7−3 保原地域

【保原地域】
7−3
保原地域
地域別構想
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【保原地域】
7-3-1 現況と地域づくりの課題
(1)現況特性
①基礎的条件
○本町の中央部の北側に位置し、中心市街地を形成する。
○地域の北側は桑折町と梁川町、西側は伊達町にそれぞれ接する。
○町の人口の約半分を占め、人口、世帯が集中する地域である。
○地域の地形は、ほぼ平坦地である。
○人口はほぼ横ばいの状況にある。
○世帯数は増加傾向にある。世帯当たり人口は減少し、核家族化の進展がみられる。
②土地利用
○中心市街地を南北方向に貫く国道 349 号、(主)福島保原線、及び中心市街地を東西方向に貫く
陣屋通りの各沿道を中心に、町の中心商業地を形成する。
○保原駅周辺地区に、沿道型の店舗の出店がみられる。
○保原駅南側にはまとまりのある工業地を形成する。保原工業団地が整備されている。
○地域の西側、国道 399 号沿いに工業施設の集積がみられる。
○町の市街化区域の全域が保原地域に位置し、市街化区域内はほぼ宅地化している。市街地内は
建て詰まりの状況にある。
○平坦地には、田園地域が形成される。
③都市施設
○国道 349 号、国道 399 号、(主)福島保原線などの主要な国道、県道が中心市街地に向かって放
射状に配置される。
○市街地内及び集落地内の道路は、幅員狭小、歩道がないなどの問題がある。
○5か所の街区公園が整備されている。
○地域のほぼ中央部を東西方向に阿武隈急行線が通り、保原駅がある。
○地域内には古川と東根川が南北方向に流れており、北端に接する阿武隈川へ流入する。
○市街化区域は公共下水道計画区域となっている。
○町役場、中央公民館、体育館などの行政施設、コミュニティ施設、スポーツ施設が陣屋通り沿
道に立地する。
○医療機関が地域東側の市街地内に立地する。民間の福
祉施設が地域南側の市街化調整区域内に立地する。
○保原高校、桃陵中学校、保原小学校、保原幼稚園、保
原保育所が立地する。
○クリーンセンター、処理施設が地域北端の阿武隈川沿
いに立地する。
④地域環境形成
○地域の北側と南側には、水田と農村集落の田園風景が広がる。
○桜並木が古川沿いの一部にある。
○保原駅は景観に配慮した駅舎と公園としての機能を備えた駅前広場が整備されている。
○中心市街地を東西方向に貫く陣屋通りは、豊かな緑と歴史文化を感じる街路景観が整備されて
いる。
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【保原地域】
(2)地域づくりの課題
1)住民アンケートを踏まえた地域づくりの問題点
0%
《まちづくりの満足度》
25%
50%
75%
100%
住宅地が十分
住宅地がきれい
日常買物が便利
商店街は十分
街なみがきれい
大型店があり便利
工場が十分
工場周辺環境がよい
幹線道路がある
身近な道路が安全
通学路が安全
歩道が歩きやすい
駅に駐車駐輪場が十分
公共交通が便利
公園が十分
自然が多い
散歩できる川がある
病院が十分
高齢福祉施設が十分
子育て施設が十分
文化スポーツ施設が十分
そう思う
どちらかと言えばそう思う
《将来に渡って残したい場所》 ○陣屋通り
○病院
《整備や改善をすべき場所》
○商店街
どちらかと言えばそう思わない
○保原駅
そうは思わない
○弥生町公園
わからない
○町役場跡地
○既設の福祉施設
○体育館
○道路、歩道
○河川
《地区の問題点》
項
目
傾向
問題点
土 地 利 用 ○中心商店街に対して品揃えが十分、歩 □中心商業地の魅力が不足している。
いて便利と思う意見が少ない。商店街 □安全な買い物空間が確保されていな
の整備、改善が求められている。
い。
○働く場の工場の増加が求められる。
□ニーズに応える工業地が不足してい
る。
道路・交通 ○通学路、歩道などが安全だと思う意見 □歩きやすい道路、歩道が不足してい
が少ない。道路、歩道の改善が求めら
る。安全性が確保されていない。
れている。
○駅周辺の駐車・駐輪場が十分と思う意 □保原駅の駐車・駐輪場が不足してい
見が少ない。保原駅は残したい場所と
る。
なっている。
□駅前・駅広の利用がしづらい。
都 市 施 設 ○高齢者などの福祉施設が十分と思う意 □地域に高齢者の福祉施設が不足してい
見が少ない。
る。
都 市 環 境 ○散歩できる河川、公園が十分と思う意 □市街地の水辺、緑の環境が不足してい
見が少ない。
る。
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【保原地域】
2)地域懇談会からの意見・要望
土
商業地
・活力を出すためにはハード面の整備だけでなく、ソフト面の施策も必要。
地
・高齢者の活力、やる気をうまく使って、高齢者の魅力を発揮できる場をつ
利
くれば活性化につながる。商店街に高齢者を引っぱり出すような工夫が必
用
要である。
・町の中心地には駐車場がない。
工業地
・泉町の用途地域は工業地域であるが、現在工業化されていない。今後の用
途をどのように考えるのか?
