カロリンスカ研究所滞在記(4) (2014, 12, 28 – 2015, 1, 3) <貨幣> すっかり話すのを忘れていましたが、スウェーデンはユーロを貨幣として使っていない。 そのため、スウェーデンクローネを新たに換金して使う必要があった。市場価格だと 15 円 /SEK ぐらいですが、成田空港で換金すると 18 円/SEK というレートになっていて少し損を します。 (おそらく、成田では一日分ぐらい(100SEK ぐらい)換金して行った方がいいかも しれません。 )こちらでは、Stockholm の中心駅(T-centralen)の Forlex でも換金できます が、成田よりレートが良くて、16 円/SEK ぐらいです。ほとんど、カードが使えますから、 使う分だけ Forlex などで換金すればいいと思います。教会などに行くと、ローソクを立て るのに、10SEK ぐらい払うし、教会での催し物を見たときにも、入り口に籠があるので(自 発的に)お金を少し入れることもあります。(もちろん、払わなくてもいいのですが)いつ からなのかは定かではないですが、以前はクローネの下にオーレ(ORE;1SEK = 100ORE) という貨幣がありました。最近は、この貨幣が使われることがなくなり、1SEK 以下は、四 捨五入される仕組みになっているようです。出発前に金城先生からいただいたコインや紙 幣の中に、ORE コインがあり、もう出回っていないので、貴重かもしれません。 。。 <SL カード> SL は、バスやトラム、それから地下鉄を統括している組織です。Stockholm のローカル 線は、SJ でまた別のものになる。ミュンヘンとは違うのは、S-bahn (ローカル線)と U-bahn (地下鉄)があり、どちらも同じ MVV という組織が統括している。よって、定期券を買えば、 S-bahn も T-bahn もバスもトラムもどこまでの範囲の定期券かによるがミュンヘン内なら 乗り放題になる。一方、ストックホルムでは、SL の定期券を買うと、バスやトラムや地下 鉄は乗り放題になるが、SJ 線は、新たに切符を買わねばならない。最近では、紙の切符を 発行するのをやめたらしい。すべて SL カードを使い、切符を買うにしても定期券を買うに しても必要になっている。こちらに来て、およそ 90 日はこちらに滞在するし、バスと地下 鉄は必要だろうということで、90 日チケットを購入した(2300SEK ぐらいかかった。確か、 シングルチケットが 36SEK だった気がするので、往復を 90 日したら、6500SEK もかかっ てしまう。)。そういう意味では、最初に定期券を購入しておくことはいい選択だったかも しれない。ちなみに、SL カードは、20SEK で作れるようだ。今回は、金城先生からカー ドだけもらったので、カードを作らなくてもチケットを購入できた。 <Vladana 家の訪問> 先日、Vladana が 6000SEK/月のフラットを紹介してくれた。その時には、部屋の予約 をしていたが、見に行ってみた。結局、借りることはしなかった(予約した部屋のキャン セルをオーナーに問い合わせたら、キャンセル料がだいぶかかるようだった。入居日も近 かったし。 )少し否めないのは、キャンセルを問い合わせした時に返信が遅くて年明けにな ってから来て、これはキャンセル料が発生するときに返信をしてきたのではないだろうか と疑念をもっている(考えすぎかもしれない。) 。 話がそれたが、そのときに Vladana の家が近いため、家に招かれた。中に入って、とて も広々としていた。キッチンのところにブラックボードがあって、何やらタイムテーブル が書かれていた。Vladana 曰く、子供たちのタイムシフトらしい。夫にもここで会った。 以前に、沖縄の SPDC2014 に来られていたが、話したことがなかったので、ここで初めて 話した。コーヒーとチョコレートなどをごちそうになった。すべてを伝えるのが難しかっ たが、日本の大学入試などについて話していた。将来的に、アカデミアに進むのか、企業 などに行くのかなども話した。 (まずは、アカデミアで PD のステートを得ると答えたもの の中々簡単ではないよと Vladana に言われた。 )そろそろ意識しなければならない事柄だと 思う。スウェーデンでも一般的なようだが、成人すると親と子供は別々に暮らし、両親の 方は、田舎(母国?)に帰ってしまうようだ。うちの両親も埼玉に在住だったが、富山に 帰ってしまった(理由が、ゴミゴミしたところで余生を過ごしたくないらしいのと畑仕事 がしたいらしい。 )Vladana もこれについて笑っていた。 他にもいろんな話題があったが、話は、Scaffod Lightman というブリストル大学(イギリ ス)の研究者を知っているか?と聞かれた。彼の論文か review にてグルココルチコイドレセ プターの核内のドット構造形成について書かれていた。見たグラフの実験は、Dex を加え た後、洗い流すものであった(二回目の洗い流しまで示されていた。)。示されていた核内の ドット構造は、Dex を加えると形成され、洗い流すと解離してなくなる可逆的な構造体で ある。この構造体に対してどこまでキャラクタライズされたかはまだ論文を読んでいない が、転写活性に関与するような構造体だと考える。特に気になるのは、形成された構造体 の内外で分子交換があるのか(FRAP 解析)とどれぐらいの分子が集まった構造なのか (Nanoscopy 解析)や GR の単量体および二量体(量体によって形成が変化するのかどうか)の 関与(A458T と WT の比較など)である。さらに、少し前の報告で、Med18 タンパク質(メデ ィエータータンパク質のひとつ)と GR が相互作用することが報告されているので、Med18 の関与および他のメディエータータンパク質の関与が構造体形成にあるのかどうかも気に なるところである(転写プロセスのために一か所に DNA に結合した GR が集められている のかどうか。 ) 。(グルココルチコイドグループは、一度読んでみるといいかもしれません。 Nature から出ていたと思います。) <年末年始> 年末年始は、久々に遅くまで寝ていたりと不規則な生活を送っていた(図書館もしまっ ていたので) 。カウントダウンはビックイヴェントで日本の静かに過ごし初詣に行くのと違 って、家庭で打ち上げ花火を打ち上げて年始を迎えるのが一般的なようです(ミュンヘン でも同様) 。そもそも初詣という行事が海外にはない。家で静かに過ごす人もいると思う。 ミュンヘンのときは、夜 9 頃から打ち上げ花火の音がしきりになっていて、年が明けるま で続いていた。スウェーデンでは、もっと早くから音がしていた(16 頃から)。カウントダ ウン会場は、スカンセンにあるようで、おそらく大規模な打ち上げ花火はスカンセンで上 がっているのだろうと思い、Mariatorget に向かった。Mariatorget の高いところから Gamla stan 方向を見ると、Gamla stan の向こう側にスカンセンが位置するので写真をと るとあたかも Gamla stan で花火が上がっているように見える。意外と、Gamla stan が一 望できるような場所なので、個人的にはおススメの場所と思う。カウントダウンの際には、 シャンパンを持ち寄って、飲むのがスウェーデンのカウントダウンらしい(おそらく、向 かう人はシャンパンが入った紫色の袋をもっている。袋からシャンパンの上部がこんにち はしている。 ) 。ミュンヘンでは、Goetheplatz 駅から近いオクトーバーフェストの会場で行 っている(ミュンヘンのミハエルから写真メールが来た。)。 私は眠たかったので、Mariatorget に 19 時頃に行って、写真を撮って帰宅した。 (帰宅す ると共通スペースでワイワイしている人がいて、どこでウイスキーボトルを買えるのか尋 ねられた。こちらにきて、お酒を一滴も飲んでない私がわかるわけがない。) <観光名所?> Vladana と観光名所の話を Vladana 宅で話していた。Vladana は Versa 号博物館には行 ったかと聞いてきたが、行ってないと言った(山本さんが行ったこともあり、行くのをや めていた。 ) 。Vladana 曰く、がっかりするようだ(行くなら、あまり期待しない方がいい と言われた。 ) 。同様に、Novel prize 博物館もである(あまり期待を大きくしないで行くと いいと再度言われた。 )。