平成27年度の農地中間管理事業の活動方針 平成26年度は、事業の周知徹底を図るため、市町村等に対する各種会議の 開催、農業者に対する研修会等を行ってきた。 しかしながら、事業への理解が不十分で、事業の浸透については課題が残った。 県公社として、事業を積極的に推進し、担い手等に対して農用地を面的に集積 させ、効率的かつ安定的な農業経営体を育成し、併せて農地の遊休・荒廃化の 進展するおそれのある地域にあっては、これを未然に防止するためにこれらの 経営体への集積を図る等により農業構造の改善に貢献しなければならない責務 を負っている。 このような中で、平成27年度、当公社はさらなる流動化を図っていくため、人・ 農地プランに位置づけられた担い手を中心として集中的に、効果的に事業を実施 することとする。 このことにより、県、市町村、関係機関、円滑化団体間との濃密な連携体制を 確立し、農地中間管理機構としての存在意義を高めていくこととする。 そこで、平成27年度は、前述した課題も含め以下を重点課題として掲げ、これ に対応した推進指針をもって積極的に取り組むものとする。 (1) 重点課題 ① 市町村等の関係機関、農業者に対する事業趣旨の浸透 ② 県、市町村等との連携強化 ③ 事業未利用市町村の解消 ④ 重点実施地区に対する事業推進 (2) 推進指針 ① 積極的な広報活動等の推進 → ◇ 個別相談会、PR用リ-フレット、ちらしの作成・配布、関係機関等の 広報誌への掲載、TV、新聞等による不特定多数の者への宣伝 ◇ 農業者(認定農業者、認定新規就農者及び農業生産法人を中心とした) への直接アタック ◇ 農業者に対しての個別相談の強化を図り、適切なアドバイスを行う。 ◇ 農業委員、JA(各地区)、農業生産法人、新規就農者との意見交換の実施 ② 県、市町村、JA(各地区)、基盤整備担当部署等との連携強化 → ◇ 県段階:農業経営課、農村整備課、農地整備課、県普及部、県土整備事務所、 農業会議、JAしまね 市町村段階:市町村、農業委員会、円滑化団体、支援センター(出雲市、大田市、 浜田市、益田市、津和野町) 各市町村段階協議会:地域再生協議会(担い手部会、農地利活用部会)、 農業者関係:法人協会、認定農業者協議会、JA青年協議会、ほ場整備推進協議会 上記機関等と連携を強化し、出し手、受け手情報、農地情報、新規参入情報 及び要望等の把握を行い、事業活用に向けて協議・調整を図る。 ◇ 県農業経営課に設置される企業参入促進スタッフと情報共有を行い、希望農地 についての把握、出し手農地とのマッチングについて市町村等と調整を図る。 ◇ 基盤整備実施予定地区において事業活用に向けての調整を図る。 (3) 本年度の取組み 項 目 前年度の内容 前年度から の継続・追 加・変更別 H27取組内容 1 事業推進体制 (1)体制 正規職員専務を含む3名、嘱託職員3名、事務補助員2名 追加 正規職員1名、嘱託職員(現地推進員)8名を増員し、 駐在員2名 体制を強化することで以下の業務を行う。 (2)内容 追加 事業推進、事業内容に係る市町村等に対する指 正規 導・助言、委託先への指導、各種事務手続き、県 関係機関等との事業に係る連携、調整 嘱託 ・農業委員会、土地改良区等からの農地流動化情報の 把握及び検証 ・市町村段階の農地担当部局に対する事業に係る研修 会及び個別相談 ・集落座談会、認定農業者協議会、法人協議会等地域 段階で開催される会議に参画し、事業の推進 ・業務委託先に対する個別指導 台帳作成、応募者集計、借入・貸付関係書類 チェック、農地流動化関連情報収集 臨時 台帳入力、借入・貸付関係書類チェック ・農業委員、円滑化事業推進員等とタイアップしての出 し手の農地情報把握、土地利用調整への参画及び遊 休地解消に向けた取組みへの参画 駐在 地区指定している重点地区における事業推進 ・法人化する集落営農組織に対する農地権利移動に係 る相談会の実施 ・未利用市町村に対して、農地流動化に関する状況、事 業実施上の課題について意見交換を行い、各対象市町 村に適した事業展開を図っていく 2 事業委託 契約締結状況 委託内容 全市町村で契約済み 17市町村、5公社、2JA ・出し手、受け手との相談(機構保有期間中の相 談等も含む) 変更 16市町村、5公社、2JA、1地域再生協議会 継続 継続して実施 継続 継続して実施 ・出し手の候補者の情報整理 ・公募による借受希望者との協議及び調整 ・利用権設定に係る出し手、受け手との協議及び 調整 ・対象地の位置、権利関係の確認及び現地確認 ・貸借に関する契約締結に係る関係書類の作成 ・基盤法に基づく農用地利用集積案の作成 ・保有農地の管理に係る候補者の情報収集及び 選定 ・貸付後の農用地等の利用に関する状況の把握 並びに農用地等の適正利用に関する確認 3 市町村の協力体制 ・総合窓口としての対応 ほ場整備実施水田区域に対する推進と国営横田・ 地目別推進状況 益田地区、中海干拓地区の畑作地区に対する推 追加 進を行った。 5 関係機構との連携 ●県関係機関等との連携 追加 ・年3回程度の県関係機関等連絡会の開催により、 情報の共有化を図った。 構成員:地域センター、県関係機関(農村整備、 農地整備、農経)、JA島根、農業会議 ・土地改良連合会とほ場整備実施地区内におけ る農地権利移動関係の情報共有及び検討会を 行った。 ●市町村段階関係機関との連携 ・年3回程度の連絡会議により、事業説明等の実施 により事業の周知徹底を図った。 参集範囲:市町村、農業委員会、円滑化団体等 ・農業委員会との連結により、農業委員会に対す る事業の研修会及び個別相談会を行った。 ・JAとの連携により、認定農業者協議会及び法人 協会の会員に対しての事業の研修会及び個別 相談会を行った。 6 農地の出し手・受け手の掘り起こし 農業委員会、ほ場整備関連部署、担い手確保担 継続 当部署からの農地と人の情報収集を行った。 7 重点実施地区の取組推進 集落営農組織の法人化案件と、国営横田・益田、 中海干拓地区については、市町村、関係機関との 追加 情報共有を図って事業推進を適宜行った。 県段階の基盤整備担当部署(県農村整備課、県 8 基盤整備事業との連携 農地整備課、土地改良連合会)との情報収集を 行った。 4 ・借受希望者(応募者)、新規就農者のニーズ把握を行う。 ・重点地域及び重点モデル地区に対する事業推進及び 相談窓口の設置を行う。 ・農業委員、JA(各地区)、農業生産法人、新規就農者と の意見交換を行う。 継続して実施 ・農地耕作条件改善事業の実施地区に対しての中間管 理事業活用に向けた誘導を図る。 ・県段階基盤整備担当部署(県農村整備課、県農地整 備課、土地改良連合会)と連携し、市町村、土地改良 区に対する事業説明会の実施を行う。 ・連携モデル地区(安来市能義地区、松江市新庄地区 雲南市三代地区及び大吉田地区、大田市野城・波根 及び福光地区、津和野町堤田及び中山・長福地区、 吉賀町真田及び立河内地区)において、整備主体と 連携し、整備事業参加者への事業周知の徹底を図る。
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