・工業団地の誘致を進めてほしい。
・阿武隈川までの農地を工業用地にしてほしい。また就業者のための住宅整
備も必要。
住宅地
・公営住宅が遠いところにある。まちなかにあったほうが住みやすくてよ
い。
都
道路
・道路が曲がりくねっていて狭い。通過交通がまちなかを通り抜けていて危
ない。
市
施
・道路・道路が曲がりくねっていて狭い。通過交通がまちなかを通り抜けて
設
いて危ない。
・大型ダンプを交通規制でまちなかに入れないようにしたい。
駅周辺
・保原駅前の駐車場が狭い。噴水公園が広すぎる。上保原駅も大泉駅も同じ
で、駐車場が狭く、使いづらい。・駅前の公園は景観上も重要である。駅
前が車ばっかりでは味気ない。保原駅の南側の土地を使って駐車場を整備
したらどうか。
そ
地域コミュ ・人を集める施設を作るだけではいけない。住みやすいまちづくりとして学
の
ニティ
他
の
施
童保育、デイサービスなどの複合的な福祉施設が地域に必要である。・中
央公民館だけではなく2∼3町内で1つくらいの集会所をつくりたい。
福祉施設
・周辺市町村の施設をみるとデイケアに駐車場、ゲートボール場、風呂等が
あるが、保原町の施設は駐車場が狭く、バラバラで利用しにくい。
設
その他
・活性化のためには人が集まらないといけないので、大学(短大)を誘致し
てみては。
・マスタープランは 20 年後の目標であるが、スピード感のある計画として
ほしい。
・予算が伴わないプランは実現性が弱い。すぐにできることはピックアップ
できるのでは?
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【保原地域】
3)地域づくりの課題
地域づくりの課題は、地域の現況特性とアンケートを踏まえた地域づくりの問題点を基に設
定した。
①土地利用
《主な特性・問題点など》
○町の中心商業地は、市街地内の幹線道路沿い
に路線型の商店街を形成している。
《地域づくりの課題》
①町の中心市街地の空洞化を防止するととも
○空き家、空き店舗、住宅に転換された店舗な
どがみられ、魅力が低下している。
に、町及び伊達郡の中心商業地の賑わいを
再生する必要がある。
○(主)福島保原線沿道や保原駅周辺などに沿道
型商業施設の立地がみられる。
②幹線道路沿道の土地利用を適切に誘導して
○中心商店街の魅力が不足する。
いく必要がある。
○歩いて買物できる環境が確保されていない。
《主な特性・問題点など》
○保原駅南側に保原工業団地が整備されてい
る。
《地域づくりの課題》
③町の産業振興と雇用を促進するための工
○工業地の西側は敷地規模が小さく、また農地
業地の再編を図る必要がある。
や住宅が混在しているなどの問題がある。
○働く場としての工業地が不足している。
《主な特性・問題点など》
《地域づくりの課題》
○中心市街地内はほぼ宅地化されている。
○伊達郡の中心都市として、また福島市のベッ
④需要に対応した良質な住宅市街地を供給す
る必要がある。
トタウンとしての住宅需要が高い。
○道路等の基盤施設が未整備なままに形成され
⑤住宅市街地、集落地の居住環境の改善を図
た集落地がみられる。
○幅員狭小、歩道がないなど、居住地の道路、
る必要がある。
歩道等の安全性の確保が不十分である。
②都市施設
《主な特性・問題点など》
○保原駅は、中心市街地への最寄り駅であり、
町の玄関口の機能を担う。
《地域づくりの課題》
⑥阿武隈急行線の利用促進と町の玄関口、交
○保原駅は駅前に広場、公園が設置されている
が、交通流動や駅の利便性に問題がある。
流と賑わいの中心となる保原駅周辺の再生
を図る必要がある。
○保原駅の駐車・駐輪場が不足している。
《主な特性・問題点など》
《地域づくりの課題》
○陣屋通り沿道には、町役場、中央公民館など
の中枢となる公益的施設が集積している。
⑦本町の都市活動の中心となる行政や文化の
拠点の形成、施設間のネットワーク化を進
○旧町役場周辺は、中心市街地内の新たな公益
的施設としての活用が求められる。
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めていく必要がある。
