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AN INTEL CO MPANY
WIND RIVER OPEN VIRTUALIZATION
仮想化は市場の流れを変えるテクノロジであり、IT、ネットワーキング、通信の各業界をまさに一変
させています。システム統合、設備投資コストと運用コストの削減、新しいクラウドサービスの可能
性といった期待から、航空宇宙・防衛、メディカル、オートモーティブなどあらゆる業界が、仮想化の
利点に魅力を感じています。これまで仮想化の利点は、さほど高いパフォーマンスを必要としない、
あるいは SLA(サービスレベル・アグリーメント)が厳格でない用途に限定されてきましたが、今で
はもう仮想化とパフォーマンスを二者択一で考える必要はなくなりました。Wind River® Open
Virtualization では、オープンソースの最新テクノロジを活用しながらネイティブのハードウェアに
近いパフォーマンスと仮想化が一体になり、ビジネスの効率的な成長を可能にします。
Open Virtualization は、リアルタイムの組込み仮想化ソリューションであり、オープンソースのカー
ネル仮想マシン(KVM)技術と、実績のある商用 Linux ディストリビューションを組み合わせて利用
します。完全インテグレーション済みで、パフォーマンスが最適化されたソリューションによって、
専用の OS やハードウェアの上で稼働するアプリケーションと機能の多くが 1 つのインテリジェン
トシステムに統合されるため、拡張性の高いシステムが低コストで実現します。
Open Virtualization は、きわめて低いレイテンシと、高いスループットの達成を目的に設計されてお
り、ネットワーキング、オートモーティブ、メディカル、インダストリアルなどオープンソースのソ
フトウェアを必要とする各業界で、次世代の組込み設計に応用できます。Yocto Project Compatible
の Wind River Linux プラットフォームをベースに構築され、ウインドリバーの比類ないグローバル
サポートおよびサービスに支えられているので、Open Virtualization は次の Linux 設計に必要な信頼
性の高い基盤となります。
VM 1
VM 2
Packet Processing
Application(s)
VxWorks & Linux
Legacy Apps
Linux Guest
Guest OS
•
KVM made preemp_rt friendly
•
CPU isolation
oVirt Management and Reporting
•
VM separation via namespaces/cgroups
Virtual Switch(Intel DPDK vSwitch)
•
Passthrough DPDK
•
Flexible provisioning
•
Designed for guest performance
•
Live migration capability
•
Docker support
Intel DPDK
PREEMPT
CPU 1
VM n
Wind River Linux 7 with
Open Virtualization
Profile
Intel DPDK
KVM ++
CPU 2
図 1:Wind River Open Virtualizationのアーキテクチャ
Product Overview
CPU N
WIND RIVER OPEN VIRTUALIZATION
特長
オープンソースソフトウェアは、高額で柔軟性に欠ける企業独自のソリューションから、低コストで
オープンテクノロジに基づくソリューションへの移行を促進する重要な役割を果たしています。
Wind River Open Virtualization には、オープンソースの以下の機能が含まれています。
• Yocto Project Linux:オープンソースのコラボレーションプロジェクト。ハードウェアアーキテ
クチャに縛られることなく、組込み製品向けに Linux ベースのカスタムシステムを作成するときに
便利なテンプレート、ツール、メソッドを提供
• リアルタイム性能:仮想化ソリューションにありがちな割り込みレイテンシとオーバーヘッドを
最小限に抑えた、リアルタイム性能
• KVM:Linux 用の完全な仮想化ソリューション(Type 2 ハイパーバイザを含む)
• Docker:libcontainer のフルサポートによる Docker Engine の統合
• Linux コンテナ(LXC)
:システムやアプリケーションのコンテナを簡単に作成、管理
• システムやアプリケーションの選択:カプセル化をサポート。システム(仮想マシン)、アプリケー
ション(コンテナ)、両方が混在する環境を仮想化
• トラストブート:基本プラットフォームがホストの Root of Trust をサポート
• oVirt:Web ベースの仮想マシン管理コンソール最新版(3.5)。OpenStack を設定不要でサポート
• DPDK で高速化した Open vSwitch:Open vSwitch から派生したもので、スイッチングロジック
を DPDK ライブラリ上に構築することで、カーネルの転送モジュール(BSD ライセンスによって
Linux ユーザ空間で動作するデータプレーン)を再作成して、パケット処理スループットを大幅に
向上。Open Virtualization 7 は、DPDK-netdev で Open vSwitch をサポートしており、パフォーマン
スをさらに向上
• Checkpoint/Restore In Userspace(CRIU)
:実行中のアプリケーションやコンテナを一時停止し
て、状態を保存するためのツール。ファイルを復元して、保存した時点からアプリケーションを再
開することが可能
• OpenDaylight および OpenFlow に対応:業界がサポートする、オープンソースのフレームワーク
とインタフェースをサポート
利点
Wind River Open Virtualization には、スケーラブルで高性能な、リアルタイムのカーネル仮想化、仮
想スイッチング、クラウドミドルウェア機能が備わっています。
パフォーマンスの向上
• 高いスループットと低いレイテンシを持つ仮想化ソリューションで、物理的なハードウェアソ
リューションにほぼ相当
• 割り込みレイテンシの 99%が 8μ秒未満で、最大 12μ秒。ネイティブに近いパフォーマンスを達成
