラップトリガー
・ 燃料流量計
・ ブースト圧
・ 燃料温度
・ 燃料流量計の前の燃料圧
・ キャッチタンクレバーセンサー
・ コクピット内部温度
・ 各MGUの指令電流および電圧
2014年についてはFIA公認センサー(テクニカルリストNo.47に従う)が推奨される。
それとは別のセンサーが使用される場合、それは車両と共に公認されていなければならな
い。
・ FIAが必要とみなすその他一切の情報。
10.4.2 すべてのFIAロギングセンサーは、チームによって提供され、FIAによって承認されなけれ
ばならない。それらはFIAのデータロガーに直結されなければならない。
10.4.3 公認された流量計およびトルク計測器を含めたFIAロギングセンサー配線束は、チームに
よって製作され、FIAによって承認されなければならない。
10.4.4 FIAの規定する事故データ記録装置が義務付けられる。
10.5 テレメトリー
以下のみが認められ、その他一切の方法は除外される:
・
・
・
・
ピットサインボード上の読み取り可能なメッセージ。
ドライバーのジェスチャーによる合図。
車両からピットへの(1方向)テレメトリー信号
ラップのスタートまたは終了を知らせる"ラップトリガー"信号:
a. ラップマーカー送信機(ラップトリガー)は独立した装置でなければならず、
(ワイヤー、
ケーブル、光ファイバーなどにより)いかなるピット機器とも接続されていてはならな
い。
b. これらの送信機に認められる機能は、ラップを記録することのみである。
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・
ドライバーとピットとの間の双方向の口頭によるコミュニケーション、車両とピットをつな
ぐ一切の音声無線交信システムは、独立型でなければならず、その他のデータを送信または
受信してはならない。そのようなすべての交信は、FIAにも傍受可能で利用できるもので
なければならない。
その他の連絡システムの使用は、オーガナイザーの許可を得た後、その管理下でのみ可能である。
10.5.2 FIAのテレメトリーシステムが義務付けられる。
第11条 トランスミッションシステム
11.1 トランスミッションのタイプ
MGUを除きトランスミッションシステムは、2本を超えるホイールの駆動を可能とすることは
できない。
11.2 クラッチ
11.2.1 内燃エンジンのために、1つのみのクラッチが認められる。
11.2.2 主ドライブシャフトクラッチあるいは複数のクラッチにのみ以下が適用され、ERSの部
品として専用に使用される一切のクラッチについては適用が免除される。
11.2.3 複数クラッチ操作装置が使用されている場合、それらはすべて同一の機械的動程特性を有
し、まったく同じようにマップされていなければならない。
11.2.4 クラッチ操作の動きは、以下を条件として支援されてよい:
・
・
・
ドライバーがクラッチの操作を完全に直接的に制御している。
クラッチ操作装置の最小および最大動程位置は、クラッチが完全につながった通常の静止位
置と完全に解放された(どの様な使用できるトルクも伝達できない)位置のそれぞれに対応
していなければならない。
上述の段落についての唯一の例外は、ストール防止およびギアシフト・ストラテジーが稼動
している時である。
11.3 トランスミッションの切り離し
11.3.1 トランスミッションは、車両が停止し、エンジンが止まった場合に、車両を押すあるいは
牽引することが可能なように設計されていなければならない。
11.3.2 コクピットの外側に取り付けられた圧搾空気ボトル(最大0.5kg)によって空気圧によ
る補助装置が、ニュートラルを選択し車両を移動できるように許される。
ニュートラルスイッチ以外で:
マーシャルがトランスミッションを切りすべての電気装置スイッチを外側から切ること
ができるよう、2つのスイッチが:
・ 車両の両側に、車両中心線に左右対称に配置され、zダッシュボード+40mmの下
の線より下で、Aピラーの前のサバイバルセルに固定されなければならない。
・ ドア開口部より350mm未満でなければならない(2014年については推奨され、
2015年には義務付けられる)。
・ 次のように設計されなければならない:
- 車両内部のすべての電気回路(補助およびパワー回路)を切りESをパワー回路
から絶縁できるように。
- 上記に定められた装置によりトランスミッションとの接続を切り離すことがで
きるように。
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-
-
-
マーシャルが偶発的にパワー回路に電圧を再び加えることが出来ないように。
第17.2.2に規定される消火器スイッチから70mm未満となるように。
プッシュボタンあるいはレバーと共に取り付ける。
LMP1-Lのスイッチは、最低直径100mmの白い円の中に青で”N”の字でマーキング
され、LMP1-Hは1辺が最小120mmの白縁の青い三角形の中に赤い稲妻のマークで
示されなければならない。
11.4 ギアボックス
11.4.1 カーボン製のケースが認められる。
11.4.1 前進のギアレシオの数は7か、それ以下でなければならない。
11.4.3 ギアは鋼鉄製でなければならない。
11.4.4 一度に、ドライブトレイン(動力伝達経路)に、2組以上のギアが掛かることができるシ
ステムはすべて禁止される。
11.4.5 瞬間的なギアシフトは禁止される。
ギアシフトは、実際のギアの噛み合いの抜き取りに続き、目標ギアへの噛み合いが行われ
る、明らかな連続的作用でなければならない。
単一のバレルシフト機構あるいは1つのHパターンギアシフト機構のみが認められる。
ギアシフト機構はすべての前進ギアを操作するものでなければならない。後退ギアは別個
の作動システムによって操作できる。
結果として生じるエンジンおよびMGUのパワーカットは、最低30ms適用されなけれ
ばならない。
11.4.6 第1.16項および5項に規定されるパワーユニットのパワーを伝達するために、連続的可
変トランスミッションシステムを使用することは認められない。
11.4.7 すべての車両は、競技会中いつでも、ドライバーが後退させることができなければならな
い。
11.4.8 各個々のギアチェンジは、ギアボックスの機械的制約の範囲以内で、ドライバーによって
個別に開始されなければならず、要求されたギアは、要求されたギアシフトを拒否するた
めに保護が使用されていない限り、直ちに変速されなければならない。
一旦ギアチェンジ要求が了承されたならば、最初のギアチェンジが完了するまで、更なる
要求を了承することはできない。
オーバーレブ保護策が利用されている場合、これは目的のギアの掛かりを回避できるだけ
ものであり、50msを超える遅延を引き起こしてはならない。
このようにしてギアチェンジが拒否された場合、ドライバーが新たな別個の要求をした後
でのみ、ギアを変速することができる。
ドライバーのギアチェンジ要求を調節するために利用される、一切のデバウンス時間方策
は単一で一定の値でなければならない。
11.5 トルクトランスファーシステム
11.5.1 回転の遅いホイールから回転の早いホイールにトルクを転送するあるいは転換すること
を可能とする設計のシステムあるいは装置は一切禁止される。
11.5.2 2つのフロントホイールの主要回転軸の間でトルクを転送することを可能とする装置は、
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それが受動(パッシブ)であり続けることを条件に、認められる。
11.6 ディファレンシャル
以下のみが認められる
・ 油圧あるいは電気システムの補助なしに作動する機械的リミテッドスリップ・ディファレン
シャル。
・ ビスカス式のディファレンシャルは、車両が走行中の場合に制御が不可能であれば、油圧式
スリップコントロールとは見なされない。
第12条
サスペンション
自由
12.1 コクピットの内側から行うことが禁止される調整
12.1.1 スプリング調整
12.1.2 ショックアブソーバー調整
12.1.3 アンチロールバー調整
12.2 禁止されるシステム
サスペンション部品以外、機能原理がいかなるものであろうとも、またドライバーによって作動
するか否かに関わらず、地上高を改変する目的のシステム。
12.3 前部サスペンションウッシュボーンがドライバーの脚部に危険を及ぼす可能性がある場合、その
基部に貫入防止バーを取り付けることが義務付けられる。
12.4 サスペンションアームは:
12.4.1 クロームメッキが施されていてはならない
12.4.2 均質な金属製でなければならない
12.4.3 プロフィールの高さ/幅比は3.0を超えてはならない
12.4.4 ブレーキ配線、ホイールテザーあるいは電気ワイヤーの保護は、以下を条件としてサスペ
ンションアームに取り付けることができる:
・ プロフィールの幅/高さの比が2.5を超えないこと。
・ プロフィールの最大肉厚が、+3mmの保護が付けられたサスペンションアームの最
大プロフィール高と同等であること。
第13条
操舵
自由
13.1 機械的連結
ドライバーとホイールとの間は、連続した機械的な連結のみが許される。
13.2 ステアリングコラム
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13.3 ステアリングコラムは、スポーツカーの安全構造体の承認手順(FIA技術部により、要求次第
入手可能。製造者のみ)に従い、FIAによって承認されなければならない。
13.3.1 予定される試験実施日の遅くとも8週間前に通知される。
13.4 4輪駆動
禁止される。
13.5 パワーステアリング
許されるが、そのような装置は、車両の操舵に必要な肉体的労力を軽減させる以外の機能を実施
できず、すべての油圧および/あるいは電力が遮断された時にも操舵機能が働き続けることがで
きなければならない。
13.6 ステアリングホイールのクイックリリースシステム
13.6.1 義務付けられる。
13.6.2 クイックリリース機構は、ステアリングホイール軸に同心円状のフランジで構成され、そ
のフランジは陽極酸化処理あるいはその他の耐久性のある被覆加工で黄色に塗装されて
いなければならず、ステアリングホイール裏側のステアリングコラムに取り付けされなけ
ればならない。
13.6.3 リリースは、ステアリングホイール軸に沿ってフランジを引くことによって行われるもの
でなければならない。
ステアリングホイールのリリースはパワー回路を開かなければならない。
第14条
制動装置
制動装置は以下の要件を除き、自由である。
14.1 分離回路
14.1.1 少なくとも2系統の同一ペダルによって操作される回路が義務付けられる。
14.1.2 この2つの回路の間の接続として認められるものは、唯一前後の車軸の間の制動力均衡を
調節するための機械的システムである。
14.1.3 マスターシリンダーとキャリパーの間には一切の装置あるいはシステムは認められない。
14.1.4 情報収集用のセンサー、ストップライトスイッチあるいは工具を利用して調整可能な機械
的制動圧制御は、“システム”とはみなされず、それらはマスターシリンダーの出口間近
に取り付けられなければならない。
14.2 ブレーキキャリパー
14.2.1 ホイールにつき、最大6ピストンの1つのキャリパーのみが認められる。
14.2.2 各キャリパーの断面は円形でなければならない。
14.2.3 キャリパーの本体は弾性係数80Gpa以下のアルミニウム合金で製作されていなけれ
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ばならない。
14.3 ディスクブレーキおよびブレーキパッド
14.3.1 材質は自由
14.3.2 ホイールにつき最大1枚。
14.4 カーボンブレーキ装置(ディスクとブレーキパッド)
14.4.1 最大ディスク直径:15インチ
14.4.2 2回目の磨耗警告表示が使用前に見えないカーボンディスクは許されない。
14.5 アンチロックブレーキシステム
いかなるアンチロックブレーキ機能も禁止される。
14.6 パワーブレーキ
一切のパワーブレーキ機能は禁止される。
14.7 運動ERS装着車両
運動ERSが装着された車両については、第14.1項、14.2、14,3、14.4および14.5
項が遵守されていることを条件に、特殊な制動システムが認められる。
・その機能は、車両の制動が、ドライバーにより与えられた指令に厳密に従うことを確実にする
ものである。
・その機能は、いかなる状況であっても、ドライバーに追加の支援を提供することはできない。
このシステムはアクティブであってよい。
特に、このシステムは:
-
-
-
-
-
再生されたエネルギー量に関わりなく、制動の均衡と安定性を確実にしなければならない。
システムは、ドライバーのみが手動で調整することのできる、一定した前後の制動負荷分配
(電気および油圧作用力の総量)を確実にしなければならない。
各車軸に、左右均等な油圧制動力を確実にしなければならない。
制動作用力が直接ブレーキペダル作用力と連携していることを確実にしなければならない。
電気システムに問題が生じた場合、安全性を確保するために、電気製動力がなくとも油圧シ
ステムのみを経由して車両を制動できる制動システムの設計を確実にしなければならない。
ホイールスリップに閉鎖ループ制御があってはならない。
14.8 制動圧
FIAは、各キャリパーに供給される圧力および各ホイールに伝達される電気トルクを監視する。
14.9 公認
車両の公認の前に、FIAはシステムを記載した完全な詳細書類一式と、システムが規定に合致
していることを証明するのに必要なシミュレーションを要求し、システムの信頼性についての書
類が製造者によって編纂されていることを求める。
また製造者によって提示される特殊なシステムによっては、FIAが検査を望む場合のある追加
のパラメーターをFIAが明らかにできる。
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第15条
ホイール & タイヤ
15.1 ホイールの数および位置
15.1.1 数:4
15.1.2 車軸中心線を通過する水平面の上で、ホイールアーチの内側にコンプリートホイールを収
容することができなければならない。
15.1.3 上から見て、ホイールを車両が直進するように整列させた状態で、コンプリートホイール
とその取り付け部は、車軸中心線を通過する水平面の上で見えてはならない(オプション
1を選択の場合は、第3.4.6項に規定される切抜きを除く)。
15.2 寸法
15.2.1 ホイールハブの高さで水平に計測した、コンプリートホイール。
・ 幅(最大):
14"
・ 直径(最大):
28"
15.2.2 タイヤを取り除いたホイール重量(kg)
・ フロント(最低):7.5kg
・ リア(最低):7.5kg
15.3 材質
15.3.1 均質な金属製
15.3.2 ワンピース構造のホイール : 義務付けられる。
15.4 リム
15.4.1 フロントおよびリアの直径(最大)
:18"
15.4.2 リム幅(最大):13"
15.5 リム端部は以下の通りでなければならない :
15.5.1 左右対称で、ホイールの内側と外側のリム端部の高さで計測した直径は、
公差+/-1.5mmをもって同一でなければならない。
15.5.2 最大で高さは19.2mmを上回ってはならない。
15.6 取り外し可能なホイール/ハブキャップ
認められない。
15.7 フランジ
直径400mmの円に納まるフランジの表面、および直径150mmの円の外側フランジ表面は、
平坦、滑らか、および連続的であってはならない。フランジ表面は少なくとも厚さ10mmの突
起と幅10mmを星状(スポーク)に有するものでなければならない。
15.8 ホイールの取り付け
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15.8.1 自由
15.8.2 シングルホイールナットを使用して取り付けられている場合、車両の走行中は常に安全ス
プリング(赤またはデイグロのオレンジ色で塗装)がナットに取り付けられていなければ
ならず、ホイールを交換する都度取り付けなければならない。
15.8.3 FIAに承認されていることを条件として、これ以外のホイール装着保持機構を使用して
もよい。
15.9 ホイールテザー(拘束ケーブル)
15.9.1 ホイールと車両との結合を保つすべてのサスペンション連結部が破損した際にホイール
が車両から外れるのを防ぐために、ホイール拘束ケーブルが収容できるよう対策が取られ
なければならない。このホイール拘束ケーブルの目的は、ホイールが車両から離れるのを
防ぐためだけであり、それ以外の機能がないこと。
15.9.2 それらの拘束ケーブルおよびその取り付け部も、事故の際のホイールとドライバー頭部と
の接触防止に役立つように設計されていなければならない。
15.9.3 各ホイールには、2本の拘束ケーブルが取り付けられていなければならない。それらはF
IA「8864-2013」基準に従って公認されていなければならず、FIAテクニカ
ルリストNo.37に記載されていなければならない。各ケーブルのエネルギー吸収は最初
の400mmの変移について8kJ未満とならないこと。
15.9.4 各拘束ケーブルの両端部には、以下のそれぞれ別個の取り付け部を有していなければなら
ない。
・ 当該サスペンションメンバーの負荷ラインから計測し、45°の円錐形(狭角)以内
でいずれの方向にも、80kNの最低引っ張り強度に耐え得ること;
・ サバイバルセル上あるいはギアボックス上で、2つの取り付け部の中心で計測して少
なくとも100mm離れていること;
・ ホイール軸に関して少なくとも90°放射状に離れ、各ホイール/アップライト組み
立て上で、2つの取り付け部の中心の間で計測して少なくとも100mm離れている
こと;
・ ケーブルの公認ラベルの表示に従う最小内径の拘束ケーブル端部の取り付け具に適
合できること。
15.9.5 さらに、サスペンションメンバーは、1本を超える拘束ケーブルを含むことはできない。
15.9.6 各拘束ケーブルは、長さが最低400mm~600mmの間でなければならない。
15.10 圧力制御バルブ
認められない。
15.11 空気圧式ジャッキ
15.11.1 認められる。
しかしながら、スターティンググリッド上では、エアホースをエアジャッキに連結する連
結機能は、エアホースが外された時に車両がエアジャッキ上に保持されるシステムを有し
ていなければならない。
15.11.2 このジャッキの操作のために、圧搾空気ボトルを車両に搭載することは認められない。
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15.12 油圧あるいは電気式ジャッキ
認められる。
しかしながら、スターティンググリッド上では、ジャッキに吊り上げられている車両が偶発的に
落下する危険性がないように搭載の設計がなされていなければならない。
15.13 センサー
15.13.1 走行中の車両のタイヤ圧と温度を計測するセンサーが強く推奨される。
15.13.2 これらのセンサーが使用される場合は、故障がある場合にドライバーにそれを知らせる警
告灯が最低でも1つなければならない。
第16条
コクピット
16.1 コクピット
16.1.1 コクピットはドライバーの最大の保護体として備えられなければならない。
16.1.2 車両の前後方向中心線を通過する垂直平面に対して左右対称に、第15.4項、第17.6
項および第18.3.1項に規定のあるショルダーサポートおよび/あるいは義務付けられ
た保護体を除き、同一形状および寸法の2つの座席を取り付けることが可能でなければな
らない。
16.1.3 ドライバーの両足は前部車軸中心線を通過する垂直面の後部に常に位置しなければなら
ない。
16.2 ドライバーと同乗者の脚用容積
16.2.1 車両の前後方向中心線に対し左右対称で90°の角度を成す6枚の平坦な表面により定
義される同寸法の2つの容積が、双方の搭乗者の脚部に提供されなければならない。
16.2.2 寸法
・ 長さ:ドライバーの足の最前位置からからステアリングホイール中心線の垂直投影面
まで。最前位置は、スロットルペダルを全開にした位置とみなされる。
コクピット内の挿入物に関するペダルの図面は車両の公認書式に提供されること。ド
ライバーの装備についての適応が予定される必要がある。
・ 最小幅:330mm
・ 最低高:350mm
16.2.3 これらの容積のなかに入り込むことが認められる構成部品
これらの容積のなかに入り込むことが認められる唯一の構成部品は以下のみであり、空間
を横断する隔壁を含めてその他はすべて禁止される。
・ ステアリングコラムおよびそのユニバーサルジョイント。
・ ペダル。
・ ドライバーにとって危険でない場合に、サスペンションアーム取り付け点。
・ ウインドスクリーンのワイパー機構とそのモーター。
・ 空間容量の制御ができるよう取り外し可能な場合には、フットレストおよびドライバ
ー用保護パッド。
・ 同乗者用空間に、オーガナイザーの装置およびエアコン付属品。
・ 同乗者用空間に、第17.8.12項に従って取り付けられたERS。その場合、以下の
ように保護がなされなければならない。
・伝導部品の短絡を防ぐ。
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・
・
・
・コクピットへの液体あるいはガス漏れの一切の危険性を除外する。
この保護は、絶縁性で、耐火性の頑丈な液漏れのない材質で製作されていなければ
ならない。
同乗者用空間に、第10.2項に従う補機用バッテリー。
パネルに取り付けられた運転に必要な器具および装置は取り外し可能でなければな
らない。
パッド付け:ドライバーに隣接する領域には保護用パッドが含まれていなければなら
ない。
16.3 ドライバーと同乗者の身体用容積
16.3.1 コクピットは型板1の挿入が可能でなければならず、その寸法と位置は第3図および9図
に規定されている。この型板の最後点は、リアロールオーバー構造体の前面の20mm前
でなければならない(第9図)。
この検査のため、第16.5項に記載されている装置を取り外すことができる。
16.3.2 前部および後部、また側部で型板1範囲を定めているシャシー構造体のすべての点は、基
準面の上方少なくとも500mmになければならない。
16.4 ドライバーおよび同乗者頭部の容積
コクピットは型板2が挿入可能でなければならず、その寸法と位置は第4図および9図に規定さ
れている。この検査のため、第16.5項に記載されている装置を取り外すことができる。
16.5 コクピット内の装置
16.5.1 以下が認められるが、第16.2項に規定される2つの空間容積の外側でのみとする:
- 安全装置およびサバイバルセルの一部を構成しない構造体
- 工具キット
- 座席(含複数)
- 運転に必要な制御装置
- 電子装置
- ドライバー用冷却装置
- 飲料装置
- バラスト
- ジャッキ
- 換気ダクト
- ドライバープラグ識別装置
- ドア施錠機構
16.5.2 第17.8.12項に従い搭載されている補機用バッテリーおよびERSはコクピット内に認
められる。
16.5.3 これらの構成部品は、衝突の際にドライバーに危険のある場合、堅牢で効果的な保護材質
で覆われていなければならない。
16.5.4 コクピット出口に出入りの妨げとなるものが一切あってはならない(下記第16.6.2
項)。
16.5.5 コクピット内に認められる装置の取り付けについては、車検員の査察を受けなければなら
ない。
16.6 コクピットの出入り
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16.6.1 ドア開口部の大きさがコクピットの出入りに適切であることを確実にするため、それら
は:
・ 型板5および6の挿入が可能でなければならない。その寸法と位置は第6図に規定さ
れている。
・ この検査のために、型板の低い表面部は基準面に平行に保たれ、それらの後端は横方
向に一直線にされる。
・ 型板は、その内側表面が車両中心線から150mm離れるまで横方向に移動させられ
る(第6図参照)。
・ 座席とすべてのパッドは、その取り付け具も含め、取り外すことができる。
16.6.2 コクピット脱出時間
コクピットは、ドライバーが完全な運転用装備を身につけ、正常に運転位置に着座しス
テアリングホイールを正しい位置に取り付け、シートベルトを締めた状態から、最大7
秒(ドライバー側より)
、最大9秒(同乗者席側より)の時間で脱出できるよう設計され
ていなければならない。
16.6.3 ヘルメット取り外し試験
ドライバーがレース状態の車両内の運転位置に正常に着座し、サイズにあった頭頸部保護
装置を取り付け、座席ハーネスを締めた状態で、医務要員1名がレースでドライバーが着
けている予定のヘルメットを、首部あるいは脊柱を曲げずにドライバーの頭部から取り外
すことができることを証明しなければならない。
16.7 ドライバーの視界
16.7.1 コクピットは、型板2の前面が最小Z=585mmで、基準面と並行に位置するところまで、
ウインドスクリーン開口部を通して第4図の型板3を挿入することができなければなら
ない。
16.7.2 コクピットは、型板7および型板8(第7図に規定)をサイドウインドウを通して、型板
2の左右の面まで(第9図)挿入することができなければならない。
ドライバー頭部保護用のパッドとその支持部および後方視界ミラーを除き、一切の車体要
素はこれらの2つの容積に認められない。
16.7.3 ダッシュボードで定められる水平面(Zダッシュボード)とZ=Zダッシュボード+200m
mによって定められる平面との間で、ヘッドレストの前面を通過する左右方向の垂直面の
前では、以下の構成要素のみが進入することが認められる:
・ Aピラー
・ ドライバー頭部保護用のパッドとその支持部
・ 後方視界ミラー
・ ウインドスクリーンワイパーおよびその機構
・ ステアリングホイール
・ ピトー管
・ アンテナ
・ 正面視覚で最大高40mmのコクピット換気用のエアダクト。その出口はドライバー
の前方視界を最小化することはできない。
・ 中立化および消火器のスイッチ
・ ドライバーの前方視界を妨げない場合は、カメラ画像を表示する任意のスクリーン
・ ドライバーの前方視界を妨げない場合は、マーシャルシステムの表示部
・ ヘッドアップ表示用の透明パネル
・ ドア機構、ヒンジおよびダンパー
・ ドライバーの前方視界を妨げない場合は、飲料装置およびその連結部
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・
・
・
フロントフェンダー、但し、Z=695mmに位置する水平面より下のみ
ウインドスクリーンの局所的固定具、但しそれらがZダッシュボードの20mmより上
に局所的に突き出していないことを条件とする。
窓ガラスは、透明な材質でのみ実施されなければならない。ドアおよびウインドスク
リーンにその他の材質による補強が必要な場合は、第4図で規定される型板3の挿入、
および第7図で規定される型板7および型板8の挿入について実施されなければな
らない。
1
16.7.4 コクピット内のドライバーの位置および視界領域(第7図):
・ ヘッドレストのパッドの最前点は、リアロールオーバー構造体の最前面を通過する左
右方向の垂直面の最低95mm前方でなければならない(第8図)。
・ 着座したドライバーのヘルメットは、ヘルメット上の、リアロールオーバー構造体の
前後の頂部をつなぐX-Z面内に配される一切の線から最小80mm、最大100mm
の垂直距離になければならない(第8図)。
・ ステアリングホイールの中心は、車両の前後方向の中心線から最小150mmに位置
すること。
16.7.5 ダッシュボードの端部は、少なくとも:
・ 操作位置に関わらず、ステアリングホイールの前から50mmになければならない。
・ 基準面から585mmになければならない。
16.8 コクピット内部の温度
16.8.1 有効な換気および/あるいは空調システムは以下の通りでなければならない。
・ ドライバー周囲の大気温を車両走行中以下のように維持しなければならない。
・ 大気温(*)が25℃以下である場合に、最大32°C
・ 大気温が25℃を上回っている場合には、大気温+7℃以下の温度(*)
・ 車両が停止して遅くとも8分後に上記に決められた値(ケース1あるいは2)まで温
度を下げられなければならない。
・ 公認書式に記載されなければならない。
16.8.2 温度センサーは、オーガナイザーによりコクピット内部の車両中心線上のドライバーヘル
メットの高さに取り付けを義務付けることができる。
・ このセンサーは直接風を受けないよう遮蔽されなければならない(車検員の査察を受
ける)。
・ (*)大気温は日陰で風のないところで計測される。
この気温は公式計時モニターに表示される。
第17条
安全装置
17.1 一般
