深江丸乗船実習 - 海洋システム工学科

海洋システム工学科 4 回生 原田 貴明
はじめに
2013 年 11 月 28、29 日に深江丸乗船実習がおこなわ
れました。神戸大学海事科学研究科の付属練習船深江
丸をお借りし、研修をさせていただきました。貴重な
経験をさせていただいたことに感謝申し上げます。
日課と研修内容は次のようなものでした。
出発前の集合写真
11/28(木)
開始時間
8:30
8:35
9:15
10:00
10:15
10:30
11:15
12:15
13:00
13:30
14:30
15:30
16:30
17:00
20:00
23:00
11/29(金)
研修内容
開始時間
集合 神戸大学海事科学部 係留岸壁
6:30
乗船式、乗組員紹介、府立教員紹介
7:15
オリエンテーション、船内案内
8:15
出航部署見学【コンパスブリッジ】
9:00
出航
9:45
操練【船橋ハウス船尾】
11:00
講義1 船長【学生ホール】
12:00
昼食・休憩
13:00
当直説明・推進性能調査説明 【学生ホール】 14:15
船橋当直体験 【船橋船首】
15:00
推進性能調査 【学生ホール】
15:45
機関当直体験 【船橋船尾】
16:15
伊豆島仮泊 仮泊部署見学
夕食・休憩
懇親会
就寝
研修内容
総員起こし 集合、点呼、体操
講義2 府大教員 【学生ホール】
朝食・休憩
抜錨部署見学 【船橋】
船橋当直体験 【船橋船首】
推進性能調査 【学生ホール】
昼食・休憩
機関当直体験 【船橋船尾】
大掃除、下船準備
入港部署見学(急旋回、緊急停止見学)
下船式
解散
学んだこと
今回の研修でたくさん大切なことを学ばせてもらい
ました。その中で、特に印象深かったものを 5 つ紹介
します。
1 つ目は、
『船上での安全確保』に関して。船上では
安全が第一に重視されるということ。時間通りに行動
すること、挨拶や船内行動において譲り合うことが船
に乗っている者全員の安全を確保する上で非常に大切
であるということを、身をもって感じました。
機関当直体験の様子
(GPS レーダーを使い現在地を特定している)
機関当直体験の様子
2 つ目は、
『船橋当直体験』です。船内に搭載してい
るレーダーを使い、今航海している場所を地図に示す
ことや、舵取りの体験もしました。舵の操作がすぐに
船の針路に影響せず、常に船の動きを傾きや方向から
先読みをしなければいけないところが非常に難しくま
た、興味深いところでもありました。
3 つ目は、
『推進性能調査』です。私たちが乗船して
いたときの、プロペラ前進率やプロペラ効率などを算
出しました。学校の授業で、4 ストロークサイクルデ
ィーゼルエンジンの効率を計算しましたが、自分たち
の乗っている船でその計算をすることでより身近に感
じました。
4 つ目は、
『機関当直体験』です。ここでは、船内の
機関室に入り、舶用機器の配置とそれぞれの役割を学
ぶことができました。普段、目にすることのできない
大きなポンプや配管、エンジンなど間近で見ることが
でき、船が動くことのスケールの大きさと、これだけ
貴重な経験ができているということを体感しました。
最後は、懇親会です。大阪府立大学の学生、先生、
神戸大学の学生の方及び先生とお酒を飲み、楽しくと
きにはまじめな話も交えて交流しました。
機関当直体験の様子
(今回の航海の推進性能を計算している)
急旋回、緊急停止見学の様子
懇親会の様子
終わりに
1 泊 2 日という海上研修では短い日数でしたが、実際に船の上で生活をすることで陸上生活との違いを体験す
ることができました。陸上生活でルールや時間を守ることはもちろん非常に大切なことですが、一つ間違えば危
険に陥ってしまう海上では身にしみてその大切さを感じました。今回は、船上における船員の仕事や、船がどの
ように動いているのかを内部から見ることができました。
私たち海洋システム工学科で学んでいる者にとっては、
船上で働く者の心得や機関部、推進性など工学的な知識も大切な学びでしたが、船内の通路や階段、ドア、段差、
ベッド、また船の揺れなどの経験も大切で、これからのモノづくりに活きてくるのではないかと思います。最後
になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださった多くの方々に御礼申し上げます。
鵙朋 22 号の表紙絵紹介
『ロンドンテームズ河の国会議事堂』
大学 1 期 池島 彊
浪速大学第 1 期生として入学したのは、1949 年
で船舶工学科は、木造校舎(2 階建)6 号棟で 2 階
の製図室は将棋や碁のくつろぎの場でもあった。必
修科目で夏休み中に各地の造船所で1ヶ月間の実
習として午前中は現場で働き、午後は係長クラスの
講師より講義を受け、半日分の日当も貰いサッカー
部の夏合宿費とした。造船所勤務中と退職後も含め
て海外旅行を続けたが、1994 年 6 月のヨーロッパ
10 日間の旅で最初に訪れたのがロンドンでテーム
ズ河より眺めた国会議事堂の偉容に圧倒された。
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