解析レビュー会 2015/3/11 国立天文台輪講室 Nano-JASMINE解析レビュー会 1 10:00~10:40 Nano-JASMINEチームリーダ挨拶 Nano-JASMINE解析レビュー会 2 出席者のご紹介 レビューア 氏名 所属 ご専門 海老沢 研(委員長) ISAS/JAXA X線天文学、宇宙科学アーカイブズ 山村 一誠 ISAS/JAXA 赤外線天文学、恒星物理学、「あかり」衛星のデータ解析 高田 唯史 NAOJ すばる望遠鏡データ解析、Gaia GENIUS外部レビューア 相馬 充 NAOJ 位置天文学・天文基準座標系・暦計算 宮下 尚 サイバネット モデル駆動技術・システム同定・ソフトウエア Nano-JASMINEチーム 担当 氏名リスト JASMINE検討室メンバー 郷田直輝、小林行泰、辻本拓司、矢野太平、山口正輝、白旗麻衣、原拓 自、田川寛通、手塚謙次郎、伊藤勇太、鹿島伸悟、宇都宮真 水沢地上局担当 亀谷収、浅利一善(国立天文台水沢) 東京大学バスチーム 稲守孝哉(東京大学工学系研究科中須賀研) 解析チーム 山田良透、荒井隆志(京都大学)、吉岡諭、澤上亮、多並直哉(東京海洋大 学)、穂積俊輔(滋賀大学) その他 西亮一(新潟大、サイエンスWG)、上田暁俊, VERA関係者 Nano-JASMINE解析レビュー会 3 レビュー会趣旨 • プロジェクトの自主的なレビュー • 打ち上げ後のデータ処理からサイエンス活動への準備態勢として、 漏れがないかの確認 • 解析チーム自身のマイルストーンとして • 計算機・アルゴリズム・ハードウエアなど幅広い方がいらっしゃるの で、基本的な説明から始める。Gaia(共同研究)の紹介も行う。 (午前) • 午後は、より中身に突っ込んだ説明を行う。 • これらの説明をもとに、上記の観点からレビューを行っていただく。 • 後日、委員長にて取りまとめてご回答をいただく。 Nano-JASMINE解析レビュー会 4 議事次第 • 第一部:位置天文解析(Introduction) 1. Nano-JASMINE衛星 2. 位置天文解析の一般的な説明 3. Nano-JASMINEデータ解析の体制と、東大・Gaia DPACとの役割分担、本日 のレビュー範囲 4. Gaiaの開発体制・Gaiaで明らかになっている問題点とその対応の紹介 • 第二部:NJチームの開発状況(レビュー対象項目) 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 要求とデータ処理の流れ 開発マイルストーン・JASMINE解析チームの開発組織 Nano-JASMINEにおける座標系・モデル ソフトウエアの仕様(データ受信からカタログまで、I/F定義含む。) 検証状況 公開の準備状況 打ち上げ後のマイルストーン(運用体制、データ処理計画) • 第三部:レビュー Nano-JASMINE解析レビュー会 5 10:10~ 第I部:位置天文解析 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 6 I-1 10:10~10:40 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 山田良透、30分 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 7 位置天文観測とは? らせん運動 星の天球面上の位置とその時間変化を測定。 位置、固有運動、年周視差 +特殊な動き らせん運動からの“ずれ” 惑星系、連星系、重力レンズ効果など 距離が分かる =>見かけの量から真の量への 変換がより信頼性高く行える 相空間内での情報が分かる =>現象の物理プロセス理解が 深まる 星の重要な基本情報 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 8 ~Dec 2015 Nano-JASMINE Data analysis Science using ultra small satellite Satellite I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 9 衛星開発:東大中須賀研との協力開始 ©酒匂 2003/04/11 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 10 打ち上げに関する事情 • • • • • • • • • • • • • 2008/5/15 MOU締結(2010年打ち上げ) 2010/2/26 打ち上げ契約(2011年8月打ち上げ) 2011/9/30 打ち上げ延期(2013年11月) 2012年9月 さらに遅れることが通知された(2014年6月~2014年12月) 2013/11/28 打ち上げ延期・再契約(2014年12月~2015年12月) 2014/2/3~2/23 ソチオリンピック 2014/2/24 ヤヌコビッチ政権崩壊、ロシアがクリミア半島軍事介入へ 2014年3月 fit check 予定(延期、5月、7月、9月・・・) 2014年6月 ワールドカップ(ブラジル)スタジアム・インフラ未完のまま開催 2014/7/17 ウクライナ上空でマレーシア航空機撃墜 2014/9/5 ウクライナ親ロシア派と政府間で停戦合意 2015/2/15 再度停戦合意するも、戦闘再開 2015/2/14~17 ブラジルはリオのカーニバルでお休み。 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 11 launcher company at Дніпропетровськ Eastern 3 states are stiiiiiiiiiill unstable kiev Kharkiv Luhansk Donetsk 2014/7/17 Crimea I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 12 NJデータ解析チームの体制 開発メンバー アドバイザ 現員 ~end FY2014 日本 山田良透(京大)、吉岡諭(海洋大)、 穂積俊輔(滋賀大) 多並、澤上(海洋大)、 原(NAOJ)、藤田(京大卒)、 荒井(京大) 山内(東大卒) 海外 Uwe Lammers、Jose Hernandez(ESAC)、Lennart Lindegren, David Hobbs, Daniel Michalik(Lund天 文台) 全般 Emmanuel Joliot, William O’Mullane(ESAC) AOCS 東大バスチーム、Sergei Klioner、 Alexey Btokevich (Dresden大) モデル 宮下尚(サイバネット) 初鳥陽一(IBM)* 制御 足立修一(慶応大) 伊藤(道浦)まゆみ*(慶応 大)、小野雅裕*(JPL) 統計 石黒真樹夫、池田志郎、高橋啓(統 数研) HW 小林行泰、白旗麻衣(NAOJ)、五十里 哲、酒匂信匡、尾崎直哉、中島(東 大) I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 旧 東大学生多数 13 Gaiaチームとの関係(1/2) • 2007/10よりスタート、2008/5:MOU(WOM-026) • アクセス権などの契約レベルの議論は打ち上げ日程決定後と考え ており、まだ明確化していない。メールベースでの合意はある。 • 相手方: • ESA研究者:Uwe Lammers、William O’Mullane, Jose Hernandez • ESA技術者:Emannuel Joliot, Mercedes Ramos-Lerate • 大学関係者:Lund大学、Lennart Lindegren, David Hobbs, Daniel Michalik • Gaia側のメリット • 当初はNJを用いたソフトウエアテストを想定していた • 今は、Calibration (Gaia is alone!) • HTPM (Hipparcosと共通の星を用いた固有運動の高精度化)で、明るい星は Nano-JASMINEしか観測できない。 , GAIA-CZ-TN-ESAC-WOM-026-1 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 14 Gaiaチームとの関係(2/2) • 日本メンバーはCU3 collaboratorとして登録されている • 山田(京大)、吉岡(海洋大)、郷田、矢野、原(NAOJ)、穂積(滋賀大)、五十里、 酒匂(東大)、丹羽 • Gaiaのメンバー専用リソースのほとんどにアクセス出来る。 • Industry restriction (企業の作成したドキュメントは見られない) • Gaiaチームが構築した開発環境中で、NJのソフト開発を実施 • Gaiaのソースコードは非公開だがアクセスできる。将来はGPLとなる予定。 • Gaiaのコアデータ解析の会合には2011年春以来ほぼ毎回出席 • GENIUS (EU-FP7予算:公開系、2013/10~2017/3)のfull partner • GAIA-ITN (H2020予算:ポスドクおよび将来計画、申請中)の academic partner I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 15 AGISについてはLL-077, Lindegren+, A&A 538 A78 NJへのAGIS適用はMCP-001 AGISの設計とNJへの適用 Scan型衛星の共通処理 衛星固有の処理 生テレメトリからtransit time tL etc. へ変換 GPDB Gaia Raw data IDT {tL、ζL,・・} AGIS NJIDT NJ Raw data 略語 AGIS : Astrometric Global Iterative Solution IDT : Initial Data Treatment G(or NJ) PDB : Gaia (Nano-JASMINE) Parameter DataBase I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 個別の衛星特有のパ ラメータはDBにカプセ ル化している。 Catalo gue NJPDB 16 衛星全体像 ミッション部(ペイロード) 観測装置(望遠鏡・検出器・検出器制御) ミッションデータ処理S/W HWとしては統合 山内、牛山、室岡、志村修論 バス部(サービスモジュール) 電源系(SAP、DC/DC、バッテリー・・) 制御系(RW・磁気トルカ―・・) OBC 通信系(通信機・通信アンテナ) センサー系(恒星・磁気・太陽) 熱系 構造系 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 17 仕様 33~38 kg 559mm x 559mm x 535mm 三軸安定 2年 太陽同期軌道(高度800km) LTAN 22:34:54 2014年12月~2015年12月 5.3cm 99.5 ° 1.67 m 0.5° × 0.56 ° 完全空乏裏面照射型CCD 1024 × 1152pixels ピクセルサイズ 15μm×15μm, 1.8秒角 × 1.8秒角 自転周期 100分 観測波長帯 0.6μm∼1.0μm 精度 ~3 mas @ zw = 7.5 N. Gouda, Scholarpedia JASMINE 質量 大きさ 姿勢制御 ミッション期間 軌道 打ち上げ 主鏡口径 2視野の相対角 焦点距離 視野 検出器 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 18 Nano-JASMINEの観測・解析手法 • 離れた二視野を同時観測 • Global astrometry • 星像中心の基準線通過時刻と scan面垂直座標を測定 • 統計精度1/100 pixelオーダー • 系統誤差1/600pixel以下 • 位置天文パラメータ、衛星姿勢、 較正パラメータを無矛盾に決め る。 Hoyer, P.J., Hog, E., Poder, I., & Lindegren L., A&Ap 101, 228—237(1981) “Derivation of positions and parallaxes from simulated observations with a scanning astrometry satellite” I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 図:CDR1資料 19 Lindegren 2010/10 Lecture EAS publication 観測方向の動き ミッション期間中に全天をカバー 太陽の動き スピン軸の動き Nano-JASMINEでは異なる運用をする可能性があ る。LTAN依存、現在検討中。 CDR1資料 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 20 Scan則とsky coverage 黄道座標系 黄道座標 D. Michalik, IAU289 動画はhttp://www.jasmine-galaxy.org/Figure/nj-triangular.avi、 http://www.jasmine-galaxy.org/nano-ja.htmlよりリンクがあります。 NJサイエンス 21 TDI (Time Delayed Integration) モード TDIモードで電荷を転送し、基準線通過時刻とscan面垂直座標を測定する 出力イメージ 衛星のspinに従って、星は焦点面上を移動。 そのまま撮像すると、星は手ぶれ状態。 CCDの読み出し用の転送を、 星の動きに同期させる(TDI モード)と、出てきた画像は長 時間露光静止画像と同じ。 ←CDR資料:初鳥 HIPPARCOSでは、光電管の前にスリットを置き、スリットによ るmodulationを使って、輝度の時間変化から星の中心線 通過時刻を算出した。 