個人的には、写真の展示とかがある Fotografiska や Swedish history museum とかに行ってみたいと思っている。 それから、私の親友の親族が住んでいるらしく、良いところだよと言われた Uppsala で ある。Vladana に Uppsala はどうか聞いたら、一日で回れるぐらい小さな町で、教会など 見て回るにはいい街と言っていた。SJ 電車で 1 時間ぐらい行けて、片道 80SEK ぐらいな ので、どこかの週末に行ってこようかと思う。ついでに、Uppsala のかなり大雑把な模式 図のような地図をもらった。 以前に Schwille 研究室があったドレスデンも放射状に並んだ街並みと歴史的建造物が街 中にあふれていて、美しい町だと思った。Vladana もドレスデンは美しい町だと言ってい たので、若干 Uppsala にも期待している(あまり期待するとがっかりするかもしれないが。 )。 <スカンセン野外博物館> スカンセンは、先ほど述べたようにカウントダウンの地である。また、展示物(スウェ ーデンの地方のクリスマスなど)や動物園があるかなり内容盛りだくさんの野外博物館で ある。最初の地図を見て、広大で一日では見て回るのは難しいと思った(ミュンヘンの isartor 駅の近くにあるドイツ博物館と同じにおいを感じた。)。入場してすぐ右手側の方に アクアリウムがあり、カエル展?かなにかをやっているようだった。ポスターのところに は、青色や黄色などカラフルなカエルの写真が載っていた。しかし、スカンセン野外博物 館に入場するのに 100SEK が必要であり、アクアリウムに入場するのにさらに 120SEK が 必要になるようで、あきらめた。そのほかにも、マッチ・タバコ博物館や屋内にセットさ れたクリスマスシーズンの生活などが展示されていた。他にもガラス工芸や印刷器具やそ のために使われる文字や絵のテンプレートが展示されていた。ポツポツと点在している家 の中に展示物などがある一方で、できたてのパンを売っている場所やお土産屋さんなども あった。まだまだ寒い時期なので、露店では暖かい飲み物や鉄板で焼いている暖かい食べ 物が売られ、繁盛しているようだった。ガラス工芸のところでは、実際に溶けたガラスを 加工しているプロセスを見学した。ここで、今年で最後ということもあったので、M2 三人 衆へのお土産を購入した(何かは、札幌に帰ってくるまで秘密)。 Vladana 家に訪問して、スウェーデン番号をもっていると緊急時や何かあった時に連絡し やすいからと携帯を借りることになった。Vladana があれやこれやと気にかけくれている ことに感謝したい。話すことに夢中になっていて、家の中を写真を撮らせてもらうのを忘 れた。年末に、研究室宛にポストカードを送りました。無事に届くかどうかが不安である。 Schwille さにも去年同様にメールを送って返信が返ってきた。 もう使われていない ORE コイン スカンセンの方向で花火が上がっている。 Mariatorget にて撮影。 ↑Hallonbergen 駅は、住宅街で子供が多いせいか一 面赤や青などの壁じゃなくて絵が描かれていた。 ←Aula Medica の建物(良さがわからない。) ←スウェーデンにはカップラーメンが売っていた。 日本で 100 円ぐらいのものが 15SEK (225 円)で売っ ていて、割高である。ミュンヘンでは、そもそもカ ップラーメンというものが売られていなかった。 夜の Gamla stan 地下鉄の駅にはリンゴ以外にも (だいぶ夜も治安は良さそうだ。) よくわからないモニュメントがある。 (なんだろう?) スカンセンの入り口 焼きたてのパンを購入できる。 クリスマスのデコレーションクッキーも 印刷機。右上の丸い板(パレット)にインクを 売っていた。 乗せてレバーを引くとローラーがパレットの インクをつけて、手前の板の所に紙を置いて ハンコのような感じで文字を印刷する。 ←馬に乗って、向こう側に見える小屋を一周し てくるもの。子供に大人気で、長蛇の列ができ ていた。さすがに 30 歳に手の届く大人がちび っ子に混ざるのもおかしかったので、やめた。
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