ガイドに必要なビジネススキル JMGA 原稿 P0 作成 長内 覚 この章では

ガイドに必要なビジネススキル
JMGA 原稿
P0
作成 長内
覚
この章では、ガイドに必要なビジネススキルを紹介します。このスキルを習得することで
ガイドを職業として、より自立するためが目的です。将来的に増加すると予想される、個
人旅行型のニーズに合わせ、旅行会社に頼らず集客、運営するためのスキル(技術)とな
ります。
現在個人事業主や法人、又は組織として集客、運営しているガイドにも役立つ知識と技術
です。かなりおおまかなカテゴリーと内容ですが、より専門的な知識や技術を学ぶための
指針となるように記載したので理解の上参考にしてください。
<目次>
1,現状の課題と問題点及びビジネススキルを習得する意義
2,ビジネススキルを習得する目的
3、ガイドに必要なビジネススキル
(1)マーケティングスキル
(お客様の動向を把握し、見込み客を集める事)
(2)広告宣伝、集客するスキル(お客様に情報を届ける事)
(3)営業的なスキル
(契約を勝ち取る事)
(4)業務を遂行、管理するスキル(ガイドツアーの運営と管理をスムースに行なう事)
(5)マネージメントスキル
(事業としてお金の流れを管理する事)
(6)組織を運営するスキル
(ガイド組織や法人を運営する事)
(7)業務を改善、継続するスキル(ガイド事業を継続する事)
4,その他役立つ知識とスキル
5,まとめ
1, 現状の課題と問題点
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現在活躍中のガイドを大きく3つにカテゴリーすると、「旅行会社やガイド組織と契約
し、ガイド業を営むガイド」そして「自ら集客し、ガイドツアーを運営するガイド」
の大きく2つに分かれます。さらにその「両方を行なっているガイド」です。
詳しく説明すると、
「旅行会社やガイド組織と契約し、ガイド業を営むガイド」におい
ては、集客されたお客様をガイドとして担当するという形態となります。
主宰の旅行会社からの依頼を受け業務契約に基づきガイドツアーを行なうという事で
す。その契約については個人で契約するタイプとガイド組織や法人が契約し、ガイド
組織の手配により、ガイドツアーを行なうタイプに分かれます
課題としては旅行会社が取引先となるため、お客様の評価に関係なくガイドが手配さ
れる事が多いと言う事実です。
また、依頼先は民間企業なので利益が優先され、ガイド料が制限されたり、割引され
ていくパターンが多い、又評価に限らず、低料金のガイドに依頼が移行するという問
題点もあります。
大手の旅行会社と契約することで、仕事は安定するがその報酬においては適正に評価
されない場合がある。そのためにガイドとしてのモチベーションの低下が起こる。
解決策として、ガイドのモチベーションを向上させ、評価に合った適正な報酬を獲得
する仕組みを構築、実行する必要がある。そのためにもビジネススキルを学ぶ必要性
がある。
一方の「自ら集客し、ガイドツアーを運営するガイド」おいては、ガイド料を自分で
決めることが出来、その分報酬も多く獲得出来るメリットがある。さらにお客様に満
足度を与えた場合「リピーター」となり評価も実感出来る。そのことでモチベーショ
ンの維持や向上も期待できる。
課題としては、ビジネス的に成功運営するまでは多大な労力と時間が必要となる。
「具体的には集客するまではかなりのリスクがある」という事です。
ハイリスク・ハイリターンの形態であり、かなりの能力と努力が必要である。
問題点としては、ガイドを目指す方、ガイドをしている方においてリスクを賭けて
ビジネス的なガイド業を目指す方が少ない事である
そのためにもリスクを減らすためのビジネススキルを学ぶ必要性がある。
2,ビジネススキルを習得する目的
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ビジネススキルを習得する目的としては、職業ガイドとして自立するためと、より安
定したガイド業を営むためである。