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 22 アストロメトリの精度 精度=σ, 口径=D, 波長=λ, ミッション期間=t, ミッション領域=Ω=4π, 視野面積=ΩFOV , 効率=ε ∝(λ/D)2 ∝D2 t (ΩFOV/Ω)×ε σ2=(回折限界)2 / (光子数) σ∝λ / (D2 t1/2 ΩFOV1/2ε1/2) 星像中心のみを観測 •大きな口径 •長いミッション期間 •広い視野 •高い効率 この他に、さまざまなシステム ノイズを除去する必要あり I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 図:Lindegren 23 誤差バジェット ラフな評価 Nano-JASMINE ICD-D103020 項目 大きさ(mas) 観測回数 最終精度へのインパ クト(mas) 回折 0.5×λ/D~1600 10万photon×40回 0.8 姿勢擾乱 880 〃 0.45 読み出し 6.5 40回観測 1 アルゴリズム誤差 5.6 〃 0.89 姿勢1 2.5 〃 0.40 姿勢2 3.4 〃 0.54 Basic angle 1 1 1 光行差 0.1 1 0.1 CTI 0.1 1 0.1 その他 0.1 1 0.1 2 (position) I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 24 Nano-JASMINE 撮像試験 M45 土星 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 25 αLeo(レグルス)星像拡大図 ■撮像試験: 回折第一リング 回折コア 回折限界性能の 星像を確認 (縦長のコア形状は、 望遠鏡開口で決まる 仕様) 視野(0.5°x 0.5°) =月1個分 26 HW試験 • FM開発完了2010/10/10 • 熱試験(国立天文台 ATC 大型クリーンルーム) • 振動試験(東大) • 質量特性試験(宇宙研) • 磁気試験(EMは東海大、FMは?) • アラインメント試験(国立天文台ATC 小クリーンルーム) • 運用訓練(東大) • 電気系・通信系全般 • 撮像試験(東大) I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 27 HWレビュー会 • 2006/11/21 PDR BBM試験完了、EM開発開始の審査、EM開発Go • 2009/10/01 CDR1 EM試験完了、FM開発開始の審査 • 2010/01/30 CDR2 FM開発Go • 2010/03/22 CDR3 搭載ソフト審査 • 2011/04/12 CDR4 地上系審査 • 2012/03/28 LRR1 運用訓練に基づく打ち上げ準備完了審査 • 2014/03/05 LRR2 • LRR3 TBD I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 28 代替打ち上げを検討中(1/2) • 2007/10/15~19 IAU248でNJ-Gaiaの解析協力に合意 • 2008/5 解析MOU • 2011/12 Michael Perryman 氏の仲介で代替機を探すも値段不調 • 2013/6/6~7 AGIS19にて、Gaia成功後にNJのESAサポートによる打 ち上げ可能性(立ち話) • 2013/12/19 Gaia打ち上げ成功後、メールベース議論開始 • 2014/7/7~8 CU9、ESA関係者より「正式ルートで申し入れてほしい」 • 2015/1/5 Michael Perryman氏から、必要なら再度仲介すると連絡 • 2015/1/6 「正式ルート」とのコンタクトに成功 • 2015/1/14 late 2017を受け入れ可能か打診 • 2015/1/29 受け入れ可能である旨返答 このページの記述は参考情報で、本レビューの対象ではありません。 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 29 代替打ち上げを検討中(2/2) • 2015/3/9 ESA国際調整担当者と会談 • 2週間でESA衛星側に状況を聞く、formalなプロセスは約1年かかる。 • δコストをESAが持つためには、ヨーロッパの科学者のbenefitが必要 • これまでに築いてきたGaiaチームとの良好な関係も手伝い、Gaiaからの期 待も大きい。 • 3月最終週(3/9から2w)ころに、データアクセス権の議論が必要。 • 4/8~10でGaiaチームのmeetingに出るので、その際先方とも話をしたい。 • Gaiaからの期待 • Bright stars • Validation このページの記述は参考情報で、本レビューの対象ではありません。 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 30 代替打ち上げのNJ解析に対するインパクト 項目 変更 インパクト 軌道高度 800km=>600km 擾乱が大きくなる。 衛星追尾が難しくなる。 寿命は大丈夫か? 当初より600~900kmを想定。 LTAN 22:30=>6:00 検出器の付けなおし。 各種試験のやり直し。 十分な撮像データが取得できるか? 打ち上げ時期 Dec 2015=>late 2017 Gaiaのマンパワーを期待しやすくなる。 小型JASMINEの開発フェーズと重なる。 時期の確実性が上がり、PDを勧誘しやすくなる。 このページの記述は参考情報で、本レビューの対象ではありません。 I-1 Nano-JASMINE衛星の概要 31 10:40~11:05 I-2 位置天文解析の一般論 山田良透、25分 I-2 位置天文解析の一般論 32 位置天文データ解析 像 星像中心 星の位置・運動 連星 表面輝度分布 衛星の位置・動き・姿勢 光学系 地球の重力場、磁気・大気・・ 変形 重力レンズ天体 𝑎𝑎:パラメータ ⃗ (四角で囲ったもの全て) 𝑏𝑏:独立変数(時刻など) 𝑓𝑓𝑖𝑖 𝑎𝑎, ⃗ 𝑏𝑏 = 𝑥𝑥𝑖𝑖 , 𝑜𝑜𝑖𝑖 = 𝑥𝑥𝑖𝑖 + 𝜀𝜀𝑖𝑖 迷光源 ノイズ源 光学系 検出器 min � 𝑎𝑎 𝑓𝑓𝑖𝑖 𝑎𝑎, ⃗ 𝑏𝑏 − 𝑜𝑜𝑖𝑖 𝜎𝜎𝑖𝑖2 2 𝑜𝑜𝑖𝑖 :観測値:各ピクセルのカウント 𝜀𝜀𝑖𝑖 :誤差 観測値から、最小二乗法でaを求める。 I-2 位置天文解析の一般論 33 最小二乗法とモデル • 解きたい物理現象(姿勢・軌道・星の運動)を指定しても、最小二乗 問題は定まらない。 • 物理現象を表現する「モデル」を指定して、初めて問題が定まる。 物理現象 モデル 星の運動 5パラメータでfit 衛星姿勢 姿勢Quaternionの区分的Spline関数 衛星軌道 チェビシェフ多項式による展開 星像 PSFのテンプレートを用意して主成分で展開 像面の変形 像面座標の多項式 chromaticity 色指数の一次式 ・・・・ I-2 位置天文解析の一般論 34 Manageable な問題への変更 星像中心 ピクセル値 カタログ 基準星の𝛼𝛼 � 𝛿𝛿 � 𝜋𝜋 � 𝜇𝜇⃗ 星の運動 連星 重力レンズ 表面輝度分布 衛星姿勢・速 度・位置、地磁 気・大気・重力 場・・・ 光学系・検出器 Hipparcos era Nano-JASMINE, Gaia, Hipparcos(new reduction) 理想形 APB-001 Y. Isasi, private communication I-2 位置天文解析の一般論 35 正規行列および行列反転における近似 source s1s2s3 ... attitude a1 a2 a3 calibration ... c 0 0 0 0 NJ / Gaia Source (2.5·106 /5·109) Filled Sparse Zeroes Attitude (7·106 / 4·107) calibration (~102/~106) I-2 位置天文解析の一般論 36 HIPPARCOSで得られた知見 ―衛星に作用する外部トルクと姿勢モデル― 太陽輻射圧 重力傾斜トルク 地球磁場と衛星残留磁気による磁気トルク 地球アルベドによる輻射圧 粒子の衝突 磁気トルク ほぼダイナモ成分(internal field)で several×10-7T、external(異常)成分 は小さい(10-7T以下) 太陽輻射圧 Constant torque. Solar panelの-5.6μNmがほぼ全部。観測値-6.1μNm 太陽パドルを詳細にモデル化 重力傾斜トルク 球対称な地球モデルで十分 変形効果はperigeeで10μNm、1桁下。 ほかのところでは2桁~3桁下。 Ref. Hipparcos New Reduction 衝突 2mas s-1でscan速度の変化が観測 30kms-1で1.5mのところに衝突⇒1μg以下 I-2 位置天文解析の一般論 37 モデルを改良すれば精度 が良くなる例 旧解析 モデル 𝑓𝑓𝑖𝑖 𝑎𝑎, ⃗ 𝑏𝑏 = 𝑥𝑥𝑖𝑖 𝑎𝑎:モデルのパラメータ ⃗ 𝑏𝑏:独立変数(時刻など) Hipparcos catalogue@1997 FOV1 FOV2 新解析 New Reduction@2007 スピン回転は連続ではない。Micro meteorite hit で不連続に変化する場合がある。 スピン軸指向擾乱も場合によっては無視できな い。 二視野の相対角度の変化が見つかった。 衛星はスピン軸の周りに連続的に回転する。 回転速度は擾乱を受けるかもしれないが、スピ ン軸そのものの擾乱はない(同じオーダーで擾乱 が存在してもデータへの影響は小さい) qx(t) .... another cubic .... a cubic polynomial polynomial spline 二視野の相対角度は大円4~5周の間動かない。 tk−1 I-2 位置天文解析の一般論 tk knot sequence tk+1 t 38 ノイズのモデル化に関する検討 時間 像面位置 NAOJ水沢での星 像中心推定実験 像面位置 説明変数と誤差の相関 𝑦𝑦𝑖𝑖𝑖𝑖 = � 𝑎𝑎𝑗𝑗 𝑋𝑋𝑗𝑗 + � 𝑏𝑏𝑚𝑚 𝑍𝑍𝑖𝑖−𝑚𝑚 + 𝑤𝑤𝑖𝑖𝑖𝑖 HILSデータをもと にしたモデル化 (慶応大、IBM) 石黒+、統数研彙報30 Proc. SPIE 2000, FAME Yano+, PASP 821 誤差の自己相関 𝜀𝜀𝑖𝑖𝑖𝑖 I-2 位置天文解析の一般論 σ 時間 log N 像面位置 「隠れたパラメータ」を探す Over fit / under fit 系統誤差が残ると精度が1/√Nで 良くならない。誤差白色化が必要。 誤差に相関はあるか? 共分散行列は既知か? 39 Hipparcos衛星 可視時間(データダウンリンク)が確保できない 放射線の強いバンアレン帯を頻繁に通過する 大気のドラッグを頻繁に受ける 地磁気の影響を受ける 熱環境の変動が激しい 液体燃料が残っていて運動のモデル化が難しい 慣性モーメント・重心位置がノミナルと異なる 軌道投入失敗後は、ESAから「プロジェク トを終了せよ」という圧力もあった I-2 位置天文解析の一般論 40 位置天文: 解析の重要性、ミッションの特殊性 普通のミッション プロジェクトの成功 ミッションの成功 位置天文ミッション システムの成功 Hipparcos衛星 プロジェクトの成功 軌道投入失敗 解析の改良でより広い「システ ム」をあとから許容可能にした ミッションの成功 システムの成功 I-2 位置天文解析の一般論 41 11:05~11:20 I-3 Nano-JASMINEデータ解析の 役割分担 山田良透、15分 I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 42 運用 2015/12 2016/1 衛星・地上シス テム動作確認 2018/1 ノミナル運用2年 地上システ ム動作確認 2019/1 オプション運用1年 後期運用 HKデータ受信・解析 観測装置 動作確認 搭載観測装置不具合調査 科学データの受信 一次処理 解析(星像中心計算、軌道・姿勢モデルfit、AGIS run) AGIS 不具合アドバイス 2017/11 2017/12 DPAC 水沢 東大 ミッション 2019/12 I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 deorbit 2020/12 43 データ処理の流れ Nex page I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 44 Validation, 公開 NJのデータ解析の体制と役割分担 ミッションチーム担当 本日のレビュー項目 受信: 東大、水沢、キルナ AGISのモデル 一次処理 IDT AGIS {tL、ζL,・・} internet Gaia DPAC開発 runは日本チーム Catalo gue AGIS NJIDT NJ Raw data 東大開発・運用 一次処理 星像:数値、時刻 姿勢:時系列 軌道:推定後時系列 NJPDB Core processing IDT I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 PDB 公開 45 Nano-JASMINEの解析 (P.40の各パート処理内容) 物理変換 ノイズ IDT 物理変換 物理変換 星像𝑝𝑝𝑖𝑖𝑖𝑖 (pixel値) 時系列 IDT ー ダ ウ ン リ ン ク デ 𝑝𝑝𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑓𝑓 𝑢𝑢, 𝑣𝑣, 𝑓𝑓𝑚𝑚 PSFの形状 (主成分の係数𝑓𝑓𝑚𝑚 ) 星像中心 𝑢𝑢, 𝑣𝑣 係数初期値 係数初期値=仮 置き値 タ 参照カ タログ 物理変換+ モデル推定 時系列 東大 担当範囲 iteration IDT 天体リスト 初期値 係数初期値 ミッションチーム I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 𝑢𝑢, 𝑣𝑣 AGIS 𝑘𝑘 = 𝑓𝑓 𝑎𝑎𝑖𝑖 , 𝑐𝑐𝑖𝑖 , 𝑠𝑠𝑖𝑖 Spline係数𝑎𝑎𝑖𝑖 姿勢 多項式係数𝑐𝑐𝑖𝑖 校正 5 parameter𝑠𝑠𝑖𝑖 天体 Chebyshev係数 軌道 Gaia DPAC 46 東京大学の一次処理の内容 • 複数のアンテナからダウンリンクされたデータを順番に並べる • データエラーや欠損があれば再送等を行って補完する • データの種類によって、必要なものは工学値変換や推定等を行って、 データベースあるいはファイルで提供する。 データ 処理 形式 星像ピクセル値等 そのまま DB 星像のTDI方向各列の時刻 GPS時刻に変換 DB ノイズ情報 オンボードで処理されたものをそのまま DB 姿勢quaternion そのまま DB 軌道 GPSデータを軌道解析の後、座標系とファ イル形式を変換してファイル渡し ファイル HK 必要なものは工学値変換後提供 DB / ファイル 米原,システム検討会資料2013/1/16 I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 47 IDT (Initial Data Treatment software)の構造 参照カタロ グ(UCAC3) MDB:source 太陽系天 体カタログ 東大DB (星像) クロスマッチ 星像中心推 定処理 東大DB (姿勢) 東大座標=> Gaia座標変換 Quaternion の Spline係数 東大DB (推定後軌道) Chebysh ev係数 I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 MDB: astroelementary MDB: attitude MDB: ephemeris 48 AGISの役割 • 衛星の仕様をPDBから読み込む • AstroElementaryを観測とし、source、姿勢、calibrationの観測方程式 をiterativeに解く。 • AstroElementary:各星像の縦横の中心座標とクロスマッチによって得られた 星ID • Source: 各IDに対応する星の位置天文5パラメータ • 姿勢: 姿勢quaternion(連続関数)はspline補完されている。その係数。 • Calibration: 像面のゆがみ、放射線の影響などのモデル多項式の係数。係 数は区分的定数。 • 軌道情報は、光行差の補正に用いられている。 