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平成 28 年度
平成国際大学大学院学生募集要項
Ⅰ 平成国際大学大学院の目的と特色
現代における社会生活の複雑・高度化、ないしは情報化、国際化の進展に伴い、地域社会においても産業
社会においても、法律、政治、行政の各分野にわたる高度な専門知識、および問題処理能力修得の必要性が
とみに高まっています。平成国際大学大学院法学研究科は、上記の社会的要請に応えるとともに、佐藤栄学
園の建学の精神「人間是宝」に基づき、知識を基盤とする社会の各分野における高度な専門的知識を授け、
情報化及び国際化の進展に対処し得る人材の育成を図り、もって学術文化の向上と地域社会・国際社会に貢
献することを目的としています。また有職者、社会人の意欲に応えてリカレント教育の機会を提供していま
す。
本大学院の特色は以下の通りです。
(1)
高度専門職業人の養成に重点を置いたカリキュラム
社会の複雑化、情報化、国際化に対応し、従来の研究者養成に加えて、地域社会、産業社会及び国際社会
の要請に応えることのできる高度専門職業人の養成に重点をおいたカリキュラムを設けます。
(2)
社会人向けの時間割
有職者、社会人にリカレント教育の機会を提供し、その積極的受け入れを図るために、夜間にも授業を行
います。
(3)
修士論文に代わる課題研究制度も導入
2年間にわたり必要な単位を修得し、修士論文を提出することによって修士の学位を取得する通常の課程
のほかに、必要単位の修得を条件に特定の課題研究をもって修士論文に代えることのできる制度を導入して
います。
(4)
相互学位認定制度について
相互学位認定制度(ダブル・ディグリー)では、履修単位と修士論文の相互認定により、協定を結ぶ大学
と本学の双方から同時に2つの修士号を取得することができる制度があります。
現在、台湾の国立高雄第一科技大学と協定を結んでおります。
【法学研究科の目的】
法学研究科は、法律、政治、行政及び関連分野の教育研究を通じて、専攻分野における研究能力又は高度
の専門性を要する職業等に必要な卓越した能力を養うことを目的としています。
【アドミッションポリシー】
平成国際大学では、日本および国際社会の発展と、人類の福祉のために役立ちたいと考えている人を求め
ています。大学院法学研究科では、本学で修得した法律あるいは政治・行政分野の高度な専門知識を生かし
て、実社会の中核となって活躍する資質や意欲のある人を歓迎します。
選抜にあたっては、推薦入試では、本学専任教員が推薦する学内出願者について、研究計画書等の出願書
類と面接結果を総合して選抜します。一般入試では、研究計画書等の出願書類と専門科目試験の成績及び面
接結果を総合して入学者を選抜します。社会人選抜入試では、研究計画書等の出願書類と小論文の成績及び
面接結果を総合して入学者を決定します。外国人留学生選抜入試では、研究計画書等の出願書類と日本語に
よる小論文の成績及び面接結果を総合して入学者を決定します。
-1-
Ⅱ 募集人員
研究科
法学研究科
専
攻
募集人数
法 律 学 専 攻
10人
政治・行政専攻
5人
Ⅲ 出願資格
[推薦入学試験]
平成28年3月に平成国際大学を卒業見込みの者及び平成27年9月に卒業した者で、本学教員の推挙に
より法学部長の推薦を受けた者
[一般入学試験]
次の1~8のいずれかに該当する者
1
大学を卒業した者及び平成28年3月卒業見込みの者
2
学校教育法第68条の2第4項の規定により学士の学位を授与された者及び平成28年3月までに授
与される見込みの者
3
外国において学校教育における16年の課程を修了した者及び平成28年3月までに修了見込みの者
4
外国の学校が行う通信教育における授業科目を我が国において履修することにより当該外国の学校教
育における16年の課程を修了した者及び平成28年3月までに修了見込みの者
5
専修学校の専門課程で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以降に修了した者
6
文部科学大臣の指定した者(昭和28年文部省告示第5号参照)
7
本大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた
者で、22歳に達した者
8
その他本大学院において、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者
[社会人選抜入学試験]
1 大学卒業後2年以上経過した者又は大学卒業後1年以上職にあった者
