安 全 デ ー タ シ ー ト

塩化水素/ TNI 00767 / 20150101
安
全 デ ー タ
シ ー ト
整理番号 TNI 00767
作成日 2005/12/1
最終更新日 2015/1/1
1. 化学物質及び会社情報
会
社 :大陽日酸株式会社
住
所 :〒142-8558
東京都品川区小山 1-3-26 東洋 Bldg.
担当部門 :SI 事業部
担 当 者 :平
博
司
電話番号 :03-5788-8695
FAX 番号 :03-5788-8710
緊急連絡先:SI 事業部(電話番号 03-5788-8550)
メールアドレス: [email protected]
ホームページアドレス:http://stableisotope.tn-sanso.co.jp
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化学物質
塩化水素
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製品名
塩化重水素(気体)
* 安定同位元素で標識された化合物は、標識核種及び位置により製品名称が異なりますが、
安全性データは非標識化合物と同一とみなします。従って、特に指定しない限り本シー
トに記載されているデータは、非標識化合物のデータを採用しています。
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2. 危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性:
火薬類
分類対象外
可燃性・引火性ガス
区分外
可燃性・引火性エアゾール
分類対象外
支燃性・酸化性ガス
区分外
高圧ガス
液化ガス
引火性液体
分類対象外
可燃性固体
分類対象外
自己反応性化学品
分類対象外
自然発火性液体
分類対象外
自然発火性固体
分類対象外
自己発熱性化学品
分類対象外
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健康に対する有害性:
水反応可燃性化学品
分類対象外
酸化性液体
分類対象外
酸化性固体
分類対象外
有機過酸化物
分類対象外
金属腐食性物質
分類できない
急性毒性(経口)
区分 3
急性毒性(経皮)
区分外
急性毒性(吸入:ガス)
区分 3
急性毒性(吸入:蒸気)
分類できない
急性毒性(吸入:粉じん)
分類対象外(粉じん)
急性毒性(吸入: ミスト)
区分 2( ミスト)
皮膚腐食性・刺激性
区分 1A -1C
眼に対する重篤な損傷・
区分 1
眼刺激性
呼吸器感作性
区分 1
皮膚感作性
区分外
生殖細胞変異原性
分類できない
発がん性
区分外
生殖毒性
分類できない
特定標的臓器・全身毒性
区分 1(呼吸器系)
(単回ばく露)
特定標的臓器・全身毒性
区分 1(歯、呼吸器系)
(反復ばく露)
環境に対する有害性:
吸引性呼吸器有害性
分類対象外
水生環境急性有害性
区分 1
水生環境慢性有害性
区分外
ラベル要素
絵表示又はシンボル:
注意喚起語:
危険
危険有害性情報:
熱すると爆発のおそれ(加圧ガス)
飲み込むと有毒(経口)
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吸入すると有毒(気体)
吸入すると生命に危険(粉じん及びミスト)
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
重篤な眼の損傷
吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ
呼吸器系の障害
長期又は反復ばく露による歯、呼吸器系の障害
水生生物に非常に強い毒性
注意書き:
【安全対策】
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
呼吸用保護具を着用すること。
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
ガスを吸入しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
環境への放出を避けること。
【応急措置】
吸入した場合、空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で
休息させること。
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレン
ズを容易に外せる場合には外して洗うこと。
皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
衣類にかかった場合、直ちに、すべての汚染された衣類を脱ぐこ
と、取り除くこと。
汚染された保護衣を再使用する場合には洗濯すること。
ばく露又はその懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けるこ
と。
飲み込んだ場合:直ちに医師の診断、手当てを受けること。口を
すすぐこと。
眼に入った場合、直ちに医師の診断、手当てを受けること。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
吸入した場合、直ちに医師の診断、手当てを受けること。
呼吸に関する症状が出た場合には、医師の診断、手当てを受ける
こと。
漏出物は回収すること。
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【保管】
日光から遮断し、容器を密閉して換気の良いところで施錠して保
管すること。
【廃棄】
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理
業者に業務委託すること。
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3. 組成・成分情報
単一製品/混合物の区分・・ 単一の化合物
化学名 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 塩化水素
含有量 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 99.999%以上
化学式又は構造式 ・・・・・・ HCl
官報公示整理番号 ・・・・・・ 化審法:
(1)-215
CAS番号 ・・・・・・・・・・・・ 7647-01-0
国連分類番号 ・・・・・・・・・・ 2.3 標札Gj
国連番号 ・・・・・・・・・・・・・・
1050
分子量 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 36.47
