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債権届出書の記載について
破産者 株式会社ヴァンネット
破産管財人弁護士 今 村
哲
債権届出書の記載についてお問い合せがあるので、次のとおり破産管財人の債権調
査方針等についてご案内申し上げます。
皆様の疑問点に関する回答も含まれているはずですので、誠に申し訳ございません
が、下記をご確認願います。
記
1 届出債権額について
1) 出資債権者の皆様方については、出資額をもって債権額として扱う(債権とし
て認める)のが、破産管財人の現時点での方針です。
2) この出資額をもって債権額として扱う関係においては、特に出資債権者の皆様
方からの解約申出等は不要です。破産管財人としては、破産開始決定をもって出
資金返還債務が生じているとして処理する方針です。
3) 上記出資額以外の遅延利息等については、「破産開始決定をもって出資金返還
債務が生じているとして処理する」関係から、破産手続開始後に生じたものとし
て「劣後債権」に該当すると考えています。劣後債権は、破産手続上、出資金債
権等の「普通破産債権」への100%配当をしなければ配当対象にならないので、
お届け頂いても配当対象にならないといえます。
4) 上記遅延利息等を含めて、出資額を超える債権を届け出る場合には、当該債権
の発生原因及び金額計算を明確にした書面と関係証拠のご提出を頂ければ個別に
調査することになります。なお、遅延利息に関して次の点を申し添えます。
① 遅延利息を上記「普通破産債権」として届け出るときは、損害金計算の始期
(債権届出書の「遅延損害金」の「債権の内容及び原因」欄はこれを記入する
ことになっています)を明記して下さい。この場合の「始期」は破産手続開始
前に到来しているはずの出資金返還債務の「弁済期の翌日」となるので、弁済
期が指定されていたことを証明する資料の写しを証拠として提出して下さい。
② 届出の遅延利息が「債権」として認められても「劣後債権」となれば、上記
のとおり現実には配当対象になりません。
2
出資額をもって届出債権とする場合の基本的な記載要領
債権届出書の「届出破産債権の表示」欄については、基本的に別紙「記入例」のとお
りです。
なお、記入例は、2011 年投資ファンドに 30 口×10 万円を、クリエイティヴワインフ
ァンドに 10 口×10 万円を出資した場合です。これはあくまで記載例なので、貴殿の出
資内容に応じてご記載下さい。
また、提出する債権届出書の「写し」を貴殿控えとして保存しておいて下さい。
3
出資額をもって届出債権とする場合の証拠書類について
出資口数の記載のある書面、出資1口の金額の記載ある書面が証拠書類になります。
ただし、どうしてもこのような書類が見つからないときは、貴殿届出額が本件破産開
始申立代理人の提出した債権者一覧表記載の金額と合致する限りにおいて、同一覧表記
載額の範囲で認めるというのが、現時点での方針です。
以上