これからもずっと 安⼼社会実現のために 〜社会保障の⼀翼を担う⽣命保険事業の使命を果たす〜 社会保障の 翼を担う⽣命保険事業の使命を果たす 我が国の社会保障制度は、少子高齢化の進展や公的債務の増加等に伴い、その持続可能性が問 われており、公的保障を補完する私的保障(自助努力)の重要性があらためて認識されている。 全国22万名を超える営業職員等のネットワークを通じて、私的保障を支える商品やサービス を提供してきた生命保険業界が担う役割・責任は、より一層、大きなものになってきている。 社会保障の一翼を担ってきた生命保険業界として、社会保障制度の持続可能性を高め、そして 社会保障の 翼を担 てきた生命保険業界として 社会保障制度の持続可能性を高め そして 真の安心社会の実現に向けた提言を行う。 公的保障の状況 (社会保障給付費) 109兆円 78兆円 7.7 3.3 26.0 41.2 2 12.2 8.4 私的保障の状況 148兆円 (生命保険事業関連) 14.7 19 8 19.8 その他 54.0 医 療 介 護 35 1 35.1 53.8 60.4 年 金 営業職員数 代理店数 22万7,724名 9万4,918店 お支払金額 死亡保険 年間 12.9兆円 年金保険 年間 5.1兆円 年間 4.0兆円 給付金 H12年度 H24年度 (H37年度) 出典:財政制度等審議会 財政制度分科会資料(H27.4.27) 入院・手術等 保有契約(個人) 保有契約(団体) 857.4兆円 373.1兆円 (1億5,173万件) (3,918万名) 104.1兆円 33.3兆円 (2 050万件) (2,050万件) (1 930万名) (1,930万名) 5,392万件 179万名 (医療保険・ガン保険合計) 出典:生命保険事業概況(平成26年度)、生命保険の動向(2015年版) 1.課題認識① -生活設計・必要な自助努力に資する私的年金の重要性- P.2 ○ 社会保障(公的保障)の見直しの方向性として、国民負担の増加は不可避な状況であり、国民一人ひ とりが、生活設計を立て、必要な準備(自助努力)を行うことがより一層求められてきている。 ○ 生活設計や必要な自助努力を検討する上で、医療・介護等の自己負担も含めた老後の生活費を支える 生活設計や必要な自助努力を検討する上で 医療・介護等の自己負担も含めた老後の生活費を支える 年金は、特に重要な要素であるなか、公的年金の給付水準の低下が見込まれている。 ○ 公的年金の給付水準の低下を補い、国民一人ひとりの生活設計や必要な自助努力に資する私的年金の 検討は、必要な額の積立期間等も考慮すると重要かつ喫緊の課題となっている。 年金領域の 年金領域 の主な課題 平均余命の 伸長 非正規労働者 の増加 低下) ⇒ マクロ経済スライドの実施(給付水準の調整) ⇒ 女性・高齢者の活躍促進(生産人口の増加) ⇒ 出産 出産・子育て等に関する支援 子育て等に関する支援 等 現役時代の収入が不安定であることに加え、 厚生年金、企業年金の適用から外れてしまう ため 無 低年金者等が増加 ため、無・低年金者等が増加 ⇒ 正規雇用化の促進 ⇒ 厚生年金の適用範囲の拡大 等 中長期的な改善は目指し つつも 大幅かつ急激な改 つつも、大幅かつ急激な改 善は困難であり、一定程度 の公的年金の水準低下は 不可避 ※企業年金は、公的年金を 補完する柱であり続けるも のの、働き方の多様化等か ら、企業年金の枠組ではカ バーできない層も一定存在 生活設 設設計・ 必要な自助努力にに 資するる る私的年金の充実が必要 少子化の進展 賦課方式を基本とするなか、支える側と支えら れる側のバランスは悪化(制度の持続可能性の P.3 (関連データ) ■ 高齢化の推移と将来推計人口動態 推計値 実績値 29.1 26.8 14歳以下 人口(万人) 15~64歳 人口(万人) ■ 老後の生活が「心配」と回答および その理由として「年金等が不十分」とした回答の推移 世帯主年令60歳未満の世帯 30.3 【単位:%】 1,680 1,752 752 1,680 1 457 1,324 1,457 1 847 1 1 324 1,583 2,001 1,847 2,249 20.2 23.0 高齢化率(%) 17.4 65歳以上 14.6 人口割合 12.1 8,409 8,103 7,682 7,341 7,084 8,716 8,622 86 8,590 70 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 89 86 84 86 87 88 88 89 89 88 老後の生活について 「心配である」と回答した割合 72 71 72 67 67 68 67 67 72 66 68 70 72 75 70 72 71 73 68 63 62 60 59 1,489 1,826 2,201 2,567 2,925 3,395 3,612 3,657 H2 87 79 64 65歳以上 人口(万人) 84 85 84 88 91 56 57 老後の生活が心配な理由として 「年金や保険が十分でないから」 と回答した割合(複数回答) 59 ※出典:内閣府「平成27年版高齢社会白書(全体版)」より作成 ■ 正規雇用と非正規雇用労働者の推移 H4 H6 H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 H24 H26 出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯調査) 非正規雇用 1,564 1 678 1,678 1 765 1,765 1 763 1,763 1 813 1,813 1 962 1,962 (万人) 正規雇用 ■ 老後の生活資金に対する安心感・不安感 【単位:%】 3,410 3,415 3,410 3,374 3,340 3,278 H16 H18 H20 H22 H24 H26 (万人) ※出典:厚生労働省HP「非正規雇用」の現状と課題 43 4.3 20 0 20.0 大丈夫 たぶん 大丈夫 不明 37 4 37.4 36 6 36.6 少し不安 非常に不安 出典:生命保険文化センター「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」 2.