特 許 公 報 特許第5771325号

〔実 37 頁〕
特 許 公 報(B2)
(19)日本国特許庁(JP)
(12)
(11)特許番号
特許第5771325号
(45)発行日
(P5771325)
(24)登録日 平成27年7月3日(2015.7.3)
平成27年8月26日(2015.8.26)
(51)Int.Cl.
FI
C07D 513/04
(2006.01)
C07D
513/04
343 A01N 47/34
(2006.01)
A01N
47/34
E
A01P
7/02
(2006.01)
A01P
7/02
A01N 47/28
(2006.01)
A01N
47/28
102 C07D 213/70
(2006.01)
C07D
213/70
CSP 請求項の数5
(21)出願番号
特願2014-510165(P2014-510165)
(全63頁) 最終頁に続く
(73)特許権者 000004307
(86)(22)出願日
平成25年4月8日(2013.4.8)
日本曹達株式会社
(86)国際出願番号
PCT/JP2013/060658
東京都千代田区大手町2丁目2番1号
(87)国際公開番号
WO2013/154080
(87)国際公開日
平成25年10月17日(2013.10.17)
審査請求日
平成26年7月17日(2014.7.17)
(31)優先権主張番号
特願2012-89459(P2012-89459)
(32)優先日
平成24年4月10日(2012.4.10)
(33)優先権主張国
日本国(JP)
(31)優先権主張番号
特願2012-219095(P2012-219095)
(32)優先日
平成24年10月1日(2012.10.1)
(33)優先権主張国
日本国(JP)
(74)代理人 100064908
弁理士
志賀 正武
(74)代理人 100108578
弁理士
高橋 詔男
(74)代理人 100089037
弁理士
渡邊 隆
(74)代理人 100094400
弁理士
鈴木 三義
(74)代理人 100108453
弁理士
村山 靖彦
最終頁に続く
(54)【発明の名称】アリールオキシウレア化合物および有害生物防除剤
1
2
(57)【特許請求の範囲】
アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
【請求項1】
6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有
式(I)で表されるアリールオキシウレア化合物または
するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基を
その塩。
有するアミノ基、無置換のもしくは置換基を有するC1
【化1】
∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼
6アルコキシカルボニル基、無置換のもしくは置換基を
有するC1∼6アルキルチオ基、無置換のもしくは置換
基を有するC1∼6アルキルスルホニル基、無置換のも
しくは置換基を有するC1∼6アルコキシスルホニル基
[式(I)中、
10
、無置換のもしくは置換基を有するC6∼10アリール
Cyは、式(IV)で表される基を示す。
基、無置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基
【化2】
、無置換のもしくは置換基を有するヒドロキシイミノC
1∼6アルキル基、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲ
ン原子である。置換基Xは2つ以上であってもよく、置
換基Xを2つ以上有するときXは互いに同一でも異なっ
(式(IV)中、+は結合位置を示す。
ていてもよい。n1は、Xの個数を示しかつ0∼4のい
Xは、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキ
ずれかの整数である。
ル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シクロ
Z は、酸素原子または硫黄原子を示す。
アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6
Z およびZ は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素
1
2
3
( 2 )
JP
3
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4
原子を示す。)
1
R は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アル
ケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6ア
(式(III)中、
ルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼7
R およびR は、それぞれ独立に、無置換のもしくは置
アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1
換基を有するC1∼6アルキル基、無置換のもしくは置
∼6アルコキシカルボニル基を示す。
換基を有するC3∼8シクロアルキル基、無置換のもし
Zは、酸素原子または硫黄原子を示す。
くは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換のも
6
Qは、式(II)または式(III)で表される基を示
す。
*は結合位置を示す。
7
しくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置換の
10
【化3】
もしくは置換基を有するC6∼10アリール基、または
無置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基を示
6
7
6
7
す。ここで、R とR は相互に繋がってR およびR が
結合する硫黄原子とともに環を形成してもよい。)]
【請求項2】
請求項1に記載のアリールオキシウレア化合物またはそ
(式(II)中、
*は結合位置を示す。
の塩から選ばれる少なくとも1つを有効成分として含有
2
R は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC
する有害生物防除剤。
1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC
【請求項3】
2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有する
請求項1に記載のアリールオキシウレア化合物またはそ
C2∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有す 20
の塩から選ばれる少なくとも1つを有効成分として含有
るC1∼7アシル基、または無置換のもしくは置換基を
する殺ダニ剤または殺虫剤。
有するC1∼6アルコキシカルボニル基を示す。
【請求項4】
3
4
R およびR は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の
請求項1に記載のアリールオキシウレア化合物またはそ
もしくは置換基を有するC1∼6アルキル基、無置換の
の塩から選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有
もしくは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換
する外部寄生虫防除剤。
のもしくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置
【請求項5】
換のもしくは置換基を有するC6∼10アリール基、無
式(VIII)で表されるベンジルオキシウレア化合物
置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基、また
。
はシアノ基を示す。
【化5】
3
4
3
4
ここで、R とR は相互に繋がってR およびR が結合 30
する炭素原子とともに環を形成してもよい。
5
R は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2
(式(VIII)中、
∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC
R は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
1∼7アシル基、カルボキシル基、無置換のもしくは置
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アル
換基を有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換
ケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6ア
のもしくは置換基を有するC2∼6アルケニルオキシカ
ルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼7
ルボニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6 40
アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1
アルキニルオキシカルボニル基、無置換のもしくは置換
∼6アルコキシカルボニル基を示す。
基を有するアミノカルボニル基、無置換のもしくは置換
R は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC
基を有するC6∼10アリール基、無置換のもしくは置
1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC
換基を有するヘテロアリール基、無置換のもしくは置換
2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有する
基を有するヒドロキシイミノC1∼6アルキル基、また
C2∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有す
はシアノ基を示す。
るC1∼7アシル基、または無置換のもしくは置換基を
)
有するC1∼6アルコキシカルボニル基を示す。
【化4】
R およびR は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の
1
2
3
4
もしくは置換基を有するC1∼6アルキル基、無置換の
50
もしくは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換
( 3 )
JP
5
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6
のもしくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置
換のもしくは置換基を有するC6∼10アリール基、無
置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基、また
はシアノ基を示す。
3
4
3
4
ここで、R とR は相互に繋がってR およびR が結合
【0004】
する炭素原子とともに環を形成してもよい。
式(A)中、X2 は、水素原子、ハロゲン原子、C1∼
Zは、酸素原子または硫黄原子を示す。
8アルキル基などを表す。
1
X は、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、無
Y2 は、水素原子、ハロゲン原子、C1∼8アルキル基
置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルチオ基
などを表す。
、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルス 10
R6 は、フェニル基、シアノ基、C1∼4アルキル基な
ルフィニル基、または無置換のもしくは置換基を有する
どを表す。
C1∼6アルキルスルホニル基を示す。
R7 は、水素原子、C1∼4アルキル基などを表す。
1
m1は、X の個数を示しかつ1∼4のいずれかの整数
R8 およびR9 は、独立して、水素原子、C1∼3アルキ
1
である。m1が2以上のときX は互いに同一でも異な
ル基などを表す。
っていてもよい。
R1 0 は、ハロゲン原子、またはC1∼4アルキル基を表
2
X は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
す。
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
【0005】
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
【化2】
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2
∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を 20
有するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基
を有するC1∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を
有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換のもし
くは置換基を有するC6∼10アリール基、無置換のも
【0006】
しくは置換基を有するヘテロアリール基、オキソ基、ニ
式(B)中、X3 は、塩素原子、臭素原子、またはメチ
トロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を示す。
ル基を表す。
2
m2は、X の個数を示しかつ0∼3のいずれかの整数
Y3 は、塩素原子、臭素原子、またはメチル基を表す。
2
である。m2が2以上のときX は互いに同一でも異な
R1 1 は、エチル基、またはn−プロピル基を表す。
っていてもよい。m1とm2との和は4以下である。)
R1 2 は、エチル基を表す。
【発明の詳細な説明】
30
【技術分野】
【0007】
【化3】
【0001】
本発明はアリールオキシウレア化合物および有害生物防
除剤に関する。より詳細に、本発明は、優れた殺ダニ活
性および/または殺虫活性を有し、安全性に優れ、且つ
工業的に有利に合成できるアリールオキシウレア化合物
、ならびにこれを有効成分として含有する有害生物防除
【0008】
剤に関する。
式(C)中、X4 およびY4 のうちの一方は、窒素原子ま
本願は、2012年4月10日に日本に出願された特願
たは窒素酸化物を表し、もう一方はCR(Rは、水素原
2012−089459号、及び2012年10月1日 40
子、ハロゲン原子などを表す)を表す、あるいは、X4
に日本に出願された特願2012−219095号に基
およびY4 の両方が窒素原子を表す。
づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
Z1 は、水素原子、ハロゲン原子などを表す。
【背景技術】
R1 3 は、アルキル基、アルケニル基などを表す。
【0002】
R1 4 は、ベンジル部分のフェニル環が任意的にC1∼4
本発明の化合物に構造上関連する化合物として、特許文
アルコキシ基で置換されているベンジルオキシメチル基
献1∼3に式(A)∼式(C)で表される化合物が開示
などを表す。
されている。
R1 5 およびR1 6 は、両方ともに水素原子でなく、両方が
【0003】
水素原子以外である場合それらの組合せた炭素原子合計
【化1】
が4を超えないことを条件として、独立して水素原子、
50
C1∼3アルキル基などを表す。
( 4 )
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7
8
R1 7 は、C1∼4アルキル、C3∼6シクロアルキルな
換のもしくは置換基を有するC1∼7アシル基、無置換
どを表す。
のもしくは置換基を有するC1∼6アルコキシカルボニ
【先行技術文献】
ル基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキ
【特許文献】
ルチオ基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6ア
【0009】
ルキルスルホニル基、無置換のもしくは置換基を有する
【特許文献1】特開2005−517642号公報(W
C1∼6アルコキシスルホニル基、無置換のもしくは置
O2003/048128)
換基を有するC6∼10アリール基、無置換のもしくは
【特許文献2】特開2006−507338号公報(W
置換基を有するヘテロアリール基、無置換のもしくは置
O2004/047537)
換基を有するヒドロキシイミノC1∼6アルキル基、ニ
【特許文献3】特開2006−507339号公報(W 10
トロ基、シアノ基、またはハロゲン原子である。置換基
O2004/047538)
Xは2つ以上であってもよく、置換基Xを2つ以上有す
【発明の概要】
るときXは互いに同一でも異なっていてもよい。
【発明が解決しようとする課題】
R は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
【0010】
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アル
本発明は、有害生物防除活性、その中でも特に殺ダニ活
ケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6ア
性および/または殺虫活性に優れ、安全性に優れ、且つ
ルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼7
工業的に有利に合成できるアリールオキシウレア化合物
アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1
またはその塩を提供すること、ならびにこれを有効成分
∼6アルコキシカルボニル基を示す。
として含有する有害生物防除剤を提供することを課題と
Zは、酸素原子または硫黄原子を示す。
する。
1
20
Qは、式(II)または式(III)で表される基を示
【課題を解決するための手段】
す。
【0011】
【0014】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果
【化5】
、特定の構造を有するアリールオキシウレア化合物また
はその塩は、有害生物防除剤の有効成分として、優れた
殺ダニ活性および/または殺虫活性を有し、且つ良好な
特性と高い安全性を示すことを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったも
のである。
【0012】
(式(II)中、
30
*は結合位置を示す。
2
R は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC
すなわち、本発明は、以下のものを含む。
1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC
〔1〕
2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有する
式(I)で表されるアリールオキシウレア化合
物またはその塩。
C2∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有す
【0013】
るC1∼7アシル基、または無置換のもしくは置換基を
【化4】
有するC1∼6アルコキシカルボニル基を示す。
3
4
R およびR は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の
もしくは置換基を有するC1∼6アルキル基、無置換の
もしくは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換
のもしくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置
40
換のもしくは置換基を有するC6∼10アリール基、無
[式(I)中、
置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基、また
Cyは、無置換のもしくは置換基Xを有するC6∼10
はシアノ基を示す。
アリール基、または無置換のもしくは置換基Xを有する
ここで、R とR は相互に繋がってR およびR が結合
ヘテロアリール基を示す。置換基Xは、無置換のもしく
する炭素原子とともに環を形成してもよい。
は置換基を有するC1∼6アルキル基、無置換のもしく
R は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
は置換基を有するC3∼8シクロアルキル基、無置換の
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
もしくは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
のもしくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、水酸
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2
基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルコキ
∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC
シ基、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、無置 50
1∼7アシル基、カルボキシル基、無置換のもしくは置
3
4
3
4
5
( 5 )
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9
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10
換基を有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換
のもしくは置換基を有するC2∼6アルケニルオキシカ
ルボニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6
アルキニルオキシカルボニル基、無置換のもしくは置換
基を有するアミノカルボニル基、無置換のもしくは置換
基を有するC6∼10アリール基、無置換のもしくは置
換基を有するヘテロアリール基、無置換のもしくは置換
(式(V)中、
基を有するヒドロキシイミノC1∼6アルキル基、また
R 、R およびR は前記と同じ意味を示す。
2
3
*は結合位置を示す。
4
1
はシアノ基を示す。
X は、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、無
)
10
置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルチオ基
【0015】
、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルス
【化6】
ルフィニル基、または無置換のもしくは置換基を有する
C1∼6アルキルスルホニル基を示す。
1
m1は、X の個数を示しかつ1∼4のいずれかの整数
1
である。m1が2以上のときX は互いに同一でも異な
っていてもよい。
(式(III)中、
6
2
*は結合位置を示す。
X は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
7
R およびR は、それぞれ独立に、無置換のもしくは置
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
換基を有するC1∼6アルキル基、無置換のもしくは置
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
換基を有するC3∼8シクロアルキル基、無置換のもし 20
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2
くは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換のも
∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を
しくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置換の
有するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基
もしくは置換基を有するC6∼10アリール基、または
を有するC1∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を
無置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基を示
有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換のもし
6
7
6
7
す。ここで、R とR は相互に繋がってR およびR が
くは置換基を有するC6∼10アリール基、無置換のも
結合する硫黄原子とともに環を形成してもよい。)]
しくは置換基を有するヘテロアリール基、オキソ基、ニ
【0016】
トロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を示す。
〔2〕
前記式(I)中のCyが式(IV)で表される
m2は、X の個数を示しかつ0∼3のいずれかの整数
基である、〔1〕に記載のアリールオキシウレア化合物
である。m2が2以上のときX は互いに同一でも異な
またはその塩。
2
2
30
っていてもよい。m1とm2との和は4以下である。)
【0017】
【0020】
【化7】
〔4〕
前記式(I)中のQが式(VI)で表される基
である、請求項1または2に記載のアリールオキシウレ
ア化合物またはその塩。
【0021】
【化9】
(式(IV)中、+は結合位置を示す。
Xは、前記と同じ意味を示す。n1は、Xの個数を示し
かつ0∼4のいずれかの整数である。
40
1
Z は、酸素原子または硫黄原子を示す。
2
3
Z およびZ は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素
原子を示す。)
(式(VI)中、
2
3
*は結合位置を示す。
4
【0018】
R 、R およびR は前記と同じ意味を示す。
〔3〕
X は、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、無
1
前記式(I)中のQが式(V)で表される基で
ある、〔1〕または〔2〕に記載のアリールオキシウレ
置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルチオ基
ア化合物またはその塩。
、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルス
【0019】
ルフィニル基、または無置換のもしくは置換基を有する
【化8】
C1∼6アルキルスルホニル基を示す。
50
1
m3は、X の個数を示しかつ1∼3のいずれかの整数
( 6 )
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12
1
である。m3が2以上のときX は互いに同一でも異な
っていてもよい。m5とm6との和は5以下である。
っていてもよい。
【0024】
2
X は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
〔6〕
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
リールオキシウレア化合物またはその塩から選ばれる少
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
なくとも1つを有効成分として含有する有害生物防除剤
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2
。
∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を
〔7〕
有するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基
リールオキシウレア化合物またはその塩から選ばれる少
を有するC1∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を
なくとも1つを有効成分として含有する殺ダニ剤または
有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換のもし 10
殺虫剤。
くは置換基を有するC6∼10アリール基、無置換のも
〔8〕
しくは置換基を有するヘテロアリール基、オキソ基、ニ
リールオキシウレア化合物またはその塩から選ばれる少
トロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を示す。
なくとも1種を有効成分として含有する外部寄生虫防除
2
m4は、X の個数を示しかつ0∼2のいずれかの整数
前記〔1〕∼〔5〕のいずれか一つに記載のア
前記〔1〕∼〔5〕のいずれか一つに記載のア
前記〔1〕∼〔5〕のいずれか一つに記載のア
剤。
2
である。m4が2以上のときX は互いに同一でも異な
〔9〕
っていてもよい。m3とm4との和は3以下である。)
ア化合物。
【0022】
【0025】
〔5〕
【化11】
前記式(I)中のQが式(VII)で表される
式(VIII)で表されるベンジルオキシウレ
基である、請求項1または2に記載のアリールオキシウ
レア化合物またはその塩。
20
【0023】
【化10】
【0026】
式(VIII)中、
1
R は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
式(VII)中、
2
3
*は結合位置を示す。
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アル
4
ケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6ア
R 、R 、およびR は前記と同じ意味を示す。
1
X は、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、無
30
ルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼7
置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルチオ基
アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1
、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルス
∼6アルコキシカルボニル基を示す。
ルフィニル基、または無置換のもしくは置換基を有する
R は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC
C1∼6アルキルスルホニル基を示す。
1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC
2
1
m5は、X の個数を示しかつ1∼5のいずれかの整数
2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有する
1
である。m5が2以上のときX は互いに同一でも異な
C2∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有す
っていてもよい。
るC1∼7アシル基、または無置換のもしくは置換基を
2
X は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
有するC1∼6アルコキシカルボニル基を示す。
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
R およびR は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼ 40
もしくは置換基を有するC1∼6アルキル基、無置換の
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2
もしくは置換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換
∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を
のもしくは置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置
有するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基
換のもしくは置換基を有するC6∼10アリール基、無
を有するC1∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を
置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基、また
有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換のもし
はシアノ基を示す。
くは置換基を有するC6∼10アリール基、無置換のも
ここで、R とR は相互に繋がってR およびR が結合
しくは置換基を有するヘテロアリール基、オキソ基、ニ
する炭素原子とともに環を形成してもよい。
トロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を示す。
Zは、酸素原子または硫黄原子を示す。
3
3
2
2
4
3
4
1
m6は、X の個数を示しかつ0∼4のいずれかの整数
である。m6が2以上のときX は互いに同一でも異な
4
X は、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、無
50
置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルチオ基
( 7 )
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、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキルス
上の置換基は同一であってもよいし、異なるものであっ
ルフィニル基、または無置換のもしくは置換基を有する
てもよい。
C1∼6アルキルスルホニル基を示す。
「C1∼6」などの用語は、母核となる基の炭素原子数
1
m1は、X の個数を示しかつ1∼4のいずれかの整数
が1∼6個などであることを表している。この炭素原子
1
である。m1が2以上のときX は互いに同一でも異な
数には、置換基の中に在る炭素原子の数を含まない。例
っていてもよい。
えば、置換基としてエトキシ基を有するブチル基は、C
2
X は、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アル
2アルコキシC4アルキル基に分類する。
キル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8シク
【0031】
ロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼
「置換基」は化学的に許容され、本発明の効果を有する
6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2 10
限りにおいて特に制限されない。
∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を
「置換基」となり得る基としては、具体的には以下の基
有するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基
を挙げることができる。
を有するC1∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハ
有するC1∼6アルコキシカルボニル基、無置換のもし
ロゲン原子;
くは置換基を有するC6∼10アリール基、無置換のも
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基
しくは置換基を有するヘテロアリール基、オキソ基、ニ
、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブ
トロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を示す。
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1∼
2
m2は、X の個数を示しかつ0∼3のいずれかの整数
6アルキル基;
2
である。m2が2以上のときX は互いに同一でも異な
っていてもよい。m1とm2との和は4以下である。
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基
20
、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのC3∼8
【発明の効果】
シクロアルキル基;
【0027】
ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−
本発明のアリールオキシウレア化合物またはその塩は、
ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メ
農作物や衛生面で問題となる有害生物を防除することが
チル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル
できる。特にダニ類および害虫を効果的に防除すること
基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテ
ができる。
ニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル
【発明を実施するための形態】
基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、
【0028】
2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル
〔アリールオキシウレア化合物〕
基、5−ヘキセニル基などのC2∼6アルケニル基;
本発明のアリールオキシウレア化合物は、式(I)で表 30
2−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、3
される化合物(以下、化合物(I)と表記することがあ
−シクロヘキセニル基、4−シクロオクテニル基などの
る。)である。
C3∼8シクロアルケニル基;
【0029】
エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1
【化12】
−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−
メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル
基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチ
ニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル
基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基
、1,1−ジメチル−2−ブチニル基などのC2∼6ア
【0030】
40
ルキニル基;
まず、本発明において、「無置換の」の用語は、母核と
【0032】
なる基のみであることを意味する。「置換基を有する」
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロ
との記載がなく母核となる基の名称のみで記載している
ポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブト
ときは、別段の断りがない限り「無置換の」の意味であ
キシ基、t−ブトキシ基などのC1∼6アルコキシ基;
る。
ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基
一方、「置換基を有する」の用語は、母核となる基のい
、ブテニルオキシ基などのC2∼6アルケニルオキシ基
ずれかの水素原子が、母核と同一または異なる構造の基
;
で置換されていることを意味する。従って、「置換基」
エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基などのC2∼
は、母核となる基に結合した他の基である。置換基は1
6アルキニルオキシ基;
つであってもよいし、2つ以上であってもよい。2つ以 50
フェニル基、ナフチル基などのC6∼10アリール基;
( 8 )
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フェノキシ基、1−ナフトキシ基などのC6∼10アリ
ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルア
ールオキシ基;
ミノ基、ブチリルアミノ基、i−プロピルカルボニルア
ベンジル基、フェネチル基などのC7∼11アラルキル
ミノ基、ベンゾイルアミノ基などのC1∼7アシルアミ
基;
ノ基;
ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのC7∼1
メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミ
1アラルキルオキシ基;
ノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポ
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル
キシカルボニルアミノ基などのC1∼6アルコキシカル
基、シクロヘキシルカルボニル基などのC1∼7アシル
ボニルアミノ基;
基;
アジリジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペ
ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオ 10
ラジニル基、モルホリニル基などの環状アミノ基;
キシ基、ベンゾイルオキシ基、シクロヘキシルカルボニ
【0035】
ルオキシ基などのC1∼7アシルオキシ基;
アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、フ
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プ
ェニルアミノカルボニル基、N−フェニル−N−メチル
ロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、
アミノカルボニル基などの無置換もしくは置換基を有す
n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基
るアミノカルボニル基;
などのC1∼6アルコキシカルボニル基;
イミノメチル基、(1−イミノ)エチル基、(1−イミ
カルボキシル基;
ノ)−n−プロピル基などのイミノC1∼6アルキル基
水酸基;
;
オキソ基;
オキシラニル基、テトラヒドロフリル基、ジオキソラニ
ル基、ジオキラニル基などの環状エーテル基;
ヒドロキシイミノメチル基、(1−ヒドロキシイミノ)
20
エチル基、(1−ヒドロキシイミノ)プロピル基などの
【0033】
ヒドロキシイミノC1∼6アルキル基;メトキシイミノ
クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル
メチル基、(1−メトキシイミノ)エチル基;
基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ
【0036】
−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などの
メルカプト基;
C1∼6ハロアルキル基;
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i
2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブ
−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ
テニル基などのC2∼6ハロアルケニル基;
基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1∼
4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1
6アルキルチオ基;
−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などの
ビニルチオ基、アリルチオ基などのC2∼6アルケニル
C2∼6ハロアルキニル基;
30
チオ基;
2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブト
エチニルチオ基、プロパルギルチオ基などのC2∼6ア
キシ基などのC1∼6ハロアルコキシ基;
ルキニルチオ基;
2−クロロプロペニルオキシ基、3−ブロモブテニルオ
フェニルチオ基、ナフチルチオ基などのC6∼10アリ
キシ基などのC2∼6ハロアルケニルオキシ基;
ールチオ基;
4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,
チアゾリルチオ基、ピリジルチオ基などのヘテロアリー
4−ジクロロフェニル基などのC6∼10ハロアリール
ルチオ基;
基;
ベンジルチオ基、フェネチルチオ基などのC7∼11ア
4−フルオロフェニルオキシ基、4−クロロ−1−ナフ
ラルキルチオ基;
トキシ基などのC6∼10ハロアリールオキシ基;
(メチルチオ)カルボニル基、(エチルチオ)カルボニ
クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロ 40
ル基、(n−プロピルチオ)カルボニル基、(i−プロ
ロアセチル基、4−クロロベンゾイル基などのC1∼7
ピルチオ)カルボニル基、(n−ブチルチオ)カルボニ
ハロアシル基;
ル基、(i−ブチルチオ)カルボニル基、(s−ブチル
【0034】
チオ)カルボニル基、(t−ブチルチオ)カルボニル基
シアノ基;ニトロ基;アミノ基;
などの(C1∼6アルキルチオ)カルボニル基;
メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
【0037】
などのC1∼6アルキルアミノ基;
メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t−ブ
アニリノ基、ナフチルアミノ基などのC6∼10アリー
チルスルフィニル基などのC1∼6アルキルスルフィニ
ルアミノ基;
ル基;
ベンジルアミノ基、フェニルエチルアミノ基などのC7
アリルスルフィニル基などのC2∼6アルケニルスルフ
∼11アラルキルアミノ基;
50
ィニル基;
( 9 )
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プロパルギルスルフィニル基などのC2∼6アルキニル
C6∼10アリール基としては、フェニル基、ナフチル
スルフィニル基;
基、アズレニル基、インデニル基、インダニル基、テト
フェニルスルフィニル基などのC6∼10アリールスル
ラリニル基などを挙げることができる。
フィニル基;
【0041】
チアゾリルスルフィニル基、ピリジルスルフィニル基な
「ヘテロアリール基」は、環を構成する原子として炭素
どのヘテロアリールスルフィニル基;
原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ば
ベンジルスルフィニル基、フェネチルスルフィニル基な
れる1∼4個の複素原子を含む5∼10員のアリール基
どのC7∼11アラルキルスルフィニル基;
であることが好ましい。ヘテロアリール基は、単環およ
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチル
スルホニル基などのC1∼6アルキルスルホニル基;
び多環のいずれであってもよい。多環ヘテロアリール基
10
は、少なくとも一つの環がヘテロアリールであれば、残
アリルスルホニル基などのC2∼6アルケニルスルホニ
りの環が飽和脂環、不飽和脂環または芳香環のいずれで
ル基;
あってもよい。
プロパルギルスルホニル基などのC2∼6アルキニルス
【0042】
ルホニル基;
ヘテロアリール基としては、前記の「置換基」で例示し
フェニルスルホニル基などのC6∼10アリールスルホ
た5員環のヘテロアリール基、6員環のヘテロアリール
ニル基;
基、縮合環のヘテロアリール基などを挙げることができ
チアゾリルスルホニル基、ピリジルスルホニル基などの
る。これらのうち、フェニル基、ナフチル基、ピリジル
ヘテロアリールスルホニル基;
基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、
ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基などの
ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾイミダゾリ
C7∼11アラルキルスルホニル基;
20
ル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キ
【0038】
ノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基であるこ
ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、
とが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。
ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、
上記の「C6∼10アリール基」または「ヘテロアリー
チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オ
ル基」上の置換基Xの置換数(n)は、1から4のいず
キサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基
れかの整数である。なお、無置換である場合は、nは0
などの5員環のヘテロアリール基;
である。
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジ
【0043】
ニル基、トリアジニル基などの6員環のヘテロアリール
〔置換基X〕
基;
置換基Xは、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6
インドリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ベ 30
アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC3∼8
ンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチ
シクロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC
アゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリ
2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有する
ニル基などの縮合環のヘテロアリール基;
C2∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチル
基を有するC1∼6アルコキシ基、無置換のもしくは置
ジメチルシリル基などのトリC1∼6アルキル置換シリ
換基を有するアミノ基、無置換のもしくは置換基を有す
ル基;
るC1∼7アシル基、無置換のもしくは置換基を有する
トリフェニルシリル基;
C1∼6アルコキシカルボニル基、無置換のもしくは置
また、これらの「置換基」は、前記置換基中のいずれか
換基を有するC1∼6アルキルチオ基、無置換のもしく
の水素原子が、異なる構造の基で置換されていてもよい
。
は置換基を有するC1∼6アルキルスルホニル基、無置
40
換のもしくは置換基を有するC1∼6アルコキシスルホ
【0039】
ニル基、無置換のもしくは置換基を有するC6∼10ア
〔Cy〕
リール基、無置換のもしくは置換基を有するヘテロアリ
式(I)中、Cyは、無置換のもしくは置換基Xを有す
ール基、無置換のもしくは置換基を有するヒドロキシイ
るC6∼10アリール基、または無置換のもしくは置換
ミノC1∼6アルキル基、ニトロ基、シアノ基、または
基Xを有するヘテロアリール基を示す。
ハロゲン原子である。置換基Xは2つ以上であってもよ
【0040】
い。置換基Xの数の上限は、化学的に許容される数であ
「C6∼10アリール基」は、単環および多環のいずれ
ることができるが、好ましくは4つである。置換基Xを
であってもよい。多環アリール基は、少なくとも一つの
2つ以上有するときXは互いに同一でも異なっていても
環が芳香環であれば、残りの環が飽和脂環、不飽和脂環
よい。
または芳香環のいずれであってもよい。
50
【0044】
( 10 )
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Xにおける「C1∼6アルキル基」は、直鎖であっても
ホルムアミドメチル基、アセトアミドメチル基、2−ア
よいし、分岐鎖であってもよい。「C1∼6アルキル基
セトアミドエチル基、プロピオニルアミノメチル基、プ
」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
ロピオニルアミノエチル基などのC1∼7アシルアミノ
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−プ
C1∼6アルキル基;
ロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基
メチルアミノカルボニルメチル基、エチルアミノカルボ
、i−ペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル
ニルメチル基、i−プロピルアミノカルボニルメチル基
基、2,2−ジメチルプロピル基、i−ヘキシル基など
、t−ブチルアミノカルボニルメチル基、s−ブチルア
を挙げることができる。
ミノカルボニルメチル基、n−ペンチルアミノカルボニ
【0045】
「置換基を有するC1∼6アルキル基」としては、
ルメチル基などのC1∼6アルキルアミノカルボニルC
10
1∼6アルキル基;
シクロプロピルメチル基、2−シクロプロピルエチル基
メトキシカルボニルアミノメチル基、エトキシカルボニ
、シクロペンチルメチル基、2−シクロヘキシルエチル
ルアミノメチル基、i−プロポキシカルボニルアミノメ
基、2−シクロオクチルエチル基などのC3∼8シクロ
チル基、t−ブトキシカルボニルアミノメチル基、s−
アルキルC1∼6アルキル基;
ブチルオキシカルボニルアミノメチル基、n−ペンチル
フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、
オキシカルボニルアミノメチル基などのC1∼6アルコ
ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチ
キシカルボニルアミノC1∼6アルキル基;
ル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ト
ベンジル基、フェネチル基などのC7∼11アラルキル
リブロモメチル基、2,2,2−トルフルオロエチル基
基;
、2,2,2−トリクロロエチル基、ペンタフルオロエ
ベンゾイルアミノメチル基などのC6∼10アリールカ
チル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、 20
ルボニルアミノC1∼6アルキル基;
3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,2−ト
などを挙げることができる。
リフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、パーフ
【0047】
ロロヘキシル基、パークロロヘキシル基、2,4,6−
Xにおける「C3∼8シクロアルキル基」としては、シ
トリクロロヘキシル基などのC1∼6ハロアルキル基;
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
【0046】
シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などを挙げること
ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などのヒ
ができる。
ドロキシC1∼6アルキル基;
【0048】
メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル
Xにおける「C2∼6アルケニル基」としては、ビニル
基、エトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、エ
基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニ
トキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメ 30
ル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−
チル基、i−プロポキシエチル基、s−ブトキシメチル
2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1
基、t−ブトキシエチル基などのC1∼6アルコキシC
−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基
1∼6アルキル基;
、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2
ビニルオキシメチル基、アリルオキシメチル基、プロペ
−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘ
ニルオキシメチル基、ブテニルオキシメチル基などのC
キセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5
2∼6アルケニルオキシC1∼6アルキル基;
−ヘキセニル基などを挙げることができる。
ピリジン−2−イルオキシメチル基などのヘテロアリー
「置換基を有するC2∼6アルケニル基」としては、2
ルオキシC1∼6アルキル基;
−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテ
ホルミルメチル基、アセチルメチル基、プロピオニルメ
チル基などのC1∼7アシルC1∼6アルキル基;
ニル基などのC2∼6ハロアルケニル基などを挙げるこ
40
とができる。
ホルミルオキシメチル基、アセトキシメチル基、2−ア
【0049】
セトキシエチル基、プロピオニルオキシメチル基、プロ
Xにおける「C2∼6アルキニル基」としては、エチニ
ピオニルオキシエチル基などのC1∼7アシルオキシC
ル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチ
1∼6アルキル基;
ニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル
カルボキシルメチル基、カルボキシルエチル基などのカ
−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1
ルボキシル基C1∼6アルキル基;
−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基
メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチ
、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2
ル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、i−プロポ
−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,
キシカルボニルメチル基などのC1∼6アルコキシカル
1−ジメチル−2−ブチニル基などを挙げることができ
ボニルC1∼6アルキル基;
50
る。
( 11 )
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「置換基を有するC2∼6アルキニル基」としては、4
ブロモメトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカ
,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−
ルボニル基、トリクロロメトキシカルボニル基、トリブ
ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などのC
ロモメトキシカルボニル基、2,2,2−トリフルオロ
2∼6ハロアルキニル基などを挙げることができる。
エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキ
【0050】
シカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基
Xにおける「C1∼6アルコキシ基」としては、メトキ
、4−フルオロブトキシカルボニル基、3,3,3−ト
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基
リフルオロプロポキシカルボニル基、2,2,2−トリ
、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、i−
フルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシカルボニル
プロポキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−
基、パーフロロヘキシルオキシカルボニル基などのC1
ブトキシ基、i−ヘキシルオキシ基などを挙げることが 10
∼6ハロアルコキシカルボニル基;
できる。
などを挙げることができる。
「置換基を有するC1∼6アルコキシ基」としては、ク
【0055】
ロロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、ジフルオロメト
Xにおける「C1∼6アルキルチオ基」は、メチルチオ
キシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ
基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチ
基、1−フルオロエトキシ基、1,1−ジフルオロエト
オ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、i−
キシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ペンタ
プロピルチオ基などを挙げることができる。
フルオロエトキシ基などのC1∼6ハロアルコキシ基な
【0056】
どを挙げることができる。
Xにおける「C1∼6アルキルスルホニル基」としては
【0051】
、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチ
Xにおける「置換基を有するアミノ基」としては、メチ 20
ルスルホニル基などを挙げることができる。
ルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基など
【0057】
のC1∼6アルキル置換アミノ基を挙げることができる
Xにおける「C1∼6アルコキシスルホニル基」として
。
は、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、t
【0052】
−ブトキシスルホニル基などを挙げることができる。
Xにおける「C1∼7アシル基」としては、ホルミル基
【0058】
、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基などを挙
Xにおける「C6∼10アリール基」および「ヘテロア
げることができる。
リール基」としては、前記Cyにおいて例示したそれら
「置換基を有するC1∼7アシル基」としては、クロロ
と同じものを挙げることができる。
アセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセ
【0059】
チル基、4−クロロベンゾイル基などのC1∼7ハロア 30
Xにおける「C6∼10アリール基」および「ヘテロア
シル基などを挙げることができる。
リール基」上の置換基としては、
【0053】
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハ
Xにおける「C1∼6アルコキシカルボニル基」として
ロゲン原子;
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基
−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル
、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブ
基などを挙げることができる。
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1∼
「置換基を有するC1∼6アルコキシカルボニル基」と
6アルキル基;
しては、
クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル
シクロプロピルメトキシカルボニル基、シクロブチルメ
基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ
トキシカルボニル基、シクロペンチルメトキシカルボニ 40
−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などの
ル基、シクロヘキシルメトキシカルボニル基、2−メチ
C1∼6ハロアルキル基;
ルシクロプロピルメトキシカルボニル基、2,3−ジメ
シアノ基;
チルシクロプロピルメトキシカルボニル基、2−クロロ
などを挙げることができる。
シクロプロピルメトキシカルボニル基、2−シクロプロ
Xにおける「置換基を有するヘテロアリール基」として
ピルエトキシカルボニル基などのC3∼8シクロアルキ
は、2,5−ジメチル−ピロール−1−イル基などを挙
ルC1∼6アルコキシカルボニル基;
げることができる。
【0054】
【0060】
フルオロメトキシカルボニル基、クロロメトキシカルボ
Xにおける「ヒドロキシイミノC1∼6アルキル基」と
ニル基、ブロモメトキシカルボニル基、ジフルオロメト
しては、ヒドロキシイミノメチル基、(1−ヒドロキシ
キシカルボニル基、ジクロロメトキシカルボニル基、ジ 50
イミノ)エチル基、(1−ヒドロキシイミノ)プロピル
( 12 )
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基などを挙げることができる。
キル基、およびC2∼6アルキニル基が好ましい。
「置換基を有するヒドロキシイミノC1∼6アルキル基
【0067】
」としては、メトキシイミノメチル基、(1−メトキシ
〔Z〕
イミノ)エチル基、(1−メトキシイミノ)プロピル基
式(I)中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示す。好
、エトキシイミノメチル基、(1−エトキシイミノ)エ
ましくは酸素原子である。
チル基、(1−エトキシイミノ)プロピル基などのC1
【0068】
∼6アルコキシイミノC1∼6アルキル基;(1−シク
〔Q〕
ロプロピルメトキシイミノ)エチル基などのC3∼8シ
式(I)中、Qは、式(II)または式(III)で表
クロアルキルC1∼6アルコキシイミノC1∼6アルキ
される基を示す。
ル基;ベンジルオキシイミノメチル基、(1−ベンジル 10
〔式(II)〕
オキシイミノ)エチル基などのC7∼11アラルキルオ
【0069】
キシイミノC1∼6アルキル基;などを挙げることがで
【化14】
きる。
【0061】
Xにおける「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などを挙げることができ
る。
【0062】
【0070】
〔式(IV)〕
式(II)中、*は結合位置を示す。
これらのうち、Cyは、式(IV)で表される基である 20
〔R 〕
ことが好ましい。
式(II)中、R は、水素原子、無置換のもしくは置
【0063】
換基を有するC1∼6アルキル基、無置換のもしくは置
【化13】
換基を有するC2∼6アルケニル基、無置換のもしくは
2
2
置換基を有するC2∼6アルキニル基、無置換のもしく
は置換基を有するC1∼7アシル基、または無置換のも
しくは置換基を有するC1∼6アルコキシカルボニル基
を示す。
【0071】
2
【0064】
R における「C1∼6アルキル基」、「C2∼6アル
式(IV)中、+は結合位置を示す。
30
ケニル基」、「C2∼6アルキニル基」、「C1∼7ア
Xは、前記と同じ意味を示す。n1は、Xの個数を示し
シル基」、および「C1∼6アルコキシカルボニル基」
かつ0∼4のいずれかの整数である。
としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを
1
Z は、酸素原子または硫黄原子を示す。
2
挙げることができる。
3
Z およびZ は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素
【0072】
原子を示す。
〔R 、R 〕
【0065】
式(II)中、R およびR は、それぞれ独立に、水素
3
4
3
1
〔R 〕
4
原子、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキ
1
式(I)中、R は、無置換のもしくは置換基を有する
ル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アルケ
C1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有する
ニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アル
C2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有す 40
キニル基、無置換のもしくは置換基を有するC6∼10
るC2∼6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有
アリール基、無置換のもしくは置換基を有するヘテロア
するC1∼7アシル基、または無置換のもしくは置換基
リール基、またはシアノ基を示す。ここで、R とR は
を有するC1∼6アルコキシカルボニル基を示す。
相互に繋がってそれらが結合する炭素原子とともに環を
【0066】
形成してもよい。
3
1
4
R における「C1∼6アルキル基」、「C2∼6アル
【0073】
ケニル基」、「C2∼6アルキニル基」、「C1∼7ア
R およびR における「C1∼6アルキル基」、「C2
シル基」、および「C1∼6アルコキシカルボニル基」
∼6アルケニル基」、および「C2∼6アルキニル基」
としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを
としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを
挙げることができる。
挙げることができる。
1
R としては、C1∼6アルキル基、C1∼6ハロアル
3
50
3
4
4
R およびR における「C6∼10アリール基」および
( 13 )
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「ヘテロアリール基」としては、前記Cyにおいて例示
環のいずれであってもよい。
したそれらと同じものを挙げることができる。
R における「ヘテロアリール基」としては、ピロリル
3
5
4
R およびR としては、C1∼6アルキル基が好ましい
基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリ
。
ル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリ
【0074】
3
ル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オキサジア
4
R とR が相互に繋がってそれらが結合する炭素原子と
ゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基などの5
ともに形成する「環」としては、シクロプロパン環、シ
員環のヘテロアリール基;
クロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジ
オキシラン環などを挙げることができる。
【0075】
ニル基、トリアジニル基などの6員環のヘテロアリール
10
5
〔R 〕
基;
インドリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ベ
5
式(II)中、R は、無置換のもしくは置換基を有す
ンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチ
るC1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有す
アゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリ
るC3∼8シクロアルキル基、無置換のもしくは置換基
ニル基などの縮合環のヘテロアリール基;などを挙げる
を有するC2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換
ことができる。
基を有するC2∼6アルキニル基、無置換のもしくは置
【0078】
換基を有するC1∼7アシル基、カルボキシル基、無置
R における、「アリール基」および「ヘテロアリール
換のもしくは置換基を有するC1∼6アルコキシカルボ
基」上の置換基としては、以下の置換基を挙げることが
ニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アル
できる。
ケニルオキシカルボニル基、無置換のもしくは置換基を 20
アミノ基;
有するC2∼6アルキニルオキシカルボニル基、無置換
ルアミノ基、ジエチルアミノ基などのC1∼6アルキル
のもしくは置換基を有するアミノカルボニル基、無置換
置換アミノ基;
のもしくは置換基を有するC6∼10アリール基、無置
アジリジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペ
換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基、無置換
ラジニル基、モルホリニル基などの環状アミノ基;
のもしくは置換基を有するヒドロキシイミノC1∼6ア
ヒドラジノ基;
ルキル基、またはシアノ基を示す。
ジメチルヒドラジノ基などのC1∼6アルキル置換ヒド
【0076】
ラジノ基;
5
5
メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチ
N−メチルヒドラジノ基、N,N’−
R における、「C1∼6アルキル基」、「C3∼8シ
S,S−ジメチルスルホキシイミノ基などのC1∼6ア
クロアルキル基」、「C2∼6アルケニル基」、「C2
ルキル置換スルホキシイミノ基;
∼6アルキニル基」、「C1∼7アシル基」、および「 30
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i
C1∼6アルコキシカルボニル基」としては、前記Xに
−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ
おいて例示したそれらと同じものを挙げることができる
基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1∼
。
6アルキルチオ基;
【0077】
トリフルオロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロ
5
R における「C6∼10アリール基」は、単環および
エチルチオ基などのC1∼6ハロアルキルチオ基;
多環のいずれであってもよい。
メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n−プ
多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれ
ロピルスルフィニル基、n−ブチルスルフィニル基、t
ば、残りの環が飽和脂環、不飽和脂環または芳香環のい
−ブチルスルフィニル基などのC1∼6アルキルスルフ
ずれであってもよい。
5
R における「C6∼10アリール基」としては、フェ
ィニル基;
40
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピ
ニル基、ナフチル基、アズレニル基、インデニル基、イ
ルスルホニル基、i−プロピルスルホニル基、n−ブチ
ンダニル基、テトラリニル基などを挙げることができる
ルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などのC1∼
。
6アルキルスルホニル基;
5
R における「ヘテロアリール基」は、環を構成する原
【0079】
子として炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基
原子から選ばれる1∼4個の複素原子を含む5∼10員
、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブ
のアリール基であることが好ましい。ヘテロアリール基
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1∼
は、単環および多環のいずれであってもよい。多環ヘテ
6アルキル基;
ロアリール基は、少なくとも一つの環がヘテロアリール
クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル
であれば、残りの環が飽和脂環、不飽和脂環または芳香 50
基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ
( 14 )
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5
−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などの
R における、「C2∼6アルキニルキシカルボニル基
C1∼6ハロアルキル基;
」としては、エチニルオキシカルボニル基、プロパルギ
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基
ルオキシカルボニル基、1−メチルプロパルギルオキシ
、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのC3∼8
カルボニル基、2−ブチニルオキシカルボニル基などを
シクロアルキル基;
挙げることができる。
ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−
【0083】
ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メ
R における、「置換基を有するアミノカルボニル基」
チル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル
としては、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカ
基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテ
ルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、t−ブ
ニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル 10
チルアミノカルボニル基、s−ブチルアミノカルボニル
基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、
基、n−ペンチルアミノカルボニル基などのC1∼6ア
2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル
ルキルアミノカルボニル基;ジメチルアミノカルボニル
基、5−ヘキセニル基などのC2∼6アルケニル基;
基、ジエチルアミノカルボニル基などのジC1∼6アル
エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1
キルアミノカルボニル基;シクロプロピルアミノカルボ
−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−
ニル基、シクロペンチルアミノカルボニル基、シクロヘ
メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル
キシルアミノカルボニル基などのC3∼8シクロアルキ
基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチ
ルアミノカルボニル基;2−プロピニルアミノカルボニ
ニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル
ル基などのC2∼6アルキニルアミノカルボニル基;フ
基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基
ェニルアミノカルボニル基、N−フェニル−N−メチル
、1,1−ジメチル−2−ブチニル基などのC2∼6ア 20
アミノカルボニル基;メトキシエチルアミノカルボニル
ルキニル基;
基などのC1∼6アルコキシC1∼6アルキルアミノカ
【0080】
ルボニル基;2,2,2−トリフルオロエチルアミノカ
水酸基;
ルボニル基などのC1∼6ハロアルキルアミノカルボニ
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロ
ル基;シクロプロピルメチルアミノカルボニル基などの
ポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブト
C3∼8シクロアルキルC1∼6アルキルアミノカルボ
キシ基、t−ブトキシ基などのC1∼6アルコキシ基;
ニル基;ベンジルアミノカルボニル基などのC7∼11
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル
アラルキルアミノカルボニル基;ピペリジン−1−イル
基などのC1∼7アシル基;
カルボニル基などの、1位置換−環状アミンカルボニル
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プ
基;などを挙げることができる。
ロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基な 30
【0084】
どのC1∼6アルコキシカルボニル基;
R における、「ヒドロキシイミノC1∼6アルキル基
フェニル基、ナフチル基などのC6∼10アリール基;
」としては、ヒドロキシイミノメチル基、(1−ヒドロ
ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、
キシイミノ)エチル基、(1−ヒドロキシイミノ)プロ
ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、
ピル基などを挙げることができる。
チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オ
【0085】
キサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基
「置換基を有するヒドロキシイミノC1∼6アルキル基
などの5員環のヘテロアリール基;
」としては、メトキシイミノメチル基、(1−メトキシ
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジ
イミノ)エチル基、(1−メトキシイミノ)プロピル基
5
5
ニル基、トリアジニル基などの6員環のヘテロアリール
基;
オキソ基、ニトロ基;
、エトキシイミノメチル基、(1−エトキシイミノ)エ
40
シアノ基;
チル基、(1−エトキシイミノ)プロピル基などのC1
∼6アルコキシイミノC1∼6アルキル基;
(1−シ
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハ
クロプロピルメトキシイミノ)エチル基などのC3∼8
ロゲン原子;
シクロアルキルC1∼6アルコキシイミノC1∼6アル
【0081】
キル基;
5
ベンジルオキシイミノメチル基、(1−ベン
R における、「C2∼6アルケニルキシカルボニル基
ジルオキシイミノ)エチル基などのC7∼11アラルキ
」としては、エテニルオキシカルボニル基、1−メチル
ルオキシイミノC1∼6アルキル基;などを挙げること
−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−1
ができる。
−プロペニルオキシカルボニル基などを挙げることがで
【0086】
きる。
〔式(V)〕
【0082】
50
5
1
2
式(II)中のR は置換基X およびX を有するピリ
( 15 )
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30
1
ジル基であることが好ましい。
X における、「C1∼6アルキルスルホニル基」とし
すなわち、Qは式(V)で表される基であることが好ま
ては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−
しい。
プロピルスルホニル基、i−プロピルスルホニル基、n
【0087】
−ブチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などを
【化15】
挙げることができる。
【0091】
2
〔X
〕
2
式(V)中、X は、無置換のもしくは置換基を有する
C1∼6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有する
10
C3∼8シクロアルキル基、無置換のもしくは置換基を
有するC2∼6アルケニル基、無置換のもしくは置換基
【0088】
式(V)中、
2
を有するC2∼6アルキニル基、水酸基、無置換のもし
*は結合位置を示す。
3
くは置換基を有するC1∼6アルコキシ基、無置換のも
4
R 、R およびR は前記と同じ意味を示す。
〔X
1
しくは置換基を有するC1∼7アシル基、無置換のもし
〕
くは置換基を有するC1∼6アルコキシカルボニル基、
1
式(V)中、X は、無置換のもしくは置換基を有する
無置換のもしくは置換基を有するC6∼10アリール基
アミノ基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼6ア
、無置換のもしくは置換基を有するヘテロアリール基、
ルキルチオ基、無置換のもしくは置換基を有するC1∼
オキソ基、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を
6アルキルスルフィニル基、または無置換のもしくは置
示す。m2は、X の個数を示しかつ0∼3のいずれか
換基を有するC1∼6アルキルスルホニル基を示す。m 20
の整数である。m2が2以上のときX は互いに同一で
2
1
1は、X の個数を示しかつ1∼4のいずれかの整数で
2
も異なっていてもよい。m1とm2との和は4以下であ
1
ある。m1が2以上のときX は互いに同一でも異なっ
る。
ていてもよい。
【0092】
【0089】
X における、「C1∼6アルキル基」、「C3∼8シ
2
1
X における、「置換基を有するアミノ基」としては、
クロアルキル基」、「C2∼6アルケニル基」、「C2
メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、
∼6アルキニル基」、「C1∼6アルコキシ基」、「C
ジエチルアミノ基などのC1∼6アルキル置換アミノ基
1∼7アシル基」、「C1∼6アルコキシカルボニル基
;アジリジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピ
」、「C6∼10アリール基」、「ヘテロアリール基」
ペラジニル基、モルホリニル基などの環状アミノ基;ヒ
、および「ハロゲン原子」としては、前記Xにおいて例
ドラジノ基;N−メチルヒドラジノ基、N,N’−ジメ 30
示したそれらと同じものを挙げることができる。
チルヒドラジノ基などのC1∼6アルキル置換ヒドラジ
【0093】
ノ基;S,S−ジメチルスルホキシイミノ基などのC1
〔式(VI)〕
∼6アルキル置換スルホキシイミノ基;などを挙げるこ
式(II)中のR は置換基X およびX を有するピリ
とができる。
ミジニル基であることが好ましい。すなわち、Qは式(
【0090】
VI)で表される基であることが好ましい。
5
1
X における、「C1∼6アルキルチオ基」としては、
【0094】
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i
【化16】
1
2
−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ
基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などを挙げる
ことができる。
40
「置換基を有するC1∼6アルキルチオ基」としては、
トリフルオロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロ
エチルチオ基などのC1∼6ハロアルキルチオ基を挙げ
ることができる。
【0095】
1
X における、「C1∼6アルキルスルフィニル基」と
式(VI)中、
2
3
4
*は結合位置を示す。
1
2
しては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基
R 、R 、R 、X 、およびX は、前記と同じ意味を
、n−プロピルスルフィニル基、i−プロピルスルフィ
示す。
ニル基、n−ブチルスルフィニル基、i−ブチルスルフ
m3は、X の個数を示しかつ1∼3のいずれかの整数
ィニル基、s−ブチルスルフィニル基、t−ブチルスル
である。m3が2以上のときX は互いに同一でも異な
フィニル基などを挙げることができる。
1
1
50
っていてもよい。
( 16 )
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2
m4は、X の個数を示しかつ0∼2のいずれかの整数
【0103】
2
6
7
である。m4が2以上のときX は互いに同一でも異な
R およびR における「C1∼6アルキル基」、「C3
っていてもよい。m3とm4との和は3以下である。
∼8シクロアルキル基」、「C2∼6アルケニル基」、
【0096】
および「C2∼6アルキニル基」としては、前記Xにお
〔式(VII)〕
いて例示したそれらと同じものを挙げることができる。
5
1
2
式(II)中のR は置換基X およびX を有するフェ
6
7
ニル基であることが好ましい。
R およびR における「C6∼10アリール基」および
すなわち、Qは式(VII)で表される基であることが
「ヘテロアリール基」としては、前記Cyにおいて例示
好ましい。
したそれらと同じものを挙げることができる。
【0097】
10
【0104】
6
【化17】
7
R およびR における「C6∼10アリール基」および
「ヘテロアリール基」上の置換基としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハ
ロゲン原子;
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基
、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブ
【0098】
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1∼
式(VII)中、
2
3
4
*は結合位置を示す。
1
6アルキル基;
2
R 、R 、R 、X 、およびX は、前記と同じ意味を
示す。
クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル
20
1
m5は、X の個数を示しかつ1∼5のいずれかの整数
基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ
−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などの
1
である。m5が2以上のときX は互いに同一でも異な
C1∼6ハロアルキル基;
っていてもよい。
シアノ基;
2
m6は、X の個数を示しかつ0∼4のいずれかの整数
などを挙げることができる。
2
である。m6が2以上のときX は互いに同一でも異な
【0105】
っていてもよい。m5とm6との和は5以下である。
R とR が相互に繋がってそれらが結合する硫黄原子と
【0099】
ともに形成する「環」としては、テトラヒドロチオフェ
〔式(III)〕
ン環、テトラヒドロチオピラン環、オキサチアン環など
Qは、上記の式(V)、式(VI)、式(VII)以外
を挙げることができる。
にも、式(III)で表される基で表すことができる。 30
【0106】
【0100】
〔アリールオキシウレア化合物の塩〕
【化18】
本発明のアリールオキシウレア化合物の塩は、化合物(
6
7
I)の塩である。塩としては、農園芸学的に許容される
塩であれば、特に制限されない。例えば、塩酸、硫酸な
どの無機酸の塩;酢酸、乳酸などの有機酸の塩;リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の塩;カ
【0101】
ルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩;
式(III)中、*は結合位置を示す。
鉄、銅などの遷移金属の塩;アンモニア、トリエチルア
【0102】
6
ミン、トリブチルアミン、ピリジン、ヒドラジンなどの
7
〔R 、R 〕
40
6
7
有機塩基の塩などを挙げることができる。アリールオキ
式(III)中、R およびR は、それぞれ独立に、無
シウレア化合物の塩は、化合物(I)から公知の手法に
置換のもしくは置換基を有するC1∼6アルキル基、無
よって得ることができる。
置換のもしくは置換基を有するC3∼8シクロアルキル
【0107】
基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アルケニ
〔製造方法〕
ル基、無置換のもしくは置換基を有するC2∼6アルキ
次に、本発明のアリールオキシウレア化合物の製造方法
ニル基、無置換のもしくは置換基を有するC6∼10ア
について説明する。
リール基、または無置換のもしくは置換基を有するヘテ
1)第一の製造方法として、以下のスキームに示す製造
6
7
ロアリール基を示す。ここで、R とR は相互に繋がっ
方法を挙げることができる。
てそれらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよ
【0108】
い。
50
【化19】
( 17 )
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34
としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;酢酸、トリ
フルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸などを挙げることができる。これらのうちトリフル
オロ酢酸が好ましい。酸の使用量は、化合物(2)1モ
ルに対して、通常、1∼20モルである。脱Boc化反
応は、溶媒中で行われる。用いる溶媒は、反応に不活性
なものであれば特に制限されない。化合物(2)の製造
に用いるものとして例示した溶媒と同様のものを挙げる
ことができる。溶媒の使用量は、特に限定されないが、
10
化合物(2)1gに対して、通常、1∼100mlであ
る。反応温度は、室温から用いる溶媒の沸点までの温度
範囲である。反応時間は、反応規模にもよるが、通常、
数分間から数十時間である。
【0109】
【0112】
a)式(1)で表されるアリールオキシアミン化合物(
b)化合物(3)に、式(4)で表される化合物(以下
以下、「化合物(1)」ということがある。)に、塩基
、「化合物(4)」ということがある。)を反応させ、
の存在下にクロロ蟻酸フェニルを反応させ、式(2)で
式(5)で表されるアリールオキシウレア化合物(以下
表されるジエステル化合物(以下、「化合物(2)」と
、「化合物(5)」ということがある。)を製造する。
いうことがある。)を得る。次にこれを酸の存在下に脱
ここで、化合物(4)は、式(4−1)で表されるアミ
Boc化し、式(3)で表されるN−アリールオキシカ 20
ン化合物(以下、「化合物(4−1)」ということがあ
ルバミン酸フェニルエステル化合物(以下、「化合物(
る。)、または式(4−2)で表されるスルホキシイミ
3)」ということがある。)を製造する。なお、式(1
ン化合物(以下、「化合物(4−2)」ということがあ
)∼式(3)中、Cyは前記と同じ意味である。
る。)である。式(4)および式(5)中、QおよびC
【0110】
yは前記と同じ意味である。式(4−1)および式(4
クロロ蟻酸フェニルの使用量は、化合物(1)1モルに
−2)中、R 、R 、R 、R 、R およびR は前記と
対して、通常、1∼2モル、好ましくは1.0∼1.2
同じ意味である。化合物(4)の使用量は、化合物(3
モルである。化合物(1)とクロロ蟻酸フェニルとの反
)1モルに対して、通常、1∼2モル、好ましくは1.