歴史的や社会的背景により、職業ガイドは比較的新しい職業です。国内では近年生ま
れた職業であり、自立しているガイドが少ない理由などもあり、社会的認知度が低い
のが現状です。これまでは「ガイドとして生計を立てるのは無理」という固定観念が
あり、それを目指す方も少なかった。又登山や自然を愛する者は「山岳や自然豊かな
場所で仕事したり、訪れる事で満足していた現状がある」
雇用する側も、
「そのような希望者を優先的に採用」し両者の需要と供給のバランスが
保たれていたのも事実である。いわゆる業界が成熟していなかった。ところがライフ
スタイル変化により、新たな志向や市場、システムが生まれて来ている。
「職業ガイドとして」又は、「自分の好きなことを職業として継続するため」と、「よ
り安定した報酬を得るため」
、さらに「高い報酬を獲得するため」、このような事が、
ビジネススキルを習得する目的であり、目標はガイド全体の「社会的地位の向上」及
び「社会的な認知度の確立」である。旅行会社が集客したお客様をガイドする事を
目標にしているガイドにおいても、知っておいて損がない内容であり、業界全体とし
てもこの目標を目指す事が重要である
3、ガイドに必要なビジネススキル
ガイドに必要なビジネススキルとしては、しっかりとしたガイド技術や経営的なスキ
ルなど、あらゆるスキルが必要であるが、おおまかに7つの具体的なスキルを紹介し
ます。モチベーションのある方はこのテーマをさらに深く学習する必要があります。
ガイドに必要なビジネススキル(基本)
(1)マーケティングスキル
(お客様の動向を把握し、見込み客を集める事)
(2)広告宣伝、集客するスキル(お客様に情報を届ける事)
(3)営業的なスキル
(契約を勝ち取る事)
(4)業務を遂行、管理するスキル(ガイドツアーの運営と管理をスムースに行なう事)
(5)マネージメントスキル
(事業としてお金の流れを管理する事)
(6)組織を運営するスキル
(ガイド組織や法人を運営する事)
(7)業務を改善、継続するスキル(ガイド事業を継続する事)
などがあります
事項により具体的に解説していきます
特に重要なのは「お客様をどのように集客するか」と言う事です
(1)マーケティングスキル
(お客様の動向を把握し、見込み客を集める事)
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一般的なビジネスにおいても最も重要なスキルは「マーケティング」と言われていま
す。なぜならばそのビジネスをスタートさせたり、ビジネスをおこなう上でマーケテ
ィングがうまくいく事で、後はスムースに展開できるからです。
もしマーケティングを行なわなかったり、知識や経験が不足している場合はビジネス
的に失敗する可能性が高いからです。ガイドビジネスにおいても同様です。
<マーケティングの概念>
●マーケティングとは
マーケティングとは、
「顧客心理を動かす」という概念です
マーケティングにより「見込み客を集める」そして「既存個客」とする。さらに「優良
顧客」とする(リピーターとなってもらう)ということです
「システムの併用」により「売上の向上」が可能となる「戦略」の事です
顧客心理を動かすマーケティング方法には「ダイレクトマーケティング」、などの技術が
あり、方法として「FAX」「雑誌広告」「サイト」「チラシ・パンフ」などを使用するなど
多数ある。またメディア・他企業・行政機関・組織的を利用することも効果的である
●「顧客心理を動かす」
ガイドにとって「顧客心理を動かす」ということは
□ ガイドツアーに参加してみたい
□ その場所に行ってみたい
□ そのガイドさんに会ってみたい
などである
●「見込み客を集める」
ガイドにとって「見込み客を集める」とは
□参加意思のある方から「問い合わせ」や「お見積もり」を頂く
□旅行会社経緯油で「問い合わせ」「見積り」
「企画の提案」を頂く
などである
●「既存顧客とする」
個人ガイドにとって「既存顧客」するとは
□参加してもらう
□料金を支払ってもらうという事です
●「優良顧客」
