Newsletter

vol.
70
2015.7.30
Newsletter
本号の記事から
pp.2-7
日本移民学会 第 25 回年次大会報告
p.14
寄贈図書一覧
pp.7-9
2015 年度第 1 回運営委員会議事録
pp.14-15
共同研究推進委員会からのお知らせ
pp.9 -10
2015 年度第 2 回運営委員会議事録
p.15
JICA 横浜 海外移住資料館・日本移民学会共同開催
pp.10-11
2015 年度第 3 回運営委員会議事録
pp.11-12
2015 年度第 4 回運営委員会議事録
p.15
選挙管理委員会からのお知らせ
p.12
2015 年度 日本移民学会総会 議事録
p.16
日本移民学会事務局からのお知らせ
p.13
日本移民学会の会則が改定されました
p.16-19
日本移民学会会則
p.13
新入会員一覧
公開講座シリーズ「日本人と海外移住」のご案内
http://imingakkai.jp/
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◆大会企画シンポジウム「『戦争と移民』を再考
する : 戦後 70 年における移民研究」
【司会】蘭信三(上智大学)
【報告】日比嘉高(名古屋大学)「整序に抗する記憶のために:
戦時・戦後の米国日系移民文学から考える」
■ 日本移民学会 第 25 回年次大会報告
2015 年 6 月 27 日、6 月 28 日の両日、早稲田大学所沢キャ
ンパスを会場に日本移民学会第 25 回年次大会が開催された。
また、大会前日には外交史料館見学会が実施された。
外村大(東京大学)
「在日朝鮮人と日本人:戦中、戦後、
そして冷戦」
大野俊(清泉女子大学)「フィリピン日系人の『日本
人性』覚醒と戦争の記憶」
【コメンテーター】村川庸子(敬愛大学)
川喜田敦子(中央大学)
撮影者:坂口満宏、鴛海量良(以下、同様)
冷戦崩壊後、グローバル化が世界を席巻し、国民国家は
相対的に後景化し、時代はポストモダンへと向かった、か
に見えた。だが冷戦後の世界は、ボスニア・ヘルツェゴビ
ナツ紛争を初めとし、内戦による国民国家の分裂というモ
ダンな問題の再燃、2001 年の 9.11 に象徴されるアルカイダ
対米国、その後の ISIS 対イラク・米国という新たな/プレ
モダンな戦争が生じ、クリミアをめぐる「新冷戦」とも言
える状況が生じるなど世界は混沌とし、時代もポストモダ
ン、モダン、プレモダンが入り乱れている、かに見える。
そのような世界状況にある戦後 70 年、日本移民学会は「戦
争と移民」というまさにモダンと思われるテーマのシンポ
ジウムを開催した。その様子を、三報告から振り返えりたい。
▶ 6 月26 日(金)大会プレイベント 外交史料館見学会
▶ 6 月27日(土)大会第1日目
大会企画シンポジウム、総会、懇親会
▶ 6 月28日(日)大会第2日目
第一報告(日比嘉高)は戦時戦後の米国日系移民文学作
品を素材とする「整序に抗する記憶のために」だった。日
比は、戦争の記憶を「英霊と亡霊」というコントラストから、
英霊がマジョリティの歴史観や価値体系に合致する整序さ
れた存在であるのに対して、予期しない死に方で成仏でき
自由論題報告、ラウンドテーブル、映画上映企画&トークセッ
ていないと思われる亡霊(マイノリティ)は人びとの心に
ション
あるやましさを揺るがす存在だという視点から、多様な素
材を用いて戦争と移民の記憶のされ方に切りこんだ。
大会参加者総数は 2 日間で計 183 名であった(内訳など、
第二報告(外村大)は、1930 年代から 50 年代の日本(内
詳しくは第 4 回運営委員会の議事録をご参照願いたい)。
地)を分析対象に、大量の朝鮮人を内に抱き込み、
「内鮮一体」
また、大会の開催をお引き受けいただき、運営の全般に
という包摂の論理を建前としつつも、その間の両者の関係
わたってご尽力いただきました早稲田大学関係者の皆様に
性が、時局・戦局の変化のなかで微妙に変化し、戦中に朝
対しまして、心よりお礼申し上げます。
鮮人のプレゼンスの高まり、圧迫感から排斥意識が形成さ
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れていったこと、それが先の大戦下の内地での「戦争と移民」
住の枠組みは男性移住者を念頭に置
をめぐる状況であり、戦後の脱植民地期へと連続したこと
いてきたため、ロシア女性の移動パ
を見事に解き明かしていった。
ターンを十分に説明できない。ビザ
第三の大野報告は、フィリピンにおける戦前、戦中そし
の失効毎にロシアと日本を行き来す
て戦後における日本人移民、日系人の生きられた歴史を事
るのは、
「還流型移民」、
「リピーター」
例に、日比間に横たわる「戦争と移民」に関する一世紀に
と呼ばれるロシア女性である。彼女
わたる社会史をダイジェスト化した。とりわけ、冷戦後の
たちの内訳は興行労働者だけでなく、留学生や農村花嫁と
アジアにおける戦争をめぐるパラダイム転換のなかで「フィ
して日本にやって来た人も多い。移民女性たちはロシア社
リピン残留日本人」のアイデンティティ化が実現し、そこ
会の男尊女卑的なジェンダー観の対象となり、ロシアに帰
から日本との新たな関係性が形成されていったというポス
国しても男性のように凱旋者として扱われないことが指摘
トコロニアルな状況が活写された。
された。質疑応答ではロシア女性の出身地域についての確
認や、ロシア人男性の国内移動についての質問など、活発
なやり取りがあった。
参加者15名(文責:丸山 悦子)
【報告者】窪田 暁(奈良県立大学)
さて、これまでの日本移民学会では、「戦争と移民」は、
「本国に帰れない在米ドミニカ移民―ドミニカンヨルクの理想と
日系アメリカ人の強制収容と 442 部隊への志願の物語のよ
現実―」 うに祖国と母国への「忠誠と苦悩」といったモダンなテー
本報告では在米ドミニカ移民の事
マが主であった。しかし、本大会企画委員長の南川はそれ
例を通し、移民が移住後も本国社会
をあえてずらし、日系アメリカ移民文学は残しつつも、視
の価値観に強く規定されることを提
点をアジアに転じ、在日朝鮮人、フィリピン日系人移民(フィ
示したものである。報告者による調
リピン残留日本人)を取り上げることで、「戦争と移民」と
査結果で、移住後 5 年以上経つドミ
アジア太平洋戦争とを見事にクロスさせ、かつポストモダ
ニカ移民の半数が本国へ一時帰国し
ン、モダン、プレモダンが入り乱れる時代状況にフィット
ていないことがわかった。本国人が抱く在米ドミニカ人像
させた。さらに、村川の国民国家が移民へ依然として持つ
―裕福で惜しみなく散財するドミニカ移民―というイメー
力への言及と、川喜田コメントに見られたヨーロッパにお
ジを裏切りたくないためという。
ける「戦争と移民」の状況との比較のコメントは、アジア
報告を通し、従来の研究は移民が移住先から本国へ持ち
太平洋「戦争と移民」というテーマをさらに掘り下げ、比
こむ変化に注目してきたが、その視点は移民を「近代的」
(=
較する視点をももたらした。
行為者)、本国人を「伝統的」(=受け手)という型にはめ
本シンポジウムは 4 時間半にわたったが退席する人は少
るものであることが指摘された。質疑応答では野球選手と
なく、時代状況同様ポストモダン、モダン、プレモダンの
して移住するドミニカ人や、移民仲介者の存在に関する質
多様な関心から白熱した議論が交わされた。
問など、活発なやりとりが行われた。
文責:蘭信三(上智大学)
参加者15 名(文責:丸山 悦子)
【報告者】志賀恭子(同志社大学大学院)
◆自由論題報告 A会場
【報告者】バソヴァ・オリガ(一橋大学・院)
「ポストモダン日本に越境するロシア女性の渡日願望を背景に
ホームランド社会とホスト社会のプッシュ・プルファクター(pullpush sociological model of migration)の考察」
1990 年代のソ連崩壊後、経済危機の発生により増加した
ロシア女性の渡日行動を分析した報告である。従来の国際移
「ニューヨーク市在住トルコ人ムスリム移民の適応―9.11 同
時多発事件から現在を中心に―」
ニューヨーク在住のトルコ系移民
を対象としたインタビュー調査によ
り、適応のために用いられるネット
ワークの性質がどのようなものであ
るかについて報告が行われた。トル
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コ系移民のネットワークについての先行研究の多くが、出
かったため、労働需要を求めて帝国内をめまぐるしく移動
身地別のネットワークを重視しているのに対して、イスラー
