一年次後期 生物化学Ⅰ Biological Chemistry I(2単位) 1年次後期 (学部開放科目) 【担当教員】 教授 必修 斉藤 和季 准教授 山崎 真巳 助教 吉本 尚子 【授業概要及び目標】 生物化学は生命現象を分子の挙動として解明することを目的とした学問であり、近年めざましい発展 を遂げ、生命現象の最も重要な基礎となっている。そこで生物化学Ⅰの講義は、薬学を含め広く生命科 学に属する学問を学ぶための基礎教育として開講されている。本講義では、エネルギー変換と貯蔵につ いて、代謝の基本概念と設計、解糖と糖新生、クエン酸回路、酸化的リン酸化などの内容を講義する。 (到達目標)学習者はこれらの重要な代謝とエネルギー変換、貯蔵について理解し、医薬品の開発およ び医薬品の適切な管理、使用に役立てる基礎を学ぶことを目標とする。さらに、生物化学的思考を身に つけることをも目標とする。 【授業計画及び授業内容】 回 月日 1 10. 5 2 10.19 3 10.26 項 目 <授業方法> 担当者 斉 〃 吉 藤 イントロダクション代 内 容 教科書を紹介し、エネルギー代謝の基本概念と設計、消 化、連続した代謝反応の構成について概説する(教科書 <講義> 該当章番号 13.1-13.5、14.1)。 代謝:基本概念と設計 エネルギーの普遍通貨としての ATP、炭素酸化によるエ 1 ネルギー生産、代謝経路を構成する共通モチーフについ <講義> て解説する(教科書該当章番号 14.1-14.4)。 本 代謝:基本概念と設計 解糖と糖新生1 <講義> 斉 業 謝の基本概念 2 4 11. 9 授 藤 解糖と糖新生2 <講義> エネルギー代謝調節の主要な方法とエネルギー変換経 路としての解糖系を解説する(教科書該当章番号 14.5-15.1)。 エネルギー変換経路としての解糖系と NAD 再生、フルク トース、ガラクトースの変換について解説する(教科書 該当章番号 15.1-15.3)。 5 11.16 6 11.30 〃 〃 解糖と糖新生3 解糖系の厳密な代謝調節と糖新生経路について解説す <講義> る(教科書該当章番号 15.4-16.1)。 解糖と糖新生4 糖新生経路とその調節、生体での利用、進化について解 <講義> 説する(教科書該当章番号 16.1-16.4)。 18 7 12. 7 斉 藤 クエン酸回路1 ル CoA 生成とその調節について解説する(教科書該当章 番号 17.1-17.3)。 8 12.14 9 12.21 10 11 12 13 14 1. 6 1.18 1.25 2. 1 2. 4 吉 〃 本 クエン酸回路2 クエン酸回路からの電子の取り出し方法について解説 <講義> する(教科書該当章番号 18.1-18.3)。 クエン酸回路3 クエン酸回路の調節、グルオキシル酸回路について解説 <講義> する(教科書該当章番号 18.3-18.5)。 斉 藤 中間まとめ・試験 1~10 回の講義の内容に関してまとめ及び質疑応答を 吉 含めた知識の確認を行う。 本 <演習> 山 崎 電子伝達系1 〃 〃 〃 酸化的リン酸化の概要、ミトコンドリア、電子伝達系の <講義> 構成について解説する(教科書該当章番号 19.1-19.2)。 電子伝達系2 電子伝達系における複合体 I、III、 VI によるプロトン <講義> のくみ出しについて解説する(教科書該当章番号 19.3)。 プロトン駆動力1 プロトン勾配と ATP 合成の関係、化学浸透圧説、ATP 合成 <講義> 酵素について解説する(教科書該当章番号 20.1-20.2)。 プロトン駆動力2 ATP 合成の調節機構、阻害剤、脱共役剤、酸化的リン酸 <講義> 化の生物学的意義とミトコンドリア病について解説す る(教科書該当章番号 20.3)。 15 2. 8 〃 まとめ・試験 11~14 回の講義の内容に関してまとめ及び知識の確認 <演習> を行う。 【授業外学習】 授業後に当該内容についてノート、教科書をもとに復習する。 【キーワード】 エネルギー代謝、解糖、糖新生、クエン酸回路、電子伝達系、酸化的リン酸化、プロトン駆動力 【教科書・参考書】 教科書: 「ストライヤー基礎生化学」JL Tymoczko, JM Berg, L Stryer 著(入村達郎ほか訳) (東京化学同人) 【評価方法・基準】 授業態度(40%)と試験(60%)で総合的に評価する。原則として授業時数の3分の2以上出席が 必要である。 履修開始時に配布する評価基準に基づき各評価を実施する。 19 一年次後期 <講義> クエン酸回路の準備としてのピルビン酸からのアセチ
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