(リピーターになってもらう)
個人ガイドにとって「優良顧客」になってもらうとは
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□再度参加してもらう
□他のツアーに申し込む
□そのガイドの他のイベントに参加する
重要なのはこれを「システム的に展開する」それが可能な「戦略」(作戦)を実行する
ということとなります。
<顧客心理を動かすの説明について>
「顧客心理を動かす」とはお客様の「行動を誘導する」という事です
「◯◯したくなる」ように行動させるように「脳に働きかける」という事です
<顧客心理を動かすための7つのステップ>
1,その場所へ行きたくなる
そのエリアの楽しいこと・出来ることをアピールします
2,ガイドツアーに参加したくなる
ガイドツアーに参加するメリットを記載します
3,個人ガイドをオーダーしたくなる
個人ガイドの有利性やサービス面を記載します
4,料金を支払いたくなる
支払い方が面倒くさくないようにシステムを作ります
5,又参加したくなる
・
ガイドの満足度プラス人間的に魅了します
6,特典を用意します
リピートした場合何かプレゼントをします
7,口コミ宣伝させます (他の人に話したくなるようにする)
宣伝しやすい資料を用意します
以上などです
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ポイント顧客心理を動かす事は「いかにそのツアー参加させるか?」と
「いかにガイドとしてあなたが選んでもらうか?」が勝負であり
そのために広告・宣伝・PR・情報提供などを効果的に行うかである
<効果的な技術>
コピーライティング・心理学・ダイレクトマーケティング・感情マーケティング
の技術や戦略が入ります。さらにエントリーしやすいデザイン・構成・システム
も必要であり、アフターフォローが見えていなければならない
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<マーケティング方法>
●「顧客心理を動かす」ための方法
□ ガイドツアーに参加してみたい商品を企画する
□参加者が行ってみたい場所を選ぶ
□ガイドさんに会ってみたいと思わせる
などである
●「見込み客を集める」方法
□顧客リスト(情報)にダイレクトメールや FAX でお知らせする
□新聞・雑誌広告
□チラシ・パンフ作成配布
□メディアを利用する
□口コミを利用する
□ホームページ (検索される)
□SNS を展開する
などがある
●「既存顧客とする」方法
□電話で申し込む
□メール・FAX で申し込む
●「優良顧客」
(リピーターになってもらう)
□その内容やサービスを独占する
□満足度を提供する
□付加価値を提供する
重要なのはこれを「システム的に展開する」それが可能な「戦略」(作戦)を実行する
ことだが最も困難なのは「見込み客を集め集客することである」
マーケティング90%は「見込み客を集める方法」である
<集客のポイント>
1,魅力的な企画・商品・人間
2,効果的な情報配信
3,効果的な広告・コピーライティング
4,魅了するサービス
(2)広告宣伝、集客するスキル(お客様に情報を届ける事)
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広告宣伝するスキルとは「効果的に言葉や映像その他の手法をもち入る技術の事である」
効果的に行なうことによる、少ない予算で集客数を最大化とすることである
さらに、効果的な広告や宣伝を用いても集客されないと意味がない。効果的な宣伝広告
により、面倒くさくなく、簡単に申し込むシステムも重要である
この2つが噛み合うことで初めてお客様はツアー料金を支払う。
<集客するための宣伝広告のスキル>の解説
●宣伝とは「参加してみたいと思っている」方を集める方に情報提供することです
●効果的な宣伝は高度な技術と戦略が必要です
◇知識
○宣伝の方法(伝える情報内容)
□誰がやっているのか?
□どのようなサービス商品なのか?
