開会のご挨拶 ………………………………………………………………………………………………… 13 : 00 〜13 : 05 東京大学大学院 医学系研究科 糖尿病・代謝内科 教授 一般演題 ■ 第Ⅰセッション ……………………………………………………………… 門脇 孝 13 : 05 〜13 : 55 【座長】 東京大学大学院 薬学系研究科 衛生化学教室 教授 新井 洋由 I-1 多発性硬化症におけるアラキドン酸カスケードの機能 � � � ���� ○木原 泰行 1/石井 聡 1/北 芳博 1/ 松下 拓也 2/植松 智 3/審良 静男 3/吉良 潤一 2/清水 孝雄 1 2 1 東京大学大学院 医学系研究科 細胞情報/ 九州大学大学院 医学研究院 神経内科/ 3 大阪大学 WPI 免疫学フロンティア研究センター 多発性硬化症は中枢神経系を侵す炎症性脱髄疾患であり、欧米諸国における有病率は高いが、日本では 稀な疾患のため特定疾患に指定されている。多発性硬化症の発症原因には不明な点が残されており、現時 点では根治療法はない。本研究では、多発性硬化症モデルマウスの病巣部にリピドミクス解析とトラン スクリプトミクス解析を適応して、病巣部におけるmPGES-1依存的なPGE2産生亢進が Th1及び Th17 免疫応答を誘発し、病態を増悪させていることを明らかにした。 I-2 脂肪酸伸長酵素 Elovl6の 非アルコール性脂肪性肝炎の発症・進展における役割の解析 ���� 松坂 ��� 賢 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 疾患制御医学専攻 臨床医学系 内分泌代謝・糖尿病内科 Elovl6は炭素数12-16の飽和・モノ不飽和脂肪酸を基質とする脂肪酸伸長酵素である。本研究では、Elovl6 欠損マウスを用いて、非アルコール性脂肪性肝炎の発症・進展におけるElovl6の役割を解析した。高脂 肪・高ショ糖・高コレステロール食負荷により、野生型マウスでは、肝脂質含量の増加、炎症、酸化ス トレス、線維化が確認されたが、Elovl6 欠損マウスでは炎症、酸化ストレス、線維化が抑制された。した がって、Elovl6の阻害は新しい NASH 治療法となる可能性が示唆された。 休憩 ………………………………………………………………………………………………………………… 13 : 55 〜14 : 05 一般演題 ■ 第Ⅱセッション ……………………………………………………………… 【座長】 14 : 05 〜15 : 20 東京大学大学院 医学系研究科 生化学分子生物学 教授 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子代謝医学分野 教授 II-1 清水 孝雄 小川 佳宏 食餌誘導型インスリン抵抗性に対するAPJ 受容体欠損の影響 � � � ���� ○石田 純治/深水 昭吉 筑波大学 生命環境科学研究科/先端学際領域研究センター 7回膜貫通型受容体APJのエネルギー代謝への関与を検証するため、当研究室にて開発した APJ 欠損マ ウスに対して高脂肪食負荷を行った。野生型マウスでは高脂肪食負荷により耐糖能異常やインスリン抵 抗性、さらに、脂肪細胞の大型化や白色脂肪組織での炎症性サイトカインの発現上昇が誘導されたのに 対し、APJ 欠損マウスではこれら病態が改善した。このことは、APJ がエネルギー余剰時にインスリン 抵抗性惹起因子として機能する可能性を示している。 II-2 糖・脂質代謝に重要な組織におけるアディポネクチン/アディポネクチン 受容体(AdipoR)シグナルの役割と病態生理的意義 � � � � � � ○岩部 真人/山内 敏正/岩部 美紀/山口 麻美子/中山 亮/ 脇 裕典/窪田 直人/植木 浩二郎/門脇 孝 東京大学大学院 医学系研究科 糖尿病・代謝内科 アディポネクチン受容体(AdipoR)の同定(2003 Nature)以降、主に肝臓におけるAdipoR の役割を明 。我々は、さらに組織特異的AdipoR 欠損マウスにおける個体レベル らかにしてきた(2007 Nat. Med.) での解析、また、各組織におけるアディポネクチン/AdipoR シグナルの細胞レベルでの解析を統合し、 糖・脂質代謝、炎症・酸化ストレス制御におけるAdipoR の意義の解明を試みた。 II-3 新たな脂肪細胞機能制御分子としての脂肪細胞内 eNOSの役割の解明 � � � � � � ○山田 容子/江頭 正人/伊藤 友紀/小川 純人/野村 和至/大田 秀隆/ 孫 輔卿/飯島 勝矢/神崎 恒一/鳥羽 研二/秋下 雅弘/大内 尉義 東京大学 医学系研究科 加齢医学講座 肥満では脂肪分解により脂肪細胞から分泌される過剰な遊離脂肪酸が肝での脂肪蓄積ならびにインスリ ン抵抗性を誘導することが知られている。我々は、3T3L1脂肪細胞が分化とともに eNOS を発現するこ と、脂肪細胞内 eNOS が脂肪分解抑制作用を持つことを見出した。また、高脂肪食負荷した eNOS KO マ ウスでは、著明な脂肪分解の亢進と体重増加、高インスリン血症、Non Alcoholic Fatty Liver Disease の増悪を認め、in vivo でも脂肪細胞内 eNOS が脂肪分解抑制作用を持つことを明らかにした。 