2
本大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた
者で、22歳に達した者
[外国人留学生選抜入学試験]出願前に個別入学資格審査が必要となります。
日本の国籍を有しない者で、次の 1~4 のいずれかに該当する者
1
大学を卒業した者及び平成28年3月までに卒業見込みの者
2
外国において学校教育における16年の課程を修了した者及び平成28年3月までに修了見込みの者
3
本大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた
者で、23歳に達した者
4
その他本大学院において、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者
※ 個別入学資格審査
出願資格の一般入学試験の 7・8、社会人選抜入学試験の 2、外国人留学生選抜入学試験に該当の方
は、予め本学の入学資格審査が必要となります。
詳細につきましては、大学院入試係までお問い合わせください。
-2-
Ⅳ 出願手続
出願期間
【A日程】
【B日程】
平成 27 年
平成 28 年
10 月
2月
13 日
8日
(火)
(月)
~
~
10 月
2月
20 日
15 日
(火)
(月)
出願書類
凡例:○印は、出願書類
出願書類
推薦入学試験
一般入学試験
社会人選抜
入学試験
外国人留学生
選抜入学試験
個別入学資格
認定者
入学志願書類
A 志願表、○
B 受験票、○
C 写真票
○
○
○
○
○
○
最終学歴の成績証明書
○
○
○
※
※
研究計画書
(志望理由を含む)
○
○
○
※
※
最終学歴の卒業・修了証明書
(見込者は、卒業・修了見込証明書)
○
○
○
※
※
健康診断証明書
○
○
○
○
○
推薦書
○
保証書
○
個別入学資格審査認定書
○
○
※
※
※
※
(日本国籍を有しない者)
登録原票記載事項証明書
○
○
(日本国籍を有しない者)
日本語能力に関する証明書
○
※は、個別入学資格審査の際に提出する書類
検 定 料
35,000 円
A 志願票の裏面に貼付すること。
※振込通知書を◯
※一旦払い込まれた受験料は、返還しない。
出願方法
入学志願者は、所定の封筒を使用し、出願書類を書留速達扱いの郵便により平成国際大学大学院
入試係へ送付するか、直接窓口へ持参すること。(出願期間最終日必着)
持参の場合の受付時間
月~金曜日
土曜日
-3-
8:30~17:00
8:30~12:00
Ⅴ 選考日程及び会場
選考は、以下の選考方法により総合的に判定する。
(1) 試験日程
【A日程】
平成 27 年 10 月 25 日 (日)
【B日程】
平成 28 年
2 月 20 日 (土)
(2)
試験時間
時間
12:20
12:40
13:00~
時間
10:20
10:40
11:00~
12:00
推
入室開始
受験上の注意
面接
薦
入
学
試
験
一 般 入 学 試 験
入室開始
受験上の注意
専門科目試験
次の科目の中から1科目
★法律学専攻志願者の場合
(憲法、刑法、民法、商法)
★政治・行政専攻志願者の場合
(政治学、国際政治、日本政治史、行政学)
※法律学専攻受験者は、六法使用可。
ただし判例・解説付きを除く。
※受験科目を1科目選択し、志願票に記入すること。
13:00~
面接
時間
10:20
10:40
11:00~
12:00
13:00~
社会人選抜入学試験
入室開始
受験上の注意
小論文
面接
時間
外国人留学生選抜入学試験
入室開始
10:20
受験上の注意
10:40
11:00~
小論文
12:00
13:00~ 面接
※ 昼食は各自で準備すること。
※日本語辞書使用可。
ただし電子辞書を除く。
(3) 会場
平成国際大学(本学)
Ⅵ 合格発表
【A日程】
【B日程】
平成 27 年
平成 28 年
10 月
2月
26 日
22 日
(月)
(月)
午前 10 時
午前 10 時
(1) 合格発表は、本学構内に受験番号を掲示して行い、掲示期間は2日間とする。
また、本学のインターネットホームページ(http://www.hiu.ac.jp)上でも行う。
(2) 合格者には、合格通知書及び入学手続書類を送付する。
※
電話等による問い合わせには一切応じない。
-4-
Ⅶ 入学手続
【A日程】
【B日程】
平成 27 年
平成 28 年
11 月
3月
5日
3日
(木)
(木)
必着
必着
・合格者は、本学指定の銀行口座に所定の納付金を振り込み、入学手続書類を大学院入試係へ郵送により
