第 20 回「MONEXグローバル投資家サーベイ」実施

平成 28 年 3 月 16 日
各
位
マネックス証券株式会社
代表取締役社長
勝屋敏彦
TradeStation Securities, Inc.
John Bartleman, President
Monex Boom Securities (H.K.) Limited
Nick Tang, COO
第 20 回「MONEXグローバル投資家サーベイ」実施
~米大統領選の投資への影響などを調査~
2016 年 2 月 24 日から 3 月 7 日にかけて第 20 回「MONEX グローバル投資家サーベイ」を実
施(注 1)しました。
グローバル調査では前回調査(2015 年 11~12 月実施)に比べ個人投資家の株式市場に対す
る見通しが大きく悪化したことが特徴的でした。世界の株式市場に対するDI(注 2)は、2011 年
12 月の調査以来 4 年 3 ヶ月ぶりに調査対象の 3 地域ともにマイナスとなりました。年初からの
世界的な株価の下落が個人投資家のセンチメントを悪化させたとみられます。
また、今回は米大統領選の結果が投資マインドに与える影響などについて特別調査を行いま
した。特に米国の個人投資家は共和党の候補が大統領に選出された場合に投資に対して強気に
なる割合が高い一方、民主党の候補が選出された場合弱気になる割合が高いことがわかりまし
た。
主な調査結果
1.グローバル調査結果 調査対象:日本、米国、中国(香港)の個人投資家
(1-1)世界的な株安を受け 3 地域とも個人投資家の DI がマイナスに
[参照:別紙レポート 2 ページ グラフ 1]
各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する見通しを尋ねたところ、3
地域とも前回調査から DI が低下しマイナスとなりました。年初からの世界的な株安が個人投資
家のセンチメントを悪化させたとみられます。日本の個人投資家の DI がマイナスになったのは
2012 年 6 月以来 3 年 9 ヶ月ぶり、3 地域の個人投資家の DI がそろってマイナスとなったのは
2011 年 12 月以来 4 年 3 ヶ月ぶりです。
【DI(日本)
】
(2015 年 12 月)7 →(2016 年 3 月)-19(前回比-26 ポイント)
【DI(米国)
】
(2015 年 12 月)-4→(2016 年 3 月)-18(前回比-14 ポイント)
【DI(中国(香港)
)
】 (2015 年 12 月)11→(2016 年 3 月)-23(前回比-34 ポイント)
(1-2)各地域とも米国株の上昇を期待する個人投資家が最多
[参照:別紙レポート 3 ページ グラフ 2-1~2-4]
今後 3 ヶ月で株価の上昇が最も期待できる地域を「米国」と回答した割合が、前回調査と同
様にすべての地域で最も高くなりました。主要国の中で相対的に景気が堅調に推移している米
国に対する個人投資家の期待は引き続き高く推移しています。
日本:(米国: 50.5%、欧州(英国): 7.2%、アジア(日本を除く): 9.1%、日本:33.2%)
米国:(米国: 70.1%、欧州(英国): 8.2%、アジア(日本を除く):15.7%、日本: 6.0%)
中国(香港)
:
(米国: 53.2%、欧州(英国)
: 6.0%、アジア(日本を除く)
:28.9 %、日本:11.9%)
(1-3)3 地域で FRB の利上げ時期への見方が分かれる
[参照:別紙レポート 5 ページ グラフ 6]
FRB が次の利上げを行う時期について、日本の個人投資家は「2016 年 7 月~9 月」
、米国の
個人投資家は「2017 年以降」
、中国(香港)の個人投資家は「2016 年 10 月~12 月」がそれぞ
れ最も多くなり、各地域で見方が分かれました。いずれの地域でも「2016 年 3 月」との回答は
最も少なく、3 月の連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが見送られるとの見方が大勢を占