休憩 ………………………………………………………………………………………………………………… 15 : 20 〜15 : 30 一般演題 ■ 第Ⅲセッション ……………………………………………………………… 15 : 30 〜16 : 20 【座長】 筑波大学 先端学際領域研究センター 教授 深水 昭吉 III-1 生体イメージングによる肥満脂肪組織リモデリングと 局所免疫異常の解析 ���� ��� ○西村 智 1, 2, 3/長崎 実佳 1, 4/真鍋 一郎 1, 2, 3/江藤 浩之 5/門脇 孝 6/永井 良三 1, 3 1 東京大学 循環器内科/ 2 JST さきがけ/ 3 東京大学 TSBMI/ 4 東京大学 画像診断学/ 5 東京大学 医科研 幹細胞治療研究分野/ 6 東京大学 糖尿病代謝内科 我々は、 「生体内分子イメージング手法」によりメタボリックシンドローム病態にアプローチを行ってき 、炎症性の細胞動態(2008 J Clin た。肥満脂肪組織における脂肪細胞分化・血管新生(2007 Diabetes) Invest)を明らかにした。さらに、脂肪組織の間質には多くのリンパ球(特に T 細胞)が存在することを 見いだし、肥満に伴い CD8 陽性 T 細胞の増加が認められた。肥満脂肪組織における炎症性マクロファー (2009 Nature Medicine) 。 ジの浸潤と炎症の初期のトリガーが CD8T 細胞の浸潤であることが示された III-2 新規 p53 クロマチン複合体会合分子 Sp110 の同定と p53 /p21/Rb 経路を介した p53 依存的な細胞老化制御機構 ���� � � � ○橋本 直子/田中 知明/龍野 一郎/横手 幸太郎 千葉大学大学院 医学研究院 細胞治療学講座/千葉大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌代謝科 動脈硬化や心不全、糖尿病などの加齢関連疾患において、癌抑制遺伝子 p53 依存的な細胞老化や老化に 伴う炎症シグナルが病態生理に関与することが報告されている。また、転写因子 p53 の新機能として、 GLUT1・ GLUT4 の転写抑制や TIGAR・SCO2 などのミトコンドリア酵素の発現誘導を介した糖・エネ ルギー代謝調節が明らかにされている。我々は、p53クロマチン複合体の生化学的解析を施行し、p53 老化シグナルの上流で作用する転写制御分子 Sp110 を同定した。Sp110 は p53と複合体を形成し、ク ロマチン機能調節を介して、線維芽細胞や脂肪前駆細胞における p53/p21/Rb 経路を制御し、細胞老化 に対して抑制的に機能することが明らかとなった。 休憩 コーヒーブレイク ……………………………………………………………………………… 16 : 20 〜16 : 40 特別講演 …………………………………………………………………………………… 16 : 40 〜17 : 40 【座長】東京大学大学院 医学系研究科 糖尿病・代謝内科 教授 門脇 孝 自然免疫:応答と制御 -Innate Immune Responses and Regulation- 審良 静男 大阪大学 WPI 免疫学フロンティア研究センター 拠点長・教授 線虫から哺乳動物にいたるあらゆる生物は、絶えず病原体の侵入の脅威に曝されている。この脅威に対 抗するため、哺乳動物は2つのタイプの免疫システム、自然免疫と獲得免疫を用いる。自然免疫は、従来 まで非特異的な免疫反応と考えられ、哺乳動物においては獲得免疫の成立までの一時しのぎと考えられて きた。しかし、1996年に、獲得免疫を持たないショウジョウバエにおいても特異的に真菌の侵入を感知し、 その後抗真菌ペプチドを産生することによって対処すること、その真菌に対する防御に、Toll が必須である ことがあきらかとなり、自然免疫もきわめて特異的に生体防御に関わることが判明した。哺乳動物では Tolllike receptors(TLRs)は10数個のファミリーメンバーからなっている。ノックアウトマウスもすべて作成 され、それらの解析からほとんどの TLR の認識する病原体構成成分があきらかとなっている。各 TLR のシ グナル伝達経路も異なり、最終的に異なる遺伝子発現を誘導する。これらのシグナルの違いは、アダプター 分子の使い分けによることがあきらかとなっている。さらに TLR 以外にも病原体の侵入を感知する細胞質 内に存在する受容体の存在もあきらかとなった。細胞質内には RNA ヘリケースに属するRIG-I と MDA-5と 呼ばれる分子が存在し、ウイルス由来の RNA を認識して、タイプ1インターフェロンを産生する。また、 各種細菌成分も細胞質内で認識され、その後 Caspase-1が活性化されると、最終的にインターロイキン1 が産生されることがあきらかとなっている。このように、哺乳動物は、細胞膜受容体と細胞質内受容体の 両方を用いて病原体の体内への侵入を感知していることがあきらかとなった。本講演では、われわれの自然 免疫研究の最先端の研究内容を述べてみたい。 Young Investigator Award 表彰 ……………………………………………………………… 17 : 40 〜17 : 45 東京大学大学院 医学系研究科 生化学分子生物学 教授 閉会のご挨拶 ………………………………………………………………………………………………… 17 : 45 〜17 : 55 東京大学大学院 医学系研究科 生化学分子生物学 教授 情報交換会 …………………………………………………………………………………………………… 清水 孝雄 清水 孝雄 18 : 00 〜19 : 30 memo
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