課題認識② -公的・私的年金における終身給付機能の低下- P.4 ○ マクロ経済スライドの実施等により、公的年金の給付水準は低下していく見込み。 ○ 私的年金についても、歴史的な超低金利等の影響により、企業年金・個人年金ともに、終身年金を 提供することが困難な環境となりつつある。 提供することが困難な環境となりつつある ○ より一層の長寿化が見込まれるなか、公的年金・私的年金ともに終身給付の機能が低下していくこと は、現時点では顕在化していない大きな課題である。 公的年金の給付水準の調整 ○ 標準的な厚生年金の所得代替率の将来見通し(H26年度財政検証) 平成26年度 : 62.7% (夫婦の年金額:21.8万円) 私的年金の状況 私的 年金の状況 H26年度に受給開始した個人 年金の選択状況(A社実績) 個人年金の受取方法 有期年金 (10年間等) 件数 54,167件 96% 2,073件 4% 終身年金 平成42年度 : 平成62年度 : 57 2% 57.2% 51.0% ~ ~ 53 8% 53.8% 41.6% * * 仮に、機械的に給付水準調整を続けた場合の値 出典:社会保障審議会 企業年金部会資料(H26.9.30) 企業年金の 受取方法 占率 確定給付企業 年金(DB) 年金選択のうち、 年金選択のうち 確定給付企業年金 (規約型)の選択状況 一時金 72% 年金と 時金 年金と一時金 10% 有期年金 82% 年金 18% 終身年金 9% 出典:社会保障審議会 企業年金部会資料(H26.9.30) P.5 (関連データ) ■ 平均寿命の推移 ■ 現在、加入している個人年金保険の給付期間 現在 加入している個人年金保険の給付期間 女性 72.9 74 7 74.7 76.9 70.2 67.8 71.7 67.7 61.5 63.6 78.8 73.4 80.5 81.9 82.9 76.4 74.8 75.9 60.5 86.3 86.8 84.6 85.5 49.3 80 5 79.6 80.5 78.6 77.7 有期年金 男性 (5・10・15年間等) 足元の選択状況等から、 今後更に減少していく見込 69.3 17 1 17.1 65.3 16 5 16.5 15.4 15.5 終身年金 58.0 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H26 出典:厚生労働省「平成26年簡易生命表の概況」 ■ 老後の生活費の収入源 (3つまでの複数回答) 【単位:%】 公的年金 80.6 就業による収入 42.3 企業年金、個人年金、 保険金 38.7 金融資産の取り崩し 不動産収入 4.8 国や市町村などからの 公的援助 4.6 こどもなどからの援助 4.0 利子配当所得 H18 H21 H24 H27 H30 H33 H36 出典:生命保険文化センター「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」 ■ 退職給付の実施状況の推移 【単位:%】 16.1 24.5 退職給付がない企業 49.7 一時金のみの企業 25.8 年金がある企業 26.9 (家賃、地代等) その他 【単位:%】 58.1 55.8 46.4 37.5 2.8 3.8 出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯調査) H20 H25 出典:社会保障審議会 企業年金部会資料(H26.10.31) (厚生労働省「平成25年就労条件総合調査」) 3.提言 -公的年金を補完する『長寿安心年金(仮称)』 の創設- P.6 ○ 生涯にわたる一定の老齢期の所得(年金)確保に向けて、公的年金を補完する私的年金に 求められる重要な以下3点の機能を備えた『長寿安心年金(仮称)』の創設を提言。 (1)終身性 -人は何歳まで生きるか予測できず、加齢により就業等による新たな所得確保が困難となるため終身給付が必要。 (2)安定性 -投資経験の浅い国民層等についても、一定の老齢期の所得(年金)を確実に確保することが必要であるため、年金 額が運用成果等によって大きく減少することがない安定性が必要。 (3)普及可能性 -公的年金を補完するためには、広く国民に普及することが必要であり、そのためには、一部企業の就業者等だけ ではなく全国民を対象とし、加えてシンプルでわかりやすい制度であることが必要。 長寿安心年金(仮称) [イメージ イメージ]] より豊かな生活等に向けた資産形成 就業による所得 (給与所得等) 有期年金 等 (個人年金・企業年金) + その他資産 形成制度 公的年金 公的年金と『長寿安心年金(仮称)』を 組合せ、一定の老齢期所得を確保 組合せ、 定の老齢期所得を確保 長寿安心年金(仮称) 補助金等の政策支援を行うことで、 制度の普及を促進 (NISA、個人型DC等)
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