めています。
(1-4)米国の個人投資家の約 7 割が 2016 年中の米国経済のリセッションを懸念
[参照:別紙レポート 6 ページ グラフ 7]
2016 年中に米国経済が景気後退(リセッション)に陥る可能性について尋ねたところ、日本
および中国(香港)の個人投資家はリセッションが起きる可能性を低く見積もっているのに対
し、米国の個人投資家の約 7 割はリセッションが起きる可能性を高く見積もっていることがわ
かりました。
(1-5)米大統領選、米国の投資家は共和党候補の選出で強気、民主党候補の選出で弱気に
[参照:別紙レポート 6 ページ グラフ 8-1、8-2]
米国大統領選で共和党候補、民主党候補が大統領になった場合の投資判断への影響は、3 地
域ともに「影響しない」との回答が多数となりました。ただし米国の個人投資家は、共和党候
補が大統領になった場合の強気になる割合、民主党候補が大統領になった場合の弱気になる割
合がそれぞれ 3 割以上と高くなったことが特徴的でした。
2.日本限定の調査結果(月次) 調査対象:日本の個人投資家
(2-1)株価見通し DI について、日本株 DI・米国株 DI はほぼ横ばい、中国株 DI は上昇
[参照:別紙レポート 7 ページ グラフ 9-1,9-2]
日本の個人投資家の今後 3 ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)株価の見通しは、前回調査
(2016 年 2 月実施)から日本株 DI・米国株 DI はほぼ横ばい、中国株 DI は上昇しました。2 月
中旬を底値として世界的に徐々に株価が上昇していますが、日本株・米国株への投資家センチ
メントには大きな影響はなかったようです。中国株 DI については、悲観論がやや後退したよう
です。
【日本株 DI】
(2016 年 2 月) 8 →(2016 年 3 月) 9(前回比+1 ポイント)
【米国株 DI】
(2016 年 2 月) 36 →(2016 年 3 月) 38(前回比+2 ポイント)
【中国株 DI】
(2016 年 2 月)-65 →(2016 年 3 月)-52(前回比+13 ポイント)
1
(2-2)日本銀行の追加金融緩和、2016 年 4 月~6 月に実施されるとの予想が最多
[参照:別紙レポート 8 ページ グラフ 12]
日本銀行が「2016 年 4 月~6 月」に追加金融緩和を実施すると考えている個人投資家の割合
が最も高くなりました。1 月末にマイナス金利の導入が発表されて以降、発表前より円高が進
んでいることなどから、近いうちに日銀が再び追加金融緩和を実施すると考える個人投資家が
多いと推察されます。
◆調査結果の詳細は、添付の別紙レポートをご参照ください。
(注 1)日本、米国および中国(香港)における調査の実施概要は次のとおりです。
調査期間
回 答 数
日本
2016 年 2 月 24 日~
3月7日
996 件
米国
2016 年 2 月 24 日~
3月4日
134 件
中国(香港)
2016 年 2 月 24 日~
3月4日
329 件
(注 2)DI(diffusion index):
「上昇すると思う」、
「よくなると思う」と回答した割合(%)から「下落すると
思う」
、
「悪くなると思う」と回答した割合(%)を引いたポイント
「MONEX グローバル投資家サーベイ」について
マネックス証券は 2009 年 10 月より、個人投資家を対象として相場環境についての意識調査
のアンケートを毎月実施し「MONEX 個人投資家サーベイ」として提供してまいりました。当グ
ループにおいて、日本に加え米国および中国(香港)にも証券事業の拠点ができたことを契機
に、当該個人投資家サーベイの調査対象を米国および中国(香港)にも広げ、2011 年 6 月より
四半期ごとにマネックス証券、TradeStation Securities, Inc.および Monex Boom Securities (H.K.)