一般的原則として、車両が安全な構造であることを実証するのは競技参加者の責任である。
17.2 消火器
17.2.1 以下の製品の使用は禁止される: BCF、NAF
17.2.2 すべての車両には、第253条7項に従ったFIA公認の消火装置が装備されていなけれ
ばならないが、外側からの起動の方法については除く。
外部の消火器スイッチ:
マーシャルが外側から装置を起動できるよう、2つのスイッチは:
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・
車両の左右に1つずつ、車両中心線に左右対称に、Zダッシュボード+40mmの下の
線の下方で、Aピラーの前方で、サバイバルセルに固定して配置されなければならな
い。
・ ドア開口部から350mm未満でなければならない(2014年はそのように推奨さ
れ、2015年はこれが義務付けられる)。
・ 次のように設計されなければならない:
- 車両内部のすべての電気回路(補助およびパワー回路)を切りESをパワー回路
から絶縁できるように。
- 第11.3.2項に定められた装置によりトランスミッションとの接続を切り離す
ことができるように。
- 消火器が起動するように。
・ マーシャルが偶発的にパワー回路に電圧を再び加えることが出来ないように。
・ 離れた位置からフックにより操作できるハンドルあるいはリングが取り付けられる。
このハンドルあるいはリングは、最低100mm直径の赤く縁取りされた白色の円の中に
赤字で"E"と示したマークで表示されなければならない。
17.2.3 ハイブリッド車両:
燃料火災の消火に使用でき、搭載されているERSの化学的性質と混合することがあっても
化学反応を起こさない、パワーバスのボルト数レベルに特定された、ABC消火器タイプ
のみが認められる。
17.3 安全ベルト
17.3.1 2本の肩ストラップ、1本の腹部ストラップおよび脚の間に2本のストラップが義務付け
られる。
17.3.2 これらのストラップはFIA基準8853-98に合致していなければならない。
17.3.3 2つのバックルを備えた安全ベルトは禁止される。
17.3.4 安全ベルト取り付け点は、25Gの減速度に耐え得るものでなければならない。
17.4 後方視界ミラー
17.4.1 2つの後方視界ミラー(車体両側にそれぞれ1つ)が後方の効果的視界を提供しなければ
ならない。
17.4.2 車検員は、正常に着座したドライバーが後続車を明瞭に視認できることを、実証テスト証
明により確認しなければならない。
この目的ために、ドライバーは、以下の指示に従い車両後方に置かれたボード上に任意に
表示される高さ15cm幅10cmの文字または数字を識別するよう求められる :
- 高さ : 地面より40cm~100cm
- 幅 :
車両中心線の何れかの側から2m
- 位置 : 車両の後車軸中心線後方10m
17.4.3 最小面積:各ミラー100cm2
17.4.4 昼間/夜間モードがなければならない。
ミラーにフィルムを追加することができる。
17.5 カメラ
17.5.1 後方および左右の視界のため、車両およびコクピット内のスクリーンにカメラを追加する
ことが認められる。スクリーンは昼間/夜間モードがなければならない。カメラは車体に
関する規定に従い統合されていなければならない。
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17.5.2 カメラは昼間/夜間モードがなければならない。
17.6 ヘッドレストおよび頭部保護体
17.6.1 すべての車両は、以下の条件を満たすドライバー頭部保護のための3箇所のパッド域を装
備しなければならない :
・ "Confor"CF45(青)
(FIAテクニカルリストNo.17)の仕様に応じた素材で製作
されていること。
・ ドライバーの頭部が接触する可能性のあるすべての領域にわたり、重量で50%(±
5%)の硬化樹脂含有量のある、60g/m2の平織構造の、2積層アラミド繊維/エ
ポキシ樹脂複合基材プリプレグ材質により作られたカバーが装着されていること。
・ アラミドカバーの表面加工は、ヘルメットの接触表面上の塗装および追加の噴射スプ
レー塗装以外一切認められない。
・ ドライバーの頭部が事故衝撃を受け、これらの保護体方向へ頭が投げ出された際に、
ヘルメットが最初に接触する位置に配備されること。
車両上のヘッドレスト支持具(含複数)は、スポーツカーの安全構造の承認手順(製
造者のみ、FIA技術部より要求次第入手可能)に従い、FIAにより承認されなければな
らない。
予定された試験日より、最低でも8週間前の通知がなされる。
17.6.2 ドライバーの頭部が接する最初のパッド領域は、ドライバー後方に、75mm~95mm
の厚さを少なくとも40,000mm2の面積に渡り配置させなければならない。
リアロールオーバー構造の最前面に関するドライバーヘルメットの位置は第16.7.4項
に従う。
力の拡散をより良く行うために、発泡フォームを支持するサバイバルセルの領域を材質の
追加により増大させることができる。
17.6.3 この材質は接着されなければならない。
17.6.4 ドライバー用にさらに2箇所のパッド領域が、ヘルメット両側に沿って配置されなければ
ならない。
それらは、その2箇所の間の距離が、チーム専任ドライバーで最も小さいヘルメットの各
側面に50mm以下のクリアランスができるように配置されなければならない。それらの
ヘッドレストパッドの最前点からの最小の全長は260mmでなければならない。
17.6.5 各パッド領域は、少なくとも25,000mm2の面積に渡り75mm~90mmの厚みを
有していなければならない。
17.6.6 厚みの計測は、前後方向の垂直面に直角に行われる。
17.6.7 さらに、レスキュー隊員の利便性のために、上述のパッド取り外し方法が明確に示されて
いなければならない。
17.6.8 上述のパッドのいかなる部分も、ドライバーが正常に着座し、車両の上からまっすぐ見下
ろした際に、ドライバーのヘルメットのどの部分も遮ることがあってはならない。
上述のパッドのいかなる部分も、ドライバーの横方向の視界を制限することはできない。
17.7 予期せぬ車両の動き
例えば総合サーキットブレーカーのような装置は、ドライバーが完全に運転席に着座していない
時はいつでも車両の動力による移動を防止しなければならない。
17.8 一般電気安全
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17.8.1 安全/活電信号
安全/活電信号は、いかなる事象が発生しても、ERSステータスと直接連結していなけれ
ばならない。
電力回路上での作業は、生命の危険があり得ることを明確に示すため、車両には以下の照
明による表示が取り付けられていなければならない:
- ダッシュボード上では、1つの緑色の表示灯(二重のライトで成る)と1つの赤色の
表示灯(二重のライトで成る)。
- 外部の総合サーキットブレーカーの付近に、1つの緑色の表示灯(二重のライトで成
る)と1つの赤色の表示灯(二重のライトで成る)。同じライト表示灯が、車両の前後
方向軸に対して左右対称の位置に配置されなければならない。
- これらの表示灯の代わりに、冗長性の明るい多色LED(緑色/赤色のLED)を利用する
ことが認められ、またそれが適切である。
- ダッシュボード表示灯は2つの明度(夜間および昼間)を提供する。
ライトはシステムの状況に応じて以下のモードにより操作しなければならない:
ライト状況
ERS状況
緑色
安全
赤色
危険(システム不良)
注:ライトが消えた場合、あるいは緑色または赤色以外の色である場合、システムは安全
でない状態であるとみなされなければならない。
ライトは、エンジンが停止して車両が止まっても、最低15分間は電力が供給されている
状態を保たなければならない。
17.8.2 一般
ハイブリッドシステムのある1箇所の不具合が、人命を危険に陥れる電気ショックを引き
起こさないこと、および、通常の作動状況であっても、予測できる不具合があった場合で
も、使用される構成部品がいかなる状況でも(雨天など)負傷の原因とならないことが確
実にされなければならない。
人体あるいは物体を保護するために使用されている構成要素は、適切な長さの時間にその
目的を確実に遂行できることが確実にされなければならない。
突き出した状態の活電金属部あるいは伝導部がシステム内にないこと。
電力回路のボルト数は50ボルトを越える場合、
「高電圧"High Voltage"」の
警告シンボルが高電圧を帯びるすべての電気装置(ケーブルを除く)の保護カバーの上あ
るいは近くに表示されなければならない。ただしオレンジ色のケーブルに直接つながる連
結部は除く。このシンボルマークは黒で縁取られた黄色の三角形に黒の稲妻模様で成って
いなければならない。三角形の一辺は、最低12cmでなければならない。12cmの三
角形が適用できない場合、一辺を8cmまで減らすこと、あるいは構成部品全体を黄色に
塗装し中央に黒の稲妻を描くことが認められる。
すべてのハイブリッド車両は、低電圧搭載の標準化および制御に関する国内当局の規定を
遵守していなければならない。同様に、IEC(国際電子技術委員会)の規定(例:IE
C529、718、783、784、785および786)あるいは国内代表規定あるい
はIECの加盟国規定(例:VDE/SEV)が遵守されなければならない。
あらゆる細部の定義について、正確な義務的要求を行うこと無く、車両製造者は安全な車
両を製作する恒久的責任がある。
ハイブリッド装置のどの部分であっても、1000vを越えるボルト数があってはならない。
17.8.3 埃と水に対する保護
電子装備のすべての部分は、少なくともIP44タイプの保護(防塵および防沫)を使用
した保護がされていなければならない。IP55タイプの保護(完全な防塵および流水に
対する耐久性)がコクピット内で使用されなければならない。
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17.8.4 電力回路アースの基準
車体のすべての主要な伝導部品は、等電位結合を得るために適切な寸法のワイヤーなどで
接続されていなければならない。
シャシーあるいは車体のいかなる部分も電流リターン経路として使用されないこと。
ネットワーク内の高電流配電は、電流フローによる偏移が生じないよう、環状ではなく星
形結線としなければならない。これより電位基準の星形点は「電力回路アース」と呼ばれ
る。
17.8.5 シャシーと電力回路の間の絶縁抵抗
電子監視装置が、シャシー(車体)の伝導部品と電力回路の間の絶縁抵抗Risoを計測
しなければならない。最低絶縁抵抗Risoは10,000オーム(50V@5mA)を超
えていなければならない。電子監視装置が絶縁不備を検知した場合は、すべての高電圧エ
ネルギー源(ES、発電機)は300ms未満内にHSCにより電力回路から切り離されな
ければならない。
衝突により車体が変形した場合、電力回路はシャシー電位と電気的につながる可能性が高
い。その場合、電子監視装置はHSCによってすべての高電圧エネルギー源スイッチを自動
的に切る。このように、監視装置は衝突衝撃検知器の冗長性をもった起動装置としても追
加的に機能する。シャシーアース、電力回路アースあるいは一切の電力回路電位へつなげ
ることは禁止される。
17.8.6 電気ケーブル
各電気ケーブルは当該回路内で充電される電流量に適したもので、適切に絶縁されていな
ければならない。
すべての電気回路は、個々の伝導体の内径およびそれらが伝える電圧と電流に従い定格さ
れた過電流トリップによって保護されていなければならない。
ワイヤーおよびケーブルを含む電気装置のそれぞれの部分は、すべての活電構成部品と車
体との間の最低絶縁抵抗を有していなければならない。
300ボルトまでの電圧がかかるすべての装置について、絶縁抵抗は250kΩ以上有し
ていなければならない。
300ボルトを超える電圧がかかるすべての装置について、絶縁抵抗は500kΩ以上有
していなければならない。
絶縁抵抗の計測は、少なくとも100ボルトの直流電圧を使用して実施しなければならな
い。
試験は、車両の絶縁抵抗をウエットコンディションで確認し、定量化するために実施され
る。
17.8.7 絶縁抵抗
すべての電気的活電部品は、偶発的接触に対する保護がなされていなければならない。塗
装や、エナメル、酸化物、ファイバー被覆(含浸していても、いなくても)、または絶縁
テープなどの、機械的抵抗の不十分な絶縁素材は認められない。
電気的な伝導力のあるシャシーフレームは、車体および安全構造体と同様にシャシーアー
スに接続され、電力回路アースから絶縁されていなければならない。
17.8.8 電力回路配線
30mAを超える電流容量の電気的構成要素(モーター、発電機、断流器およびERSなど)
につながるすべてのケーブルおよびワイヤーは、以下を検出するために保護されなければ
ならない:
・ 電力ケーブルの破損あるいは切断。
・ 保護ケースの開放。
センスワイヤーの使用が推奨される。
絶縁故障あるいは電力ワイヤー破損の場合、電子監視装置は総合サーキットブレーカーの
接触器などによって、電力回路からすべてのエネルギー源(ERSおよび発電機)を切り離
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さなければならない。
電力回路のすべてのワイヤーの色はオレンジでなければならない。
ストレス(機械、熱、振動などによる)のかかる電力回路のワイヤーは、適正なケーブル
ガイド、覆いおよび絶縁導管の中に保護されなければならない。
電気回路のすべての覆いのない接続部は、キャップを付けなければならない。電力回路の
接続部でキャップの取り付けのないものがある場合、あるいは電力回路接続部が活電状態
で切り離されている場合、自動システムがそれを検出しなければならない(活電接触の断
線は、例えば電力連結器内のショート警報などにより検出できる)。そのような場合、ERS
は直ちに(50ms未満で)電源を切るか、電力回路から切り離されなければならない。
総合サーキットブレーカー("緊急停止スイッチ")
総合サーキットブレーカーは:
- 電力回路のすべての電気的エネルギー伝達(ERSから電子装置および電気モーターな
どの負荷へ)を遮断するためにHSCを起動させなければならない。
- 補機用回路のすべての電気的伝達を遮断しなければならない(補機用バッテリーおよ
び発電機から照明、警笛、点火、電気制御系などの負荷へ)。
そして、
- エンジンを停止させなければならない。
電気的な制御を受ける噴射装置のないディーゼルエンジンについては、総合サーキットブ
レーカーは、エンジンへの空気取り入れを遮断する装置と組み合わされていなければなら
ない。
総合サーキットブレーカーは、ドライバーのマスタースイッチとして利用されてはならな
い。
すべての車両は、ドライバーが通常の正しい位置に安全ベルトを締めて着座した状態で、
ステアリングホイールを所定位置に取り付け、運転席から容易に起動ボタンを操作できる、
また外側からも起動でき、すべての電気伝導装置(内燃エンジンへの補助用電力を含めた
すべての電気回路)を遮断するための、十分な容量の総合サーキットブレーカーを装備し
ていなければならない。しかしながら、このサーキットブレーカーを取り付けることによ
って、主要電気回路がドライバーや外部のスイッチに近く配置されるような結果にならな
いよう配慮されなければならない。
このハンドルあるいはリングは、白で縁取られた青色の一辺が最低12cmの三角形の中
に、赤い稲妻のサインで示されなければならない。
小規模な衝突では、エンジンおよび電力回路のすべてのエネルギー源は、電気スイッチあ
るいは接触器により自動的にスイッチが切られなければならない。
大規模な衝突では、エンジンのスイッチが自動的に切られ、エネルギー供給ケーブルは
ERSの内部で自動的に切り離されなければならない。これらの準備は公認に提出される故
障モード解析によって確認されなければならない。
17.8.9 過電流トリップ(ヒューズ)
ヒューズおよびサーキットブレーカー(これは決してモーターサーキットブレーカーでは
ない)は過電流トリップ装置とみなされる。追加の速断電子回路ヒューズおよび速断ヒュ
ーズは適切である。
過電流トリップは、ES格納器の中で、両端子部でESにできるだけ近づけて、各電力回路
内の適切な位置に取り付けなければならない。
過電流トリップはいかなる状況であっても、総合サーキットブレーカー("緊急停止スイ
ッチ")に置き換えてはならない。
17.8.10
ERSの二重安全
ERSはバッテリー監視電子機器(BSE)あるいはアキュムレーター以外のESシステム
用の適切な装置によって保護されていなければならない。この制御システムにより、一切
の誤用あるいはERSの過負荷が防がれなければならない。
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内部的な技術リスク(過負荷故障、速度超過、低電圧故障、熱暴走など)を技術的に呈す
る一切のERSは、それ自体にエネルギー貯蔵要素の製造者によって提供される安全シス
テムを備えていなければならない。貯蔵室内では、制御システムから分離独立したこの安
全システムがシステムの典型的パラメーターを精査し、故障や強すぎる要求があった場合
に、熱暴走、爆発あるいは内破を防ぐために停止しなければならない。
個別の独立した制御システムの監視装置が、単独のセル時あるいはシステムの機能不全時
に、システムを機能停止させるために、セル電圧および温度を監視すること。
バッテリーパック内のバッテリーまたはキャパシタセルの組み合わせは、適切な技術のあ
る製造者によって実施されなければならない。
バッテリーパック、モジュールおよびセルの仕様は、生産されたバッテリーパックの安全
性を立証する上述の製造者が提供する書類とともに、事前に公認グループによって検証さ
れ承認されなければならない。
17.8.11
ドライバーマスタースイッチ(DMS)
すべての車両は、ドライバーマスタースイッチの取り付けがなければならない。
DMSは、一切の偶発的切り替えがないよう、機械的に保護されていなければならない。
DMSは、ダッシュボード上に配置されなければならない。
それは、通常に着座したドライバーがいつでも操作することができなければならない。
DMSは、決して総合サーキットブレーカーの代用とすることはできない。
17.8.12
ERSの設計と搭載
車両は本条項に定められる規定に合致しなければならない。
・ 公認されたERSのみが使用できる。
・ ERSは車検にて検査を受け、封印されなければならない。
・ ERSの一切の構成部品は、車両のサバイバルセルの範囲内に納めることができる。ES
は車両のサバイバルセルの範囲内に納めなければならない。
車両のサバイバルセルの範囲内に納めERSの一切の構成部品は、衝突試験中、シャシ
ーの内側に固定されなければならない。ERSがサバイバルセルの外側に取り付けられ
る場合、製造者は、車両に搭載されたERSが、衝突の衝撃を受けたときも、取り付け
装置およびその固定点が破損しない(緩まない)ように設計されていることを、いか
なる方法によっても、証明しなければならない。
・ あらゆる場合において、ERSの電気的安全性同様に機械的安全性がすべての状況にお
いて確実にされていることを製造者は証明しなければならない。
・ ERSの格納室はERSの電極および伝導部品の短絡を防ぐような方法で設計されていな
ければならず、ERS液あるいは発散ガスがコクピットに浸透する一切の可能性が排除
されなければならない。
・ この格納室はERSを完全に取り囲んでいなければならず、絶縁性で、耐火性の頑丈な
ERS液漏れのない材質で製作されていなければならない。固い仕切り隔壁が、ERS配
置域とコクピットを分離していなければならない。
この規則は、第7.3.1項、7.3.3項、7.3.4項、9.1.1項、9.1.3項の要件が満た
されていることを条件に、第7.3.2項および第9.1.2項の例外を確立する。
・ コクピット内に配置されたそれぞれのERS格納室は、車体の外側に出口をもつ換気孔
を含んでいなければならない。エアダクトの寸法および換気ファンの力は、発火性、
伝導性あるいは毒性のガス/空気の集中がERS内にあるいは車両近くの環境に起きな
いよう十分でなければならない。
・ ESには、バッテリーの安全を確実にするために冷却装置を取り付けることができる。
この冷却装置は:
- 車両の一部を構成していなければならない。
- 特定のファンを含むことができる。
- ピットストップ中も機能し続けることができる。
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・
・
・
・
- 一切のERS格納室を冷却できる。
- その他の冷却回路とは独立していなければならない。
重大な衝撃を受けた場合、ESの収容隔壁(あるいはそれが2つまたはいくつかの部分に
分かれている場合はESの一切の部分の収容隔壁)の完全性と、その電気絶縁性も確実
にされなければならない。しかしながら、電気化学的および誘電性ESに関して、電気
絶縁の損失は、50ボルト未満の電圧の要素内で、損失内容の自動的分離を決定する
ことを条件に受け入れられる。従って、電力回路の2本のケーブルの間の最大ボルト
数は、50ボルト未満のボルト数に保たれ、安全であるとみなすことができる。
ESは、容易に取り外すことのできるメインコネクターか、単独の絶縁キーあるいはプ
ラグのいずれかの備えを使用して電力回路から手動で絶縁することができなければな
らない。
ES格納室は、以下のような2つ以上の独立した回路を内部に含んでいなければならな
い:
- 出力端子に少なくとも1つのヒューズ(電力ケーブルの接続)。
- ESの電気回路との接続を絶つために電気的に作動する少なくとも1つの接触器(総
合サーキットブレーカー)。
- 重大な衝撃を受けた場合にESを分離するためのデトネーター。
これらの手配は、公認により提示される故障モード解析により有効とされなければな
らない。
二重絶縁:
2箇所の絶縁バリアを、電気回路の伝導要素(ERS、ワイヤーなど)とその最も近くの環
境(シャシーアース、機械部品、作動装置など)との間に置かなければならない。各バリ
アは、これらの要素の電圧領域に要求される絶縁容量を有するものであること。
・ 各ERS格納室には、適用の場合にはISO7010に定められるように“高電圧 High
Voltage”または一般的警告のシンボルが表示されていなければならない。
フライホイールシステムの特別規定:
フライホイール格納部はシステムの損傷(例:フルスピードでのローター衝突)が起きた
場合にも、破損することのない十分な強度を持っていることを、いかなる方法であっても
証明するのは競技参加者の責任である。フルスピード状態のフライホイールが、車両のシ
ャシーに実施された衝突試験の間に記録された最大減速度と少なくとも同等な減速力を
受けた場合に、一切損傷があってはならない。
・ フライホイールシステム格納部は、大きな火災の場合に、フライホイールが回転を止
める前に溶融があってはならない。
パワーバス:
パワーバスに属するキャパシタ全域のボルト数は、少なくとも1つのエネルギー源(発電
機、ERSおよび充電ユニット)をパワーバスから、以下のいずれかの方法により分離後2
秒以内に50ボルトを下回ること:
・ 総合サーキットブレーカー
・ ドライバーマスタースイッチ
・ ERSの過電流トリップ装置の作動。
ケーブル、配線および電気装置:
・ ブレーキ配線、電気ケーブルおよび電気装置は、一切の損傷の危険性(石、腐食、機
械的破損など)から、また車体内に取り付けられる場合は、火災および電気的衝撃の
一切の危険から保護されなければならない。
17.9 牽引フック
前後の牽引フックは以下の通りでなければならない :
・ 堅牢で鉄製であり、破損の可能性のない内径80mm~100mm厚さが最低5mmである
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こと(マーシャルの使用するストラップを切断したり損傷することのないよう丸みを帯びた
断面)。
17.10
・
金属製の堅牢な1つの部品でシャシー/構造体に確実に固定されていること(ケーブルフー
プは認められない)。
・
上から見て車体の外周辺の内側にあること。
・
外側から見え、容易に確認でき、黄色、赤色あるいはオレンジ色に塗装されていること。
・
グラベルベッドに停止した車両を牽引できること。
車両を吊り上げる装置
車両をクレーンで吊り上げるために、車両頂部に2箇所の固定点を設置することが義務付けられ
る。
これらの固定点は、車両の頂部構造体に統合された2つの吊り上げ用ブッシュでなければならな
い。
それらにより、車両を地上1.5mの高さに安全に吊り上げることができなければならない。
燃料タンク半量を満たした完全な状態での車両の角度は(吊り上げられた時に)25度未満でな
ければならない。
ブッシュは利用しやすい位置にあり、特別なマーキングで示されていなければならない。
それらの相対的距離は、吊り上げブーム上の距離に対応していなければならない:320~40
0mm。
ブッシュの最大角度は垂直に対して45度である。
第18条
安全構造体
18.1 後部衝撃吸収構造体
18.1.1 ギアボックスの後方で、車両中心線に左右対称に、衝撃吸収構造体が、その最後面の中央
を基準面上方250mmから300mmの間にして、またリアホイール中心線の後方57
5mm以上に取り付けられなければならない。
18.1.2 この構造体は、使用中想定される温度に大きく影響を被ることのない材質で製作されてい
なければならない。
この構造体に追加して取り付けが認められる構成要素は唯一、リアウイングピラー、ジャ
ッキ、牽引フック、エンジンカバーおよび床および/あるいはリアディフューザーである。
18.1.3 後部衝撃構造体の承認
・ 後部衝撃構造体は、スポーツカーの安全構造承認手順(製造者のみ、要求次第FIA
技術部より入手可能)に従い、FIAによって承認されなければならない。
・ 予定される試験日程の少なくとも8週間前に通知される。
18.2 ロールオーバー構造体
2つの安全ロールオーバー構造体(前部および後部)が義務付けられる。
それらは以下の通りでなければならない :
・
・
・
前部では幅最低300mmに渡って基準面上方に少なくとも950mmで、後部では幅最低
400mmに渡って基準面上方に少なくとも935mmであること。
最低600mm(クローズドカーでは600mm)離れていること。
車両の前後方向酢直面に対して左右対称であること。
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18.2.1 後部ロールオーバー構造体
後部構造体も、以下の通りでなければならない。
・ サバイバルセルの取り付け部の高さにおいて計測し、全長が最低300mmであるこ
と(つまり、基準面から最低500mm)。
・ ロールオーバー構造体は、車両を直接上から見た時に、エンジン(エンジンブロック
およびシリンダーヘッド)のどの部分をも遮ってはならない。
前から見て、この構造体は前後の車両中心線に左右対称でなければならない。
18.2.2 ロールオーバー構造体の承認
・ 各ロールオーバー構造体は、スポーツカーの安全構造体の承認手順(FIA技術部よ
り、要求次第入手可能。製造者のみ)に従い、FIAによって承認されなければなら
ない。
・ 予定される試験実施日の遅くとも8週間前に通知される。
18.3 サバイバルセルおよび前部衝撃吸収構造体
18.3.1 一般規定
・ シャシー構造体は、燃料タンクを含むサバイバルセルを含み、ドライバーの足が最も
前にある状態で、ドライバーの足の少なくとも150mm前の垂直面から燃料タンク
の後方へ伸張していなければならない。
・ サバイバルセルは、コクピット出入り部全長に沿って最低500mmの高さで側方保
護を提供していなければならない。
・その側方保護体の垂直の外側壁は、横方向に最低900mm互いに離れていなければな
らず、これがコクピット出入り部の長さの最低80%となること。
・1枚の補助パネルが、サバイバルセルに統合されるか、またはその左右それぞれに恒久
的に、適切な接着剤を用い(付則Ⅰの仕様)、すべての重複接合部を含めて表面全体に
渡って適用され(下記に定められる)貼り付けられなければならない。
それは、最大で3つの部分で構成され、その仕様は付則Ⅰに従っていなければならない。
2つ以上の部分で構成される場合、すべての接合隣接部は最低25mmに渡って重複させな
ければならない。これらの重複部は両方の部分の厚みの線形率逓減部も含むことができる。
横から見て、それは以下の通りでなければならない:
- X軸方向で、ドライバーの脚用と同乗者の脚用の容積(第16.2項に定める)の前部面
との間にある領域を、後部ローローバー構造体の前方の面までを覆う(第8図)
。
25mmの水平線形逓減部を両端に含めることができる。
- Z軸方向で、ステアリングホイールとドライバーの脚用と同乗者の脚用の容積(第16.