提出すること。
※詳細については、合格者に送付する入学手続要項を参照のこと。
Ⅷ 学費・諸納付金
(1)入学金、授業料等の納付金
① 平成 28 年度納付金
区
分
入
学
金
授 業 料(年額)
施設整備費(年額)
教育充実費(年額)
計
金 額
280,000 円
500,000 円
160,000 円
63,000 円
1,003,000 円
※本学卒業生の入学金及び施設設備費は上記の半額とする。
②
その他の納付金
種
類
金
後援会費(年額)
学生教育研究災害傷害保険(2 ヵ年分)
健康診断経費(年額)
学会費(年額)
計
額
5,000 円
2,500 円
2,000 円
3,000 円
12,500 円
※上記諸費のほか、2 年次に校友会費 20,000 円を徴収する。
ただし、本学卒業生で校友会費既納の者からは徴収しない。
③
納付金合計
1,015,500 円
(2)入学辞退に伴う納付金の一部返還について
入学手続を完了した後、入学を辞退する者には、下記の要領により納付金の一部を返還する。
a 届出方法
大学院入試係より入学辞退届を受け取り、必要事項を記入して提出すること。なお、一旦提出した「入
学辞退届」は、取り下げることができない。
b 届出期限
平成 28 年 3 月 31 日(木)
期限後も入学辞退はできるが、納付金は返還しない。
c 返還金額
納付金から入学金を控除した金額
d 返還方法
返還金は、入学辞退届に記入した振込先金融機関(郵便局を除く)に平成 28 年 4 月下旬までに振り
込む。
※詳細については、大学院入試係まで問い合わせること。
-5-
Ⅸ 授業科目と担当教員一覧
(1)平成国際大学大学院法学研究科
研究科長
担当教員一覧(平成 27 年 7 月現在)
浅野 和生
● 法 律 学 専 攻
研究
領域
憲
法
分
野
職名
氏
非常勤
講師
高乗 正臣
教授
青柳 卓弥
タカノリ
マサオミ
アオヤギ
タ クヤ
カ ワネ
教授
租
税
法
分
野
特任教授
教授
刑
事
法
分
野
教授
国
際
法
分
野
名
教授
マコト
川根 誠
タ
ベ
イ
ト シオ
田部井 敏雄
ナカジマ
ヒ ロキ
中島 広樹
ドウ ノ モ ト
マコト
堂ノ本 眞
ノザワ
モトヤス
野澤 基恭
担当授業科目名
研究
領域
職名
氏
名
担当授業科目名
民法特殊研究Ⅰ
民法特殊研究Ⅲ
民法特殊演習Ⅰ
憲法特殊研究Ⅰ
公法特殊演習Ⅰ
教授
憲法特殊研究Ⅱ
公法特殊演習Ⅱ
准教授
南部 あゆみ 民法特殊研究Ⅰ
教授
入稲福 智
租税法特殊研究Ⅰ
租税法特殊研究Ⅱ
租税法特殊演習Ⅰ
租税法特殊演習Ⅱ
教授
小西 飛鳥
刑事法特殊研究Ⅰ
刑事法特殊研究Ⅱ
刑事法特殊演習Ⅰ
刑事法特殊演習Ⅱ
教授
原口 宏房
非常勤
講師
村上 誠
租税法特殊研究Ⅰ
租税法特殊研究Ⅱ
租税法特殊演習Ⅰ
租税法特殊演習Ⅱ
民
法
分
野
商
法
分
野
刑事訴訟法特殊研究
国際法特殊研究
国際法特殊演習
-6-
ニイジマ
カズヒコ
新島 一彦
ナ ンブ
ア
イリイナフク
ユ
ミ
サトシ
コ ニシ
ア スカ
ハラグチ
ヒロフサ
ムラカミ
マコト
労
働
法
分
野
非常勤
講師
山﨑 文夫
民
事
分訴
野訟
法
教授
入稲福 智
ヤマ ザキ
フ ミオ
イリイナフク
サトシ
民法特殊研究Ⅱ
民法特殊演習Ⅱ
民法特殊研究Ⅳ
民法特殊演習Ⅱ
商法特殊研究Ⅰ
商法特殊演習Ⅰ
商法特殊研究Ⅱ
商法特殊演習Ⅱ
社会法特殊研究Ⅰ
社会法特殊研究Ⅱ
民事法特殊演習
民事手続法特殊研究
国際私法特殊研究
● 政 治 ・ 行 政 専 攻
研究
領域
職名
氏
名
ケイノ
ヨシオ
サカモト
ケンゾウ
教授
慶野 義雄
教授
坂本 健蔵
研究
領域
担当授業科目名
名
准教授
末澤 恵美
政治理論特殊研究
教授
和田 修 一
教授
石上 泰州
スエザワ
ワ
ダ
メグミ
シュウイチ
担当授業科目名
地域研究特殊研究Ⅲ
地域・国際政治特殊演習Ⅱ
地域研究特殊研究Ⅳ
地域・国際政治特殊演習Ⅱ
政
准教授
カ
チ
ナ オキ
加地 直紀
治
政治思想史特殊研究
・
・
行
行
政
分
氏
政治理論特殊研究
政治学特殊演習Ⅱ
政
治
職名
教授
サカイ
マサフミ
酒井 正文
政
日本政治特殊研究
政治学特殊演習Ⅰ
分
野
准教授
イワガミ
サ
サ
キ
ヤスクニ
地方行政特殊研究Ⅰ
行政学特殊演習Ⅰ
ト シミ
佐々木 寿美 地方行政特殊研究Ⅱ
野
トクオカ
ヒトシ
アサノ
カズオ
教授
徳岡 仁
教授
浅野 和生
地域研究特殊研究Ⅰ
地域・国際政治特殊演習Ⅰ
教授
地域研究特殊研究Ⅱ
