リサーチ・レポート

[ティーマックス・リサーチ・レポート]
2015.11.18
東京とアジア主要都市 CBD エリアの
プライムオフィスビルの有効坪単価
香港が 2,830 万円/坪に上昇、シンガポールはやや下落
~第 4 回「MAP’s Asia」調査結果~
株式会社ティーマックス
不動産戦略室 03-5501-2950
ティーマックスは、グループ会社の谷澤総合鑑定所と共同で調査している、アジア主要都市の
オフィス有効坪単価指標の「MAP’s Asia」の第 4 回調査結果(2015 年 10 月時点)を公表した。
図表 1)MAP’s Asia(2015 年 10 月)
万円/坪
賃料
キャップレート
東京
香港
シンガポール
上海・陸家嘴
上海・静安
4 万円台中盤
7 万円台後半
4 万円台中盤
3 万円台後半
3 万円台前半
3%台前半
2%台後半
4%台前半
5%台中盤
5%台中盤
1.調査結果
今回調査で有効坪単価が最も高かったのは香港で、2,830 万円/坪となった。
現地通貨ベースの賃料は、香港、上海で上昇したが、シンガポールはやや下落した。円安は続い
ているが、この半年間での為替変動は小さく、円ベースの賃料の動きも同様であった。
2015 年 10 月時点での各国のイールドギャップ*1 は東京 270bp、上海 220bp、シンガポール
TMAX Valuation Co.,Ltd.|TMAX All Rights Reserved.
1
150bp、香港 110bp となり、香港、シンガポールのイールドギャップの縮小が著しい。
2.各エリアの概況
[東京・丸の内大手町]
中国を始めとしたアジア新興国等の景気減速を起因として、国内経済の下振れのリスクが高ま
ったことにより、オフィス拡張や移転について、慎重な姿勢もみられ、有効坪単価の増加率は減
少傾向にある。
しかしながら、良好な投資環境を背景に、海外投資家の資金が流入している。また、空室率の
改善、賃料の上昇傾向を見る限り、引き続き堅調な市場動向にある。
[香港・セントラル]
香港・セントラルでは金融関連企業の需要が継続し、2015 年 10 月までの半年間で空室率はさ
らに低下し、賃料も上昇に転じた。2015 年以降もセントラルのある香港島での新規供給は限定さ
れているため、賃料は高い水準に留まる見通しである。キャップレートは 4 都市の中で最も低く、
イールドギャップは 4 都市のなかで最小である。
[シンガポール・マリーナベイ]
シンガポールでは、2014 年 4 月の調査開始以来初めて有効坪単価が下落した。2016 年に大量
のオフィス供給が控えていること、世界経済リスク諸要因を背景にした企業のコスト削減意識が
影響しているものとみられる。但し、当エリアのプライムオフィスに対する堅固な需要から、有
効坪単価が僅かな下落にとどまっていることを鑑みるに、オフィス市況はフラットな動きを示し
ていると言える。
[上海・陸家嘴/静安]
上海では、陸家嘴(Lujiazui)と静安(Jing’an)ともに、空室率が低下し、賃料は上昇傾向が
続いている。陸家嘴では 2015 年 9 月に中国で最も高層のオフィスビル「上海タワー」が竣工し
たが、賃貸マーケットへの影響は特にみられなかった。陸家嘴へのプライムオフィスビルの集積
はオフィスエリアの成熟を促し、中長期的な賃料上昇の可能性がある。キャップレートは、陸家
嘴、静安ともに低下した。
2015 年夏のチャイナショック以降、中国経済の減速懸念が強まっているが、プライムオフィス
ビルの主要テナントである金融関連企業への影響はまだ少なく、オフィス需要は堅調である。
*1 イールドギャップ:調査対象ビルの NOI 利回りのエリアごとの平均-国債利回り
TMAX Valuation Co.,Ltd.|TMAX All Rights Reserved.
2
【MAP’s Asia 調査概要】
調査対象エリアは、東京(丸の内・大手町エリア)、香港(セントラルエリア)、上海(陸家嘴
エリア、静安エリア)
、シンガポール(マリーナベイエリア)の 4 都市 5 エリア。各都市の CBD
エリアからプライムオフィスビルを 5 物件抽出して調査しており、価格時点における各ビル基準
階の有効坪単価を同一の計算式にて求め、為替レートで換算する。不動産取得に必要な初期コス
トは考慮していないが、不動産運営における定常的なランニングコストを考慮して試算している。
現地情報は、海外業務関連の提携先である国際総合不動産グループ、コリアーズ・インターナ
ショナル(ジャパン)の協力を得て入手している。
免責事項
当ニュースリリースで示されているレポートは、投資判断のための情報提供を目的としたものであり、投資勧
誘や特定の銘柄への投資の推奨を目的としたものではありません。内容は現時点での判断を示したに過ぎず、
データ及び表現などの欠落、誤謬などにつきましては責任を負いかねますのでご了承ください。当レポートの
いかなる部分もその権利は株式会社ティーマックスに帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、無
断で複製または転送などを行わないようお願いします。
<本件に関するお問い合わせ>
株式会社ティーマックス、不動産戦略室
〒100-0011
東京都千代田区内幸町 2-2-1
日本プレスセンタービル
TEL:03-5501-2950
FAX:03-5501-2951
E-Mail:[email protected]
TMAX Valuation Co.,Ltd.|TMAX All Rights Reserved.
3