2項に定める)の前方面との間にある領域内で、この容積の底面から上面まで伸張し
ていなければならない。
- Z軸方向で、ステアリングホイール後方の、後部ロールオーバー構造体前部面までの領
域で、基準面上方50mmから450mmまで伸張していなければならない。
- Z軸方向で、ステアリングホイールと、座席ベルトストラップ固定部(いつくかの位置
が可能である場合は、最も前の位置)の中心を通る平面との間の領域で、単一の直線
によって低い2つの端部を連結することが認められる。
配線の穴および必須の取り付け具のため、片側で合計40,000mm2の切抜き部をこの
パネルに作ることが許される。
・ サバイバルセルの前方には特別な衝撃吸収構造体の取り付けがなければならない。こ
の構造体はサバイバルセルに統合され一体となる必要はないが、セルに確実に固定さ
れていなければならない。
18.3.2 サバイバルセルと前方衝撃吸収構造体の承認
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・ サバイバルセルと前方衝撃吸収構造体は、スポーツカーの安全構造体の承認手順(F
IA技術部により、要求次第入手可能。製造者のみ)に従い、FIAによって承認さ
れなければならない。
・ 予定される試験実施日の遅くとも8週間前に通知される。
18.4 改造
FIAに承認された安全構造体についての一切の改造は、FIA技術部に車両製造者が提出しな
ければならない。
FIA技術部は、改造の承認のために新規試験を受けることを要請する権限を留保する。
18.6 マグネシウム
厚さ3mm未満のシート以外は認められる。
18.7 防火壁
18.7.1 エンジン室よりコクピット内に火炎が侵入するのを防ぐ完全に密封された金属製の防火
壁が義務付けられる。
18.7.2 耐火性のサンドイッチ構造素材から成り、金属製粘着シートにより覆われた隔壁が認めら
れる。
18.7.3 防火壁に開けられる一切の穴は、制御系および配線を通すための最小限のものでなければ
ならず、完全に密封されなければならない。
第19条
燃料
19.1 燃料供給
19.1.1 オーガナイザーはガソリンエンジンおよびディーゼルエンジンにそれぞれ1タイプのみ
の燃料を提供する。
19.1.2 それらは販売されているものでなければならない。
19.2 仕様
19.2.1 ガソリン
20%がバイオ基礎燃料。
19.2.2 ディーゼル
10%がバイオ基礎燃料。(FAME-脂肪酸メチルエステル含有なし)
19.3 その他の燃料
その他の燃料の使用については、特別申請を耐久コミッティおよび必要な場合はASNにも提出
し合意を得ること。
第20条
終局条文-係争
20.1 言語バージョン
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規則の実施および解釈についてはフランス語版のみが有効とされる。
2015年1月1日適用の変更
3.5.4
3.6
・・・・・・・・・・・・・・・
前部部品
・・・・・・・・・・・・・・・
工具を使用して調節可能なウイングプロフィールを1つ追加することが認められる(フロ
ントフラップ)。
それは2つの部分に、車両中心線に左右対称に分けることができる。
また、以下のように配置されなければならない:
・ 上述の表面を形成する要素の後端(後方の縁)の後方で、前後方向に最大30mmの
重なりを持ち、基準表面から最大300mmの高さ。
・ 下記に記載される、フロントホイール周囲の2つの容積の間。
・ フロントホイール軸の前。
最後部ウイング要素は、100Nの負荷がかけられた際に、垂直に5mmを超えてたわん
で構わない。負荷は後端部分に渡りそのどの点にでもかけることができる。
これらの負荷は、当該チームが提供する幅15mmの適切なアダプターを使用してかけら
れる。
注:上述のすべての負荷/偏向試験は、ウイングを車両に装着した状態で実施されなけれ
ばならない。
負荷/偏向レシオはウイングの操作範囲全体に渡り一定でなければならず、最大200N
の負荷および最大10mmの偏向に適用される。
・・・・・・・・・・・・・・・
空力装置
3.6.1
空力的要素を車体に取り付けることが認められる
・・・・・・・・・・・・・・・
・ 車体後部に1枚の「ガーニー」
最も後ろのエンジンカバー要素は、100Nの負荷がかけられた時に5mm以下の垂直方
向の偏向が許される。
負荷は後端部分に渡りまたガーニーの、そのどの点にでもかけることができる。
これらの負荷は、当該チームが提供する幅15mmの適切なアダプターを使用してかけら
れる。
注:上述のすべての負荷/偏向試験は、エンジンカバーを車両に装着した状態で実施され
なければならない。
負荷/偏向レシオは、最大200Nの負荷および最大10mmの偏向について一定でなけ
ればならない。
・・・・・・・・・・・・・・・
10.4 FIAロギング要件
10.4.1 FIAの義務付けられるロギングセンサーは:
・ ラップトリガー
・ 燃料流量計
・ ブースト圧
・ 燃料温度
・ 燃料流量計の前の燃料圧
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・ キャッチタンクレバーセンサー
・ コクピット内部温度
・ 各MGUの指令電流および電圧
2014年についてはFIA公認センサー(テクニカルリストNo.・・・に従う)が推奨
される。
それとは別のセンサーが使用される場合、それは車両と共に公認されていなければな
らない。
・ FIAが必要とみなすその他一切の情報。
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LMP1規則(2014年)
付則
No.
付則
A
給油
B
ル・マンサーキットについてのエネルギーおよびパワーの値
C
パワーユニットエネルギーフロー
D
燃料流量測定FIA仕様
E
トルク測定FIA仕様
F
材質
G
FIA試験手順03/03
H
公認
I
側方貫入パネルの仕様
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付則A
給油
1/
競技全期間中を通じ:
燃料補給は、それが行われる走路から最大2mの高さ(ル・マン24時間では2.60m)から重
力によって行われる以外、車両にいかなる方法で給油することも禁止される。
2/
プラクティス走行およびレース中:
車両1台につき、下記の(FIA付則J項)第252-7図に従った1つの独立した燃料補給タ
ンクのみが使用されなければならない。
このタンクは内側が単純な円筒形の形状でなければならず、燃料の流れを向上させる可能性のあ
るいかなる内部部品もあってはならない。
タンクの内側に認められる唯一の部品は:
・外部の構成部品の取り付け具
・温度と燃料残量位センサー
・上述の構成部品の密閉具
・給油用の管
タンク内側の底部の平坦部の公差は2mmでなければならない。
流量リストリクター最上部面(A)は補給タンクの内部底面の高さでなければならない。
このリストリクターは、下記に詳述されるナットリングを使用し、独立した補給タンクに固定さ
れなければならない。
安全上の理由から、このタンクは、タワーにより以下の要領で台車に固定されなければならない:
-
-
-
すべてのタワー構成部品は、トロリーに対して一切の遊びがない状態で機械的に組み立てら
れていなければならない。
台車の底面は少なくとも2m2の表面域がなければならず、4個の自動ブレーキ式のキャスタ
ーを備えたケースにより製作されていなければならない。また燃料を満たした燃料タンクよ
りも重いバラストを積まなければならない。
台車のピットレーンに面する部分で高さ1.3mより下には、一切の配管(燃料用あるいはエ
アガンなど)が突き出していてはならない。
上記の要領に則っていれば、タンクの下に計量プレートを置くことにより、燃料の計量システム
を設置してもよい。
次の条件下で、給油ホースと通気ホースを支えるための部材が台車に取り付けられてもよい。
-
-
-
-
3/
当該部材はタンクおよびタワーの両方から独立していなければならない。
当該部材は台車に対して遊びがあることが推奨される。(垂直方向の軸を中心に回転)
当該部材の全長は4.00mを超えてはならず、その付属品も含め、その全長にわたり、2.
00mの高さの物が自由に通過できる空間がなければならない。
当該部材の端には、競技車両のレースナンバーを明記した識別プレートを取り付けなければ
ならない。
タンクの上方
FIA規定に合致した換気装置(下記付則J項第252-7図を参照)がなければならない。
タンクの換気は、このシステムによってのみ行われること。その他すべての開口部は密封して塞
がれなければならない。換気ホースは下記第252-7図に従い、側面に連結されなければなら
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ないが、ル・マンでは充填およびタンク内残量を検査する装置はオーガナイザーによって提供さ
れる。
4/
燃料補給パイプ
少なくとも3.00mの長さがなければならず(ル・マン24時間では3.50m)
、それにはクイ
ックカップリングとオス型給油バルブが含まれていること。パイプは車両に取り付けられた給油
口に合致する漏出防止のカップリングが備えられていなければならない。燃料補給の間、通気口
の出口は適切なカップリングで独立した補給タンクに連結されていなければならない。
5/
燃料補給を始める前に、車両のコネクターは電気的に地面にアースされていなければならない。
また、カップリングから燃料補給タンクとその支持架に至る燃料補給システムのすべての金属部
品も、電気的に地面にアースされていなければならない。
6/
給油要員は、燃料補給手順進行中は常に、補給タンクの出口の自動閉鎖ボールバルブ(デッドマ
ン機構の原理)の操作および流量制御ができるように、立ち会っていなければならない。
7/
使用されるすべてのホースと継ぎ手は最大内径1.5インチを有していること。
8/
オーバーフローボトルの使用は、ピット内あるいはピット周囲にて、いかなるものも禁止される。
供給業者からの燃料を貯蔵するための一切の容器には、自動閉鎖カップリングの取り付けが必要
である。最大容量100リットルの1つのタンク(臨時に指定される)が、ピット内で車両のタンク
内の燃料を一時的に移送するため、また供給ドラム内、独立したタンクへの移送および充填時の
ポンプ汲み上げを確実にするために、使用されなければならない。
ル・マンと、予選走行およびレースの間は例外とし、車両が自己のピットにある時に、車両のタ
ンクをその臨時タンクで直接充填することが認められる。
それは完全に密封され、逆流防止バルブのついたブリーザーパイプを有し、一切の液漏れのない
よう設計されていなければならない。
臨時燃料タンク、車両のタンク、供給ドラムおよび独立したタンクをつなげる配管は、車両に取
り付けられる燃料配管の要件を満たしていなければならない。
臨時タンクは排出ホースに収容されている燃料の回収ができるように、車両と同じカップリング
が取り付けられていなければならない。しかしながら、臨時タンクにカプラー(連結器)が全くな
い場合には、競技規則第76条1項7に記載されているレセプタクル(貯蔵容器)を使用するこ
とが認められる。
9/
メーターが使用されている場合、それはFIA公認のタイプであること。
視認窓が補給タンクの外側に付けられている場合、それはタンクにできるだけ近い位置に取り付
けられた隔離バルブ付きでなければならない。
10/
流量リストリクターは、以下の図面に従い、補給タンクの底部出口に取り付けられなければなら
ない。
その直径”D”は、耐久コミッティの裁量にて、異なる燃料をタンクに満たす時間を均衡化するため
に採用される。
11/
独立した補給タンクは、そのピットに正式に指定された競技参加者のみが利用することができる。
12/
二重層になった底部の使用は禁止される。
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第252-7
7図 赤字追加
加部分
ル・マン用装
装備、その他の
のサーキット用
用装備、カップ
プリング、プラ
ラグ、充填用パ
パイプ、自動遮
遮断システムの
のついたパイプ
プ
(ル・マンに
について*)、*そ
その他の競技会
会では任意、 自動閉鎖カップリング
図A、排出ホース下部母線
線、燃料高位レ
レベル
詳細B スケール2.5:1、燃料部深
深さ、タンク底
底部、断面A-A スケール1:1、給油タ ンク流量リストリクター
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ナットリン
ング
ナットリング
グ 付則1、断
断面A-A スケー
ール1:1、詳
詳細B スケー
ール2:1
M6スレッド
ドあるいはヘリ
リコイル、寸法
法詳細12箇所
所、材質:アル
ルミニウム、タ
タンクへのナッ
ットリング任意
意固定
寸法詳細4箇
箇所、断面C-C
C スケール2:1
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付則B
ル・マンサーキットについてのエネルギーおよびパワーの値
ERS なし
ERS オプション
放出エネルギー
MJ/Lap
0
<2
<4
<6
<8
放出パワー
kW
0
無制限
無制限
無制限
無制限
車両重量
kg
850
870
870
870
870
ガソリンエネルギー
MJ/Lap
157.2
147.0
143.3
139.5
138.0
最大ガソリン流量
kg/h
100.9
94.3
91.9
89.5
88.5
車載ガソリン容量
l
68.3
68.3
68.3
68.3
68.3
燃料技術係数 AV
-
1.074 *
1.074
1.074
1.074
1.074
燃料技術係数 Pmax
-
1.088 *
1.088
1.088
1.088
1.088
K 技術係数
-
1
0.987
0.987
0.987
1
ディーゼルエネルギー
MJ/Lap
146.4
138.7
135.2
131.7
128.5
最大ディーゼル流量
kg/h
84.6
80.2
78.2
76.1
74.3
車載ディーゼル容量
l
54.3
54.3
54.3
54.3
54.3
ル・マン以外のサーキットについてのエネルギーおよびパワーの値
1周回で放出できるエネルギー量は、ル・マンサーキットの長さに対するサーキットの長さの割合×係
数1.55に制限される。
1周回に割り当てされる燃料の量は、ル・マンサーキットの長さに対するサーキットの長さの割合×係
数1.11に制限される。
*製造者ガソリンクラス1位とプライベーターガソリン1位の間のBSFC(正味燃料消費率)データと同
等のレシオを使用し、製造者ディーゼル1位BSFCデータから算出した予想される「ディーゼルプライ
ベーター」BSFCより算出。
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付則C
パワーユ
ユニットエ
エネルギー
ーフローチ
チャート
凡例:ES-ERSA
A-MGU
<図中左上よ
より>
フロントドラ
ライブトレイン
ン 機械的連結
結 エンジンE
ERSA エンジ
ジン排気ERSA
A 一切のMGU
U FIAコントロール 一切
切
のエネルギー
ー貯蔵 MGU,ESおよび前後
後のドライブト
トレインおよび
び一切のERSA
Aにつながって
ていない部品を
を除く、一切の
の
車両部品、 MGU,ESおよび
び前後のドライ
イブトレイン を除く、一切の
の車両部品 構造ERSA
構
リ
リアドライブト
トレインERSA
A
ライブトレイン
ンERSA
フロントドラ
第5.1に規定さ
されるエンジン
ンおよび、車両
両を推進するた
ために最大2つ
つのERSAにつ
つながれたMG
GU(ESに直接
接あるいは経由
して)を除き
き、一切の装置
置の使用はみと
とめられない。 これらの2つ
つのERSAのみ
み、ESにつなげ
げることができる(第5.2.1
項)。計算され
れるエネルギー
ー流 自由なエ
エネルギー流
付則D
燃料流
流量測定F
FIA仕様
TECHNIC
CAL REGULATIO
ONS LMP1
アイコン
ンをダブルクリッ
ックで開く
付則E
トルク
ク測定FIA
A仕様
TECHNIC
CAL REGULATIO
ONS LMP1
アイコン
ンをダブルクリッ
ックで開く
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付則F
材質
材質:定義
義
1.1 金属材
材質とは、材
材質が純金属
属、いくつか
かの金属で成
成る合金ある
るいは金属間
間化合物であ
あっても、金
金
属性の
の要素によっ
ってできた材
材質と定義さ
される。
複合材
材質の場合、
、基質あるい
いは補強が、 比率に関わ
わらず、金属
属製の元素に
によって構成
成されている
時に、
、金属材質で
であると指定
定される。
1.2
金属製
製要素は、以
以下の周期表
表の黄色で覆
覆われた部分
分によって指
指定される元
元素である。
元
元素の周期表
1.3
属材質は、酸
酸化物、窒化
化物、ケイ素
素化合物など
どの、純粋あ
あるいは非純
純粋化合物、および炭素
素
非金属
および
びケブラー強
強化化合物な
などの有機マ
マトリックス
スを伴う素材
材を含む。
1.4
X基合
合金(例:ニ
ニッケル基合
合金)- X
Xはその合金
金に%w/w
wベースで最
最も豊富に含
含まれる組成
成
要素で
でなければな
ならない。要
要素Xの最低
低可能重量率
率は、合金に
に含まれるそ
その他の個々
々の組成要素
素
の最大
大可能重量率
率を常に上回
回っていなけ
ければならな
ない。
1.5
X-Y
Y基合金(例
例:アルミニ
ニウム-銅基
基合金)- Xは本付則
則1.4項と同
同様に最も豊
豊富に含まれ
れ
る組成
成要素でなけ
ければならな
ない。さらに
に要素Yは、合金のXの
の含有量に次
次いで第2番
番目に多く含
含
まれて
ている組成要
要素(%w/
/w)でなけ
ければならな
ない。Yの平
平均含有値お
およびその他
他の合金要素
素
が、第
第2番目に高
高い合金組成
成要素(Y) を決定する
るのに使用さ
されなければ
ばならない。
1.6
金属間
間化合物材質
質(例:TiA
Al、NiAl、Fe
eAl、Cu3Au、
、NiCo)- これらは金
金属間化合物
物相、つまり
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材質の基質の50%v/vを超える部分が金属間化合物相(含複数)から成るものを基礎とした材
質である。金属間化合物相は、部分的にイオン性または電子対を共有するものであるか、あるい
は長距離相関によって結合する金属の何れかを呈する、化学比において短距離構成の2つ以上の
金属間の固容体である。
1.7
複合材質 - これらは材質の基質が連続あるいは非連続相の何れかで強化されている材質であ
る。基質は、金属、セラミック、重合体またはガラスを基礎としたものであることができる。強
化は長繊維(繊維の長さが10mmを超える)あるいは、短繊維とすること、非連続的なものでは
ウイスカーおよび素粒子であることができる。ナノスケールの強化材質は、複合材質であるとみ
なされる。(強化の寸法すべてが100mm未満である場合は、強化がナノスケールであるとみな
される)。
1.8
金属基複合材料(MMC’s) - これらは、金属基質の液体相にて溶性でない相を2%v/vを超
えて含む金属基質を伴う複合材質である。
1.9
セラミック材質(例:Al2O3、SiC、B4C、Ti5Si3、SiO2、Si3N4)-
材質である。
これらは、無機、非金属固体
1.10 マグネシウムを基礎とした合金で、それが認められているところでは、競技参加者に非独占ベー
スで通常の商的条件にて入手可能でなければならない。ISO16220によって扱われるこれ
らの合金で、FIAに承認されているもののみ使用できる。
第2条
2.1
パワーユニット材質制約
特定の適用について明確に許されていない限り、以下の材質はパワーユニットのいかなる場所に
も使用されてはならない。
2.1.1
マグネシウムを基礎とした合金
2.1.2
金属基複合材料(MMC’s)
2.1.3
金属間化合物材質
2.1.4
重量の5%を超えるイリジウム、あるいはレニウムを含む合金。
2.2
被覆は自由。ただし、被覆の総肉厚がすべての軸において基礎となる材質の断面肉厚の25%を
超えないことを条件とする。すべての場合において、当該被覆は0.8mmを超えてはならない。
2.3
構成部品
2.3.1
ピストン
2.3.1.1 ピストンは、本付則第2条1項を遵守しなければならない。チタニウム合金は認
められない。
2.3.2
ピストンピン
2.3.2.1 ピストンピンは、鉄ベースの合金により製造されていなければならず、素材単体
から機械加工されなければならない。
2.3.3
コネクティングロッド
2.3.3.1 コネクティングロッドは、鉄あるいはチタニウムベースの合金により製造されて
いなければならず、溶接や接合部のある組み立てのない素材単体から機械加工さ
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れていなければならない(ボルト付きの大きなエンドキャップや干渉用の小さな
エンドブッシュを除く)
。
2.3.4
クランクシャフト
2.3.4.1 クランクシャフトは、鉄ベースの合金で製造されていなければならない。
2.3.4.2 高重量密度のバランスウエイトを固定する場合を除き、フロントとリアの主ベア
リング・ジャーナルの間では溶接が禁止される。
2.3.4.3 クランクシャフトには19,000kg/m3を超える密度の材質を組み入れてはな
らない。
2.3.5
カムシャフト
2.3.5.1 カムシャフトは、鉄ベースの合金で製造されていなければならない。
2.3.5.2 フロントとリアのベアリング・ジャーナルの間では溶接が禁止される。
2.3.6
バルブ
2.3.6.1 バルブは金属間材質、あるいはアルミニウム、鉄、ニッケル、コバルトまたはチ
タニウムベースの合金で製造されていなければならない。しかしながら、
ナトリウム、リチウムあるいは同様のもので冷却される中空構造も認められる。
2.3.6.2 さらに本付則第2.2項および第2.6項に詳細のある制約はバルブには適用され
ない。
2.3.7
往復および回転運動を行う構成部品
2.3.7.1 往復および回転運動を行う構成部品は、グラファイト基、金属基複合材質あるい
はセラミック材質から製造されてはならない。この制約はクラッチおよび一切の
シール部には適用されない。
2.3.7.2 ローラーベアリングの回転要素は、鉄ベースの合金あるいはセラミック材質で製
造されていなければならない。
2.3.7.3 クランクシャフトとカムシャフト(ハブを含む)の間のすべてのタイミング・ギ
アは鉄ベースの合金で製造されていなければならない。
2.3.7.4 高圧燃料ポンプの要素は、セラミック材質で製作できる。
2.3.8
静止構成部品
2.3.8.1 それらの中の挿入物を除き、エンジンのクランクケースおよびシリンダーヘッド
は鋳造または精錬アルミニウム合金、あるいは鉄合金で製造されていなければな
らない。
2.3.8.2 構成部品の全体またはその一部分に、複合材質または金属基複合材料が認められ
る。
2.3.8.3 本付則第2.3.8.1項に一覧される部品を除き、エンジンの内部で潤滑あるいは冷却
を維持するための機能を第1とするあるいは第2とする一切の金属性構造体は、
鉄ベースの合金、アルミニウムベースの合金、あるいはマグネシウムベースの合
金により製造されていなければならない。
2.3.8.4 すべてのねじ付きファスナー類は、コバルト、鉄あるいはニッケルを基礎とした
合金により製造されていなければならない。
2.3.8.5 マグネシウムをベースとした合金をパワーユニットの付属品の静止部品に使用
することが認められる。
2.3.8.6 マグネシウムをベースとした合金をコンプレッサーハウジングに使用すること
が認められる(コンプレッサー吸気口からコンプレッサー排気口まで)。
2.3.8.7 マグネシウムをベースとした合金を電子装置のすべての金属性ケースに使用す
ることが認められる。
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2.3.9
バルブシート挿入物、バルブガイドおよびその他一切のベアリング構成部品
2.3.9.1 バルブシート挿入物、バルブガイドおよびその他一切のベアリング構成部品は、
強化用に使用されていないその他の相と共に金属性浸透予備形成品から製造す
ることができる。
2.4
材質および構造
-
ERSおよびMGU
2.4.1
エネルギー貯蔵およびERS装置は、第2.1.1項、2.1.2項および2.1.3項の適用を受
けない。
2.4.2
電気機械内部の永久磁石は、第2.1.1項、2.1.2項および2.1.3項の適用を受けない。
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付則G
FIA試験手順03/03
金属材質の比弾性率
1.1
35GPa/gm/cm3を上回り金属含有量が質量パーセントで60%を上回るすべての材質は、イギリ
ス、テディントンのイギリス国立物理学研究所において試験を受けなければならない。
1.2
すべての試験は、20~25℃で、分析の基礎として、ASTM111手順を利用して実施される。
1.3
各試料タイプについて10の見本が提供されなければならない。
1.4
均一な試料FTSB、FTSDあるいはFTSEが提供されなければならない。試料の図面が、この試験
の手順に添えられる。
1.5
データは通常、ヤング係数を計算するために、接線係数および割線係数が利用され分析される。
1.6
試験は通常、失敗に対して実施されることはなく、応力歪み解析曲線の初期(線形)の部分のみ
が計測される。
1.7
