平成 28 年度 都市税制改正に関する意見

平成 28 年度 都市税制改正に関する意見
平成 27 年8月 20 日
全 国 市 長 会
平成 28 年度 都市税制改正に関する意見
ゴルフ場利用税の現行制度の堅持
ゴルフ場利用税については、その税収の7割が交付金としてゴル
フ場所在市町村に交付されており、市町村のゴルフ場関連の財政需
要に対応するとともに、特に財源に乏しい中山間地域の当該市町村
にとっては貴重な財源となっていることから、現行制度を堅持する
こと。
車体課税の見直しに伴う安定的な代替財源の確保等
自動車取得税については、消費税率(国・地方)10%時に廃止す
るとされているが、その税収の7割が交付されている市町村におい
ては、特に大きな減収となることから、都市財政運営に支障が生じ
ることのないよう、確実に代替財源を確保すること。
また、軽自動車取得時の環境性能課税については、新たな税制上
の仕組みであり、条例の制定や納税者への周知に一定の期間が必要
であることから、平成 28 年度税制改正において具体的な制度設計
を行うこと。
償却資産に対する固定資産税の現行制度の堅持
固定資産税は、市町村税収の大宗を占める重要な基幹税目であり、
市町村の行政サービスを支えるうえで不可欠なものとなっている
ことから、引き続きその安定的確保を図ること。
とりわけ償却資産に対する課税については、国の経済対策等の観
点から、制度の根幹を揺るがす見直しは断じて行うべきではなく、
現行制度を堅持すること。
平 成 27 年 8 月
全 国 市 長 会
ゴルフ場利用税の現行制度の堅持
ゴルフ場利用税収の約7割が市町村に交付
ゴルフ場利用税交付金
350億円
・所在市町村、特に財源の乏しい中山間地域の団体にとっては、
極めて重要な財源。
・税収は、ゴルフ場へのアクセス等周辺道路の整備・維持管理
等に充当。
・18歳未満、70歳以上及び障がい者並びに国体のゴルフ競技や
学校の教育活動は非課税。
※ゴルフ場利用税交付金は、平成25年度決算額。
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総務省作成資料
自動車取得税(交付金)廃止に伴う代替財源の確保
H25 年度(消費税率5%時、決算ベース)
自動車取得税 1,934 億円
自動車取得税交付金
(都道府県税収の7割⇒市町村)
H29 年度(消費税率 10%時)
自動車取得税交付金 廃止
1,374 億円減(対 H25 年度比)
H26・H27 年度税制改正事項に係る
H29 年度の軽自動車税増収見込額
367 億円
※上記額は増減収見込額(平年度ベース)で試算。
環境性能割導入とグリーン化特例の見直しの影響額は含んでいない。
1,374 億円
H29 年度
財源不足見込額
▲1,000 億円程度
○自動車取得税(都道府県税)は、市町村にとってもその税収の7割が交付されている貴重な財源。
○ 自動車取得税(交付金)廃止に伴う市町村の影響額を、仮に軽自動車税(市町村税)の H26・H27 年
度税制改正事項(四輪車等の標準税率の引上げ等)分の増収で補うにしても、H29 年度には 1,000 億円
程度の財源不足が見込まれる。
○自動車取得税交付金が交付されている各市町村の財政運営に支障が生じないよう、当該交付金
の廃止に伴う代替財源を確実に確保していただきたい。
市町村の税収内訳に占める償却資産課税の割合
【合計】
206,004億円
都市計画税
6.0%
12,267億円
その他
8.0%
16,393億円
土地
16.4%
33,740億円
家屋
17.7%
36,484億円
固定資産税
41.6%
85,624億円
5.3千億円
の減収!!
償却資産
7.5%
15,400億円
平成25年度決算
(超過課税分を含む)
構築物
17.7%
2,710億円
機械及び装置
34.7%
5,318億円
工具・器具及び備品
12.6%
1,938億円
法人市町村民税
10.5%
21,574億円
個人市町村民税
34.1%
70,146億円
償却資産は
固定資産税収の
約2割(約1.5兆円)
大臣・知事配分資産
34.2%
5,248億円
その他
0.8%
123億円
(注) 1 償却資産の内訳は、平成25年度概要調書の「償却資産の価格等に関する調」における償却資産の種類ごとの課税標準額に1.4%を
乗じて算定。このため償却資産の税額の合計額は一致しない。
2 計数は、それぞれ四捨五入によっているので、計とは一致しない場合がある。
償却資産に対する課税については、国の経済対策等の観点から、制度の根幹を揺るがす
見直しは断じて行うべきではなく、現行制度を堅持すること。