応は塩基の不存在下で行うこともできるが、塩基の存在
0∼1.2モルである。この反応は、溶媒中で行われる
下で行うことが好ましい。塩基としては、ピリジン、ト
。用いる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限
リエチルアミン、水酸化カリウムなどを挙げることがで 30
されない。化合物(2)の製造に用いるものとして例示
きる。塩基の使用量は、化合物(1)1モルに対して、
した溶媒と同様のものを挙げることができる。溶媒の使
通常、1∼2モルである。この反応は溶媒中で行うこと
用量は、特に限定されないが、化合物(3)1gに対し
ができる。溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制
て、通常、1∼100mlである。なお、化合物(4−
限されない。例えば、ジオキサン、1,2−ジメトキシ
2)を反応させる場合は、塩基の存在下に行うことが好
エタン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;ト
ましい。塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、
ルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶
水酸化カリウムなどを挙げることができる。塩基の使用
媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの
量は、化合物(3)1モルに対して、通常、1∼2モル
脂肪族炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム
である。反応温度は、室温から用いる溶媒の沸点までの
、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン
温度範囲である。反応時間は、反応規模にもよるが、通
化炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N 40
常、数分間∼数十時間である。
,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドンなど
【0113】
のアミド系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリルなど
c)塩基の存在下に化合物(5)に式(6)で表される
のニトリル系溶媒;およびこれらの二種以上からなる混
ヨウ素化物(以下、「化合物(6)」ということがある
合溶媒;などを挙げることができる。溶媒の使用量は、
。)を反応させ、目的物である式(7)で表されるアリ
特に限定されないが、化合物(1)1gに対して、通常
ールオキシウレア化合物(以下、「化合物(7)」とい
、1∼100mlである。反応温度は、−20℃から用
うことがある。)を製造する。式(6)および式(7)
いる溶媒の沸点までの温度範囲である。反応時間は、反
中、Q、R 、およびCyは前記と同じ意味である。化
応規模にもよるが、通常、数分間∼数十時間である。
合物(6)の使用量は、化合物(5)1モルに対して、
【0111】
通常、1∼2モル、好ましくは1.0∼1.2モルであ
続く、脱Boc化反応は、酸の存在下で行う。用いる酸 50
る。塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、水酸
2
3
4
5
6
7
1
( 18 )
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化カリウム、炭酸カルシウムなどを挙げることができる
還元により脱ベンジル化し、式(11)で表されるオキ
。塩基の使用量は、化合物(5)1モルに対して、通常
シウレア化合物(以下、「化合物(11)」ということ
、1∼2モルである。この反応は、溶媒中で行われる。
がある。)を製造する。式(10)および式(11)中
用いる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限さ
、QおよびR は前記と同じ意味である。化合物(6)
れない。化合物(2)の製造に用いるものとして例示し
の使用量は、化合物(9)1モルに対して、通常、1∼
た溶媒と同様のものを挙げることができる。溶媒の使用
2モル、好ましくは1.0∼1.2モルである。この反
量は、特に限定されないが、化合物(5)1gに対して
応は、溶媒中で行われる。用いる溶媒は、反応に不活性
、通常、1∼100mlである。反応温度は、−20℃
なものであれば特に制限されない。化合物(2)の製造
から用いる溶媒の沸点までの温度範囲である。反応時間
に用いるものとして例示した溶媒と同様のものを挙げる
は、反応規模にもよるが、通常、数分間∼数十時間であ 10
ことができる。溶媒の使用量は、特に限定されないが、
る。
化合物(9)1gに対して、通常、1∼100mlであ
【0114】
る。反応温度は、−20℃から用いる溶媒の沸点までの
2)第二の製造方法として、以下のスキームに示す製造
温度範囲である。反応時間は、反応規模にもよるが、通
方法を挙げることができる。
常、数分間∼数十時間である。
【0115】
【0118】
【化20】
続く、脱ベンジル化反応は、パラジウム触媒などによる
1
接触水素還元により行う。用いるパラジウム触媒として
は、パラジウムブラック、パラジウムカーボンなどを挙
げることができる。パラジウム触媒の使用量は、化合物
20
(10)1モルに対して、通常、0.01∼0.1モル
である。この脱ベンジル化反応は、溶媒中で行われる。
用いる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限さ
れない。化合物(2)の製造に用いるものとして例示し
た溶媒と同様のものを挙げることができる。その他にも
【0116】
、メタノール、エタノール、n−プロパノールなどのア
a)既知の方法で調製可能なN−ベンジルオキシカルバ
ルコール系溶媒などを挙げることができる。溶媒の使用
ミン酸フェニルエステル(以下、「化合物(8)」とい
量は、特に限定されないが、化合物(10)1gに対し
うことがある。)に、化合物(4)を反応させ、式(9
て、通常、1∼100mlである。反応温度は、室温か
)で表されるベンジルオキシウレア化合物(以下、「化
ら用いる溶媒の沸点までの温度範囲である。反応時間は
合物(9)」ということがある。)を製造する。(式( 30
、反応規模にもよるが、通常、数分間から数十時間であ
9)中、Qは前記と同じ意味である。)化合物(4)の
る。
使用量は、化合物(8)1モルに対して、通常、1∼2
【0119】
モル、好ましくは1.0∼1.2モルである。この反応
c)塩基の存在下に、化合物(11)に式(12)で表
は、溶媒中で行われる。用いる溶媒は、反応に不活性な
されるアリール化合物(以下、「化合物(12)」とい
ものであれば特に制限されない。化合物(2)の製造に
うことがある。)を反応させ、目的物である化合物(7
用いるものとして例示した溶媒と同様のものを挙げるこ
)を製造する。式(12)中、Cyは前記と同じ意味で
とができる。溶媒の使用量は、特に限定されないが、化
あり、X’はフッ素原子などを表す。化合物(12)の
合物(8)1gに対して、通常、1∼100mlである
使用量は、化合物(11)1モルに対して、通常、1∼
。なお、化合物(4−2)を反応させる場合は、塩基の
2モル、好ましくは1.0∼1.2モルである。塩基と
存在下に行うことが好ましい。塩基としては、ピリジン 40
しては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどを挙げること
リウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの
ができる。塩基の使用量は、化合物(8)1モルに対し
金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
て、通常、1∼2モルである。
キシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カ
反応温度は、室温から用いる溶媒の沸点までの温度範囲
リウムt−ブトキシドなどの金属アルコキシド;水素化
である。反応時間は、反応規模にもよるが、通常、数分
ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなどの
間∼数十時間である。
金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
【0117】
ルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4
b)化合物(9)に、化合物(6)を反応させ、式(1
.0]ウンデセ−7−エン(DBU)、1,4−ジアザ
0)で表されるベンジルオキシウレア化合物(以下、「
ビシクロ[2.2.2]オクタンなどの有機塩基;を挙
化合物(10)」ということがある。)とした後、接触 50
げることができる。塩基の使用量は、化合物(11)1
( 19 )
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モルに対して、通常、1∼2モルである。この反応は、
【0126】
溶媒中で行われる。用いる溶媒は、反応に不活性なもの
本発明の有害生物防除剤は、一般の農薬のとり得る形態
であれば特に制限されない。化合物(2)の製造に用い
、即ち、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、
るものとして例示した溶媒と同様のものを挙げることが
顆粒水和剤、フロアブル、マイクロカプセル、エアゾー
できる。溶媒の使用量は、特に限定されないが、化合物
ル、煙霧剤、加熱蒸散剤、燻煙剤、殺ダニ剤の場合はベ
(11)1gに対して、通常、1∼100mlである。
イト剤などの形態に製剤化することができる。
反応温度は、−20℃から用いる溶媒の沸点までの温度
【0127】
範囲である。反応時間は、反応規模にもよるが、通常、
固体の剤型への製剤化において使用される添加剤および
数分間から数十時間である。
担体としては、大豆粉、小麦粉などの植物性粉末、珪藻
【0120】
10
土、燐灰石、石こう、タルク、ベントナイト、パイロフ
上記いずれの反応においても、反応終了後は、通常の後
ィライト、クレーなどの鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ
処理操作、および所望により蒸留、再結晶、カラムクロ
、尿素、芒硝などの有機および無機化合物などを挙げる
マトグラフィーなどの公知慣用の精製手段により精製し
ことができる。
て、目的物を単離することができる。
【0128】
目的物の構造は、IRスペクトル、NMRスペクトル、
液体の剤型への製剤化において使用される液状担体とし
マススペクトル、元素分析などの公知の分析手段により
ては、ケロシン、キシレンおよび石油系の芳香族炭化水
、同定、確認することができる。
素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホル
【0121】
ムアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール、アセト
〔式(VIII)〕
ン、トリクロロエチレン、メチルイソブチルケトン、鉱
上記第二の製造方法中の化合物(10)は、好ましくは 20
物油、植物油、水などを挙げることができる。
、下記の式(VIII)で表されるベンジルオキシウレ
【0129】
ア化合物を挙げることができる。
噴射剤に製剤化する際に使用されるガス状担体としては
【0122】
、ブタンガス、LPG、ジメチルエーテル、炭酸ガスなど
【化21】
を挙げることができる。
【0130】
毒餌の基材としては、穀物粉、植物油、糖、結晶セルロ
ースなどの餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノル
ジヒドログアイアレチン酸などの酸化防止剤、デヒドロ
酢酸などの保存料、トウガラシ末などの子供やペットに
【0123】
式(VIII)中、R
m1、X
2
30
1
2
3
4
1
、R 、R 、R 、Z、X 、
よる誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料などの害虫
誘引性香料などを挙げることができる。
、m2は前記と同じ意味を示す。
【0131】
【0124】
製剤において均一かつ安定な形態をとるために、必要に
本発明のアリールオキシウレア化合物またはその塩(以
応じて界面活性剤を添加することができる。添加するこ
下「本発明化合物」ということがある。)は、薬害が少
とができる界面活性剤は特に制限されない。例えば、ポ
なく、魚類や温血動物への毒性が低く、特に安全性の高
リオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル
い化合物である。本発明化合物は、各種の害虫またはダ
、ポリオキシエチレンが付加したアルキルエーテル、ポ
ニ類の防除に有効であるので、殺ダニ剤または殺虫剤の
リオキシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル、ポリ
有効成分として有用である。
【0125】
オキシエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステ
40
ル、ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニ
〔有害生物防除剤〕
ルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ポリオキシエ
本発明の有害生物防除剤は、本発明化合物から選ばれる
チレンが付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エス
少なくとも1種を有効成分として含有するものである。
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコー
本発明の有害生物防除剤は、本発明化合物のみを含有す
ルの硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩
るものであってもよいが、固体担体、液体担体、ガス状
、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキル
担体などの担体を含有するものであってもよい。また、
ナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、イ
本発明の有害生物防除剤は、本発明化合物を多孔セラミ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合体などを挙げること
ック板や不織布などの基材に含浸させたものであっても
ができる。
よい。さらに、必要に応じて界面活性剤、その他の補助
【0132】
剤を添加したものであってもよい。
50
製剤中における本発明化合物の含有量は、通常、製剤全
( 20 )
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40
体に対して、好ましくは0.01∼90重量%、より好
ス、EPN、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチ
ましくは0.05∼85重量%である。
オン、フェンスルホチオン、フルピラゾホス、ホノホス
【0133】
、ホルモチオン、ホスメチラン、ヘプテノホス、イサゾ
このようにして得られた水和剤、乳剤、フロアブル剤、
ホス、ヨードフェンホス、イソフェンホス、イソキサチ
水溶剤、顆粒水和剤は水で所定の濃度に希釈して、溶解
オン、イプロベンホス、マラチオン、メビンホス、メタ
液、懸濁液あるいは乳濁液にして、また粉剤・粒剤はそ
ミドホス、メチダチオン、モノクロトホス、メカルバム
のままで、植物あるいは土壌に散布することができる。
、メタクリホス、ナレッド、オメトエート、オキシジメ
また、本発明に係る有害生物防除剤は、防疫用殺ダニ剤
トン・メチル、パラオクソン、パラチオン、パラチオン
として使用する場合に、油剤、エアゾール、煙霧剤、毒
・メチル、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホ
餌、防ダニシートなどの形態で供給された製剤をそのま 10
スファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス・メチ
ま使用することができる。
ル、ピリミホス・エチル、プロフェノホス、プロチオホ
【0134】
ス、ホスチアゼート、ホスホカルブ、プロパホス、プロ
また、本発明の有害生物防除剤を、ウシ、ブタなどの家
ペタムホス、プロトエート、ピリダフェンチオン、ピラ
畜類;イヌ、ネコなどのペット類の動物に寄生するダニ
クロホス、キナルホス、サリチオン、スルプロホス、ス
類の防除に用いる場合には、宿主動物1kgに対して、
ルホテップ、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリ
本発明化合物が、0.01∼1000mgの割合となる
アゾホス、トリクロルホン、テブピリムホス、テメホス
量で使用することができる。本発明に係る有害生物防除
、チオメトン、バミドチオン;
剤の動物への施用は公知の獣医学的な手法で行うことが
【0137】
できる。その方法として、例えば、全身的抑制(system
(2)カルバメート系:アラニカルブ、アルジカルブ、
ic control)を目的とする場合には、錠剤、カプセル、 20
ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カル
浸漬液、飼料混入、坐薬、注射(筋肉内、皮下、静脈内
ボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フェ
、腹腔内など)などにより動物に投与する方法などを挙
ノチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、
げることができ、非全身的抑制(non-systemic control
ピリミカーブ、プロポキスル、チオジカルブ、トリアザ
)を目的とする場合は、油性または水性液剤を噴霧、注
メート、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、MIPC、
ぎかけ(pour-on)、滴下(spot-on)などにより投与す
MPMC、MTMC、ピリダフェンチオン、フラチオカルブ、XM
る方法、樹脂に殺ダニ剤を練り込み、その混練物を首輪
C、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ
、耳札などの適当な形状に成形し、それを動物に装着す
、ベンダイオカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブ
る方法などを挙げることができる。
トカルボキシム、ブトキシカルボキシム、クロエトカル
【0135】
ブ、ジメチラン、ホルメタネート、イソプロカルブ、メ
本発明の有害生物防除剤は、殺菌剤、他の殺虫・殺ダニ 30
タム・ナトリウム、メトルカルブ、プロメカルブ、チオ
剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、植物調節剤、共力剤、肥
ファノックス、トリメタカルブ、キシリルカルブ;
料、土壌改良剤、動物用飼料などと混用または併用して
(3)ピレトロイド系:アレトリン、ビフェントリン、
もよい。
シフルトリン、ベータ・シフルトリン、シハロトリン、
本発明の有害生物防除剤と混合してまたは併せて使用で
ラムダ・シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリ
きる殺菌剤、他の殺虫・殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害
ン、アルファ・シペルメトリン、ベータ・シペルメトリ
虫剤、駆虫剤、植物生長調節剤の代表例を以下に示す。
ン、ゼタ・シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェ
【0136】
ンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパト
殺虫・殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、駆虫剤:
リン、フェンバレレート、イミプロトリン、ペルメトリ
(1)有機(チオ)ホスフェート系:アセフェート、ア
ン、プラレトリン、ピレトリン、ピレトリンI、ピレト
ザメチホス、アジンホス・メチル、アジンホス・エチル 40
リンII、レスメトリン、シラフルオフェン、フルバリネ
、ブロモホス・エチル、ブロムフェンビンホス、BRP、
ート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン
クロルピリホス、クロルピリホス・メチル、クロルピリ
、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリ
ホス・エチル、クロルフェンビンホス、カズサホス、カ
ン、アクリナトリン、シクロプロトリン、ハルフェンプ
ルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルメホス
ロックス、フルシトリネート、ビオアレスリン、ビオエ
、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、CYAP、ダ
タノメトリン、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、
イアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエー
トランスペルメトリン、エンペントリン、フェンフルト
ト、ジスルホトン、ジメトン-S-メチル、ジメチルビン
リン、フェンピリトリン、フルブロシトリネート、フル
ホス、ジメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダ
フェンプロックス、フルメトリン、メトフルトリン、フ
イアジノン、ジクロフェンチオン、ジオキサベンゾホス
ェノトリン、プロトリフェンブト、ピレスメトリン、テ
、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、エトリムホ 50
ラレトリン;
( 21 )
