ThinkServer RS140 - VMware ESXi 5.5 Update2 導入ガイド

ThinkServer RS140 - VMware ESXi 5.5 Update2 導入ガイド
ThinkServer RAID 500 アダプター II編
本文
INDEX
1. 導入前の作業
1.1 使用するコンポーネント
1.2 オプションの増設
1.3 RAIDの構成
2. VMware ESXi 5.5 Update2の導入
1. 導入前の作業
当カイドは、ThinkServer EasyStartup プログラムを使用しないでVMware ESXi 5.5 Update2を
導入する手順を記述しています。
システムに搭載されているRAIDアダプターとして、ThinkServer RAID 500 アダプター II(LSI
MegaRAID SAS 9240-8i)が搭載されている環境における導入手順を紹介しています。
【電源投入前にお読みください】
電源状況LEDは、サーバーの電源がオン時に点灯し、サーバーの電源がオフ時は、サーバーへのAC
電源供給の有無に関わらず消灯です。
サーバーへのAC電源供給を確認する場合には、IDボタンを押下してください。IDボタンはサーバー
の電源がオフ時でもAC電源供給されていれば点灯します。
1.1 使用するコンポーネント
当ガイドで紹介する導入手順では、次のメディア、ドライブ、ソフトウェアを使用します。
(1)ThinkServer RS140本体とオプション
当ガイドでは、以下の構成となります。
・ThinkServer RS140(70F20005JN) 1台
・ThinkServer 2.5型 300GB 15K SAS 6Gbps Hard Drive for RS Series(4XB0F28675) 3台
(2)VMware ESXi 5.5 Update2 DVD
※2015年8月6日時点にて、ThinkServer用のVMware ESXiレノボ・カスタマイズ・イメージは存
在しておりませんので、VMware ESXi 5.5 Update2はVMware社からダウンロードしたものを利
用します。
(3) デバイス・ドライバー各種
当ガイドでOSが標準で持つものを利用しております。
※ 最新のものが存在する場合は最新版をご利用ください。
最新版のデバイス・ドライバー等のパッケージ・ファイルを個別に入手する方法については以下を
ご参照ください。
【入手方法】
1. レノボ・サポートにアクセスし、ご利用の機種などを選択してください。
【レノボ・サポート】
http://support.lenovo.com/jp/ja/products/servers?c=1
ThinkServer RS140の場合は、以下のように項目を選択して[進む]を選択します。
製品を閲覧する:[サーバー]
シリーズを選択してください・・・[ThinkServer ラック サーバー]
サブシリーズ/モデルを選択してください・・・[ThinkServer RS140]
2. 表示される一覧より、必要となるパッケージを選択してダウンロードすることができます。
※ 各パッケージの「インストール文書」を選択すると各パッケージの詳細を確認できます。
※「要素:」や「オペレーティングシステム:」を選択することで表示される一覧を絞り込むこと
が可能です。
※ThinkServer RAID 500 アダプター II(LSI MegaRAID SAS 9240-8i)の最新のドライバー
やSMIS Provider(lsiprovider)は以下のURLからダウンロード可能です。一部のドライバー等
は上記のレノボ・サポートから入手可能となりますが、SMIS Provider(lsiprovider)は現時点
(2015年08月06日)にてレノボ・サポートにはアップロードされておりません。SMIS
Provider(lsiprovider)はMegaRAID Storage ManagerからESXiを管理するために必要となり
ます。
Support Documents and Downloads
http://www.avagotech.com/support/download-search
1.2 オプションの増設
メモリー・モジュールの取り付け手順など、各種注意事項に関しては、最新のシステム・ガイド、
または「ユーザー・ガイドおよびハードウェア保守マニュアル」をご参照ください。
システム・ガイド
http://www.lenovojp.com/server/systemguide/
ThinkServer RS140 ユーザー・ガイドおよびハードウェア保守マニュアル
https://download.lenovo.com/ibmdl/pub/pc/pccbbs/thinkservers/rs140_hmm_ug_jp.pdf
※VMware ESXi 5.5 Update2をインストールするためには、最低5GB以上物理メモリーが搭載さ
れている必要があります(実際にはメモリー・オプションは4GBと8GBなので、最低8GBの物理メ
モリー)。VMware社のドキュメントには4GB以上の物理メモリーが必要である旨の記載がありま
すが、実際に4GB物理メモリーのみを搭載した場合、一部のメモリーがシステムに利用されてしま
うため、メモリー不足によりVMware ESXi 5.5 Update2のインストールが失敗します。
1.3 RAIDの構成
VMware ESXi 5.5 Update2のインストールを実施する前に、ThinkServer RAID 500 アダプター
II(ThinkServer RAID 500 Upgrade Key for Advanced RAID付き)でRAIDを構成します。
RAIDの構成は、WebBIOS Configuration Utility(以下、WebBIOS CU)を用います。
ここでは、WebBIOS CUから、ハードディスク(ThinkServer 2.5型 300GB 15K SAS 6Gbps Hard
Drive for RS Series(4XB0F28675))3台でRAID5を構成するシナリオを説明します。
WebBIOS CUにおける詳細なRAID構成手順などにつきましては、以下のマニュアルをご参照くだ
さい。
ThinkServer MegaRAID SAS Software User Guide
