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第292回
こども病院
カンファレンス
【合同開催】
第378回 福岡東部地区小児科医会
2015年
10月20日 火 19:00-20:30
こども病院 2階講堂【てりはホール】
低体温と哺乳不良で発症したエンテロウイルス脳炎の新生児例
【テーマ】 リフレッシュコース
小児神経科
中村 涼子
新生児期のウイルス脳炎は特異的な症状や徴候に乏しく、時に診断が困難なことが
ある。今回、遷延する低体温と哺乳不良を主訴に受診し、初回の髄液検査で細胞増多
なく、頭部MRIで皮質、皮質下白質に散在性に分布する病変を示す新生児例を経験した。
脳血管障害や代謝性疾患との鑑別に苦慮したが、網羅的ウイルスPCR検査で血液中に
エンテロウイルスA71を検出しエンテロウイルス脳炎と診断した。
二分脊椎の病態と脳外科的治療
【テーマ】 トピックス
脳神経外科
森岡 隆人
二分脊椎は神経管の閉鎖不全を病態基盤とする先天奇形であるが、脊髄髄膜瘤を代表と
する顕在性(囊胞性)二分脊椎と、脊髄脂肪腫などの潜在性二分脊椎とに大別される。この
二者には皮膚で被われているか否かの外表上の違いは勿論あるが、合併する中枢神経系
奇形の有無に大きな違いがある。前者の瘤内脊髄は脊髄披裂という形成不全で、生下時より
尿・便失禁や対麻痺を呈する。また、水頭症やChiari奇形を合併することも多い。一方、後者
には合併奇形はなく無症状なものが、脊髄係留(繋留)を原因として成長に伴って症状を呈して
くる。この二者の病態と脳外科的治療の違いについて解説する。
医局カンファレンス委員:チョンピンフィー/後藤 美和子