した。他方、台湾籍者エリートには、日本への留学を経て満
ムとの関係を中心とした政治的スタンスがネットワーク形
洲国に渡った医師や官僚などが多かった。これらの事例か
成において重要であるとの指摘がなされた。質疑において
ら、大陸籍者と台湾籍者の移動は、従来指摘されてきた日
は、先行研究との結果の違いについて、より多面的な分析
本-外地間の移動や、外地―外地間の移動にとどまらない、
が必要との指摘があった。 外地-日本-外地など移動し続けるものであった。本報告
参加者13 名(文責:石川真作)
ではこの移動を「帝国内多重移動」として定義づけ、帝国
内における大陸籍者と台湾籍者の移動形態を明らかにした。
参加者 22 名(文責:佐藤量)
【報告者】陶山宣明(帝京平成大学) 「ヨーロッパにおける留学生の移動の変遷」
顕著に増加する国際的な移動の一
【報告者】大熊智之(光云大学)
形態として、留学に注目すべきであ
「崎山比佐衛における「植民」論の形成と深化」
るというという立場から、EU にお
本報告では、ブラジル・アマゾン
ける留学生の動向に関する予備的な
流域に入植した南米移民の養成にあ
報告が行われた。EU では、統合深
たった崎山比佐衛の「植民」論につ
化の過程において人的交流の促進が
いて考察した。とりわけ、崎山の北
進 め ら れ、 そ れ に 伴 い 域 内 留 学 の
海道開拓経験と満洲旅行経験が、「植
増加が見られる一方、域外からの留学生数がそれ以上の伸
民」論の形成と深化にどのように影
びを示しているため「南北」移動が中心という構造に変わ
響したかについて、『崎山比佐衛日記』などから分析した。
りがないこと、労働移民が経済的意味を持つ一方で留学に
崎山は北海道開拓経験から学んだことは、現地住民への
は文化的意味があることなどが指摘された。質疑を通して、
尊重という理念であった。この理念に基づいて海外植民学
留学生の一部にそのまま留学先に留まって就職するケース
校を設立し、南米移民の養成にあたった。他方、満洲視察
があることから、高度人材の移動につながっているという
旅行では、満洲移民をめぐる政治性や経済性を否定し、自
見解も示された。 然を相手に農業を営む「真の植民者」を目指すようになる。
参加者 10 名(文責:石川真作)
その背景には、満洲移民は国家のために人柱となることが
重視されてしまうという判断があった。以上のように崎山
は、北海道開拓経験や満洲視察旅行を通して、
「平和の戦士」
◆自由論題報告 B会場
【報告者】巫靚(京都大学・院)
として南米に移住することが望ましいという「植民」論を
深化していったことが明示された。
参加者 21名(文責:佐藤量)
「帝国期日本をめぐる大陸籍者と台湾籍者の移動:1895 ~
1937年を中心に」
本報告では、帝国日本における「外
【報告者】半澤典子(京都女子大学・院)
国人」としての中国籍者と「日本人」
「1920 -30 年代のブラジル・ノロエステ地方における珈琲旱害
としての台湾籍者が、それぞれ帝国
内をどのように移動していたかを考
察した。従来の帝国日本をめぐる移
動研究では、日本人の引揚げが中心
的に語られる一方で、中国籍者や台湾籍者の移動実態は十
分に明らかにされていない。そこで、中国籍者の代表例と
して単純労働者を、台湾籍者では知的エリートを例にその
移動目的や方法について論じた。
帝国日本における単純労働者の移動には民族別の階層性
が存在し、大陸籍者は日本人、朝鮮人についで序列が低く
低利資金貸付問題について」
本発表はブラジル・サンパウロ州
のノロエステ地方を中心に貸付が行
われた、いわゆる「八五低資」を取
り上げ、珈琲旱害の実態、土地売買
ブームから移民地における請願運動、
帝国政府の採択事情、救済資金貸付
開始と償還状況までを外務省の資料や当時のブラジル日本
語新聞などを用いて詳しく分析し、これ以後の日本人移民
社会にどのような影響をもたらしたかについて報告された。
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会場からは植民と移民の用語の違いについて、あるいは請
【報告者】臺丸谷 美幸(お茶の水女子大学)
願運動の中心人物であった上塚周平についての質問があっ
「日系アメリカ人の朝鮮戦争従軍と市民権問題― 自伝 From
たが、筆者も個人史および周辺人物との関係を掘り下げる
Internment, to Korea, to Solitude の分析を中心に ―」
とさらに興味深い話になると思われた。
朝鮮戦争には 5 ~ 6 千人の二世男
参加者 19 名(文責:飯田耕二郎)
性が従軍し、うち 2 ~ 3 千人が朝鮮
半島へ派兵されたが、これら日系兵
【報告者】根川幸男(同志社大学)
士のことはあまり明らかにされてい
「グローバル化する近代日本人家族 ―高知県 S 家の事例を通
ない。本報告では、二世男性の市民
して考える―」
権が従軍を経て如何に変容したか、
本発表は偶然にも大熊報告の主人
冷戦の到来が日系人の社会的立場にどんな変容をもたらし
公と重なったが、この家族のファミ
たかを、日系二世兵士の手記と報告者自身が行った本人へ
リー・ヒストリーを事例として近現
のインタビューを用いて分析し、彼の市民権の扱いは従軍
代日本人の国際的移動をどのように
を通じてやや改善されたが、「帰還兵」特有の問題のために
してグローバル・ヒストリーとして
「十全な市民権」の獲得は無理だったという結論が示された。
捉え直すことができるかという問題
数多い二世研究の中でもあまり研究例がないためか、参加者
提起的な報告であった。問題解明のための方向と視座、概
の想像力を刺激し帰還兵の問題から市民権の定義まで様々
念の提示は時間の関係でやや説明不足に思われたが、その
な角度から感想や論点が提示された。 参加者20名(文責:山倉明弘)
試みは興味深いものである。会場からは北海道を内地と呼
ぶのか、あるいは提示された年表の時代区分を検討する必
要性についての質問などがあった。
参加者32名(文責:飯田耕二郎)
【報告者】吉見かおる
(名古屋外国語大学)
「日系アメリカ人帰米画家ルイス・巌・スズキ(1920~)が今語
ること―戦後における日系左翼による反戦、民主化運動の意義
と日本との関わりを中心に―」
ロサンゼルス生まれで現在 95 歳
◆自由論題報告 C 会場
になる帰米二世、ルイス・巌・スズ
【報告者】ル・ルー ブレンダン(帝京大学)
「望まれざる移民― フランス領グアドループ島における日本人
出稼ぎ移民 ―」
ハ ワ イ、 南 米、 ま た フ ラ ン ス 領
ニューカレドニアにおける日本人移
民の話と違って、フランス領グアド
ループ島における日本人移民はあま
り知られておらず、研究も少ない。
本報告では、日本人移民派遣過程や
キは、1929 〜 39 年を日本で過ごすが、
第二次世界大戦前から日系左翼グ
ループと関わり、戦後は左翼系日系
人組織 Japanese American Committee
for Democracy のメンバーとして反戦・民主化運動に携わっ
た。本報告では、オーラル・ヒストリー・インタビューに
基づきスズキの思想と活動、人間関係を明らかにし、冷戦
時代の政治的圧力・ジレンマから離党に至った経緯が詳細
に論じられた。被験者を選んだ理由、彼が最終的に活動か
日本人移民導入に関する議論が紹介され、現地では経済危
ら離脱し芸術家として後世を過した理由などに関する質問
機により移民導入を望まない声が上がっており、また黒人・
があり、活発な議論が行われた。
白人間の対立を含むさまざまな対立が現地社会にあり、社
本会場では報告者が 3 名だったので、残った時間ですべ
会主義者や進歩派が移民制度の反対したことなどが、日本
ての報告に関しより深い議論を続けることができた。
人移民失敗の原因として紹介された。報告に対しては、あ
まり知られていないグアドループ島の移民社会の状況に関
する多くの質問が寄せられた。
参加者 20 名(文責:山倉明弘)
参加者20名(文責:山本恵里子)
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◆ラウンド・テーブル
◆映画上映企画&トークセッション「移民研究×
今大会においては、昼食持参で、3 つの会場で議論が交わ
映像作品」
された。
▶ A 会場 Transnational Japanese-Filipino family from the
perspectives of children and youth
【司会】永田 貴聖(国立民族学博物館)
【発表者】
