進路だより はじめの一歩 新潟県立小出特別支援学校進路指導部 N O .7 1( 平 成 28年 3月 18日 ) ご卒業おめでとうございます 学校生活から社会生活へ 旅立ちの日に… ♪君がいたからがんばれた~支え合うこと分かち合うこと~♪あふれるほどの愛をくれ た~あなたにありがとう~♪教室から「変わらないもの」の歌が聞こえてきます。 中学部へ、高等部へ、そして社会人になるという現実が一歩一歩近づいてきました。卒 業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。 今回の進路だよりでは、卒業生の保護者の皆様から卒業にあたり、進路に関して書い ていただいたものを紹介します。特別支援学校に通って学んだことや思うこと、社会参 加 に つ い て 思 う こ と 、 夢 や 希 望 、 地 域 で 暮 ら す こ と へ の 思 い ・・・な ど 様 々 な 思 い が 伝 わ っ てきます。 私 は 進 路 指 導 の 仕 事 を し て い て 、 ふ と 「 卒 業 生 は 幸 せ に 暮 ら し て る か な ・・・」 と 思 い を 馳せることがあります。あの時の進路面談の内容、進路選択は適切であったか?引き継 ぎ、移行支援は適切に行えたか?などとふり返ります。卒業生が笑顔で幸せな様子だと と て も 嬉 し く 思 い ま す 。 日 々 の 活 動 を は じ め 、 や い ろ ジ ョ ブ (職 場 体 験 ・ 工 場 見 学 )や 現 場実習はすべて将来の自立と社会参加を目指して取り組んでいるもので、幸せな生活に つながるものだと思います。 家庭でも学校でも実習先であっても、子供たちにとって大人はみんな教育者であり、 どこでも学びの場になることで、一つ一つの経験が成長につながるものと考えます。こ れからも、特別支援学校に通う子供たちのことをたくさんの人に知ってもらいたい、関 わり合ってもらいたい、この子たちの生活を一緒に考える支援者、応 援者を増やしていきたい!という願いを込めて、一緒に取り組んでい きましょう。どうぞよろしくお願いします。 ( お 寄 せ い た だ い た 原 稿 の み 、 掲 載 さ せ て い た だ き ま す 。) ~ 卒業生保護者より ~ 【小学部】 ☆ 早 い も の で 、 4 月 か ら は 息 子 も 中 学 部 。 初 め て 特 別 支 援 学 校 に 来 た 頃 は 、 「う ち の 子 に 何 が で き る の か ? 」「 支 援 学 校 っ て 何 ? 」 「特 別 支 援 っ て 何 ? 」 と 何 度 も 専 門 家 か ら 聞いているにもかかわらず、気持ちはどこか冷めていました。しかし、学校の先生方は その子の特性を踏まえ、毎日、根気強く子供と関わってくれました。毎日の積み重ねが -1- 大事だと思いまいした。何か一つでもできるようになると嬉し くて、子供には達成感を味わって欲しいと思うようになりまし た 。つ い 欲 張 っ て 、親 の“ も の さ し ”で 見 て し ま い が ち で す が 、 これからも体験を重ね、わが子の進路を一緒に探していきたい です。 ☆ 特別支援学校に、息子が入学して思ったことは、支援の体制 が整っているということでした。息子には重度の障害があり 医療的ケアも必要でしたが、担任の先生が一人付いてくれて、看護師さんも付き添って ケアをしてくれる、手厚い体制でした。身体の弱い息子が毎日学校へ通えるのも、体調 について丁寧に配慮していただいたことと、手厚い体制のおかげだと感謝しています。 これからも元気に成長し、いろいろな活動を経験して欲しいと思います。その中で思 うことは、公共の交通機関が車椅子でも利用しやすくなって欲しいということです。も う一つは、今、学校の校外学習の時は自家用車を使っていますが、市などに車椅子が乗 れ る 福 祉 車 両 が あ っ て 、そ れ を 必 要 な 時 に お 借 り で き る よ う に な れ ば い い な と 思 い ま す 。 【中学部】 ☆ 今 年 4 月 1 日 か ら 施 行 さ れ る 「障 害 者 差 別 解 消 法 」 に 対 し て 、 こ う い う 法 律 を わ ざ わ ざ 作 ら な け れ ば 共 に 生 き て い け な い 社 会 だ っ た の か ・・・と 思 う 反 面 、 や っ と こ こ ま で き た ん だ な ぁ ・・・と い う 安 堵 感 が あ り ま す 。 こ れ か ら の 高 等 部 3 年 間 で 、 ど れ だ け 社 会 に 対 応 で き る 力 が 付 い て く れ る だ ろ う か ・・・、 3 年 経 っ て ど こ ま で “ 共 生 社 会 ” が 進 ん で い る の だ ろ う か ・・・、 親 と し て も 踏 ん 張 ら な け れ ば と 強 く 思 い ま す 。 障 害 を 抱 え て い る 人も、そうでない人もみんなが笑顔でいられる社会になりますように!!一般就労に向 けて、夢は大きくもたせたいです。 ☆ 中学部からの入学でした。始めは、学校が変わったことで、できていたことができな くなってしまい、残念に思うこともありました。