平成25年度本別町地球温暖化対策実行計画の取り組み状況(PDF

平成25年度本別町地球温暖化対策実行計画の取り組み状況について
「地球温暖化対策の推進に関する法律」により、市町村等は自らが「事務事業」に使用す
る施設等について、温暖化効果ガスの排出抑制のために「実行計画」を策定し、公表するこ
とが義務付けられています。
本別町は、平成23年3月に『第1次本別町地球温暖化対策実行計画』を策定し、主な公
共施設の二酸化炭素排出量を平成20年度を基準として、平成27年度までに14%、平成
32年度までに25%削減を目標としています。
【計画目標】
平成20年度
平成27年度
平成32年度
二酸化炭素
総 排 出 量
5,395t-CO2
4,632t-CO2
4,042t-CO2
削減率
-
△14.1%
△25.1%
【取り組み状況】
平成20年度
平成25年度
気
2,312 t-CO2
2,477 t-CO2
165 t-CO2
7.1%
油
1,908 t-CO2
1,962 t-CO2
54 t-CO2
2.8%
油
712 t-CO2
632 t-CO2
△ 80 t-CO2
△11.2%
ガ ソ リ ン
77 t-CO2
77 t-CO2
0 t-CO2
0.0%
油
338 t-CO2
274 t-CO2
△ 64 t-CO2
△18.9%
ス
48 t-CO2
41 t-CO2
△ 7 t-CO2
△14.6%
体
5,395 t-CO2
5,466 t-CO2
68 t-CO2
1.3%
電
A
重
灯
軽
LP
全
ガ
排出削減量
削減率
5,500
3,500
5,000
3,000
・
・
・
2,500
2,000
平成20年度
1,500
平成25年度
1,000
排出削減量
500
0
-500
〈排出量の算出方法〉
電 気=本別町の電気使用量×(電気事業者の北電が発電に要した燃料種ごとの使用量×発熱量×
国が定める排出係数×分子量の比44/12に基づき算出した国が公表する排出係数)
その他=本別町が使用したその他燃料の量×(単位発熱量×排出係数×44/12)
【目標に対する実績の評価】
平成25年度の二酸化炭素総排出量は、経過目標の-10.1%に対し1.3%
増加してしまいました。エネルギー別の要因は次のとおりと推測します。
電気では、街路灯のLED化を進め大幅な電力量の削減につながりましたが、国
が公表した算出係数が約1.5倍となったことにより増加しました。A重油では冬
期間の平均気温がH20年と比較して低かったことが増加した原因と考えます。灯
油では、勇足保育所に太陽光発電システムを導入し、灯油を使用しなくなったこと
や集中暖房から部分暖房へと効率的な暖房システムを導入したのが削減の要因です。
ガソリンでは、公用車の更新に合わせて計画的にハイブリッド車などのエコカーを
導入し削減を進めましたが、車両更新時にディーゼルエンジンからガソリンエンジ
ンに切り替えたものが多く、軽油で減った分ガソリンが増加し同量に止まりました。
今後とも、省エネ行動の徹底を図り、目標達成に向けて努力します。
■地球温暖化のメカニズム
現在、地球の平均気温は14℃前後ですが、もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタ
ンなど の温室効果ガスがなければマイナス19℃くらいになります。太陽から降り注
ぐ光は地球の大気を素通りして地面を暖め、その地表から放射される熱を温室効果ガス
が吸収し大気を暖めているからです。
近年、産業活動が活発になり、二酸化炭素、メタン、さらにはフロン類などの温室効
果ガスが大量に排出されて大気中の濃度が高まり、熱の吸収が増えた結果気温が上昇し
始めています。これが地球温暖化です。
文・図/全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より
■上がり始めた気温
■上がり始めた気温
IPCC第5次評価報告書(2013)によると、1880~2012年の間に世界平均
気温は0.85℃上昇しています。しかも、今世紀末までにあと最大で4.8℃平均気
温が上昇する可能性が高いと予想されています。そして、その原因は人間の活動である
可能性が95%以上であると公表しています。つまり私たちが生活する中で排出する温
室効果ガスが増加し気候システムのバランスが崩れ地球が温暖化しているのです。
特に化石燃料の燃焼による排出が最も多いと言われている二酸化炭素は、温室効果の
力は弱いながらも温室効果ガスに占める割合が多く、環境中での寿命が永いことや地表
を暖める放射強制力が大きいことから温暖化への影響は大きいとさています。
「IPCC=気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)は、人為起源による気候変化、影響、
適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988 年に世
界気象機関と国連環境計画 により設立された組織」
■気温の影響
気温が上がると私たちにどのような影響があるのか、なかなか実感しにくい面があり
ます。しかし、これまでの経験では、記録的な猛暑だと言われた2010年でさえ平均
気温にすると平年より0.9℃(※)高かっただけです。このように、わずかな平均気温
の上昇によっても大きな影響が現れてきます。温暖化が進むと、日本では、これまで食
べてきた美味しいお米がとれなくなり、病害虫の懸念も増大します。漁獲量にも影響が
でます。暖水性のサバやサンマは増える一方、サケは減少するとみられます。また、日
本南部はデング熱が流行する危険性が増し、北海道でもゴキブリなどの害虫が見られる
ようになると考えられます。都市部ではヒートアイランド現象に拍車がかかり、海岸地
域では砂浜が減少し、また、高潮や津波による危険地帯が著しく増大します。
※気象庁データ年間日平均気温2010年と1977年から2014年の平均値との比較
■排出量と気温の関係
二酸化炭素何トンで気温が1℃上昇するかというと27兆5,000億トンと推計す
る学者がいます。その数値に基づくと人為的排出量は年間326億トン(※1)ですがその
およそ6割(※2)は海や森が吸収してくれるので、今世紀末まで二酸化炭素の影響だけで
0.04℃気温が上昇する計算です。
なお、世界の自然界における二酸化炭素排出量は人為的排出の約30倍ですが排出と
吸収のバランスが取れているため増えることはないので、温暖化の原因は人間の活動で
ある可能性が極めて高いといわれているのです。
※1:EDMCエネルギー/経済統計調査2015版
※2:IPCC第5次評価(研究継続中)
【参考】二酸化炭素1t≒約546㎥≒25mプール1杯
■私たちにできること
温暖化を防止するためには、私たちのライフスタイルを変革することが不可欠となり
ます。できるだけ不要なものを買わず、大事にものを使い、再利用やリサイクルを心が
けることは大変重要なことです。また、節電をしたり、外出時の車利用は控え徒歩、自
転車や循環バスなどの公共機関に切り替えたりする努力も必要です。要は、生活の中で
できるかぎり資源・エネルギーの無駄使いを排除し、再利用やリサイクルを推進し、で
きれば再生可能エネルギーの導入するなど循環型社会を構築し地球温暖化を防止するの
が基本となります。 (参考文献//全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)