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【0138】
ルブ、メタフルミゾン;
(4)成長調節物質:
(15)微生物農薬:BT剤、昆虫病原ウイルス剤、昆虫病
(a)キチン合成阻害剤:クロルフルアズロン、ジフルベ
原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤;バチルス属種、白きょ
ンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、
う病菌、黒きょう病菌、ペキロマイセス属種、チューリ
ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフル
ンギエンシン、バーティシリウム属種;
ベンズロン、トリフルムロン、ビストリフルロン、ノビ
(16)ラトロフィリン受容体作用薬:デプシペプチド、
フルムロン、ブプロフェジン、ヘキシチアゾクス、エト
環状デプシペプチド、24員環状デプシペプチド、エモデ
キサゾール、クロフェンテジン、フルアズロン、ペンフ
プシド;
ルロン;
(b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド、メト
(17)オクトパミン性作用薬:アミトラズ;
10
(18)リアノジン誘導体作用薬:フルベンジアミド、ク
キシフェノジド、テブフェノジド、クロマフェノジド、
ロラントラニリプロール、シアントラリニプロール;
アザジラクチン;
(19)マグネシウム刺激性ATPアーゼの阻害薬:チオシ
(c)幼若ホルモン様物質:ピリプロキシフェン、メトプ
クラム、チオスルタップ、ネライストキシン;
レン、ジオフェノラン、エポフェノナン、ハイドロプレ
(20)摂食阻害薬:ピメトロジン;
ン、キノプレン、トリプレン;
(21)ダニ成長阻害薬:クロフェンテジン、エトキサゾ
(d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメ
ール;
シフェン、スピロテトラマト、フロニカミド;
(22)その他の化合物:ベンクロチアズ、ビフェナゼー
【0139】
ト、ピリダリル、硫黄、シエノピラフェン、シフルメト
(5)ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合
フェン、アミドフルメット、テトラジホン、クロルジメ
物:アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、 20
ホルム、1,3−ジクロロプロペン、DCIP、フェニソブロ
イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チ
モレート、ベンゾメート、メタアルデヒド、スピネトラ
アメトキサム、ニチアジン、ニコチン、ベンスルタップ
ム、ピリフルキナゾン、ベンゾキシメート、ブロモプロ
、カルタップ;フルピラジフロン;
ピレート、キノメチオネート、クロルベンジレート、ク
(6)GABAアンタゴニスト化合物:
ロルピクリン、クロチアゾベン、ジシクラニル、フェノ
(a)アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、バ
キサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フ
ニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール;
ルフェンジン、ゴシップルア、ジャポニルア、メトキサ
(b)有機塩素系:カンフェクロル、クロルデン、エンド
ジアゾン、石油、オレイン酸カリウム、スルフルラミド
スルファン、HCH、γ−HCH、ヘプタクロル、メトキシク
、テトラスル、トリアラセン;アフィドピロペン(afid
ロル;
opyropen)、ピフルブミド(pyflubumide)、フロメト
(7)大環状ラクトン殺虫剤:アバメクチン、エマメク 30
キン、フルフィプロル(flufiprole)、フルエンスルフ
チン安息香酸塩、ミルベメクチン、レピメクチン、スピ
ォン、メペルフルスリン、テトラメチルフルスリン、ス
ノサド、イベルメクチン、セラメクチン、ドラメクチン
ルホキサフロール、イミシアホス、トラロピリル、ジフ
、エピノメクチン、モキシデクチン;ミルベマイシン、
ロビダジン、ジメフルスリン、メチルネオデカンアミド
ミルベマイシンオキシム;
;
(8)METI I化合物:フェナザキン、ピリダベン、テブ
(23)駆虫剤
フェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム、ヒ
(a)ベンズイミダゾール系:フェンベンダゾール、アル
ドラメチルノン、フェンピロキシメート、ピリミジフェ
ベンダゾール、トリクラベンダゾール、オキシベンダゾ
ン、ジコホル;
ール;
(9)METI IIおよびIII化合物:アセキノシル、フルア
クリピリム、ロテノン;
(b)サリチルアニリド系:クロサンテル、オキシクロザ
40
ニド;
(10)脱共役剤化合物:クロルフェナピル、ビナパクリ
(c)置換フェノール系:ニトロキシニル;
ル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC;
(d)ピリミジン系:ピランテル;
【0140】
(e)イミダゾチアゾール系:レバミソール;
(11)酸化的リン酸化阻害剤化合物:シヘキサチン、ジ
(f)テトラヒドロピリミジン:プラジカンテル;
アフェンチウロン、フェンブタチン・オキシド、プロパ
(g)その他の駆虫薬:シクロジエン、リアニア、クロル
ルギット、アゾシクロチン;
スロン、メトロニダゾール、デミジトラズ;
(12)脱皮かく乱化合物:シロマジン;
【0141】
(13)混合機能オキシダーゼ阻害剤化合物:ピペロニル
殺菌剤:
ブトキシド;
(1)ベンゾイミダゾール系:ベノミル、カルベンダジ
(14)ナトリウムチャネル遮断剤化合物:インドキサカ 50
ム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネー
( 22 )
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ト メチル;クロルフェナゾール;
、フェノキシストロビン、トリクロピリカルブ;
(2)ジカルボキシイミド系:クロゾリネート、イプロ
(13)PP殺菌剤 (フェニルピロール)系:フェンピコニ
ジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
ル、フルジオキソニル;
(3)DMI−殺菌剤系:イマザリル、オキスポコナゾー
(14)キノリン系:キノキシフェン;
ル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール
【0144】
、トリホリン、ピリフェノックス、フェナリモル、ヌア
(15)AH殺菌剤 (芳香族炭化水素)系:ビフェニル、ク
リモル、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナ
ロロネブ、ジクロラン、キントゼン、テクナゼン;
ゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニ
(16)MBI-R系:フサライド、ピロキロン、トリシクラ
コナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール
ゾール;
、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホ 10
(17)MBI-D系:カルプロパミド、ジクロシメット、フ
ル、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナ
ェノキサニル;
ゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾ
(18)SBI剤:フェンヘキサミド、ピリブチカルブ、タ
ール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコ
ービナフィン;
ナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリア
(19)フェニルウレア:ペンシクロン;
ジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、エタ
(20)QiI-殺菌剤 (Qi阻害剤):シアゾファミド;アミ
コナゾール、ファーコナゾールシス;ジクロブトラゾー
スルブロム、フルメシクロックス;
ル、ジニコナゾール−M、ドデモルフ・アセテート、フ
(21)ベンズアミド系:ゾキサミド;
ルコナゾール、イマザリル・サルフェート、ナフチフェ
(22)エノピランウロン系:ブラストサイジン;
ン、ユニコナゾールP、ビニコナゾール、ボリコナゾー
(23)へキソピラノシル系:カスガマイシン;カスガマ
ル;
20
イシン塩酸塩;
【0142】
(24)グルコピラノシル系:ストレプトマイシン、バリ
(4)フェニルアミド系:ベナラキシル、フララキシル
ダマイシン;バリダマイシンA;
、メタラキシル、メタラキシル−M、オキサジキシル、
(25)シアノアセトアミド系:シモキサニル;
オフラセ;ベナラキシル−M、クロジラコン;
(26)カーバメート系:ヨードカルブ、プロパモカルブ
(5)アミン系:アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプ
、プロチオカルブ、ポリカーバメート;
ロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、ピペラ
(27)脱共役剤:ビナパクリル、ジノカップ、フェリム
リン、スピロキサミン;
ゾン、フルアジナム;メプチルジノカップ;
(6)ホスホロチオレート系:EDDP、イプロベンホス、
(28)有機スズ化合物:酢酸トリフェニルスズ、塩化ト
ピラゾホス;
リフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ;
(7)ジチオラン系:イソプロチオラン;
30
【0145】
(8)カルボキサミド:ベノダニル、ボスカリド、カル
(29)リン酸エステル:亜リン酸、トルクロホスメチル
ボキシン、フェンフラン、フルトラニル、フラメトピル
、ホセチル;トルクトフォスメチル;
、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、
(30)フタルアミド酸系:テクロフタラム;
チフルザミド;ビキサフェン、イソピラザム、ペンフル
(31)ベンゾトリアジン系:トリアゾキシド;
フェン、フルキサピロキサド、セダキサン;
(32)ベンゼンスルフォナミド系:フルスルファミド;
(9)ヒドロキシ-(2-アミノ) ピリミジン系:ブピリメ
(33)ピリダジノン:ジクロメジン;
ート、ジメチリモル、エチリモル;
(34)CAA 殺菌剤 (カルボン酸アミド)系:ジメトモル
【0143】
フ、フルモルフ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、
(10)AP殺菌剤 (アニリノピリミジン)系:シプロジニ
ル、メパニピリム、ピリメタニル;
イプロバリカルブ、マンジプロパミド;バリフェナレー
40
ト;
(11)N-フェニルカーバメート系:ジエトフェンカルブ
(35)テトラサイクリン:オキシテトラサイクリン;
;
(36)チオカーバメート系:メタスルホカルブ;
(12)QoI-殺菌剤 (Qo阻害剤)系:アゾキシストロビン
(37)その他の化合物:エトリジアゾール、ポリオキシ
、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、クレソキ
ン、オキソリニック酸、ヒドロキシイソキサゾール、オ
シム-メチル、トリフロキシストロビン、ジモキシスト
クチリノン、シルチオファム、ジフルメトリム、アシベ
ロビン、メトミノストロビン、オリザストロビン、ファ
ンゾラルSメチル、プロベナゾール、チアジニル、エタ
モキサドン、フルオキサストロビン、フェンアミドン、
ボキサム、シフルフェナミド、プロキナジド、メトラフ
メトミノフェン;アメトクトラジン、ピラメトストロビ
ェノン、フルオピコリド、水酸化第二銅、有機銅、硫黄
ン、ピラオキシストロビン、ピリベンカルブ;クメトキ
、ファーバム、マンゼブ、マンネブ、メチラム、プロピ
シストロビン、クモキシストロビン、エネストロブリン 50
ネブ、チウラム、ジネブ、ジラム、キャプタン、カプタ
( 23 )
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ホール、フォルペット、クロロタロニル、ジクロフルア
どが挙げられる。また、これら植物類の改良品種・変種
ニド、トリルフルアニド、ドジン、グアザチン、イミノ
、栽培品種、さらには突然変異体、ハイブリッド体、遺
クタジン酢酸塩、イミノクタジンドデシルベンゼンスル
伝子組み換え体(GMO)を対象として処理することも
ホン酸塩、アニラジン、ジチアノン、クロロピクリン、
できる。
ダゾメット、キノメチオネート、シプロフラム、シルチ
【0148】
オファム、アグロバクテリウム、フルオルイミド);イ
防除の対象となるダニ類(Acari)の例を以下に示す。
ソチアニル、ポリオクソリム、ボルドー液、銅ナフタレ
(1)無気門目(Astigmata)のコナダニ類(Acaridida
ート、酸化銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、マンコッパー、
):
ビス(8-キノリノラト)銅(II)、多硫化カルシウム、イ
(a)コナダニ科(Acaridae)のダニ、例えばリゾギル
ノミクタジン、イソフェタミド、トルプロカルブ、フェ 10
ホス属種(Rhizoglyphus spp.)の、ネダニ(Rhizoglyp
ンピラザミン、ピリオフェノン、テブフロキン、フルオ
hus echinopus)、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)
ピラム、ザリラミド;フルオロフォルペット、プロパミ
;ケナガコナダニ属種(Tyrophagus spp.)の、ケナガコ
ジン、エジフェンホス;ベンチアゾール、ベトキサジン
ナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、オンシツケナガコ
、カプサイシン、カルボン、クフラネブ、マンコゼブ、
ナダニ(Tyrophagus neiswanderi)、オオケナガコナダニ
シプロスルファミド、デバカルブ、ジクロロフェン、ジ
(Tyrophagus perniciosus)、ホウレンソウケナガコナダ
フェンゾクワット、ジフェンゾクワット・メチルスルホ
ニ(Tyrophagus similis);その他、アシブトコナダニ(
ネート、ジフェニルアミン、フルメトベル、フルオロイ
Acarus siro)、ムギコナダニ(Aleuroglyphus ovatus
ミド、フルチアニル、ホセチル・アルミニウム、ホセチ
)、ニセケナガコナダニ(Mycetoglyphus fungivorus)
ル・カルシウム、ホセチル・ナトリウム、イルママイシ
;
ン、メチルイソチアネート(MITC)、ミルデオマイシン 20
【0149】
、ナタマイシン、ニトロタールイソプロピル、オキサモ
(2)前気門目(Prostigmata)のケダニ類(Actinedid
カルブ、オキシフェンチイン、プロパモカルブ・ホセチ
a)
レート、プロパモシン・ナトリウム、ピリモルフ、ピロ
(a)ハダニ科(Tetranychidae)のダニ、例えばブリオ
ールニトリン、トルニファニド、トリクラミド;
ビア属種(Bryobia spp.)の、クローバーハダニ(Bryo
【0146】
bia praetiosa)、ニセクローバーハダニ(Bryobia rub
植物生長調節剤:
rioculus);例えばエオテトラニクス属種(Eotetranyc
アブシジン酸、インドール酪酸、ウニコナゾール、エチ
hus spp.)の、アンズハダニ(Eotetranychus boreus)
クロゼート、エテホン、クロキシホナック、クロルメコ
、ミチノクハダニ(Eotetranychus geniculatus)、ク
ート、クロレラ抽出液、過酸化カルシウム、シアナミド
リハダニ(Eotetranychus pruni)、クルミハダニ(Eot
、ジクロルプロップ、ジベレリン、ダミノジッド、デシ 30
etranychus uncatus)、シイノキハダニ(Eotetranychu
ルアルコール、トリネキサパックエチル、メピコートク
sshii)、スギナミハダニ(Eotetranychus suginamensi
ロリド、パクロブトラゾール、パラフィンワックス、ピ
s)、エノキハダニ(Eotetranychus celtis)、スミス
ペロニルブトキシド、ピラフルフェンエチル、フルルプ
ハダニ(Eotetranychus smithi)、コウノシロハダニ(
リミドール、プロヒドロジャスモン、プロヘキサジオン
Eotetranychus asiaticus)、ミヤケハダニ(Eotetrany
カルシウム塩、ベンジルアミノプリン、ペンディメタリ
chus kankitus);例えばオリゴニクス属種(Oligonych
ン、ホルクロルフェニュロン、マレイン酸ヒドラジドカ
us spp.)の、マンゴーハダニ(Oligonychus mangiferu
リウム、1-ナフチルアセトアミド、4-CPA、MCPB、コリ
s)、アボガドハダニ(Oligonychus perseae)、エゾス
ン、硫酸オキシキノリン、エチクロゼート、ブトルアリ
ギハダニ(Oligonychus pustulosus)、カラマツハダニ
ン、1-メチルシクロプロペン、アビグリシン塩酸塩;
【0147】
(Oligonychus karamatus)、スギノハダニ(Oligonych
40
us hondoensis)、チビコブハダニ(Oligonychus ilici
〔殺ダニ剤〕
s)、トドマツハダニ(Oligonychus ununguis)、イネ
本発明に係る有害生物防除剤は、殺ダニ剤として用いる
ハダニ(Oligonychus shinkajii)、サトウキビハダニ(Ol
ことが好ましい。本発明に係る殺ダニ剤は、殺成虫、殺
igonychus orthius);例えばパノニクス属種(Panonychu
若虫、殺幼虫、および殺卵などの作用を有することから
s spp.)の、ミカンハダニ(Panonychus citri)、クワオ
、植物に付くダニ類の防除に使用できる。処理の対象と
オハダニ(Panonychus mori)、リンゴハダニ(Panonychus
なる植物としては、穀物類、野菜類、根菜類、イモ類、
ulmi);例えばテトラニクス属種(Tetranychus spp.)
樹木類、牧草類、芝類などが挙げられる。その場合、こ
の、オウトウハダニ(Tetranychus viennensis)、ミズ
れら植物類の各部位を対象として処理することもできる
ナラハダニ(Tetranychus quercivorus)、アシノワハ
。植物類の各部位としては、葉、茎、柄、花、蕾、果実
ダニ(Tetranychus ludeni)、サガミハダニ(Tetranyc
、種子、スプラウト、根、塊茎、塊根、苗条、挿し木な 50
hus phaselus)、ニセナミハダニ(Tetranychus cinnab
( 24 )
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arinus)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ナ
Tarsonemus waitei);その他、シクラメンホコリダニ(
ミハダニ(Tetranychus urticae);例えばアポニクス属
Phytonemus pallidus)、チャノホコリダニ(Polyphagota
(Aponychus spp.)の、イトマキハダニ(Aponychus co
rsonemus latus);
rpuzae)、タイリクハダニ(Aponychus firmianae);
(e)ハシリダニ科(Penthaleidae)のダニ、例えばペ
例えばミドリハダニ属(Sasanychus spp.)の、ミドリ
ンタレウス属種(Penthaleus spp.)の、ハクサイダニ(Pe
ハダニ(Sasanychus akitanus)、ヒメミドリハダニ(S
nthaleus erythrocephalus)、ムギダニ(Penthaleus maj
asanychus pusillus);例えばシゾテトラニクス属(Sh
or);
izotetranychus spp.)の、タケスゴモリハダニ(Shizo
【0151】
tetranychus celarius)、ススキスゴモリハダニ(Shiz
本発明に係る殺ダニ剤は、動物に寄生するダニ類に対す
otetranychus miscanthi)、ケナガスゴモリハダニ(Sh 10
る防除効果にも優れている(外部寄生虫防除)。動物に
izotetranychus longus)、ヤナギハダニ(Shizotetran
寄生するダニ類は、宿主となる動物(宿主動物)の背、
ychus schizopus)、ヒメササハダニ(Shizotetranychu
脇下、下腹部、内股部などに寄生して動物から血液やフ
srecki);その他、ナミケナガハダニ(Tuckerella pav
ケなどの栄養源を得て生息するもの、および宿主動物の
oniformis)、カタバミハダニ(Tetranychina harti)
背、臀部などに飛来して動物から血液やフケなどの栄養
、ケウスハダニ(Yezonychus sapporensis);
源を得て生息するものを包含する。対象となる宿主動物
【0150】
としては、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、
(b)ヒメハダニ科(Tenuipalpidae)のダニ、例えばブ
モルモット、リス、ウサギ、フェレット;愛玩鳥(例え
レビパルプス属種(Brevipalpus spp.)の、ブドウヒメ
ば、ハト、オウム、九官鳥、文鳥、インコ、ジュウシマ
ハダニ(Brevipalpus lewisi)、サボテンヒメハダニ(
ツ、カナリア);ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ;家
Brevipalpus russulus)、チャノヒメハダニ(Brevipal 20
禽(例えば、アヒル、ニワトリ、ウズラ、ガチョウ);
pus obovatus)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoe
ミツバチ(例えば、セイヨウミツバチ、ニホンミツバチ
nicis);例えばテニパルプス属種(Tenuipalpus spp.