Limited の 3 社共同で「MONEX グローバル投資家サーベイ」を実施し、日本、米国および中国
(香港)の個人投資家の相場環境についての意識を定点観測しております。
【お問合せ先】
マネックス証券株式会社
営業企画室 PR 担当 松﨑 電話 03-4323-3800
2
MONEX Global Retail Investor Survey
March 2016
MONEX グローバル投資家サーベイ 2016 年 3 月調査
個人投資家の皆様の相場環境に対する意識調査のため、2016 年 2 月 24 日~3 月 7 日にマ
ネックス証券に口座をお持ちのお客様向けにアンケートを実施しました。ご回答くださっ
た皆様には、ご協力に感謝いたします。誠にありがとうございます。
今回は、グループ企業である、トレードステーション証券(米国)およびマネックスBOOM
証券(香港)の個人投資家の皆様にも 2016 年 2 月 24 日~3 月 4 日 に 同様のアンケートを
行い、個人投資家の皆様の現在の相場観等を 「MONEXグローバル投資家サーベイ」とし
てまとめました。グローバルな視点での情報提供が資産運用の一助となれば幸いです。
「MONEX 個人投資家サーベイ」は、2009 年 10 月に第 1 回サーベイを行い、月次で公表しております。
(※2011 年 3 月は東日本大震災の状況に鑑み、アンケートを実施しておりません。
)
「MONEX グローバル投資家サーベイ」は、2011 年 6 月より開始し、四半期ごとに公表しております。
MONEX Global Retail Investor Survey
■調査結果の要約
1.グローバル調査結果
調査対象:日本、米国、中国(香港)の個人投資家
(1-1)世界的な株安を受け 3 地域とも個人投資家のDI(注)がマイナスに
各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する見通しを尋ねたところ、
3 地域とも前回調査から DI が低下しマイナスとなりました。年初からの世界的な株安が個
人投資家のセンチメントを悪化させたとみられます。日本の個人投資家の DI がマイナス
になったのは 2012 年 6 月の調査以来 3 年 9 ヶ月ぶり、3 地域の個人投資家の DI がそろっ
てマイナスとなったのは 2011 年 12 月の調査以来 4 年 3 ヶ月ぶりです。
【DI(日本)
】
(2015 年 12 月) 7 →(2016 年 3 月)-19(前回比-26 ポイント)
【DI(米国)
】
(2015 年 12 月)-4 →(2016 年 3 月)-18(前回比-14 ポイント)
【DI(中国(香港)
)
】 (2015 年 12 月)11 →(2016 年 3 月)-23(前回比-34 ポイント)
グラフ1: 個人投資家の世界の株式市場に対する見通しDI
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家)
80
日本
(MONEX)
60
米国
(TradeSta.)
40
香港
(BOOM)
20
11
7
0
-4 -18
-19
-20
-23
-40
-60
11/06
11/12
12/06
12/12
13/06
13/12
14/06
14/12
15/06
15/12
(出所)マネックス証券作成
(注)DI(diffusion index)
:
「上昇すると思う」と回答した割合(%)から「下落すると思う」と回答した
割合(%)を引いたポイント
(1-2)各地域とも米国株の上昇を期待する個人投資家が最多
今後 3 ヶ月で株価の上昇が最も期待できる地域を「米国」と回答した割合が、前回調査
と同様にすべての地域で最も高くなりました。主要国の中で相対的に景気が堅調に推移し
ている米国に対する個人投資家の期待は引き続き高く推移しています。
日本:(米国: 50.5%、欧州(英国): 7.2%、アジア(日本を除く): 9.1%、日本: 33.2%)
米国:(米国: 70.1%、欧州(英国): 8.2%、アジア(日本を除く): 15.7%、日本: 6.0%)
中国(香港):(米国: 53.2%、欧州(英国): 6.0%、アジア(日本を除く):28.9 %、日本: 11.9%)
2
MONEX Global Retail Investor Survey
グラフ2-2: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか
グラフ2-1: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか
(日本の個人投資家) 推移
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 70.0%
米国
7.2%
日本
(MONEX)
9.1%
50.5%
欧州/英国
33.2%
50.5%
50.0%
6.0%
米国
(TradeSta.)
