佐賀大学研究室訪問!! 農学部 附属資源循環フィールド科学教育研究センター 駒井 史訓 准教授 作り手・消費者に優しいものづくり! 野菜・花・果樹の新品種開発!! 【研究テーマ】 「野菜・花・果樹等における新品種の開発」 【研究概要】 駒井准教授の研究室では、農産物の新品種開発、特に野 菜・花・果樹等における新品種開発をメインテーマに研究を 行っています。 新品種開発については二つの手法があり、一つは従来の手 法である交配によるもの、もう一つはバイオテクノロジー (細胞操作等)を駆使した新しい手法です。駒井准教授はこ れらを使い分けつつ新品種開発を進めています。現在、駒井 准教授が品種登録をしているものは、申請中のものも含め7 つあります。 駒井准教授が研究を進めている新品種開発において特に開 発 が 進 ん で い る もの が、かん き つ 類 に お け る「さが んル ビー」の開発です。 この「さがんルビー」は、グレープフルーツをもとに開発 されたもので、農家の方々との協力のもと今年に入り商品化 出来るまでになりました。耐寒性がある為日本において栽培 しやすく、また日本で栽培されているかんきつ類(早生みか ん・デコポン等)の端境期に収穫・流通が可能な事から、駒 井准教授はこの「さがんルビー」に大きな期待を寄せていま す。現在、開発にご協力いただいた農家の方及びJAさがと 共に、市場への流通に向けて準備を進めています。 駒井 史訓 准教授 このように様々な新品種の開発を進めている駒井准教授 ですが、その開発の基幹にあるものは「品質は当然の事なが ら作り手、つまり農家の方々に優しい、有益な新品種を開発 する!」という理念です。 現在の日本における農業は、従事者の高齢化や採算がなか なか取れない、といったような諸問題が山積しています。し かし、駒井准教授が行っている研究の最終的な成果として、 これら日本の農業が抱える問題が打破されるのではない か!?との期待が膨らみます。 花の新品種開発においては、駒井准教授は「花粉の出ない ユリ」の開発を目指して研究を進めています。ユリの花粉は 服に付着すると非常に取れにくいという問題があり、現状で はユリを取り扱う生花店等がおしべを取り除く作業を行う事 で対処しています。駒井准教授はこういった負担を無くすべ く、無花粉のユリ開発についても力を注いでいます。 野菜の新品種開発においては、タマネギ・アスパラガス等 の開発を主に行われています。駒井准教授が以前開発を行っ たタマネギの中には、2006年まで放送されていた、日本テ レビ系列の「どっちの料理ショー」において特選素材として 紹介されたものや、現在、レストランチェーンの「ピエト ロ」にて実際に使用されているものもあります。 実用化例、応用事例 【特許等、固有技術】 「タマネギ新品種“北見交25号”(登録番号第10482号)」 「タマネギ新品種“さらり”(登録番号第10978号)」 「かんきつ類新品種“さがんルビー”(出願番号第21523号)」 さがんルビーの花 重量比較 さがんルビーの結実状態 さがんルビーの横断面
© Copyright 2024 ExpyDoc