平成 27 年9月号 啓林館対応

平成 27 年9月号
啓林館対応
☆日々の授業の中で,基礎的基本的な知識技能の定着を図るとともに,単元末・学期末・年度末の問題,及び
教科書巻末の問題(3年以上)で知識技能を活用する能力・態度を伸ばしましょう。
学年
1年
単
元
⑧
ポ
イ
ン
ト
・10 集まるとかたまりにして,「はこのへや」(十の位)におく。
20まで
→数をつくるときのきまり
のかず
かたまりのへや
ばらのへや
十のくらい
一のくらい
1
1
十進位取り記数法
・(教師が知らせること)
「10(じゅう)と1(いち)で,これからは
11(じゅういち)といいましょう。」
・(子どもに気付いてほしいこと)
10 のかたまりとばら 10 このときは,
10 のかたまりが2つになる。
・p.64③,p.65③の図が大切である。
同じ位でブロックの操作と補助計算がつながるようにする。
→
12
10 2
+4
→
6
15
10 5
-3
2
・
・この学習から繰り上がり繰り下がりのある学習に発展する。
よみとる
さんすう
(1)
・ 問題文の意味を読み取り,必要な情報を選び,図や線を用いて解決できるようにする。
新学習指導要領で重視される活用力を高める単元である。
⑨とけい
・長い針と短い針を区別して,何時,何時半までの時刻が読めるようにする。
(1)
⑩
・直接比較→間接比較→任意単位の順に必要感をもって長さを比較する。
おおきさ
(間接比較)直接比較ができない場面を扱う。
く ら べ
☆机(本)のたてと横の長さを,テープの長さで比べる。
(1)
(任意単位)間接比較ができにくい場面(間接比較で用いたテープ等を使わない)を扱う。
☆机(本)のたてと横の長さを,鉛筆の本数で比べる。
・かさ比べについても,長さ比べと同様に扱う。
2年
⑦
・十の位の数が 10 を超えた場合の繰り上がり方や数の記入の仕方を
①54
たし算と し合わせることで,一の位が繰り上がるときと同じように十が
10 集まれば一つ上(左)
+ 72
ひき算の
の位に繰り上がることに気づくようにする。(類推して数の範囲を
126
ひっ算(2)
拡張している。)
・p.101⑦のように 10 の位が 0 になっている 3 桁の計算は難しいので,丁寧に操作と補助
計算をつなげて,計算の仕方が説明できるようにする。
百の位
十の位
一の位
100
百の位
十の位
一の位
百の位
十の位
一の位
100
1
103
― 67
103
― 67
9 1
103
― 67
・3位数を含む計算も2位数までの計算と同様に処理できるようにする。
・問題文を読んで数量関係を図示して説明したり,逆に図から問題文を作ったりすること
ができるようにする。(p.104,105)
◎ふえたり ・いくつかの数をまとめるなどの算数的活動を通して,計算が能率的にできることに気付
へったり
3年
⑦時間と
き,計算の性質について関心・意欲を高めることができるようにする。
・秒という単位が用いられる算数的活動を工夫することで,1分間=60 秒が分かり,これ
長さ
を用いることができるようにする。
・下の図のように,順序よく「10 時」「15 分」
「10 分」の部分を自分でかいて,合わせた
時間や何分後(前)の時刻を求め,説明ができるようにする。
(例)問題「9時 45 分の 25 分後は,何時何分でしょう。」
①9時45分と25分後を図に表す
9:45
?
②10 時までの時間を求める(15分)
9:45
10:00
15分
25 分
?