地域・国際政治特殊演習Ⅰ
教授
-7-
サ トウ
ハルヒコ
佐藤 晴彦
ウルシバタ
ハルヒコ
漆 畑 春彦
社会保障論特殊研究
公共政策特殊研究
行政学特殊演習Ⅱ
日本経済論特殊研究
(2)研究指導担当者と主たる研究分野(平成 27 年 7 月現在)
①
法律学専攻
専門
分野
職 名
氏
名
主
な 研 究 分 野
教 授
青柳
卓弥
憲法学
公
教 授
中島
広樹
刑事法学
法
教 授
川根
誠
税法学
教 授
野澤
基恭
国際法学
教 授
新島
一彦
民法学 (家族法)
私
教 授
小西
飛鳥
民法学 (財産法)
法
教 授
原口
宏房
商法(商取引法)
教 授
入稲福 智
②
政治・行政専攻
専門
分野
政
治
・
行
政
EU法・国際私法
職 名
氏
名
主
な 研 究 分 野
教 授
慶野
義雄
近代日本政治思想史、政治学・政治社会学
教 授
酒井
正文
近現代日本政治史
教 授
浅野
和生
近現代英国政治史
教 授
徳岡
仁
中国近現代史
教 授
和田
修一
国際政治
教 授
石上
泰州
政治過程論
教 授
佐藤
晴彦
社会保障論
准教授
末澤
恵美
ロシア・東欧政治
-8-
(3)講義等の概要(平成 27 年 7 月現在)
●法律学専攻
授業科目名
憲法特殊研究Ⅰ
━司法権の限界に関する研究━
講
義 等 の 概 要
司法審査制をめぐる論点のうち、司法権の限界に関する問題を検討する。権力分立制度を採
用する日本国憲法の下において、司法権に委ねられた審査権の範囲と限界についての妥当な
見解は如何なるものかを考察する。
憲法特殊研究Ⅱ
近代立憲主義憲法の特質・構造および歴史的展開、日本国憲法の基本原理である「法
の支配」原理・国民主権原理・平和主義原理、日本国憲法制定の法理等、いわゆる
「憲法総論」について、理論的な研究を行う。
公法特殊演習Ⅰ
憲法 12 条、13 条は人権制約の一般的制約原理として公共の福祉の文言を規定する。これま
で、学界の多数説は公共の福祉概念を人権相互の対立・衝突に際しての調整原理として理解
してきたが、最近の学説はこの見解に対して批判的である。この公法特殊演習では、受講生
の研究報告に基づいて公共の福祉概念の具体的内容を現代的視点から再考察する。
━人権制約正当化事由としての公共の福祉概念に関する研究━
公法特殊演習Ⅱ
近代立憲主義憲法における権利保障と民主政治のシステムを基礎付ける根拠につい
て、T・ホッブズ、J・ロック、J・J・ルソー、アメリカ建国の父(フェデラリスト)等
の古典的著作を購読し、国家統治の正当性についての立憲主義的正統性及び民主主
義的正統性について研究する。
刑事法特殊研究Ⅰ
ある事実が生じた場合、国民は、国家から刑罰と称する害悪を与えられ、時には生
命を奪われることがある。それはその事実が犯罪だからであるが、では犯罪とは何
か。この授業では、犯罪の基礎について検討する。オリエンテーションでは、法教
育の問題にもふれる。
刑事法特殊研究Ⅱ
「刑事法特殊研究Ⅰ」が総論的問題を扱ったのに対し、この授業では各論的問題を
扱う。各論は、各構成要件の総論であるから、各構成要件ごとの、構成要件要素の
問題、違法性に関する問題、有責性に関する問題、未遂・共犯・罪単位数に関する
問題をそれぞれ検討する。オリエンテーションでは、法教育の問題にも触れる。
刑事法特殊演習Ⅰ
具体的事実がどのような罪になるのか、そして、どのような要件の充足が必要なの
か、条文で求められる要件についてどのようか解釈が取られるべきなのが、このよ
うな具体的論点を検討する。オリエンテーションでは、法教育の問題にもふれる。
刑事法特殊演習Ⅱ
おもに刑法各論に関する代表的判例を読みながら、総論的問題に関する「事実の拾
い上げ」に重点を置いた演習をめざす。とりわけ、一審から最高裁まで結論が変化
した興味深い事例を演習の素材にすることにより、実務の英知を探求する。オリエ
ンテーションでは、法教育の問題にもふれる。
刑事訴訟法特殊研究
刑事訴訟の基礎的理論を通じ、被疑者・被告人等の適正な手続を保障しながら、事
件の真相を解明する手続を研究する。
租税法特殊研究Ⅰ
租税法特殊研究Ⅱ
租税法特殊演習Ⅰ
(川根) 租税法全般に通ずる原理原則を探究する租税法総論について概説する。
また、
「消費税」の制度の構造と問題点等について、平成元年の抜本的税制改革の沿革と
理念を踏まえながら、現代的な問題意識で検討・研究する。
(田部井) 損益取引を中心に、法人課税の根底にある基礎理論を説明するとともに、
具体的な裁判例等を検討することによって、個々の条文における課税要件解釈上の