しかし今、中学部卒業にあたって、学 校の勉強とは国語、算数だけではないこと、社会へ出て生活する力を付けるために学ん でいることを、親の私の方が勉強させられた気がします。4月から高等部へ入学します が、これからもたくさんのことを学んで欲しいと思います。 【高等部】 ☆ 大変お世話になりました。入学して訪問部から 通学に変わり、その都度担任の先生方の苦労を思 うと、感謝の言葉しか思い出せません。超重度の 身体障害者とレッテルを貼られ、幾度かの試練を 乗り越えてやっとここまで来たことを思い返すと、ただただ感謝の言葉しか浮かびませ ん。ありがとうございました。本当にお世話になりました。 ☆ 中、高と小出特別支援学校で学びました。知的障害と分かった時から、親の目標は地 域で暮らすことでした。今も変わりません。6年間持ち続けた思いは、希望通りの卒業 の日を迎えることとなりました。本人が努力できるような学習になるように、先生方に -2- は親の話を丁寧に聞いていただいたり、保護者同士の話に刺激を受けた りしました。県内他校の情報も得ることができたことも良い経験になり ました。学校は大切です。親もたくさん勉強しました。就労のこと、福 祉のこと、支援のこと、これからは自分達で直接行動していかなければ ならないので、教えていただいて良かったと思います。ですから、子供 が卒業する学校ですが、親も卒業生のような気持ちで大事にしていきた いと思います。 ☆ 4月から社会人となり、福祉サービス事業所に通い日々を過ごすことになります。今 までは、学校の中で社会に出るための手厚い指導、支援をいただきましたが、これから は社会人として賃金をいただき、生きていくために、たくさんの方から支えていただく ことになります。障害の特性から対人関係が上手く築けなかったり、コミュニケーショ ン能力がなかったりして、困った点も出てくると思います。どうか、困った点だけに注 目するのではなく、良い点もたくさん見付けていただけるとありがたいです。見方を変 えると、印象も変わってきます。短所が長所にもなります。 親としては、子供が皆から愛され、受け入れられ、進路先が安心して過ごせる場所と なることを願っています。 *原稿を寄せてくださった保護者の皆様、 貴重な声をありがとうございました。 心より感謝申し上げます。 平成27年度卒業生の進路状況を報告します(見込みを含む) 卒業生数 9名 福祉サービス事業所利用 一般就労 5名 3名 (内訳) 農 業 1名 建設業 1名 福 祉 1名 その他 1名 学校卒業は、社会人としてのスタート! 今後とも、社会へ巣立つみなさんの応援をよろしく お願いします。 -3- 今年度の『進路教室』が終わりました。 一年間ありがとうございました。 『進路教室』が終了しました。参加状況は次のとおりです。 第 1 回 5月 15日 (金 )11人 ( 高 等 部 6人 、 相 談 支 援 員 5人 ) 第 2 回 6月 19日 (金 )12人 ( 中 学 部 2人 、 高 等 部 4人 、 相 談 支 援 員 3人 、 他 校 保 護 者 2人 、 他 校 教 員 1人 ) 第 3 回 9月 18日 (金 )16人 ( 中 学 部 5人 、 高 等 部 7人 、 当 校 教 員 4人 ) 第 4 回 10月 23日 (金 )11人 ( 中 学 部 1人 、 高 等 部 4人 、 相 談 支 援 員 6人 ) 第 5 回 10月 27日 (金 )15人 ( 中 学 部 5人 、 高 等 部 3人 、 相 談 支 援 員 4人 、 当 校 教 員 3人 ) 第 6 回 11月 20日 (金 ) 8人 ( 中 学 部 1人 、 高 等 部 2人 、 相 談 支 援 員 3人 、 他 校 教 員 1人 、 当 校 教 員 1人 ) 第 7 回 1月 22日 (金 )20人 ( 小 学 部 2人 、 中 学 部 2人 、 高 等 部 8人 、 相 談 支 援 員 1人 、 当 校 教 員 4人 、 そ の 他 3人 ) 第 8 回 2月 19日 (金 ) 9人 ( 小 学 部 1人 、 高 等 部 5人 、 相 談 支 援 員 3人 ) 参加した皆様、ご多用の中また天候の悪い中も足を運んで くださり、ありがとうございました。 今年度も、毎回必ずどこかしら地域の相談支援員の皆様が参加してくださいました。 子どもたちの幸せを願い、共に学び、連携して相談を進めることができていることをた いへん嬉しく思います。地域の相談支援員の皆様に心から感謝申し上げます。 保 護 者 の 皆 様 、 日 々 の お 仕 事 で ご 多 用 の こ と と 思 い ま す が 「 資 料 だ け で も ・・・」 と い う 方には資料だけでもお配りしていますので、どうぞお声をかけてください。これからも 一緒に勉強していきましょう。子供たちの将来を思い、悩み、一緒に考える仲間を増や していきましょう。地域に支援の輪を広げていきましょう。来年度も、多くの皆様と学 び合えることを楽しみにしております。 お問い合わせ等がございましたら進路指導部までご連絡ください。 新潟県立小出特別支援学校 TEL 025-792-5412 進路指導部(田野辺智光) FAX 希望の春!! さあ、新しい一歩を踏み出そう。 -4- 025-792-9270 -5- -6-
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