I-3 Nano-JASMINEデータ解析の役割分担 49 11:20~11:30 I-4 Gaiaの開発体制・Gaiaで明ら かになっている問題点とその対 応 山田良透、10分 i-4 Gaiaの開発体制 50 http://www.cosmos.esa.int/web/gaia/dpac/consortium Gaiaの開発体制の紹介(組織) GST (Gaia Science Team) (Staring committee) DPAC Data Processing and Analysis Consortium CU1 ・・・ CU3 ・・・ CU9 AGIS ・・・ IDT 1年ごとのマイルストーン管理 半年ごとのマイルストーン管理 各CUには約100名が所属 各人は平均2つ程度のCUに所属 ∴全体で約500名 ヨーロッパ全土の大学・研究機関の研究者の組織 i-4 Gaiaの開発体制 51 Gaiaの開発体制の紹介(Documentation) DPAC Wiki 会議の案内・会議資料共有等(メンバーが自分で更新) LiveLink 担当者により管理される技術ドキュメント web 担当者により管理される。”Image of the Week”、”Gaia people”, “Gaia blog”・・・ i-4 Gaiaの開発体制 52 Gaiaの開発体制の紹介(Development) LDAP 各サービスで共通のユーザー・パスワードが使える svn バージョン管理システム Full java Object指向言語でなければならない、無料の処理系 (Eclipse) 同じ開発環境を想定、無料・高機能な開発環境 Software common Build.xmlのターゲット名やantのバージョン等を規定 Java Native I/F Javaを使い慣れていないユーザーを取り込む仕組み Ivy Javaのライブラリをサーバーへ自動でとりに行く仕組み NEXUS Maven(ライブラリのバージョン管理)レポジトリ管理 mantis Issue tracking system 外部library derby, fits, jetty, jfreechart, jhealpix, GaiaTools(MTL-015)等多数 Junit Test first Hudson Nightly run データベース Derby, Caché(インターシステム社) i-4 Gaiaの開発体制 53 Gaiaの開発体制の紹介(man power / AGIS) 開発全般 ESA技術者 ESA研究者 A. Hutton U. Lammers, (W. O’Mullane) Gaia operation G. Gracia, J. de Bruijne, A. Brown F. Mignard, L. Lindegren, U. Bastian 位置天文 データベース 大学・研究所 H. Siddiqui J. Hernandez AOCS D. Hobbs 相対論 A. Butkevich, S. Klioner, A. Bombrun, H. Steidelmuller, R. Bachchan Science application P. McMillan, D. Michalik Graphics E. Joliet test M. Ramos guest Y. Yamada i-4 Gaiaの開発体制 54 Gaiaの現状 • 打ち上げ、19 Dec 2013 • ノミナル運用(5年)開始、19 Jul 2014 • 不具合 • • • • 数本づつあるMicro スラスタ―、化学スラスターのうち各1本が使用不可 たまにVPU(Video Processing Unit、検出器データ処理部)がリセットする、 APR(Array Power Regulator)のスイッチが切れる MPS(Micro Propulsion Subsystem)のバイアスがドリフトする • 前回紹介した4つの不具合 問題 原因・解決策 Gaiaが暗い 地上からの観測時間を確保 鏡が曇っている 水蒸気除去の運用を定期的に行う 迷光がある 影響が少ないので放置 Basic Angleが変動している モデル化を行う。 • その他、micro meteorite hitの頻度が予想より高く、姿勢fit精度悪い。 • 達成精度(ODAS)、0.6mas@G=15 (目標0.3mas@G=15に届かず) i-4 Gaiaの開発体制 55 12:45~ 第II部:NJチームの開発状況 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 56 12:45~13:00 II-1Nano-JASMINEの要求とデー タ処理の流れ 山田良透, 15分 本章ではどういうデータが必要かという要求のみで、データのqualityに関する要 求はII-4でまとめる。 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 57 上位要求 • Nano-JASMINEは技術実証衛星として、日本初の位置天文衛星を Hipparcosと同程度の精度(1masオーダー)で位置天文パラメータ(α、 δ、μα、μδ、π)を決めることを目標とする。(ICD D1020) 仕様項目 1mas出すための要求 現状値 口径 6cm 5.3cm 運用デューティー 90% 85% 姿勢安定 ランダムで1σの要求値 分布則は不明 姿勢則 滑らかなスピン軸移動 角速度はStep的変化 温度安定 0.1K 0.4K(試験結果の最悪値) • 現状の仕様を受け入れても、3mas、3mas/yr程度の精度は達成する ことがAGISシミュレーションで確認できたので、3mas、3mas/yrを要 求とする。 YY-001 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 58 明るさと精度の関係 ここを要求値にしている II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 光子ノイズのみ 59 Magnitude distribution(参考) V I mag(UCAC3) .. z G 1 21 114 2 88 369 3 278 687 4 988 1,045 5 3,000 2,569 6 8,600 12,047 7 24,700 57,593 8 68,000 184,000 9 120,000 530,000 10 350,000 1,408,000 11 1,410,000 3,276,000 12 3,710,000 13 9,310,000 5M-8M 14 22,300,000 14M-20M 54,300,000 31M-45M 60 15 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ Nano-JAMINEサイエンス • 全天50万個の星 • 星形成領域での星の位置と固有運動 • 例えば、オリオン領域での大質量星の固有運動 • =>個々の大質量星の形成場所や形成起源の研究 • 変光星の種類、種族による運動の違い。 • *zwバンドの有効性を活かし、ヒッパルコスでは見えなかったすこし遠くのミ ラ型変光星の運動が見えてくる。 • 太陽系近傍の変光星、星団の固有運動を用いた近傍の銀河力学、 渦巻き構造 • 運動情報による星団の同定。星団に属する星の同定と星形成史。 • 近傍の共鳴軌道の判別=>天の川銀河の力学構造を反映 • 周期が6年から40年程度の明るい連星の判別と軌道要素の解明 • 北極星、アルビレオ、アルクトゥールスなど • Gaiaのキャリブレーションとしても意義がある。 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 61 Nano-JASMINEの解析 (P.41と同じ) 物理変換 ノイズ IDT 物理変換 物理変換 星像𝑝𝑝𝑖𝑖𝑖𝑖 (pixel値) 時系列 IDT ー ダ ウ ン リ ン ク デ 𝑝𝑝𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑓𝑓 𝑢𝑢, 𝑣𝑣, 𝑓𝑓𝑚𝑚 PSFの形状 (主成分の係数𝑓𝑓𝑚𝑚 ) 星像中心 𝑢𝑢, 𝑣𝑣 係数初期値 係数初期値=仮 置き値 タ 参照カ タログ 物理変換+ モデル推定 時系列 東大 担当範囲 iteration IDT 天体リスト 初期値 係数初期値 ミッションチーム II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 𝑢𝑢, 𝑣𝑣 AGIS 𝑘𝑘 = 𝑓𝑓 𝑎𝑎𝑖𝑖 , 𝑐𝑐𝑖𝑖 , 𝑠𝑠𝑖𝑖 Spline係数𝑎𝑎𝑖𝑖 姿勢 多項式係数𝑐𝑐𝑖𝑖 校正 5 parameter𝑠𝑠𝑖𝑖 天体 Chebyshev係数 軌道 Gaia DPAC 62 IDTのI/F条件 • 東大DB (入力I/F) • • • • • • 形式:軌道以外はMicrosoft SQL サーバー(スキーマは別途定義されている) 姿勢quaternionの時系列(2秒ごと) 軌道時系列(軌道推定後、OEM形式のファイル渡し、毎30秒ごと) 星像のピクセル値・背景値とピクセルの縦・横座標 校正光源データ(LED光源を一瞬光らせて、1024pixel積分した値。) 全画面データ(たまに画像1/4枚分程度の全画像を降ろす) • MDB (AGISのMain データベース) (出力I/F) • 形式:Derby (スキーマは別途定義されている) • 推定パラメータ初期値 • 姿勢のSpline係数 • 軌道のチェビシェフ係数 • 観測ソースのリスト • 観測=星像中心(ソースリストのIDを付与) II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 63 μas 星像中心精度(performance curve) IDTの要求 • 要求 等級 • 東大DBの姿勢時系列データをAGISの姿勢パラメータ(Spline係数)に変換す る。東大の座標系とAGISの座標系の変換を行う。 • 東大DBの軌道時系列データからAGISの軌道パラメータ(チェビシェフ多項式 の係数)に変換する。GPS時刻をICRS時刻へ、4μ秒精度で変換する。 • 各星像のpixelデータとたまに取得される校正データから、星像中心を performance curve(右上, JDB-053)で示される精度で導出する。 • 観測される星のリストを作成する。 • 星像の星同定を行い、前項のリストに書かれているIDを付ける。 • 参考 • Performance curveで与えられた星像中心精度があれば、姿勢・軌道に1分 角、100m程度のランダムな誤差を与えても、3masが達成されることが、シ ミュレーションで確認されている。 • Performance curveは、計算値をGaiaドキュメントに示された多項式でfitした もの。 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 64 AGIS NJの適用とIDTの要求 各点の生の誤差 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 65 達成精度(シミュレーション、stdev) 2年、9等 2年、7.5等 3年、7.5等 α精度(mas) 5.99 3.68 2.72 δ精度(mas) 5.72 3.51 2.64 π精度(mas) 7.68 4.73 3.42 μα精度(mas/yr) 11.3 6.97 3.43 μδ精度(mas/yr) 10.4 6.3 3.30 X姿勢精度(mas) 4.17 2.57 2.59 Y姿勢精度(mas) 4.96 3.05 2.98 Z姿勢精度(mas) 4.23 2.60 2.53 1h51min 2hr30min 47min 計算時間 II NJチームの開発状況 > 1 Nano-JASMINEの要求とデータ処 理の流れ 66 13:00~13:05 II-2 開発マイルストーン・ JASMINE開発チームの開発組織 山田良透、5分 II NJチームの開発状況 > 2 開発マイルストーンと組織 67 マイルストーン 今日 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 残開発課題の整理 残開発の実施 解析系運用訓練 公開系の準備(※) サイクロンによる打ち上げ予定日 キャリブレーション・姿勢系詳細解析 公開系の準備(※) ソユーズによる打ち上げ予定日 モデル駆動開発 ※:web program そのものの準備は完了しているが、昨今のセキュリティー問題のため、いったんサー バーを停止している。公開時期が決まったら、Linux、Apache、Tomcat等のバージョンを決め、公開系の構 築、移植を行う。 II NJチームの開発状況 > 2 開発マイルストーンと組織 68 NJデータ解析チームの組織(P.12と同じ) 開発メンバー アドバイザ 現員 ~end FY2014 日本 山田良透(京大)、吉岡諭(海洋大)、 穂積俊輔(滋賀大) 多並、澤上(海洋大)、 原(NAOJ)、藤田(京大卒)、 荒井(京大) 山内(東大卒) 海外 Uwe Lammers、Jose Hernandez(ESAC)、Lennart Lindegren, David Hobbs, Daniel Michalik(Lund天 文台) 全般 Emmanuel Joliot, William O’Mullane(ESAC) AOCS 東大バスチーム、Sergei Klioner、 Alexey Btokevich (Dresden大) モデル 宮下尚(サイバネット) 初鳥陽一(IBM)* 制御 足立修一(慶応大) 伊藤(道浦)まゆみ*(慶応 大)、小野雅裕*(JPL) 統計 石黒真樹夫、池田志郎、高橋啓(統 数研) HW 小林行泰、白旗麻衣(NAOJ)、五十里 哲、酒匂信匡、尾崎直哉、中島(東 大) II NJチームの開発状況 > 2 開発マイルストーンと組織 旧 東大学生多数 69 13:05~ II-3 Nano-JASMINEにおける座標 系とモデル II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 70 II-3-1 13:05~13:25 Nano-JASMINEにおける座標系(吉岡、20分) • 空間座標の基準 • 何種類の座標があってどう変換するのか • 衛星のxyzの定義(東大、Gaia) • 時刻の基準 • SK-012, ICD 204020, http://www.gps.gov II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 71 NJにおける座標系 • 空間座標系 • • • • • 基本的にGaiaに倣う The International Celestial Reference System (ICRS) and the BCRS The Center-of-Mass Reference System (CoMRS) The Scanning Reference System (SRS) . The Field-of-View Reference Systems (FoVRS) FoVRS1&FoVRS2 Focal-Plane