諸問題、事実認定と法令のあてはめについて理解を求める。
(川根) 負担の公平の要請に最もよく適合し、税収の基幹的位置を占めるが故に、所
得税は我が国の税制の中心となっており、また私たちの生活に最も身近な存在とな
っている。所得税について制度の沿革・原理を踏まえ、その構造と内容を学ぶとと
もに、現代における問題点について検討・研究する。
(田部井) 資本等取引、グループ法人課税、国際課税等を中心に、現行法令の概要を
説明するとともに、具体的な裁判例等を検討することによって、個々の条文におけ
る課税要件解釈上の諸問題、事実認定と法令のあてはめについて理解を求める。
(川根) 租税法特殊研究Ⅰで学ぶ租税法総論と消費税法に関する判例・裁決例の研究
を行う。
「生きた法」である判例・裁決例の分析・検討を行うことにより、
「租税法
特殊研究Ⅰ」で学んだ原理・法理について一層理解が深まり、最近における重要な
判決を研究することにより、より鋭い問題意識が涵養されることが期待される。
(田部井) リーガル・リサーチの方法、判決文の読み方・まとめ方等についての基礎
的な訓練を行ったうえで、租税法特殊研究Ⅰで取り上げた法人税の裁判例について、
受講生による研究発表と討議形式による検討を行う。
-9-
講
授業科目名
租税法特殊演習Ⅱ
義 等 の 概 要
(川根)「租税法特殊研究Ⅱ」で学ぶ所得税法の判例・裁決例の研究を行う。所得税
法に関する判例・裁決例は古くから多くの興味深い事例の集積があるので、これら
の分析・検討を行うことにより、
「租税法特殊研究Ⅱ」で学んだ原理・制度の理解が
一層深まり、より鋭い問題意識が涵養されることが期待される。
(田部井) 租税法特殊研究Ⅰ・Ⅱで取り上げた法人税・国際課税に関する裁判例につ
いて、受講生による研究発表と討議形式による検討を行う。
国際法特殊研究
━国際法の基礎理論と国際社会の特徴の理解━
国際法特殊演習
━国際法の適用範囲の把握━
民法特殊研究Ⅰ
民法特殊研究Ⅱ
現代国際法を把握するためには、時々刻々変化する国際社会に敏感に対応するルー
ルと、一環として変わらないものとを見極める必要がある。この講義では主に国際
法の基礎理論についていくつかの問題提起をし、それについて深く掘り下げて考察
する。
国際法の適用範囲をテーマに、現代国際法において基本となる重要な概念や争点に
ついて、受講生に積極的に演習に参加してもらい、問題点を具体的に検討する。内
容としては国際法特殊研究に関するものを考えている。
(新島) 民法の歴史、基本原理を理解し、民法総則に規定される項目を中心に、判
例、学説を研究する。授業は、毎回の報告者を決め、報告書にはレジュメを作成し
て発表してもらい、討論を行なう。
(南部) 民法とは、人々の私的関係である、財産と家族について定めた基本法であ
る。この授業では第一編「総則」および第二編「物権」について、具体的なトラブ
ルを処理するための考え方を習得することをテーマとする。解決に至る論理の流れ
を理解することが到達目標である。
民法は最も範囲の広い法であり、すべての権利・法律関係について詳細に研究する
ことは容易ではないが、民法の体系に留意しながら、民法全般を研究する。また、
民法を深く理解するうえで重要な民事訴訟法および国際司法(外国の民法)の論点
について検討する。
民法特殊研究Ⅲ
民法の親族編、相続編を中心に、判例、学説を研究する。授業は、毎回の報告者を
決め、報告書にはレジュメを作成して発表してもらい、討論を行なう。
民法特殊研究Ⅳ
民法の全体像を把握すること、その上で物権法を主な研究対象とする。授業の前半では、物
権法全体を理解してもらうために主な論点を講義する。その間に、受講者は各自の関心に基
づいて報告テーマを決定する。授業の後半では、報告者は選択したテーマについて、関連す
る判例・学説を調べそれをレジュメにまとめ報告する。その後、皆でそのテーマについて議
論する。
民法特殊演習Ⅰ
民法の親族編、相続編を中心に、判例、学説を研究する。授業は、毎回の報告者を
決め、報告書にはレジュメを作成して発表してもらい、学説、判例の研究を行い、
討論、検討を行なう。
民法特殊演習Ⅱ
(入稲福)民法は最も範囲の広い法であり、すべての権利・法律関係について詳細に
研究することは容易ではない。そのため、本演習では民法の体系ないし全体像に注
意を払いながら、その考察に資する重要な論点について研究する。また、民法をよ
り深く理解するためには、民事手続法(特に、民事訴訟法)に関する研究が欠かせ
ない。そのため、本演習では民事手続法の重要事項について併せて研究する。それ
