2015 年 7 月 6 日発行 2015 年 7 月号 NEWS 山本拓ネットワーク 山本拓国会事務所 TEL.03-3508-7282 FAX.03-3507-8727 [email protected] http://yamamototaku.jp/ 山本拓福井事務所 TEL.0778-51-8834 FAX.0778-51-8988 【閣議決定】「骨太の方針」 「地方創生基本方針」 「日本再興戦略 2015」 6 月 30 日、「経済財政運営と改革の基本方針 2015」 、 対策・サイバーセキュリティの整備、消費者の安全・ 「『日本再興戦略』改訂 2015」、「まち・ひと・しごと 安心確保の取組等の推進等) 創生基本方針 2015」等が閣議決定されました。今後の ④地球環境への貢献(温室効果ガスの削減等地球温 平成 28 年度予算編成、経済・財政政策、地方創生等の 暖化対策、循環型社会形成等の促進) 施策展開の基礎となるものです。8 月頃から本格的な <経済・財政一体改革「経済・財政再生計画」> 予算の概算要求が始まります。 1. 経済財政の現状と課題 ご意見やご要望がございましたら、山本拓事務所ま ①財政と社会保障制度の現状の脱却のために、 「デフ でお寄せください。 レ脱却・経済再生」、「歳出改革」、「歳入改革」を 3 本柱として推進し、これまでの取組を強化。政 府はもとより広く国民全体が参画する社会改革と 経済財政運営と改革の基本方針 2015 して、「経済・財政一体改革」を断行する。 経済財政運営と改革の基本方針 2015(いわゆる「骨 2.計画の基本的考え方 太の方針」 )は「経済再生なくして財政健全化なし」の ①「経済再生なくして財政健全化なし」を基本方針 基本哲学の下に、 2020 年度の財政健全化目標を確認し、 とし、今後 5 年間(2016~2020 年度)を対象期間 経済と財政双方の一体的再生を目指す「経済・財政再 とする「経済・財政再生計画」を策定。 生計画」を定めるものである。 ②歳出改革は、 「公的サービスの産業化」 、 「インセン 【概要】 ティブ改革」、「公共サービスのイノベーション」 アベノミクス三本の矢(大胆な金融政策、機動的な に取組み、徹底した聖域なき見直しを進める。 財政政策、民間投資を喚起する成長戦略)の一体的な ③歳入面では、消費税率の 10%への引上げを平成 29 推進等により、デフレ脱却・経済再生と財政健全化は 年 4 月に実施。安定的な経済成長を持続させるこ 大きく前進したが、中長期的に持続する経済成長を実 と等を通じて新たな歳入増を実現。 現するためには、景気の好循環の拡大、潜在的な成長 3. 目標とその達成シナリオ、改革工程 力強化、まち・ひと・しごとの創生、政府による公共 ①経済再生を進めるとともに、2020 年度の財政健全 サービスの無駄排除・質向上等の改革が必要であると 化目標(2020 年度の PB 黒字化)を実現する。債 ともに、財政健全化を達成することは重要課題である 務残高の対 GDP 比を中長期的に確実に引下げる。 という認識の下、以下のように取組んでいく。 ②2016~18 年度を「集中改革期間」と位置づけ、集 <経済好循環拡大と中期的発展向けた重点課題> 中的に取り組む。速やかに改革工程等を具体化す 1.我が国の潜在力の強化と未来社会を見据えた改革 るとともに、改革の進捗管理、点検、評価を行う。 ①「稼ぐ力」の強化に向けた事業環境の整備と成長 ③歳出改革に取組みつつ、状況に応じ柔軟に対応。 市場の創造(生産性向上、規制改革、資金供給円 ④2017 年4月の消費税率 10%への引上げに向けて、 滑化、中小企業等への対応、農林水産業の成長産 その円滑な実施に必要となる経済環境を整えるた 業化、資源エネルギーの安定的かつ安価な確保等) め、必要に応じ機動的に対応する。 ②海外の成長市場との連携強化(経済連携交渉の促 4. 歳出改革等の考え方・アプローチ 進、我が国企業のグローバル市場開拓の促進等) ①公的サービスの産業化:民間の知恵・資金等を有 ③イノベーション・ナショナルシステムの実現、IT・ 効活用し、公共サービスの効率化、質の向上を実 ロボットによる産業構造改革 現。十分に活用されていない公的ストックを有効 2. 女性活躍、教育再生等の多様な人材力の発揮 に活用。新たな民間サービスの創出を促進。 ①女性、若者など多様な人材力の発揮 ②インセンティブ改革:国民一人ひとり、企業、自 ②結婚・出産・子育て支援等(2015 年度から 5 年間 治体等の意識や行動の変化を促す仕組みを構築。 を少子化対策集中取組期間とし、集中的に実効性 インセンティブが十分働く仕組みとするための改 ある政策を投入する等) 革を推進。 ③教育再生と文化芸術・スポーツの振興(総合的教 ③公共サービスのイノベーション: 「公共サービスの 育再生実行、世界トップレベルの学力達成、大学 徹底した見える化」、 「エビデンスに基づく PDCA の 改革、文化芸術・スポーツ立国の実現等) 徹底」、 「マイナンバー制度の活用や IT を活用した 3. まち・ひと・しごと創生と地域の好循環を支える地 業務の簡素化・標準化」に重点的に取組む。 域活性化 5. 主要分野毎の改革の基本方針と重要課題 ①まち・ひと・しごとの創生(後述の「地方創生基 歳出改革は聖域なく進める。社会保障と地方行財政 本方針」参照) 改革・分野横断的な取組等以下の分野は、特に改革の ②地域の活性化(地域活性化、都市再生、沖縄振興、重点分野として取り組む。 地方分権改革等の推進) ①社会保障 ②社会資本整備等 ③2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大 ③地方行財政改革・分野横断的な取組等 会の開催に向けた取組(東京大会を契機とした地 ④文教・科学技術、外交、安全保障・防衛等 域交流・地域活性化、訪日プロモーション、外国 ⑤歳入改革、資産・債務の圧縮 人旅行者の受入環境整備等を推進する等) <平成 28 年度予算編成に向けた基本的考え方> 4. 安心・安全な暮らしと持続可能な経済社会の基盤確 1. 経済財政運営の考え方 保 ①経済の現状及び今後の動向と当面の経済財政運営 ①外交、安全保障・防衛等(戦略的外交を強力に展 の考え方:引き続き予算の早期執行等に取組む。 開、日米同盟を基軸とした各国との協力関係の拡 ②中長期的な経済財政の展望を踏まえた取組:本計 大・深化等) 画に沿って初年度から改革を断行する。 ②国土強靱化、防災・減災等(国土強靭化基本計画 2. 平成 28 年度予算編成の基本的考え方 等に基づく政策・対策の重点的・効率的推進等) 本計画を各省予算に反映。歳出面で無駄の排除・優 ③暮らしの安全・安心(治安、消費者行政等) (テロ 先順位付け、歳入面で税収・税外収入の拡大等を図る。 まち・ひと・しごと創生基本方針 2015 【概要】 ①生産性の高い、活力に溢れた地域経済実現に向け 骨太の方針に掲げる経済再生と財政健全化の両立を た総合的取組 実現するための基本方針を踏まえつつ、国の地方創生 ・各企業・産業における「稼ぐ力」の向上 総合戦略に基づき、地方創生を更に進めていかなけれ ・地域企業の経営体制の改善・人材確保等 ばならない。本方針は同戦略に掲げられた基本目標の ・地域全体のマネジメント力の向上 達成に向けた施策の今後の方向性を示すものである。 ・地方創生 IT 利活用促進プランによる産業活性化 <地方創生をめぐる現状認識> と生活の質の向上 1.我が国の人口減少の現状 ・総合的な支援体制の改善 平成 26 年の合計特殊出生率は 1.42 と 9 年ぶりに低 ②観光業を強化する地域における連携体制の構築 下し、出生数も約 100 万人(過去最低)にとどまるな ・多様な地域の資源を活用したコンテンツづくり ど、人口減少に歯止めがかかっていない。 ・外国人旅行者の利便向上のための受入環境整備 2. 東京一極集中の傾向 ③農林水産業の成長産業化 平成 26 年の東京圏への転入超過数は約 11 万人と 3 ・需要フロンティアの拡大、バリューチェーンの 年間連続して増加しており、東京一極集中の傾向が加 構築(農林水産物の輸出、6 次産業化の促進等) 速化。 ・農業生産現場の強化等(米政策改革の推進等) 3. 地域経済の現状 ・林業の成長産業化、・漁業の持続的発展 地域経済は、有効求人倍率や一人当たり賃金、就業 ④「プロフェッショナル人材」の確保等 者数など雇用・所得面で改善が見られるが、消費の回 2. 地方への新しいひとの流れをつくる 復が大都市圏に比べ遅れ、人手不足も顕在化。 ①地方移住の支援 <地方創生の基本方針-地方創生の深化-> ②「日本版 CCRC 構想」の推進(東京圏をはじめとす 1. 