「台湾縦断3泊4日の旅(8月8日~8月11日)」その3 №44 鴛 海 拓 也 8月10日(日曜日) ランクアップしたホテルは快適で、外には道路に挟まれて木々の植えられた公園が数百メートルと続 いている。朝食後に家内とウォーキングを兼ねた散策。公園内では気功や太極扇(扇を使った太極拳) の団体が朝早くから活動している。面白いお店や看板を見つけたり、毛糸で包まれた木々があったりと 楽しい時間を過ごす。朝一で訪れたのは高さ30mもある金色の布袋様がある「宝覚寺」 。丁度、台湾で の供養の日らしく大勢の現地の方たちでごった返していた。残念ながら布袋様の中を見学する時間はな かった。その後、台湾(台中)のリゾート地の「日月潭(池)」に向かう。行く途中にバナナ園があった りと亜熱帯を演出する光景を車中から伺う。広大な「日月潭」には「文武廟」と呼ばれる大きな寺院が あり、鮮やかな朱色で塗られた建物や細かな描写のある石のレリーフなど、あっと言う間に時間が過ぎ る。昼食は「台湾料理」に舌鼓を打つ。食後は台北を目指して北上。 「忠烈祠」では15分で行なわれる 衛兵の交代式を見る。入口に立っている衛兵は微動だにせず立ったまま1時間を過ごして、この交代式 で休息を取るらしい。そばには汗を拭ったりするサポートが立っているが、その青年の顎にもしっかり とヘルメットの顎紐の跡が残っていた。同じ衛兵(陸軍)の仲間なのだろう。蒋介石を祭る「国立中正 記念堂」でも衛兵の交代式が見られたが、軍服の色が異なりこちらは海軍担当だと言っていた。堂内に は蒋介石が乗っていた防弾ガラスを装備したキャデラックや、マッカーサー元帥とのツーショット写真 や日本の歴代首相(佐藤栄作や吉田茂)との写真も飾られていた。今夜の宿泊先は以前、台湾の迎賓館 として使われていた有名な「圓山大飯店(まるやまだいはんてん)」で一旦荷物を部屋まで運んでチェッ クイン。夕食はスパイスの効いた「四川料理」を頂く。台湾では、色々な中華料理が存在していて嬉し い。食後は、 「台北101タワー」を訪れる。団体予約しているとの事であったが、超人気スポットだけ にエレベーターに乗るのに1時間ほど待たされる。このエレベーターは「ギネス世界記録+世界最速エ レベーター」の表示があり、日本製だと聞いている。速度は1,010m/分で、何と1階~89階を 39秒で登る。また、タワーの高さも2004年時には世界一で509.2m、101階である。これ も日本の「熊谷組」の建設だと言う。台湾には親日家が多いと聞いている。 (公園内で「太極扇」を楽しむグループ) (何故か知らないが、ニットで飾られた「街路樹」 ) (「一緒にピクニックをしましょう!」なのだろうが、なぜかお相撲さん?) (「宝覚寺」にある高さ30mの「布袋様」 ) 「文武廟」 (文学の神である文神「文昌帝君」 と三国志の英雄で関羽として知られている武神「関聖帝君」が祀られています。) (境内に飾られた石彫りの龍。すごく迫力がある) ( 「忠烈祠」での衛兵交代式。一見の価値あり) (「蒋介石」の像。気付かなかったが、手前の衛兵は本物でした。米国の「リンカーン像」を模したとか) (「台北101」のタワーと、そこから見える夜景=下図) 「台湾縦断3泊4日の旅(8月8日~8月11日)」その4 №44 鴛 8月11日(月曜日) 海 拓 也 昨夜、宿泊した「圓山大飯店(まるやまだいはんてん)」は執務用の机もある広々とした部屋だった。 机にはUSBの充電用のタップがあったりと超豪華であった。早起きしてホテル内の散策をする。いた る所に装飾品が飾られている。今日は最終日。3時間の見学時間がある「故宮博物院(こきゅうはくぶ ついん) 」が楽しみである。1911年に「清王朝」が滅亡後、 「中華民国」が成立した際に、歴代の皇 帝たちが収集した中華の歴史や文化を象徴する最高級の品々は中国の首都、北京にある「紫禁城(しき んじょう)」内に創設された「故宮博物館」にて公開された。1931年、「満州事変」が勃発して日本 軍の北京付近までの侵攻に伴って、その文化財は「蒋介石(国民政府) 」により上海に避難。1937年、 日本と中国の全面戦争により南京に移送。1945年に日中戦争は終結。その後は「蒋介石」率いる国 民政府と、 「毛沢東」率いる共産党の内戦が始まる。危機感を募らせた蒋介石たちは文化財の中の名品だ け(約3分の1)を国民政府の新たな拠点となる「台湾」に運ぶ事となった。ここに保存されている約 70万点の国宝は戦火を逃れ、常時約7千点の展示があって、3~6カ月置きに入れ替えられている。 全てを見るには10年以上かかると言われている。 「故宮博物院」に到着すると現地ガイドの声が届く「無 線装置」が渡される。院内をスムーズに移動しながら説明を聞く為である。有名な「肉型石」や「翠玉 白菜」を始め、数々の名品(絵画、書、陶磁器など)を鑑賞する。院内は広くて多くの客でごった返し ている。家内と「掛け軸」の前で感動している間に、置いてきぼりになる。無線は届かなくなっている。 集合場所は聞いていたが、必死で一行を探す。ある展示室近くで切れ切れに無線に声が聞こえる。後は 無線の状況が良くなる方向へ行けばたどり着くはずである。ようやく合流出来た。土産店にも多くのレ プリカが販売されており、おもわず迷ってしまう。気に行った書籍もあったが、荷物になるので帰国し てネット購入を試みたがヒットしなかった。残念だ。後日談だが、11月16日に「九州国立博物館」 にて開催された「故宮博物院」展示会にて似た書籍を見つける事が出来た。 最後の晩餐ならぬ昼食は「点心料理」だ。有名店らしく多くの予約客で埋まっている。初めて食べた 「小龍包」はすごく美味しかった。私は今まで味わった事がない。ツアーのお店では唯一、冷たいビー ルが用意されてあり(団体客には最初からビールが用意されてあるので温まっている)旅行を締めくく った。皆さん、手頃な海外旅行なので是非訪れてみて下さいね。お勧めですよ。 (豪華客室の執務用の机でナイトキャップを楽しむ) (広々とした「圓山大飯店」のエントランスホール) (朝食を頂いたホテル内のレストラン。テーブルの爪楊枝までが、きちんと整列して置かれている) (室内撮影禁止の「故宮博物院」の外観) (「肉型石」玉材をあたかも肉塊の様に彫刻した名品。色は自然のまま) (「翠玉白菜」中央のキリギリスは子だくさんで、子孫繁栄を表す) (「翠玉白菜」の全体像。これも自然の色合いをそのまま利用) (最後の昼食。有名店の「点心料理」で左上部が「小龍包」 。中の肉汁はたまりません) (最終日に宿泊した「圓山大飯店」の裏から見た様子。ランドマークにもなっているほど目立つ)
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