設基準が設けられ いざという時の ている理由を説明。 バックアップと、 心尖アプローチを 担当するのは心臓 血管外科医だ。薦 岡成年・心臓血管 から一般病棟に上がり、 情報を頭のなかで何度も 前カンファレンスで得た 外科副部長は「事 歩き回っている患者さん 反芻し、常に起こり得る はんすう もいます」と、ＴＡＶＩ 最悪の事態を念頭に施術 ビ を見守っています」と心 タ 担保するため初期 例の 適応を第三者機関が判断。 け吸収する意向だ。 考えだ。 とえば心筋梗塞や弁輪部 のひとつが合併症だ。た 宿命として長期臨床デー 期予後が明らかでないこ アプローチともに８例ず と。 「 新 し い デ バ イ ス の （ 大 腿 ア プ ロ ー チ、 心 尖 は可能です。しかし身体 症例に開胸手術すること を考えれば、ハイリスク ついて「技術的な面だけ あります」と展望を示し、 応疾患が広がる可能性が でなく僧房弁などにも適 ＴＡＶＩは大動脈弁だけ 東上院長は「将来的に、 同院は、徳洲会グループで湘南鎌倉総合病院（神奈川県） 、千葉西総合病院に続く 破裂、生体弁移動など致 つ）はプロクター（ＴＡ 負担が大きく、術後しば 「 適 応 の あ る 患 者 さ ん に 薦岡副部長は、適応に ３病院目として認可（７月に名古屋徳洲会総合病院も認可） 。同治療法は外科療法 タが存在しません。海外 ＶＩ指導医）立会いの下 もうひとつの課題は長 （手術）が難しいハイリスクの重症大動脈弁 狭 窄（ＡＳ）症例が対象で、低侵襲な 死性の合併症が、発生率 では日本よりかなり早く そうしたハイリスク症例 の経過は良好で３人はす な症例」だったが、術後 ためらうほどハイリスク ていますが、いざという に合併症発生率は減少し ス（道具）の進化ととも 東森副部長は「デバイ 思われる治療法、デバイ 向け、その時点で最良と 論文など最新情報に目を すから、常に国際学会や 味でのスタート」とし、 なってからが、本当の意 院で適応判断するように このため同院では「自 の手術は失敗です」と自 も、患者さんにとってそ にデータ上は〝成功〟で が起こってしまえば、仮 実施できるよう病院を挙 本末転倒なので、安全に より成績が悪くなっては 義は大きい。従来の手術 とって、この治療法の意 でに退院した。 げてバックアップしてい きます」と語気を強める。 戒。同治療法の低侵襲性 を高く評価し、今後も全 第三者機関やプロクター の指導があるうちに、そ 同治療法は、まだ十分 かけている。 歳以上、 ご相談ください」と呼び ので、ぜひ一度、当院に となる可能性があります 場 合、 「ＴＡＶＩの適応 の既往がある――などの 閉塞性肺疾患（ＣＯＰＤ） 冠動脈バイパス術、慢性 ③放射線治療歴や開心術、 症、②おおむね ①重症の大動脈弁狭窄 れる方針。 通じ周知活動にも力を入 長は今後、医療講演など ないことから、東森副部 に患者さんに広まってい の経験や知識をできるだ スを選択していきます」 だいたい は合併症に対応できる体 （東森副部長） 。 ＴＡＶＩは、大腿部の 動脈からカテーテルを挿 制が不可欠です」と、同 ９月１日開院に向け ＴＡＶＩは、安全性を 入し心臓へ到達する経大 腿アプローチと、直接、 ４人の重症ＡＳ患者さん あり、硬化した弁を圧排 し押し付ける形で生体弁 を留置する治療法。 開胸手術が必要なＡＶ Ｒと比べ、傷口は大腿ア プローチで約３㎝、心尖 アプローチで約７㎝と小 面的にサポートしていく 時に備えＴＡＶＩ実施に しかし、高齢だったり、 外科医）でさえ「手術を 全身状態が悪かったり、 さまざまな既往があった りし、手術困難な場合も ＡＳは心臓の大動脈 弁 を対象に低侵襲な治療法 あり、２０１３年 月、 が硬化・石灰化し（石 の となった。 ように硬くなり開かな く 「 Ｔ Ａ Ｖ Ｉ 」 が 保 険 適 用 な る ）、 心 臓 か ら 全 身 に 心臓にカテーテルを挿入 に同治療を施行。うち１ 岸和田病院はこれまで る疾患。初期症状はほ と 例はＡＶＲの経験豊富な しんせん んどないが、進行する に 東上震一院長（心臓血管 （生体組織を利用した弁） する経心尖アプローチが つれ呼吸困難や胸痛が 現 送られる血流量が低下 す 16 入職式に先立ち、一般社団法人徳洲会の安富祖久 明・副理事長が白部多可史院長、瀬戸美佐子・看護 部長、谷河光範事務長に辞令を交付。 その後、おごそかに式はスタートした。まず白部院 長が病院の現状を説明し、 「開院までのこの1カ 月は非常に大切です。万全の体制で開院でき るよう準備を進めてください」 。続いて瀬戸・ 看護部長が全国の徳洲会病院から応援に駆け 付けた職員に謝意を示し、 「明るく愛される病院 にしたいと思いますので、ご協力よろしくお願 いします」と呼びかけた。 谷河事務長は同院周辺で一次、二次救急医療が不足 していることを伝え、 「地域の期待に応えていきましょう」 と発破をかけた。 次に、来賓を代表し一般社団法人徳洲会の遊佐千鶴・ 常務理事と安富祖・副理事長が挨拶。遊佐常務は「責 任ある医療の提供にはプラス思考が必要」とし、 「明るい、 元気、素直――の３要素は幸福を呼ぶ福の神。