);などを挙げることができる。
)の、ランヒメハダニ(Tenuipalpus pacificus)、カ
【0152】
キヒメハダニ(Tenuipalpus zhizhilashviliae);その
防除の対象となるダニ類(Acari)の例を以下に示す。
他、パイナップルヒメハダニ(Dolichotetranychus flo
(1)中気門目(Mesostigmata)のダニ類(mite)
ridanus);
(a)ワクモ科(Dermanyssidae)のダニ、例えばワクモ
(c)フシダニ科(Eriophyidae)のダニ、例えばアセリ
(Dermanyssus gallinae);
ア属種(Aceria spp.)の、カキサビダニ(Aceria dios
(b)オオサシダニ科(Macronyssidae)のダニ、例えば
pyri)、イチジクモンサビダニ(Aceria ficus)、クリ
イエダニ属種(Ornithonyssus spp.)の、トリサシダニ
フシダニ(Aceria japonica)、クコフシダニ(Aceria k 30
(Ornithonyssus sylviarum)、ネッタイトリサシダニ
uko)、カーネーションサビダニ(Aceria paradianthi
(Ornithonyssus bursa)、イエダニ(Ornithonyssus b
)、クコハモグリダニ(Aceria tiyingi)、チューリッ
acoti);
プサビダニ(Aceria tulipae)、シバハマキフシダニ(Ac
(c)トゲダニ科(Laelapidae)のダニ、例えばトゲダ
eria zoysiea);例えばエリオフィエス属種(Eriophye
ニ属種(Laelaps spp.)の、ネズミトゲダニ(Laelaps
s spp.)の、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)
echidninus)、ホクマントゲダニ(Laelaps jettmari)
、ウメフシダニ(Eriophyes emarginatae);例えばアク
;ミツバチトゲダニ(Tropilaelaps clarae)
ロプス属種(Aculops spp.)の、トマトサビダニ(Aculo
(d)ヘギダニ科(Varroidae)のダニ、例えばヘギダニ
ps lycopersici)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)
属種(Varroa spp.)の、ミツバチヘギイタダニ(Varro
;例えばアクルス属種(Aculus spp.)の、モモサビダ
a destructor)、バロアジャコブソニ(Varroa jacobso
ニ(Aculus fockeui)、リンゴサビダニ(Aculus schlec 40
ni)、バロアアンデルウッディ(Varroa underwoodi)
htendali);その他、ブドウハモグリダニ(Colomerus v
;
itis)、ブドウサビダニ(Calepitrimerus vitis)、リ
【0153】
ュウキュウミカンサビダニ(Phyllocotruta citri)、
(2)後気門目(Metastigmata)のマダニ類(tick)
マキサビダニ(Paracalacarus podocarpi)、チャノサ
(a)ヒメダニ科(Argasidae)のダニ、例えばナガヒメ
ビダニ(Calacarus carinatus)、チャノナガサビダニ(
ダニ属種(Argas spp.)の、ナガヒメダニ(Argas pers
Acaphylla theavagrans)、キンモクサビダニ(Paraphyt
icus)、アルガス・リフレクサス(Argas reflexus);
optus kikus)、ナシサビダニ(Epitrimerus pyri);
例えばヒメダニ属種(Ornithodoros spp.)の、オルニ
(d)ホコリダニ科(Transonemidae)のダニ、例えばタ
トドラス・モウバータ(Ornithodoros moubata);
ルソネムス属種(Tarsonemus spp.)の、スジブトホコ
(b)マダニ科(Ixodidae)のダニ、例えばチマダニ属
リダニ(Tarsonemus bilobatus)、アシボソホコリダニ( 50
種(Haemaphysalis spp.)の、ヘマフィサリス・コンシ
( 25 )
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ナ(Haemaphysalis concinna)、ヘマフィサリス・パン
タス(Dermacentor albipictus)、デルマセントール・
クタータ(Haemaphysalis punctata)、ヘマフィサリス
アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイ
・シンアバリナ(Haemaphysalis cinnabarina)、ヘマ
ヌ・カクマダニ(Dermacentor variabilis);
フィサリス・オトフィラ(Haemaphysalis otophila)、
【0154】
ヘマフィサリス・レアチ(Haemaphysalis leachi)、フ
(3)無気門目(Astigmata)のコナダニ類(Acaridida
タトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、マゲ
)
シマチマダニ(Haemaphysalis mageshimaensis)、イエ
(a)キュウセンヒゼンダニ科(Psoroptidae)のダニ、
ンチマダニ(Haemaphysalis yeni)、ツリガネチマダニ
例えばキュウセンヒゼンダニ属種(Psoroptes spp.)の
(Haemaphysalis campanulata)、クロウサギチマダニ
、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes ovis)、ウ
(Haemaphysalis pentalagi)、キチマダニ(Haemaphys 10
サギキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes cuniculi)、ウ
alis flava)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis mega
マキュウセンヒヒゼンダニ(Psoroptes equi);例えば
spinosa)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica
ショクヒヒゼンダニ属種(Chorioptes spp.)の、ショ
)、ダグラスチマダニ(Haemaphysalis douglasi);例
クヒヒゼンダニ(Chorioptes bovis);オトデクテス属
えばキララマダニ属種(Amblyomma spp.)の、アンブリ
種(Otodectes spp.)の、ミミヒゼンダニ(Otodectes cy
オマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)、アンブ
notis);
リオマ・バリエガタム(Amblyomma variegatum)、アン
(b)ヒゼンダニ科(Sarcoptidae)のダニ、例えばヒゼ
ブリオマ・マキュラタム(Amblyomma maculatum)、ア
ンダニ属種(Sarcoptes spp.)の、センコウヒゼンダニ
ンブリオマ・ヘブラエウム(Amblyomma hebraeum)、ア
(Sarcoptes scabiei)、イヌセンコウヒゼンダニ(Sar
ンブリオマ・カジェネンス(Amblyomma cajennense)、
coptes canis)、ウシセンコウヒゼンダニ(Sarcoptes
タカサゴキララマダニ(Amblyomma testudinarium);
20
bovis)、ヒツジセンコウヒゼンダニ(Sarcoptes ovis
例えばマダニ属種(Ixodes spp.)の、マダニ(Ixodes
)、サルコプテス・ルピカプラエ(Sarcoptes rupicapr
ricinus)、イクソデス・ヘキサゴナス(Ixodes hexago
ae)、ウマセンコウヒゼンダニ(Sarcoptes equi)、ブ
nus)、イクソデス・キャニスガ(Ixodes canisuga)、
タセンコウヒゼンダニ(Sarcoptes suis);例えば、ノ
イクソデス・ピロサス(Ixodes pilosus)、イクソデス
トエドス属種(Notoedres spp.)、ネコショウセンコウヒ
・ルビキュンダス(Ixodes rubicundus)、イクソデス
ゼンダニ(Notoedres cati);
・スキャプラリス(Ixodes scapularis)、イクソデス
(c)トリヒゼンダニ科(Knemidokoptidae)のダニ、例え
・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、ヤマトマダニ
ばトリアシヒゼンダニ属種(Knemidokoptes spp.)のト
(Ixodes ovatus)、シュルツェマダニ(Ixodes persul
リアシヒゼンダニ(Knemidokoptes mutans);
catus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis);例
【0155】
えばウシマダニ亜属種(Boophilus spp.)の、オウシマ 30
(4)前気門目(Prostigmata)のケダニ類(Actinedid
ダニ(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)、リピ
a)
セファラス(ブーフィラス)・デコロラタス(Rhipicep
(a)ニキビダニ科(Demodixidae)のダニ、例えばニキ
halus(Boophilus)decoloratus)、リピセファラス(
ビダニ属種(Demodex spp.)の、イヌニキビダニ(Demo
ブーフィラス)・アニュラタス(Rhipicephalus(Booph
dex canis)、ウシニキビダニ(Demodex bovis)、ヒツ
ilus)annulatus)、リピセファラス(ブーフィラス)
ジニキビダニ(Demodex ovis)、ヤギニキビダニ(Demo
・カルセラタス(Rhipicephalus(Boophilus)calcerat
dex caprae)、ウマニキビダニ(Demodex equi)、デモ
us);例えばコイタマダニ属種(Rhipicephalus spp.
デックス・カバリ(Demodex caballi)、ブタニキビダ
)の、リピセファラス・エベルトシ(Rhipicephalus ev
ニ(Demodex suis)、ネコニキビダニ(Demodex cati)
ertsi)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sangu
;
ineus)、リピセファラス・ブルサ(Rhipicephalus bur 40
(b)ツツガムシ科(Trombiculidae)のダニ、例えばツ
sa)、リピセファラス・アッペンディキュラタス(Rhip
ツガムシ属種(Trombicula spp.)の、トロンビキュラ
icephalus appendiculatus)、リピセファラス・キャペ
・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、トロ
ンシス(Rhipicephalus capensis)、リピセファラス・
ンビキュラ・アカムシ(Trombicula akamushi);
ツラニカス(Rhipicephalus turanicus)、リピセファ
(c)ホコリダニ科(Tarsonemidae)のダニ、例えばア
ラス・ザンベジエンシス(Rhipicephalus zambeziensis
カラピス属種(Acarapis spp.)の、アカリンダニ(Aca
);例えばカクマダニ属種(Dermacentor spp.)の、
rapis woodi);
デルマセントール・マルギナタス(Dermacentor margin
【0156】
atus)、デルマセントール・レティキュラタス(Dermac
〔殺虫剤〕
entor reticulatus)、デルマセントール・ピクタス(D
本発明に係る有害生物防除剤は、殺虫剤として用いるこ
ermacentor pictus)、デルマセントール・アルビピク
50
とが好ましい。本発明に係る殺虫剤は、農作物に付くダ
( 26 )
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ニ類以外の害虫、衛生害虫、貯殻害虫、衣類害虫、家屋
クヌスト(Tenebroides mauritanicus)、ワタミゾウム
害虫などの有害生物の防除に使用できる。
シ(Anthonomus grandis)など、;
防除の対象となる害虫の例を以下に示す。
(4)双翅目害虫、例えば、ウリミバエ(Bactrocera c
(1)鱗翅目害虫、例えば、ハスモンヨトウ(Spodopter
ucurbitae)、ミカンコミバエ(Bactrocera dorsalis)
a litura)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤ
、タネバエ(Delia platura)、イネハモグリバエ(Hyd
ガ(Agrotis ypsilon)、タマナギンウワバ(Autographa
rellia griseola)、キイロショウジョウバエ(Drosoph
nigrisigna)、コナガ(Plutella xylostella)、チャノ
ila melanogaster)など;
コカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、チャハマキ
(5)アザミウマ目害虫、例えば、ミナミキイロアザミ
(Homona magnanima)、モモシンクイガ(Carposina sa
ウマ(Thrips palmi)、チャノキイロアザミウマ(Scirto
sakii)、ナシヒメシンクイ(Grapholitha molesta)、ミ 10
thrips dorsalis)など;
カンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、チャノホソ
(6)膜翅目害虫、例えば、イエヒメアリ(Monomorium
ガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllon
pharaonis)、キイロスズメバチ(Vespa simillima)
orycter ringoniella)、マイマイガ(Lymantria dispa
、カブラハバチ(Athalia rosae)など;
r)、チャドクガ(Euproctis pseudoconspersa)、ニカ
(7)直翅目害虫、例えば、トノサマバッタ(Locusta m
メイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnapha
igratoria)など;
locrocis medinalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(
(8)ゴキブリ目(Blattodea)害虫、例えば、チャバ
Ostrinia nubilalis)、アメリカシロヒトリ(Hyphantr
ネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Peri
ia cunea)、スジマダラメイガ(Cadra cautella)、ヘ
planeta fuligginosa)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta
リオティス属種(Heliothis spp.)、ヘリオベルパ属種(
japonica)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)
Helioverpa)、アグロティス属種(Agrotis spp.)、イガ 20
、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)など
(Tinea translucens)、コドリンガ(Cydia pomonella)
;
、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)など;
(9)シロアリ目害虫、例えば、イエシロアリ(Coptot
(2)半翅目害虫、例えば、モモアカアブラムシ(Myzu
ermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes
s persicae)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ニセ
speratus)など、
ダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、ムギクビレ
(10)植物寄生性線虫類、例えば、サツマイモネコブ
アブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ホソヘリカメムシ(
センチュウ(Meloidogyne incognita)、ネグサレセン
Riptortus clavatus)、アオクサカメムシ(Acrosternum
チュウ類、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glyci
hilare)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)
nes)、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides bess
、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、
eyi)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylop
オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、
30
hilus)など;
タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフ
【0157】
コナジラミ(Bemisia argentifolii)、ナシキジラミ(Ps
本発明に係る殺虫剤は、動物に寄生する害虫類に対する
ylla pyricola)、ナシグンバイ(Stephanitis nashi)
防除効果にも優れている(外部寄生虫防除)。
、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、ヒメトビウン
防除の対象となる害虫の例を以下に示す。
カ(Laodelphax stratella)、セジロウンカ(Sogatell
(1)シラミ目(Phthiraptera)
a furcifera)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cinct
ケモノジラミ科(Haematopinidae)のシラミ、ケモノホ
iceps)など;
ソジラミ科(Linognathidae)のシラミ、タンカクハジ
(3)甲虫目害虫、例えば、キスジノミハムシ(Phyllo
ラミ科(Menoponidae)のハジラミ、チョウカクハジラ
treta striolata)、ウリハムシ(Aulacophora indica
)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、
ミ科(Philopteridae)のハジラミ、ケモノハジラミ科
40
(Trichodectidae)のハジラミ;
イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、コ
(2)ノミ目(Siphonaptera)
クゾウムシ(Sitophilus oryzae)、アズキゾウムシ(C
ヒトノミ科(Pulicidae)のノミ、例えば、イヌノミ属
allosobruchus chinensis)、マメコガネ(Popillia ja
種(Ctenocephalides spp.)の、イヌノミ(Ctenocepha
ponica)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、ジアブ
lides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis);
ロティカ属種(Diabrotica spp.)、タバコシバンムシ
スナノミ科(Tungidae)のノミ、ナガノミ科(Ceratoph
(Lasioderma serricorne)、ヒラタキクイムシ(Lyctu
yllidae)のノミ、ホソノミ科(Leptopsyllidae)のノ
s brunneus)、マツノマダラカミキリ(Monochamus alt
ミ;
ernatus)、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca
(3)カメムシ目(Hemiptera)の害虫
)、アグリオティス属(Agriotes spp.)、ニジュウヤ
(4)ハエ目(Diptera)の害虫
ホシテントウ(Epilachna vigintioctomaculata)、コ
50
カ科(Culicidae)のカ、ブユ科(Simuliidae)のブユ
( 27 )
JP
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、ヌカカ科(Ceratopogonidae)のヌカカ、アブ科(Tab
04-106℃)得られた。
anidae)のアブ、イエバエ科(Muscidae)のハエ、ツエ
【0165】
ツエバエ科(Glossinidae)のシェシェバエ、シラミバ
1-(Benzyloxy)-1-ethyl-3-[2-(pyridin-2-yl)propan-2-
エ科(Hippoboscidae)のハエ、クロバエ科(Calliphor
yl]urea(化合物4)の製造
idae)のハエ、ヒツジバエ科(Oestridae)のハエ;
【0166】
【実施例】
【化24】
【0158】
次に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
ただし、本発明は以下の実施例によって何ら制限される
ものではない。
10
【0167】
実施例1
化合物3 15.79gをN,N−ジメチルホルムアミ
1-Ethyl-3-[2-(pyridine-2-yl)propan-2-yl]-1-(thiazo
ド300mlに溶解した。これに、氷冷下で水素化ナト
lo[5,4-b]pyridine-5-yloxy)urea(化合物7)(下記化
リウム2.43gを加え、室温で1時間攪拌した。その
合物番号1-2)の製造
後、これにヨウ化エチル(9.06g)を加え、室温にて3
【0159】
時間攪拌した。次いでこれに飽和食塩水を加え、酢酸エ
Phenyl benzyloxycarbamate(化合物2)の製造
チルにて抽出した。得られた有機層に硫酸マグネシウム
【0160】
を加えて乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得ら
【化22】
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製した。化合物4が17.12g(収率99%)得られ
20
1
た。化合物4の H−NMRの測定結果は下記のとおりで
あった。
【0161】
1
O-Benzylhydroxylamine hydrochloride(化合物1)25
, 1H), 7.66(dt, 1H), 7.28∼7.53(m, 5H), 7.16(dd, 1
.0gをアセトニトリル250mlに溶解し、氷冷下、
H), 6.94(br, 1H), 4.86(s, 2H), 3.58(q, 2H), 1.67(s
ピリジン24.8gおよびクロロ蟻酸フェニル24.5
, 6H), 1.19(t, 3H)
gを加え、室温にて3時間攪拌した。その後、これに飽
【0168】
和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出した。得られた有
1-Ethyl-1-hydroxy-3-[2-(pyridin-2-yl)propan-2-yl]u
機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ、ろ過し、溶
rea(化合物5)の製造
媒を減圧留去した。
【0169】
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに 30
【化25】
H-NMR(CDCl3 /TMS, δ(ppm)) 8.48(dd, 1H), 7.88(br
て精製した。化合物2が38.0g(収率99%)得ら
1
れた。化合物2の H−NMRの測定結果は下記のとおり
であった。
1
H-NMR(CDCl3 /TMS, δ(ppm)) 7.54(br, 1H), 7.45∼7
【0170】
.34(m, 7H), 7.22(t, 1H), 7.13(d, 2H), 4.97(s, 2H)
化合物4 4.71gをメタノール40mlに溶解し、
【0162】
これに5%パラジウムカーボン1gを加え、水素にて置
1-Benzyloxy-3-[2-(pyridin-2-yl)propan-2-yl]urea(
換し、室温にて24時間攪拌した。その後、セライトに
化合物3)の製造
てろ過した。次いで、溶媒を減圧留去した。化合物5が
【0163】
【化23】
3.25g(収率97%、融点73-75℃)得られた。
40
【0171】
1-Ethyl-3-[2-(pyridine-2-yl)propan-2-yl]-1-(thiazo
lo[5,4-b]pyridine-5-yloxy)urea(化合物7)の製造
【0172】
【0164】
化合物2
【化26】
10.7gをテトラヒドロフラン200ml
に溶解し、これに2-(pyridin-2-yl)propan-2-amine6.