係数計測は、曲線の線形部分を得るのに問題がない限り、通常最初の負荷適用循環からのみなさ
れる。この場合、いくつかのプリロードまたは反復負荷循環が実施される。
1.8
試料密度を評価するためにアルキメデスの原理が使用される。
1.9
各試料の報告書には通常、すべての関連情報、応力歪み解析曲線、ヤング係数値、密度測定およ
び計算された特定係数が含まれる。
1.10 比弾性係数結果は、最も近い0.1GPa/gm/ cm3までを引用する。40GPa/gm/ cm3(全不確実性を
含め)を上回った材質は、第2条6項を満たさないとみなされる。
1.11 疑義が生じた場合は、問題の車両の構成部品(含複数)は、UKAS基準に従い、定量化学分析を
受ける。
1.12 イギリス国立物理学研究所は、構成部品の化学分析と比弾性係数試験に提供された試料の化学分
析とを比較し、同一の材質から製作されていることを確認する。
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付則H
公認
1.1
公認書式
1.1.1 製造者は公認費用を支払わなければならない。
公認が受け入れられなかった場合、現行規定に準拠して、書面にて通知される。
ハイブリッド車両について
1.1
公認書式には、車両の電気装置のすべての必須電力回路の電気図面1つが含まれていなければな
らない。
1.2
この回路図には、発電機(含複数)、バッテリー、ヒューズ、サーキットブレーカー、電力スイッ
チ、蓄電器(キャパシタ)、モーター制御装置あるいは電流断続器、駆動用モーター(含複数)お
よび接続ケーブルを示していなければならない。
1.3
回路図内のすべての構成要素については、それらの電気的仕様詳細を表示しなければならない。
1.4
「電圧」および「強度」の情報は、FIAデータロガーが入手できるようでなければならない。
1.5
この情報の計測は、MGUのインバーターのDCリンクで実施されなければならず、必要なセンサ
ーは図解の中で指摘されていなければならない。
1.6
車両の平面図(上から見た)第2図は、車両内のこれら構成要素の配置を示していなければなら
ない。
1.7
公認書式は、バッテリーあるいは蓄電器の過熱、または火災などの、車両のERSに関わる事件に
備え、不測事態対応計画(救出計画、災害計画)を含んでいなければならない。この計画はERS
の特定の化学作用を詳説していなければならない。
1.8
このようなシステムを開発し使用を望む競技参加者は、公認グループに対して事前に知らせ、そ
の機能の仕方、使用方法、予期される性能、搭載された安全システムなどに関するすべての関連
情報を提供しなければならない。
1.9
公認グループは、そのシステムおよび車両の開発の間を通じて、通知を受け続けていなければな
らない。公認グループは追加の情報提供を要請する場合があり、また必要と判断する場合には検
査を実施できる。
1.10 ERSシステムは、構成部品選択、完全な技術的記述および明確化する図面を預け入れる要請に
よって公認される。
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付則 I
側方貫入パネルの仕様
FIA研究所
2011年側方貫入パネルの仕様
最終版1.0 (2012年6月19日)
概要
本パネルは、高温硬化強化エポキシ樹脂組成物を浸透させたTorayca T1000GおよびToyobo高弾性率ザ
イロン(PBO)繊維で製作されること。T1000Gおよびザイロン強化層にその他の樹脂が使用される場合
は、それらは一体硬化成形が可能でなければならない。パネルの構成は擬似等方性とし、複雑な形態、
配線のための切り抜きおよび側方衝撃吸収構造体配線と側方衝撃吸収構造体の切抜き部を覆うため
に必要なものを除き、一切の層の中にダーツ、継ぎ目あるいは隙間を作らないこと。外側の車体を取
り付けるために、3層のザイロン外皮にのみリベートが認められる。限定された材質の1巻幅に応じ
るため、±45°の各層に必要とされる一切の継ぎ目は、最低10mmの重なりをもたせ、多重焼付
け(スーパーインポーズ)を避けるために、ラミネートを通じて互い違いにすること。パネルは製造
者の推奨硬化サイクルに硬化されなければならない。パネルは規定のフィルムあるいは粘着ペースト
で、シャシーの全体の表面域に接着される。
最後の文章は、パネルがサバイバルセルに接着される場合にのみ適用される。
ザイロンHM-300gsm
最小平均重量[285]gsm、6K繊維/引張、エポキシ樹脂に浸透させた、2×2綾織スタイル。
T1000G-280gsm
最小平均重量[269]gsm、12K繊維/引張、エポキシ樹脂に浸透させた2×2綾織あるいは5本ハーネス
の朱子織。
マトリックスシステム
MTM49-3あるいはCycom2020エポキシ樹脂。それに代えて、承認された樹脂組織を、公認された側方貫
入パネルに使用される第一マトリックス組織に置き換えることが認められる。
粘着性(シャシーについて)
フィルム粘着性150gsm3M AF163-2 あるいはペースト粘着性3M 9323 B/A
積層順序(0度はシャシーの前後方向軸となる)
外側表面
T1000G1層(0/90)
ザイロン7層(±45、0/90、±45、0/90、±45、0/90、±45)
T1000G1層(0/90)
内側表面
肉厚
粘着部を除いた硬化パネルの最低肉厚は、[3.0]mmであること。
エリア重量
粘着部を除いた硬化パネルの最低エリア重量は、[8700]gmsであること。
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空隙
パネルは空隙がないことが必須である。
適合材質例
1. Cytec提供
ザイロンHM-300gsm/Cycom2020エポキシ樹脂2×2綾織(重量でNOM42%)
T1000G-12k 280gsm/ Cycom2020エポキシ樹脂を伴う2×2綾織あるいは5本ハーネス織(重量で
NOM42%)
2. ACG提供
ザイロンHM-300gsm/MTM49-3エポキシ樹脂を伴う2×2綾織(重量でNOM42%)
T1000G-12k 280gsm/ MTM49-3エポキシ樹脂を伴う2×2綾織あるいは5本ハーネス織(重量で
NOM42%)
アンドリュー・メラー(Andrew Meller) 2011年1月4日
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2014 WEC TECHNICAL REGULATIONS - LMP1
LMP1規則(2014年)
図
No.
図
1
基準面
2
スキッドブロック
3
テンプレート1、ドライバーおよび同乗者の身体の容積
4
テンプレート2&3
ドライバーおよび同乗者の頭部の容積、ドライバーの視界
5
車体後部の横方向平板
6
テンプレート3&6、コクピットの出入り
7
テンプレート7&8、ドライバーの視界
8
コクピット内のドライバーの位置
9
テンプレート1~8の組み合わせ
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CAL REGULAT
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1
図1
<図中>
基準面Zゼロ、前部車軸中心線、後面視、前部、エリ ア1、エリア2、後部車軸
軸中心線、前面
面視
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図2
<図中>
新品、最大磨
磨耗、磨耗検査
査領域
平坦領域、E部詳細
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(移行
行部)、断面C- C
スケール、
、(湾曲域)、前
前部車軸中心線
線、後部車軸中心線、
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図3
テン
ンプレート1
<図中>
曲線、前後方
方向中心線Yゼロ、正面
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図4
テンプ
プレート2
2&3
図5
<図中>
基準面
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図6
テンプ
プレート5
5&6
<図中>
前後方向中心
心線
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図7
テンプ
プレート7
7&8(側
側面図、左
左右)
<図中>
断面
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図8
<図中>
後部ロールオ
オーバー構造体
体の前面
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図9
テンプレー
テ
ートアッセ
センブリー
ー
<図中>
基準面 Z ゼロ
ロ、後部ロール
ルオーバー構造
造体の前面、前
前後方向中心線
線 Y ゼロ、基準
準面に平行、基
基準面
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2014
FIA WORLD ENDURANCE
CHAMPIONSHIP
技 術 規 則
(LMP2)
(LMP2:2014 年 4 月 14 日付発行版仮訳)
2014 WEC TECHNICAL REGULATIONS "LM" P2 目次
目
次
技術規則 "LM" P2
第1条
定義
·············································································
1
第2条
規則
·············································································
5
第3条
車体および寸法
·············································································
6
第4条
重量
············································································· 17
第5条
エンジン
············································································· 17
第6条
配管および燃料タンク
············································································· 21
第7条
オイルシステム
············································································· 23
第8条
電装系
············································································· 24
第9条
トランスミッション
············································································· 25
第10条
サスペンション
············································································· 26
第11条
操舵
············································································· 27
第12条
制動装置
············································································· 28
第13条
ホイール&タイヤ
············································································· 28
第14条
コクピット
············································································· 30
第15条
安全装置
············································································· 33
第16条
安全構造体
············································································· 35
第17条
燃料
············································································· 38
第18条
終局条文-係争
············································································· 38
第19条
性能の調整
············································································· 39
2015年1月1日適用の変更
············································································· 39
付則1
············································································· 40
付則2
············································································· 41
第1図~第10図
············································································· 45
i
2014 WEC TECHNICAL REGULATIONS - LMP2
2014年プロトタイプLMP2技術規則
第1条
1.1
定義
「ル・マン」プロトタイプ2(“LM”P2)は、最低生産台数のないレース車両である。
製造者および/あるいはエンジン供給業者から独立したチームのみに向けたオープンあるいはク
ローズド(*)の車両
その技術特性および開発レベルがLMP2規定の目的に明らかに合致しない車両は「ファクトリ
ーカー」とみなされ、耐久コミッティにより拒否される場合がある。
新しいコンプリートカーで、すべての入手可能なオプション品を伴うが下記第5.6.1項に規定さ
れるエンジンを除いた販売価格は、370,000ユーロ以下でなければならない。
新しい車両の製作、あるいは現行モデルの進化に関わるすべてのプロジェクトは、公認手順の前
に、承認のため耐久コミッティへ提出しなければならない。
上述の価格には、以下の要素が含まれなければならない:
・ 任意のテレメトリーシステムにつなげる可能性のあるデータロガー
・ 公認書式に記載されるすべての公認されたセンサー
・ 義務付けられるACOデータロガーに接続するためのコネクターのついた配線ハーネス
・ 任意のテレメトリーおよびTPMS(タイヤプレッシャーモニタリングシステム)システム
に接続するためのコネクターのついた配線ハーネス
従って、上記価格の範囲外で認められる唯一のオプションは:
・ 義務付けられるACOデータロガー
・ 任意のテレメトリーシステム
・ 任意のTPMSシステム
・ドライバーの快適性のためのいくつかの装備。
この最後の装備についてのみは、耐久コミッティによって許容額について合意が必要であり、追
加の装備の重量に応じて車両重量の引き上げが要請される。
製造者はFIAにスペアパーツの価格リストを提供しなければならない。この価格リストの総計
額は、新しいコンプリートカーの販売価格の150%を超えてはならない。
製造者がレースにて販売サービスを提供するのであれば、スペアパーツの価格を10%増額する
ことが認められる。
一切の新車あるいは車両の進化型の参加資格および公認は、耐久コミッティの合意をもってのみ
行うことができる。
製造者は、合理的な時間内で、会社の指示に従い、毎年少なくとも5台を販売できなければなら
ない。
車両の各モデルは、製造者によって、世界耐久選手権あるいはその他の一切のFIAに承認され
た国際シリーズに参加するプライベートチームに(少なくとも1台)販売されなければならない。
適用できる為替レートは、2012年9月1日付けで欧州中央銀行が発表した公式為替レートで
ある(下記表を参照)*。
下記表従い、不利益になった通貨に補償率の適用が認められる。
レートは毎月1日付けの公式レートで調整され、耐久コミッティにより公式ブルテンにて公示さ
れる。
適用されるレートは、車両および/あるいはエンジンが発注された日に確立されたレートであり、
その発注日とは顧客が供給業者に送った発注書を証拠としそれに記載された日とする。
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2012年9月1日のレート
USドル
日本円
UKポンド
南アフリカ ランド
1.26
99
0.80
10.62
2012/9/1
6%
6%
4%
0%
認められる補償率
2012/11/1
2013/1/1
4%
2%
4%
2%
3%
2%
0%
0%
2013/3/1
0%
0%
0%
0%
販売拒否あるいは決められた価格が遵守されていない場合、FIAによって罰則が課される。
車両の各モデルは、異なる製造者からのいくつかのエンジンモデルを搭載できなければならない
(少なくとも公認書式で製造者が指定する2つ)。
エンジンの各モデルは、異なる製造者からのいくつかの車両モデルに組み入れることができなけ
ればならない(最低2つ)。
(*) クローズドカーは、ウインドスクリーン、屋根および両側に各1枚のドアを有していなければ
ならない。
1.2
公認書式
1.2.1
プロトタイプ“LM”P2車両は、製造者によって記入された公認書式に合致し、適合査
察が実施された後に「公認グループ」によって承認されること。
製造者は公認費用を支払わなければならない。
公認が受け入れられなかった場合は、現行規則に関して書面にて通知される。
製造者は車両あるいはエンジンの価格を確立できるよう、すべての構成要素を
提供しなければならない。
耐久コミッティは、決められた価格が遵守されていない場合は、車両の公認を
取り消すことができる。
LMP2の公認されたモデルを1台有する製造者は、3年間は公認に2台目を
提出することは認められない。オープンカーをクローズドとする変換、あるい
は2014年LMP1規定に合致するシャシーの導入のための場合は例外が
認められる(第14.1.5.b.6.項参照)
。
1.2.2
改造
公認書式に一覧される仕様およびすべての車両の空力要素は、車両の製造者によってのみ、
耐久コミッティの同意を得た後で変更できる。それらはその後、公認グループによって公
認される。
安全上あるいは信頼性の理由がある場合を除き、公認されたモデルがエントリーするシー
ズンの第1競技会の前に、年に一度のみの進化が認められる。
この年1回の進化は、安全性、信頼性、サービス性の向上あるいはコスト削減を理由とし
てのみ認められる。
このように改造された車両は、上記第1.1.1b項に決められた最大価格を超えてはなら
ない。
これらの進化は、それが完全に、一体的に適用されているならば、前年のモデルにも認め
られる。
* 2013年とそれ以降に公認された車両について:
「ル・マン24時間」についてのみは、低ドラッグキットが公認できる。そのキットは、
10,000ユーロを超えてはならない。
ル・マンキットを含めたこれらすべての進化の総額は、35,000ユーロを超えてはな
らない。
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* 2012年とそれ以前に公認された車両について:
「ル・マン24時間」について、新しい低ドラッグキットは公認できない。その他すべ
ての進化の総額は、10,000ユーロを超えてはならない。
車体の多様性は認められない。追加あるいは取り外しが可能な車体要素は、下記第3.6.
2項に規定されている車両の前方の2枚のフラップのみである。それらは、車両の価格に
含まれていなければならない。
1.2.3
公認書式がFIAにより一旦合意され有効なものとなったなら、製造者はその写しを最初
のページ(シャシー番号、所有者の氏名および住所)を記入した後、販売された車両のそ
れぞれの所有者に提供する。
1.2.4
車両はACO(2012年1月1日以前の公認)あるいはFIA(2012年1月1日以
降の公認)の公認を受けていない場合は、競技会に参加する前の車検を受けることは認め
られない。
新しい車両の公認と、競技参加前の車検への提示との間には、最低30日間が必要とされ
るが、耐久コミッティの裁量により、不可抗力と認められる場合は除く。
新しい車両の公認書式の最初の草稿提出と公認グループによるその承認期限との間には
最低30日が必要とされる。
すでに公認された車両に実施された改造(*)の公認と、競技参加前の車検への提示との間に
は、最低15日間が必要とされるが、耐久コミッティの裁量により、不可抗力と認められ
る場合は除く。
(*)上記1.2.2項を参照。
すでに公認された車両の公認書式の最初の草稿提出と公認グループによるその承認期限
との間には最低15日が必要とされる。
1.2.5
1.3
公認書式は競技参加者によって、車検の間に提出されなければならない。
機械的構成部品
推進、懸架、操舵および制動に必要なすべての要素に加えて、可動であるか否かに関わらず、そ
れらの正常な作動に必要なすべての補機類。
1.4
主要構造体/シャシー
すべてのサスペンションおよび/またはバネの荷重が伝達される、シャシーの最先端サスペンシ
ョン取り付け点からシャシーの最後端サスペンション取り付け点まで、前後方向に伸張する車両
の構造体の完全な懸架部品。
機械的構成要素は、完全または一部分が荷重を受けるものであっても、主要構造体の一部とはな
らない。
1.5
車体
1.5.1
エンジン、駆動系、および走行装置の機械的な機能に関わる部品を除き、外気にさらされ、
完全に懸架されているすべての車両の部分に関わる車体を言う。
1.5.2
上から見て(平面図)、横から見て(立面図)また前後から見て、本規則により明確に認
められていない限り、車体から内部の機械的構成要素が見えてはならない。
1.5.3
車両走行中に可動の車体部品/要素は禁止される。
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1.5.4
1.6
1.7
1.8
車両が走行中に、リアウイング上の空気流を変更するため、自動的におよび/あるいはド
ライバーが操作する一切のシステムは禁止される。
エアインテーク
1.6.1
エアインテークは車体の一部と見なされる。
1.6.2
エアインテークまたはエアエクストラクターから機械的部品が見える場合、ルーバーある
いは約10mmのメッシュの取り付けがなされなければならない(車検員の納得を得るこ
と)。
重量
1.7.1
プラクティスセッションの間に利用される重量計測手順を除き、ドライバーと燃料を一切
除いた車両の重量を言う。
1.7.2
車両は、競技会期間中を通じて常に最低重量を遵守していなければならない。競技会期間
中に交換された可能性のある一切の部品の重量検査は、車検員の裁量によって実施される。
コクピット
ドライバーおよび乗員を収容する車両の内部構造容積。
1.8.1
1.9
クローズドカー
コクピットとは、車両の頂点、床、ドア、サイドパネル部、ガラスがはめてある部分、前
部および後部の隔壁によって限定される主要構造体の内部構造容積である。
車両の銘柄
1.9.1
コンプリートカーに一致対応する自動車銘柄。
1.9.2
シャシーおよび/あるいは車体の製造者名がエンジン製造者名と異なる場合は、常に前者
が優先される。車体の製造社名は、シャシー製造者の合意を得てのみ表示できる。
1.10 電子システム
1.10.1 オートマチックあるいは電子的に制御されるシステムはあるいは機能は一切禁止され
る:シャシー制御、オートマチックあるいはセミオートマチックのトランスミッション、
クラッチ、フィアイナルドライブ・ディファレンシャル・システム、ショックアブソーバ
ー、サスペンションあるいは車高調整、4輪操舵、など。
1.10.2 ドライバーが作動させ、1つまたは複数のシステムに作用する単純なオートマチックでな
いオープンループ電気スイッチは、電子制御とは見なされない。
1.10.3 クローズドループ電子制御システムとは以下の条件を備えたシステムを言う:
a/
実際の値(制御変数)が連続的に監視される。
b/
"フィードバック" 信号が目標値(参照数値)と比較される。
c/
その比較結果に応じてシステムは自動的に調整される。
1.10.4 本規則の中で明確に認められていない限り、エンジン監視システムを除き、このようなシ
ステムは認められない。
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エンジンにのみに対して作動するトラクションコントロールシステムは、認められる。
1.11 テレメトリー
以下のみが認められ、その他一切の方法は除外される:
1)
ピットサインボード上の読み取り可能なメッセージ。
2)
ドライバーのジェスチャーによる合図。
3)
車両からピットへの(1方向)テレメトリー信号
4)
ラップのスタートまたは終了を知らせる"ラップトリガー"信号:
a.
b.