【保原地域】
7-3-2 保原地域の整備構想
(1)地域づくりの目標
保原地域の地域づくりの目標と具体的な展開の方向性は、次のとおりである。
《地域の将来像》
○伊達郡の都市活動と生活の中心を形成する地域
○町内外の交流と生活の中心拠点となる市街地を形成する地域
目標①
交流と賑わいの中心市街地づくり
《展開の方向性》
◇中心商業地の賑わいの再生と活性化
◇(主)福島保原線沿道、国道 399 号沿道への沿道型商業地の形成
◇保原駅周辺の再生
目標②
雇用の場の基盤づくり
《展開の方向性》
◇保原工業団地の拡大
◇福祉施設の充実
目標③
都市の活力の拠点づくり
《展開の方向性》
◇行政拠点の形成と機能の強化
◇医療福祉機能・機能の強化
◇陣屋通りの魅力の向上
◇旧役場跡地周辺への拠点の形成
目標④
生活・居住の基盤づくり
《展開の方向性》
◇中心市街地、住宅市街地の居住環境の向上
◇新たな住宅地づくりの計画的誘導
◇周辺集落地の居住環境の向上
◇保原駅のパークアンドライド機能の強化
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【保原地域】
(2)整備構想
1)土地利用の方針
a.商業業務
①商業業務ゾーン
○町の中心商業・業務地は、保原駅周辺∼国道 349 号∼陣屋通りなどに囲まれた地区に形成
する。面的な広がりを持つ商業・業務地の形成に向けた市街地の整備や景観形成などの再
生を図る。
②沿道型商業業務ゾーン
○国道 399 号沿道は、陣屋通りを延伸し、既存の陣屋通りと連続する街路景観を備えた沿道
型の商業・業務地を形成する。景観に配慮した沿道土地利用を計画的に誘導する。
○中心商業地から連続する(主)福島保原線の沿道は、町の中心地と福島市の中心地を結ぶ重要
な幹線道路の沿道条件を活かした沿道型の商業・業務地を形成する。中心商業地との経済
バランスに配慮しながら、沿道型商業・業務施設などの出店を計画的に規制誘導する。
b.工業
①工業専用ゾーン
○規模の大きい工業施設が立地する保原工業団地の東側は、工業専用地域としての機能を維
持する。道路等の基盤整備や工業団地の緑化等の環境整備を図り、新たな企業誘致を展開
する。
②工業ゾーン
○工業団地の西側は、比較的小規模な街区を形成するとともに密度の高い道路配置を図り、
家内工業などの住宅併用工業施設が立地できる、密度がやや高い工業地を形成する。
c.住宅
①住宅ゾーン
○内環状線の内側などの既成住宅市街地は、良好な立地条件を活かした生活利便性の高い住
環境の向上を図るため、道路・公園などの都市基盤の整備、改善や土地利用の高度化、建
て替え時における街並み景観形成などの適切な誘導を行う。
○住宅地内の生活道路は、幅員不足や行き止まり道路、見通しの悪い危険箇所などの改良と
通過交通の混入を防止する道路整備を行い、安心して暮らせる住環境を確保していく。
②低層住宅誘導ゾーン
○外環状線の内側に位置する、都市基盤の整備が行われないままに宅地化が進んだ集落地は、
生活の利便性と安全性の向上を図るため、道路・公園・下水道などの都市基盤の整備、改
善を進めるとともに、家屋の密集化を防止する。
○中心市街地の外郭を形成する外環状線沿道周辺に位置する農地や未利用地などは、将来の
住宅地需要に応じて住宅地づくりを誘導する。農業施策等との調整を図りながら、住宅地
づくりに必要な都市基盤の整備を段階的に進める。
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【保原地域】
d.田園・集落
①集落ゾーン
○外環状線の外側に位置する集落地は、水田等の農地と共存する田園地域のゆとりある居住
環境を維持するとともに、必要に応じて道路・公園・下水道などの都市基盤の整備・改善
を図りながら生活水準の向上を目指す。
②農地等保全ゾーン
○外環状線の外側に位置する水田を中心とした農地は、都市的な開発整備を抑制し、良好な
営農環境と自然的な土地利用の保全を基本とする。
2)都市施設の方針
a.交通施設
①幹線軸
○都市及び市街地の骨格を形成するとともに、広域的な都市間や周辺市町を連携する軸とし