• 仮想スイッチングのスループットを改善し、標準の Open vSwitch と比べて仮想スイッチングの速
度が 4.5 倍向上
• ライブマイグレーション:ノイズの多い環境やアクティブなゲストの場合でも、アプリケーショ
ンのダウンタイムがわずか 500 ミリ秒の安定したパフォーマンスで、ノード間でゲストを移動
2 | Product Overview
WIND RIVER OPEN VIRTUALIZATION
市場投入までの時間の短縮
• プロビジョニングと開発の作業が長くなるシングルユースの企業独自のハードウェア / ソフト
ウェアソリューションに依存しない
• 最新の Intel Communications Platform に合わせて事前にインテグレーション済み、最適化され、
高性能な標準の汎用ハードウェアで稼働
• 独立系ソフトウェアベンダのオープンソースイノベーションと広範なエコシステムで、最先端の
テクノロジを提供
• レガシーアプリケーションをオープンな仮想化環境に移行
コストの削減
• 業界標準のサーバプラットフォーム上で動作し、ハードウェアのコストを削減
• ネットワーク機器を統合し、システム数、床スペース、消費電力を低減
• 均質なツールとサポートシステムにより運用効率が向上
ユースケース
ネットワーキング業界では、すでに仮想化が多くの機器プロバイダで最優先事項になっており、NFV
(Network Functions Virtualization)が積極的に進められています。その一方、組込みシステムにおけ
る仮想化には、ネットワーキング以外の業界に適用可能な他のユースケースもあります。ハードウェ
アとソフトウェアの両方を伴うシステム統合は、あらゆる種類のデバイスとマシンに適用可能であ
り、その点はマルチコア環境におけるアプリケーションの分離と同様です。
NFV
ネットワーキング業界では、NFV によって、ネットワークベースの複数の機能を仮想化できる 1 つの
共通プラットフォーム上で標準ハードウェアを稼働できます。ネットワーク機能を仮想化すること
で、オペレータはネットワーク要素の使用を効率化できるため、キャパシティの増強や、ネットワー
クサービスの変動に伴うオンデマンドでの調整が可能です。その結果、運用コストも設備投資コスト
も削減されます。
システムの統合
マルチコアテクノロジは今や、真のシステム統合を実現できるまでに成熟しました。仮想化環境で
は、新規でもレガシーでも複数のアプリケーションを、基礎となるオペレーティングシステムにかか
わらず 1 つのハードウェア環境で実行できます。したがって、企業独自またはレガシーのオペレー
ティングシステムで稼働する専用ハードウェアを必要とした従来型のアプリケーションでも、オー
プンソース環境に移行して他のアプリケーションとともに実行できます。
セキュリティ
Wind River Open Virtualization は、CRIU やゲストの閉じ込めなどのセキュリティ強化テクノロジを
サポートしています。OS 内のゲストはこれらのツールを使って、複数の属性セットに応じてリソー
スの割り当てを制限することができます。たとえば、メモリリソースの割り当て、CPU 時間の割り当
て、システムメモリの割り当て、共有デバイスのアクセス時間、ロックなどを指定できます。
3 | Product Overview
WIND RIVER OPEN VIRTUALIZATION
アプリケーションの分離
仮想化は、統合環境で実行されているアプリケーションの分離も可能にします。たとえば、情報シス
テムと一緒に実行されているオートモーティブテレマティクスシステムなどです。Linux と仮想化
は、VxWorks®と Android の両方をゲストオペレーティングシステムとして仮想化する共通のランタ
イムソフトウェアとなります。このように 1 つに統合されたシステムでは、VxWorks で高度にディ
ターミニスティックなリアルタイムのテレマティクスアプリケーションを実行できます。Android
では、パフォーマンス要求の低い情報アプリケーションを実行できます。2 つのアプリケーションが
分離された仮想コンテナ上で実行されるため、アプリケーションコールやリソース、コンテンツによ
るクロスオーバー障害や競合が発生しません。
•
•
•
•
•
•
99.999% up-time
High availability
Serviceability
Performance
Clustering
Security
• Yocto Project Compatibility
• Pre-integration with Intel
Data Plane Development Kit
• Packet acceleration
• Commercial support and
maintenance
Services
Services
Services
Services
Control Plane
Data Plane
DPI
Network Apps
Guest OS
Guest OS
Guest OS
Guest OS
Carrier Grade Profile
Open Virtualization
Wind River Linux
Core 0
Core 1
Core 2
• Adaptive performance
virtualization
• Optimized virtual switching
• Virtual machine
management middleware
• Open hypervisor
Core n
Intel Communications Platform
図 2:Wind River Linuxのキャリアグレード機能と仮想化機能、NFVの基盤
ウインドリバー株式会社
東京本社
〒 150- 0012 東京都渋谷区広尾 1-1-39 恵比寿プライムスクエアタワー
TEL.03-5778-6001(代表)
大阪営業所
〒 532-0011 大阪市淀川区西中島 7-5- 25 新大阪ドイビル
TEL.06-6100-5760(代表)
www.windriver.co.jp
©2015 Wind River Systems, Inc. Wind Riverのロゴは、Wind River Systems, Inc.の商標です。Wind RiverおよびVxWorksはWind River Systems, Inc.の登録商標です。
記載されているその他の商標は、各所有者に帰属します。
151020WRKK(OV_2109)