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4. 応急措置
目に入った場合 ・・・・・・・・ 直ちに流水で15分以上洗眼し、医師の手当を受ける。
皮膚に付着した場合 ・・・・ 直ちに汚染された衣服や靴等を脱がせ、付着部又は接触部を多量
の水を用いて洗い流した後、医師の手当を受ける。化学的中和は
行わない。
吸入した場合 ・・・・・・・・・・ 直ちに新鮮な空気の場所に移し、安静、保温に努め、速やかに医
師の手当てを受ける。呼吸が停止している場合には人工呼吸を行
い、呼吸困難な場合には酸素吸入を行う。口移し人工呼吸は、救
助者が中毒になる危険があるので避けた方が良い。
飲み込んだ場合 ・・・・・・・・ 多量の水で口をすすがせ、その後ミルク又は水を与え、医師の手
当てを受ける。吐かせてはいけない。
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5. 火災時の措置
消火剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・ ドライケミカル、炭酸ガス、水(但し、水を使用すると加水分解
による発熱とフッ化水素が発生する為、ガスの吸収と発熱を抑え
る充分な水量が必要である。)
消火方法 ・・・・・・・・・・・・・・ ガスの元弁、容器用弁等を締め、火災場所へのガスの供給を停止
する。容器が火炎にさらされると内圧が上がり破裂する危険があ
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るので、できる限り容器を安全な場所に移動する。必要に応じ、
散水して容器を冷却する。
消火活動上の注意事項 ・・ 容器又は弁が損傷した疑いのある時は、必ず空気呼吸器等を着用
して消火活動にあたる。
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6. 漏出時の措置
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 漏洩箇所、周囲の状況などを正確に判断し、付近の作業員および
所定の方式により、必要部署に連絡する。作業にあたっては、空
気呼吸器などの保護具を着用し、容器用弁の元栓等のガス供給系
を停止する。漏洩処置を行う場合、必ず漏洩箇所の風上側にて操
作する。容器弁からの漏洩時には、容器はシリンダーキャビネッ
ト又は容器収納筒に収納し、ガスの拡散を防止する。また、ハン
ドル、盲ナット、安全栓を増締めする。止まらないときは防災キ
ャップを取り付け、容器を開放された危険性のない場所に移動し、
メーカーに連絡の上で返却する。配管、設備から漏洩している場
合には容器弁を閉め、系内を不活性ガスで置換した後、漏洩箇所
を修理する。
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7. 取扱い及び保管上の注意
取扱い ・・・・・・・・・・・・・・・・ 高圧ガス保安法に準拠して作業する。換気の良い場所で使用する
こと。また、火気の近くでは絶対に使用しない。容器の粗暴な取
扱いをしないこと。容器を移動させる場合には、必ずバルブ保護
キャップを装着する。漏洩検知器を設置し、漏洩を早急に検知で
きるような対策を講じる。ガスを容器から取り出す場合には、必
ず減圧弁(圧力調整器)を用いる。容器は圧力を若干残した状態
で使用を止め、絶対に大気圧以下(負圧)としない。容器は、ガ
ス漏れのないことを確認した後、バルブのキャップを取り付け返
却する。空気より重い、極めて毒性の強いガスなので、漏れない
ように注意する。
塩化水素は、乾燥状態では非腐食性であるが、湿気があるとほと
んど全ての金属を腐食させるので、配管類に湿気が入らないよう
にする。万一容器を転倒させたり、強くぶつけたりした場合は、
漏れ検査を行う。吸湿性が強いため使用前後には必ず導管、装置
内を乾燥不活性ガスで置換する。
保管 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高圧ガス保安法に準拠して貯蔵する。充填容器、残ガス容器のい
ずれであっても貯蔵所に保管する。貯蔵所の周囲には火気、引火
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性、発火性物質を置かない。容器は40℃以下の温度に保ち、直
射日光の当たらない換気良好な乾燥した場所に保管する。容器は
ロープ又は鎖等で転倒を防止して保管する。
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8. 暴露防止及び保護措置
管理濃度 ・・・・・・・・・・・・・・ データなし。
許容濃度 ・・・・・・・・・・・・・・ 日本産業衛生学会:最大許容濃度 5ppm 7.5mg/m3
ACGIH TLV:
CEILING 5ppm
7.5mg/m3
OSHA PEL:5ppm(天井値)
IDLH:100ppm
保護具 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 空気呼吸器、耐腐食性保護服、耐腐食性手袋、耐腐食性眼鏡、耐
腐食性長靴等
設備対策 ・・・・・・・・・・・・・・ 容器置場、シリンダーキャビネットには漏洩検知器、局所排気シ
ステム、火災警報機及びスプリンクラーを設ける。容器を配管に
接続する場合には、容器バルブ最近傍に緊急遮断機構を備えるこ
とが好ましい。
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9. 物理及び化学的性質
外観等 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 無色透明の気体。刺激臭がある。
沸点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -85.03℃
融点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -114℃
比重 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.267(0.1MPa、25℃)
溶解度 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 水:84.2g/100g
臨界温度 ・・・・・・・・・・・・・・ 51.4℃
臨界圧力 ・・・・・・・・・・・・・・ 8.26MPa(81.5atm)
5.277MPa(52.08atm,30℃)
引火点 ・・・・・・・・・・・・・・・・ なし。
発火点 ・・・・・・・・・・・・・・・・ なし。