を通じ、民法上の権利・法律関係がどのように実現されるか考究する。
(小西) 財産法分野の主要な判例の中から、受講者の関心に基づいて、担当する判例を決め
る。授業では、まず報告者は、担当した判例について予め用意したレジュメをもとに報告す
る。その後、皆でその報告に基づき議論する。報告する内容としては、事実の概要、判旨、
これまでの判例及び学説、報告者の私見が求められる。
商法特殊研究Ⅰ
━企業取引法━
商法特殊研究Ⅱ
商取引は迅速に行われなければならない。しかも、取引が後になって無効になった
り、取り消されたりしないようにしなければならない。商法は、この迅速な取引と
その安全という相反する要請に対応しなければならないのである。この授業では、
商法が採っている取引法上の原則とそれらに基づいて設けられている諸制度につい
て検討し、商取引法への理解を深めたい。また商法は、問屋営業、倉庫営業など所
定の営業について、それぞれの営業主と相手方の権利義務その他について定めてい
る。これらの企業に特有な法制度などを取り上げて検討し、基礎知識を得たい。
金融商品取引法は、①情報開示に関する規制、②金融商品取引業者に関する規制、
③金融商品取引所に関する規制、④不公正取引に関する規制の4つの柱から構成さ
れています。本授業では主として①及び④の部分について講義し、その上で個々の
規制のあり方について検討していきます。
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授業科目名
商法特殊演習Ⅰ
━企業取引法上の具体的諸問題の検討━
講
義 等 の 概 要
商法は商取引の安全を図っていろいろな制度を設けている。また、各種の営業につ
いて、それぞれ規定を置いている。この演習では、それらの制度や取引をめぐって
生じている法的諸問題を判例等を用いて具体的に考察する。問題の所在と論点を的
確に把握し、各規定や法原則を合理的に解釈適用し妥当な解決を図れるようになる
ことが重要である。
商法特殊演習Ⅱ
会社法は平成 18 年に施行され、979 条から成る条文の大部分は株式会社に関する規
制となっています。日本国内に存在する会社の大部分は株式会社形態を採用してお
り、株式会社制度に関する正確な理解が欠かせませんが、
「株式会社」といっても、
中小零細の株式会社から上場企業に至るまで、その規模には大きな違いがあり、適
用される規制も異なります。本授業では、会社法の細かい規制について正確に理解
することを目指し、その上で会社法施行後初の実質的改正となる 2014 年会社法改正
について検討していきます。
社会法特殊研究Ⅰ
この科目では、正社員の雇用、パート、アルバイトの雇用、派遣労働者の雇用およ
び請負等労働者以外の働き方にかかわる法的問題を研究する。受講生が調査、報告
する事項につき、受講者全員で議論し、理解を深める。
社会法特殊研究Ⅱ
この科目では、現代の雇用をめぐる法的諸問題を研究する。受講生が調査、報告す
る事項につき受講者全員で議論し理解を深める。
民事法特殊演習
この科目では、現代の雇用をめぐる法的諸問題をより深めるため、受講生が調査、
報告する事項につき全員で議論し理解を深める。
民事手続法特殊研究
幾つかのモデルケースを参照しながら、民事訴訟・執行手続の流れについて説明す
る。また、民事訴訟手続は租税訴訟手続(行政訴訟手続)の基礎になっているが、
受講生の要望に応じ、両手続に共通する論点について研究する。
国際私法特殊研究
━国際取引と国際離婚に関する法律問題の検討━
平成 19 年 1 月、
「法例」に代わる新しい法律として、
「法の適用に関する通則法」が
発効したが、この特殊研究では新法の解釈・適用に関する諸問題について研究する。
特に、立法過程における論点や旧法との相違点について考察する。また、国際取引
や国際離婚に関する私法上の論点について判例を中心に考究するとともに、国際民
事訴訟法上の問題について併せて検討する。
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●政治・行政専攻
授業科目名
政治思想史特殊研究
━占領期の思想分析(連続性、普遍性、特殊性)━
講
義 等 の 概 要
歴史では洋の東西を問わず「連続性」が指摘される。これは我国史にもあてはまることであ
り、近代日本思想は過去の延長上にある。同時に近代日本思想に関しては、外国思想と共通
する「普遍性」と、外国思想と異なる「特殊性」とを指摘することができる。こうした点を
、史料を提示しながら分析する。