原 めぐみ(大阪大学)"Youth In-between:Family identity and
family ideology of Japanese-Filipinos"
Jocelyn O. Celero( 早 稲 田 大 学 )
“We are Family”
:Exploring
Japanese-Filipino Families’Transnational Family and
Caregiving Patterns"
▶ B会場 JICA 横浜・日本移民学会共同開催公開講座シリー
A 会 場 Hidden Legacy: Japanese Traditional Performing
Arts in the World War II Internment Camps
【ゲスト】Shirley Kazuyo Muramoto 監督
Takayo Tsubouchi Fischer
【司会】早稲田みな子
このドキュメンタリーは、第二次世界大戦中の日系人強
制収容所内で行われていた日本音楽・芸能活動に焦点を当
て、収容された日系人たちがどのような思いを日本文化に
託し、生きる望みを見出していたのかを、多様な映像資料
とインタビューを通して描いたもの。監督のシャーリー・
カズヨ・ムラモト・ウォンは、子供の頃に収容所で箏を習っ
たという母から筝の手ほどきを受けた日系三世で、現在は
ズ「日本人と海外移住」中間報告
生田流筑紫会大師範として、またジャズバンド、ムラサキ・
【司会・モデレーター】森茂 岳雄(中央大学)
アンサンブルのリーダーとして、合衆国ベイエリアを中心に
【発表者】
演奏活動を行っている。過去 20 年以上にわたって収容所の
森茂 岳雄(中央大学)
「プロジェクトの趣旨説明およびこれまで
芸能について情報収集を行ってきた彼女は、2011 年頃より、
の実績」
このドキュメンタリー・フィルムの制作に着手し、2014 年
柳下 宙子(外務省)
からアメリカの各地で上映会を行ってきた。今回、日本で
拝野 寿美子(神田外語大学)「参加者の反響 - 感想と要望」、
の初上映にあたり日本語字幕が付けられた。
森茂 岳雄(中央大学)「今後の計画と課題および展望」
被収容者にとって芸能活動は心の慰めであると同時に、
▶ C 会場 第二次世界大戦下の「敵国人抑留所」内で育まれ
仲間との絆を強め、自己のアイデンティティーを確認する
重要な手段だった。一方、アメリカ戦時当局側は収容所内
た和の「こころ」の軌跡 ― R・H・ブライス、R・エイトケン両師
の芸能活動を、被収容者のストレスを軽減しモラルを高め、
に学ぶ ―
彼らが過激な反発行動に出ることを妨げる重要な手段とみ
なし、奨励していた。こうして両者のニーズが合致するこ
【司会・モデレーター】
飯野 正子(津田塾大学)
【発表者】戸上 宗賢
(龍谷大学)
とにより、収容所内では芸能活動が非常に活性化した。映
画は、収容所で芸能活動に携わった人々の語りを中心に構
成されており、立場や年齢による収容所体験の受け取り方
の違いも明らかにされている。
今回のセッションには、ゲストとしてムラモト監督と、女
優のタカヨ・ツボウチ・フィッシャーさんにおいでいただ
いた。フィッシャーさんは 9 歳から 12 歳を収容所ですごし、
その間にいろいろな芸能に携わったことが、その後のキャ
リアを決定することになった。映画の中で、「私は自分を単
にアメリカ人と呼ぶことはできません。私はジャパニーズ・
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アメリカンです。」と強調する場面が印象的なフィッシャー
クル」活動、音楽、ダンスなどの文化表現のなかに、日本
さんは、トークセッションでも非常に印象に残るエピソー
社会との接点を見いだす重要性を強調した。主流メディア
ドを紹介してくれた。収容を体験した姉が、決して収容所
では「ギャング」「暴走族」などの「問題」として取り上げ
にいたという事実を認めようとしなかったこと、混血の孫
られることが多いデカセギ第二世代の若者たちに長く寄り
が your people という言葉を使って日系人である祖母と外見
添ってきた監督のコメントから、彼ら/彼女らの声に真摯
上白人である自分を区別しようとしたことに対し、「あなた
に耳を傾けることの重要性も再確認された。本セッション
がもしあの時代に生きていたなら、収容所に入っていたの
を通して、学術的な研究だけでなく、本作を含む映像作品
よ」と説明したことなど。戦後、アメリカ化に必死であっ
が切り開く可能性について考えることができた。
た日系人たちが、ようやく語ることができるようになった
参加者 20 名(文責:南川文里)
収容所の隠された記億、そして今日における彼らの日系ア
メリカ人としての意識を伝える、とても有意義なセッショ
ンになった。
参加者 40 名(文責:早稲田みな子)
■ 2015 年度 第1回 運営委員会議事録
2015 年4月25日(土)15:00 ~ 18:00
B会場 『ア・エスコーリャ:デカセギ第二世代母親 2 人の選択』
【ゲスト】津村公博監督
【場所】JICA 横浜 4 回セミナールーム 5
【出席者】浅香、河原、木村、坂口、菅、高木、竹沢、
【司会】鈴木江理子(国士舘大学)
野入、南川、森茂、森本(以上 11 名)
映画上映企画「移民研究×映像作品」B会場では、ドキュ
事務局:鴛海、東
(敬称略)
メンタリー映画『ア・エスコーリャ:デカセギ第二世代母
親 2 人の選択』を上映した後、津村公博監督を迎えてのトー
クセッションを行った。今作品は、日本で生まれ育った日系
《報告事項》
ブラジル人(=デカセギ第二世代)の若者の葛藤を扱った
(1)大会企画委員会
ドキュメンタリー映画『孤独なツバメたち』の続編にあたり、
南川大会企画委員長より第 25 回年次大会の進捗状況につい
日本で出産したデカセギ第二世代の 2 人の母親の軌跡を追っ
て報告があった。
たものである。デカセギ第二世代の若者たちのあいだでは、
・年次大会プログラムを順次確定し、正式プログラムを会員
日本の学校でのいじめや経済的な事情により、義務教育の
へ発送予定
はずの中学を退学せざるをえないケースも少なくない。そ
・シンポジウム事前打ち合わせを実施予定
のような困難に直面してきた 2 人の母親ガブリエラとスザー
・自由論題報告については、1 名が辞退し、11 名が報告予定
ナは、子どもの育児について対照的な選択をする。ガブリ
・ラウンドテーブル会場は自由論題報告と同会場を利用予定
エラは、自身も大学に通う傍ら、家族との協力も得ながら、
映画上映企画について、上映時間や内容のバランスから
日本での育児に奮闘する。一方で、スザーナは、夫ととも
作品を選択したことが説明され、作品概要が紹介された。
にブラジルへ「帰国」し、ブラジルで子どもを育てること
また、タイムテーブルが多少変更する可能性があること
を決意する。映画では、日本社会にもブラジル社会にも居
が言及された。
場所を見つけることが難しいデカセギ第二世代の母親とそ
託児サービスについては利用希望者がいれば実施するこ
の家族の視点から、それぞれの育児、教育、人生のあり方
とが確認された。
を模索する。
自由論題発表者は大会企画委員による審査の後決定した
上映後のトークセッションでは、デカセギ第二世代が経
ことが説明された。
験する困難と、それを十分に描いてこなかった既存のメディ
アのあり方をめぐって活発な意見交換が行われた。本作で
(2)編集委員会
もガブリエラは、自身の努力と周囲のサポートの結果、大
浅香編集委員長より以下のとおり報告があった。
学を優秀な成績で卒業するが、津村監督は、このような模
・『移民研究年報』第 21 号が刊行され、会員に郵送された。
範的事例が過度に強調されることで、居場所を見いだせず、
・第 22 号の特集「戦争と平和―人の移動の視点から―」で、
困難な状況におかれている多くのデカセギ第二世代の若者
を追い詰める結果になると述べた。そして、若者たちの「サー
原稿募集についてホームページにて告知している。
・編集委員会での作業の質の向上化、効率化が進んでいる。
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(3)共同研究推進委員会
坂口共同研究推進委員長より以下の報告があった。
・JICA 横浜と共同開催の公開講座が第 7 回まで実施された
・次回第 8 回講座は 6 月 20 日開催予定
《審議事項》
1. 会員動態(2015 年4月 25 日現在)
(1)以下の入会希望者12名(一般 7、学生 5)について審査
し正会員として承認した。
ワークショップ企画案について、9 月 26 日土曜日を開催
