団体名 奈 良 県 取組み事例 概要 【観光案内サイン整備ガイドライン 平成21年7月 奈良県】 奈良県を訪れる観光客に対し、わかりやすい案内を充実して、奈良の歴史・文化等を最 大限にアピールしていくことを目的に、観光案内サイン整備ガイドライン(以下、「ガイ ドライン」)を策定した。 背景・課題 奈良県には、世界遺産等の国内有数の歴史的文化資源が多数存在するものの、目的地 (観光地)までスムーズに到達できないという観光客の声も少なくない。今後奈良県への 観光を目的とした来訪者はこれまで以上に増えることが予想されることから、観光客に対 するわかりやすい案内を充実し、奈良の歴史・文化等を最大限にアピールしていくことが 求められる。このような背景の下、本ガイドラインは、観光地への経路・方向や、地点・ 地理に関する情報が的確に得られ、観光周遊を促進するための観光案内サインの整備のあ り方について、「奈良県わかりやすいみち案内 検討委員会」で検討を重ねた結果を踏ま えてとりまとめたものである。 このガイドラインに基づき、奈良県内の世界遺産等地域において、平成25年度末まで に、観光案内サインを84基設置している。 奈良公園周辺の観光案内サイン設置状況 工夫したポイント 【案内サインについて】 ・案内サインを整備するにあたり、初めて訪れる人でも迷うことなく快適に目的地に辿り 着け、思わず寄り道や長居したくなるような案内体系を実現し、リピーターの増加、地域 のPR、周遊促進を図ることを重視した。 ・仕様の混在、重複した案内、情報過多等を避けることを重視し、統一的な整備を進める こととした。 ・ガイドラインにおけるサインの種類は、図解標識、指示標識、周遊促進標識の3種類と して、観光行動実態の把握、観光施設のランク付け等を踏まえ、効率的・効果的な案内経 路を設定し、その場所毎に3種類を組み合わせることとした。 【外国語表記について】 ・案内サインにユニバーサルデザインの観点から、図解(地図)標識の凡例、指示標識、 説明標識は4ヶ国語表記(英語、中国語(簡体字)および韓国語)とし、地図内の表示は 繁雑さを避けるため2ヶ国語表記(英語)を基本とした。 ・施設名称などの表記において、表示の繁雑さを回避し簡潔な表現を行った。 得られた成果 本ガイドラインに基づき、奈良公園において実施された歩行者系サインの改善につい て、事前および事後調査による効果検証を行った。 その結果、施設訪問数の増加(回遊性の向上)、来訪回数の少ない観光客における迷い 行動の減少といった観光客の視点からみた案内サインの改善効果、ならびに観光客が集中 している主要動線の交通需要の分散といった道路行政の視点からみた改善効果が見られ た。 連絡先 部署名 :奈良県 県土マネジメント部 道路環境課 安心歩行係 TEL :0742-27-7496 E-mail : [email protected]
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