70.1%
8.2%
日本
アジア(日本を除く)
60.0%
45.8%
38.7%
40.0%
15.7%
33.2%
30.0%
20.0%
香港
(BOOM)
53.2%
6.0%
28.9%
11.9%
11.2%
10.0%
0%
40%
20%
米国
欧州/英国
60%
80%
アジア(日本を除く)
100%
日本
0.0%
12/03
9.1%
7.2%
4.3%
12/09
13/03
13/09
14/03
14/09
15/03
16/03
15/09
(出所)マネックス証券作成
(出所)マネックス証券作成
グラフ2-3: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか
グラフ2-4: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか
(米国の個人投資家) 推移
(中国(香港)の個人投資家) 推移
90%
米国
欧州/英国
アジア(日本を除く)
80%
日本
(米国の個人投資家) 推移
76.7%
80%
米国
欧州/英国
アジア(日本を除く)
70.1%
70%
60%
60%
53.2%
50%
49.7%
50%
40%
40%
28.9%
30%
30%
20%
11.3%
10%
0%
12/03
日本
70%
12/09
13/03
13/09
14/03
14/09
15/03
15.7%
20%
8.2%
6.0%
10%
9.2%
2.8%
15/09
16/03
0%
12/03
(出所)マネックス証券作成
29.0%
14.1%
11.9%
7.2% 6.1%
12/09
13/03
13/09
14/03
14/09
15/03
15/09
16/03
(出所)マネックス証券作成
(1-3)各地域の投資家とも円高を想定する比率が高まる
米国、中国(香港)の投資家が今後 3 ヶ月で最も上昇すると思う通貨は前回調査(2015
年 11~12 月実施 )に引き続き両地域とも「米ドル」となりました。ただしその割合は前
回調査から低下し、両地域とも円高を見通す投資家の割合が増加しました。特に中国(香
港)の投資家は前回調査から円高を見通す割合が 15%ポイントの大幅増となりました。ま
た、日本の投資家も前回調査(2016 年 2 月実施)から円高を見通す投資家の割合が増加し
ています。ドル円が 110 円~115 円のレンジで推移していることが、投資家のマインドに
影響を与えているようです。
3
MONEX Global Retail Investor Survey
グラフ3-2: 今後3ヶ月程度の米ドル/円相場予想
グラフ3-1: 今後3ヶ月でどの通貨が最も上昇するか(前回調査との比較)
(日本の個人投資家)
(米国、中国(香港)の個人投資家)
米国
(TradeSta.)
90%
201603
60.4%
7.5%
6.0%
80%
6.7%
70%
11.2% 3.0%
5.2%
8.5%
201512
76.6%
201603
7.1%3.5%
1.4%2.1%
3.0%
香港
(BOOM)
61.7%
19.5%
66.8%
0%
米ドル
20%
ユーロ
ポンド
4.9%
60%
豪ドル
人民元
80%
44%
38%
32%
30%
4.2% 4.5%
15.6%
4.2% 4.5%
0.3%
40%
円
50%
40%
4.9%
4.6%
201512
60%
0.7%
100%
24%
20%
23%
10%
0%
12/9
その他
13/3
13/9
14/3
円安になると思う
(出所)マネックス証券作成
14/9
15/3
変わらないと思う
15/9
16/3
円高になると思う
(出所)マネックス証券作成
(1-4)米中でヘルスケアへの注目高まる
「ヘルスケア」が米国で 2 位、中国(香港)で 1 位とそれぞれ前回調査から順位を上げ
ました。高齢化等から今後の成長余地が高いとみられる同業種への注目が改めて高まって
いるようです。また、日本の個人投資家への調査では「医薬品」が 4 ヶ月連続でランキン
グ 1 位となりました。軟調なマーケットを受け、ディフェンシブセクターに対する高い注
目が継続しています。
グラフ4-1: 業種別魅力度ランキング(四半期毎)
グラフ4-2: 業種別魅力度ランキング(月次)
(米国、中国(香港)の個人投資家) (日本の個人投資家)
13/03
13/09
14/03
15/09
15/03
15/09
16/03
(順位)
0
(出所)マネックス証券作成
1
医薬品
2
不動産
3
ハイテク
4
通信
5
自動車
6
電力・ガス