(2)退会者 7 名(一般 5、学生 2)。
日第一候補としていると野入委員より説明があった。
(3)会員総数402 名(一般:318、学生:76、特別会員:4、休会:4)。
出移民研究班の活動中断の経緯について、坂口共同研究
(4)5 年以上会費未納者については、除籍扱いとはせず、郵
推進委員長より報告があった。
送物を停止することが確認された。
これまでの出移民研究班の活動に対する質問と坂口委員
長による回答に対する質問があり、坂口委員長による回答
2. 第 25 回年次大会および総会関係
内容が回覧された。
総会書類を 5 月中旬ごろまでに作成することが確認された。
総会議長について審議され、山倉会員、村川会員、篠田
(4)広報・国際交流委員会
会員のいずれかに議長を依頼することが確認された。
広報 ・ 国際究交流委員長および委員に代わり、森本会長よ
各委員会活動総括のため、活動報告および活動予定につ
り以下の報告があった。
いての執筆を各委員長に依頼し、締め切りを 5月15日とする
・例年通りニューズレターを 7 月に発行予定
ことが確認された。
・ホームページに随時各種告知を掲載している
第25回年次大会における託児サービス委託業者について
大会企画委員会と研究交流委員会との仕事分担について
審議され、武蔵大学での第23 回年次大会時と同業者に委託
も以下の説明があった。
することが承認された。
本年は諸事情により広報委員が揃わないため、第 25 回年
活動方針に関連して、JICA横浜との共同開催である公開講
次大会に関するニューズレターやホームページでの広報用
座の今年度の予定および出版計画について、森茂公開講座
のとりまとめは緊急措置として大会企画委員が担当する。
プロジェクト代表より説明があった。
出版計画について、移民学会名を付したテキストとする
(5)日本移民学会奨励賞選考委員会
のであれば、講師選定を運営委員会で審議すべき事項であ
日本移民学会奨励賞選考委員長を飯野先生にご依頼するこ
ると意見があった。
とが確認された。
次年度以降は講師候補に打診する前に運営委員会で審議
し、講師を選定することが提案された。
(6)会則改定検討委員会
最終回第 12 回講座の講師および内容について審議され、
木村会則改定検討委員長より、前回の運営委員会(2014 年
第 12 回講師は浅香委員ほか 2 ~ 3 名の対談形式を予定する
11 月 29 日)での審議の後、とくに意見がないため、11 月
ことが承認された。
29 日審議し決定した内容に基づき会則の新旧対応表を作成
したことが報告された。
3. 編集委員会
2015 年度編集委員会メンバーについて浅香編集委員長よ
(7)2014 年決算報告
り説明があり、10 名が信任された。
鴛海事務局次長より 2014 年度の決算報告があった。
次に、編集委員会内規の作成について説明があり、内容
ワークショップを他学会と共催することについて、経費
が回覧され、内規については再び編集委員会のなかで議論、
負担の関係等を鑑み、共催のあり方を考えるべきとの意見
編集委員長は理事より選出することが確認された。また、
があった。
内規は公開しないことが確認された。
大会企画委員会の予算額について、2015 年度以降検討す
校正作業の外注について、初校ゲラ以降は編集者の校正
ることが確認された。
チェックを外注することが提案された。21 号を校正依頼
広告収入費の会計処理について説明があり、現状のまま
した場合も予算枠内で実施可能であったため、以降も校正
とすることが確認された。
チェックを外注することが承認された。
校正及び入稿のプロセスについて、採用決定の段階で編
2015.7.30 vol.70 9
Newsletter
集委員会がチェックをし、その後入稿とすることが確認さ
≪報告事項≫
れた。
1. 各種委員会
(1)大会企画委員会
4. 共同研究推進委員会の企画に関する質疑
南川委員から第 25 回年次大会の準備状況について報告が
新企画のプロジェクトとしてかつて議論に挙がったはず
あった。
のオーラルヒストリーが欠けていることについて指摘が
①新しい企画として映画&トークショーを大会 2 日目に予
あった。新企画はオーラルヒストリーを含む 3 項目であっ
たが、オーラルヒストリーが消え、2 項目となっているため
定している。
②託児所利用希望者は大会 2 日目に 2 名である。
復活させて欲しいと意見が述べられた。
指摘に対して、坂口事務局長より、アクションプランお
よびプロポーザルにもとづき新企画が 2 つに絞られた経緯、
およびその記録が 2013 年 6 月総会議事録に記載されている
旨説明があった。
(2)編集委員会
①『移民研究年報』第22号は特集論文 1 本、一般論文投稿 6
本、一般研究ノート 1 本の合計 8 本である。
②連絡のつかない会員は、ニューズレターで問い合わせる
さらに共同研究の出移民研究班のデータベース作成プロ
方法もありうる。
セスについて質問があり、坂口事務局長より説明があった。
③ ISSN取得審議依頼。
新年度のプロジェクトについて提案がある場合には計画案
④編集委員会内規について説明。次回の運営委員会で審議
を提出することを運営委員に周知することが確認された。
する。
(3)共同研究推進委員会
5. 会則改定
会則改定案の 4 頁付記について審議され、「名簿に残す」
2015 年度ワークショップ企画「マイノリティ混住地域に
ではなく「今回は外す」という記述が適切であることが確
おける「多文化社会」のいま」を京都市地域多文化交流ネッ
認された。
トワークサロンとの共催で 9 月 26 日(土)13:00 ~ 17:00、京
運営委員としての任期が長い順から名簿から外すという
都市地域・多文化交流ネットワークサロン多目的ホールに
意味を示すよう記述を修正することが確認された。
て実施する。
議論に基づき新旧対応表を作成し会員に事前通知、総会
言語サポートをする会員に謝礼・交通費を支払うことに
で承認を得ることが確認された。
なっているが、会員の場合は支払いできなのではとの質問
第 1 回選挙にかぎり現運営委員の任期は 2016 年 6 月まで
があった。この件について、次回運営委員会で審議するこ
と付記に記すことが確認された。
とになった。
事務局選出については「選挙で選出された理事相互によ
る推薦・審議によりこれを定める」という記述とすること
が確認された。
(4)広報・国際交流委員会
委員会としての体制強化の必要性が求められた。
選挙実施について 10 月ごろを目安とすることが確認された。
以上
(5)日本移民学会奨励賞選考委員会
竹沢委員が委員長として就任することが承認され、具体
的な奨励賞の選考方法について今後提案することが報告さ
■ 2015年度 第2 回 運営委員会議事録
2015 年6月27日(土)10 時30分~12 時 00 分
【場所】早稲田大学所沢キャンパス 100号館204 教室
【出席者】浅香幸枝、飯野正子、河原典史、木村健二、
れた。
2. 事務局
2014 年度会計報告が行われた。
坂口満宏、島田法子、菅美弥、高木(北山)眞理子、竹沢泰子
野入直美、南川文里、森本豊富(以上 12 名)
(委任状)アンジェロ・イシ、粂井輝子、森茂岳雄、吉田 亮
(文中敬称略)
3. その他
会則改定について総会で諮られることが報告された。
10 2015.7.30
vol.70
≪審議事項≫
になった。その後、各種委員会委員、委員長・副委員長
1. 会員動態(2015 年6 月26日現在)
を決めて来年度の総会に諮ることが認められた。
(1)以下の入会希望者 1 名について審査し正会員として承
認した。
選挙管理委員として 2 名の候補があげられ、会長が交
渉することになった。選挙日程としては、7 月下旬発送の
[一般]0
ニューズレターに選挙人・被選挙人名簿を同封して発送
[学生]1
し、約 3 週間の異議申し立て期間を経た後に、8 月中旬に
(2)退会者4名(うち特別会員1)。
選挙人・被選挙人名簿及び投票用紙を発送し、9 月 20 日
(3)会員総数397名(一般:317、
学生:73、
特別会員:3、
休会:4)
。
を投票締切日とすることが認められた。選挙管理委員は 1
週間程度で、投票結果を会長に報告する。
2. 第25回年次大会・総会関係
①議長選出について候補が 3 名提案され、会長が交渉する
⑦総会議事項目の内容ならびに2015年度予算案について検
討し、原案通り総会に提出することとした。
ことになった。
以上
②会則改定案について、会員からは特にメールでの意見や
問い合わせはなく、事前に郵送された新旧対照表を総会