これら を大切に業務に就いてください」とアドバイス。 安富祖・副理事長は病院を人にたとえ、 「まだ赤ん坊 のこの病院に親として何を教えればいいか考えました。 まずは、朝礼を必ず行う、医局会を開くなど形を整えて ください」と要請。また、 「救急医療では緊急の検査依頼 が医師から入る こともあります が、その依頼は 医師のニーズで はなく、患者さ ん の ニ ーズ で す」と訴え、 積 極的に応対する スターティングメンバーが集結し開院に向け入職式 よう求めた。 「この１カ月は非常に大切」 白部院長 80 れ、重症化すると死に 至 ることもある。 自然治癒や薬物療法 に よる治癒は期待できず を遅らせることは可能）、 さく、ともに心拍を止め ずにすむため人工心肺装 置を回す必要もない。手 術 時 間 も 短 く、「 術 後 １ 日でＩＣＵ（集中治療室） 成田富里徳洲会病院（千葉県） は8月3日、新病院のエン トランスホールで入職式を実施。 参加したスターティング メンバー133人は厳粛な面持ちで徳洲会グループの理 念を唱和し、 9月1日オープンに向け気を引き締めていた。 10 薦岡副部長は「患者さん にとって最善の治療選択 肢を考えていきたい」 「新しいデバイスだけに 常に最新情報をチェック します」と東森副部長 （薬物療法によって進行 重症例は、硬くなった 弁 を切除し新たに人工弁 を 縫い付ける手術「大動 脈 弁 置 換 術（ Ａ Ｖ Ｒ ）」 が 第一選択。 成田 富里徳洲会病院 が入 職式 きょう さ く ことが特徴。これまで高齢などが理由で治療を諦めていた患者さんに福音となる。 は高くないものの起こり で施術するルールがある。 らくして肺炎など合併症 例 信している。 今回は沖縄・那覇空港の近く、美らSUNビーチやサトウ キビ畑が広がる南部徳洲会病院を取り上げている。同院は 徳洲会の原点である断らない救急医療、離島医療を実践。 また最近では、がん治療、先進医療から回復期リハビリ テーション、在宅医療まで、地域のさまざまな患者さんの 広範なニーズに応えている。同院併設の介護施設との医介 連携もすこぶる充実。 赤崎満院長は「超高齢化社会を見据え、各方面でネット ワークをつくることが非常に大事です」 と展望している。 番組へのアクセスは、徳洲 会グループのホームページ （http://www.tokushukai. or.jp）のトップ画面にあるバ 徳洲会グループのホームページに ナー 「どんな場所でも生命だ あるこのバナーをクリックすると、 番組にアクセスできる けは平等だ！」 をクリック！ この治療を開始していま ただ、課題もある。そ ウェブ動画で紹介 得る。 厳格な施設要件があり、全国でも認可されているのは 病院のみ（８月７日現在） 。 南部徳洲会病院 さらに、その最初の 赤崎院長（左） と高沢奈苗リポーター 「どんな場所でも生命だ けは平等だ！」 徳洲会グループはイン ターネット上の動画サイト 「YouTube」に、グループ 病院の医療への取り組み を紹介する番組を毎月配 25 治療法に厳しい施 ＴＡＶＩは循環器内科医、心臓血管外科医、麻酔科医、 放射線科医、臨床工学技士、診療放射線技師、看護 師、リハビリテーションスタッフらが協働して実施 担当の東森亮博・循環器 発行：一般社団法人徳洲会 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL：03-3262-3133 制作：一般社団法人徳洲会 編集室 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL：03-6272-3687 FAX：03-3263-8125 Email：[email protected] 内科副部長は回復の早さ 離島で腎臓内科・透析診療に目覚めた 岸和田徳洲会病院（大阪府）は「経カテーテル大動脈弁留置術（ＴＡＶＩ） 」実施 大切な心の火を次世代に引き継ぐ その繰り返しが組織の強い成長に 構えを見せる。 H E A D L I N E をアピール。 直 言 施設の認定を６月に取得、８月７日に４例目を無事終了した。同治療の実施には ❷一般演題で座長賞・日本医師事務作業補助研究会／熱中症 予防・水の一気飲みダメ・小分けしてゆっくり ❸徳洲会小児科部会・第４回症例発表会を開催／呼吸療法セ ミナー in 湘南 2015・講義・実習で充実の 2 日間／徳洲会 薬剤部会・心得などを学ぶ／ＢＩツールの新機能など説明／ より充実した健康寿命を ❹救急科開設から３カ月・診療・教育の両面で効果期待／地域 医療の充実に力・第２回 血液内科／奄美空港で救難訓練 62 救急・離島医療から がん治療や在宅まで 月曜日 8 月10 日 992 10/AUG.2015 No. 「患者さんにとって低侵 襲であることの意義は計 り知れない」と東上院長 生 命だけは平等だ い の ち 聞 新 洲 徳 ❶ 平成 27 年 8 月 10 日 月曜日│No.992 岸和田徳洲会病院 TAVI 順調にスタート 重症大動脈弁狭窄症へ低侵襲治療
© Copyright 2024 ExpyDoc