7
商社
8
小売
9
機械
10
石油関連
11
海運
12
銀行
13
鉄鋼
(出所)マネックス証券作成
(カッコ内は前回順位)
※米国、中国(香港)の個人投資家のランキングの矢印は前回調査(2015 年 12 月)との比較。
日本の個人投資家のランキング順位は 2012 年 12 月からの推移。
(1-5)原油価格反発を受け日米の投資家の原油 DI はプラス転換
日米の投資家の原油 DI が前回調査から大幅に上昇してプラスに転じました。原油価格
が反発したことが投資家のセンチメントを改善させたようです。また、貴金属 DI は 3 地
域揃って前回調査から大幅に改善しました。金価格が大きく上昇したことなどが影響して
いるとみられます。
4
MONEX Global Retail Investor Survey
【原油 DI】
【原油 DI(日本)】
(2015 年 12 月)-11→(2016 年 3 月) 4(前回比+15 ポイント)
【原油 DI(米国)】
(2015 年 12 月) -9→(2016 年 3 月)19(前回比+28 ポイント)
【原油 DI(中国(香港))】 (2015 年 12 月) 9 →(2016 年 3 月) -2(前回比-11 ポイント)
【貴金属 DI】
【貴金属 DI(日本)】
(2015 年 12 月) 13→(2016 年 3 月)49(前回比+36 ポイント)
【貴金属 DI(米国)】
(2015 年 12 月) -9→(2016 年 3 月)32(前回比+41 ポイント)
【貴金属 DI(中国(香港))】(2015 年 12 月)-18→(2016 年 3 月) 9(前回比+27 ポイント)
グラフ5-1: 原油DI
グラフ5-2: 貴金属DI
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家)
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家)
80
80
日本(MONEX)
60
日本(MONEX)
40
40
20
19
9
0
-2
14/03
15/03
13
0
-9
-20
-11
-20
32
20
4
-9
13/03
49
香港(BOOM)
香港(BOOM)
-40
12/03
米国(TradeSta.)
60
米国(TradeSta.)
-18
-40
12/03
16/03
9
13/03
14/03
15/03
16/03
(出所)マネックス証券作成
(出所)マネックス証券作成
(1-6)3 地域で FRB の利上げ時期への見方が分かれる
FRB が次の利上げを行う時期について、日本の個人投資家は「2016 年 7 月~9 月」
、米
国の個人投資家は「2017 年以降」
、中国(香港)の個人投資家は「2016 年 10 月~12 月」
がそれぞれ最も多くなり、各地域で見方が分かれました。いずれの地域でも「2016 年 3 月」
との回答は最も少なく、3 月の連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが見送られると
の見方が大勢を占めています。
グラフ6: 米FRBの次の利上げタイミング
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 日本
(MONEX)
7.1%
米国
(TradeSta.)
8.2%
香港
5.0%
(BOOM)
0%
2016年3月
24.6%
12.7%
27.7%
23.1%
19.0%
20.6%
20.2%
26.0%
20%
2016年4月~6月
20.0%
35.8%
30.0%
40%
60%
2016年7月~9月
(出所)マネックス証券作成
5
20.0%
80%
2016年10月~12月
100%
2017年以降
MONEX Global Retail Investor Survey
(1-7)米国の投資家の約 7 割が 2016 年中の米国経済のリセッションを懸念
2016 年中に米国経済が景気後退(リセッション)に陥る可能性について尋ねたところ、
日本および中国(香港)の個人投資家はリセッションが起きる可能性を低く見積もってい
るのに対し、米国の個人投資家の約 7 割はリセッションが起きる可能性を高く見積もって
いることがわかりました。
グラフ7: 米国経済の景気減速懸念、米国では高い割合に
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 日本
(MONEX)
10.0%
米国
(TradeSta.)