5)
ラップマーカー送信機(ラップトリガー)は独立した装置でなければならず、
(ワイヤー、
ケーブル、光ファイバーなどにより)いかなるピット機器とも接続されていてはならな
い。
これらの送信機に認められる機能は、ラップを記録することのみである。
ドライバーとピットとの間の双方向の口頭によるコミュニケーション。
その他の連絡システムの使用は、オーガナイザーの許可を得た後、その管理下でのみ可能である。
1.12 ギアボックスおよびディファレンシャルの主要ケース :
荷重をシャシーから受ける/へ伝える、もしくはギアボックスまたはディファレンシャルを構成
するもの以外の機械要素から受ける/へ伝えるケース。
1.13 総合サーキットブレーカー(「緊急停止スイッチ」)
総合サーキットブレーカーは以下を実行する接触器、つまり物理的接触を伴うスイッチであり、
半導体装置ではない:
-
補機用回路のすべての電気的伝達を遮断する(補機用バッテリーおよび発電機から照明、警
笛、点火、電気制御系などの負荷へ)
-
エンジンを停止させる。
総合サーキットブレーカーは、車両の内部あるいは外部からの最低1つの起動スイッチによって
作動する。
総合サーキットブレーカーは、ドライバーのマスタースイッチとして利用されてはならない。
1.14 シャシーアース、車両アース、アース電位
シャシー(車両および車体)アース(以下、シャシーアース)とは、シャシーと安全構造体を含
んだ車体の全ての伝導性の部品の電位(アース電位)のことである。地面はシャシーアースに接
続されていなければならない。
第2条
規則
2.1
本規則が明確に認めていないことは禁止される。
2.2
安全上の理由による改定は、直ちに、予告なく実施される。
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2.3
規則の遵守
本規則に車両がその全体について競技会期間を通じて常に合致していることを車検委員および競
技会審査委員会に納得させることは、各競技参加者の義務である。
競技参加者が新しい設計あるいはシステムを導入することを望む場合、あるいは本規則のいかな
る部分であっても不明瞭に感じる場合、耐久コミッティにその解釈を求めることができる。
解釈が一切の新しい設計あるいはシステムに関する場合、以下を連絡しなければならない:
2.4
-
設計あるいはシステムの完全な記述
-
適切な場合には図面あるいは略図
-
一切の提案された新設計が、車両のその他の部分に直ちに影響することに関しての競技参加
者の意見
-
そのような一切の新設計あるいはシステムを使用することから発生する可能性のある長期的
な成り行きあるいは新規開発に関する競技参加者の意見
-
競技参加者が考える、その新設計あるいはシステムが車両の性能を向上させる正確な方法。
計測
すべての計測は、車両が平坦な水平面に静止した状態で行われなければならない。
2.5
材質
特定の弾性係数が40GPa/g/cm3を超える金属材質の使用は禁止される。
3mm未満の厚みのマグネシウムシートの使用は禁止される。
チタニウム製の部品の使用は認められるが、サスペンション部品、ステアリングあるいは制動装
置の部品への溶接は禁止される。
第3条
3.1
車体および寸法
寸法
下記第3.6項にて許されているものを除き、内部および外部の測定(長さ、幅、オーバーハング、
ホイールベース、ウインドスクリーン、ウインドウなど)および車体構成要素の全体的形状は、
公認書式にある通りに維持されていなければならない。
3.1.1
寸法
a/
ホイールベース:自由。ただし公認書式に登録されたものと同一でなければならない。
b/
全長:最大4650mm(リアウイングを含む)
c/
全幅:最大2000mm
d/
高さ:車体のいかなる部分も、基準面より上方1030mm(*)を超えてあっては
ならない(第3.5.1参照)。ただし、リアロールオーバー構造体のフェアリングは、
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リアロールオーバー構造体の最大10mm上方まで許される。
(*)2014年LMP1規定に合致したシャシーを搭載したLMP2については、
1050mm。
3.1.2
3.2
a/
フロントオーバーハングは1000mmまでに制限される。
b/
リアオーバーハングは750mmまでに制限される(リアウイングを含む)。
ドア
3.2.1
3.3
オーバーハング
クローズドカー
a/
ドアは、第14.1.5.b.4項に詳記される開口部を通じて、コクピットの通常の出入
りを提供しなければならない。
b/
開口(ヒンジ)あるいは施錠(ロック)装置は、緊急の場合に、コクピットの外部か
らと同様に内部からも、ドア全体が直ちに解放されるように機構設計されていなけれ
ばならない。
それらは公認されなければならない。
ウインドスクリーン&ガラス部分
3.3.1
オープンカー
ウインドスクリーンは任意。
3.3.2
3.4
クローズドカー
a/
ウインドスクリーン
ラミネートガラスあるいはポリカーボネート製(厚さ:最低3.5mm)あるいは公認
グループにより承認された同等の素材製の、一体構造のウインドスクリーンが義務付
けられる。
ウインドスクリーンの上端部は:
- 屋根の最高点より低くなければならない(エアインレットは除く)
- 最低300mmの幅に渡って基準面から少なくとも920mmの高さになけれ
ばならない(第3.5.1参照)。
b/
ガラス部分
b.1 ポリカーボネート製のサイドウインドウが許される。
b.2 側面から見て:
サイドウインドウの透明部分の周囲は、300mm(基準面に対して垂直)×
500mmの(基準面に対して水平な)方形が収まるようでなければならない。
その方形の上部の角度は、最大100mmの半径で湾曲させることができる。
その方形の基部は、基準面から少なくとも500mmの高さがなければならな
い。
b.3 追加の安全留め具が推奨される。
a/
側方から見て:
車軸中心線の高さより上で、一切の空間や切抜きのない車体が、コンプリートホイー
車体
3.4.1
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ル(ホイールとタイヤ)の完全な周囲を覆っていなければならない。
ホイールアーチは、外側から見て開放されるのみでなければならない。
以下に位置する全領域は:
- 前部車軸中心線の415mm後方の垂直な横方向面と後部車軸中心線の415
mm前方の垂直な横方向面との間で
- 基準面から400mmの高さまで
は、1つまたは複数の車体要素により完全に覆われていなければならない。
この車体要素(含複数)のすべての見える部分は、車体の全幅より150mmを超え
て内側にあってはならない(水平に測定)。
b/
後方から見て:
機械的構成部品は、車軸中心線を通過する水平面の上で見えてはならない。見える場
合は、約10mmのワイヤーメッシュあるいはルーバーの装着が義務付けられる。
リアのコンプリートホイールは、車軸中心線を通過する水平面の上で見えてはならな
い。それらは堅牢な車体要素によって覆い隠されていなければならない(ワイヤーメ
ッシュは禁止される)。
これらの要素は:
- 厚さが一定でなければならない。
- それらを通過する空気がその出口で地面に向くように導かれる設計でなければ
ならない。
- 競技会期間中を通じ、車体に強力に固定されていなければならない。一部あるい
は全体の要素が欠けている場合、当該車両はピットに止められる。
車体の後部は、基準面に垂直な2枚の横方向プレートが取り付けられなければならな
い。
それらは、
- 第5図に従っていなければならない
- 車体の後端部になければならない
- 最低10mmの一定した厚さを有していなければならず、端部は最低5mm半径
の一定した湾曲を形成することができる
- 競技会期間中を通じ、車体に強力に固定されていなければならない。これらのプ
レートの一枚が欠けている場合、当該車両はピットに止められる。
c/ 上から見て:
・ 以下に位置する全領域:
- 前部車軸中心線の後方415mmの垂直な横方向横断面と第14.1.5項に規定
されるコクピット開口部の前端部との間、
- 車体全幅から300mmを差し引いたものと同等な最低幅に渡って、車両の前後
中心線に左右対称に配される部分
は、1つまたは複数の車体要素により完全に覆われていなければならない。
このうち見えるすべての部分あるいはこれらの要素は、基準面から少なくとも200
mmの高さになければならない(第3.5.1項参照)。
・ 以下に位置する全領域:
- コクピット開口部の前端と後部車軸中心線の前方415mmの垂直な横方向横
断面との間
- 車体全幅から300mmを差し引いたものと同等な最低幅に渡って、車両の前後
中心線に左右対称に配される部分
は、1つまたは複数の車体要素により完全に覆われていなければならない。
コクピット開口部を除き(オープンカーのみ)、このうち見えるすべての部分あるい
はこれらの要素は、基準面から少なくとも400mmの高さになければならない(第
3.5.1項参照)。
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・ 以下に位置する全領域:
- 前部車軸中心線の後方1200mmの垂直な横方向横断面と車両の後端との間
- 車体全幅から300mmを差し引いたものと同等な最低幅に渡って、車両の前後
中心線に左右対称に配される部分
は、コクピット開口部内を除き(オープンカーのみ)、この車体のすべての見える部
分は、切り抜き部のない連続した一体の表面を形成していなければならない。
・ 許される唯一の開口部は:
- エンジンの空気取り入れ口(第3.4.5c項参照)
- ブレーキの空気取り入れ口
- 排気パイプの出口
これ以外の開口部が必要な場合、それらは車体の表面から突出してはならない。“n
aca”タイプのエアダクト、あるいはルーバーかワイヤーメッシュで覆われた出口
のみが認められる。
・ リアホイール中心線後方および基準面より200mmを超えて上方にあるすべての
車体は、切れ目のない、滑らかな、連続した一体の表面を形成していなければならず、
リアウイングを取り外して、車両上方から見える状態でなければならない。垂直面は、
それらの上端全体が上方から見える限り認められる。
リアホイールの後方では、上からおよび横から見えるすべての車体は、基準面の少な
くとも200mm上方まで下げられていなければならず、コンプリートホイール(ホ
イールとタイヤ)の全外周を覆っていなければならならい。車両の後部では、後ろか
らのみ見える車体すべてが、上記第3.4.1.b項に合致していなければならない。
3.4.2
エンジンカバーは工具を使用して取り除くことができる。カバーは最低でも2つの安全留
め具で取り付けられ、両方とも明瞭に示されていなければならない(赤い矢印、あるいは
その他対照的な色による)。
3.4.3
給油カップリングシステムの近くにある車体接合部は、エンジン室あるいはコクピットへ
漏れが一切生じないように設計されていなければならない。
3.4.4
空気取り入れ口
3.4.5
a/
空気取り入れ口は、上記3.4.1項に合致していなければならない。
b/
それらは上から見て車体の周囲から突出してはならない。
c/
それらは、車体の表面から150mmを超えて突出してはならない(エンジンの空気
取り入れ口については200mm)
。
- 測定は、空気取り入れ口の最も高い点から水平位置にある車体要素まで垂直下方
向に、少なくとも幅100mmに渡り実施される。
d/
クローズドカー
車体の頂部に配置される場合は、エリアはウインドスクリーン、サイドウインドウお
よびドア開口部の最後端点に接する垂直な横方向面の上部線により画定され、空気取
り入れ口(含複数)はウインドスクリーンの最高点の後ろに配置されなければならな
い。
エアエクストラクター(空気排出口)
a/
エアエクストラクターは上記第3.4.1項に合致しなければならない。
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b/
前後のウイングの上方に切り抜き部が義務付けられる。
上から見て、それらは、各ホイールの上方で、フロントホイールについて:
- ホイールにつき最小750cm2の表面領域を有していなければならない。
- ホイールにつき最大950cm2の表面領域を有していなければならない。
- タイヤのみが見えるようでなければならない。
上から見て、それらは、各ホイールの上方で、リアホイールについて:
- ホイールにつき最小1000cm2の表面領域を有していなければならない。
- ホイールにつき最大1200cm2の表面領域を有していなければならない。
- タイヤのみが見えるようでなければならない。
これらの開口部は、20cm×25cmの長方形の型板が、車軸軸線について水平に
左右対称に配置し、導入可能でなければならない。
フロントとリアについて:
* 上からみて:開口部の外側端部とウイングの外側端部との間で、最低距離30mm
が義務付けられる。
* 前および後ろから見て:タイヤの上部が見えてもよい。
* 横から見て:
-フロントホイールの切り抜き周囲の車体部分は、基準面から725mmを超えて高
くすることはできない。
-リアホイールの切り抜き周囲の車体部分は、基準面から725mmを超えて高く
することはできない。
* 上から見て:
-基準面から725mmの制限領域は、後方視界ミラーを除き、リアホイールアー
チの切り抜き部の最後端点の前方で、車両中心線から両側に500mmを超える所
と定義される。
-さらに、リアホイールの切り抜き部の後方で車両中心線から810mmを超える
所にあるいかなる車体部分も、基準面から725mmを超えて高くすることはでき
ない。
3.5
車両底面
前部車軸中心線の後方でスキッドブロックを除き(第3.5.6項参照)、完全に懸架された部品は、
以下に定義される通りの、基準面、リアディフューザーおよび側方部品(湾曲した側部を含む)
を超えて突出してはならない。
許される開口部は唯一、ホイールとサスペンション部品の動き(サスペンション動程およびステ
アリング)、エアジャッキのための穴、閉鎖ハッチ(メンテナンス作業用)およびオーバーフロー
燃料パイプに必要な最小の隙間である。
3.5.1
基準面
車両の下部に、平坦な、連続的で、堅牢な第1図に合致する基準面が義務付けられる。
a/
基準面は、最小800mm(前後方向)×900mm(横方向)の寸法の長方形の区
域に渡る、主要構造体/サバイバルセル(タブ)の一体部分でなければならない。
b/
基準面の下側は、すべての垂直方向の高さ計測の検査基準となる。
c/
リアディフューザーとその垂直パネル(第3.5.2項参照)、さらに側方部品(第3.
5.3項参照)と共通する端部は、最大10mmの半径で湾曲させることができる。前
端部も最大半径10mmの丸みを帯びてよい。
d/
基準面は、上方から見て見えてはならない。基準面の上側に続く車体要素は、基準面
の一部とみなされる。
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e/
3.5.2
3.5.3
側方部品を、リアホイールの前後で同じ面に維持するため、ディフューザーの垂直パ
ネルと側方部分に共通な端部は、基準面の若干上方にあってよい(ディフューザーの
幅が1,100mmに等しい場合は、最大で7.5mm)。
リアディフューザー
車両の後部下側に、1枚の平坦な、連続的で、堅牢な傾斜面(リアディフューザー)が義
務付けられる。
a/
それは基準面に対して傾斜していなければならず、第1図に規定される最大容量(寸
法および幾何学的形状)に合致していなければならない。
b/
リアディフューザーのいかなる部分も、基準面上方200mmを超えてはならず、後
端部は車体の縁に対して垂直でなければならない(リアウイングを取り外して)
。
c/
リアディフューザーを基準面につなげているパネルは、垂直でなければならない。加
えて、後部車軸中心線からディフューザーの最後端部まで、リアディフューザーを基
準面につなげている外側パネルは、車両の前後方向中心線に平行を保っていなければ
ならない。
d/
リアディフューザーを垂直パネルにつなげるため、最大半径10mmが認められる。
e/
最大2枚の垂直整流板をリアディフューザーに追加することが認められるが、それら
の表面は:
e.1 ディフューザーに対して垂直でなければならない
e.2 平坦で、互いに平行であり、前後方向の車両中心線に対しても平行でなければ
ならない
e.3 車両の前後方向中心線に対して左右対称に配されなければならない。
e.4 それらの長さの最低75%でディフューザーに取り付けられてしなければなら
ない(2013年より公認された車両モデルについて)。
f/
ディフューザーの後端部および上記第3.4.1b項に規定される2枚の横方向プレー
トは、同一の横方向面になければならない。
側方部品
これらは基準面(第3.5.1項参照)およびリアディフューザー(第3.5.2項参照)の左
右両側にある部品である。
前部車軸中心線の後方で、それらは第1図に従い、基準面に対して傾斜面を形成していな
ければならない。
車体とつなげるために、側方部品は:
- フロントホイールの後方およびリアホイールの前方で、最大50mmの半径で上向き
に湾曲させることができる(第1図のエリア1参照)
- 垂直面とつなげるために、フロントとリアのホイールの間で、最小50mmの半径で
湾曲していなければならない(第1図のエリア2参照)
リアディフューザーとその垂直パネルに共通の端部は(第3.5.2項参照)、最大10mm
の半径で湾曲してよい。前の端部も最大半径10mmの丸みを帯びてよい。
3.5.4
前部部品
以下に位置する領域:
- 前部車軸中心線の前方
- 最低幅1,000mmを超える部分
の車両の懸架部品はすべて、基準表面の上方50mmを超えて配置されなければならない。
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以下に位置する領域:
- 車両の前部輪郭の後方
- 前部車軸中心線の前方
- 車体の全幅を超える部分
- 基準面から最大300mmのところ
の車体の下側から見える部品はすべて、開口部、溝あるいは切り抜き部のない連続した表
面を形成しなければならない。
ホイールおよびサスペンションの動き(サスペンション動程およびステアリング)、また
ブレーキ用スクープの通過を可能とするために、フロントホイール周辺の容積は自由であ
る。その位置および最大寸法は以下の通り:
・ フロント車軸中心線に対して左右対称に、800mmの長さに伸び
・ 基準面から高さ300mmで
・ 幅550mmの、車両の前後方向中心線から少なくとも450mmにある容積の内部
表面。
この表面を形成する構成要素の後端(後方の縁)は、フロントホイールの前方の要素を含
め:
- 前部車軸中心線の前でなければならない
- この表面の最大の長さの3%に等しい最小肉厚を有していなければならず(垂直投影
面で)、10mm以上でなければならない。
- 25mm未満にはその他一切の要素があってはならない。
これらの要素の前端(前方の縁)を除き、空気流に接触する底部表面と、空気流に接触す
る上部表面との間の距離は、要素の全体の領域に渡る後端部の厚さを超えていなければな
らない。
上記規則は、以下の条件に合うシャシーとクラッシュボックス要素には適用されない:
・ すべてのFIA試験に合格している
・ 切れ目のない、滑らかな、連続的で損じるところのない表面を形成している
・ 下から見て、基準面の上方300mmまでの全体を見渡せる。それらの底端部の全体
が下から見える限り、垂直表面が認められる。
3.5.5
3.5.6
地上高
a/
サスペンションを除き、地上高を変更するように設計された一切のシステムは認めら
れない(下記第10.2項参照)。
b/
車両の懸架部分は、基準面によって形成される面より下には認められない。ただし下
記の義務付けられるブロックは除く:
c/
フリクションブロックは認められない。
スキッドブロック
基準面の下に、1つの長方形のブロック(スキッドブロック)を取り付けなければならな
い。それは最大4つの部分で構成できる。
a/
スキッドブロックは:
a.1 前部車軸中心線から後部車軸中心線まで前後方向に伸張していなければならな
い
a.2 第2図に合致していなければならない。
スキッドブロックは、レースのスタート前に検査される。
a.3 許される最大の磨耗は5mmである。
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a.4
a.5
a.6
3.6
その測定は、プラクティスセッションとレースの終了後に、第2図に明記され
る領域で実施される。
以下を除き、一切の穴あるいは切り抜きがあってはならない:
- 第3.5.6c項にて許されている留め具を取り付けるのに必要なもの
- エアジャッキに必要となる可能性のあるもの。
各部分は比重が1.3~1.45の均一な素材でできていなければならない。
ブロックと基準面との間に空気が一切通過することのないような方法で、車両
中心線の左右対称に取り付けられなければならない。
b/
スキッドブロックの前後端部は、前後方向に最大200mmの長さに渡り、21mm
の深さに面取りをすることができる。
c/
下から見て、スキッドブロックを基準面に固定する留め具は:
c.1 総面積が400cm2を超えてはならない
c.2 個々の面積は20cm2を超えてはならない
c.3 スキッドブロックが新しい場合にはブロックの全体の低部表面が車両の下側か
ら見え、底部表面と同じ平面となるように、取り付けられていなければならな
い。
空力装置
3.6.1
第3.6.3項に規定されるリアウイングを除き、ウイングプロフィール(*)を持つ車体ある
いは車体底部の要素は認められない。
(*) ウイングプロフィール:前部の前端と後部の後端をつなぐ異なる曲線および/あるいは
中央の2つの弧により形成される区間で、その目的が空力的揚力あるいはダウンフォ
ースを発生させようとするもの。
ウイングプロフィールとはみなされない車体構成要素は:
・ 一定の肉厚であるもの
・ 完全に左右対称のプロフィールであるもの。これらのプロフィールは後端部を超えて
プロフィール伸張部があってはならず(この後端部より25mm以内には、一切の車
体要素が認められない)
、後端部は以下でなければならない:
- プロフィールの最大の長さの3%に等しい最低肉厚を有するが、10mm以上で
あること
- プロフィールの中心線に垂直であること。
・ 最低30mmの後端部を有するもの。前端部を除き、プロフィールの厚さが、要素の
全体表面に渡り後端部の厚さを超えていなければならない。
・ 垂直であるもの(前方から見て)
3.6.2
車体に追加される空力要素
以下を除き、車体の一体部分としても、そうでなくとも、車体に空力要素を追加すること
はできない:
・
フロントフェンダーの前および前部投影面の範囲内で、最大2つの空力要素が以下の
条件で認められる:
・ ドライバーの視界を妨げない
・ 前照灯を覆わない
・ 基準面の上方600mmを超えて位置していない
・ 製造者によって承認されており、車両の公認書式に記載されている。
・
垂直整流板を、フロントホイール軸の前方で、車体の下側に追加することができ、そ
れらは車両の前後方向中心線に対して左右対称でなければならない。
・
車体後部に1枚の「ガーニー」
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・
3.6.3
3
下記
記に記述されるリアウイ ング
以下
下は車体に追加された空力
力要素とみな
なされる:
- 車体の一体
体部分である かないかを問
問わず、規定
定で認められ
れていないア
アングルブラ
ケット
イプを覆うた
ために義務付
付けられた車
車体要素が、