政治理論特殊研究
政治は単なる権力作用ではなく、価値体系、信念体系の共有に基づく総合作用である。
物理的暴力、物質的利益の供与のみによって国家や権力は永続しない。政治統合にお
ける正義の問題、信念体系の問題は政治学の根幹である。本特殊研究は、国家・国民の
統合に関する東西の政治学理論輪整理し、また、この問題と深い関わりをもつ公民宗教の
問題を考察する。この問題は、わが国では、神道や天皇の問題と不可分である。わが国の
国体の考察も重要なテーマとなる。
日本政治特殊研究
わが国の政党史を研究する。対象となる時期は、大正期から昭和戦前期とする。わが国
の政党には、明治期の自由党と改進党を源流とする二大潮流があった。大正期以降、
自由党を源流とする政友会に対して、改進党の流れを汲む同志会、憲政会、民政党
が対抗していた。本年度は、民政党の前身である憲政会史を中心に、大正デモクラシー
期の日本政党史を研究対象として講述する予定である。
政治学特殊演習Ⅰ
わが国の近代政党史を資料に基づいて実証的に検討するため、入手可能な大正期の
政党指導者の回顧録ないしは日記をテキストに選び、受講者がテーマを決めて報告
し、討論を通じて問題の理解を深めていく。教材は、大正期から昭和期にかけ、二
度、総理大臣を務めた若槻禮次郎(1866-1949)の『古風庵回顧録』
(1950
年刊行。1983 年『明治・大正・昭和政界秘史』として、講談社学術文庫に収められ
ている。
)を使用したい。若槻は、同志会に参画し、以後、憲政会、民政党の党首を
歴任した。授業は、同書の主な内容に照らして、本年度の「日本政治特殊研究」と
対になるように、各回それぞれ大括りのテーマを設定して進行していく予定である。
受講者は、当該テーマの中から、教材を素材に、関係文献を用いて各自のテーマを
設けて報告する。
政治学特殊演習Ⅱ
古来、わが国では政治を「まつりごと」といってきた。これは神を祀(祭)るに由
来する。また、わが国では天皇統治をさして「しらす」と称し、実際的な権力行使、
あるいは、権力の私物化を意味する「うしはく」と区別してきた。イギリスにおい
てもウォルターバジョットは、政治の尊厳的機能と実践的機能という概念を用いて
同様の理論を展開している。本演習では、さまざまな側面から、権力によらざる統
治の側面を考察し、わが国の国体の本質を考察したい。本授業は、大学院の授業で
あり、かつ、演科目であることに鑑み、院生の関心を優先し、院生による発表、討
論を中心に授業を構成する。
地域研究特殊研究Ⅰ
━近現代中国の諸問題━
地域研究特殊研究Ⅱ
━イギリスの地方分権改革と地方議会━
地域研究特殊研究Ⅲ
━旧ソ連地域の摩擦と紛争━
地域研究特殊研究Ⅳ
近現代中国に関する様々な問題を採り上げる予定。この時期の歴史的な流れを基礎
として、政事、社会、経済などの諸分野における問題を検討する。問題は中国国内
のみならず周辺諸国との関係をも対象とする。さらに、現代中国の問題については
政治、経済、社会、軍事など多方面について検討する。日中関係も重要な課題とな
ろう。
イギリスは連合王国であり、連合王国としての一体性と、各地域の独自性あるいは
自主性とがともに主張されながら政治が行われている。この授業では、1990 年台末
から進められてきた地方分権改革、特にスコットランドの地域議会と地域政府の実
情を学ぶ。これまでに地域議会として 4 回の選挙が実施され、また、政府としては
労働党・自民党連立政権と SNP の単独政権とを経験している。さらにEUやその他
の外国とスコットランド政府が直接に交渉する姿勢を見せている。したがって、地
方分権改革以後のスコットランド政府の対内外の政策について、また特にロンドン
の政府との関係について検討する。
2013~2014 年、いわゆる「ウクライナ危機」が生じ、欧米と足並みを揃えて対ロ制
裁を行った日本にとっても遠い国の出来事ではなくなった。ウクライナを含め、旧
ソ連地域の摩擦・対立・紛争には、いずれも数世紀にわたる歴史的背景がある。こ
の授業では、これらの摩擦・紛争の原因、背景、経緯、当事国の対応、周辺国や地
域機構・国際社会の関与及びすでに収束した紛争については解決の手段を考察する。
20世紀における国際政治の展開をアメリカ外交の視点に立って考える。それを通
じて20世紀の国際政治の特徴とアメリカ対外政策の特殊性を理解する。
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授業科目名
地域・国際政治特殊演習Ⅰ
講
義 等 の 概 要