32.2%
27.4%
香港
(BOOM)
42.7%
14.0%
23.9%
30.2%
0%
8.8%
49.0%
20%
6.0%
45.9%
40%
60%
9.9%
80%
100%
2016年中にリセッションが起きる可能性は非常に高いと思う
2016年中にリセッションが起きる可能性はまずまず高いと思う
2016年中にリセッションが起きる可能性はかなり低いと思う
2016年中にリセッションが起きる可能性は非常に低いと思う
(出所)マネックス証券作成
(1-8)米大統領選、米国の投資家は共和党候補の選出で強気、民主党候補の選出で弱気
に
米国大統領選で共和党候補、民主党候補が大統領になった場合の投資判断への影響は、
3 地域ともに「影響しない」との回答が多数となりました。ただし米国の個人投資家は、
共和党候補が大統領になった場合の強気になる割合、民主党候補が大統領になった場合の
弱気になる割合がそれぞれ 3 割以上と高くなったことが特徴的でした。
グラフ8-1: 米大統領選で共和党候補が選出された場合
グラフ8-2: 米大統領選で民主党候補が選出された場合
(日本、米国、中国(香港)の個人投資家) (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 日本
(MONEX)
13.6%
米国
(TradeSta.)
25.9%
30.0%
32.1%
香港
(BOOM)
17.0%
0%
17.2%
25.2%
20%
強気になる
38.1%
40%
60%
影響しない
20%
(出所)マネックス証券作成
(出所)マネックス証券作成
6
39.6%
16.7%
強気になる
わからない
26.8%
43.0%
35.1%
18.5%
0%
100%
17.4%
15.7%
香港
(BOOM)
15.5%
80%
12.8%
米国
(TradeSta.)
12.7%
42.2%
弱気になる
日本
(MONEX)
30.6%
9.7%
15.5%
49.2%
40%
弱気になる
60%
影響しない
80%
わからない
100%
MONEX Global Retail Investor Survey
2.日本限定の調査結果(月次)
調査対象:日本の個人投資家
(2-1)株価見通し DI について、日本株 DI・米国株 DI はほぼ横ばい、中国株 DI は上昇
日本の個人投資家の今後 3 ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)株価の見通しは、前回
調査(2016 年 2 月実施)から日本株 DI・米国株 DI はほぼ横ばい、中国株 DI は上昇しま
した。2 月中旬を底値として世界的に徐々に株価が上昇していますが、日本株・米国株へ
の投資家センチメントには大きな影響はなかったようです。中国株 DI については、悲観
論がやや後退したようです。
【日本株 DI】
(2016 年 2 月) 8 →(2016 年 3 月) 9(前回比+1 ポイント)
【米国株 DI】
(2016 年 2 月) 36 →(2016 年 3 月)38(前回比+2 ポイント)
【中国株 DI】
(2016 年 2 月)-65 →(2016 年 3 月)-52(前回比+13 ポイント)
グラフ9-1: 今後3ヶ月程度の株価予想
グラフ9-2: 日経平均株価(終値)と日本株DIの推移
(日本の個人投資家)
(日本の個人投資家)
80
80
(円)
22,000
80
60
60
日本株DI
70
38
40
40
20,000
日経平均終値
60
36
18,000
50
20
20
9
8
00
-20
-20
40
16,000
30
14,000
20
12,000
-40
-40
日本株DI
-60
-60
米国株DI
-65
-80
12/3
12/9
8
9
10,000
0
中国株DI
11/9
10
-52
13/3
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
8
-10
11/9
16/3
(出所)マネックス証券作成
12/3
12/9
13/3
8,000
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
16/3
(出所)マネックス証券作成
(2-2)日本株に対する投資意欲はほぼ横ばい
日本株の「売買頻度」
「投資金額」
「保有銘柄数」の 3 項目とも DI が前回調査から僅か
に低下しましたが、ほぼ横ばいでした。
【売買頻度の DI】