③残り時間(10分)のから時刻を求める
9:45
10:00
15分
25 分
10:10
10分
25 分
ただし,10 時 30 分から 12 時 30 分までのように分の時刻が同じ場合の計算は,時間の
数の違いに着目して,12−10=2と考えることも認めるようにする。
・待ち合わせの時刻を決める等の算数的活動を工夫する。
・2年生で学習する 24 時間表記は実生活でもよく目にするので定着していないようであ
ればおさえておく。
・1km の長さの量感を育てにくい。→〈対策例〉学区地図で,1km に相当するものさしを
2
校門から自由にあててみる。通学等で歩数などを計ってみる。→4 年生で 1km の量感を
育てるのに役立つ。
⑧
・あまりの式を下に書かせると分かりやすい。
13
÷
あまりの
この補助計算をしておくと,わられる数,わる
-12
ある
数,商,余りの関係が理解しやすくなる。4年
1
わり算
のわり算の筆算に発展するので,十分習熟を図っておくこと。
3
=
4あまり1
・23÷5=4…3について,5×4+3=23 のように答えの確かめができるようにする。
その際,23÷5=3…8のままで確かめに入る間違いが見かけられる,23÷5=4…3
のようにあまりがわる数よりも小さくなってから答えの確かめをすること。
・p.108①②では,長いすにすわったりドッジボールを運んだりする算数的活動を工夫す
ることにより,(商)+1が答えになることが理解できるようにする。
4年
⑦
式と計算
の順じょ
・12+24÷4のように(
)の無い計算の方が間違えやすい。かけ算やわり算は,たし算やひ
き算より先に計算することをていねいに指導する。
・p.94 では,算数的活動を通して,順にひいてもまとめてひいても答えが同じになることや
(
)を使って一つの式にまとめられることが分かるようにする。
・p.95 では,2+3=5 65÷5=15 → 65÷(2+3)=15 のように,2つ以上の式をまとめる
ときには,計算のきまりを使うことが理解できるようにする。
・p.99 で計算のきまりが理解できるにとどまらず,p.100,101 で計算のきまりを自ら活用できる
ようにする。
・分配法則は,5年の三角形,台形の求積に役立つ。
・計算の工夫のすばらしさ(算数のよさ)が経験できるように数字を工夫する。
(例) 45 + 92 + 8
= 145
⑧
2けたで
・束の大きさを変えれば,九九を使って処理できるという考えが,筆算のもとになってい
る。
わるわり ・2けたでわる計算は,今までの四則計算を統合する必要がある小学校で最も難しい計算
算の筆算
である。九九・ひき算・3年のあまりのあるわり算・商の見当をつける計算・商の修正
等をしっかり復習しておくこと。
(例)「322÷14」
見当①300÷10=30
3
14)322
42
(商の修正)
2
14)322
28
42
見当②40÷10=4
24
14)322
28
42
56
(商の修正)
5年
⑦整数
23
14)322
28
42
42
0
・数を2つの仲間に分ける算数的活動を工夫する中で,偶数奇数に気付くようにする。
・偶数奇数の和差を考えることで,数についての関心が高まるようにする。
・倍数・約数の学習が楽しくなる算数的活動を工夫する。
(例)2拍子と3拍子のリズム打ちをします。同時に音が出るのはいつでしょう。
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬
2拍子
・♪・♪・♪・♪・♪・♪・
3拍子
・・♪・・♪・・♪・・♪・
・最小公倍数を素早く見つけることができるようにしておく。通分で役立つ。
⑧
分数(1)
・ p.107 では,分数が整数と同じように単位のいくつ分として表されている。このことを,
分数を複数のしかたで表示する算数的活動(分数の大きさを線分図で表す等)によって
理解できるようにする。
・ p.107 では,形式的な操作によるのではなく,数直線上での位置を表すなどの算数的活
動によって単位分数の大きさと個数の関係が理解できるようにする。
・ p.108 では,数直線上で等しい分数を見つけたり,かいたりするだけでなく,単位分数
が半分になれば,個数が2倍になるなどの説明ができるようにする。
・ p.109〜111 では,等しい分数の作り方をもとに通分や約分のしかたが説明できるよう
にするとともに,異分母分数を同分母分数に直すよさが分かるようにする。
・ p.112〜113 では,通分の考えを導入することによって同分母分数から異分母分数の計
算(+,−)までできるようにする。
(計算の範囲を拡げる)
・ p.114 では,帯分数を整数部分と分数に分けて計算する方法と,帯分数を仮分数に直し
て計算する方法と2通りで計算できるようにする。
6年
⑦図形の
・拡大図・縮図は形を変えないで大きさを変えるという意味である。
拡大と
・縮図の利用→ (例)国旗掲揚台や地域の文化的な
建造物等の高さ(実際に測定し
縮小
てよさが実感できるようにする。)
・四角形の拡大図・縮図→2つの三角形に分割して
拡大・縮小したと見ることもできる。
⑧速さ
・下のような手順で丁寧に指導する。
①単元導入(p.118,119)では,第5学年で学習した単位量あたりの考え方を想起し,
1mあたりにかかる時間,1秒あたりに進む道のりの2種類の比べ方があることを理
解できるようにする。
②その後,単位時間あたりに進む道のりで,時速・分速・秒速について理解できるよう
にする。(p.120)
③目的に応じて速さ・道のり・時間を比べることができるようにする。(p.121,122)
〈お知らせとお願い〉
○毎月の「算数授業のポイント」や「教育情報コーナー」の HP をご覧ください。
(http://www.seidensha-ltd.co.jp/~seiden/)