Autoplate 4000 Cleaning Routine Effectiveness Spiral Biotech, Inc

®
A uto p la te 4 0 0 0 Cle a n i n g R o uti n e Ef f e c ti v e n e s s
Spiral Biotech, Inc.
A u t o p l a t e 4 0 0 0 によるクリーニング効果
【 概要 】
微生物試験において、分析装置自体の滅菌の確認は非常に重要になります。特にサンプル中に存在する微生
物の計測においては、装置中に存在する微生物因子が、実際のカウント数に誤差として影響を及ぼすため大
きな問題となります。
スパイラルプレーターを使う際は、精度を増した微生物カウントを実施するために、コンタミネーションの
原因とならないことを必須とします。
最も重要なこととして、スパイラルプレーターのチュービングはサンプルからサンプルへの微生物の残存を
防ぐために充分に滅菌されなくてはなりません。サンプルからサンプルへの微生物残存の影響を防ぐために、
スパイラルプレーターはマニュアルと自動のどちらであっても、クリーニング工程を実施します。
The Autoplate 4000 は、自動クリーニング機能を搭載しており、最初に漂白剤やアルコールなどの消毒剤で
ノズル(stylus)を洗浄し、その後で滅菌水で洗浄します。この洗浄工程はチューブノズルに残存する細菌
を効果的に除去するために設計されました。
家庭用漂白剤のような強力な消毒剤での滅菌も難しいとされるグラム陽性菌因子が高濃度に含まれるサンプ
ルのプレーティングに対して、この残存する細菌除去の問題は重要とされます。この問題を解決するために、
The Autoplate 4000 は、ノズルの先端を消毒剤の中に 15 秒間浸け、チューブノズル消毒剤を吸排水で流し
込むパワークリーニングを提供します。この洗浄動作と消毒剤接触時間は強力な微生物因子の残存除去のた
めに設計されました。
ここに示す試験は、The Autoplate 4000 のサンプル間の残存微生物因子除去の効果を確認するために実施し
ています。
【 試験材料・方法 】
Escherichia coli suspension: E.coli(ATCC25922)をトリプトソイ培地 35℃で 108cfu/ml の濃度まで培
養。トリプトソイ培地はその後は無菌食塩水で 107、106、105 cfu/ml に希釈培養しました。
Bacillus subtilis globigii suspension: Bacillus subtilis globigii(ATCC9372)を Brown’s sporulation
培地で 5 日間培養しました。因子は滅菌綿棒を使って滅菌蒸留水に移され、6 ヶ月冷凍保存後、混濁液を希
釈しプレーティングしました。菌カウント数は 2×109cfu/ml となり、その後サンプルは希釈を無菌蒸留水で
希釈し 108、107、106、105 cfu/ml の混濁液としました。
生育培地: E.coli の生育の培養に使われたトリプトソイ培地は BBL Trypticase Soy Broth powder 15g を
500ml の水に加えオートクレーブされた物を使用しました。オートクレーブされた培地溶液は 5ml ずつテス
トチューブに分注し、プレート培地は BBL Trypticase Soy Broth 30g、寒天 15g を 1L の水に溶解して作り
ました。
装置: Spiral Biotech 社 Autoplate 4000
消毒液リザーバーには家庭用漂白剤(5.25%次亜塩素酸ナトリウム)、2つの水用リザーバーには滅菌水が置
かれました。3 つのリザーバーは全て菌別に取り替えられています。リザーバーは使用前にオートクレーブ
にて滅菌されたものを使っています。
1
試験手順: 各細菌溶液でチューブノズルを満たすために、
“Automated maximum fill”
(自動充填)を使用
しました。各サンプル処理後、自動クリーニング操作が稼動し滅菌水が装置に充填され 50μl モードで 5 枚
のプレートにそれぞれプレーティングされます。それによって全ての滅菌水がノズル(stylus)中に取り込
まれました。試験順序は下記の通りです。
1. 108 E. coli, normal clean
2. 108 E. coli, power clean
3. 107 E. coli, normal clean
4. 107 E. coli, power clean
5. 106 E. coli, normal clean
6. 106 E. coli, power clean
7. 105 E. coli, normal clean
8. 105 E. coli, power clean
9. 108 B. subtilis globigii, normal clean
10. 108 B. subtilis globigii, power clean
11. 107 B. subtilis globigii, normal clean
12. 107 B. subtilis globigii, power clean
13. 106 B. subtilis globigii, normal clean
14. 106 B. subtilis globigii, power clean
15. 105 B. subtilis globigii, normal clean
16. 105 B. subtilis globigii, power clean
プレートは 35℃48 時間培養し、存在するコロニーは全てカウントされました。
【 試験結果 】
Table1 で、E.coli を使った試験用の滅菌水プレート上のカウント数を表示しています。
Table1.