て、以下の道路、鉄道を位置づける。
種別
幹線道路
準幹線道路
鉄道
名
称
・国道 349 号
・国道 399 号
・(主)福島保原線
・(県)伊達霊山線〔陣屋通り〕
・内環状線
・(町)106 号線
・中心市街地東西線
・市街地北線
・国見 I.C アクセス道路
・中心市街地シンボルロード
・行政拠点シンボルロード
・(主)浪江国見線
・(県)山口保原線
・(県)保原伊達崎桑折線
・外環状線
・(町)103 号線
・阿武隈急行線
②地域内幹線軸
○幹線道路、準幹線道路と生活道路を結び、地域内の自動車・歩行者の交通を集散させる役
割と主要施設等を結び、地域の生活利便の向上を図る役割を担う道路を位置づける。
③アメニティ軸
○地域内を南北方向に流れる古川、東根川、及び地域の南側を東西方向に流れる東根堰の河
川沿いには、周辺の水辺や自然環境活かした、快適な環境に配慮した空間を持つ歩行者系
の道路を配置する。
○東西方向の都市軸を形成するとともに、町のシンボル的な街路景観の整備が行われている
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【保原地域】
陣屋通りは、歴史文化を感じる市街地内の快適な環境の空間として位置づけ、良好な街路
景観と安全な歩行空間を維持する。
○中心商業地の中心部を通り、保原駅周辺から陣屋通りの間を結ぶ軸は、本町及び伊達郡の
賑わいある中心商業地のシンボル道路として位置づける。安全で安心な買い物の空間、ゆ
とりと魅力あるシンボル的な景観をそなえた歩行空間を形成する。
○大泉駅西側の行政拠点内と保原総合公園内を南北方向に貫き、医療福祉施設を結ぶ軸は、
拠点内の様々な活動の中心となる軸として位置づける。活力と躍動感が溢れるシンボル景
観をそなえた歩行空間を形成する。
○中心商業地の商業空間の軸となる国道 349 号と内環状線の一部には、歩車の分離を図り、
安全で安心して買い物ができる快適な商業地の歩行空間を形成する。
種別
歩行者道路
シンボル軸
ショッピング軸
名
称
・東根川、東根堰沿いの緑道
・陣屋通り
・中心市街地シンボルロード
・行政拠点シンボルロード
・国道 349 号の一部
・内環状線の一部
b.公園緑地
①保原総合公園
○保原総合公園は、本格的なスポーツとレクリエーション活動が行える公園として、公園施
設の機能拡充を図り、本町及び伊達郡の中心となるレクリエーションの拠点を形成する。
②住区基幹公園
○生活に身近な公園は、市街地内において、地域住民が容易に利用できることに配慮し、適
切な公園の配置計画に基づき配置する。
③親水公園
○古川及び東根川沿いには、水辺を活かした親水機能のある公園を配置し、憩いとレクリエ
ーションの空間を形成する。
○古川沿いの桜並木は、周辺の親水公園化を図る。
c.下水道
○公共下水道計画区域は、今後とも公共下水道事業による整備を進める。
○公共下水道計画区域以外の住宅地及び宅地化が見込まれる区域は、宅地化の動向等を考慮
しつつ、全県域下水道化構想に基づき公共下水道計画区域の見直し行う。
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【保原地域】
d.公益施設
①行政サービス施設
○町役場庁舎などの行政施設が集積する大泉駅西側周辺は、行政施設の集積を図り、本町及
び伊達郡の行政の中心となる機能的で利便性の高い行政ゾーンを形成する。
②教育施設
○保原高校、桃陵中学校は既存施設を活用していくことを基本とする。
○保原小学校は、周辺の小学校との配置バランスを勘案し、地域の西側に移転する。
③福祉施設
○本地域の南側、国道 349 号沿い及び東根川沿い周辺は、健康福祉施設や交流を促進する施
設などの集積を図る。既存の民間福祉施設や隣接する保原総合公園との連携が図れる立地
条件や幹線道路沿道の交通条件を活かした複合型の福祉ゾーンを形成する。
④文化・交流施設
○旧役場跡地、中央公民館、体育館が立地する区域は、施設の移転などに伴い区域の再編を
行い、各種の文化活動や生涯学習等の活動を支援する文化ゾーンを形成する。
