明石市水道事業の今後のあり方懇話会提言書(案)に対する意見公募結果 明石市水道事業今後のあり方懇話会提言書(案)に対する意見募集(平成 27 年 9 月 15 日~平成 27 年 10 月 15 日)を行ったところ、18件(5名)の意見の提出をいただきました。意見の概要とそれに 対する懇話会の考え方は次の通りです。 ※提出いただいたご意見は、趣旨を損なわないよう要約しました。 明石市水道事業の今後のあり方懇話会提言書(案) 河川水について 1 意見の概要 意見に対する懇話会の考え方 明石川の水質変動について、常時監視 突発的な水質の変動とは異なり、河川水の水質悪 を行い問題があれば、その原因に対処 化が恒常的に進めば、浄水コストが現状より高く すればよいのではないでしょうか。 なる浄水処理方法によって対応しなければなりま 河川水の処理については、野々池の貯 せん(浄水処理で特に問題となっている臭化物イ 留と処理施設の改善、関係機関との協 オン濃度については、河川への排水基準が定めら 議などにより改善されるのではない れていません)。また、取水可能な水量も不安定な でしょうか。 状態です。そこで、より安全で安定した水源とし て、阪神水道企業団から受水することが望ましい 災害時のリスク 2 と判断しました。 2 浄水場を廃止し、水源を他に求める 平常時としての河川水の水質悪化や不安定取水な ことにより、災害時等において市の給 どのリスクを回避する手段として、新規水源の開 水責任は果たせるのでしょうか。 拓を提言するとともに、人口減少下社会における 浄水場が1カ所になっても災害時の 長期的な投資増加リスクへの対応策として、2 浄 給水能力に問題はないのでしょうか。 水場の統廃合を提言しました。 新規水源の開拓先としては、阪神水道企業団を採 用することで、自己水源(地下水)、兵庫県営水道 (浄水受水) 、阪神水道企業団(浄水受水)と水源 の多様化によるリスク分散が図られ、さらに、各 水源系統間を連絡管で結ぶことでリスク低減が図 人材育成について 3 られ、安定給水につながると考えています。 普段から維持管理に携わっていれば 本懇話会では人材育成について、今後の明石市水 こそ、災害時等の迅速な対応が取れる 道事業のあり方を考えるうえで重要視すべき論点 と思いますが、現状の人員で継続的・ と考え、将来の水源、将来的な施設配置、将来の 計画的に育成が可能なのでしょうか。 事業展望と並んで、水道事業に習熟した人材を継 大規模災害の備えとしてどのように 人材育成していくのか。 水道事業に係る高度で有益な技術、知 識は衰退化させてはならず、人材とと もに継続的に確保、高めていくことが 必要ではないか。 続的・計画的に育成することを提言しました。 広域化について 4 阪神水道企業団・神戸市から以外の受 本懇話会では、近隣の水道事業体における水源利 水も検討されたのか。 用状況を整理し、その中でも受水可能性があるも のとして、阪神水道企業団と神戸市からの受水、 及び兵庫県営水道からの受水量の増量について検 討しました。 上記以外では、加古川を水源とする工業用水道か らの受水可能性についても検討しましたが、受水 にあたり多大な設備投資(10km 以上の管路整備) が必要になること、また、浄水処理が必要になり、 施設の統廃合が出来ず、更新需要の増加につなが るため、比較検討の対象から除外しました。 神戸市以外の市とも共同化を検討し、 本懇話会では、今後も“柔軟な発想で新たな連携 委託化について 5 安全、安心、安定した水道事業を進め に取り組むこと”を提言しており、明石市水道部 るべきではないか。 での具体的な取り組みを提案しています。 民間活力の活用範囲の拡大の方向性 本懇話会では、今後のあり方(方向性)について はどのようなものか。 議論し、完全民営化や公設民営化を推進するので はなく、一定の技術水準を保ちつつ、業務効率化 に資するものについては、民間活力の活用を進め るべきと考えています。 具体的な官民の業務分担、民間委託の範囲につい ては、明石市水道部で検討すべき課題と考えてい シミュレーションの前提条件について 6 ます。 地下水の取水について、現状の揚水量 現在、地下水における塩水化のスピードは以前と の目安及び将来的(H45,H75)には 比べてやや穏やかになっている状態です。ただし、 どの程度揚水が可能との見解でしょ 今後も塩水化が徐々に進行していくことが懸念さ うか。 れるため、現状から 2 割程度は取水量を削減すべ きであると考え、条件設定しています。 県水の受水単価はどの取水量を基準 現状の申込水量である 33,800m3/日を基準にして にしているのでしょうか。 算出される受水単価で条件設定しています。 給水量について、工場など大口契約の 給水量の長期予測については、「水道施設設計指 動向は大きな変動要素であり、統計的 針」 (公益社団法人日本水道協会)の考え方に基づ な予測で試算できるものなのか。 き、統計的な試算を行いました。ご指摘のとおり、 工場など大口契約は大きく変動する可能性があり ます。本提言書案では、定期的なフォローアップ を行うことで、変動要素に対応すべきと考えてい ます。 新規水源について 7 阪神水道企業団の水になっても味は 阪神水道企業団は、琵琶湖・淀川を水源としてお 変わらないのでしょうか。 り、その流域面積から考えても、明石川に比べて 渇水には強いと考えられます。 阪神水道企業団の浄水場は 2 箇所(尼崎浄水場、 渇水には強いのでしょうか。 猪名川浄水場)あり、明石川浄水場と同様の高度 浄水処理を行っているため、味についても明石川 浄水場で浄水処理された水道水と同様であると考 農業用水の転用可能性も検討の余地 はありませんか。 えています。 また、農業用水(東播用水)の転用については、 農業用水の水源が呑吐ダムであり、県営水道と同 じ水源であることから、比較検討の対象から除外 料金について 8 しました。 今後水道料金は上がるのでしょうか。 今後は、人口減少による給水量減少等の影響もあ り、給水原価(1m3 の水道水を造り出すための費 用)は増加する見通しです。 本懇話会では、コスト縮減の方策として水源や浄 水場の統廃合を提言しました。今後は明石市水道 部において、送配水施設等の規模縮小(ダウンサ イジング)などを検討し、さらにコスト縮減を図 ることで、水道料金への影響を極力抑えていくべ 改築について 9 きと考えています。 浄水場の統廃合によって存続が決定 本懇話会では、今後の明石市水道事業の方向性を された浄水場については環境配慮型 左右する課題として、浄水場の統廃合を取り上げ 施設を目指すべきではないか。 ましたが、存続する浄水場の改築計画については、 今後、明石市水道部において環境配慮も含めた検 討がなされると考えています。 お問い合わせ 明石市水道部総務課経営企画係 電話番号 078-918-5064
© Copyright 2024 ExpyDoc