「軽米町人口ビジョン・総合戦略」策定方針 平成 27 年6月 12 日 1. 策定の背景と趣旨 わが国の急速な少子化・高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとと もに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、 将来にわたって活力ある地域社会を維持していくことを目的に、平成 26 年 12 月に「まち・ ひと・しごと創生法」が制定されました。 少子化・高齢化の進展と人口減少は、本町においても深刻な問題です。特に、本町では町 内に大学等の高等教育機関がないことと、就職先が限られていることなどから、次代を担う べき 20 歳代前後の若者の町外への流出が多いことは大きな問題です。若年世代を町内に定 着させ、若年層の人口減少に歯止めをかけることは、喫緊の課題となっています。これらを 含め、本町が抱える地域課題の総合的な解決をはかり、「住み続けたい」と思える、魅力あ ふれる町づくりを実現することが必要です。 そこで、まち・ひと・しごと創生法に基づき、国及び岩手県が策定するまち・ひと・しご と創生総合戦略を勘案しながら、本町の実情を踏まえ、人口、経済、地域 社会の課題に一体 的に取り組むため、「軽米町人口ビジョン・総合戦略」を策定します。 2. 策定内容及び目標年次 2.1 人口ビジョン 本町の人口の現状や動向、その要因を分析するとともに、様々な仮定の下で将来人口推計 を行うことで今後の課題を把握し、今後予想される人口の変化が本町の将来にどのような影 響を及ぼすかを分析・考察したうえで、国の長期ビジョンの期間(平成 72(2060)年)を 目安として策定します。 2.2 総合戦略 国のまち・ひと・しごと創生の動きに的確に対応し、人口減少克服に向けた対策をより充 実・強化するために、「まち・ひと・しごと創生法」第 10 条の規定に基づき、まち・ひと・ しごと創生に関する基本目標及びその達成に向けて取り組むべき施策の基本的方向、具体的 施策、重要業績評価指標(KPI)を定めます。策定に当たっては、国及び県の「総合戦略」 及び上記「人口ビジョン」を勘案したうえで、本町の実情に即した計画として策定します。 目標年次は平成 31(2019)年度とし、計画期間は平成 27(2015)年度から平成 31(2019) 年度までの5か年とします。 1 人口ビジョンの構成 目標年次:平成 72(2060)年 ①人口の現状分析 総合戦略策定委員会 ア 人口動向分析 ・総人口の推移と将来推計 ・年齢3区分別人口の推移と将来推計 第1回で提示 ・出生数、死亡数、転入数及び転出数の推移 ・自然増減、社会増減の影響 ・地域間の人口移動の状況 等 イ 将来人口の推計と分析 ウ 人口の変化が地域の将来に与える影響の分析・考察 ・地域の産業における人材(人手)の過不足状況 ・公共施設の維持管理、更新等への影響 ・地方公共団体の財政状況への影響 等 ②人口の将来展望 ア 将来展望に必要な調査分析 ・住民の結婚、出産、子育てに関する意識や希望状況 第2回で提示 ・地方移住の現状や希望状況 ・地元就職率の動向や進路希望状況 等 イ 目指すべき将来の方向 ウ 人口の将来展望 ・2020 年、2030 年、2040 年、2050 年、2060 年の展望 総合戦略の構成 目標年次:平成 31(2019)年度 総合戦略策定委員会 ①基本目標 (例)国の総合戦略が定める政策分野 ・地方における安定した雇用を創出する 第2回で案提示・決定 ・地方への新しい人の流れをつくる ・若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる ・時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守る ②講ずべき施策に関する基本的方向 第2回で案提示・検討 ③具体的な施策と客観的な指標 ・施策ごとに客観的な重要業績評価指標(KPI)を設定 ④客観的な効果検証の実施 2 第3回で決定 3. 重点検討項目(案) 3.1 「しごと」の好循環づくり 政策目標※:安定した雇用を創出する 【重点化を図る取組の例】 ・農林商工業の振興 ・6 次産業化の推進(軽米ブランドの創出) ・再生可能エネルギー事業の推進 ・・・ 3.2 「ひと」の好循環づくり 政策目標※:地方への新しい人の流れをつくる 【重点化を図る取組の例】 ・首都圏との交流事業の推進 ・移住者受入態勢の整備と情報発信 ・空き家対策の推進 ・・・ 政策目標※:若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる 【重点化を図る取組の例】 ・子育て支援の充実 ・教育の充実 ・若者交流の支援 ・・・ 3.3 好循環を支える町の活性化 政策目標※:時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と 地域を連携する 【重点化を図る取組の例】 ・にぎわいのある中心市街地の再生 ・地域コミュニティの活性化 ・地域交通の活性化 ・安心して暮らせるまちづくり ・・・ ※政策目標は、現時点では国の総合戦略に定められたものに準拠しています。 今後の検討により、町独自の目標を設定する予定です。 3 4. 策定に係る基本的な考え方 4.1 「新軽米町総合発展計画 2011-2020」との整合性に配慮する 「人口ビジョン」及び「総合戦略」は、まち・ひと・しごと創生に関する本町の目標や施 策の基本的な方向、また、施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項を定めるも のです。 現在、本町では平成 23 年度にスタートし、平成 32 年度を目標年次とする「新軽米町総合 発展計画」(以下、総合計画)の期間中であることから、「総合計画」に準じる分野横断的 な下位計画と位置付け、「総合計画」に盛り込まれている施策・事業を「総合戦略」にもよ り具体的に反映させるなど、相互の整合性をはかります。 