Reference System (FPRS) • 時間座標系 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 72 BCRS (the Barycentric Reference System • 太陽系重心基準座標系 (一般相対論的座標) • その空間成分がICRS (International Celestial Reference System) • その時間成分がTCB (Barycentric Coordinate Time) II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 73 ICRS (International Celestial Reference System) • 原点は太陽系重心 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 74 CoMRS (Center-of-Mass Reference System) • 衛星ともに移動する非回転座標系 • 原点は衛星の重心 • ICRSとの間の変換は、非回転の一般相対論的ローレンツ変換にな る II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 75 SRS (Scanning Reference System) • 衛星の機体とともに移動し、回転する座標系(機体座標系) • 原点は衛星の重心 • 衛星の姿勢 (atttitude)はCoMRSからSRSの変換を与える II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 76 FoVRS (Field-of-View Reference Systems) • NJの2つの視野に対応して、2つのFoVRSがある • SRSをスピン軸の周りに ±𝛾𝛾/2 回転して得られる 𝛾𝛾: Basic Angle II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 77 FPRS (Focal-Plane Reference System) • CCD上の焦点面を基本とした座標系 • FoVRSからの変換は打ち上げ後のキャリブレーションで決定 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 78 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 79 空間座標系の変換 • PositionはICRF (BAS-003) • 衛星の位置を変換する必要がある。 • 機体座標は東大の座標系と異なっているので注意 • 春分点等の暦の詳細はとりあえずIDTでは関係ない。 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 80 Nano-JASMINE ICD 204020 機体座標系 Gaia座標系 東大座標系 +z軸:ハードウエアconfiguration から決めている。結果としてス ピン方向は−𝑧𝑧方向。 Y方向 X方向 XとYは、ほぼ視野方向にある衛 星パネル面がX方向とY方向に なるよう、右手系で定める。 Y軸はXとZから右手系 になるよう定める。 Y方向 X軸は二視野の 丁度真ん中の方 向と定める。 X方向 Z軸は、二視野と垂直方向に、スピン 方向が+𝑧𝑧になる方向に定める。 この二つの座標系の変換quaternionは、attitude.AttitudeFromTelemetryクラス内 にQGtoUTとして定義している。 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 81 時間座標系の変換 • 時刻はTBC(Bari Centric Time, SK-012) • GPS時刻からの変換が必要 • GaiaToolsに関数が用意されているので、これを用いて変換。 • Nano-JASMINE精度ではオフセット値の変換だけ。 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 82 TAI International Atomic Time たくさんの原子時計を用いて決定した、統計的な時刻。単位はSI単位系の秒。 BIPM (International Bureau of Weights and Measures)により管理。 UT Universal Time(世界時) 真夜中を0時として、平均太陽日で進んでいく時刻。昔で言うグリニッジ標準時 (GMT)を詳しく再定義しなおしたもの。GMTは学術的には消滅。UT0は経度0の 場所における地球回転に基づく時刻で遠くの恒星の日収運動から観測、UT1 はUT0に地球の局運動の補正をしたもの、UT2はUT1に地球自転変動の補正 をしたもの。 UTC Coordinated Universal Time 世界協定時 TAIを放置すると地球の自転が遅くなるので、UT1と1棒以内の差を保ち、Taiと の差が1秒の整数倍であるものとして定義した。JST = UTC + 9時間 TDT Terrestial Dynamical Time TAIで1977年1月1日0時0分0秒を力学時で1977年1月1.0003725日とし、TTの 1日は平均海面における原子時計による秒の86400倍と定義する。 この定義により、TT-TAI=32.184sec TDB Barycentric Dynamical Time 地球表面ではなく、太陽系重心中心において TT (TDT)と同様に定義された時 刻。 Geocentric Coordinate Time 地球の重心におけるTT。 一般相対論的効果である、重力ポテンシャルによる 時計の進み方の違いを補正する。TCG - TT = Lg x (JD -2443144.5) x 86400sec, with Lg = 6.969291e-10. TCB Barycentric Coordinate Time 太陽系重心における TB(TDB)。重力ポテンシャルによる時計の進み方の違い を補正。 TCB - TDB = Lb x (JD -2443144.5) x 86400 s with Lb= 1.550505e-08 JD ユリウス日 紀元-4712年1月1日から数えた日数。 MJD Modified JD MJD = JD - 2400000.5 GPST GPS時刻 2011/5/27でUTC – UTC(USNO) = 4.3nsのオフセットを持つ。 TCG TAI TT(TDT) UTC TCG GPST GPS時刻以外はISAS松本さんの京大でのページ(2006年)、GPS時刻は国土地理院。 TCB 83 GPS時刻について • GPS観測値は,帯域の都合で,30秒~1分間隔程度でダウンリンク • 後処理は,6時間アークでのバッチ処理 • 軌道モデルから時間間隔は自由に選らんでプロパゲート可能 • ただし,バッチ処理という性質上,アークの切れ目では,位置情報が急に飛 ぶことになる。(直前のアークの最終値と,次のアークの初期推定値との差 があるため.) • GPSによる位置推定の誤差範囲以内(数メートル)で,問題にはなら ない。 • 衛星位置の座標は,ECEF。厳密に定義するのであれば,ITRF (http://itrf.ensg.ign.fr/)と等価。 • TCG2TCB(TT2TCG(TAI2TT(GPS2TAI(nsGPS, epoch), epoch), epoch), epoch)::long SK-012, gps.gov II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 84 時刻精度 周回角速度 100分/360度 4.63ミリ秒/秒角 約μ秒精度 精度要求数m秒角+マージン~10−4 秒角 Gaia参考値 周回角速度 6時間/360度 地球の太陽に対する公転速度 𝑣𝑣 の効果を考えると、 衛星の地球周回あたり30μ秒程度の遅れになる。 16.7ミリ秒/秒角 約10n秒精度 精度要求数μ秒角+マージン~10−6 秒角 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 85 II-3-2 13:25~13:35 Nano-JASMINEにおけるモデル(山田、10分) General Calibration Model 光学計算で作成されたテンプレートの主成分展開 迷光・背景 背景レベルは定数 or 空間一次式(TBD) 検出器 後で示す効果を考慮する ジッター 姿勢のジッターによるPSF変形を考慮する。 像面のゆがみ 適切な時定数を持つ空間2次程度の多項式 Chromaticity 色指数の一次式 放射線 等級の3次式 変更できる IDT PSF形状 AGIS 姿勢 区分的b-Spline 軌道 チェビシェフ多項式 星の運動 5パラメータで表現できる。 II NJチームの開発状況 > 3 Nano-JASMINEにおける座標系と モデル 変更できない STT ミスアラインメント 基準星をもとに補正。時定数はTBD 86 13:35~ II-4 ソフトウエアの仕様と検証 137分 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 1 受信データと一 次処理 87 II-4-1 13:35~13:41 受信データと一次データ処理(山田、6分) • 要評価項目:以下のデータのI/F定義が必要なレベルでなされてい るか? • 星像 • 姿勢 • 軌道 • ソースリスト • 全画面 • ノイズ積分値 • 温度 • システム検討会資料2013/1/16(米原) II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 1 受信データと一 次処理 88 テレメ蓄積量見積もり 計算参考データ 実際のオーバーヘッドを考慮した取得 されるデータ量の見積もり 1回のサーベイにおける発生データ量 (50MB程度)はミッションデータ記憶容量 (1GB程度)に対して十分に小さい 星の分布によるデータの増減も許容できる (最大量が連続しても20日分を保管可能) 10等級以上はミッションデータの 選択的なダウンリンクが必要 テレメバス データ効率 202 / 218 テレメミッション データ効率 114 / 116 一日サーベイ数 2周×6回 一日の発生 バスデータ 7.5[MB] 一日のダウンリンク テレメデータ量* 19.9[MB] * 一日30分の通信時間 一日の発生テレメデータ見積もり(バスも含む) データ最大サーベイ時のスキャン経路 平均 最大 蓄積データ[9等級まで] 13.8[MB] 23.6[MB] 蓄積データ[10等級まで] 24.4[MB] 50.7[MB] 89 軌道、姿勢データ Attitude 時刻 姿勢quaternion 角速度 位置 単位: GPS time と ICRF(STTはHipparcos星表をもつ). 精度要求:1mas => interval (30sec TBD) Orbit t x y z vx vy vz clock_offset covariance OEM形式のファ イル渡し GPS時刻とICRF Space separated text file. 30 seconds interval Unit: GPS time and WGS84 (one of ECEF, equivalent to ITRF(http://itrf.ensg.ign.fr/) Aberration < 1mas => several 100m (pos) in SSO. 1m accuracy will be tested for small JASMINE. II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 1 受信データと一 次処理 90 星像データ・校正光源データの形式 • 星像 • ピーク探索及びピークのカウント数でthresholdを設けて切り出す。 • NAL x NACpixelの大きさに切り出した星像 • 5≦NAL≦15、9≦NAC≦25で、ピークのカウント数ごとに3段階のサイズを指定で きる。指定は運用中に変更することができる。 • AL方向各列ごとに、TDIを行った時刻(GPS PPSとオンボードクロックより生成) • AC方向各行ごとに、15pixel分の近似median値(背景値の関数だと仮定) • 右上のAC位置が同時にダウンリンクされる。 • 全部を一度読みだしてオンボードで処理する 方法は、Gaiaに比較して良い(Floor van Leeuwen) • 参照光源データ • LED光源を一瞬光らせて、1024pixel積分した値。 • 全画面データ • たまに画像1/4枚分程度の全画像を降ろす II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 1 受信データと一 次処理 91 II-4-2 13:41~14:55 Input: 東大DB読み込み(多並、14分) 初期解析データをIDTへ受け渡し • 目的 東京大学のデータベース上に保存されているデータをIDT で解析を行うために受け渡す II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み 92 解析に必要なデータ • 受け渡すデータは、星像のCCD・衛星の姿勢 • 東大のデータベース上ではデータ毎にテーブルに 分けて保存されている II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み 93 読みだしと受け渡し • 東大のデータベースから読み出し ・MS SQL Serverに読みだしたデータが保存され ている • IDTへの受け渡し ・解析に必要な範囲のデータを受け渡す ・範囲:DataID、特定の時間帯など II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み 94 星像のテーブル 項目 用途 DataID デーブル内の固有ID •東大のデータベースから読 DataTimeTag Header み出すことが可能 ID •読みだしたデータをコピー し、同様のデータベースを ローカルに作成した • DataIDを指定し、指定し たDataIDのテーブルの一行 を読み出し、受け渡す SizeInfo 検索用タイムタグ 'S':小, 'D':大, 'M':可変 元データのID、固有ではな い 画像の幅, 高さに関する情 報 VerticalPosition 星像の垂直位置 Width 画像の幅ピクセル Height 画像の高さピクセル BaseTimeInfo 星像の時刻 RelativeTimeInfo 相対時刻情報 NoiseInfo CCDData II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み ノイズ情報のshort配列を バイナリで保存 CCDデータのshort配列をバ イナリで保存 95 姿勢のテーブル • 東大のデータベースか ら読み出すことが可能 項目 用途 DataID デーブル内の固有ID TagID DataTimeTag 検索用タイムタグ NJ_Attitude_q0 NJ_Attitude_q1 NJ_Attitude_q2 NJ_Attitude_q3 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み 96 読みだしと受け渡し • 読み出し 東大のデータベースから読み出すことが可能 • 受け渡し 星像のテーブルでは、DataIDを指定して受け渡す ことが可能 時間を指定して受け渡す処理は未実装 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み 検証 • データベースにアクセスして、読みだしたデータが格納したデータと、 同じものであることを確認 ・読みだしたデータが格納したデータと同じものであると確認でき ている。