- 空気排出口(チムニー )。排気パイ
上から見て見える場合 には、空気排
排出口(チム
ムニー)とは
はみなされな
ない。
体要素
- 配置可能箇所が1箇所 を超える車体
- ダウンフォースを発生 させるだけの
の機能をもつ
つ、規則で認
認められてい
いない一切の
の
空力要素。
リアウイング
リアウイングは以下の要素で構成
成される:ウ
ウイング、垂
垂直な支持具
具およびエン
ンドプレート
で、それ
れらは以下の基準を満た していなけれ
ればならない
い:
a/
ウイング
ダウ
ウンフォース(反揚力)を
を発生させる
る第一要素は、単一の空力
力装置で、調整可能で、
調
車両
両の後部に搭載され、最大
大で2つのウ
ウイングプロ
ロファイル(主ウイング
グ部とフラッ
プ部
部)を有する。それは、以
以下の通りで
でなければな
ならない:
a.1 水平に250mm×垂
垂直に150
0mm×横方
方向に160
00mmの容
容積に収まる
こと。
のどの部分も
も、基準面の
の上方965
5mmを超え
えないように
に取り付けさ
a.2 ウイングの
れること。
調整すること
とができない
いこと。
a.3 コクピットの中から調
a.4 リアウイン
ングの断面は
は車両の前後
後方向の中心
心線に対して
て左右対称で
でなければな
な
らない。
グの後端部は
は、200N
Nの2つの負
負荷が垂直に
に、また左右
右対称にかけ
け
a.5 主ウイング
られた場合
合に、3mm
mをこえて歪
歪みを生じて
てはならない
い。この負荷
荷は、ウイン
ン
グの幅に渡
渡りいずれの
の左右対称点
点へ、その要
要素の後端と
と一致してか
かけられる。
負荷は以下
下の通りの競
競技参加者に
により供給さ
されるアダプ
プターを使用
用してかけら
れる:
- 幅は50mm以下
下である
- 後端よ
より前方への
の伸張は10
0mm以下
その要素は
は、競技参加
加者によって
て供給される
る堅牢な支持
持体の上に固
固定される。
b/
垂直
直支持体
b.1 長さ:水平
平方向に最大
大400mm
m
b.2 支持体は最
最大で125
50mm離れ
れていなけれ
ればならない
い。
支持体を1つとするた
ために、組み
み合わされて
ている場合、第
第3.6.3項
項のすべての
の
点を満たす
すものでなけ
ければならな
ない。
b.3 表面は平坦
坦で、車両の
の縦方向の中
中心線に平行
行でなければ
ばならない。
b.4 前端は丸み
みを帯び(一
一定の半径で
で)
、後端(後
後部の縁)は
は20mm以
以内で傾斜す
す
ることがで
できる。
b.5 リアウイン
ングは、車体
体にだけでな
なく、車両の
の主要構造体
体にしっかりと固定され
れ
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ていなけれ
ればならない
い。
b.6 後部ボンネ
ネットは、ウ
ウイングの取
取り付け部に
に干渉するこ
ことなく取り外せなけれ
れ
ばならない
い。
ンドプレート
トとの固定部
部を取り外し
した状態で、 垂直支持体
体は、リアウ
b.7 車体とエン
イングの表
表面に均等に
にかけられる
る10kNの
の垂直負荷に
に耐えることができなけ
け
ればならな
ない。
b.8 車体とエン
ンドプレート
トの固定部を
を取り外して
て、主平面の
の後端の最後
後点は、主平
平
面の表面に
に2400N
Nの垂直負荷
荷がかけられ
れた場合に、 10mmを
を超えて垂直
直
方向に歪ん
んではならな
ない。
負荷は主平
平面の翼弦の
の長さの50
0%となるX
X点と、中心線
線に対して164mm、
452mm
mおよび74
40mmの点
点に、均一か
かつ同時に加
加えられる。
この試験の
の目的のため
め、一切の二
二次的エアロ
ロフォイル要
要素(フラッ
ップ)は取り
除かなけれ
ればならない
い。
b.9 車体とエン
ンドプレート
トの固定部を
を取り外して
て、エンドプ
プレートは、両方のエン
ン
ドプレートの各前端部
部に200N
Nの水平負荷
荷がかけられ
れた場合に、5mmを超
超
えて水平方
方向に歪んで
ではならない
い。
負荷は、後
後部主平面の
の前端の高さ
さでかけられ
れる。この試
試験の目的の
のため、一切
切
の二次的エ
エアロフォイ
イル要素(フ
フラップ)は
は取り除かな
なければならない。
b.10
0 基準面の500mm上
上方にあるウ
ウイング支持
持体の部品の
のみが、車体
体の後部に突
突
出すること
とができる。
c/
エン
ンドプレート
c.1 エンドプレ
レートは2つ
つの部分から
ら成ってよい
い(1つはリ
リアウイング
グ上で、もう
1つは車体
体上)。
リアウイン
ング上に取り
り付けられる
る部分は、7
765mm×
×300mm
mの長方形に
に
納まらなけ
ければならず
ず、最低面積
積は1000
0cm2で1 50mm×300mm
m
の最低寸法
法を有してい
いなければな
ならない。
c.2 それらは、
、上記第3. 6.3.b.7項
項を満たして
ていることを
を条件に、車
車体に取り付
付
けることが
ができる。
c.3 厚さは一定
定で、最低1
10mmでな
なければなら
らない。
c.4 端部は一定
定の5mm半
半径で湾曲さ
させなければ
ばならない。
c.5 表面は平坦
坦で、車両の
の縦方向中心
心線を通る垂
垂直面に平行
行であること。
c.6 上記3.6.3.c.2項で
で認められて
ている固定部
部を除き、車
車体の要素は
はエンドプレ
レ
ートに取り
り付けられて
てはならない
い。
d/
後端
端エアロフォイル要素( フラップ)
最も後ろのウイング要素は、
、表面に20
00Nの負荷
荷がかけられ
れた場合に、5mmを超
超
えて
て水平方向に、また10m
mmを超えて
て垂直方向に
に歪んではな
ならない。
負荷
荷は後端要素の翼弦の長 さの50%に
にあたる地点
点に、フラッ
ップの頂点に
によって決め
め
られ
れる平面に垂直な線に沿っ
ってかけられ
れなければな
ならない。
負荷
荷は車両中心線にある点、
、および中心
心線の両側2
270mmと
と540mm
mの点につい
い
てもかけられなければならな
ない。
負荷
m幅のアダプ
荷をかける際には15mm
プターを使用
用し、それは
は当該チーム
ムが提供しな
な
けれ
ればならない。
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e/
3.6.4
一般
これらの要件が満たされることを確実にするため、FIAは車両が走行中に可動であ
ると思われる(あるいはそのように疑われる)車体のいかなる部分についても、さら
なる負荷/たわみ試験を実施する権限を留保する。
注:上記のすべての負荷/たわみ試験は、車両にウイングをつけた状態で実施しなけ
ればならない。
フィン
a/
一般
垂直な堅牢なフィンの取り付けが義務付けられる。
このフィンは以下のようでなければならない:
- 前後方向に、車両中心線に平行
- 中心線のどちら側も等しい厚さで、完璧に車両の縦軸上に位置する。
このフィンは一定の厚さでなければならない(最低10mm~最大20mm)
車両にホイールを取り付けた状態で、フィンの目に見える部分は(側方から見て)、
両側で3000cm2を超えていなければならない。
フィンは、一切の穴や開口部のない連続的な状態でなければならない。
クローズドカーでは、エンジンの空気取り入れ口をフィンと統合させることができる
が、第3.6.4項のすべての規定が遵守されていることを条件とする(肉厚について
は、最大1400mmの長さに渡って一定とすることはできない)。
このフィンには、その他の装置を固定することはできない。
フィンを、エンジンカバーに一体的に取り付けることおよび/あるいはシャシー、リ
アウイングおよび後部構造体(“ブリッジ”上)にしっかりと固定することができる。
エンジンカバーおよび/あるいはフィンの取り外しに工具を使用することが必要で
あってよい。
b/
位置
頂点端部は、まっすぐで、基準面の上方1020mmと1030mm(*)の間にな
ければならない。
前端の横方向保護は、まっすぐで、以下になければならない:
(*)2014年LMP1規定に合致したシャシーを搭載するLMP2については、
1040mmと1050mm。
*クローズドカー:
ウインドスクリーンの上端部の最大10mm後方に。(第3.3項参照)
頂点端部は、基準面から上方に1000mm以下であることを条件に、前端部とウイ
ンドスクリーンの上端の100mm後方の地点との間のゾーンでは、まっすぐでなく
てもよい。
ウインドスクリーンの上端は、Y=0で、ウインドスクリーンの最後端点X位置と定
義される。
*オープンカー
コクピット開口部の最大300mm後方に。
***
後端はまっすぐで、後部車軸中心線の後方350mmと450mmの間に位置しなけ
ればならない(350mmの寸法は、それがフィンを伸ばしている場合、リアウイン
グ支持体にこれらの制約は適用されない)。
底端部は、車体表面の上方25mm以下でなければならない。
c/
ジオメトリー
前端、頂端部、および底端部は、一定の半径で湾曲させることができる(半径はフィ
ンの厚さの半分に等しくなければならない)。
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後端部は、傾斜しているか、20mm以下の楕円形とすることができる。
頂端/前端、頂端/後端、底端/前端および底端/後端の間は、最大50mmの半径
が認められる。
フィンがエンジンカバーに取り付けられている場合、最大50mm半径が両方の部品
の間に認められる。
d/
第4条
4.1
たわみ試験
長さ400mmのU字ツールを使用し、高さ60mmのフィンの頂点端部において、
静加重試験が適用される。
U字ツールの中間は、どちらの端部もオーバーハングしないように、(最も後ろの位
置が車両の後部車軸になるように)フィンの頂点端部に沿って、どこにでも置くこと
が出来る(横方向から見て融合した半径は無視される)。
負荷は400mmのU字ツールの中心にかけられる。
この試験は、元の場所にてフィンに2回実施することができ、それによりシャシー/
車体の取り付け部も試験することができる。
それぞれの試験で、フィンのたわみは、100daNの負荷で(どの点にても)10
0mm以下であり、一切の恒久的変形は、負荷を1分間はずした後で3mm未満でな
ければならない。
重量
最低重量
900kg
この最低重量は、第3.5.6項に規定されるスキッドブロックを含む。
4.2
バラスト
バラストは、取り外しに工具が必要であるように、しっかりと固定されなければならず、その方
法は車検員が封印を取り付けられるようでなければならない。
可動式のバラストシステムは一切禁止される。
コクピットに取り付けられるバラストは公認クラッシュ試験に提出されなければならない。
4.3
液体
重量は、タンクに液体が残った状態で、競技会中いつでも検査できるが、プラクティスセッショ
ンあるいはレースの終了後、車両は重量計測前にすべての燃料が抜き取られる。
第5条
5.1
エンジン
仕様
5.1.1
5.1.2
エンジン
最大気筒容積
a/ 自然吸気
ガソリン
b/ ターボ/過給器
ガソリン
c/ 過給器
ディーゼル
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公認される
(第5条6項参照)
5,000cm3
最大8気筒
3,200cm3
最大6気筒
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2
5.1.3
3
5.2
ターボ
ボチャージャ
ャー付エンジ
ジン
5.2.1
5.3
5.4
吸気マニ
ニフォールドは、金属ある
るいは金属合
合金製のリス
ストリクター
ーを取り付け
けなければな
な
らず、そ
その直径は最低長さ3mm
mなければな
ならない(下
下記付則1参
参照)。
エアリストリクターの位置:空気
気漏れの無い
いまっすぐな
な円錐形の一
一体部品が、リストリク
ター(含
含複数)と過給装置吸気 口直径との間
間に設置され
れなければな
ならない。
a/
その
の円錐体は最低7°の開 口部を有する
ることが義務
務付けられる
る。
b/
円錐
錐体の各端部では、最大 10mmにわ
わたり、リス
ストリクター
ー(含複数)と過給装置
置
吸気
気口両方の直径の範囲内で
で、丸みを帯
帯びた形状が
が認められる
る。
5.2.2
2
ベアリン
ング、可変直径
径インレッ トおよび調整
整可能な内部
部ファンを除
除き、セラミック部品を
を
組み込む
む過給装置は禁止される。
。
5.2.3
3
ブースト圧:付則1参照
5.2.4
4
ターボチ
チャージャー付エンジンに
ACOデータ
タロガーキッ
ットと共に配
配布されるエ
エ
につては、A
アボックス圧センサーが、リス トリクターの
の後ろで、タ
ターボより前
前に装着され
れなければな
な
らない(
(下記図面の圧力センサー
ー#2参照)
)。
ターボが
が2つ装着された車両につ
ついては、そ
そのセンサー
ーは1つのタ
ターボにのみ
み義務付けら
れる。
競技参加
加者のエンジンマッピング
グを補助する
るために、リ
リストリクタ
ターの領域に
に圧力センサ
サ
ーを追加
加することが認められる (圧力センサ
サー#1)。
どちらの
の場合にも(圧力センサ ー#1および
び#2)、最
最大の穴直径
径は1mmで
である(空気
気
をセンサ
サーに接触させる穴)。
吸気温
温度
5.3.1
インター
ークーラーを除き、エンジ
ジンに供給さ
される混合気
気(空気およ
よび/または
は燃料)およ
び/ある
るいは吸入される空気の
の温度を下げ
げる効果および/あるい
いは目的を有
有するすべて
て
の装置、システム、手段、構造 もしくは設計
計は禁止され
れる。
過給装置
置、インタークーラーおよ
よびマニフォ
ォールドの間
間のパイプは
は自由である
るが、その唯
唯
一の機能
能は空気を通すことでなけ
ければならな
ない。
5.3.2
2
内部および/あるいは外部的に水
水やその他い
いかなる物質
質を噴霧、ま
または噴射し
したりするこ
とは、エ
エンジン内での燃焼を目的
的とする通常
常のものを除
除き禁止され
れる。
インテ
テークシステ
テム
自由
5.4.1
以下は認
認められない:
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a/
可変長マニフォールド(ロータリーエンジンは除く)
b/
可変バルブタイミング:
バルブを開くタイミングおよび/あるいはバルブリフトを変化させることのできる
一切の装置は、可変バルブタイミングとみなされる。
5.4.2
スロットル
自由(すべての機械的でないシステムはFIAに承認を受けなければならない)
。
5.4.3
エアボックス(含複数)
a/
エンジンに供給されるすべての空気は、リストリクター(含複数)を通過しなければ
ならない。
b/
すべての状況において、機密性は常に完全でなければならない:空気を含むパイプが
エアボックスに貫入あるいはエアボックスから出ることは認められない。
c/
リストリクターの高さでインテークシステムを塞げばエンジンが直ちに停止しなけ
ればならない。エンジンが停止(エンジンrev=0)の時、エアボックス内で計測
される気圧低下値は:
- 最初の0.5秒の間、検査実施場所の大気圧の値よりも、少なくとも150ミリ
バール低くなければならない。
- 次の0.5秒の間、検査実施場所の大気圧の値よりも、少なくとも100ミリバ
ール低くなければならない。
- その次の0.5秒の間、検査実施場所の大気圧の値よりも、少なくとも50ミリ
バール低くなければならない。
d/
標準の接続部「ダッシュ3凸型」が、計測装置との接続ができるよう、自然吸気エン
ジンのエアボックスについていることが義務付けられる。
空気出口の直径は最低で2.4mm(3/32”)でなければならない。この接続部は:
- 容易に手が届くことができなければならない;
- 吸気トランペットの上の空気流の外側になければならない;
- できれば空気吸入口(含複数)に向いていること;
- 計測装置が外される時は、封印されなければならない。
e/ エアボックスが複数の部分から成っている場合は、完全な機密性を確実にできるよう、
効果的な方法で結合されていなければならない。
5.5
f/
エアボックスは車検員が封印する。
g/
一切の機能的欠陥は、競技参加の責任となる。
排気システム
5.5.1
騒音レベル:予選および決勝レース中、各車両から出される音量は110dbAを上回っ
てはならない。計測は走路端部から15m離れた地点で行われる。
5.5.2
排気パイプ出口
排気パイプの出口は:
a/
b/
ホイールベースの中間地点より後方でなければならない。
上から見て車体の周縁に収まっていなければならない。
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5.5.3
排煙
エンジンは、レース状態であるときに、目に見える排出物質を生じてはならない。
5.6
公認エンジン
5.6.1
タイプ
a/
エンジンは連続する12ヶ月で最低1000台が製作され以下からのものでなけれ
ばならない:
- グランドツーリングカーからのものであるか、
- あるいは、大規模量産車両からのもの。
エンジンは競技使用において信頼性のあるものであり、以下の価格を上回ることなく
450hpの目標出力を達成するよう開発される:
エンジンの価格:
・ 購入価格:最大80,350ユーロ
・ リビルト価格:最大37,500ユーロ
エンジン製造者からの、新しいエンジンの購入要求は2シーズン毎に、あるいは21
000kmおきにのみ認められる。
エンジンが貸与される場合:
1時間の稼動費用は:1,299ユーロでなければならない。
エンジンマネジメントにエンジニアの補助が必要である場合、それはエンジンの販売
価格あるいはレンタル価格に含まれなければならない。
耐久コミッティは、決められた価格が遵守されていない場合、エンジンの公認を取り
消す場合がある。
エンジンには以下が含まれる:シリンダーブロック、シリンダーヘッド、クランクシ
ャフト、コネクティングリッド、ピストン、カムシャフト、バルブ、バルブトレイン
システム、ベルトおよびチェーン/プーリーおよびカバーのついた歯車、ドライサン
プ、シリンダーヘッドカバー、フライホイール、ウオーターポンプ、オイルポンプ、
インテークマニフォールド、インテークシステム、噴射システム、ターボ、ECUボ
ックス、エンジン配線束、およびエンジンを動かすためにのみ必要なセンサー。
公認書式は製造者あるいはチューナー(*)が記入し、公認グループによる適合査察が実
施された後に有効とならなければならない。
製造者はエンジンの公認に関わる費用をすべて支払わなければならない。
特別措置が耐久コミッティにより認められる場合があるが、それは主に信頼性を向上
させるためであり、上記の費用の目標値が達成されていることを条件とする。これら
の特別措置は、エンジンの生産台数がかなり多い場合および/あるいはLMP2で要
求される馬力出力がオリジナルでは出せない場合について、特に関与する。
異なるエンジンからのエンジンブロックあるいはシリンダーヘッドを使用すること
が可能である。しかしながら、これらのエンジンは銘柄が同じで、上記第5.6.1項
に規定された資格基準を満たしていなければならない。
(*)耐久コミッティは、最も良い成績を出したチューナーを受け入れる。
これらのチューナーは、しかしながら、そのようなプロジェクトを実施することにつ
いて、製造者より好意的意見を得ていること。また、エンジンは製造者名とならない。
5.6.2
許される改造
5.6.2.1
シリンダーブロック、シリンダーヘッド(含複数)、バルブ角度、カムシャフト
の数および配置:これらは量産車両に取り付けられている通りにオリジナルを
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保たなければならない。
点火順序は自由。
第6条
5.6.2.2
シリンダーブロックおよびシリンダーヘッド(含複数)に材質を追加すること
は認められない。吸排気マニフォールドは自由であるが、オリジナルのシリン
ダーヘッドガスケット面で支持されていなければならない。
5.6.2.3
シリンダーヘッドは機械加工によって改造できるが、オリジナルの部品が識別
可能なままであることが条件とされる。バルブタペットガイドは、オリジナル
に当初よりスリーブの付いていないものには、スリーブを付けることができる。
シリンダーブロックは以下を目的として機械加工により改造することができ
る:
・ ボアの改造、またはオリジナルのブロックにスリーブの装着がない場合にス
リーブを付けるため。
・ドライサンプを搭載するため、クランクシャフト・ベアリングの中心軸を通
過する水平面の下を改造できる。
オイルサンプは自由で、クランクシャフトのベアリングキャップを含んでもよ
い。
5.6.2.4
潤滑油孔および噴射孔を改造すること、または塞ぐことができる。
ヘリコイルの使用が認められる。
5.6.2.5
シリンダーブロックまたはシリンダーヘッド(含複数)に取り付けられる要素
(クランクシャフト、コネクティングロッド、ピストン、カムシャフト、吸気
マニフォールドなど)は自由であるが、上記第5.2.1項から第5.2.4項まで
を遵守しなければならない。クランクシャフトの重量は、オリジナルの重量の
10%を超えて軽いものであってはならない(チタニウムの使用は禁止される)。
5.6.2.6
以下は、市販される公道用車両に装着されていない場合は禁止される。
・ 可変バルブタイミング(*)
・ 可変長/直径式インレットシステム(*)
・ 可変ジオメトリターボ/スーパーチャージャー(*)
・ コネクティングロッド、バルブ、バルブリテーナー、ヒートシールドを除く、
チタニウムの使用
・ 公認書式に記載された標準の量産機械部品を除く、マグネシウムの使用
・ セラミック製構成要素
・ クラッチおよび負荷のかからないカバー、蓋あるいはダクトに使用される場
合を除き、カーボンあるいは複合素材の使用
(*) これらの装置を改造してはならないが、機能を無効とすることや、取り外す
ことはできる。
5.6.2.7
過給システムを自然吸気エンジンに追加することは、ターボチャージャー付き
エンジンについて規定されるすべての規則に合致する場合には認められる。
配管および燃料タンク
燃料システムは、第6.1項、第6.2項および第6.3項の規定が遵守されていることを条件に自由。
6.1
燃料タンク(含複数)
6.1.1
燃料タンクのどの部分も、以下にあることは認められない:
a/
車両の前後方向中心線から675mmを超える。
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b/
6.2
前後の車軸中心線の間のエリアよりも外側。
6.1.2
タンクは少なくとも厚さ10mmの衝撃吸収構造体で囲われていなければならない。
6.1.3
タンクは、防火壁によりコクピットおよび/あるいはエンジンルームから隔離されていな
ければならない。
6.1.4
燃料タンクはFIA/FT3 1999仕様に合致するか、またはそれを上回るラバーブ
ラダーでなければならず、付則J項第253条14項の規則に合致するものでなければな
らない。
付属品と配管
6.2.1
タンクの壁の一部であるすべての付属品(通気口、入口、出口、タンク給油口、タンク間
の連結具およびアクセスホールを含む)は、金属製または複合素材製でなければならず、
燃料タンクに接着されていなければならない。
6.2.2
燃料タンクとエンジンをつなぐ燃料配管は自動閉鎖分離バルブを備えなければならない。