で諮ることが認められた。
③活動予算案について、運営委員の交通費について 60 万円
に、大会企画委員会も20万円に増額することが承認され
た。大会での託児サービスについて予算項目として、大
■ 2015 年度 第3 回 運営委員会議事録
2015 年6 月28日(日)9 時 ~12時
【場所】早稲田大学所沢キャンパス 100 号館204教室
会企画委員会か大会実行委員会か、いずれかの予算に組
【出席者】浅香幸枝、飯野正子、木村健二、坂口満宏、菅美弥、
み込むか決める必要があることが議論された。別途、託
高木(北山)眞理子、竹沢泰子、野入直美、南川文里、
児サービスとして勘定科目を設ける提案もされた。この
森茂岳雄、森本豊富(以上11名)
件、会計担当の事務局次長(今回欠席)に意見を求めるこ
(委任状)アンジェロ・イシ、河原典史、粂井輝子、
島田法子、吉田 亮
とになった。
(文中敬称略)
④マイグレーション研究会より出された大会会場での「会報
および会員による研究成果書籍販売許可願」を承認した。
⑤会員名簿作成について、事務局として作成するが、印刷・
配布するものではないことを運営委員会として決定して
はとの意見が出された。外注の可能性についても提案が
あったが、結論には至らなかった。
⑥理事選挙における被選挙人名簿から外す基準について木
村委員から提案があり、会則改定案では連続 3 回以上と
なっているが、運営上、大幅な入れ替えは支障をきたす
ため、今回の選挙に限り 8 回以上連続して運営委員になっ
ている委員を外すことが認められた。
選挙人は、今回は選挙日の関係で 2015 年度ではなく
2014 年度年会費納入者とすることになった。また、選挙
は 9 月上旬に行う予定である。
選挙管理委員会は、選挙結果を会長に報告し、10 月 17
日開催予定の第 5 回運営委員会で暫定理事会(旧運営委
員会)を開き、上位 12 名の他に 3 名以内を地域・ジェン
ダー・専攻などを考慮して推薦することが確認された。
12 月に現運営委員と新理事候補者による合同・引き継
ぎ委員会を開き、会長、副会長、事務局を決定すること
冒頭に、今後は原則、審議事項、報告事項の順で運営委
員会の議事進行を行うことが提案され、認められた。
≪審議事項≫
1. 選挙管理委員会
山倉氏と東氏の 2 名と交渉することが認められた。
2. 編集委員会
①委員会内規について審議され認められた。本内規の発効
は 2015 年 6 月 28 日より施行することとした。委員の交
代時期は総会の終了後とし、年報の発行は第 23 号からは
5 月末日に変更することが提案され認められた。
② ISSN の登録について、浅香編集委員長から国立国会図書
館に問い合わせ、登録可能であることが確認できた旨報
告があった。
③年報に、すべての委員会の構成について記載して学会へ
の貢献を明らかにし、仕事内容を可視化することが提案
され認められた。これを受けて、各種委員会について事
務局が編集委員会に情報提供することになった。
2015.7.30 vol.70 11
Newsletter
■ 2015年度 第4 回 運営委員会議事録
3. 共同研究推進委員会
① JICA 横浜・日本移民学会共同開催公開講座シリーズ
2015 年6 月28 日(日) 17 時00分 ~ 18 時 00 分
・最終回(第 12 回)の講師について浅香氏に加え飯野氏ま
たは飯野・島田両氏を追加することが提案され、次回運
【場所】早稲田大学所沢キャンパス 100号館 204 教室
【出席者】浅香幸枝、飯野正子、木村健二、坂口満宏、菅美弥、
高木(北山)眞理子、野入直美、南川文里、森本豊富
営委員会までに決定することが認められた。
・成果報告に関して議論され、学会として一般読者や大学生
(委任状)アンジェロ・イシ、河原典史、粂井輝子、島田法子、
竹沢泰子、森茂岳雄、吉田 亮
を対象として刊行することが改めて確認された。刊行物
(文中敬称略)
の具体的な内容や刊行の方法などについては継続して運
営委員会で議論を重ねることになった。
②ワークショップの言語サポートについて、通訳など企画
の補助として加わる場合は会員であっても謝礼・交通費
を今後認めることが承認された。
≪報告事項≫
1. 大会企画委員会
第 25 回年次大会参加者数について、坂口事務局長より下
記報告があった。
大会参加者数(受付での記録)
4. 広報・国際交流委員会
委員会を強化するため、アルベルト酒井氏、拝野寿美子
一般会員
学生会員
非会員
合計
氏に新たに加わってもらうことが提案され承認された。さ
6月27日
60
5
14
79
らに、委員を追加するだけでなく、指示体制を確立するこ
6月28日
77
5
22
104
とも提案された。
2日間合計183名。ただし、早稲田大学の関係者で大会運
営に関わった学部生17 名、大学院生 7 名、その他 3 名の合
5. 日本移民学会奨励賞選考委員会
奨励賞候補者について日本移民学会以外の学会誌に掲載
された論文を認めることについて意見が交わされ、竹沢委
員長を中心に今後メール審議により具体的な選考方法につ
いて検討することになった。
計 27 名は上記の数に含まれていない。
南川大会企画委員長から、詳細は 10 月の委員会で報告する
が、各会場とも活発に議論がなされていた旨報告があった。
2. 編集委員会
6. 理事会選挙
過去連続して 8 回運営委員を歴任した者について被選挙
人名簿から除くことを、再度確認する必要性が指摘された。
10 月 17 日開催予定の暫定理事会(旧運営委員会)では、
投票結果をもとに次期理事候補者を協議の上、決定する。
また、12 月開催予定の理事会において、招集することが確
認された。12 月の理事会においては、会長、副会長を新し
く選出された理事が選出する。その方法ついては、総会で
認められた会則の細則に則って進める。また、同点が出た
場合は、前例を踏襲することが認められた。
①浅香委員長より、特集を充実させるために、シンポジウ
ムや大会での報告者に原稿を依頼することが報告された。
「戦争と平和―人の移動の視点から―」
「平和構築をめざ
して」がテーマになる可能性について述べられた。
②書評・新刊紹介は 8 本を予定。内 2 冊は英文である。約
180 ページを目処に編集予定である。
3. 共同研究推進委員
JICA 横浜との公開講座の第 12 回講師について、浅香委員
に加えて、飯野委員、或いは島田委員いずれかが加わるこ
とになった。後日、飯野委員が事務局長に検討した結果を
7. 会員名簿
会則にある「名簿を作成すること」とあるのは、事務局に
よる逐次データの更新および管理することを意味し、印刷
物の発行では無いことが確認された。次年度以降について
は、新体制の決定に委ねることになった。
以上
連絡する旨提案し認められた。司会、時間配分などの具体
的な進め方については、公開講座担当の森茂委員より提案
していただき、後日、理事会で検討することになった。
4. 広報・国際交流委員会
ニューズレター掲載用の大会報告の彙報は、今回は南川
委員より担当者に依頼済み。原稿締切を 7 月 8 日とし、と
12 2015.7.30
vol.70
りまとめはイシ委員長が行う旨、確認された。編集作業は、
り、開催受入校の守屋友江会員より次年度は阪南大学を会
編集・デザインに関わる担当者のスケジュールも考慮して、
場とすること、開催時期は 6 月末ごろになる旨の補足発言
可能な限り余裕をもって行うことが提案された。
があった。
採決の結果、2015 年度の活動方針案ならびに予算案は拍
手により一括承認された。
5. 日本移民学会奨励賞選考委員会
次回の運営委員会までに、具体案を決定し提案すること
になった。
議長は日本移民学会会則改定案に議事を進め、森本会長
より、まず 2015 年 5 月 14 日付にて会員宛に送付した「日
≪審議事項≫
本移民学会会則改定に関する通知」について説明を加え、
1. 会員動態
今回の主な変更点として以下の 5 点を指摘した。
特に無し
①学会名の英文表記を決めたこと(第 1 条)。
2. 年次大会
②運営委員を理事に名称変更したこと(第 3 章冒頭)。
公式の参加者人数報告では学生会員の人数が少ないにも
③理事の任期を 2 年、連続 3 期までとし、理事の人数を、
関わらず、早稲田大学の大会運営関係者の他に、若い会員
会員による選挙で 12 名、その他 3 名以内としたこと(第
を会場で多く見かけた印象と異なる点、受付を通過せずに
6 条 3)。
参加した者がいる可能性が指摘された。大会運営に携わっ
た早稲田大学の学部生・大学院生は、公式発表の参加者数