爆発限界 ・・・・・・・・・・・・・・ 不燃性。
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10. 安定性及び反応性
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 安定。湿気があるとたいていの金属を腐食し、水素(可燃性ガス)
を発生する。アルカリと爆発的に反応する。水に溶けて塩酸にな
り、各種金属を侵す。
(この時水素が発生する。)
酸素との混合気は、電気火花により次の反応を起こす。
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4HCl+O2->2Cl2+2H2O
フッ素と激しく作用して、フッ化水素と塩素を生じる。過酸化水
素により、酸化されて塩素を生じる。アンモニアと反応し、塩化
アンモニウムを生じる。
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11. 有害性情報
急性毒性 ・・・・・・・・・・・・・・ 一般的に上気道と眼を刺激し、高濃度のガスを吸入すると、肺水
腫等を引き起こして死亡することもある。また、眼に入る、又は
皮膚等に付着すると、組織が強烈に刺激され、失明、壊死が生じ
る。
50~100ppm:60分間の暴露に耐えられる最大濃度。
1300~2000ppm:数分間吸入で致命的。
LC50 4701ppm(30M)ラット
LC50 2644ppm(30M)マウス
慢性毒性 ・・・・・・・・・・・・・・ 繰り返し或いは長時間被爆すると、歯の腐食や皮膚の刺激が起こ
る。
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12. 環境影響情報
分解性 ・・・・・・・・・・・・・・・・ データなし。
蓄積性 ・・・・・・・・・・・・・・・・ データなし。
魚毒性 ・・・・・・・・・・・・・・・・ データなし。
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13. 廃棄上の注意
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 廃棄する時は多量のアルカリ(消石灰、ソーダ灰等)で中和した
後、多量の水で希釈し、処理する。継続かつ反復して廃棄する時
は、ガスの滞留を検知するための措置を講じる。廃棄した後は容
器弁を閉じ、容器の転倒及び容器弁の損傷を防止する措置を講じ
る。容器の廃却は容器所有者が法規に従って行うものであり、使
用者が勝手に行ってはならない。
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14. 輸送上の注意
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高圧ガス保安法に準拠して輸送する。容器には転倒、転落等によ
る損傷を防止する措置を講ずる。容器の輸送は専用の車両により
行うこと。使用済容器(空容器)を積荷する時は、容器全般につ
いて弁保護キャップ及びガス取出口金具を完全に装着する。容器
は充てん容器、残ガス容器に関わらず、積込み、荷下ろし、運搬
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に際しては細心の注意を払い、打撃、衝撃を与えないよう丁寧に
取扱う。車両等によって運搬する場合には、荷送人は運搬人にイ
エローカード(運送注意書)を交付する。その他、毒劇法、消防
法などの法令に定めるところに従う。
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15. 適用法令
労働安全衛生法 ・・・・・・・・ 腐食性液体
名称等を通知すべき有害物
特定化学物質第3類物質
毒物及び劇物取締法 ・・・・ 劇物
消防法 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 貯蔵等の届出を要する物質
高圧ガス保安法 ・・・・・・・・ 液化ガス、毒性ガス
麻薬及び向精神薬取締法・ 麻薬向精神薬原料
大気汚染防止法 ・・・・・・・・ 排出規制物質(有害物質)
特定物質
海洋汚染防止法 ・・・・・・・・ 有害液体物質(D類物質)
航空法 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 腐食性物質
輸送禁止
船舶安全法 ・・・・・・・・・・・・ 運送禁止
腐食性物質
高圧ガス
港則法 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 危険物・腐食性物質
危険物・高圧ガス
道路法 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 車両の通行の制限
外為法 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 輸出貿易管理令別表第ニ
輸入貿易管理令第4条第1項第3号
労働基準法 ・・・・・・・・・・・・ 疾病化学物質
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16. その他の情報
【参考文献】
半導体プロセスガス安全データ集・増補改訂版
特殊ガス工業会
SEMI スタンダード設備・安全性 部会 共著
SEMI ジャパン(1993)
ガス安全取扱データブック 日本酸素株式会社 マチソンガスプロダクツ
丸善(1988)
危険・有害化学物資プロフィル 100 及川喜久雄
14504 の化学商品
化学工業日報社
8/9
丸善(1987)
共編
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化学品法規制検索システム
GHS 仕様モデル SDS
日本ケミカルデータベース
中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター
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* この安全データシートは、各種の文献などに基づいて作成していますが、必ずしもすべ
ての情報を網羅しているものではありませんので、取扱いには十分注意して下さい。ま
た、含有量、物理及び化学的性質、危険有害性などの記載内容は、情報提供であり、い
かなる保証をなすものではありません。なお、注意事項は通常の取扱いを対象としたも
のであり、特殊な取扱いをする場合には、その用途・用法に応じた安全対策を実施して
下さい。
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