このバルブは、燃料タンクから燃料配管取付け具を引き抜いたり、破損するのに必要な負
荷の半分以下の負荷で分離するものでなければならない。
6.2.3
燃料、冷却水あるいは潤滑油を収容する配管は、コクピットを通過してはならない。
6.2.4
配管は、いかなる漏れが生じようともコクピット内に液体が滞留しないように取り付けら
れなければならない。
6.2.5
配管は、それが柔軟なものである場合、ネジ山のついたコネクターおよび摩擦と炎に耐え
得る外部網材を有していなければならない。
6.2.6
燃料および潤滑油の配管は、135℃の最高作動温度での最低破裂圧力41barを有し
ていなければならない。
6.2.7
急激な圧力変化を受けることのないすべての油圧液配管は、重力下にある配管を除き、ス
チール製コネクターを使用した時の最高作動温度204℃、またアルミニウム製コネクタ
ーを使用した時の最高作動温度135℃で、最低破裂圧力は41barを有していなけれ
ばならない。
6.2.8
急激な圧力変化のかかるすべての油圧液配管は、最高作動温度204℃で最低破裂圧力7
0barを有していなければならない。
6.2.9
ネジ式コネクターのついた金属製ワイヤーによって保護された油圧液の配管のみ、コクピ
ット内部に許される。
6.2.10 燃料ポンプは、エンジン稼働中、あるいはエンジン始動の最中にのみ作動しなければなら
ない。
6.3
燃料タンク給油口
6.3.1
車両は燃料タンク給油口と通気口を備えなければならない。これは結合されているか、シ
ングルユニットでなければならず、車両の両側に取り付けられなければならない。
6.3.2
車両の給油口および通気口はともにデッドマン機構の原理に合致した漏出防止ドライブ
レークカップリングを備えなければならず、開放状態の時にいかなる保持装置も組み込ん
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ではならない。
カップリングの寸法:付則J項-第252-5A図(内径≦2インチ)あるいは第252
-5B図の図解に準拠する。
6.3.3
6.3.4
6.3.5
6.4
6.5
タンク給油口、通気口およびキャップ
a/
それらは事故の際に破損しないような場所に取り付けられなければならない。
b/
車体表面より突き出してはならない。
c/
基準面を通って出口をもつオーバーフローパイプが認められる。
タンクを外気とつなぐブリーザーパイプは:
a/
車体の外側に出口がなければならない。
b/
逆流防止バルブが取り付けられていなければならない。
c/
走行時あるいは横転時に液体の漏れがないように設計されていなければならない。
車両には、車両検査委員がタンクから燃料を取り出すことができる自動閉鎖コネクターを
備えていなければならない。コネクターは:
a/
認可されたタイプのものでなければならない。
b/
噴射装置のノズルの直前に取り付けなければならない。
c/
高圧ポンプの直前に取り付けなければならない。(ディーゼルエンジン)
レース中の給油
6.4.1
付則2を参照
6.4.2
常に、(車両ゼッケンのついた)給油装置および車両のタンクは、外気温度および大気圧
に保持されていなければならない。
6.4.3
車両内で直ぐに使用するための燃料は大気温度よりも10℃を超えて低くてはならない。
規則の準拠を確認する際に、大気温度とは、FIA指名の天気予報提供業者が、一切のプ
ラクティスセッションの1時間前あるいはレースの2時間前に記録した温度とする。
レース中は、その数値は2時間ごとに更新される。
この情報は公式計時モニターにも表示される。
燃料容量
6.5.1
外気温および大気圧に関わらず、車両に搭載できる燃料の最大容量は
・最大車載容量75リットル
6.5.2
第7条
車載燃料の総容量を増加させる目的および/または効果を有するいかなるシステムまた
は装置も禁止される。
オイルシステム
以下の規定が遵守されなければならない:
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2
7.1
7.2
オイル
ルタンク(含
含複数)
7.1.1
オイルタ
タンクが前部
部車軸中心線
線の前方あるいは後部車
車軸中心線の
の後方に取り付けられて
て
いる場合
合、最低でも10mmの厚
厚さの衝撃吸
吸収構造体で
で保護されな
なければなら
らない。
7.1.2
2
オイルタンクの外壁は、車両の前
前後方向中心
心線から650mmを超
超えることは
はできない。
7.1.3
3
潤滑油を
を収容するタンクあるいは
はパイプは以
以下の場所に
には認められ
れない:
a/
コクピット内。
b/
ギア
アボックスの後方。
c/
車両
両中心線から横方向に9 00mmを超
超える。
キャッチタンク
オープ
プン式サンプ
プブリーザー
ーを1つでも
も有する場合
合、ブリーザ
ザーの排出口
口は、最低3リットルの
の
容量を有するキャ
ャッチタンク
ク内に設けな
なければなら
らない。
コース
スにオイルを
を噴出する危
危険性を回避
避するために
に、最低1リ
リットルの追
追加の安全タ
タンクを、下
下
記の図
図面に従い、
、キャッチタ
タンクとブリ
リーザーの間
間に挿入しな
なければなら
らない。
この安
安全タンクの
の主な機能は
は、キャッチ
チタンクのブ
ブリーザーに
にオイルある
るいは油気が
が一切含まれ
れ
ないようにするこ
ことである。油気がこの
の安全タンク
クの上流で適
適正に処理さ
されている場
場合、常に空
空
の状態
態が維持され
れなければな
ならない。こ
これは:
・ キャッチタン
ンクから分離
離されていな
なければなら
らない
・ 高
高さが100mmなけれ
ればならない
い(内側での
の計測)
・ 高
高さすべてに
に渡って一定
定の区画が保
保たれていな
なければなら
らない
・ A
ACOにより公認された
たセンサーが
が装着されて
ていなければ
ばならない。
このセンサー
ーは、オイル
ルのオーバー
ーフローの検
検知のため、下記の図面
面に示される
るとおりに取
取
り付けられな
なければなら
らない。
最大レベルに達した場合、競
競技参加者は
はキャッチタ
タンクを空に
にするため、 直ちにガレ
レージに入ら
なけれ
ればならない
い。
第8条
電
電装系
以下の規定
定が遵守され
れなければならない:
8.1
バッテ
テリー(含複
複数)
バッテ
テリーはコク
クピットの同
同乗者の場所
所にしっかり
り固定され、絶縁材で作
作られた箱に
によって保護
護
されて
ていなければ
ばならない。
バッテ
テリーの電圧
圧は自由。し
しかしながら
ら、競技参加
加者は義務付
付けられる装
装置の操作に
に必要な電力
力
(最大
大16ボルト)を提供し
しなければな
ならない。
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8.2
始動システム
8.2.1
8.3
運転席に通常に着座したドライバーによって使用され、外部の補助を受けることなくいつ
でもエンジンを始動できなければならない。
灯火装置
すべての照明装置が常に正常に作動しなければならない。
8.3.1
第9条
車両には以下が取り付けられなければならない:
a/
前部に:
a.1 最低2つの公認された前照灯を、車両の前後方向中心線に左右対称に、
最低1350mm離して装着する。計測は前照灯の中央で行われる。
a.2 前照灯は白色のビームを発光しなければならない。
b/
後部に:
b.1 2つの赤色灯と2つの“ストップ”ライトを、車両の前後方向中心線に左右対称
に、最低1600mm離して装着する。計測はリアライトの中央で行われる。
b.2 2つの赤色レインライトあるいはフォグランプ(最低21ワット)、または20
11年12月31までにACOによって承認されたこれと同等な装置を、後部に
左右両側でできるだけ高い位置に、車両の前後方向中心線に左右対称に装着する。
ECE R38公道基準(あるいはそれと同等か、その他の国のより厳格な基準)
に合致するか、またはFIAにより承認された灯火(テクニカルリストNo.1
9)も認められる。
c/
左右それぞれに:前後の方向指示器。
トランスミッション
9.1
電子装置
トランスミッション部分すべての操作においても、電子装置を組み込み、それに頼ることは、上
記第1.10項の規則に合致する場合を除き、禁止される。
9.2
ギアボックス
9.2.1
最大で、前進6速。
9.2.2
電子式あるいは電気マネジメントおよび選択装置およびセミオートマチックあるいはオ
ートマチックトランスミッションは禁止される。
一度に、ドライブトレイン(動力伝達経路)に、2組以上のギアが掛かることができるシ
ステムはすべて禁止される。
ギアチェンジ:ギアシフトは、実際のギアの噛み合いの抜き取りに続き、目標ギアへの噛
み合いが行われる、明らかな連続的作用でなければならない。
9.2.3
単一のスイッチが、値の制御を含めたいくつかのシステムに作用することができるが(第
1.10項参照)、いかなる理由であろうとも、それらのシステムがドライバーの指令に応
答しない場合、また検出された値が良いものでない場合に、ドライバーはスイッチを再度
作動させなければならない。
9.2.4
センサーは、その目的が以下である場合にのみ認められる:
a/
ドライバーに情報を与える
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b/
9.2.5
ドライバーの要求があり次第、その目的に限り値を制御すること(上記第9.2.3項
参照)
後退ギア
義務付けられる。
通常に着座したドライバーが、エンジンが稼働中に、後退ギアを選択することができなけ
ればならない。
ギアボックスは公認されなければならない。
最大3セットのギア(一定+前進ギア+後退ギア)が、車両1台およびエンジンモデルに
つき公認できる。
9.3
ディファレンシャル(含複数)
9.3.1
以下のみが認められる:油圧あるいは電気システムの補助なしに作動する機械的リミテッ
ドスリップ・ディファレンシャル。
ビスカス式のディファレンシャルは、車両が走行中の場合に制御が不可能であれば、油圧
式スリップコントロールとは見なされない。
ディファレンシャルは公認されなければならない。
車両1台およびエンジンモデルにつき、1つのみの最終減速比を公認できる。
最大でギア3セットが守られていることを条件に、追加の最終減速が公認でき
る。
追加の最終減速あるいはレシオセット、またはドロップギアは、ル・マン24
時間については公認が可能である。
9.4
4輪駆動
認められない。
9.5
クラッチ
内燃エンジンのために、1つのみのクラッチが認められる。
クラッチを操作できる唯一のエネルギーは、ドライバーが提供するものだけである。ドライバー
は自身の足の働きにより、クラッチの機構の制御および操作に必要なすべての圧力をかけなけれ
ばならない。
9.6
トランスミッションの切り離し
9.6.1
9.6.2
第10条
トランスミッションは、車両が停止し、エンジンが止まった場合に、車両を押すあるいは
牽引することが可能なように設計されていなければならない。
コクピットの外側に取り付けられた圧搾空気ボトル(最大0.5kg)によって空気圧によ
る補助装置が、ニュートラルを選択し車両を移動できるように許される。
サスペンション
自由
10.1 スプリング、ショックアブソーバーおよびアンチロールバー調整をコクピット内から変更するこ
とは禁止される。
10.2 サスペンション部品以外、機能原理がいかなるものであろうとも、またドライバーによって作動
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するか否かに関わらず、地上高を改変する目的のシステムはすべて禁止される。
10.3 前部サスペンションウッシュボーンがドライバーの脚部に危険を及ぼす可能性がある場合、その
基部に貫入防止バーを取り付けることが義務付けられる。
10.4 サスペンションアームは:
a/
クロームメッキが施されていてはならない
b/
均質な金属製でなければならない
c/
プロフィールの高さ/幅比は3.0を超えてはならない
d/
ブレーキ配線あるいは電気ワイヤーの保護は、以下を条件としてサスペンションアームに取
り付けることができる:
・ ウイングプロフィールをもたないこと。
・ プロフィールの高さ/幅の比が2.5を超えないこと。
・ プロフィールの最大肉厚が、+3mmの保護が付けられたサスペンションアームの最大
プロフィール高と同等であること。
第11条
操舵
自由
11.1 ドライバーとホイールとの間は、連続した機械的な連結のみが許される。
ステアリングコラムは、スポーツカーの安全構造体の承認手順(FIA技術部により、要求次第
入手可能。製造者のみ)に従い、FIAによって承認されなければならない。
予定される試験実施日の遅くとも6週間前に通知される。
競技参加者は、FIAの承認証明書の写しを提供しなければならない。
その写しは車両製造者によって届けられなければならない。
11.2 4輪駆動
禁止される。
11.3 パワーステアリング
許されるが、そのような装置は、車両の操舵に必要な肉体的労力を軽減させる以外の機能を実施
できず、すべての油圧および/あるいは電力が遮断された時にも操舵機能が働き続けることがで
きなければならない。
11.4 クイックリリースシステム
義務付けられる。
クイックリリース機構は、ステアリングホイール軸に同心円状のフランジで構成され、そのフラ
ンジは陽極酸化処理あるいはその他の耐久性のある被覆加工で黄色に塗装されていなければなら
ず、ステアリングホイール裏側のステアリングコラムに取り付けされなければならない。リリー
スは、ステアリングホイール軸に沿ってフランジを引くことによって行われるものでなければな
らない。
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第12条
制動装置
自由
12.1 分離回路
12.1.1 少なくとも2系統の同一ペダルによって操作される回路が義務付けられる。この2つの回
路の間の接続として認められるものは、唯一前後の車軸の間の制動力均衡を調節するため
の機械的システムである。
12.1.2 マスターシリンダーとキャリパーの間には一切の装置あるいはシステムは認められない。
情報収集用のセンサー、ストップライトスイッチあるいは工具を利用して調整可能な機械
的制動圧制御は、“システム”とはみなされず、それらはマスターシリンダーの出口間近
に取り付けられなければならない。
12.2 ブレーキキャリパー
12.2.1 ホイールにつき、最大6ピストンの1つのキャリパーのみが認められる。
12.2.2 各キャリパーの断面は円形でなければならない。
12.2.3 キャリパーの本体は弾性係数80Gpa以下のアルミニウム合金で製作されていなけれ
ばならない。
12.3 ディスクブレーキおよびブレーキパッド
12.3.1 材質
自由
12.3.2 ディスク
ホイールにつき最大1枚。
12.3.3 カーボンブレーキ装置(ディスクとブレーキパッド)
a/
最大ディスク直径:15インチ(380mm)
b/
2回目の磨耗警告表示が使用前に見えないカーボンディスクは許されない。
12.4 アンチロックブレーキシステム
いかなるアンチロックブレーキ機能およびパワーブレーキ機能も禁止される。
ブレーキディスク、パッドおよびキャリパーの1モデルのみが、車両の各モデルについて公認さ
れる。
第13条
ホイール & タイヤ
13.1 ホイールの数および位置
13.1.1 数:4
13.1.2 車軸中心線を通過する平面の上で、ホイールアーチの内側にコンプリートホイールを収容
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することができなければならない。
13.1.3 上から見て、ホイールを車両が直進するように整列させた状態で、コンプリートホイール
とその取り付け部は、車軸中心線を通過する水平面の上で見えてはならない。
13.2 寸法
•
ホイールハブの高さで水平に計測した、コンプリートホイール。
13.2.1 幅(最大): 14"
13.2.2 直径(最大): 28"
13.3 タイヤを取り除いたホイール重量(kg)
13.3.1 フロント(最低):10.5
13.3.2 リア(最低): 11.0
13.4 材質
13.4.1 金属製。マグネシウムあるいはアルミニウム鋳造あるいは鍛造。公認車両1台に2タイプ
のホイールを有することが可能である。価格は同一である必要がある。
13.4.2 ワンピース構造のホイール : 義務付けられる。
13.5 リム
13.5.1 フロントおよびリアの直径:最大18"
13.5.2 リム端部は以下の通りでなければならない :
a/
左右対称で、ホイールの内側と外側のリム端部の高さで計測した直径は、公差+/-
1.5mmをもって同一でなければならない。
b/
最大で高さは19.2mmを上回ってはならない。
13.5.3 取り外し可能なホイール/ハブキャップは認められない。
13.5.4 直径400mmの円に納まるフランジの表面は、平坦、滑らか、および連続的であっては
ならない。フランジ表面は少なくとも厚さ10mmの突起と幅10mmを星状(スポーク)
に有するものでなければならない。
13.6 ホイールの取り付け
自由
13.6.1 シングルホイールナットを使用して取り付けられている場合、車両の走行中は常に安全ス
プリング(赤またはデイグロのオレンジ色で塗装)がナットに取り付けられていなければ
ならず、ホイールを交換する都度取り付けなければならない。
13.6.2 FIAに承認されていることを条件として、これ以外のホイール装着保持機構を使用して
もよい。
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13.7 圧力制御バルブ
認められない。
13.8 空気圧式ジャッキ
認められる。
しかしながら、エアホースをエアジャッキに連結する連結機能は、エアホースが外された時に車
両がエアジャッキ上に保持されるシステムを有していなければならない。
このジャッキの操作のために、圧搾空気ボトルを車両に搭載することは認められない。
13.9 センサー
走行中の車両のタイヤ圧と温度を計測するセンサーが強く推奨される。
これらのセンサーが使用される場合は、故障がある場合にドライバーにそれを知らせる警告灯が
最低でも1つなければならない。
第14条
コクピット
14.1 コクピットはドライバーの最大の保護体として備えられなければならない。
14.1.1 車両の前後方向中心線を通過する垂直平面に対して左右対称に、第15.4項、第16.1.
1項および第16.3項に規定のあるショルダーサポートおよび/あるいは義務付けられ
た保護体を除き、同一形状および寸法の2つの座席を取り付けることが可能でなければな
らない。
14.1.2 ドライバーの両足は前部車軸中心線を通過する垂直面の後部に位置しなければならない。
14.1.3 空間容積
車両の前後方向中心線に対し左右対称で90°の角度を成す6枚の平坦な表面により定
義される同寸法の2つの容積が、双方の搭乗者の脚部に提供されなければならない。
a/
寸法
a.1 長さ:ペダルの垂直平面からステアリングホイール中心線の垂直投影面まで。
a.2 最小幅:330mm
a.3 最低高:300mm
車検員の要請のあり次第、競技参加者は車検中に2つの容積を示さなければな
らない。
b/
これらの容積のなかに入り込むことが認められる唯一の構成部品は以下のみであり、
空間を横断する隔壁を含めてその他はすべて禁止される。
b.1 ステアリングコラムおよびそのユニバーサルジョイント。
b.2 ドライバーにとって危険でない場合に、サスペンションアーム取り付け点。
b.3 空間容量の制御ができるよう取り外し可能な場合には、フットレストおよびドラ
イバー用保護パッド。
b.4 同乗者用空間に、オーガナイザーの装置およびエアコン付属品。
b.5 パネルに取り付けられた運転に必要な器具および装置は取り外し可能でなけれ
ばならない。
14.1.4 ドライバーに隣接する領域には保護用パッドが含まれていなければならない。
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14.1.5 コクピットの開口部と容積
a/
オープンカー
a.1 コクピットは型板1の挿入が可能でなければならず、その寸法と位置は第3図に
規定されている。この検査のため、第14.1.6a項に記載されている装置を取
り外すことができる。
a.2 前部および後部、また側部でコクピット開口部の範囲を定めているシャシー構造
体のすべての点は、基準面の上方少なくとも500mmになければならない。
a.3 コクピット開口部頂部に認められるものは、第15項にて義務付けられている安
全装置のみである。
a.4 コクピット開口部の最前端部とダッシュボードは、ステアリングホイールの操作
位置に関わらず、少なくともその50mm前方になければならない。
b/
クローズドカー
b.1 コクピットは型板1が挿入可能でなければならず、その寸法と位置は第3図に規
定されている。この検査のため、第14.1.6a項に記載されている装置を取り
外すことができる。
b.2 前部および後部、また側部でコクピット開口部の範囲を定めているシャシー構造
体のすべての点は、2009年12月31日以前に製作された車両のドア開口部
以外、基準面の上方少なくとも500mmになければならない ;
b.3 コクピット開口部の最前端部は、ステアリングホイールの操作位置に関わらず、
少なくともその50mm前方になければならない。
b.4 ドア開口部の大きさがコクピットの出入りに適切であることを確実にするため、
それらは:
・ 2009年12月31日以前に製作された車両:型板5および6の挿入が
可能でなければならない。その寸法と位置は第8図に規定されている。
・ 2009年12月31日以降に製作された車両:型板5Eおよび6Eの挿
入が可能でなければならない。その寸法と位置は第8E図に規定されてい
る。
この検査のために、型板の低い表面部は基準面に平行に保たれ、それらの後端
は横方向に一直線にされる。
型板は、その内側表面が車両中心線から150mm離れるまで横方向に移動さ
せられる。
・ 2009年12月31日以降に製作された車両:横から見て、ドアのみがこ
の開口部を隠していなければならない。
座席およびすべての保護パッドは、その取り付け具を含めて取り外すことがで
きる。
b.5 コクピットの内部容積:クローズドカーのコクピットは、第4図により規定され
ている型板2を、ウインドスクリーンから後部隔壁まで基準面に平行に、挿入が
できなければならない。
前方から見て、ステアリングホイール、コクピットの換気のためのエアダクト、
ウインドスクリーンワイパーとその機構を除き、この型板の前部はウインドス
クリーンから常に完全に見えていなければならない。
任意の後方視界のためのスクリーンは、ドライバーの前方視界を妨げるもので
なければ、この容積の中に配置できる。
b.6 新しい車両モデルは2014年LMP1規定に従って設計されたコックピット
を有することが認められる。
14.1.6 コクピット内の装置
a/
以下が認められるが、2つの空間容積の外側でのみとする(上記第14.1.3項) :
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安全装置および構造体
工具キット
座席(含複数)
運転に必要な制御装置
電子装置
ドライバー用冷却装置
バラスト
空気圧式ジャッキ
バッテリー(含複数)
換気ダクト
b/
これらの構成部品は、衝突の際にドライバーに危険のある場合、堅牢で効果的な保護
材質で覆われていなければならない。
c/
コクピット出口に出入りの妨げとなるものが一切あってはならない(下記第14.1.