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 2 東大DBの読み込 み 98 II-4-3 13:55~14:10 input:参照カタログ(吉岡・小林、15分) • 参照カタログ • クロスマッチに利用 • AGISによる解析の際、starting valuesとしてセット II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 99 nJ Input Catalog のためのカタログの選定 Inputカタログの目的 観測星の同定 初期位置の決定 位置決定解析のためのカラー補正情報 Inputカタログへの要求 zw-bandで9等級の星までがほぼコンプリート Zw-bandでの等級が推定できる 変動 Zw-band付近の色の情報がある 星位置精度が高い UCACが最適と判断 (HIPPARCOS TYCHO2 USNOB1.0 GSC 2MASS) UCAC4 113,780,093星 右図 位置誤差の分布 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 100 UCAC catalogとnJ input catalogの作成 UCAC (USNO CCD Astrograph Catalog) とは 位置測定を目的にUSNOが行ったCCDによる全天サーベイに基づくカタ ログ Hipparcos Tycho 2mass などもcatalogに結合されている UCAC1からUCAC4までが発行されている UCAC4が現状で最終版 UCAC4でAPASS による5-bandの測光観測(B,V,g,r,i:ucac4)を結合 南 天と北天で観測 UCAC3のbugfixがされている 現状のnJ input catalogは UCAC3からコンパイルzw等級はSchmidt plate(Palomar+UK)をdigitize した SuperCOSMOSの測光値R,B,IのIとする(等級誤差が大きい) 観測時の位置、固有運動、B、R、I等級、Hipparcos id を記載 最終版のnJ input catalogは UCAC4からコンパイル予定 i等級をzw等級として採用(等級誤差が少な い) 観測時の赤経、赤緯、i等級、その他(gri等級?、変光フラグ?) APASSがまだ終了していない mid-2015にcatalogリリースを待機中 右図はAPASSの進行状況 ほぼ終了した模様 フォーマットは未定 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 101 NJソースカタログデータベース • Apache Derby RDBMS上に構築 • 現在は東京海洋大学内のPCで稼動 • 現時点ではUCAC3ベース • I mag. < 10の星を登録 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 102 データベースに登録されている項目 • Position: 𝛼𝛼, 𝛿𝛿 • Proper motion: 𝜇𝜇𝛼𝛼, 𝜇𝜇𝛿𝛿 • B, R, I magnitude • Hipparcos ID • Source ID: HEALPix 空間分割を利用 HEALPix pixel ID + ピクセル内での通し番号 分割レベル=7 (総ピクセル数:196,608) クロスマッチにも利用 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 103 HEALPix sphere tessellation II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 104 UCAC3カタログでのソースカウント IMAG Limit count n (arcdeg^{-2}) n (arcmin^{-2}) N/(pi * 10min^2) 0 0 0 0 0 1 114 0.00276335 7.67597E-07 0.000241148 2 369 0.008944528 2.48459E-06 0.000780557 3 687 0.01665282 4.62578E-06 0.001453233 4 1045 0.025330708 7.03631E-06 0.002210521 5 2569 0.062272334 1.72979E-05 0.005434286 6 12042 0.291897021 8.10825E-05 0.02547282 7 57593 1.396049254 0.000387791 0.121828278 8 184709 4.477329912 0.001243703 0.390720737 9 529977 12.84659586 0.003568499 1.121076958 10 1408674 34.14613385 0.009485037 2.979812262 11 3275631 79.40100731 0.022055835 6.929044916 12 6963644 168.798118 0.046888366 14.7304144 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 105 検証 • 実際の星の分布や星像切り出しの状況を想定して、星を確実に同 定できるか?クロスマッチ部と合わせて評価を行う。 クロスマッチ部で記述 • 仕様に従ってID付けがされているか。 確認した。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 3 参照カタログ 106 II-4-4 14:10~14:20 IDT output = AGIS input = MDBへの書き込み(山田、10分) • 検証 • IDEで出力したMDBがAGIS正しく読み込めることを確認する。 • AGISに手を加えて読み出しを確認することはできないので、mdbexploreを用 いて評価する。 • MIC-001, MIC-006, JH-001 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 4 MDB出力 107 Gaia main database • http://gaia.esac.esa.int/mdbexp/ • APIはGaiaTools, GaiaMdbDmのライブラリに含まれる • 上のURLからmdb explorerがダウンロードできる。最新バージョンは17.0.1 • これを用いると、データベースが正しく生成されているかどうかを確 認することができる。 • 確認した II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 4 MDB出力 108 DBの中身は期 待したものか? 必要なDBがで きているか? II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 4 MDB出力 109 II-4-5 14:20~14:35 軌道・姿勢処理(山田、15分) • 検証 • 姿勢および軌道が仕様に従って正しく変換されているか。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 110 速度差 𝜃𝜃 速度𝑣𝑣 = 𝐺𝐺𝐺𝐺 ~7.45 𝑅𝑅+ℎ × 103 m/s G:万有引力乗数6.67 × 10−11 𝑚𝑚3 𝑘𝑘𝑘𝑘−1 𝑠𝑠 −2 M:地球質量5.97 × 1024 kg R:地球半径6.37 × 106 m h:軌道高度800km~8.0 × 105 𝑚𝑚 位置ずれ~ 𝑅𝑅 + ℎ sin 𝜃𝜃 速度差~𝑣𝑣 sin 𝜃𝜃 1kmの位置誤差は1m/sの速度誤差 速度精度要求は光行差が1𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚~5 × 10−9 𝑟𝑟𝑟𝑟𝑟𝑟に比べて十分小さいこと、 1.5m/s=>15cm/s=>150mの位置誤差、GPSの性能で十分。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 111 CCSDS 502.0-B-2 OEM定義 • 軌道インターフェースとしてOEMを採用 • NASA – ESA間などで軌道情報を共有するフォーマット。 • 仕様はCCSDS 502.0-B-2で規定 • OEMファイルの読み込み及びMDBへの変換は、Gaiaですでに開発されてお り、AGB-009でまとめられている。 CCSDS_OEM_VERS = 2.0 CREATION_DATE = 2012-08-21T07:32:14 ORIGINATOR = ESOC COMMENT Orbit data are consistent with planetary ephemeris INPOP10A META_START OBJECT_NAME = GAIA OBJECT_ID = 9999-999X CENTER_NAME = EARTH REF_FRAME = ICRF TIME_SYSTEM = TDB START_TIME = 2013-10-21T09:38:47.61599998 STOP_TIME = 2013-10-22T09:38:47.61599998 META_STOP この部分は繰 り返し 2013-10-21T09:38:47.61599998 -0.1496820000000000E+04 -0.7083980000000000E+04 -0.1638840000000000E+04 ・・・ 2013-10-21T09:39:37.61607398 -0.1052803717005489E+04 -0.7339606544592499E+04 -0.1606037795878308E+04 ・・・ 2013-10-21T09:40:29.22994123 -0.5919352873221842E+03 -0.7585914832510199E+04 -0.1568323633173177E+04 ・・・ II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 112 Attitude disturbance Disturbance Low Frequency Magnetic disturbance Gravity gradient disturbance Solar pressure Air drag High frequency Rw disturbance Magnetic moment Magnitude Method Steady 6 × 10−6 Nm Time variable 6 × 10−8 Nm Feed back control Feed forward control Management of magnetism 3 × 10−9 Nm Feed back control using star images Management of mass property 1 × 10−9 Nm 1 × 10−8 Nm 1 × 10−10 Nm Rotational frequency 6 × 10−9 Nm@10Hz Structural dumping Management of current loop II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 113 Management of mass property 1.832 6.9 × 10−4 1.831 1 0 0 −3.5 × 10−4 1.5 × 10−4 ~1.83 × 0 1 0 0 0 1 1.830 kg / m2 Inertial moment tensor II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 114 Nano-JASMINE attitude control 1e-5rad/s 1e-3rad/s 1e-1rad/s 1e-7rad/s MTQ、Magnetic censor Initial attitude stabilize requirements STT、FOG、RW 3 axial control Parameter estimation with Extended Kalman Filter (Remove DC component comes from Residual Magnetic Moment) CCD、RW Feedback of mission image II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検 証 > 5 姿勢・軌道処理 115 稲守、博論 PSF by a single star summation LSF for xy axis summation 5.00E-06 LSF for z axis 4.00E-06 3.00E-06 Angular Velocity Error [rad/s] CCD 1pixel 2.00E-06 1.00E-06 0.00E+00 0 20 40 60 Targeted stability 80 100 120 140 160 Δωx Δωy -1.00E-06 -2.00E-06 -3.00E-06 -4.00E-06 -5.00E-06 Time[sec] II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 116 Nominal scanning law Spin (or z) axis motion FOV direction One spin period Z axis direction Data analysis team got scanning law code written in C# and mathematical expression from service module peopel, and now analyzing. It causes only 2-3 pixel(AC) + 0.5 pixel(AL) smearing. Amount of smearing is similar to Gaia (LL-084), but will be unknown value