0gおよびトリエチルアミン4.90gを加え、加熱還
流下、6時間攪拌した。その後、溶媒を減圧留去した。
【0173】
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
化合物5 0.22gと化合物6
て精製した。化合物3が7.93g(収率63%、融点1 50
スルホキシド5mlに溶解し、カリウムt-ブトキシド0
0.22gをジメチル
( 28 )
JP
55
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56
.12gを加え、室温で1時間攪拌した。その後、これ
℃)得られた。
に塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルにて抽出した
【0181】
。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ
1-[Benzo(d)thiazol-6-yloxy]-1-ethyl-3-[2-(pyridin-
、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカ
2-yl)propan-2-yl]urea(化合物11)の製造
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。目的化合
【0182】
物7が0.080g(収率23%、融点116-118℃)得ら
【化29】
れた。
【0174】
実施例2
1-[Benzo(d)thiazol-6-yloxy]-1-ethyl-3-[2-(pyridin- 10
【0183】
2-yl)propan-2-yl]urea(化合物11)(下記化合物番号1
化合物10 0.20gをN,N−ジメチルホルムアミド
-1)の製造
4mlに溶解し、炭酸カリウム0.09gおよびヨウ化
【0175】
エチル0.10gを加え、室温にて3時間攪拌した。次
Phenyl benzo(d)thiazol-6-yloxycarbamate(化合物9)
いで、これに飽和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出し
の製造
た。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥さ
【0176】
せ、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリ
【化27】
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。目的化
合物11が0.16g(収率74%、融点76-77℃)得ら
れた。
20
【0184】
【0177】
実施例3
Benzo(d)thiazol-6-ol0.30gをテトラヒドロフラン
1-Ethyl-3-[2-(pyridin-2-yl)propan-2-yl]-1-[2-(trif
10mlに溶解し、カリウムt−ブトキシド0.25g
luoromethyl)thiazolo[4,5-c]pyridin-6-yloxy]urea(
を加え、加熱還流下、2時間撹拌した。次いで溶媒を減
化合物18)(化合物番号1-11)の製造
圧留去した。これをN,N−ジメチルホルムアミド10
【0185】
mlに溶解し、氷冷下、O−メシチルスルホニルヒドロ
N-(4,6-Dichloropyridin-3-yl)-2,2,2-trifluoroacetam
キシルアミン1.06gの塩化メチレン溶液5mlを加
ide(化合物13)の製造
え、30分間攪拌した。これに氷冷下でピリジン0.2
【0186】
2gおよびクロロぎ酸フェニル0.31gを加え、室温
【化30】
にて2時間攪拌した。その後、これに飽和食塩水を加え 30
、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層に硫酸マグ
ネシウムを加えて乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製した。化合物9が0.20g(収率35%、
【0187】
融点152-154℃)得られた。
化合物12 2.00gをジクロロメタン20mlに溶解
【0178】
し、トリフルオロ酢酸無水物2.71を加え、室温で3
1-[Benzo(d)thiazol-6-yloxy]-3-[2-(pyridin-2-yl)pro
時間攪拌した。その後、これに炭酸ナトリウム水溶液を
pan-2-yl]urea(化合物10)の製造
加えて中和し、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機
【0179】
【化28】
層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ、ろ過し、溶媒
40
を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにて精製した。化合物13が3.00g(
1
収率94%)得られた。化合物13の H−NMRの測定
結果は下記のとおりであった。
【0180】
1
化合物9
1H), 7.50(s, 1H)
0.20gをテトラヒドロフラン10mlに
H-NMR(CDCl3 /TMS, δ(ppm)) 9.28(s, 1H), 8.27(s,
溶解し、2-(Pyridin-2-yl)propan-2-amine0.10gお
【0188】
よびトリエチルアミン0.08gを加え、加熱還流下、
6-Chloro-2-(trifluoromethyl)thiazolo[4,5-c]pyridin
一晩攪拌した。その後、溶媒を減圧留去した。得られた
e(化合物14)の製造
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
【0189】
た。化合物10が0.20g(収率87%、融点164-166
50
【化31】
( 29 )
JP
57
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58
酸8mlを滴下し、室温にて5時間撹拌した。反応液を
酢酸エチルにて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
にて中和し、次いで有機層を分離した。得られた有機層
【0190】
に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ、ろ過し、溶媒を
化合物13
0.40gをトルエン30mlに溶解し、Da
減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
vy-reagent p-tolyl2.79gを加え、加熱還流下で7
トグラフィーにて精製した。化合物16が1.14g(収
時間撹拌し、次いで室温にて一晩攪拌した。その後、炭
率90%)得られた。化合物16の H−NMRの測定結
酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。
果は下記のとおりであった。
得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ、
1
ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲ 10
1H), 7.65(s, 1H), 7.40∼7.36(m, 2H), 7.25∼7.23(m,
1
ルカラムクロマトグラフィーにて精製した。化合物14が
H-NMR(CDCl3 /TMS, δ(ppm)) 9.16(s, 1H), 8.71(s,
1H), 7.19∼7.17(m, 2H)
1
1.92g(収率70%)得られた。化合物14の H−
【0197】
NMRの測定結果は下記のとおりであった。
1-[2-(Pyridin-2-yl)propan-2-yl]-3-[2-(trifluoromet
1
hyl)thiazolo[4,5-c]pyridin-6-yloxy]urea(化合物17
H-NMR(CDCl3 /TMS, δ(ppm)) 9.29(s, 1H), 8.00(s,
1H)
)の製造
【0191】
【0198】
tert-Butyl 2-(trifluoromethyl)thiazolo[4,5-c]pyrid
【化34】
in-6-yloxycarbamate(化合物15)の製造
【0192】
【化32】
20
【0199】
化合物16 0.30gをテトラヒドロフラン20mlに
溶解し、2-(pyridin-2-yl)propan-2-amine0.15gお
よびトリエチルアミン0.5mlを加え、加熱還流下で
【0193】
5時間撹拌した。その後、溶媒を減圧留去した。得られ
化合物14
1.05gとBoc-ヒドロキシルアミン0.7
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
1gをジメチルスルホキシド20mlに溶解し、水酸化
した。化合物17が0.23g(収率68%)得られた。
カリウム0.75gを加え、室温で5時間攪拌した。そ
化合物17の H−NMRの測定結果は下記のとおりであ
の後、塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルにて抽出
った。
した。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥 30
1
させ、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシ
41(m, 1H), 8.22(s, 1H), 7.98(s, 1H), 7.84(d, 1H),
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。化合
7.69(ddd, 1H), 7.39∼7.37(m, 1H), 7.16(ddd, 1H), 1
物15が0.96g(収率65%、融点149-150℃)得ら
.76(s, 6H)
れた。
【0200】
【0194】
1-Ethyl-3-[2-(pyridin-2-yl)propan-2-yl]-1-[2-(trif
Phenyl 2-(trifluoromethyl)thiazolo[4,5-c]pyridin-6
luoromethyl)thiazolo[4,5-c]pyridin-6-yloxy]urea(
-yloxycarbamate(化合物16)の製造
化合物18)の製造
【0195】
【0201】
【化33】
【化35】
【0196】
【0202】
化合物15
1
H-NMR(CDCl3 /TMS, δ(ppm)) 9.17(s, 1H), 8.43∼8.
1.19gをジクロロメタン30mlに溶解
化合物17 0.23gをN,N−ジメチルホルムアミド
し、これに氷冷下でトリエチルアミン0.54gを加え
7mlに溶解し、炭酸カリウム0.23gおよびヨード
、クロロギ酸フェニル0.61gを滴下し、氷冷下で1
エタン0.090gを加え、室温にて5時間撹拌した。
時間攪拌した。その後、塩化アンモニウム水を加え、ジ
その後、酢酸エチルを加え、塩化アンモニウム水溶液で
クロロメタン層を分離し、これに硫酸マグネシウムを加
洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥させ、ろ過
えて乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた
し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
残渣にジクロロメタン24mlを加え、トリフルオロ酢 50
ラムクロマトグラフィーにて精製した。目的化合物18が
( 30 )
JP
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60
0.21g(収率84%、融点120∼122℃)得られた。
【化38】
【0203】
実施例4
1-[6-Chloro-4-(trifluoromethyl)pyridine-2-yloxy]-1
-ethyl-3-{2-[4-(methylthio)pyridin-2-yl]propan-2-y
【0209】
l}urea(化合物番号3-9)の製造
化合物20 3.41gをジクロロメタン27mlに溶解
【0204】
し、氷冷下トリフルオロメタンスルホン酸8mlを滴下
1-Benzyloxy-3-{2-[4-(methylthio)pyridin-2-yl]propa
し、室温にて2時間攪拌した。反応終了後、飽和炭酸水
n-2-yl}urea(化合物19)の製造
【化36】
素ナトリウム水溶液にて中和後、有機層を分離した。得
10
られた有機層に硫酸マグネシウムを加え乾燥、ろ過後、
溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製した。化合物21が2.70
1
g(quant.)得られた。化合物21の H−NMRの測定
【0205】
結果は下記のとおりであった。
化合物2
1
2.57gをアセトニトリル32mlに溶解
し、2-[4-(methylthio)pyridin-2-yl]propan-2-amine
H-NMR(CDCl3 / TMS, δ(ppm)) 8.61( s, 1H), 8.31(
d, 1H), 7.40( s, 1H), 7.23 (d, 1H), 6.97( dd, 1H),
6.0gを加え、加熱還流下、24時間攪拌した。反応
3.49( q, 2H), 2.49( s, 3H), 1.72( s, 6H), 1.13( t
終了後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲ
, 3H)
ルカラムクロマトグラフィーにて精製した。
【0210】
化合物19が3.29g(収率94%)得られた。化合物 20
1-[6-Chloro-4-(trifluoromethyl)pyridine-2-yloxy]-1
1
19の H−NMRの測定結果は下記のとおりであった。
-ethyl-3-{2-[4-(methylthio)pyridin-2-yl]propan-2-y
1
l}urea(化合物22)の製造
H-NMR(CDCl3 / TMS, δ(ppm)) 8.32( d, 1H), 7.81(
s, 1H), 7.50∼7.47( m, 2H), 7.40∼7.35 ( m, 3H), 7
【化39】
.13( d, 1H), 6.99( dd, 1H), 6.88( s, 1H), 4.87( s,
2H), 2.50( s, 3H), 1.69( s, 6H)
【0206】
1-Benzyloxy-1-ethyl-3-{2-[4-(methylthio)pyridin-2-
【0211】
yl]propan-2-yl}urea(化合物20)の製造
化合物21 0.27gと2,6-Dichloro-4-(trifluoromet
【化37】
hyl)pyridine0.23gをテトラヒドロフラン8mlに
30
溶解し、5℃にてカリウムt−ブトキシド0.12gを
加え、5∼10℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応
液を飽和塩化アンモニウム水に注ぎ、酢酸エチルにて抽
【0207】
出した。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾
化合物19
3.28gをN,N−ジメチルホルムアミド
燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリ
40mlに溶解し、氷冷下、55%水素化ナトリウム0
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。目的と
.45gを加え、室温で15分攪拌した後、ヨウ化エチ
する化合物22が0.29g(収率64%、融点64-67℃
ル1.59gを加え、室温にて3時間攪拌した。反応終
)得られた。
了後、飽和塩化アンモニウム水を加えて酢酸エチルにて
【0212】
抽出した。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて
前述の方法などに従って表1∼9に示すアリールオキシ
乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシ 40
ウレア化合物を製造した。表1は式(1)で表される化
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。化合
合物中の置換基を示す。表2は式(2)で表される化合
物20が3.41g(収率96%)得られた。化合物20の
物中の置換基を示す。表3−1、3−2および3−3は
1
H−NMRの測定結果は下記のとおりであった。
式(3)で表される化合物中の置換基を示す。表4は式
1
H-NMR(CDCl3 / TMS, δ(ppm)) 8.28( d, 1H), 7.77(
(4)で表される化合物中の置換基を示す。表5は式(
s, 1H), 7.52∼7.49( m, 2H), 7.40∼7.35 ( m, 3H), 7
5)で表される化合物中の置換基を示す。表6は式(6
.12( d, 1H), 6.97( dd, 1H), 4.84( s, 2H), 3.57( q,
)で表される化合物中の置換基を示す。表7は式(7)
2H), 2.49( s, 3H), 1.65( s, 6H), 1.18( t, 3H)
で表される化合物中の置換基を示す。表8は式(8)で
【0208】
表される化合物中の置換基を示す。表9は式(9)で表
1-Ethyl-1-hydroxy-3-{2-[4-(methylthio)pyridin-2-yl
される化合物中の置換基を示す。なお、表1∼9は、前
]propan-2-yl}urea(化合物21)の製造
50
記の方法などで製造できる本発明のアリールオキシウレ
( 31 )
JP
61
62
ア化合物の一部を示したに過ぎない。本明細書において
具体的に示しきれなかった他の化合物、すなわち本発明
の趣旨と範囲を逸脱しない種々の基に置換されたものが
前記方法などによって製造でき且つ使用できることは本
明細書の記載によって当業者において容易に理解できる
ことである。
【0213】
【化40】
【0214】
【表1】
【0219】
【表3−2】
【0215】
【化41】
30
【0216】
【表2】
【0220】
【0217】
【化42】
【0218】
【表3−1】
40
【表3−3】
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( 32 )
JP
63
64
【0225】
【化45】
【0226】
【表6】
【0221】
【化43】
20
【0227】
【化46】
【0222】
【表4】
【0228】
30
【表7】
【0229】
【化47】
【0223】
【化44】
40
【0230】
【表8】
【0224】
【表5】
【0231】
【化48】
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B2
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( 33 )
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65
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66
3-1:amorphous;
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.23(d,
1H), 7.92(br, 1H), 7.31(d, 1H), 7.20∼7.18(m, 2H),
7.13(d, 1H), 6.95(dd, 1H), 3.65(t, 2H), 2.47(s, 3
H), 1.71(s, 6H), 1.17(t, 3H)
【0232】
3-2:融点
93-95℃
【表9】
3-3:融点
120-121℃
3-4:融点
161-162℃
3-5:融点
135-136℃
【0233】
3-6:屈折率(22.1℃)
表1∼9に示した化合物のうち、いくつかの化合物につ 10
3-7:融点
149-150℃
いて物性を測定した。測定結果を下記に示す。なお、粘
3-8:融点
148-149℃
3-9:融点
64-67℃
1
性オイルまたはアモルファスの化合物については H-NMR
(CDCl3 )または屈折率を測定した。左端の番号は表中の
3-10:屈折率(22.5℃)
化合物番号に対応する。
3-11:融点
110-112℃
【0234】
3-12:融点
133-134℃
1-1:融点
76-77℃
3-13:屈折率(24.8℃)
1-2:融点
116-118℃
3-14:融点
160-161℃
3-15:融点
107-108℃
3-16:融点
156-157℃
1-3:viscosity oil
1-4:融点
106-108℃
1
1-5:viscosity oil;
1.5350
1.5779
3-17:融点
129-130℃
(s, 1H), 8.09(d, 1H), 7.73(d, 1H), 7.35(br, 1H), 7
3-18:融点
59-61℃
.29(dd, 1H), 6.01(s, 1H), 3.98∼3.89(m, 2H), 3.71(
3-19:屈折率(20.4℃)
1.5806
q, 2H), 1.55(s, 6H), 1.20(t, 3H)
3-20:屈折率(20.7℃)
1.5858
1
1-6:viscosity oil;
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.93 20
1.5338
3-21:屈折率(20.8℃)
1.5932
(d, 1H), 8.27(d, 1H), 8.00(s, 1H), 7.67(ddd, 1H),
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.42
3-22:屈折率(20.9℃)
1.5247
7.42(d, 1H), 7.39(d, 1H), 7.13(ddd, 2H), 5.94(s, 2
3-23:屈折率(21.5℃)
1.5698
H), 3.81(q, 2H), 2.32(s, 6H), 1.75(s, 6H), 1.26(t,
3-29:屈折率(20.4℃)
1.5526
3H)
【0236】
1-7:amorphous;
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.34∼8.
3-33:融点
32(m, 1H), 8.21(br, 1H), 8.15(d, 1H), 7.85(d, 1H), 30
7.66(dt, 1H), 7.50(dd, 1H), 7.35(d, 1H), 7.13∼7.
98-100℃;
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.
76(d, 1H), 7.84(d, 1H), 7.64(dd, 1H), 7.41(s, 1H),
7.36(s, 1H), 7.22(s, 1H), 3.71(br, 2H), 3.15(q, 2
10(m, 1H), 3.74(t, 2H), 1.73(s, 6H), 1.22(t, 3H)
H), 1.76(s, 6H), 1.32(t, 3H), 1.22(t, 3H)
1-8:屈折率(23.8℃)
3-34:
1.5341
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.75(d, 1H), 7.84(
1-9:融点
140∼142℃
d, 1H), 7.66(dd, 1H), 7.36(s, 2H), 7.33(s, 1H), 3.
1-10:融点
146-147℃
67(br, 2H), 3.15(q, 2H), 1.77(s, 6H), 1.32(t, 3H),
1-11:融点
120-122℃
1-12:融点
127-128℃
1
1-13:amorphous;
1.18(t,3H)
3-39:屈折率(20.6℃)
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.89(s,
3-42:
1H), 8.44(d, 1H), 8.09(d, 1H), 8.03(s, 1H), 7.86(
1
1.5642
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.21(d, 1H), 7.79(
s, 1H), 7.14(d, 1H), 6.95(dd, 1H), 6.69(s, 1H), 3.
d, 1H), 7.60∼7.55(m, 3H), 7.50∼7.40(m, 4H), 7.34 40
(dd, 1H), 3.75(q, 2H), 1.81(s, 6H), 1.24(t, 3H)
74(br, 2H), 3.21(s, 6H), 2.48(s, 3H), 1.71(s, 6H),
1.21(t,3H)
1
1-14:融点
133-135℃
3-43:
1-15:融点
139-141℃
s, 1H), 7.17(s, 2H), 7.15(d,1H), 6.99(dd, 1H), 3.7
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.20(d, 1H), 8.14(
1-17:屈折率(20.3℃)
1.5967
0(br, 2H), 2.50(s, 3H), 1.72(s, 6H), 1.19(t, 3H)
1-18:屈折率(20.4℃)
1.5621
3-44:
【0235】
2-1:amorphous;
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.76(d, 1H), 7.89(
s, 1H), 7.70(dd, 1H), 7.30(s, 1H), 7.17(s, 2H), 3.
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.85(s,
66(br, 2H), 3.11(s, 3H), 1.77(s, 6H), 1.18(t, 3H)
1
1H), 8.03(d, 1H), 7.85∼7.83(m, 2H), 7.66(d, 1H),
3-45:
7.64∼7.60(m, 1H), 7.53∼7.49(m, 2H), 7.28(dd, 1H)
s, 1H), 7.14(d, 1H), 6.96(dd,1H), 6.46(d, 1H), 6.2
, 3.82(t, 2H), 3.33(s, 3H), 1.24(t, 3H)
50
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.23(d, 1H), 7.81(
1(d, 1H), 3.67(br, 2H), 3.06(s, 6H), 2.48(s, 3H),
( 34 )
JP
67
1
2015.8.26
d, 1H), 7.34(d, 1H), 7.20(d, 1H), 7.14(d, 1H), 6.9
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.76(d, 1H), 7.87(
9(dd, 1H), 3.70(br, 2H), 3.01(q, 2H), 1.72(s, 6H),
s, 1H), 7.65(dd, 1H), 6.94(s, 1H), 6.44(d, 1H), 6.
1.39(t, 3H), 1.19(t, 3H)
19(d, 1H), 3.63(br, 2H), 3.08(s, 9H), 1.75(s, 6H),
1.17(t,3H)
3-48:屈折率(21.4℃)
B2
68
1.71(s,6H), 1.18(t, 3H)
3-46:
5771325
1.5888
3-66:融点
121-123℃
3-67:融点
158-159℃
3-68:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.22(s, 1H), 8.18(
3-49:
amorphous
d, 1H), 7.18(s, 2H), 7.14(d, 1H), 6.99(dd, 1H), 3.