7項)。
d/
コクピット内に認められる装置の取り付けについては、車検員の査察を受けなければ
ならない。
14.1.7 コクピット脱出時間
コクピットは、ドライバーが完全な運転用装備を身につけ、正常に運転位置に着座しシ
ートベルトを締めた状態から、以下の時間で脱出できるよう設計されていなければなら
ない。
a/
オープンカー:最大7秒
b/
クローズドカー:最大7秒(ドライバー側より)。
14.1.8 ヘルメット取り外し試験
ドライバーがレース状態の車両内の運転位置に正常に着座し、サイズにあった頭頸部保護
装置を取り付け、座席ハーネスを締めた状態で、医務要員1名がレースでドライバーが着
けている予定のヘルメットを、首部あるいは脊柱を曲げずにドライバーの頭部から取り外
すことができることを証明しなければならない。
14.1.9 コクピット内部の温度(クローズドカー)
有効な換気および/あるいは空調システムは以下の通りでなければならない。
・ドライバー周囲の大気温を車両走行中以下のように維持しなければならない。
1) 外気温(*)が25℃以下である場合に、最大32°C
2) 外気温が25℃を上回っている場合には、外気温+7℃以下の温度(*)
・ 車両が停止して遅くとも8分後に上記に決められた値(ケース1)あるいは2)
)まで
温度を下げられなければならない。
・ 公認書式に記載されなければならない。
温度センサーがオーガナイザーによりコクピット内部の車両中心線上のドライバーヘ
ルメットの高さに取り付けられる。このセンサーは直接風を受けないよう遮蔽されな
ければならない(車検員の査察を受ける)。
(*)外気温は日陰で風のないところで計測される。この気温はピットレーンの近くに表
示される。
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第15条
安全装置
15.1 消火器
以下の製品の使用は禁止される: BCF、NAF
すべての車両には、第253条7.2項に従ったFIA公認の消火装置が装備されていなければ
ならないが、外側からの起動の方法については除く。
外側から装置を起動する方法は、サーキットブレーカースイッチと連動し、単一のレバーにより
操作できなければならない。それは、最低100mm直径の赤く縁取りされた白色の円の中に赤
字で"E"と示したマークで表示されなければならない。
15.2 安全ベルト
15.2.1 2本の肩ストラップ、1本の腹部ストラップおよび脚の間に2本のストラップが義務付け
られる。
これらのストラップはFIA基準8853-98に合致していなければならない。
15.2.2 2つのバックルを備えた安全ベルトは禁止される。
15.2.3 安全ベルト取り付け点は、25Gの減速度に耐え得るものでなければならない。
15.3 後方視界ミラー
15.3.1 2つの後方視界ミラー(車体両側にそれぞれ1つ)が後方の効果的視界を提供しなければ
ならない。
15.3.2 車検員は、正常に着座したドライバーが後続車を明瞭に視認できることを、実証テスト証
明により確認しなければならない。
この目的ために、ドライバーは、以下の指示に従い車両後方に置かれたボード上に任意に
表示される高さ15cm幅10cmの文字または数字を識別するよう求められる :
- 高さ : 地面より40cm~100cm
- 幅 :
車両中心線の何れかの側2m
- 位置 : 車両の後車軸中心線後方10m
15.3.3 最小面積:各ミラー150cm2
15.3.4 後方視界用ミラーは:
・ 昼間/夜間の位置があり、その有効性は公認あるいは車検時に競技参加者によって実
証されなければならない(夜間用にはミラーにフィルムを追加することができる)。
後方視界のために車両後部にカメラを追加すること、またコクピット内にスク
リーンを追加することが認められる。
カメラは昼間/夜間モードがなければならない。
15.4 ヘッドレストおよび頭部保護体
15.4.1 すべての車両は、以下の条件を満たすドライバー頭部保護のための3箇所のパッド域を装
備しなければならない :
a/
1つの部分として車両から取り外すことができるよう配置されていること。
b/
ドライバー頭部の後ろに2つの水平ペグにより、前部角部では2箇所の留め具により
配置され、それらは明瞭に示され、工具なしで容易に取り外しができること(オープ
ンカーのみ)
。
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c/
"Confor"CF45(青)
(FIAテクニカルリストNo.17)の仕様に応じた素材で製作
されていること。
d/
ドライバーの頭部が接触する可能性のあるすべての領域にわたり、重量で50%(±
5%)の硬化樹脂含有量のある、60gsmの平織構造の、2積層アラミド繊維/エポ
キシ樹脂複合基材プリプレグ材質により作られたカバーが装着されていること。
アラミドカバーの表面加工は、ヘルメットの接触表面上の塗装および追加の噴射スプ
レー塗装以外一切認められない。
塗装のないウインドウは、素材の色を直接チェックできるよう管理される。
e/
ドライバーの頭部が事故衝撃を受け、これらの保護体方向へ頭が投げ出された際に、
ヘルメットが最初に接触する位置に配備されること。
15.4.2 ドライバーの頭部が接する最初のパッド領域は、ドライバー後方に、75mm~90mm
の厚さを少なくとも40,000mm2の面積に渡り配置させなければならない。力の拡散
をより良く行うために、発泡フォームを支持するサバイバルセルの領域を材質の追加によ
り増大させることができる。この材質は第2構造体の最前点から最大105mm後ろ側の
範囲以内に接着されなければならない。
15.4.3 ドライバー用にさらに2箇所のパッド領域が、ヘルメット両側に沿って配置されなければ
ならない。
これらのパッド領域の上部表面は、ドライバーの保護構造体(第16.3項参照)と少なく
とも同じ高さに、その全体の長さに渡ってなければならない。
各パッド領域は、少なくとも25,000mm2の面積に渡り75mm~90mmの厚みを
有し、上部内側端部に沿って10mm半径の湾曲を持たせることができる。
この領域を計算する際、75mmより厚みがあり、パッドの後部領域の前面と、正常に着
座したドライバーのヘルメットの最前部との間にある一切の部分が考慮される。
厚さは車両中心線に垂直に計測される。
15.4.4 オープンカー
パッドの側部領域の前方では、ドライバーの保護構造体(第16.3項参照)の各側面に、
さらにコクピットパッドが提供されなければならない。この追加パッドの目的は、斜め前
方衝撃の際のドライバー頭部保護を提供するものであり、従って3箇所のパッド領域と同
一の材質から作られていなければならない。
これらの伸張部は以下の通りでなければならない:
- ドライバーの保護構造体中心線に左右対称に配置され、パッド側部領域の継続部を形
成すること。
- 上部表面が、ドライバーの保護構造体と少なくとも同じ高さに、その全体の長さに渡
って配置されること。
- 10mm以下の半径を車内上端部にもたせること。
- 2つの間の距離が360mm以上となるように配置すること。
- ドライバーの快適性についての制約の範囲内で実用できる限り高く配置すること。
15.4.5 上述のパッドすべては、事故の際予期されるドライバーの頭部の移動軌道すべてにおいて
発泡フォームがすべての点で完全に圧縮された場合にも、ドライバーのヘルメットが車両
のいかなる構造体部分にも接触することがないように取り付けられなければならない。
さらに、レスキュー隊員の利便性のために、上述のパッド取り外し方法が明確に示されて
いなければならない。
15.4.6 上述のパッドのいかなる部分も、ドライバーが正常に着座し、車両の上からまっすぐ見下
ろした際に、ドライバーのヘルメットのどの部分も遮ることがあってはならない。
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15.5 マスタースイッチ
15.5.1 安全ベルトを締め正常に着座した状態で、ドライバーは放電防止型サーキットブレーカー
スイッチによりすべての電気回路を遮断することができ、エンジンを停止することができ
なければならない。
15.5.2 サーキットブレーカーのスイッチはドライバーあるいは車外から容易に手の届く位置に
なければならない:
白い縁取りをした青色の三角形の中に赤色の稲妻を描いた標識で明確に表示されなけれ
ばならない。
15.5.3 フックにより離れた所から操作できるハンドルまたはリングケーブルによる外部スイッ
チもなければならない。
このスイッチは以下の通りに設置されなければならない:
a/
車体の上部左側に。
b/
可能であれば主要ロールバーの下部に隣接する位置に。
15.6 牽引フック
15.6.1 前後の牽引フックは以下の通りでなければならない :
a/
堅牢で鉄製であり、破損の可能性のない内径80mm~100mm厚さが最低5mm
であること(マーシャルの使用するストラップを切断したり損傷することのないよう
丸みを帯びた断面)。
b/
金属製の堅牢な1つの部品でシャシー/構造体に確実に固定されていること(ケーブ
ルフープは認められない)。
c/
上から見て車体の外周辺の内側にあること。
d/
容易に確認でき、黄色、赤色あるいはオレンジ色に塗装されていること。
e/
グラベルベッドに停止した車両を牽引できること。
15.7 車両を吊り上げる装置(2014年より公認された新しい車両についてのみ)
車両をクレーンで吊り上げるために、車両頂部に2箇所の固定点を設置することが義務付けられ
る。
これらの固定点は、車両の頂部構造体に統合された2つの吊り上げ用ブッシュでなければならな
い。
それらにより、車両を地上1.5mの高さに安全に吊り上げることができなければならない。
燃料タンク半量を満たした完全な状態での車両の角度は(吊り上げられた時に)25度未満でな
ければならない。
ブッシュは利用しやすい位置にあり、特別なマーキングで示されていなければならない。
それらの相対的距離は、吊り上げブームの距離に対応していなければならない:320~400
mm。
ブッシュの最大角度は垂直に対して45度である。
第16条
安全構造体
16.1 ロールオーバー構造体
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16.1.1 主要ロールオーバー構造体
a/
2つの安全ロールオーバー構造体(前部および後部)が義務付けられる。
それらは以下の通りでなければならない :
a.1 基準面上方に、前部では最低660mm(クローズドカーは920mm)、後部
では1020mm(オープンカーのみ)であること。
a.2 前後方向に最低860mm(クローズドカーでは600mm)離れていること。
a.3 耐火性発泡フォーム(FIA承認)でドライバーに近接したパイプ部まで覆われ
ていること。
a.4 車両の前後方向中心線に対して左右対称であること。
b/
車両に搭乗したドライバーのヘルメットが、前後のロールオーバー構造体の頂点をつ
ないだ線から最低80mm離れていなければならない(第9図参照)
。
c/
前から見て、ステアリングホイールがいかなる位置にあっても、前部ロールオーバー
構造体から突出していてはならない(オープンカーのみ)
。
d/
前部および/あるいは後部のロールオーバー構造体を流線型にする、または整流フェ
アリングで覆う場合、その上部は最大で200mmの長さでなければならず(前後方
向に計測)、主要構造体への取り付け部は車検員による検査が可能でなければならな
い。
e/
後部構造体も、以下の通りでなければならない。
e.1 サバイバルセルの取り付け部の高さにおいて計測し、全長が最低300mmであ
ること。
e.2 第16.1.2項に記載される(第9図参照)サバイバルセルの第2ロールオーバ
ー構造体に対して最低165mmの高さであること(オープンカーのみ)。
e.3 前方投影面で見て、その側部外側は互いに最低30°の角度を成していなければ
ならない(第10図参照)。
e.4 2007年7月1日以降に公認されたすべてのシャシーについては、主要ロール
オーバー構造体および第2ロールオーバー構造体は、車両を直接上から見た時に、
エンジン(エンジンブロックおよびシリンダーヘッド)のどの部分をも遮っては
ならない。
e.5 平坦な水平プレートで主要ロールオーバー構造をつなぐことができる。しかしな
がら、それはリアのロールオーバー構造体の一体部分でなければならず、取り外
しできてはならず、ストラップで車両を持ち上げることができなければならない。
16.1.2 第2ロールオーバー構造体
ドライバー後方にあるサバイバルセル部分は、第2ロールオーバー構造体を形成していな
ければならず、その目的は上述の第16.1.1項に記載された後部主要ロールオーバー構
造体が破損した場合に乗員を保護するものであること。
前から見て、この構造体は車両中心線に対し左右対称でなければならず、常にドライバー
のヘルメット輪郭を超えていなければならない。
その側部外側は、互いに最低40°の角度を成していなければならず、上部は最低280
mmの直径を有していなければならない(第10図参照)
。
第2ロールオーバー構造体は基準面に対して最低855mmの高さでなければならない。
上述の最低前方断面は、第2構造体の最前点後方最大105mmになければならない。
前部は閉鎖されていなければならない。クローズドカーについては、エンジンのエアイン
テークのみが認められる。
16.1.3 ロールオーバー構造体の承認
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a/
各ロールオーバー構造体は、スポーツカーの安全構造体の承認手順(FIA技術部に
より、要求次第入手可能。製造者のみ)に従い、FIAによって承認されなければな
らない。
予定される試験実施日の遅くとも6週間前に通知される。
b/
競技参加者はFIAの承認証明書の写しを提供しなければならない。
その写しは車両製造者によって届けられなければならない。
16.2 サバイバルセルおよび前部保護体
16.2.1 一般規定
a/
シャシー構造体は、燃料タンクを含むサバイバルセルを含み、ドライバーの足が押す
ことなくペダルに乗った状態で、ドライバーの足の少なくとも150mm前の垂直面
から燃料タンクの後方へ伸張していなければならない。
b/
サバイバルセルは、コクピット開口部全長に沿って最低500mmの高さで側方保護
を提供していなければならない(2009年12月31日以前以降に製作されたクロ
ーズドカーのドア開口部を除く)。
その側方保護体の垂直の外側壁は、横方向に最低900mm互いに離れていなければ
ならず、これがコクピット開口部の長さの最低80%となること。
注:2009年12月31日以前に製作されたクローズドカーについては、以下を条
件に、最低500mmの高さの側方保護をシャシーに統合することができる:
・ 新しい側方保護を取り付けて、ドライバーの救出試験を行い、要件を満たしてい
ること。
・ FIAが必要とみなすシャシーの試験を実施済みであること。
c/
サバイバルセルの前方には特別な衝撃吸収構造体の取り付けがなければならない。こ
の構造体はサバイバルセルに統合され一体となる必要はないが、セルに確実に固定さ
れていなければならない。
16.2.2 サバイバルセルと前方衝撃吸収構造体の承認
a/
サバイバルセルと前方衝撃吸収構造体は、スポーツカーの安全構造体の承認手順(F
IA技術部により、要求次第入手可能。製造者のみ)に従い、FIAによって承認さ
れなければならない。
予定される試験実施日の遅くとも6週間前に通知される。
b/
競技参加者はFIAの承認証明書の写しを提供しなければならない。
その写しは車両製造者によって届けられなければならない。
16.3 ドライバーの保護体(オープンカーのみ)
a/
サバイバルセルは、第14.1.5項に規定されているコクピット開口部の頂部に、ド
ライバーを取り囲む保護構造体を取り付けていなければならない。
b/
それは、サバイバルセルに固定されるか、または統合されなければならず、前後のロ
ールオーバー構造体の間に配置されなければならない。
c/
全周囲に渡り、最低30mmの厚さを維持していなければならず、第6図に規定され
る寸法を遵守していなければならない。
d/
コクピットへの出入りのための開口部が適切な大きさであることを確実とするため
に、第7図に規定される型板3および4の挿入が可能でなければならない。
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この試験のため、型板は、後端部を横方向に一列に並べられた状態で、基準面に平行
に保持され、その低端部が基準面の500mm上方となるまで車両の上から基準面に
垂直に下げられなければならない。
ステアリングホイール、ステアリングコラム、スイッチボード(同乗者側のみ)、座
席およびすべてのパッドはその取り付け具も含めて取り外すことができる。
スイッチボードがある場合は、その最大領域は上から見て550cm2を超えてはな
らない。
e/
保護構造体の前端は、ステアリングホイールの操作位置がどこにあろうとも、少なく
ともその50mm前方になければならない。
16.4 改造
FIAに承認された安全構造体についての一切の改造は、FIA技術部に車両製造者が提出しな
ければならない。
FIA技術部は、改造の承認のために新規試験を受けることを要請する権限を留保する。
16.5 マグネシウム
厚さ3mm未満のシート以外は認められる。
16.6 防火壁
16.6.1 エンジン室よりコクピット内に火炎が侵入するのを防ぐ完全に密封された金属製の防火
壁が義務付けられる。
耐火性のサンドイッチ構造素材から成り、金属製粘着シートにより覆われた隔壁が認めら
れる。
16.6.2 防火壁に開けられる一切の穴は、制御系および配線を通すための最小限のものでなければ
ならず、完全に密封されなければならない。
第17条
燃料
17.1 燃料
オーガナイザーは1タイプのみの燃料を提供する。それは販売されているものでなければならな
い。
17.2 仕様
20%がバイオ基礎燃料。
17.3 その他の燃料の使用については、特別申請を耐久コミッティおよび必要な場合はASNにも提出
し合意を得ること。
第18条
終局条文-係争
規則の実施および解釈についてはフランス語版のみが有効とされる。
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第19条
性能の調整
耐久コミッティは以下の要素を、各車両モデルについて調整する権限を留保する。
・ 車両の最低重量
・ エアリストリクターのサイズ
・ 燃料タンク容量
・ その他耐久コミッティが必要とみなす技術的変更。
しかしながら、各レースの後で、あるいは各レースに従って、調整を行うことは論外である。調
節が必要な場合は、耐久コミッティにより、できればレースシーズン終了後に義務化される。し
かしながら、ある車両モデルの性能が抜きん出て高い場合は、それ以降のレースでその性能を下
げるために、耐久コミッティが直ちに実施する方策を決定することができる。
耐久コミッティは、遅いモデルの性能を上げるよりはむしろ、速いモデルの性能を下げることを
優先する。
性能の調整は耐久コミッティのみが責任を負う。
2015年1月1日適用の変更
・・・・・・・・・・・・・・・
14.1.7 コクピット脱出時間
コクピットは、ドライバーが完全な運転用装備を身につけ、正常に運転位置に着座しシ
ートベルトを締めた状態から、以下の時間で脱出できるよう設計されていなければなら
ない。
a/
オープンカー:最大7秒
b/
クローズドカー:最大7秒(ドライバー側より)および最大9秒(同乗者席側)
。
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"ル・マン"プロトタイプ("LM"P2)
付則1
以下の表(エアリストリクターとブースト圧制限)は、LMP2の性能バランスをとるために作成された。
不可抗力の場合に、耐久コミッティは競技会の期間中、公平な均衡を維持するために必要とみなす一切の変更を行う権限を留保する。
1. - ガソリン自然吸気エンジンのリストリクター(直径、単位:mm)
3
リストリクターの数
気筒容積(cm )
を超え
まで
1
2
3500
3600
41.9
29.6
3600
3700
41.6
29.4
3700
3800
41.3
29.2
3900
41.2
29.1
3900
4000
41.0
29.0
4000
4100
40.7
28.8
4100
4200
40.6
28.7
4200
4300
40.4
28.6
4300
4400
40.1
28.4
4400
4500
40.0
28.3
4500
4600
40.0
28.3
4600
4700
39.9
28.2
4700
4800
39.7
28.1
4800
4900
39.7
28.1
4900
5000
39.6
28.0
3800
2. - ガソリン過給器付きエンジンのリストリクター(直径、単位:mm)と過給圧のレシオ
3
リストリクターの数
気筒容積(cm )
レシオ
まで
1
2
2000
40.0
28.3
2.7
2000
2200
40.0
28.3
2.45
2200
2400
40.0
28.3
2.25
2400
2600
40.0
28.3
2.1
2600
2800
40.0
28.3
1.95
2800
3000
40.0
28.3
1.825
3000
3200
40.0
28.3
1.7
を超え
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"ル・マン"プロトタイプ("LM"P2)
付則2
給油
1/
競技全期間中を通じ:
燃料補給は、それが行われる走路から最大2mの高さ(ル・マン24時間では2.60m)から重
力によって行われる以外、車両にいかなる方法で給油することも禁止される。
2/
プラクティス走行およびレース中:
車両1台につき、下記の(FIA付則J項)第252-7図に従った1つの独立した燃料補給タ
ンクのみが使用されなければならない。
このタンクは内側が単純な円筒形の形状でなければならず、燃料の流れを向上させる可能性のあ
るいかなる内部部品もあってはならない。
タンクの内側に認められる唯一の部品は:
・外部の構成部品の取り付け具
・温度と燃料残量位センサー
・上述の構成部品の密閉具
・給油用の管
タンク内側の底部の平坦部の公差は2mmでなければならない。
流量リストリクター最上部面(A)は補給タンクの内部底面の高さでなければならない。
このリストリクターは、下記に詳述されるナットリングを使用し、独立した補給タンクに固定さ
れなければならない。
安全上の理由から、このタンクは、タワーにより以下の要領で台車に固定されなければならない:
-
-
-
すべてのタワー構成部品は、トロリーに対して一切の遊びがない状態で機械的に組み立てら
れていなければならない。
台車の底面は少なくとも2m2の表面域がなければならず、4個の自動ブレーキ式のキャスタ
ーを備えたケースにより製作されていなければならない。また燃料を満たした燃料タンクよ
りも重いバラストを積まなければならない。
台車のピットレーンに面する部分で高さ1.3mより下には、一切の配管(燃料用あるいはエ
アガンなど)が突き出していてはならない。
上記の要領に則っていれば、タンクの下に計量プレートを置くことにより、燃料の計量システム
を設置してもよい。
次の条件下で、給油ホースと通気ホースを支えるための部材が台車に取り付けられてもよい。
-
-
-
-
3/
当該部材はタンクおよびタワーの両方から独立していなければならない。
当該部材は台車に対して遊びがあることが推奨される。(垂直方向の軸を中心に回転)
当該部材の全長は4.00mを超えてはならず、その付属品も含め、その全長にわたり、2.
00mの高さの物が自由に通過できる空間がなければならない。
当該部材の端には、競技車両のレースナンバーを明記した識別プレートを取り付けなければ
ならない。
タンクの上方
FIA規定に合致した換気装置(下記付則J項第252-7図を参照)がなければならない。
タンクの換気は、このシステムによってのみ行われること。その他すべての開口部は密封して塞
がれなければならない。換気ホースは下記第252-7図に従い、側面に連結されなければなら
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ないが、ル・マンでは充填およびタンク内残量を検査する装置はオーガナイザーによって提供さ
れる。
4/
燃料補給パイプ
少なくとも3.00mの長さがなければならず(ル・マン24時間では3.50m)
、それにはクイ
ックカップリングとオス型給油バルブが含まれていること。パイプは車両に取り付けられた給油
口に合致する漏出防止のカップリングが備えられていなければならない。燃料補給の間、通気口
の出口は適切なカップリングで独立した補給タンクに連結されていなければならない。
5/
燃料補給を始める前に、車両のコネクターは電気的に地面にアースされていなければならない。
また、カップリングから燃料補給タンクとその支持架に至る燃料補給システムのすべての金属部
品も、電気的に地面にアースされていなければならない。
6/
給油要員は、燃料補給手順進行中は常に、補給タンクの出口の自動閉鎖ボールバルブ(デッドマ
ン機構の原理)の操作および流量制御ができるように、立ち会っていなければならない。
7/
使用されるすべてのホースと継ぎ手は最大内径1.5インチを有していること。
8/
オーバーフローボトルの使用は、ピット内あるいはピット周囲にて、いかなるものも禁止される。
供給業者からの燃料を貯蔵するための一切の容器には、自動閉鎖カップリングの取り付けが必要
である。最大容量100リットルの1つのタンク(臨時に指定される)が、ピット内で車両のタンク
内の燃料を一時的に移送するため、また供給ドラム内、独立したタンクへの移送および充填時の
ポンプ汲み上げを確実にするために、使用されなければならない。
ル・マンと、予選走行およびレースの間は例外とし、車両が自己のピットにある時に、車両のタ
ンクをその臨時タンクで直接充填することが認められる。
それは完全に密封され、逆流防止バルブのついたブリーザーパイプを有し、一切の液漏れのない
よう設計されていなければならない。
臨時燃料タンク、車両のタンク、供給ドラムおよび独立したタンクをつなげる配管は、車両に取
り付けられる燃料配管の要件を満たしていなければならない。
臨時タンクは排出ホースに収容されている燃料の回収ができるように、車両と同じカップリング
が取り付けられていなければならない。しかしながら、臨時タンクにカプラー(連結器)が全くな
い場合には、競技規則第76条1項7に記載されているレセプタクル(貯蔵容器)を使用するこ
とが認められる。
9/
メーターが使用されている場合、それはFIA公認のタイプであること。
視認窓が補給タンクの外側に付けられている場合、それはタンクにできるだけ近い位置に取り付
けられた隔離バルブ付きでなければならない。
10/
流量リストリクターは、以下の図面に従い、補給タンクの底部出口に取り付けられなければなら
ない。
その直径”D”は、耐久コミッティの裁量にて、異なる燃料をタンクに満たす時間を均衡化するため
に採用される。
11/
独立した補給タンクは、そのピットに正式に指定された競技参加者のみが利用することができる。
12/
二重層になった底部の使用は禁止される。
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CAL REGULAT
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2
第252-7
7図 赤字追加
加部分
ル・マン用装
装備、その他の
のサーキット用
用装備、カップ
プリング、プラ
ラグ、充填用パ
パイプ、自動遮
遮断システムの
のついたパイプ
プ
(ル・マンに
について*)、*そ
その他の競技会
会では任意、 自動閉鎖カップリング
図A、排出ホース下部母線
線、燃料高位レ
レベル
詳細B スケール2.5:1、燃料部深
深さ、タンク底
底部、断面A-A スケール1:1、給油タ ンク流量リストリクター
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CAL REGULAT
TIONS - LMP2
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ナットリン
ング
ナットリング
グ 付則1、断
断面A-A スケー
ール1:1、詳
詳細B スケー
ール2:1
M6スレッド
ドあるいはヘリ
リコイル、寸法
法詳細12箇所
所、材質:アル
ルミニウム、タ
タンクへのナッ
ットリング任意
意固定
寸法詳細4箇
箇所、断面C-C
C スケール2:1
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CAL REGULAT
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2
フロント部
基 準 表
側 面
リア
デ゙ュフ ュ
ーザ-ー
基 準
第1図
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EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP2
2
前部
部車軸中心
断面
面 E-E
平坦
坦部-新品
スケー
ール 1/2
平坦部
部
変移部
部
断面 D-D
湾曲部
スケール 1/2
1
湾曲部
磨耗検査
のための
領域
断面 E
E-E
平坦部
部-最大摩耗
スケール 1/2
変移部
部
平坦部
部
後 部車軸中心
心
第2図
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CAL REGULAT
TIONS - LMP2
2
楕円
基準表面
車両の前
前後方向中
第3図
WEC Technica
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2014 WE
EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP2
2
後部隔壁
ウインドスクリーン
ン
基準表面
第
第4図、第5図
WEC Technica
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EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP2
2
断
断面 A-A
(す
すべてに適用)
基準表面
車
車両の前後方
方向中
楕円
第
第6図、第7図
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EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP2
2
基準表面
面
車
車両の前後方
方向中
第8図
WEC Technica
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2014 WE
EC TECHNICA
CAL REGULAT
TIONS - LMP2
2
コクピットサイズ
基
基準水平面
第8E図
WEC Technica
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CAL REGULAT
TIONS - LMP2
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第 9図、第10
0図
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