in NJ. 2011/10/4 K.Shimizu 2012/5/23 M.Yonehara II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 117 Angular momentum offset Rad / sec Orbital period PSFの形状が一定の 期間が長いので、 Gaiaより有利(F. van Leeuwen) Torque data is noisy and non-white II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 118 Mathematical reason of angular momentum offset Satellite from +z directino Spin axis moves Z-axsis (marked as x) = spin axis FOV2 Actual angular momentum vector is directed to here in inertial frame Actual angular momentum vector direction in body fixed frame (Gaia) FOV1 For simplifying control law in NJ case. II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 In inertial frame 119 ordinate: fitting residual 10 as 1as 0 abcissa: 0~60000sec Escape mode : When Attitude control with image becomes unavailable, AOCS enters escape mode. In this mode, attitude is controlled by FOG data, and the attitude becomes noisy than observation mode. 1as 0 15sec knot 30sec knot Less escape mode Frequently escape mode RMSs are same if we fit only observation mode. 0.5Hz is downlink limit. II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 LL-030 DH-007 121 Attitude disturbance Fit whole 0 – 60000 sec attitude. 3000 – 8000sec where AOCS system is in observation mode. Use code written by David Hobbs and Rajesh Kumar Bachchan Knot interval expected from observed stellar density Attitude telemetry interval II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 122 Analysis of HILS torque data AR(MA) model Power spectrum of raw data Power spectrum of fitting residual IBM Tokyo M. Ito (Keio Univ.) 北川源四郎「時系列解析の基礎」 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 5 姿勢・軌道処理 123 II-4-6 14:35~14:45 クロスマッチ(吉岡、10分) NJにおけるクロスマッチ • NJで観測された天体を既存のカタログに登録されている天体とクロ スマッチし、同定 • 2つあるFOVの識別 • Source IDの付与 AGISによる解析で利用(BAS-020) II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 6 クロスマッチ 124 ソース・クロスマッチ (ローカル・クロスマッチ) • セントロイドからtL (Transit time)、qL (Across scan coordinate)、等級 を受け取る • 姿勢quaternion attを受け取る • tl,qL,attからα,δへの変換 (2つのFOVに対応して、2つの天球上の 位置) • 2つの位置それぞれに対し、Source DBとのクロスマッチ • クロスマッチ・アルゴリズムにはHEALPixを利用した nearest neighbour search 同定&FOVの決定 • 結果としてNJMatchオブジェクトを返す II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 6 クロスマッチ 125 姿勢測定誤差 • See ソフトウエアの仕様(STTキャリブレーション) 太陽系天体 • See ソフトウエアの仕様(太陽系天体) II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 6 クロスマッチ 126 シミュレーション ・実際のソースカタログを用いてクロスマッチの精度を確認 ・カタログ中の星1000個を中心にsearch radius内のソースをカウント カウントが1(search radius内に自分しかない)ならクロスマッチ成功 Count 1 2 4 8 16 32 64 128 256 10 70 124 228 292 177 81 25 3 0 search radius (arcmin) 5 2 372 792 266 164 206 42 117 2 35 0 4 0 0 0 0 0 0 0 1 952 45 3 0 0 0 0 0 0 Count 1 2 4 8 16 32 64 128 256 10 562 232 129 59 18 0 0 0 0 search radius (arcmin) 5 2 812 967 142 32 39 1 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 991 8 1 0 0 0 0 0 0 imag<8 imag<10 1分角程度の誤差で姿勢が決まれば、8等より明るい星について は99%の確率でクロスマッチ可能ということになる II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 6 クロスマッチ 127 検証 • 実際の星の分布や星像切り出しの状況を想定して、星を確実に同 定できるか?参照カタログ部と合わせて評価を行う。 姿勢の決定精度が高い場合には確実に星の同定は可能。 ただし、重星の場合の処理に関しては要検討。 さらに同定できなかった星についての処理も未実装。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 6 クロスマッチ 128 II-4-7 14:45~15:00 太陽系天体の位置計算(多並、15 分) • 目的 星像のデータはCCDデータなので、恒星の他にも小惑星 等が観測される。 クロスマッチの際に恒星と太陽系天体の区別を行うため に、観測時刻における太陽系天体の位置計算が必要 129 太陽系天体の位置計算 • ある時刻 tにおける太陽系天体の赤道座標(α, δ)、天体か ら地球までの距離、視等級を計算する • 計算に必要なパラメータ 軌道長半径a・離心率e・軌道傾斜角i・昇交点経度ω ・近日点引数Ω・平均近点角M・絶対等級Ma 130 小惑星データベースの構築 • Microsoft SQL serverで 小惑星天体の位置計算 に必要なデータベースを 構築 • 小惑星天体のカタログ データはジェット推進研 究所の JPL Small-Body Database を 使用 データベース内での番号 ID 小惑星天体の名称 name 軌道長半径 a(au) 離心率 e 軌道傾斜角 i(deg) 昇交点経度 ω(deg) 近日点引数 Ω(deg) 平均近点角 M(deg) 元期 Epoch 絶対等級 Ma • 登録されている小惑星天 体の数は約67万 131 作成したプログラム • 太陽系天体の位置を導出するプロ グラムを作成 • プログラムはJavaで行い、データ ベースのアクセスはJDBCを介して SQLで実行 132 計算誤差 • 国立天文台の暦計算室というWebサイトから計算 し、誤差を比較 • 地球との距離で0.01[au]程度の誤差が発生 • 赤道座標では10分程度の誤差が発生 • 誤差の原因を特定中 133 II-4-8 15:20~15:45 星像中心(荒井、山田、原、 15+5+5分) • 要求 • 星像中心を1/600pixel(systematic)、1/200 pixel(statistic、等級依存)で求めら れるか? • 星像中心をずらす可能性がある要因について、1/600pixel(systematic)で補 正を行う。 • 検証 • 星像中心位置を上の精度で正しく求められることを、シミュレーションで確認 する。 • 2D PSFを直接扱うことは良い(F. van Leeuwen) • 光学計算=>Spline fit=>係数を線形空間の要素と見なして主成分=> 観測値を上位20程度の主成分でfit II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 134 NJ aperture and PSF Gaia Nano-JASMINE II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 135 切りだし、背景推定 CCDからデー タ読み出し Threshold以上 のピークを探索 15×25 ウィンド を切りだし 必要サイズ の切り出し median値 の計算 当初は高度な画像処理アルゴリズムによる切り出しを考えていた が、FPGAのタイミングが合わないので、ピーク探索に変更した。た だし、ノイズレベル(10e)の2桁上程度(1000e程度)のthresholdを想 定しているので、false detectionはない。 背景は、AD変換の電気的バイ アス、暗電流、背景光の合成で ある。素のmedianでよいのか処 理が必要かは、今後の課題 GPS時刻 の計算 GPS時刻は、PPSとオン ボードクロックカウントの 内挿から算出 FPGAのため、近似 median計算である。 “等級”ごとに3段階の大きさを指定できる。 閾値とサイズはアップリンクパラメータで指 定できるので、打ち上げ後でも変更可能。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 136 星像中心位置決定法: 全体像 星像モデルデータList 星像データ 星像の特徴量List Spline Fitting 星像の特徴量 パラメータ化 主成分分析 星像データの形状をFittingするための関数List 平均星像データ 星像の変化パターン …… LL-022, LL-064, LL-069, LL-075, LL-078, LL-079, LL-080, LL-088, 荒井修論 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 137 星像中心位置決定法: 星像モデルデータList Nano-JASMINEの星像モデルデータList …… パラメータを変えて Nano-JASMINEの設計光学系を元に光学計算 by 国立天文台 鹿島氏 星像モデルデータのパラメータ 星の温度 黒体放射モデル T = 3k, 5k, … 19K 9 pattern 光学系の収差パターン 設計猶予内で ランダムに 200 pattern II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 CCD上の位置 画角 3 pattern 138 星像中心位置決定法: Spline Fitting 基底関数列を設定 基底関数を設定 基底関数を一定間隔で配置 基底関数列の生成パラメータ 基底関数の数 基底関数の幅 (重なり具合 ) 星像パラメータ 星像データ 最小二乗法による Fitting 139 星像中心位置決定法: 主成分分析 星像の特徴量List 平均星像ベクトル 星像ベクトルList 残差ベクトルList 主成分分析 残差ベクトルの主成分 関数に復元 平均星像データ 関数に復元 星像の変化パターン … II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 140 星像中心位置決定法: 中心位置決定 未知の星像の形状と中心位置をFitting Fittingパラメータ 最小二乗法によるFittingパラメータ決定 初期値 方程式は非線形 線形近似して反復計算 Solve 近似解 星像の中心位置 iteration solve No 収束? Yes 中心位置決定 の中心位置 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 141 星像中心位置決定法: 評価 PSFによる星像中心位置決定法を評価する Nano-JASMINEの星像モデルデータList に対して 星像中心位置決定法を適用 … 各パラメータを変更した時の変化の検証 基底関数列の生成パラメータ 基底関数の数 基底関数の幅 (重なり具合 ) 中心位置決定のパラメータ 用いる主成分の数 各パラメータを変えた時の •Spline Fittingの近似精度の変化 •中心位置推定精度の変化 を検証する 目標精度での中心位置推定が可能か? 