(2016 年 2 月)16→(2016 年 3 月)15(前回比-1 ポイント)
【日本株投資金額の DI】 (2016 年 2 月)10→(2016 年 3 月)7(前回比-3 ポイント)
【日本株保有銘柄数の DI】
(2016 年 2 月)6→(2016 年 3 月)5(前回比-1 ポイント)
グラフ10-2: 今後3ヶ月の投資意欲について
グラフ10-1: 今後3ヶ月の投資意欲について
(日本の個人投資家)
(日本の個人投資家)
(円)
50
50
22,000
売買頻度のDI
40
日本株売買頻度のDI
20,000
40
日経平均終値
日本株投資金額のDI
日本株保有銘柄数のDI
18,000
30
30
16,000
20
16
14,000
20
15
10
16
15
12,000
6
10
0
10,000
0
8,000
11/3
11/9
12/3
12/9
(出所)マネックス証券作成
13/3
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
16/3
10
7
5
7
-10
11/09
12/03
12/09
13/03
(出所)マネックス証券作成
13/09
14/03
14/09
15/03
15/09
16/03
MONEX Global Retail Investor Survey
(2-3)欧州や米国の政治・外交への注目度が上昇
前回調査から個人投資家の注目が最も高まったトピックは、欧州の「政治・外交」でし
た。イギリスの EU 離脱問題などが投資家の欧州への注目を高めたとみられます。次いで
注目が高まったのが米国の「政治・外交」で、これは米大統領選の影響が強いと考えられ
ます。
グラフ11-1: 注目するトピック
グラフ11-2: 注目するトピック(前回調査からの変化)
(日本の個人投資家)
(日本の個人投資家)
企業業績
マクロ経済
中国
(香港含む)
新興国
(中国除く)
0.1
0.6
1.3
-2.6
-0.1
-0.6
-2.7
3.9
2.7
0.5
8.6
1.6
3.4
-0.3
-0.4
金利動向
6.8
-3.1
2.3
-1.8
-3.3
金融政策
3.1
2.9
5.5
-2.1
-1.7
政治・外交
0.1
7.7
12.1
4.2
欧州
中国
(香港含む)
新興国
(中国除く)
86.9%
44.2%
11.1%
15.0%
7.7%
企業業績
17.3%
マクロ経済
為替動向
58.4%
59.1%
26.5%
35.1%
75.7%
65.1%
25.0%
15.9%
11.6%
金利動向
72.0%
57.7%
19.0%
8.1%
5.0%
政治・外交
欧州
米国
為替動向
金融政策
米国
日本
76.8%
64.2%
60.5%
62.4%
32.6%
24.0%
34.1%
45.0%
日本
6.6%
19.5%
(出所)マネックス証券作成
(出所)マネックス証券作成
2.6
単位:ポイント
(2-4)日本銀行の追加金融緩和、2016 年 4 月~6 月に実施されるとの予想が最多
日本銀行が「2016 年 4 月~6 月」に追加金融緩和を実施すると考えている個人投資家の
割合が最も高くなりました。1 月末にマイナス金利の導入が発表されて以降、発表前より
円高が進んでいることなどから、近いうちに日銀が再び追加金融緩和を実施すると考える
個人投資家が多いと推察されます。
グラフ12:日本銀行の追加金融緩和の実施時期について
201603
17.6%
201602
16.3%
0%
35.1%
16.0%
35.1%
20%
13.4% 5.0%
40%
60%
2016年3月
2016年4月~6月
2016年10月~12月
当分の間ないと考えている
(出所)マネックス証券作成
8
28.9%
5.8%
26.8%
80%
2016年7月~9月
100%
MONEX Global Retail Investor Survey
■総 括
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部)
四半期ごとに行う「MONEX グローバル投資家サーベイ」、第 20 回目の結果をお届けし
ます。
2016 年に入ってから世界的に株価が大きく下落しました。原油安による信用危機の発生、
中国経済のハードランディング、米国経済のリセッション入り、欧州の主要銀行の信用不
安など様々な懸念材料が市場の恐怖を駆り立て、投資家の不安心理を増大させました。リ
スク資産から安全資産への逃避が起き、世界的に株価が大幅安となった一方で主要国の国
債が買われて金利は低下傾向となりました。
