ALPHA21 / ALPHA GUARD 施工マニュアル

1 ALPHA21 / ALPHA GUARD 施工マニュアル
1.施工前の準備
・トンガリキャップ付 100cc 容器に移し替えたコーティング剤(50 ∼ 80cc)
・白ガソリン(シリコンオフ) ・70 ㎜角程度の塗布用スポンジ ・ネルウエス
・バケツに熱湯80℃以上のものを 5∼10L 位、汲める用意 ・厚手のゴム手袋、軍手など
・上質のマイクロファイバークロス(濡らして使うもの 2 枚/乾拭き用 1 枚)※濃色車では新品を使う
・水研ぎ用シングルポリッシャー ( 濃色車ではギアアクションポリッシャー) ・極細目ウレタンバフ ・水スプレー(精製水)
2.磨き点検及び脱脂処理
(1)ポリッシュアップが終了したら、磨き残しや濃色車ではバフ目、オーロラマークなどが残っていないかを点検しながら、シリコン
オフなどで脱脂処理をして下さい。
(2)水分は禁物ですので、エアガンなどを使い、コンパウンドの磨き滓といっしょに完全に除去して下さい。
(3)黒樹脂パーツの復元もいっしょに行う場合は、マスキングを全て取り外して下さい。
3.ALPHA コーティング剤を塗布する
(1)70mm 角位のスポンジにあらかじめ小分けした ALPHA コーティング剤を染込ませ塗り広げます。
(2)ボンネットを例に取ると二分の一位をスポンジで塗った後、ネルウエスなどで均一に拭き伸ばして下さい。・・・・この工程を
繰り返します。
(3)小分けする分量は軽自動車で 40 ∼ 50cc、普通乗用車で 50 ∼ 60cc、1BOX クラスで 60 ∼ 80cc 位が目安となります
が、小分けしたコーティング剤は残っても、缶容器に戻さないで下さい。空気に触れ過ぎた成分を混ぜると劣化が早まります。
(4)コーティング剤はやや多目に塗り広げる感じで施工して下さい。少なすぎると掠れた部分がムラになりますので注意して下さい。
(5)冬場では 10 ∼15 分位で 1 台分のコーティング剤塗布は終了しますので、すぐに熱湯拭きの工程へ移って下さい。
夏場では 硬化が早い為、一人作業で行う時には約半台分塗布した所で熱湯拭きの工程へ移って下さい。
(6)ネルウエスやスポンジは、使用が済んだら廃棄して下さい。時間が経つと硬化してしまいます。
4.熱湯拭き上げと、乾拭き上げ
(1)乾燥及び硬化は、気温や湿度によっても異なりますが、冬場ではコーティング剤の塗布から約 15 分位経ったところで、熱湯拭
き上げの作業を開始します。
拭き上げはパネル毎に行い、熱湯拭きが終わったら乾拭き上げという具合に、順番に作業を繰り返して行って下さい。
まず、バケツに三分の一位の熱湯 (80℃位 ) を用意し、マイクロファイバークロスを浸し、硬めに絞り、拭き上げて行きます。
乾拭き上げでは、熱湯拭き上げで、残った水分をきれいに取り去る感じで行って下さい。
(2)熱湯はカルキを飛ばした方がベストとの事ですから、一度やかんなどで沸騰させるのが、カーテックジャパン流です。
(3)熱湯なので火傷をしないように気を付けて下さい。ゴム手袋だけでは熱いですから、中に軍手などをはめて作業して下さい。
(4)熱湯が冷めてきたら、お湯足しをするか、熱いものに換えるなどして出来るだけ温度を保って下さい。
(5)熱湯拭きに手間取ってしまい、必要以上に時間が経過してしまうと、次第に拭き取りにくくなっていきます。 時間をよく見ながらバランスよく作業して下さい。
(6)グリーンクロスも、ワンダフルクロスも共にマイクロファイバー系のものですので、それに準ずる商品であれば構いませんがレ
ベルの低いクロスでは、拭き取りムラが起きたり、拭き傷を付けたりします。
(7)熱湯拭き上げで使用したクロスは、早めに洗濯しても、5 ∼ 6 回でゴワゴワしてきます。使い過ぎるとボディに傷を付けてしま
いますので、早めに新品と取り替えて下さい。
5.雨天時の納車ではポリッシャーによる水(精製水)研ぎ仕上げ
最後の工程では、ポリッシャーに極細ウレタンバフを取り付け、低速で水研ぎ仕上げを行います。これはアルコキシシランの硬化を
促進させる為と、コーティング剤の平滑性を出す為に行います。水研ぎ仕上げでは、極少量の水をボディにスプレーして行う工程で
すから、水が飛散しない他、10 ∼15 分程度の作業で、コーティング剤が大変安定します。またこの作業により雨天時などの納車も
可能となります。
※水研ぎに用いる水は水道水を使用するとカルキ成分が残り、コンディション良く仕上がりません。必ず精製水を使用して下さい。
※濃色車の場合 ギアアクションポリッシャーを使用する事により バフ目やオーロラマークを付けずに済みます。
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6.自然光の下で点検
全ての作業が済んだら早めに自然光の下で必ず点検を行って下さい。工場内では見えなかった拭き残しなどが見えるはずです。特に
濃色車では、拭き残しが固まってしまうと、とても目立ってしまうので気を付けて下さい。
7.ALPHA GUARD の注意点
基本的な作業は ALPHA21 と同じですが、作業する前に、缶容器に入った状態でよく振ってかき混ぜて下さい。こうする事により酸
化チタンがシラン組織によく混じるそうです。また、ALPHA GUARD は夜や曇天での条件下で撥水傾向にありますが、晴天では親
水効果が発揮されますので、お客様にその旨お伝えください。尚、ALPHA GUARD の親水性は完全親水というよりは、滑水性に
近い性質ですのでご了承下さい。
8.ALPHA GUARD 親水促進剤について
アルファガード親水促進剤は、アルコキシシランとコロイダルシリカの混合剤で、アルファガード本液と促進剤を1:1の割合で混合
させる事により親水性能を促進させる事ができます。これはボディの撥水化しているプラスイオンをマイナス化させる役割があり、親
水を促進させるとの理論です。
9.ALPHA コーティング車のメンテナンス
ALPHA コーティング剤は、硬化してしまうとかなり丈夫な樹脂皮膜を形成しますので、通常のシャンプーや鉄粉除去液などではびく
ともしません。また超微粒子目のコンパウンドで、ある程度磨いても、コーティング層は残っていると考えられます。時間経過と共に
撥水効果、及び親水効果は次第に薄らいできますが、その際は専用のメンテナンストリートメントで効果を持続させて下さい。
10.黒樹脂パーツ復元効果について
ALPHA コーティングは、硬化型といってもカチカチに硬くなるタイプではなく、ある程度柔軟性を持たせた硬度 3 ∼ 4 位で落ち着
くコーティング剤に仕上がっていますので、白くなってきたモールやバンパーに ALPHA コーティングすれば、きれいに復元するばか
りか、ヒビ割れなどは起こしませんので、是非お試し下さい。尚、持続期間はおよそ 6 ヶ月∼ 1 年程度とお考え下さい。
11.塗装補修直後のコーティング作業は避けて下さい
塗装補修直後のアルファコーティングは、リフティングなどの可能性があり大変危険です。特にボカシ処理をした所がある場合、完全
に溶剤が抜けて安定するまで2ヶ月程度待ってもらうのが無難です。また、ボカシ作業が無く、パーツの丸塗りを行なった所でも 最低
一週間位の乾燥期間を設けてからコーティング補修の施工をして下さい。
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