□日程と価格
□どんなよい事があるのか
□申し込み方法
□役立つ情報
などがあります。いわゆる見込み客に情報を提供する作業です
◇ 宣伝の知識
1「営業でまわっても、まず相手にされない」
2「新聞・雑誌広告で募集広告を出しても 2万件に1件の問い合わせ」
3「メディア取材・広告募集しても 話題にはなるがオーダーはしてこない」
4「DM・チラシ・パンフレットはまず捨てられる」
5「HP を開設しても、トップページ出なければめくってもらえない」
6「ブログはめんどくさい」
7「メルマガはサイトを立ち上げなければならない」
8「ソーシャルネットワークもめんどうだ」
☆ (現実的には、どれをとっても時間とテクニック・専門的な知識が必要です)
<集客するために必要なスキル>
◇解説
●集客するためには、マーケティングしたマーケットに宣伝しなければなりません
●効果的に集客するには宣伝力が必要です
◇知識
○集客する5つの方法
□知り合いから紹介してもらう
□旅行会社から斡旋してもらう
□他仕事での自分の顧客様にお知らせする
□広告媒体を利用する
□自分で情報を発信する
□広告代理店に依頼する
などがあります。いわゆる見込み客にたいして成約してもらう作業です
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(3)営業的なスキル
(契約を勝ち取る事)
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営業的なスキルとは、お客様となりそうな人を「説得」し「契約、料金を支払って
いただく」と行動や作業です。
具体的には料金を支払いツアーに参加した場合のメリット及びデメリットをお伝え
合意の上参加するように促す事です。
その技術としては様々な知識が多く、お客様によって効果的な方法は経験をつまな
いと判断出来ない場合が多い。よってある程度のトライ&エラーや時間的な余裕が
必要である。現在のライフスタイルにおいても直接対面、コミュニケーションをと
ることで「安心」
「信用」の元、契約する方が多いのは事実であるが、ガイドにとっ
て必要な営業スキルや概念が多数あり、複雑である。
そこでこの教本においては説明を省略する。
(4)業務を遂行、管理するスキル(ガイドツアーの運営と管理をスムースに行なう事)
業務を遂行、管理するスキルとは集客、契約したお客様を契約どおりの遂行するス
キルであり、何か問題が発生しても解決するために管理する方法でもある。
具体的には、最も基本的なスキルであり、責任感が必要である
又、事業形態、業務内容により様々なスキルが必要であり、説明しづらい面が多い
ので記載しない。
(5)マネージメントスキル
(事業としてお金の流れを管理する事)
マネージメントスキルとは一般的に経営するスキルである。
ガイド事業を経営するためには、ガイディングのスキルとは別に経営者に必要な
スキルを持ち合わせなければならない。又そのような人を雇う必要がある
具体的には経理や運営などで費用対効果を計算し、お金の流れを管理する事である
この教本では省略する
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(6)組織を運営するスキル
(ガイド組織や法人を運営する事)
組織を運営するスキルとは、組織を運営するための様々な行動の目安となる
スキルである。このスキルがない場合は組織的な活動が出来ない場合が多く、ガイ
ド事業においても、必要不可欠なスキルである。
その事業を他の組織や団体、行政期間との連携を図る場合にも役立つスキルとなる
かなり、複雑なので省略する。
(7)業務を改善、継続するスキル(ガイド事業を継続する事)
事業を継続する上では、社会の動向その他の要因により様々な困難が発生し、それ
を解決・改善していくスキルが必要である。運良く成功した場合もそれが継続する
とは限らない、解決するための解決策を見つけ改善出来る能力やスキルが重要であ
り、それを行なうことで初めて事業が継続出来る。複雑なので省略する。
4,その他役立つ知識とスキル
P11
その他ビジネスに必要な知識として知っておかなければ鳴らないことは、優れたビジ
ネスやビジネスモデルのおいても、必ず「競争」が生まれると言う事です
(誰かに真似される、ライバルが現れると言う事です)
それを解決するために「参入障壁を高く設定」する事が重要である
「参入障壁」とはライバルが真似したくても真似しづらいような壁を作る、又は
他業界が参入しづらいバリアを作ると言う事です。
ビジネススキル同様いかに「参入障壁を」築きあげるかが勝負である。
<参入障壁の具体例>
□オリジナルな場所、内容
□誰にも負けない高度なガイド技術
□誰しもが満足する内容やサービス
□誰もかなわない人間的な魅力
□誰しもがおどろく誠意的な行動
□高度なコミュニケーション
□その他
ポイントはオンリーワンを目指すというモチベーションです
又、同じ志のネットワークを築き上げると言う事です
5, まとめ
ガイドで「自分で集客運営し、ビジネスを目指す」ことも「誰かに集客してもらいガ
イドを継続する」のも自由です。又目指す目標も「人それぞれ」です
又、性格や能力的に「向き、不向き」があります。それを理解し目標を設定しましょ
う。現実的には「ガイド資格を取得するより、ガイドで自立するほうが難しい」のが
現状です。
資格を取得することを目標とするだけでなく、
「資格取得後ガイドをする」事が目標で
す。自然や山が好きでガイド資格取得を目指したの時は「チャレンジ」したはずです
「チャレンジ」するかしないかは「自分で決めれば良いのです」
・・ありがとうございました・・