には含まれていない点が確認された。
④事務局長は選挙により選出された理事相互による推薦・
審議により定めるとしたこと(第 6 条 4)。
⑤役員の任期の開始は、選出された直後の総会終了後とし
6 月 26 日に柳下会員のご尽力によりプレイベントとして
たこと(第 7 条 1)。
外務省外交史料館で開催された。約 20 名の参加者があり、
また、「会長ならびに副会長選出に関する細則」について
資料の修復作業を間近に見学する機会が与えられたりする
も重要な変更点であることが述べられた。
などして、大変好評であったことが報告された。
ついで「日本移民学会 新旧会則対照表」の説明に移り、
次回の暫定理事会(運営委員会)は、10 月 17 日に開催さ
本会提案の承認が得られたならば次期運営委員(理事)選
れる。
挙は、新たな会則のもとで実施されることとなる。ただし、
以上
直近の選挙に限り、過去連続して 8 回以上運営委員をつと
めた者については、被選挙人名簿から除くことが付け加え
られた。また、新制度への移行期であることから、現運営
委員の任期は、2016 年 6 月の総会終了後に新しい理事体制
■ 2015年度 日本移民学会総会 議事録
開催日時:2015 年 6 月27日 17:30 〜 18:10
開催場所:早稲田大学 所沢キャンパス 100号館107 教室
が発足するまで継続するとした。
採決の結果、拍手により日本移民学会会則改定案は承認
された。
議長挨拶および拍手をもって、2015 年度総会は閉会した。
会長推薦により、議長には戸上宗賢会員が選出され、賛
成多数により承認された。
2014 年度活動報告について坂口副会長・事務局長より報
告があり、2014 年度会計報告についても坂口副会長・事務
局長より報告があった。会計監査については村川庸子監査
人より報告があった。
2014 年度活動報告・会計報告ならびに監査のすべては拍
手により一括承認された。
ついで 2015 年度活動方針案について森本会長より説明が
あり、2015 年予算案については坂口副会長・事務局長より
説明があった。森本会長より次回大会についての説明があ
以上
(文責:坂口満宏)
2015.7.30 vol.70 13
Newsletter
■ 日本移民学会の会則が改定されました
★パッチーゆりこイワサキ(Patsy Yuriko Iwasaki)
2015 年6月27日に開催された日本移民学会総会において日
ハワイ大学ヒロキャンパス 講師
本移民学会の会則が改定されました。ニューズレターの末
Japanese American’
s history and story
尾に新しい会則ならびに「会長ならびに副会長選出に関す
Life history of Katsu Goto and Kanyaku-imin
る細則」
「会費納入に関わる会員の権利についての細則」
「理
事選挙に関する細則」「付則」を掲載しましたのでご参照願
★北川扶生子(きたがわ ふきこ)
います。
天理大学 教授
日本近代文学
■ 新入会員一覧
★チュープ サラーン(Choup Sararn)
日本大学大学院人文科学研究所 研究員
教育社会学、異文化間教育
ニューカマーの青年期、多文化教育、コミュニティ ・ エス
ニシティ研究
日系アメリカ人、移民の表象、移民送出言説、エスニック ・
メディア、ジェンダー
★今野裕子(こんの ゆうこ)
上智大学言語教育研究センター 嘱託講師
移民史
北米西海岸における日系漁業移民をめぐる政治史と社会史
★大鹿康廣(おおしか やすひろ)
移民研究会
★鄭京姫(Chung Kyunghee)
日系移民史(北米)
早稲田大学日本語教育研究センター 常勤インストラク
強制収容所(ツールレイク)
ター
★楠本政幸(くすもと まさゆき)
大阪府国際交流財団
経営学
日本企業で外国人社員の活用、登用が進まない現状とその
原因分析
★堀内弘司(ほりうち こうじ)
早稲田大学アジア太平洋研究科 博士後期課程
移民研究(和橋)
中国 ・ アジアに移住する Japanese Expatriates らのビジネス
や生活、ホスト社会との相互作用について
★海阿虎(はい あふ)
広島大学文学研究科 博士後期課程
移民史(満洲移民に関する研究)
満洲移民の満洲在来農村社会経済への積極的な影響、日本
人移民と中国人農民の関係について
★中村信之(なかむら のぶゆき)
大阪大学大学院国際公共政策研究科 博士後期課程
外交史、日米関係史、文化交流、パブリック ・ ディプロマシー、
日系アメリカ人史
日米学生会議を題材に戦前期日本のパブリック・ディプロ
マシーの役割を明らかにする
日本語教育学、ライフヒストリー
ライフヒストリー研究を通じて言語教育とアイデンティ
ティの可能性を模索する
★張龍龍(ちょう りゅうりゅう)
早稲田大学大学院文学研究科社会学コース 博士後期課程
社会学、移民史
中国帰国者二世の社会移動とエスニシティ変容:帰国形態
(国費・私費帰国)に基づく比較研究
★小林善帆(こばやし よしほ)
名古屋大学大学院文学研究科 博士後期課程
歴史学、日本文化史、いけ花史
帝国日本の植民地、日本の伝統的文化、いけ花、茶の湯、
礼儀作法
以上、2015 年 4 月 25 日開催の第 1 回運営委員会にて承認
★川合俊也(かわい しゅんや)
Ryerson University 修士課程
社会学
日系ブラジル人、帰還移民、アイデンティティ
以上、2015 年 6 月 27 日開催の第 2 回運営委員会にて承認。
14 2015.7.30
vol.70
■ 寄贈図書一覧
■
■
落の混住地域であり、現在でも急速な高齢化など、社会的
上林千恵子『外国人労働者受け入れと日本社会-技能実
習制度の展開とジレンマ』東京大学出版会、2015 年 3 月
が様々な交流を試みている地域である。この地域にフィリ
横浜外国人社会研究会・横浜開港資料館編『横浜と外国
る上で示唆的な新たな動きが生じている。本ワークショッ
人社会―激動の 20 世紀を生きた人々―』日本経済評論社、
■
白水繁彦編『ハワイにおけるアイデンティティ表象―多
域のあり方について応答、日本移民学会の多くの会員が取
アンの方から、フィリピン人たちの活動を交えた今後の地
り組んでいる日系アメリカ人の歴史も紹介し、地域、そし
3月
て、過去、現在、未来から「多文化社会」を考えるワーク
Manako Ogawa,Sea of Opportunity: The Japanese Pioneers
コメンテーターとしては、移民史・エスニック文化研究
ショップとしたい。
'
of Fishing Industry in Hawai i, University of Hawai i, 2015
を専門とし、海外における日系の子どもたちに対する教育
米山裕、河原典史編『日本人の国際移動と太平洋世界-
を研究者の視点で位置づけ、この地域に着目することの研
日系移民の近現代史-』文理閣、2015 年 4 月
■
プでは、この新たな試みを紹介する。さらに、すでに同じ
地域において、長年、様々な活動を展開している在日コリ
'
■
ピン人たちが活動するようになり、「多文化社会」を考え
2015 年 3 月
文化社会の語り ・ 踊り ・ 祭り―』御茶の水書房、2015 年
■
な諸問題を多く抱えながらも多様な文化背景を持った人々
支援に深い関心を持つ根川幸男氏が登壇し、東九条の状況
究上の意義について語る。
(永田貴聖 国立立民族学博物館 機関研究員)
Shun Ohno, Transforming Nikkeijin Identity and
Citizenship: Untold Life Histories of Japanese Migrants and
Their Descendants in the Philippines, 1903-2013, Ateneo de
Manila University Press, 2015
○プログラムの予定(2015 年 5 月末現在)
※要約的通訳サポートあり
1.「希望の家」(京都市地域・多文化交流ネットワークサロ
ン)の混住地域における取り組み
前川修氏(社会福祉法人・希望の家、京都市地域・多文化
■ 共同研究推進委員会からのお知らせ
2015年度ワークショップ企画
日本移民学会・京都市地域多文化交流ネットワークサロン共催
マイノリティ混住地域における「多文化社会」のいま
2015年9月26日(土)13:00 ~ 17:00
於 京都市地域・多文化交流ネットワークサロン多目的ホール
(JR京都駅から徒歩15分)
〒 601-8006 京都市南区東九条東岩本町 31
京都市地域・多文化交流ネットワークサロン
