茨城大学推進研究プロジェクト 研究概要 推進研究プロジェクト名: 環状フッ素化合物をモチーフとした高機能性含フッ素高分子材料の創製 代 表 者 名 : 福元 博基 所 属 : 工学部 職 名 : キーワード: 含フッ素高分子、透明性樹脂、電子・光デバイス 研 (研究体制の全体像が分かるように記入し、必要に応じて図表を掲載して下さい。 ) 究 組 織 准教授 福元博基(工学部・准教授)専門:高分子化学 高機能性含フッ素高分子の合成と物性評価と 研究全体の統括 久保田俊夫(工学部・教授)専門:有機化学 含フッ素原料有機分子の設計と合成 細谷孝明(工学部・講師)専門:構造化学 合成材料ならびに中間生成物の構造解析 研究組織のホームページ: 研 究 目 的 (①背景・社会的重要性・緊急性等 ②学術的な特徴独創的な点 ③予想される結果と意義を記入して下さい。 ) 【背景】従来の含フッ素高分子はテフロンに代表される耐熱性材料として利用されてきたが、近年では、 他の元素にみられないフッ素の特異性を巧みに利用して、透明性樹脂や電子・光デバイス素子などの機能 性材料としても開発されている。しかし、含フッ素高分子の原料の種類は限定的で、フッ素化剤の使用に は危険を伴うことが多いため、含フッ素高分子材料の高機能化はやや遅れているのが現状である。 【学術的な特徴・独創的な点】半導体デバイス製造プロセスで用いられ、入手容易でかつ取り扱いやすい オクタフルオロシクロペンテン(OFCP)をフッ素源とすることで、より安全でかつ短い合成経路で含フッ 素高分子を創出できる点である。 【予想される結果と意義】透明性樹脂、電子・光デバイス材料の高品質化に寄与できるため、これらの材 料を扱っている企業との共同研究のシーズを生み出すことが予想される。また、本プロジェクトを通して フッ素化合物の分子構造、物性などの基礎的知見を提供できるため、有機・高分子材料化学の分野におい て学術的な貢献もできる。 研 究 内 容 ① OFCP をフッ素源とする、既存の透明性樹脂(透明性、屈折性など)、電子・光デバイス素子(導電率、 (研究内容を簡潔に記入して下さい。 ) 発光量子収率など)の性能を上回る高機能性含フッ素材料の合成経路の確立を目指す。 ② 性能向上を目指す上で重要となる高機能性含フッ素材料の分子構造の解析を行い、含フッ素材料の分 子構造と特性との関連性を明らかにする。 ③ ①、②で得た知見に基づいて、創出した含フッ素材料の実用化技術の探索を行う。また、知的財産権 の取得、学術論文発表など学外へのアピールも行い、企業との共同研究につなげる予定である。 研究内容概要図 (研究内容の概要が分かるポンチ絵・図表を掲載して下さい。 ) 環状高分子化 高透明性樹脂 F F F F F F F F π共役(高)分子化 n型電子・光デバイス材料 "OFCP" 環状フッ素化合物をベースとする高機能性含フッ素高分子材料の合成
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