(浅野)1997 年に成立した労働党ブレア政権はイギリスの地方分権改革を推進し、ス
コットランド、ウェールズ、北アイルランドに地方政府、議会を成立させる。連合
王国としてのイギリスには、歴史と文化の異なる 4 地域があるため、常に中央集権
と地方分権、地方の自立性と自律性のレベルが政治的考慮の対象となるが、この前
後の時期には特に二大政党において、この問題の政策が大きく異なる。この授業で
は、二大政党の総選挙のマニフェストを読むことを通して、地方分権改革の意義と
課題についての理解を深めようとするものである。
(徳岡) 現代中国をめぐる諸問題として、政事、軍事、経済、社会、対外関係などの
問題について検討する。各自の問題意識に従って報告と討論という形式を中心とし
て講義を行う。
(和田)第二次世界大戦以降のアメリカ政治や外交において重要な歴史的文献や演説
を読んで、それぞれの時代背景やそれらが歴史的にもつ意味、さらにはアメリカ政
治や外交の特徴について考えていく。
地域・国際政治特殊演習Ⅱ
(末澤)ソ連は革命を経て建国されたが複単位数の連邦構成主体の離脱により解体、
ロシアがソ連を国家継承した。ユーゴスラヴィアは内戦を伴って崩壊し、後継国家
はなく、コソヴォの独立については国際社会の反応が分かれている。かつてソ連の
一部とされていたバルト3国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)は「独立」
ではなく「国家の復活」と自らを位置づけている。この授業では、これらの事例の
比較を通して国家の誕生・復活とは何か、国家の解体・消滅によってどの様な問題
が生じるかを考察する。
地方行政特殊研究Ⅰ
現代日本の地方行政を想定しながら授業を行っていくので、我々がメディアを通じ
て見聞する日々の地方行政の営みが、どのような制度のもとで展開され、どのよう
なメカニズムで動かされているのかという問題意識をもちながら授業にのぞんでも
らいたい。この授業では、主に、地方自治の制度と機構について学んでいく。
地方行政特殊研究Ⅱ
地方行政に関する理解を深めるための講座です。最初は、行政活動や公共政策のし
くみについて、文献購読を通じ理解を深めていきます。その後、地方行政のしくみ
を具体的に調査するために、ヒアリング調査や統計調査の手法を学んでいきます。
行政学特殊演習Ⅰ
「行政学」の標準的なテキストを深く理解することで、行政とは何か、現代の行政
の課題は何か、等々を考える。授業の大半は、日本の行政を想定しながら進めるの
で、我々がメディアを通じて見聞する日々の行政活動が、どのような制度のもとで
展開され、どのようなメカニズムで動かされているのか、という問題意識を持ちな
がら授業にのぞんでいただきたい。なお、授業は、テキストの該当部分について、
受講生のうちの 1 名がレジュメを作成し、それをもとに報告する。報告の後、受講
生全員で当該テーマについて討論し、理解を深める。なお、受講生は、授業開始ま
でにテキストを一読しておくこと。
行政学特殊演習Ⅱ
社会経済情勢が変化し財政も悪化する中で、わが国の行政は大胆な見直しが必要となってい
る。本講義は、行政制度をどのように変えることができ、それがどのように社会経済や教育
の在り方に影響を与えるのかについて考察し、政策案作成を可能とするための授業です。
公共政策特殊研究
わが国の自治体をめぐり、国の権限を自治体に移譲するとともに自治体の自由度を拡大しよ
うとする地方分権の動き、さらには企業経営の発想と手法を行政に持ち込もうとする国の新
しい行政運営の動きが迫っている。
地方自治を取り巻くさまざまな環境の変化の中で、自治体が自らの力で公共政策をつくり、
その政策を効率的かつ効果的に実施していくための方法を、公共政策の基本を学ぶこと、な
らびに政策の事例を見ることによって考察する。
社会保障論特殊研究
少子・高齢化が進行するなかで、社会保障の量的・質的ニーズが高まる一方、公共性と持続
性を両立し得る福祉システムの再構築が重要な社会課題になっている。本講座は、社会保障
の主な制度、年金、医療、介護、社会福祉の組みを確認した上で、各制度に関する改革案を
考察する。
日本経済論特殊研究
戦後の経済復興からアベノミクスまで、戦後の日本経済を幅広く概観する。15 回の
講義は大きく、①戦後日本経済の発展、②1990 年代以降の長期経済停滞と構造問題、
③アベノミクスと経済成長戦略から構成する予定である。
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