主要国の昨年末から安値までの株価を比べると、米国の S&P500 が約 10%、ドイツの
DAX 指数が約 18%、中国の上海総合指数が約 25%、日経平均が約 21%とそれぞれ大幅に
下落しました。こうしたなか安全通貨とされる円が買われ、昨年末に 1 ドル 120 円台だっ
た米ドル/円は一時 110 円台まで円高が進みました。
このような波乱のマーケットでは世界的に個人投資家のセンチメントが悪化するのは
当然でしょう。調査対象 3 地域の投資家の世界の株式市場に対する DI が同時にマイナス
となったのは 4 年 3 ヶ月ぶりであり、いかに年初からの下げが投資家心理を冷え込ませた
かがわかります。
今月の特別調査として、米国経済の先行きと米大統領選の投資への影響について尋ねま
した。米国の投資家はその他 2 地域の投資家と異なる回答となったことが特徴的でした。
特に米大統領選について、共和党の候補が大統領に選出された場合に投資判断が強気にな
る割合が高い一方で、民主党の候補が選出された場合投資判断が弱気に傾く割合が高くな
るという興味深い結果が得られました。富裕層への課税強化やウォール街への規制強化な
どを指向しているとみられる民主党の候補が大統領に選出された場合、マーケットへの悪
影響が大きいと懸念している投資家が多いのかもしれません。
今回も皆様方のご協力で、大変貴重なデータを作成・分析することができました。本当
にありがとうございました。今回のサーベイが個人投資家の皆様方の投資判断の一助とな
れば幸いです。
(2016 年 3 月 8 日執筆)
9
MONEX Global Retail Investor Survey
■調査の概要と回答者の属性
(日本)
調査方式:
インターネット調査
調査対象:
マネックス証券に口座を保有している個人投資家
回答数:
996 件
調査期間:
2016 年 2 月 24 日~3 月 7 日
【性別】
男性
女性
85.0%
15.0%
【年齢】
未成年
20 代
30 代
0.2%
3.2%
40 代
15.1%
50 代
28.4%
60 代
28.1%
70 歳以上
18.5%
6.5%
【金融資産】
500 万未満
26.5%
500 万
~1000 万
19.2%
1000 万超
~2000 万
2000 万超
~5000 万
16.8%
22.4%
5000 万超
~1 億
1 億超
9.9%
5.2%
【売買頻度】
デイトレ
5.4%
週に数回
14.9%
月に数回
数ヶ月に 1 回
34.8%
それより少ない
28.4%
【株式投資のご経験】
1 年未満
10.0%
1 年~5 年
17.2%
5 年~10 年
10 年超
20.2%
52.6%
(米国)
調査方式:
インターネット調査
調査対象:
TradeStation Securities, Inc.でお取引をする個人投資家
回答数:
134 件
調査期間:
2016 年 2 月 24 日~3 月 4 日
(香港)
調査方式:
インターネット調査
調査対象:
Monex Boom Securities (H.K.) Limited でお取引をする個人投資家
回答数:
329 件
調査期間:
2016 年 2 月 24 日~3 月 4 日
10
16.5%
MONEX Global Retail Investor Survey
本情報はグループ各社が実施したアンケートに基づいて作成したものです。
・本情報は売買のタイミングなどを反映したものではなく、また示唆するものではありません。
・当社は記載した銘柄の取引を推奨し、勧誘するものではありません。
・当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではござい
ません。
・銘柄選択や売買タイミングなどの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でな
さるようにお願いいたします。
・本サーベイは、グループ各社において実施したアンケートの集計結果をまとめたものであり
グループ会社間において個人情報の授受は行っておりません。
・上記総括は、アンケート集計結果に関する個人の見解です。
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 165 号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
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