https://download.lenovo.com/ibmdl/pub/pc/pccbbs/thinkservers/megaraidsasswug_en_6
gb.pdf
MegaRAIDストレージ・マネージャー 導入ガイド v13.11.01.07
※この導入ガイドは主にSystem x用となりますが、手順の大まかな流れはThinkServerも同様とな
ります。
http://www.lenovojp.com/server/technical/docs/MegaRAID_StorageManager_13_11_01_
07_Install_Guide.pdf
【構成方法】
1. サーバーの電源を投入し、ThinkServerの表示の後に、
「Press <Ctrl><H> for WebBIOS or...」
と表示されますので、[Ctrl]と[H]キーを押下します。
2. 「Adapter Selection」画面が表示されますので、「LSI MegaRAID SAS 9240-8i」にチェッ
クが付いていることを確認し、「Start」を選択します。
3. 「MegaRAID BIOS Config Utility Physical Configuration」画面が表示されますので、
「Configuration Wizard」を選択します。
※新しいハードディスクをご利用の場合、新しいハードディスクは「JBOD」と表示されます。
4. 「MegaRAID BIOS Config Utility Configuration Wizard」画面が表示されますので、「New
Configuration」を選択して、「Next」を選択します。
5. 「MegaRAID BIOS Config Utility Confirm Page」画面が表示されますので、「Yes」を選択
します。
6. 「One or more JBOD drives detected in the system. If you wish to convert those drives
to Unconfigured good,...」画面が表示されますので、JBOD drivesを全て選択して「Next」
を選択します。
※JBOD drivesの選択は、[Shift]キー+[↑]、もしくは[↓]キーで複数選択可能です。
7. 「MegaRAID BIOS Config Utility Configuration Wizard」画面が表示されますので、「Manual
Configuration」を選択し、「Next」を選択します。
8. RAID構成したいディスクを選択して「Add To Array」を選択します。
※[Shift]キー+[↑]、もしくは[↓]キーで複数選択可能です。
9. 「Drive Groups」に「Add To Array」で追加したディスクが表示されたことを確認し、
「Accept
DG」を選択します。
10. 「Drive Group0」にサイズが表示されますので、「Next」を選択します。
11. 「MegaRAID BIOS Config Utility Configuration Wizard-Span Definition」画面が表示され
ますので、「Add to SPAN」を選択します。
12. 「Span」に「Drive Group0...」が表示されますので、「Next」を選択します。
13. 「MegaRAID BIOS Config Utility Configuration Wizard-Virtual Drive Definition」画面が表
示されます。ここでは「RAID Level」の選択と「Select Size」の入力が必須となります。当ガ
イドではRAID5で最大サイズを構成しますので、
「RAID Level」はRAID5を選択します。
「Select
Size」は「UpdateSize」を選択することで、最大サイズが設定されますので、「UpdateSize」
を選択します。
※各RAIDのレベルで指定可能な最大サイズは右下に緑色の文字で表示されています。最大サイ
ズより小さいサイズを指定することにより、Virtual Drivesを複数作成可能です。
※その他の項目については、基本的にデフォルト値で問題ありませんが、詳細については「1.3
RAIDの構成」に記載のマニュアルをご参照ください。
14. 「Select Size」に最大サイズが表示されていることを確認し、「Accept」を選択します。
15. 「MegaRAID BIOS Config Utility Confirm Page」画面が表示されますので、「Yes」を選択
します。
16. 「Drive Group 0」の下に「VD0」が表示されていることを確認し、「Next」を選択します。
17. 「MegaRAID BIOS Config Utility Wizard-Preview」画面が表示されますので、構成を確認し、
「Accept」を選択します。
18. 「Save this Configuration?」画面が表示されますので、「Yes」を選択します。
19. 「All data on the new Virtual Drives will be lost. Want to Initialize?」画面が表示されます
ので、「Yes」を選択します。
20. Virtual DrivesのInitializeはバックグラウンドで実施され、すぐに終了し以下画面が表示されま
す。当ガイドでは作成したVirtual DrivesにOSをインストールしますので、「Set Boot
Drive(current=NONE)」を選択し、「Go」を選択します。
21. 「Set Boot Drive(current=0)」と表示されることを確認し、「Home」を選択します。
22. 「MegaRAID BIOS Config Utility Physical Configuration」画面が表示されますので、「Exit」
を選択します。
23. 「Exit Application」画面が表示されますので、「Yes」を選択します。
24. 「Please Reboot your System」画面が表示されますので、[Ctrl]+[Alt]+[Delete]でサーバー
を再起動します。
2. VMware ESXi 5.5 Update2の導入
サーバーの電源を投入し、すぐにVMware ESXi 5.5 Update2 DVDを光学式ドライブ(外付けUSB