○企画の主旨
このワークショップは、フィリピン人グループによる活
動開始以降の京都市東九条地域の状況から、「多文化社会」
の現状を考えようとするものである。
2012 年 3 月以降、いくつかのフィリピン人グループが京
都駅南部、東九条地区に拠点を置く「京都市地域・多文化
交流ネットワークサロン」の登録団体となり様々な活動を
展開している。この地域は長年、在日コリアンと被差別部
交流ネットワークサロン所長)
2.FETJ(Filipino English Teachers in Japan-Kyoto Chapter)
からの活動紹介
※英語での報告 3. 帰国徒日児童生徒つながる会の活動に参加する大学院生
からの報告
4. フィリピン系のこどもたちと学ぶ会・内田晴子氏からの
活動紹介
5.NPO 法人京都コリアン生活センター・エルファ・事務局長・
南珣賢氏からのコメント
6. 根川幸男氏(同志社大学嘱託講師)によるコメント
企画・司会 野入直美(琉球大学)
企画協力・趣旨説明 永田貴聖(国立立民族学博物館)
言語サポート 原めぐみ(大阪大学)
○メールでの参加申し込み・お問い合わせ
送信先:[email protected](野入直美)
メール件名:「移民学会ワークショップ参加申し込み」
2015.7.30 vol.70 15
Newsletter
本文に①お名前 ②ご所属 ③ご連絡先(当日に連絡のつ
■ 選挙管理委員会からのお知らせ
くメールアドレス・電話番号)」を記入下さい。
日本移民学会選挙管理委員会
【お問い合わせ】野入直美 [email protected] 委員長 山倉明弘
2016 年~ 2017 年度の日本移民学会理事の選挙を下記の要
■ JICA 横浜 海外移住資料館・日本移民学会共
領と日程で執り行います。
それにともない事務局より選挙に関する各種書類が送付
同開催 公開講座シリーズ「日本人と海外移住」のご
されますので、選挙資格を有する会員の皆様には、期日ま
案内
でに投票いただけますようお願い申し上げます。
日本移民学会では、JICA 横浜海外移住資料館と共催し、
JICA 横浜にて全 12 回の連続講座を開催しています。講座へ
の参加は無料です。会員に限らず、大学生と学校教員等を
含む一般市民に広く開放しています。
講座では、北中南米、ハワイ、アジア、大洋州、満州、朝
鮮半島・台湾等を、国別・地域別に概観します。公開講座
スケジュール及び講義概要は、事前に JICA 横浜のホームペー
ジ等を利用して広報します。
第 9 回以降のスケジュールは以下の通りです。奮ってご
参加ください。
第 9 回「東南アジアへの移民」早瀬晋三(早稲田大学教授)
2015年9月26日(土)13 : 00-14 : 30 JICA 横浜 4F かもめ
第10 回「在日ニューカマー:在日ブラジル人を中心に」ア
ンジェロ・イシ(武蔵大学教授) 2015 年10 月31日(土)13:00-14:30 JICA 横浜 4F かもめ
第 11 回「在日オールドカマー」李洙任(龍谷大学教授) 2015年12月5日(土)13:00 - 14:30 JICA 横浜 1F 会議室 1
第12 回「移民研究の現状と展望」飯野正子(津田塾大学名誉
教授)、浅香幸枝(南山大学准教授)
2016年2月下旬 13:00 -14:30 JICA 横浜 4F かもめ
1. 2015 年度日本移民学会選挙人・被選挙人名簿
(案)の確認
と異議申立
この選挙に先立ち、選挙有資格者と被選挙有資格者の確
認をする必要がありますので、送付された「選挙人名簿」
(案)
と「被選挙人名簿」(案)をご覧のうえ、異議のある方はお
申し出下さい。
(1)2015 年度 日本移民学会 選挙人名簿 掲載資格
2014 年度の会費を完納している者から、2014 年度末を
もって退会する旨の連絡が学会事務局に届いている者を
除いたリスト。
(2)2015 年度 日本移民学会 被選挙人名簿 掲載資格
2014 年度の会費を完納している者から、2014 年度末をもっ
て退会する旨の連絡が学会事務局に届いている者を除いた
リスト。ただし、今回の選挙に限り、8 期連続して運営委
員を務めた会員は、本被選挙人名簿から除外した。
異議申立期間 2015年8月1日~ 8月20日
(必着)
2. 2016年 - 2017年度日本移民学会理事選出選挙
9 月初めに、確定した「選挙人名簿」および「被選挙人名
簿」とともに投票書類関係を送付しますので、投票のほど、
よろしくお願いします。
(1)「選挙人名簿」および「被選挙人名簿」
(2)日本移民学会理事選挙に関する細則
(3)投票用紙
(4)投票用紙を封入する茶封筒
(5)選挙管理委員会委員長宛投票用紙送付封筒(水色)
1. 投票期間:2015年9月15日(火)~ 9 月30日
(水)必着
2. 投票方法
所定の投票用紙に無記名連記の上、日本移民学会選挙管
理委員会委員長宛に郵送送付する。
16 2015.7.30
vol.70
■ 日本移民学会事務局からのお知らせ
■ 日本移民学会会則
● 移民学会のホームページが刷新されました
2015 年6 月27日 日本移民学会総会承認
日本移民学会のホームページがより見やすく、カラフル
になりました。
日本移民学会会則改定について
http://imingakkai.jp/
1991 年に日本移民学会が設立されてから四半世紀が経過い
たしました。運営委員会(暫定理事会)では、より良い学
● 年会費納入のお願い
会運営のためにワーキンググループ(木村健二委員長)を
2015 年度分までの年会費を下記郵便振替口座へお振込くだ
中心に会則改定の検討を重ねてまいりました。今回の主な
さい。
変更点は次のとおりです。
通信欄には
1. 英文表記を決めた(第 1 条)
①会費の該当年度
2. 運営委員を理事に名称変更(第 3 章冒頭)
②会員区分(一般または学生)
3. 理事の任期を 2 年、連続 3 期までとし、理事の人数を、
③会員名
会員による選挙で 12 名、その他 3 名以内とした(第 6 条 3)
をご記入の上、お振込みください。
4. 事務局長は選挙により選出された理事相互による推薦・
日本移民学会 郵便振替口座:00960-5-95922
審議により定めるとした(第 6 条 4)
一般会員:8,000円 5. 役員の任期の開始は、選出された直後の総会終了後とし
学生会員:4,000円 た(第 7 条 1)
6. 会長、副会長の選出に関する細則を定めた
● 所属先や住所、メールアドレスに変更のある方は、ホー
本会則改定は、2015 年 6 月 27 日の総会においてご承認い
ムページ上の「一般の方へ / 入会の案内」 から「住所変更届
ただきました。あわせて、次期理事選挙は、新会則のもと
ダウンロード」をご利用のうえ、事務局までご連絡ください。
で行うことも認められました。そのことに伴い、現運営委
員(暫定理事)の任期は、2016 年 6 月の総会終了後に新理
〒 359-1192 所沢市三ヶ島 2-579-15
事体制が発足されるまで継続されます。
早稲田大学人間科学学術院 森本研究室気付 会員諸氏のご理解、ご協力に感謝申し上げますとともに、
日本移民学会事務局
学会の発展のために引き続きご支援賜りますよう、よろし
(電話/ FAX)04-2947-6789 くお願い申し上げます。
(E-mail)[email protected]
2015 年7月30 日
日本移民学会会長 森本豊富
日本移民学会会則
第 1 章 総則
(名称)
第 1 条 本会は、日本移民学会と称する。
2. 英 文 に お い て は、The Japanese Association for Migration
Studies と表記する。
(目的)
第 2 条 本会は、移民・移住に係わる諸問題について、研
究者の調査・研究を促進し、その研究発表と相互交流を図
ることを目的とする。
(事業)
2015.7.30 vol.70 17
Newsletter
第 3 条 本会は、前条の目的を達成するため、次の事業を
内を、地域やジェンダー・専攻分野・得票数等を考慮し、
行う。
新しく選ばれた理事会で推薦・審議し、決定する。選出に
1. 総会を含む年次大会の開催
際しては別に定める細則に従う。
2. 研究会、講演会などの開催
4. 事務局長(1 名)、任期 2 年、再任可。
3. 学会誌、学会ニュース、その他の刊行物の発行
選挙により選出された理事相互による推薦・審議によりこ
4. 国内・国外の移民・移住に関する研究機関との連絡調整
れを定める。
5. その他、本会の目的に相応しいと理事会において認めら
れた事業
5. 監事(2 名)任期 2 年、再任可。