3-50:
1
72(br, 2H), 3.01(q, 2H), 1.72(s, 6H), 1.39(t, 3H),
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.20(d, 1H), 7.87(
s, 1H), 7.14∼7.13(m, 2H), 7.08(s, 1H), 6.95(dd, 1
1.20(t, 3H)
H), 3.76(br, 2H), 2.62(s, 3H), 2.47(s, 3H), 1.72(s 10
3-69:融点
102-103℃
, 6H), 1.23(t, 3H)
3-70:融点
98-99℃
3-51:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.23(d, 1H), 7.55(
3-71:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.20(d, 1H), 8.05(
s, 1H), 7.14(d, 1H), 6.93(dd, 1H), 6.61(s, 1H), 6.
s, 1H), 7.42(s, 1H), 7.31(s, 1H), 7.14(d, 1H), 6.9
39(s, 1H), 3.73(br, 2H), 3.14(s, 6H), 2.46(s, 3H),
6(dd, 1H), 3.75(br, 2H), 2.94(t, 2H), 1.71(s, 6H),
1.70(s,6H), 1.21(t, 3H)
3-52:
1
1.78∼1.69(m, 2H), 1.23(t, 3H), 1.06(t, 3H)
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.26(d, 1H), 7.69(
3-72:融点
148-150℃
s, 1H), 7.15(d, 1H), 6.97∼6.95(m, 2H), 6.87(d, 1H
3-73:融点
115-117℃
), 3.71(br, 2H), 2.49(s, 3H), 2.47(s, 3H), 1.71(s,
3-74:融点
125-126℃
6H), 1.21(t, 3H)
3-53:融点
3-54:
1
145-146℃
3-75:
20
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.79(d, 1H), 7.84(
d, 1H), 7.68(d, 1H), 7.66(dd, 1H), 7.62(d, 1H), 7.
15(s, 1H), 3.73(br, 2H), 3.16(s, 3H), 3.10(s, 3H),
1.76(s,6H), 1.22(t, 3H)
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.21(d, 1H), 8.06(
s, 1H), 7.42(s, 1H), 7.31(s, 1H), 7.14(d, 1H), 6.9
6(dd, 1H), 3.75(br, 2H), 2.96(t, 2H), 1.71(s, 6H),
1.73∼1.65(m, 2H), 1.55∼1.42(m, 2H), 1.23(t, 3H)
, 0.96(t, 3H)
3-76:融点
88-90℃
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.75(d, 1H), 7.87(
3-77:融点
74-76℃
s, 1H), 7.64∼7.62(m, 1H), 6.85(s, 1H), 6.58(s, 1H
3-78:融点
134-136℃
), 6.43(s, 1H), 3.69(q, 2H), 3.15(s, 6H), 3.07(s,
3-79:屈折率(22.2℃)
3-55:
1
3H), 1.73(s, 6H), 1.21(t, 3H)
3-56:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.26(d, 1H), 7.86(
3-80:
1
1.5263
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.27(s, 1H), 8.24(
d, 1H), 7.46(s, 1H), 7.33(s, 1H), 7.17(d, 1H), 6.9
s, 1H), 7.23(d, 1H), 7.14(s,1H), 7.11(d, 1H), 6.96 30
8(dd, 1H), 4.48(d, 2H), 2.49(s, 3H), 2.24(t, 1H),
(dd, 1H), 3.71(br, 2H), 2.48(s, 3H), 1.72(s, 6H),
1.74(s, 6H)
1.21(t,3H)
3-81:融点
1
70-72℃
3-57:融点
140-141℃
3-82:
3-58:融点
132-133℃
s, 1H), 7.54(d, 1H), 7.41(s, 1H), 7.33∼7.31(m, 2H
3-59:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.26(d, 1H), 7.87(
s, 1H), 7.40(s, 1H), 7.27(s, 1H), 7.14(d, 1H), 6.9
6(dd, 1H), 3.72(br, 2H), 2.48(s, 3H), 1.72(s, 6H),
1.21(t, 3H)
3-60:融点
3-61:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.58(d, 1H), 7.66(
), 3.72(br, 2H), 2.76(s, 3H), 1.75(s, 3H), 1.73(s,
3H), 1.21(t, 3H)
3-83:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.23(s, 1H), 8.21(
d, 1H), 7.75(s, 1H), 7.66(s, 1H), 7.13(d, 1H), 6.9
151-152℃
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.74(d, 1H), 7.82( 40
7(dd, 1H), 3.78(br, 2H), 2.49(s, 3H), 1.72(s, 6H),
1.24(t, 3H)
1
s, 1H), 7.62(dd, 1H), 7.41(s, 1H), 7.35(s, 1H), 7.
3-84:
23(s, 1H), 3.71(br, 2H), 3.10∼3.06(m, 2H), 1.75(s
s, 1H), 7.30(s, 1H), 7.20(s, 1H), 7.11(d, 1H),
, 6H), 1.83∼1.73(m, 2H), 1.22(t, 3H), 1.03(t, 3H)
93(dd, 1H), 6.57(t, 1H), 3.72(br, 2H), 2.46(s, 3H)
3-62:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.21(d, 1H), 7.73(
s, 1H), 7.30(s, 1H), 7.14(s, 1H), 7.13(s, 1H), 6.9
4(dd, 1H), 3.74(br, 2H), 2.61(s, 3H), 2.46(s, 3H),
1.71(s, 6H), 1.22(t, 3H)
3-63:融点
122-123℃
3-64:融点
179-180℃
3-65:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.21(s, 1H), 8.19( 50
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.23(d, 1H), 7.91(
6.
, 1.69(s, 6H), 1.20(t, 3H)
3-85:融点
3-86:
1
128-130℃
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.59(d, 1H), 7.65(
s, 1H), 7.36(s, 1H), 7.32∼7.24(m, 3H), 6.65(t, 1H
), 3.70(br, 2H), 2.75(s, 3H), 1.74(s, 3H), 1.72(s,
3H), 1.20(t, 3H)
3-87:
8.31(s, 1H), 8.17(d, 1H), 7.52(d, 1H), 7.4
( 35 )
JP
69
2.50(s, 3H), 1.72(s, 6H), 1.21(t, 3H)
製剤実施例2
127-129℃
本発明化合物
3-89:融点
139-141℃
部
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.56(d, 1H), 7.62(
(乳剤)
30
キシレン
33
s, 1H), 7.59(s, 1H), 7.40(s, 1H), 7.32∼7.28(m, 2H
部
), 3.71(br, 2H), 2.99∼2.92(m, 1H), 2.77∼2.70(m,
ジメチルホルムアミド
1H), 1.74(s, 3H), 1.72(s, 3H), 1.24(t, 3H), 1.20(t
部
, 3H)
70-72℃
3-92:融点
88-90℃
10
1
【0242】
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.28(d, 1H), 7.80(s
以下に防疫用・動物用の製剤実施例を示す。
, 1H), 7.32-7.31(m, 1H), 7.21∼7.19(m, 2H), 7.01(d
【0243】
, 1H), 3.67(q, 2H), 2.42(s, 3H), 1.80(s, 6H), 1.18
製剤実施例3
(t, 3H)
本発明化合物
1
7
部
以上を混合溶解して、有効成分30%の乳剤を得た。
【0237】
4-3:
30
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
3-91:融点
4-1:
2015.8.26
【0241】
3-88:融点
1
B2
70
6(d, 1H), 7.14(d, 1H), 6.99(dd, 1H), 3.79(br, 2H),
3-90:
5771325
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.27(d, 1H), 7.96(s
(顆粒)
5部
カオリン
94部
, 1H), 7.45(s, 1H), 7.31(s, 1H), 7.02(d, 1H), 3.75
ホワイトカーボン
(br ,2H), 2.53(s, 3H), 1.79(s, 6H), 1.23(t, 3H)
本発明化合物を有機溶媒中で溶解させ、担体上へ噴霧し
4-8:
1
H-NMR(CDCl3 , δ(ppm)) 8.34(s, 1H), 8.14(d 20
1部
た後、溶媒を減圧下蒸発させる。
, 1H), 7.46(s, 1H), 7.29(s, 1H), 6.75(br, 1H), 3.7
この種の顆粒は動物の餌と混合できる。
7(br, 2H), 3.23(s, 3H), 2.64(s, 3H), 1.76(s, 6H),
【0244】
1.23(t, 3H)
製剤実施例4
(注入剤)
5-1:融点
88-90℃
本発明化合物
0.1∼1部
5-2:融点
135-137℃
ラッカセイ油
バランス
5-3:融点
116-118℃
調製後は、滅菌フィルターによりろ過滅菌する。
【0238】
【0245】
a-1:融点
164-166℃
製剤実施例5
a-4:融点
152-154℃
本発明化合物
a-7:融点
100-102℃
a-8:融点
b-1:融点
5部
ミリスチン酸エステル
10部
149-151℃
イソプロパノール
バランス
165-168℃
【0246】
c-1:融点
139-141℃
製剤実施例6
c-20:融点
95-97℃
本発明化合物
10∼15部
116-118℃
パルミチン酸エステル
10部
イソプロパノール
バランス
c-21:融点
d-1:融点
30
(ポアオン剤)
125-127℃
(スポットオン剤)
【0239】
【0247】
本発明の有害生物防除剤の製剤実施例を若干示すが、添
製剤実施例7
加物および添加割合は、これら実施例に限定されるべき
本発明化合物
ものではなく、広範囲に変化させることが可能である。 40
プロピレングリコール
10部
製剤実施例中の部は重量部を示す。以下に農園芸用の製
イソプロパノール
バランス
剤実施例を示す。
【0248】
【0240】
〔生物試験〕
製剤実施例1
(水和剤)
(スプレーオン剤)
本発明化合物が、殺ダニ剤の有効成分として有用である
本発明化合物
40部
ことを以下の試験例で示す。
珪藻土
53部
【0249】
高級アルコール硫酸エステル
4部
試験例1
アルキルナフタレンスルホン酸塩
3部
効力試験
以上を均一に混合して微細に粉砕して、有効成分40%の
水和剤を得た。
1部
ナミハダニ(Tetranychus urticae)に対する
3寸鉢に播種したインゲンの発芽後7∼10日を経過し
50
た初生葉上に、有機リン剤抵抗性のナミハダニ雌成虫を
( 36 )
JP
71
5771325
B2
2015.8.26
72
10頭接種した。次いで、前記製剤実施例2に示された
抵抗性のミカンハダニ雌成虫を8頭接種した。次いで前
処方の乳剤を調製した。この乳剤を化合物濃度125p
記製剤実施例2に示された処方の乳剤を調製した。この
pmになるように水で希釈し、その希釈液を前記インゲ
乳剤を化合物濃度125ppmになるように水で希釈し
ンに散布した。このインゲンを、温度25℃、湿度65
、その希釈液を回転散布塔にて前記ミカンに散布した。
%の恒温室内に置いた。散布から3日経過時に成虫の生
このミカンを、温度25℃、湿度65%の恒温室内に置
死を調査した。さらに散布から14日経過時に産下され
いた。散布から3日経過時に成虫の生死を調査した。さ
た卵が成虫まで発育し得たか否かを調査した。
らに散布から10日経過時に産下された卵が成虫まで発
化合物番号1-1、1-2、1-3、1-4、1-5、1-7、1-8、1-11
育し得たか否かを調査した。
、1-12、1-13、2-1、3-1、3-2、3-3、3-5、3-6、3-7、3
-8、3-9、3-10、3-11、3-12、3-13、3-14、3-15、3-17
化合物番号1-1、1-3、1-8、1-13、3-1、3-2、3-3、3-9
10
、3-11、3-18、3-22、3-23、3-28、3-33、3-46、3-47、
、3-18、3-19、3-20、3-21、3-22、3-23、3-24、3-25、
3-56、3-58、3-82、および4-7の化合物をそれぞれ含有
3-26、3-27、3-28、3-29、3-30、3-31、3-32、3-33、3-
する乳剤について、前記試験を行った。いずれの化合物
34、3-35、3-36、3-37、3-38、3-39、3-40、3-41、3-42
も3日経過時の殺虫率または10日経過時の殺虫率が9
、3-43、3-44、3-45、3-46、3-47、3-48、3-49、3-50、
0%以上であった。
3-51、3-52、3-54、3-55、3-56、3-57、3-58、3-59、3-
【0252】
60、3-61、3-62、3-63、3-64、3-65、3-66、3-67、3-68
試験例4
、3-69、3-70、3-71、3-72、3-73、3-74、3-75、3-76、
する効力試験
3-77、3-78、3-79、3-80、3-81、3-82、3-83、4-1、4-2
3寸鉢に播種したインゲンの発芽後7∼10日を経過し
、4-3、4-4、4-5、4-6、4-7、5-1、および5-3の化合物
た初生葉上に、岡山県産のカンザワハダニ雌成虫を10
をそれぞれ含有する乳剤について、前記試験を行った。 20
頭接種した。次いで、前記製剤実施例2に示された処方
いずれの化合物も3日経過時の殺虫率または10日経過
の乳剤を調製した。この乳剤を化合物濃度500ppm
時の殺虫率が90%以上であった。
または125ppmになるように水で希釈し、その希釈
【0250】
液を前記インゲンに散布した。このインゲンを、温度2
試験例2
5℃、湿度65%の恒温室内に置いた。散布から3日経
ミカンハダニ(Panonychus citri)に対する効
カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)に対
力試験
過時に成虫の生死を調査した。さらに散布から14日経
シャーレに入れたミカン葉上に、神奈川県産のミカンハ
過時に、産下された卵が成虫まで発育し得たか否かを調
ダニ雌成虫を8頭接種した。次いで前記製剤実施例2に
査した。
示された処方の乳剤を調製した。この乳剤を化合物濃度
【0253】
125ppmになるように水で希釈し、その希釈液を回
化合物番号2-1の化合物を500ppm含有する乳剤に
転散布塔にて前記ミカンに散布した。このミカンを、温 30
ついて、前記試験を行った。3日経過時の殺虫率および
度25℃、湿度65%の恒温室内に置いた。散布から3
14日経過時の殺虫率は90%以上であった。また、化
日経過時に成虫の生死を調査した。さらに散布から10
合物番号1-1、1-3、1-4、1-7、1-8、1-11、1-13、1-14
日経過時に産下された卵が成虫まで発育し得たか否かを
、3-1、3-2、3-3、3-4、3-5、3-6、3-7、3-8、3-9、3-1
調査した。
0、3-11、3-12、3-13、3-14、3-15、3-16、3-17、3-18
化合物番号1-1、1-2、1-3、1-4、1-5、1-8、1-13、2-1
、3-19、3-20、3-21、3-22、3-23、3-24、3-25、3-26、
、3-1、3-2、3-3、3-5、3-6、3-7、3-9、3-11、3-12、3
3-27、3-28、3-29、3-30、3-31、3-32、3-33、3-34、3-
-14、3-18、3-19、3-20、3-21、3-22、3-23、3-24、3-2
35、3-36、3-37、3-38、3-39、3-40、3-41、3-42、3-43
6、3-27、3-28、3-33、3-34、3-35、3-36、3-37、3-38
、3-44、3-45、3-46、3-47、3-48、3-50、3-51、3-52、
、3-39、3-40、3-41、3-43、3-44、3-45、3-46、3-47、
3-53、3-55、3-56、3-57、3-58、3-59、3-60、3-61、3-
3-48、3-52、3-53、3-55、3-56、3-57、3-58、3-59、3- 40
62、3-63、3-64、3-65、3-66、3-67、3-68、3-69、3-70
60、3-61、3-62、3-63、3-64、3-65、3-66、3-68、3-69
、3-71、3-72、3-73、3-74、3-75、3-76、3-77、3-79、
、3-70、3-71、3-72、3-73、3-74、3-75、3-79、3-80、
3-80、3-81、3-82、3-83、3-84、3-85、3-86、4-1、4-2
3-81、3-82、3-83、4-4、4-6、4-7、および5-1の化合物
、4-3、4-4、4-5、4-6、4-7、4-8、5-1、5-3、および実
をそれぞれ含有する乳剤について、前記試験を行った。
施例4中の化合物20の化合物をそれぞれ125ppm含
いずれの化合物も3日経過時の殺虫率または10日経過
有する乳剤について、前記試験を行った。いずれの化合
時の殺虫率が90%以上であった。
物も3日経過時の殺虫率または14日経過時の殺虫率が
【0251】
90%以上であった。
試験例3
【0254】
ミカンハダニ(Panonychus citri)に対する効
力試験
試験例5
シャーレに入れたミカン葉上に、和歌山県産の殺ダニ剤 50
る効力試験
ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)に対す
( 37 )
JP
73
5771325
B2
2015.8.26
74
シャーレに入れたミカン葉上に、殺ダニ剤抵抗性ミカン
有する乳剤について、前記試験を行った。いずれの化合
サビダニ成虫を20頭接種した。次いで前記製剤実施例
物も3日経過時の殺虫率および10日経過時の殺虫率が
2に示された処方の乳剤を調製した。この乳剤を化合物
90%以上であった。
濃度125ppmになるように水で希釈し、その希釈液
【産業上の利用可能性】
を回転散布塔にて前記ミカンに散布した。
【0255】
このミカンを、温度25℃、湿度65%の恒温室内に置
本発明のアリールオキシウレア化合物またはその塩は、
いた。散布から3日経過時に成虫の生死を調査した。さ
農作物や衛生面で問題となる有害生物を防除することが
らに散布から10日経過時に産下された卵が成虫まで発
できる。特にダニ類および害虫を効果的に防除すること
育し得たか否かを調査した。
ができる。したがって、本発明は、有害生物の防除に好
化合物番号1-1、3-18、および4-7の化合物をそれぞれ含 10
適に用いることができ、産業上極めて有用である。
────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.
FI
C07D 213/72
(2006.01)
C07D
213/72
C07D 417/12
(2006.01)
C07D
417/12
C07D 277/62
(2006.01)
C07D
277/62
A61K
(2006.01)
A61K
C07D 413/12
(2006.01)
C07D
413/12
A61K
31/44
(2006.01)
A61K
31/44
A61P
33/14
(2006.01)
A61P
33/14
A61K
31/444
(2006.01)
A61K
31/444
(72)発明者
31/428
古川
裕紀
神奈川県小田原市高田345
(72)発明者
花井
玉伊
金澤
田中
長潟
(56)参考文献
伊藤
日本曹達株式会社
小田原研究所内
日本曹達株式会社
小田原研究所内
日本曹達株式会社
小田原研究所内
日本曹達株式会社
小田原研究所内
麻穂
神奈川県小田原市高田345
審査官
小田原研究所内
克典
神奈川県小田原市高田345
(72)発明者
日本曹達株式会社
潤
神奈川県小田原市高田345
(72)発明者
小田原研究所内
徹生
神奈川県小田原市高田345
(72)発明者
日本曹達株式会社
大輔
神奈川県小田原市高田345
(72)発明者
31/428
幸司
国際公開第87/007269(WO,A1)
特許第5600355(JP,B2)
特表2006−507339(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.,DB名)
C07D
A01N
A61K
CAPLUS/REGISTRY(STN)