Plate No.
1
2
3
4
5
E.coli で満たしクリーニングした後に作った滅菌水プレート上のコロニーカウント数
105 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
106 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
107 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
108 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
Table 2 で、B.subtilis globigii 試験での滅菌水プレート上のカウント数を表示しています。
Table2.
B.subtilis globigii で満たしクリーニングした後に作った滅菌水プレート上のコロニーカウント数
Plate No.
1
2
3
4
5
105 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
5
0
0
1
2
0
2
0
0
0
106 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
5
1
0
5
1
0
0
0
0
0
107 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
106
50
51
163
79
0
0
1
6
4
108 cfu/ml
Cleaning Method
Normal
Power
43
26
62
TNTC
TNTC
0
0
3
25
8
2
【 考察 】
サンプルからサンプルへの微生物の残存を防ぐために、Spiral Plater はプレーティングされるサンプルが
接触する全てのパーツの消毒効果を持っていなければなりません。Autoplate4000 は優れたクリーニング操
作を完備してます。
このクリーニング工程は、チュービングノズルを消毒液と滅菌水で洗浄します。この機能はチュービングノ
ズルを滅菌するのに最適であり、微生物残存を防ぎます。
しかしながら、とても過酷な環境下でも生育できる微生物因子が高濃度で存在する場合、微生物因子は効果
的に除去されません。これらの微生物因子を除去するために、Autoplate4000 はパワークリーニング機能も
備えています。この機能は、ノズルの先端に消毒液を吸排水して流し込むためにシリンジを使います。これ
によって 2 つの方法で微生物因子の除去が行なうことができます。
(洗浄操作でチューブ針に付着している因
子を除去し、消毒液との接触時間でそれをより効果的にします。)
この試験において、既知された濃度の細菌が Autoplate チューブノズルを充満するために使われました。そ
の後クリーニング工程が開始され、Autoplate による滅菌水のプレーティングを実施しました。クリーニン
グ工程が効果的であれば、滅菌水プレート上にコロニーは存在しません。
E.coli の試験を始めに行ないました。E.coli を使った全ての試験において滅菌水プレート上にコロニーは存
在しませんでした。これは、パワークリーニングとレギュラークリーニングモードの両方において言えます。
スパイラルプレートの計測限界をはるかに超えた 108cfu/ml ほどのサンプルが使われたとしても、残存因子
は確認されませんでした。このことから、Autoplate 4000 クリーニングシステムは残存物を除去するのに充
分な効果を持っていることが言えます。
次に B.subtilis globigii の試験において、レギュラークリーニングモードが使われた際、最小濃度
(105cfu/ml)のサンプルでも残存因子は確認されましが、パワークリーニングを使用の際はカウント可能限
界 105、106cfu/ml において非常にわずかな物になりました。
【 結論 】
通常のユーザーアプリケーションでは、Autoplate4000 を使用する上で、サンプルからサンプルへの微生物
の残存除去は問題とされません。栄養細胞のプレーティングをする際、Autoplate4000 の通常クリーニング
工程は残存物除去のチューブノズルを効果的に滅菌します。高濃度の細菌を含むサンプルのプレーティング
の際は、Autoplate のパワークリーニング機能で残存因子の除去を行うことを必要とします。パワークリー
ニング機能は、多くの種類の微生物や滅菌が困難とされる微生物因子を含むサンプルを、試験結果に影響す
る因子を認めることなく操作することを可能にします。108cfu/ml 希釈のサンプルのプレーティングでさえ、
最初の 3 プレートにおいて 3 コロニーまたは、それ以下のコロニーしか認めませんでした。
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