最適なパラメータ設定は? II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 142 星像中心位置決定法: Spline Fittingの近似精度評価 基底関数列の生成パラメータ 基底関数の数 重なり具合 (基底関数の幅 基底関数列を生成 ) 星像モデルデータ ,…… Spline Fitting Spline Fittingの近似精度 基底関数列の生成パラメータによる 近似精度の変化 143 星像中心位置決定法: Spline Fittingの近似精度評価 基底関数列による近似精度の変化 Nano-JASMINEの星像モデルから 無作為に500個を抽出して評価 •基底関数の数 の増加により 近似精度が向上 •各基底関数の数 に対し 最適なパラメータ が存在 基底関数の幅による近似精度の変化 •最適な基底関数の幅 は 1.1~1.4pixel 星像データの変化幅スケールと関連 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 144 星像中心位置決定法: 中心位置決定精度の評価 主成分分析 基底関数列の生成パラメータ 基底関数の数 = 31 重なり具合 = 1.4 星像モデルデータList 無作為に300個を抽出 形状Fitting関数List 主成分分析の解析範囲: 7x11 pixel 中心位置決定の解析範囲: 5x 9 pixel 中心位置を設定した星像データ 中心位置決定に用いる主成分数 = 0 … 20 中心位置決定 中心位置 中心位置決定の誤差 によって どう変化するか? II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 145 星像中心位置決定法: 中心位置決定精度の評価 中心位置決定に用いる主成分数による中心位置決定精度の評価 Along方向 目標精度 1/600pixel •目標精度を達成可能 •主成分数の増加により精度が向上 一定数以上は向上せず Spline Fittingの近似限界に到達 Across方向 •数秒で解析可能 所要時間(seconds) 146 星像中心位置決定法: 中心位置決定の特性 基の星像データ 設定した中心位置 中心位置を設定した星像データ × の評価結果を 基の星像データ 基の星像データによる精度の差 高精度に検出可能な星像データと 誤差の大きい星像データが存在する 設定した中心位置 毎に分割する 設定した中心位置による精度の差 中心位置によって 検出精度に大きな差はない II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 147 星像中心をずらす要因 効果 Photon Beam Spread Charge Diffusion Pixel smearing TDI smearing Pixel smearingとTDI smearingを合わせてpixel integrationとして記述 姿勢smearing Read out noise 迷光 CTI Brighter Fatter効果 基底の取り直し 追い込み法 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 148 姿勢smearing • 撮像中の姿勢変動のためのPSFの形状変化 • 撮像時間中は、指向方向はほぼ等速直線運動する成分が dominantであり、幅は1pixel程度、FWHMの半分程度である。 • 等速直線運動からの残差は、振幅は1/100 pixel以下で高周波であ る。従って、中心推定への影響は1/1000 pixel以下である。 0.01 pixel AC方向 AC方向 AL方向 軌道変位(0.5, 2.0)pix ガウスPSFに等速直線成分を加えた 場合の中心推定精度。系統誤差成 分と統計誤差成分の合計。(藤田修 論) AL方向 (1.0, 4.0)pix II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 149 追加スライド Nano-JASMINE解析レビュー会 150 検出器特性 • 読み出しノイズはPoissonノイズである。Pixelに落ちる光子数は数千~数万程度な ので、ガウス型白色ノイズだと考えてよい。 • AD値と光子数の線形性からのずれは、地上での測定でおよそ把握できているので、 読みだされた値を後処理で補正することが可能である。 CCD出力フォーマット (48+512+8)+(8+512+48) ch1 + ch2 1-48 ch1 over scan region 49-560 ch1 image region 561-568 ch1 inner region 569-576 ch2 inner region 577-1088 ch2 image region 1089-1136 ch2 40over scan region tdi方向は(48+16+512 + 512+64)= 1152 なのだが 鎌田画像は 1168まである ? II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 151 測定日時:2010/09/08 測定時のCCD温度:-50℃ tdiボードid:2 ch1(画像左のチャンネル) CTE parallel x=580~750: 0.999996 +/- 6.499e-007 (6.499e-005%) x=750~920: 0.999997 +/- 7.665e-007 (7.665e-005%) x=920~1090:0.999997 +/- 1.38e-006 (0.000138%) serial 0.999995 +/- 1.929e-006 (0.0001929%) GAIN 切片 = 677.337 +/- 0.3834 (0.0566%)より 2.392 +/- 0.002 ch2(画像右のチャンネル) parallel x=390~560:0.999998 +/- 6.202e-007 (6.202e-005%) x=220~390: 0.999999 +/- 7.179e-007 (7.179e-005%) x=50~170: 0.999999 +/- 7.629e-007 (7.629e-005%) serial 0.999996 +/- 2.226e-006 (0.0002226%) GAIN 切片 = 664.916 +/- 0.3587 (0.05395%)より 2.436 +/- 0.001 暗電流は列ごとに測定データがある II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 室岡, 2010/12/15 システム検討会資料 152 迷光 • 迷光測定は行ったが、正確な値を知ることは非常に難しい。要求値 は10−12 以下であり、実際の測定はフード部と望遠鏡に分けて、そ れぞれが10−6 以下になっていることを確認できているに過ぎない。 • 2010年頃に丹羽、初鳥、井戸端らにより測定 井戸端、NJシステム検討会資料 2010/11/22 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 153 追加スライド 放射線の影響 Nano-JASMINE解析レビュー会 154 Brighter Fatter 効果 Antilogus+, J. Instrum.(2014) 小林、システム検討会資料2014/6/18 • • • • • flat画像を精密に測定したところ、光量の多いflat画像の方がより平坦という結果がでるこ とにより発見された。 元の光源の形が同じでも、明るかったり、積分時間が長いと像が拡がって測定される。 2,3ピクセルサイズの像であれば、明るい像は2,3%程度拡がる。 蓄積された電子によるクーロン反発力により、その後の蓄積が阻害されると考えられる。 図はnano-JASMINE搭載同等CCDのbrighter fatter 測定値 左図の縦軸(k)の定義 Pixel Response Function の形の変化 0から20μmまでを図示 NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 155 LEDの発光時間を変えて測定した。 蓄積され る電荷の量によって PRFが変化する。縦軸の 値は右図参照 II 原修論 156 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 157 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 158 Pixel Response Functionの測定 ピクセルより細いビームによる撮像を、xyステージで検出器を動かしながら連続 的に撮像すると、応答関数が分かる。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 159 追加スライド Nano-JASMINE解析レビュー会 160 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 8 星像中心推定 161 Nano-JASMINE解析レビュー会 162 追い込み法(原、7分) II-4-9 15:45~15:52 • 要求 •衛星打ち上げ前に構築した星像モデルで要求精度を満たすことができるか? •要求精度を満たす星像モデルを観測データの情報から再構築する • 検証 • シミュレーションで実証 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 9 追い込み法 163 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 9 追い込み法他 164 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 9 追い込み法他 165 Nano-JASMINE解析レビュー会 166 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 9 追い込み法他 167 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 9 追い込み法他 168 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 9 追い込み法他 169 II-4-10 15:52~16:07 Star tracker calibration(澤上、15分) • Star trackerの精度の限界から姿勢決定に最大10分角程度 の誤差a(misalignment)が生じる。 支障をきたさないこ とが要求 • クロスマッチでの暗い星の同定に支障をきたす可能性がある。 • IDTで暗い星の同定をおこなう前にミスアライメントを算 出するプログラムをL.Lindegren氏(LL-103)の資料をもと に作成。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 170 ミスアライメント算出プログラム • 目標 • ミスアライメントを1分角以内の精度で算出する。 • 特徴 • 1つの星からミスアライメントを算出することができる。 • 観測した星の位置と星のカタログ位置の差からミスアライメ ントの算出をおこなう。 • 算出後の流れ • 求めたミスアライメントをもとにStar trackerの姿勢を修正し 星の同定をおこなう。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 171 プログラム組込み後のIDT II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 172 ミスアライメント計算の流れ 1. Star trackerの姿勢と星の カタログ位置を使用して、 SRS系の座標に変換する。 2. 観測した星の位置と変換 後のカタログ位置との差か ら、Δφ*,Δζを求める。 3. 前後の視野からそれぞれ 求めたΔφ*,Δζからミスアラ イメントを算出する。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 173 検証 • 衛星の回転軸を固定した場合 のシミュレーション。 • XY平面の上下0.5度に星を100 個配置した。 • 各星からミスアライメントを算出 し、設定したミスアライメントと の差を求めた。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 174 検証結果 ミスアライメントのみを与えた場合(約12分角) 0.05 0.045 設定したmisalignmentとの差[arcsec] 0.04 0.035 0.03 0.025 0.02 0.015 0.01 0.005 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 star num II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 175 検証 • 実際の環境に近いように誤差を設定。 • 各星のカタログ位置ずれ:α,δに-12〜12秒角 • ミスアライメントa:約0.6分角ずつ増加 • シミュレーション1回ごとにミスアライメントを約0.6分角ずつ 増加させ差を計測した。 • 各星から求めたミスアライメントと設定値との差を平均し、 グラフ化した。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 176 検証結果 算出された差をシミュレーションごとに平均したグラフ 1 設定したmisalignmentとの差[arcsec] 0.8 0.6 0.4 0.2 0 0 10 20 30 40 50 60 設定したmisalignment[arcmin] II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 177 まとめ • カタログ位置と観測された星の位置、衛星の姿勢からミスアラ イメントを算出することを目標とした。 • 星のカタログ位置と観測した位置との差からミスアライメントを 求めるプログラムを作成。 • 今回シミュレーションした衛星の動きでは、目標であるミスアラ イメントを1分角以内の精度で算出できた。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 178 今後の課題 • 様々なシミュレーションが必要 • NJの動き、実際の星の位置でのシミュレーションなど。 • IDT組み込み後に適切に動作するのか確認 • クロスマッチとの連携などを確認する。 • ミスアライメント算出に使用する星の検討 • どの星をミスアライメントの算出に使用するのが適切か 検討する必要がある。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 10 STTキャリブレー ション 179 II-4-11 16:07~16:12 その他のキャリブレーション(山田、5分) • 要求 • 必要なキャリブレーション • 検証 • キャリブレーションされているか? II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 11 その他のキャリ ブレーション 180 Gaia General Calibration Model • AGISには関数のテンプレートだけを入れる。 • 関数にどういう引数をいれて、どのパラメータを推定するのかを、実 行時configuration file(xml)で指示する。 • UL-031, LL-102, CF-004 <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <XmlConcreteAstroCal xmlns:xsi=“http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance” xsi:noNamespaceSchemaLocation=“concre・・・ <DataSpace> <Axis id=“0” label=“CcdRow” origin=“0” min=“1” max=“1” delta=“1” coordcls=“gaia.cu1.tools.satellite.calibration.astro.