DVDドライブ)に挿入します。最初の起動デバイスをデフォルトから変更している場合には、Lenovo
BIOS Setup Utilityで光学式ドライブ(外付けUSB DVDドライブ)を最初の起動デバイスに設定変更
してください。起動デバイスの変更方法については「1.2」に記載のユーザー・ガイドをご参照くだ
さい。
※ThinkServer RS140ではデフォルトではBIOSモードで起動しますが、当ガイドでは、VMware
ESXi 5.5 Update2のDVDメディアを使用して、uEFIモードで導入確認を行なっております。uEFI
モードで起動するには、Lenovo BIOS Setup Utilityにて以下の設定を変更します。Lenovo BIOS
Setup Utilityについては「1.2」に記載のユーザー・ガイドをご参照ください。
-----------------------------------------Lenovo BIOS Setup Utilityから(太字がデフォルト設定)
Startup->
Boot Mode [Auto, UEFI Only, Legacy Only]
Boot Modeの項目を「UEFI Only」へ変更してSaveします。
-----------------------------------------※VMware ESXi 5.5 Update2を導入する前に、Lenovo BIOS Setup Utilityにて以下の設定を変更
します。
-----------------------------------------Lenovo BIOS Setup Utilityから(太字がデフォルト設定)
Advanced->
CPU Setup->
Intel(R) Virtualization Technology [Disabled, Enabled](太字がデフォルト設定)
VT-d
[Disabled, Enabled](太字がデフォル
TxT
[Disabled, Enabled](太字がデフォ
ト設定)
ルト設定)
赤字の項目を「Enabled」へ変更してSaveします。
------------------------------------------
【導入手順】
1. サーバー本体の電源を投入し、直ちにVMware ESXi 5.5 Update2のDVDメディアを外付けUSB
DVDドライブへ挿入し、DVDメディアからブートします。
2. 「Welcom to the VMware ESXi 5.5.0 Installation」画面が表示されますので、 [Enter]キー
を押下します。
3. 「End User License Agreement (EULA)」画面が表示されますので、[F11]キーを押下しま
す。
4. 「Select a Disk to Install or Upgrade」画面が表示されます。ここでは、「1.3 RAIDの構成」
で作成したボリュームが「Local:」に表示されますので、そのまま[Enter]キーを押下します。
5. 「Please select a keyboard layout」画面が表示されますので、
「Japanese」を選択して[Enter]
キーを押下します。
6. 「Enter a root password」画面が表示されますので、rootパスワードを入力し、[Enter]キー
を押下します。
7. 実装している物理メモリーが少ない場合や、
「2.」の最初に記載したLenovo BIOS Setup Utility
の変更を実施したいない場合には、ここでErrorやWarningが表示され導入が失敗します。
※以下は物理メモリー4GBで、「2.」の最初に記載したLenovo BIOS Setup Utilityの変更を
実施していない場合の例です。
8. 「Confirm Install」画面が表示されますので、[F11]キーを押下します。
9. 「Installing ESXi 5.5.0」画面が表示されます。
10. 「Installation Complete」画面が表示されますので、[Enter]キーを押下してRS140を再起動
させます。
11. 以上で、VMware ESXi 5.5 Update2の導入は完了となります。
※以下の画面には、Warningが表示されておりますが、これは、こちらの環境にDHCPサーバー
は無い為のメッセージとなり障害ではございません。VMware ESXi 5.5 Update2の導入では一
旦、DHCP有効で導入が完了します。従いまして、DHCPサーバーが無い環境では以下のような
Warningが表示されます。静的IPアドレスを設定する場合には、VMware ESXi 5.5 Update2
の導入完了後に設定変更してください。詳細についてはVMware社のドキュメントをご参照く
ださい。
関連サイトのリンク
【 ThinkServer RS140 ユーザー・ガイドおよびハードウェア保守マニュアル 】
https://download.lenovo.com/ibmdl/pub/pc/pccbbs/thinkservers/rs140_hmm_ug_jp.pdf
【 ThinkServer RS140 Operating System Installation Guide 】
https://download.lenovo.com/ibmdl/pub/pc/pccbbs/thinkservers/rs140os_en.pdf
【 THINKSERVER OS AND VIRTUALIZATION OPTIONS 】
http://www.lenovo.com/images/products/server/pdfs/datasheets/thinkserver_options_os
_virtualization_ds.pdf
【免責】
当内容は、お客様、販売店様、その他関係者が、System x, Flex System, ThinkServerなどを活用
することを目的として作成しました。
詳細につきましては、URL( http://www.lenovo.com/legal/jp/ja/ )の利用条件をご参照くださ
い。
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Copyright 2015 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社
2015/08/28 初版掲載