国と地方の総合戦略策定から事業推進の段階へ る地域の高齢者が希望に応じ地方や「まちなか」 平成 27 年度中に「地方版総合戦略」が策定され、平 へ移り住み、多世代と交流しながら健康でアクテ 成 28 年度より具体的事業を本格的に推進する段階へ ィブな生活を送り、必要な医療・介護ケアを受け 移行する。 ることができるようにする) 2. 「地方創生の深化」ローカル・アベノミクスの実現 ③企業の地方拠点強化等 ①「稼ぐ力」を引き出す(生産性の高い、活力に溢 ④政府関係機関の地方移転 れた地域経済の構築) ⑤地方大学等の活性化 ②「地域の総合力」を引き出す(頑張る地域へのイ 3. 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる ンセンティブ改革) ①少子化対策における「地域アプローチ」の推進 ③「民の知見」を引き出す(民間の創意工夫・国家 ②出産・子育て支援 戦略特区の最大活用) ③働き方改革 3. 新たな「枠組み」 「担い手」 「圏域」づくり 4. 時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守ると 新たな「枠組み」づくり(官民協働、地域連携)や ともに、地域と地域を連携する 「担い手」づくり(地方創生の事業推進主体の形成、 ①まちづくり・地域連携 専門人材の確保・育成) 、生活経済実態に即した「圏域」 ②「小さな拠点」の形成(集落生活圏の維持) づくり(「広域圏域」から「集落生活圏」まで)を更に ③地域医療介護提供体制の整備等 推進。(例:日本版 CCRC、専門人材確保・育成、広域 ④東京圏の医療・介護問題・少子化問題への対応 連携、コンパクトシティ形成等) <地方創生に向けた多様な支援> <地方創生の深化に向けた政策の推進> ①情報支援 ②人的支援 ③財政支援 1. 地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする ④広報周知活動 『日本再興戦略』改訂 2015-未来への投資・生産性革命- 【概要】前述のアベノミクス三本の矢で過去最高水準 の企業収益と雇用拡大により、政労使を通じた賃金上 昇と消費の持ち直しの兆しにより、着実に「好循環」 が回り始めているものの、投資が伸び悩んでいる。人 口減少社会による生産年齢人口の減少という制約が生 じるため、消費が拡大しても供給制約が新たな課題と なるため、更なる成長のためには生産性の向上が不可 欠であり、そのカギとなるのが「民間投資」である。 アベノミクス第 2 ステージとして、未来投資による生 産性革命と、ローカル・アベノミクスの更なる推進を 図ることが必要である。 (カギとなる施策) <未来投資による生産性革命> 1.「稼ぐ力」工場企業行動(≒前向投資)を引出す ①「攻め」のコーポレートガバナンスの更なる強化 ・企業と投資家の建設的な対話の促進(株主への 情報開示の促進) ・成長志向の法人税改革 ・民間投資促進に向けた官民対話 ②イノベーション・ベンチャーの創出 ・「ベンチャー・チャレンジ 2020」の推進 ・イノベーション・ナショナルシステムの本格稼 働に向けた大学改革 ③アジアをはじめとする成長市場への挑戦 ・「質の高いインフラパートナーシップ」の展開 2.新時代への挑戦を加速する(「第四次産業革命」) ①IoT・ビッグデータ・人工知能による産業構造・就 業構造変革の検討 ②セキュリティを確保した上での IT 利活用の徹底 3.個人の潜在力の徹底的な磨上げ ①長時間労働是正による労働の「質」の向上、女性、 高齢者等の活躍促進 ②変革の時代に備えた人材力強化(雇用と教育の一 体的改革) <ローカル・アベノミクスの推進> ①中堅・中小企業・小規模事業者の「稼ぐ力」の徹 底強化 ②サービス産業の活性化・生産性の向上 ③農林水産業、医療・介護(ICT 化含む)、観光産業 の基幹産業化 <「改革 2020」 (官民プロジェクト)の実行> 2020 年までに我が国として成し遂げるべき中核とな るプロジェクトで、後世代に継承できる財産となるも のを厳選して、具体的工程表を定める実行する。 「分散 型エネルギー資源の活用によるエネルギー・環境課題 の解決」等の 6 プロジェクトを策定。 お問い合わせは山本拓事務所へお寄せください。 【HP:http://yamamototaku.jp/ 電話:03-3508-7282/0778-51-8834】
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