4.2 多様な主体との協働の推進 まち・ひと・しごと創生を効果的・効率的に推進していくために、町民をはじめ、産業界・ 行政機関・教育機関・金融機関・労働団体・メディア(産官学金労言)等で構成する「軽米 町総合戦略策定委員会」において、方向性や具体的な内容について審議・検討するとともに、 町民アンケート調査やパブリックコメント等の実施により、広く意見を取り入れ、町民と行 政の協働による総合戦略づくりを推進します。 4.3 成果指標と効果検証の導入 「総合戦略」では、戦略に盛り込む政策分野ごとに基本目標を設定するとともに、具体的 な施策については、客観的な重要業績評価指標(KPI)を設定します。 また、計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・改善(Action)というPDCAサイ クルを確立し、効果的な戦略を策定し着実に実施するとともに、実施した施策・事業の効果 を検証し、必要に応じて見直すこととします。 4 5. 「総合戦略」の仕上がりイメージ 今回策定する「総合戦略」の仕上がりイメージは、次のようなものを想定しています。 (記載内容は一例であり、実際の施策・事業内容とは異なります) 戦略3:若者や子どもが育つ地域の創造 (1)基本目標 若い世代が暮らし続けることのできる地域へ 健全な子どもの成長の支援 数値目標 基準値 目標値(H31 年度) 合計特殊出生率 1.65(H24) ○○ 子育てしやすいまちと感じる人の割合 ○○%(H○) ○○% 卒業後も町へ残ることを希望する高校 生の割合 ○○%(H○) ○○% (2)講ずべき施策に関する基本方向 ①出産・子育てしやすい環境の実現 … ②多様なニーズに応えた子育て支援体制と子どもの健やかな成長の実現 … ③教育再生による確かな成長の支援 … (3)具体的な施策・施策ごとの重要業績評価指標 ■施策①出産・子育ての負担軽減 数値目標 基準値 目標値(H31 年度) 妊婦基本健診受診率 ○○%(H○) ○○% 乳幼児健診平均受診率 ○○%(H○) ○○% 子育て支援センター登録者数 ○○人(H○) ○○人 ア 子どもを産み育てるサポート体制の充実 … … イ 子育て世代への経済的支援 … … 5 6. 検討組織 総合戦略の策定にあたり、内容の検討を行うために設置する検討組織を設置します。検討 組織は、次の3つを予定しています。 ①軽米町総合戦略策定委員会 ②軽米町総合戦略連絡会議 ③百人委員会 なお、これらの検討組織のほか、「総合戦略」については町議会においても内容の審議を 行います。 6.1 軽米町総合戦略策定委員会 関係機関、団体、町民の代表者、学識経験者等で構成する検討組織です。 各回の開催日及び検討内容の案は下表のとおりです。なお、検討の進展状況によっては、 回数及び開催日が変更される場合があります。 表 軽米町総合戦略策定委員会の検討内容(案) 回次(開催日) 主な議題 事務局事前作業 ・委員委嘱 ・委員長・副委員長選出 ・人口ビジョン及び総合戦略説明 第1回 ・策定プロセス説明 (6月 12 日(金)) ・アンケート項目説明 ・軽米町の現況及び抱える課題 (委員意見聴取) ・委員人選 ・人口の将来推計 ・総合計画等関連計画、町の施 策・事業の状況整理 ・アンケート調査準備(調査票作 成、標本抽出等) ・人口ビジョン・総合戦略骨子案 第2回 の提示と検討 (7月 31 日(金)) ・アンケート結果報告 ・人口ビジョン案策定 ・総合戦略の「基本的な考え方」 及び「具体的な取り組み」の検 討 第3回 (9月2日(水)) ・人口ビジョン・総合戦略案の提 示と検討 ・アンケート結果、委員会で出さ れた意見等を戦略へ反映。 ・総合戦略案策定 第4回 (10 月 21 日 (水) ) ・人口ビジョン・総合戦略最終案 の決定 ・次年度以降取り組むべき項目に ついての検討 ・人口ビジョン・総合戦略の確定 ・修正事項等の反映 第5回 (2月 23 日(火)) 6 6.2 軽米町総合戦略連絡会議 総合戦略についての町役場庁内の検討組織です。課長等を中心に構成します。 6.3 百人委員会 町民と行政がそれぞれ担うべき役割を分担しながら、具体的な協働のまちづくりを実現し ていくたの町民の創意と工夫を集約する場として、今後設置を予定しています。 主要な検討テーマごとに分科会を設ける予定です。 7. 策定支援機関等 「軽米町人口ビジョン・総合戦略」の策定にあたっては、岩手県立大学地域連携室のご協 力により、専門的・学術的見地からの助言等をいただきます。 また、実作業に係る業務は、民間コンサルタントにその一部を委託して実施します。 8. 策定スケジュール 次のページを参照してください。 7 図 4月 検討組織 総合戦略連絡会議 (庁内) 総合戦略策定委員会 (産官学金労言+町民) 5月 6月 策定スケジュール 平成27年 8月 7月 10月 11月 12月 1月 平成28年 2月 ● ● ● ● ● ● ● 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 ● ● ● ● ● 第1回 (6/12) 第2回 (7/31) 第3回 (9/2) 第4回 (10/21) 第5回 (2/23) 3月 ● 百人委員会 町議会 9月 開催? ● ● ● ● 6月議会 9月議会 12月議会 3月議会 事務局作業 人口ビジョン とりまとめ 現況把握・将来推計 将来展望分析 施策・事業整理 総合戦略 町民アンケート調査 各課調整 基本方針・施策内容検討 調査設計・調査票作成 配布・回収・集計・とりまとめ 8 とりまとめ 案修正・原稿作成 ● ● 案公表 公表
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