○国道 349 号沿いには、自動車利用者へのサービス、本町の観光案内・PR、町内外の人々
との交流・コミュニティなどを促進する「道の駅」を配置する。
⑤処理施設
○処理施設は、阿武隈川沿いにごみ処理施設、し尿処理施設を配置する。
表
名称
種別
行政施設
教育施設
医療・福祉施
設
公益施設の配置
既存施設
○町役場
○桃陵中学校
○保原高校
○民間福祉施設
○中央公民館
文化・交流施
設
その他の施設
○ごみ処理施設
○し尿処理施設
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等
新設が考えられる施設
○行政拠点内への新たなサ
ービス施設
○保原小学校の移転
○民間総合病院
○地域福祉施設(子育て支
援、高齢者など)
○行政情報施設
○体育館の移転
○町営プールの移転
○保原総合公園への新たな
健康・スポーツ施設
○道の駅
【保原地域】
3)地域環境形成の方針
①自然景観
○田園地帯に広がる水田と農村集落の田園景観を保全する。
②水辺と緑の景観
○古川、東根川、東根堰の水辺、緑道及び親水公園などを位置づける。水辺の環境を守るた
め、下水道整備などに伴って水質の浄化を図る。河川改修に併せて親水護岸化や緑道の設
置など、景観と環境形成に配慮した整備を進める。
○本地域に拡大整備される保原総合公園の緑を位置づけ、整備に伴って景観形成を図る。
③市街地の景観
○中心商業地は商業地の再編に併せて、魅力ある商業地の景観形成を誘導する。
○行政拠点は、様々な活動の拠点にふさわしい活力と躍動感が溢れる景観形成を誘導する。
○保原駅周辺は、町の玄関口となる交流拠点にふさわしい景観形成を誘導する。併せて、景
観に配慮した建築物である駅舎や市街地の貴重なオープンスペースである駅前広場を有効
活用し、 町の顔
を演出する景観を形成する。
④道路の景観
○陣屋通りの街路景観は維持していくとともに、延伸部については、街路の整備、改修に併
せて既存の陣屋通りと連続性のある景観を形成する。併せて、街路と一体感のある沿道景
観を形成するため、沿道の建築活動等を適切に誘導する。
○中心商業地及び行政拠点のシンボルロードは、道路整備に併せて街路の景観形成を行う。
○国道 349 号、外環状線のショッピングモールは、歩道部の景観と沿道の商店の景観誘導を
併せて行い、歩いて楽しい商店街を形成する。
4)拠点形成の方針
①行政拠点
○大泉駅西側の阿武隈急行線、陣屋通り及び東根川に囲まれた地区は、本町及び伊達郡の行
政の中心拠点を形成することを目指し、施設の集積を図っていく。
②商業・交流拠点
○阿武隈急行線保原駅の北側駅前周辺は、町の玄関口にふさわしい都市景観や商業地の賑わ
いなどを備えた商業と交流の拠点形成を目指した再生を図る。
○地域の南側、国道 349 号と外環状線の交差点付近においては、自動車利用者や広域の人々
の利便に供する沿道サービス機能を有した施設を配置する。
○阿武隈急行線保原駅は、鉄道利用の促進と利便性の向上を図るとともに、交通結節機能の
強化を図るため、高齢者など誰もが利用しやすい駅舎・ホーム・駅前広場などのユニバー
サルデザイン化、バス・タクシーへの乗り換えしやすい駅前広場の再整備、パークアンド
ライド駐車場の拡充などを図る。
③コミュニティ拠点
○町の中心地である七丁目交差点、陣屋通り沿い周辺は、七丁目交差点付近の土地利用の再
編や旧役場跡地の再整備などを図り、町の賑わいや各種情報の受発信の中心を形成する。
ショッピングモール:商店街で車道と歩道を分離するなど、安全、快適に買物が楽しめるように工夫した街路
パークアンドライド:都心部郊外の最寄り駅まで、自宅から自動車を使い、駅に近接した駐車場に駐車(=パーク)
し、公共交通機関(主に鉄道やバス)に乗り換えて(=ライド)
、目的地まで行くシステムをいう。
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【保原地域】
7-3-3 保原地域の構想図
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