第12回日本乳癌学会九州地方会 教育セミナー <治療> Luminalタイプ転移・再発乳癌の治療 久保 真 九州大学病院 乳腺外科(1) (第一外科) 平成27年3月8日 九州大学百年記念講堂 症例:40歳、女性 5年前(35歳) 左乳腺部分切除+腋窩郭清(他院) T2(3cm) N2(6/24) M0 StageIIIA、ER+ PR+ HER2‐ 断端陰性 化学療法(ACx4+q1w Pacx4) 放射線療法(60Gy) ホルモン治療(タモキシフェン5年+LH‐RHアゴニスト2年) 今回(40歳)、治療継続のため当科初診 タモキシフェン継続 月経あり(閉経前) 0Y02M マンモグラフィ、腹部US:異常なし。 胸腹部CT:左鎖骨部の皮下に1cm弱の結節、詳細は不明。 骨シンチ:Th10骨転移疑い 腫瘍マーカー:CA15‐3=31.0 U/mL, CEA=0.5 ng/mL 0Y03M 左前胸部にしこりを触知、 US:径約10mmの低エコー腫瘤。 針生検:Metastatic carcinoma; ER(+)[Allred score TS=8], PR(+)[TS=8], HER2(‐)[0]。 PET/CT 両側耳下腺 左前胸部皮下結節 左肺門部リンパ節 右乳房内 頚椎C7椎弓 多発骨転移 右第8肋骨 胸椎Th10 右腸骨 0Y02M マンモグラフィ、腹部US:異常なし。 胸腹部CT:左鎖骨部の皮下に1cm弱の結節、詳細は不明。 骨シンチ:Th10骨転移疑い 腫瘍マーカー:CA15‐3=31.0 U/mL, CEA=0.5 ng/mL →TAM継続。LH‐RH agonist追加。 0Y03M 左前胸部にしこりを触知、 US:径約10mmの低エコー腫瘤。 針生検:Metastatic carcinoma; ER(+)[Allred score TS=8], PR(+)[TS=8], HER2(‐)[0]。 0Y04M PET/CT:右乳房内、左胸部皮下、左肺門部リンパ節、 両側耳下腺、多発骨転移。 両側耳下腺部腫大を触知。 腫瘍マーカー: CA15‐3=42.5 U/mL, CEA=0.9 ng/mL 情報の整理 Patient (患者因子) 40歳、女性 閉経前 夫、長男(5歳) PS 0 合併症なし 生活重視 Tumor (腫瘍因子) T2N2(6/24)M0 ER+/HER2‐ ACx4+Pacx4 RTx(60Gy) TAM5Y+LH‐RHa2Y DYI 5Y 両側耳下腺、右乳房内、 左胸部皮下、左肺門部 LN、多発骨転移など 治療の目標 • 生存期間の延長 → 新しい治療機会を得る • QOLの維持・改善 副作用 治療効果 Q1. 治療方針は? • TAM+LH‐RH agonist耐性乳癌に対して 1.内分泌療法 2.化学療法 3.その他 • 骨転移に対して
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