・・・ ・・・ </DataSpace> <FuncsCollection> <Func id="0" calcls="gaia.cu1.tools.satellite.calibration.astro.model.L0" description="1"/> ・・・ </FuncsCollection> <ALEffectsCollection> <Effect id=“0” diag=“false” description=“AL large-scale” dep=“*,*,1,*,-” funcs=“0,1,2” constraints=“gaia.cu3.agis.algo.gis.calibration.・・・ </ALEffectsCollection> </XmlConcreteAstroCal> 181 Calibration Model(1/2) Geometric calibration model N=1024: AC pixel数 f:FOV (0または1) r:多項式の次数 j:キャリブレーションの時間区間 k:同上, long interval m:AC index μ:AC pixel座標(連続値) t:観測時刻 Δηrfj, Δζrfj:パラメータ(large scale) δηkm: small scale L*: Legendre多項式 Time granularity:初期にはShort(j)はspin period, long(k)は6ヶ月ではじめてみる。 AC granularity m:2, 7, 12程度 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 11 その他のキャリ ブレーション 182 Calibration(2/2) Chromaticity CTI effects W:effective wave number index:時間変化はk(long)で起こると仮定 Z:magnitude 最初は線形でやってみる。 (Gaiaでは等級の3次式) II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 11 その他のキャリ ブレーション 183 IDTで、およびAGISでのキャリブレーション IDTでの処方箋 General Calibration Model Field angle 座標の3次式 座標の高々2次式 chromaticity PSFのテンプレートとして Effective wave lengthの1次式 異なる色のものを入れて おく CTI PSF fittingの後処理とし てCTI効果を入れる 等級の1~3次式、LL-022, LL-069, LL-075 LL-102 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 11 その他のキャリ ブレーション 184 II-4-12 16:12~16:17 Bright star解析の準備状況(山田、5分) • 要求 • 1等級の星まで3masでパラメータが求められる • 検証 • サチったセルとその隣接セルを除いた場合の光子数評価としては、-1等級 まで求められることが確かめられた。(矢野) • 今後の課題 • • • • サチったセルを作った場合の撮像データは取得している。 これをもとに、溢れた電荷がどちらにどう流れるかのモデルを構築。 PSF fittingでの精度評価は今後 切りだしアルゴリズムの評価も必要。 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 12 Bright star解析 185 一番簡単な処方箋: この3行は使わない 飽和pixel 飽和pixelから電荷が溢れたpixel TDI direction 使える Saturated pixel 切りだしプログラムの動作要確認 使える 飽和pixel数< 15 (z=2) ならOK。 それ以上の場合、詳細シミュ レーションが必要 II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 12 Bright star解析 186 ラフな精度評価 単純に光子数での統計精度推定 (Windowサイズ未最適化) PSF推定でどの精度が出るか要評価 切りだし動作確認済み II NJチームの開発状況 > 4 仕様と検証 > 12 Bright star解析 187 II-5 16:17~16:25 II-5 end to endの精度検証 山田,8分 II NJチームの開発状況 > 5 end to endの精度検証 188 検証状況 要求:目標の精度が達成するか。 AGISの動作検証を行った条件 姿勢ノイズ 10分角程度の白色ノイズ セントロイド Performance curveに従う誤差 軌道ノイズ 100m程度の誤差、モデル化誤差は無い IDTの動作検証を行った条件 I/F条件を満たす 確認(観測、ソース、軌道、姿勢、参照カタログ セントロイドの精度要求を満たす 確認 ID付け False detectionの確率は十分低い ノイズの白色性 必ずしも白色ではない II NJチームの開発状況 > 5 end to endの精度検証 189 AGISLab • Gaiaチームが持っている検証環境 • 相対論効果やBAM変動など様々な効果がどのように出るのか簡易的に確 認することが目的。 • 主にLundのグループが数名で開発。 • 実装レベルではAGISとは独立。 • シミュレーション+解析を行う。 • AGISと異なり、単一PCでしか動作しない。Multi Coreは対応。 • シミュレーションと解析を連続して行う。 • もともとはシミュレーションはCU2、解析はCU3のタスクである。 • シミュレーションのノイズは主に白色ノイズである。 • 同じMDBから出発した場合、AGISとAGISLabの出力結果が一致することは確 認している。 • シミュレーションデータをMDB出力する機能を有する。(NJ用に追加) II NJチームの開発状況 > 5 end to endの精度検証 190 姿勢則 NA Nominal Attitude スピン軸の方向が天球面状で連続的に三角波的に変化 することを想定した姿勢 PA Physical Attitude スピン軸の三角波の直線部分の動きを、制御則に従って、 x軸・y軸の角速度で矩形波的な HILS A HILS Attitude Physical attitudeに擾乱や擾乱回復の制御を加えたもの。 角速度 z軸移動 NA(青・赤の線) HILS A PA(薄緑の線) Nano-JASMINE解析レビュー会 191 MDBExpl orerによ る確認 3.手で生成したデータとIDTの 実行。IDTのI/F確認。 星3つ ③ NJIDT 実データ AGIS MDB カタログ ⑤ MOC データ HILSA+α ② ④ 4.AGISLabのシミュレーション機 能+データ形式変換+ホワイトノ イズレベルでのNJIDT動作確認 PA 5.フルシミュレーション。 NA 2.AGISLabのデータ生成機能とAGISシ ミュレーション。NJPDBとAGISの整合性。 ① AGISLab NJPDB 1.AGISLabのシミュレーション機能を用いる。 NJ自身のfeasibility(白色ノイズレベル)の確認 と、NJPDBのvalidation。 Nano-JASMINE解析レビュー会 192 今後の課題 • 非白色ノイズを取り入れたダイレクトシミュレーション • キャリブレーションブロックに関するシミュレーション • 姿勢モデルの詳細検討 • 姿勢モデルに含まれるパラメータでfittingがどこまで改善できるか • 非白色性が悪影響を与えないのか • モデル駆動ソフトウエアの構築(要予算) II NJチームの開発状況 > 5 end to endの精度検証 193 II-6 16:25~16:30 II-6 公開系の準備状況 山田、5分 II NJチームの開発状況 > 6 公開系の準備状況 194 公開系の要求とその検証方法 • 要求 • 以下の値を公開する。 カタログID、星の種類を表す文字列、位置天文5パラメータ(赤経、赤緯、年 周視差、固有運動(経度方向)、固有運動(緯度方向))、5パラメータの精度、 V等級とその出典、変光の度合い、Z等級とその精度、 • その他、proximity flag(PSFがFWHMの2倍以上広がった天体)、bright star proximity frag(ある半径内に検出器をサチらせる明るい星がある)、diffuse object flagの要望がある。 • 主要なカタログ(Hipparcos、2MASS等)とのIDのクロスマッチを公開する。 • 検証・評価 • データベースにこれらの値を書き込むプログラム及び読み込むプログラム をメーカー開発で開発した。 • これらにアクセスするためのweb インターフェースをメーカー開発で開発し た。 • 一度検証を行ったが、現在セキュリティー上の理由でサーバーを停止して いる。長期間の維持管理方法が問題となる。 II NJチームの開発状況 > 6 公開系の準備状況 195 データ公開の準備状況 II NJチームの開発状況 > 6 公開系の準備状況 196 Publication Policy • FM-039を参照。 • 公開は半年のデータ、2年のデータ、3年のデータで行う。 • 解析には1ヶ月程度を想定。 • データ解析チームは公開日前から生データを扱うことになるが、公 開日以前に論文を投稿してはいけない。 II NJチームの開発状況 > 6 公開系の準備状況 197 II-7 16:30~16:45 II-7 打ち上げ後の解析体制・ 作業計画とマイルストーン 吉岡、15分 II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 198 作業計画・マイルストーン • 未実装部分の組み込み(連休明け) • End to endのシミュレーション(6月末) • Operation Rehearsal(2015/7/21~7/24) • 何をもってうまく行っていると判断するかの確認 • クロスマッチ、中心推定精度・・・ • 2015/12/1 打ち上げ • ~2016/1/1 初期運用(1ヶ月) • チェックアウトデータをもとにIDTの検証 • 科学運用の検証 • ルーチンの運用に入る。頻度:要バスとの調整 • 2016/9/1 2016/8/1までのデータで公開(1st release) • 2018/3/1 2018/2/1までのデータで公開(ノミナル運用の成果) • 2019/3/1 2019/2/1までのデータで公開(後期運用を含む成果) II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 199 体制 開発メンバー ミッションチーム Gaia協力者 山田良透(京大)、吉岡 諭(海洋大)、穂積俊輔 (滋賀大),+天文台院生 +各大学院生 Uwe Lammers、Jose Hernandez(ESAC), Lennart Lindegren, David Hobbs, Daniel Michalik(Lund天文 台) HW 小林行泰, 白旗麻衣 (NAOJ), AOCS 山田 Sergei Klioner, Alexey Btokevich (Dresden大) モデル 山田 ? 統計 山田 運用 ○ バスチー ム アドバイザ Emmanuel Joliot, William O’Mullane(ESAC), 五十里+α 稲守+α 足立修一(慶応大), 宮下尚(サイバネッ ト), 石黒真樹夫、池田 志郎、高橋啓(統 数研), ○ II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 支援員数名を雇用 200 今後の課題(1/4) コード検証 • 測光変換式の作成(山口) • UCAC3の3バンド(SuperCosmosのB, R, I)⇔zWバンド • クロスマッチにおける重星検知、未同定天体処理 • 姿勢系のシミュレーションによる姿勢挙動の把握(FvL) • Input (STT, FOG, ミッション望遠鏡)に不整合があった時 • 微粒子ヒットへの応答 • 重星を姿勢制御からはじく機構とはじき損ねたときの挙動 • 太陽系天体の誤差の要因特定 • キャリブレーションモデルの確認 • End to endの精度検証の詳細化 • どういうケースを尽くすべきか議論が必要。 FvL: Floor van Leeuwen氏からの指摘 II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 201 今後の課題(2/4) コード改良 • 姿勢推定のウエイトが一方の視野に偏らないようにする処方箋(FvL) • 打ち上げ後のPSF推定(FvL) • 追い込み法の数学的位置づけの明確化と検証 • 2D星像中心アルゴリズムの組み込み[穂積] • 基本的な推定はできているが、IDTに組み込めていない • 様々な要因を後処理するか前処理するか • STTキャリブレーションの組み込み[吉岡] • 太陽系天体のクロスマッチの組み込み[吉岡] • サチった星の精度評価の詳細化 • サチったセルを作った場合の撮像データは取得している。 • これをもとに、溢れた電荷がどちらにどう流れるかのモデルを構築。 • PSF fittingでの精度評価は今後 • 切りだしアルゴリズムの評価も必要。 • IDU (FvL) の検討 II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 202 今後の課題(3/4) 予算と契約 • データ公開系およびデータベースの維持管理方法 • 開発体制の維持 • 実行環境の整備 • AGISの実行はデスクトップで数時間 • 2D星像を用いたIDTの実行速度がノートで実観測の1/3程度かかっている。 フル並列化可能なので、ノートの10倍程度の計算パワーを確保すれば、2 年の観測が1ヶ月で処理可能。 • Gaiaとのデータアクセス権に関する議論・契約 II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 203 今後の課題(4/4) モデル • モデル データモデル IDTで出来るか? AGISで出来ること Observation セントロイド処理の改良 5パラメータモデルに合わないものは はじく Calibration 〃 General Calibration Model Attitude 出来ない Splineが持っているノード間隔等のパ ラメータの範囲での調整 Ephemeris 前推定を高精度化して Chebyshev係数に反映 Chebyshevのインターバルを短くする。 • 姿勢モデルを変える (システム同定モデル、ベイズ等) • AGISでの改良は原理的には可能だがhard taskである。 • ノード間隔は、observation の数で制約される。(ベイズではない) • 国内にはモデル駆動技術があるので、お金で解決できる。 II NJチームの開発状況 > 7 打ち上げ後のマイルストーン 204 17:00~18:00 第III部:レビュー 司会:海老沢(60分) III 評価 205
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