理事以外の会員の中から理事による推薦・審議によりこれ
を定める。
第 2 章 会員
(会員)
(任期の開始)
第 4 条 第 2 条に定める目的に賛同して事業に協力する個
第 7 条 前項に定める役員の任期の始まりは次のとおりと
人又は団体は、会員となることができる。
する。
会員は次の 1,2 の 2 種とする。
1. 選出された直後の総会終了後に始まる。
1. 一般会員は、本会に参加を希望し、原則として会員 1 名
2. 前項にかかわらず、任期途中で退任した役員の後任者の
の 推薦に基づいて理事会の承認を得たものとする。
任期は、前任者の残りの任期期間とする。
2. 特別会員は、本会の目的を支援する法人とする。但し、
(理事会)
総会での決議権はないものとする。
第8条
3. その他、理事会は、会員に関する事項を総会に提案する
1. 理事会は、会長、副会長、事務局長、理事によって構成
ことができる。
される。
2. 理事会は、第 3 条に定める事業に関することを審議・決
(会費)
定する。
第 5 条 会員は、会費を納めなければならない。会費は次
3. 理事会は、その他の会長が必要と認める事項を審議・決
の 3 種類とする。
定する。
1. 一般会員費は、年額 8,000 円とする。但し、学生及びこれ
4. 理事会は、会員の入退会を審議・決定する。
に準ずるものの場合は、年額を 4,000 円とする。
5. 理事会は、会員の選挙によって選ばれた上位 12 名以外の
2. 特別会員は、年 1 口 50,000 円とする。
理事を推薦し、審議・決定する。
3. 会費の額は、理事会で発議し、総会において決定する。
6. 理事会は、第 10 条に定める委員会委員を推薦し、審議・
4. 会費納入に関わる諸権利については別に定める。
決定する。
7. 理事会は、必要と認めるとき、臨時総会の開催を請求す
第 3 章 役員
(名称変更)
運営委員を理事と改称する。
(役職とその人数、任期及び選出方法)
第 6 条 本会を運営するため、次の役員を置く。役員は総会
ることができる。
8. 理事会は、会費額の変更を審議・決定し、総会に提案する。
9. 理事会は、収支予算と決算を審議・決定し、総会に提案する。
10. 理事会は、会則の変更を審議・決定し、総会に提案する。
(四役会)
において承認を得るものとする。
第 9 条 本会は、会務の遂行のために四役会を置く。
1. 会長(1 名)任期 2 年、再任可。
1. 四役会は、会長、副会長 2 名、事務局長によって構成される。
理事の投票による互選によりこれを定める。選出に際して
2. 四役会は、理事会へ提起する議題の協議・準備をする。
は、別に定める細則に従う。
3. 四役の任期は、2 年とする。再任を妨げない。
2. 副会長(2 名)任期 2 年、再任可。
副会長の選出に際しては、別に定める細則に従う。
3. 理事(12 ~ 15 名)、任期 2 年、連続 3 期まで
12 名を会員による選挙により選出する。その他に 3 名以
(委員会)
第 10 条 本会に次の委員会を置く。各委員会の委員の選出
は、理事会によって決定される。委員長は、原則として各
委員を経験したものの中から候補者を推薦し、理事による
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vol.70
投票でこれを定める。
6. 事務局長がその職務を遂行する際に必要な諸経費は、本
1. 大会企画委員会:年次大会の企画を行う。
会の予算から支出する。
2. 共同研究推進委員会: ワークショップなど共同研究推進
7. 事務局長は、必要に応じて、会員の中から事務局次長(事
の企画・運営にあたる。
務局補佐)を推薦することができる。事務局次長は、事情
3. 日本移民学会奨励賞選考委員会:日本移民学会奨励賞に
に応じて理事会及び四役会にオブザーバーとして出席でき
相応しい論文を選考する。
る。
4.『移民研究年報』編集委員会:学会誌の編集・発行を行う。
第 6 章 会則の変更
5. 広報・国際交流委員会:会員間の相互交流推進と「ニュー
第 16 条 本会会則の変更は、次の手続きを経て行う。
ズレター」の編集・発行及びホームページの管理・運営を
1. 変更は、総会の承認を受けなければならない。
行う。
2. 運営上会則に疑問あるいは問題が生じたときは、理事会
6. 学会ディベロップメント委員会:本学会の発展と危機管
で審議・決定し、総会に提案する。
理に関する事項を所掌する。
会長ならびに副会長選出に関する細則
第 4 章 総会
(総会の招集)
1. 選挙権・被選挙権:選挙によって新しく選出された理事
12 名。
第 11 条 本会は、次のように総会を開催する。
2. 当選者の意向を尊重し、辞退することも可とする。
1. 毎年 1 回、年次総会を開催する。
3. 会長選挙で最高得票者が複数でた場合には、抽選によっ
2. 理事会が必要と認めるとき、あるいは会員の 3 分の 1 以
て決定する。
上の請求があったときは、臨時総会を開くことができる。
4. 副会長選挙で同点者が複数でた場合は、会長が決定する。
3. 総会は、会長が招集する。
5. 選挙管理委員:理事の中から 2 名を抽選で定める。
4. 議長は、出席会員からの推薦、あるいは理事会からの推
6. 得票数をすべて理事会で報告する。
薦で定める。
7. 会長が任期途中で会務遂行が困難になり、会長職を辞す
る場合には、副会長 2 名の中から理事会で会長を選出し、
(権限)
残りの任期を務める。
第 12 条 次の事項は総会の決議を経なければならない。
(1)会則の変更
会費納入に関わる会員の権利についての細則(新規)
(2)収支予算と決算
1. 年報は、3 月 31 日までに当該年度の会費納入があった場
(3)会費の決定または変更
合、ニューズレターは発行年度の前年度分の会費納入があっ
(決議)
第 13 条 総会の決議は、出席会員の過半数で決定する。
た場合に送付する。
2. 年報への投稿、大会自由論題等での報告申込には、当該
年度までの会費を納めていることを条件とする。
第 5 章 会計と事務局
(会計)
3.5 年以上会費を納入しない場合除籍扱いとし、復帰する際
には空白会費を納めるものとする。
第 14 条 本会の経費は、会費、外部資金、雑収入及び寄付
金をもって、これに充てるものとする。
附則 施行日
会計年度は、4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までとする。
1. 本学会は、1991 年 10 月 25 日に発足し、会則を定めた。
(事務局)
2. 改正 2008 年 4 月 1 日。改正 2010 年 6 月 26 日。
第 15 条 本会の事務処理のために事務局を置く。
3. 2015 年 6 月 27 日改正(改正後の理事選挙は本規程に則り
2. 事務局は、原則として 2 年おきに持ち回りで担当するこ
行い、その就任は 2016 年総会後とする)。
ととし、事務局長がその会務を統括する。
3. 会費の請求を行う。
理事選挙に関する細則
4. 会員名簿作成の事務を行う。
1. 選挙権:前年度までの会費を納入した全会員。
5. 予算執行上の事務、会員関係の事務を行う。
2. 被選挙権:前年度までの会費を納入した会員。ただし 3
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Newsletter
期連続して理事を務めた会員は、次の期の理事被選挙権を
持たない。
3. 選挙管理委員:会員の中から 2 名を、現理事会で定める。
4. 選挙管理委員は、選挙で選ばれた上位 12 名を招集し、開
票結果を文書で報告する。
5.12 名を会員による選挙により選出する。但し、新理事の
構成のバランスを考慮し、3 名以内を地域やジェンダー、専
攻分野、得票数等を考慮し、新しく選ばれた理事会で審議
し推薦する場合がある。
付記
1. 現運営委員の任期は 2016 年 6 月の総会時までとする。
2. 第 1 回選挙に限り、これまでの任期期間を鑑み、運営委員
を務めた者のうち適切な人数を理事被選挙人名簿から外す。
以上
日本移民学会ニューズレター 第70 号
2015 年7月30日
[発行]広報・国際交流委員会 アンジェロ・イシ
[編集]アンジェロ・イシ、和泉真澄、吉田裕美
[構成・デザイン]八田さつき、金ミンコン
[写真]坂口満宏、鴛海量良
(年次大会で写真を撮影してくださった両者には広報委員会一同より厚く御礼申し上げます!)
日本移民学会ホームページ
http://imingakkai.jp/