超高齢社会において 医療制度はどう変わっていくか

ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
超高齢社会において
医療制度はどう変わっていくか
2015年3月12日
株式会社ベネッセスタイルケア
医療連携部 雫石 健
1
日本は「超高速」高齢化
資料:日本-「国勢調査」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口-平成14年1月推計」(中位推計)
その他-各国の統計年鑑及び国連資料,「World Population Prospects(2000)」
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ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
医療制度の現状
医療費一人あたりの医療費は高齢者が圧倒的に高い
65歳未満が16.9万円に対して、65歳以上は70.3万円
また、80歳代になると入院費用の割合が高くなる
※ 「医療給付実態調査報告」(厚生労働省保険局)等より作成
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看取りは病院から施設・在宅へ
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ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
仕事と介護の両立を妨げていたものは・・・・
~2つの相談事例のご紹介~
2015年3月12日
株式会社ベネッセシニアサポート 主任相談員
寺田 敦子
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事例1
1
Aさんの場合
目の病気を期に家に引きこもるように・・・
《住環境》
・ 本人(Aさん)は川崎で一人住まい
・ 両親は横浜で二人住まい
・ 姉夫婦は横浜近隣に家族で住んでいる
《相談内容》
3カ月前に、突然、母の両目が見えにくく
なった。医師の診断は、網膜の閉塞と言
われた。一度買い物に行き、電車の中
で転んだ。落とした買い物を集めること
ができなく、それ以来家に引きこもって
いる。今は、身の回りのことを父が一人
で行い、仕事や子育てにより週末のみ、
姉妹が実家に行き買い物や食事の支度を
している。
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ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
事例2
Bさんの場合
転勤先から毎週実家にもどる遠距離介護に・・・
《背景》
・母は60歳の定年まで救急外来の看
護師の仕事をしていた。
今は、認知症が進み3年前から施設に入
居中。
《住環境》
父:自宅で独居
母:グループホームに入居中
本人(Bさん):地方の支所に赴任
・父は、病気で左半身のしびれがあり、
不自由な生活であった。水泳や自宅でリ
ハビリを行い生活をしていた。
昨年の7月に父の意思で改善する手術
を受けた。手術は成功したが、手術の後
遺症で右半身まで不自由になった。
2ヶ月後、リハビリ病院に転院し、ここ
1週間、本人の意思で自宅に戻った。
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ワークライフマネジメントの
実践のご紹介
ベネッセがWork&Careに取り組む背景
2015年3月12日
株式会社ベネッセホールディングス
Work&Careサービス責任者
鬼沢 裕子
3
ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
ベネッセにおける「両立支援」の変遷
ベネッセでは常に「仕事」での成果も求めつつ、
「育児との両立」を支援してきた。
◆男女均等・全員総合職は1970年代から
経営方針として「優秀な人材の確保と活用」
意欲と力があれば、男女は関係ない
育児休職者人数と復帰率の推移
◆1986年より「両立支援」に着手
戦力として女性の就労継続はMUST
の課題に。30年以上の運用実績
◆制度は常にブラッシュアップ
育児時短者の人数の推移
育児休職期間:6か月⇒3年間⇒子が1歳の年度
末⇒4月14日まで⇒4月14日または9月14日まで
*育児時短制度も途中で数回改訂
制度に「完成型」はない。運用状況を
評価しつつ常にブラッシュアップ
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×
超高齢社会
4
グローバル
社会
これからの時代にふさわしい「働き方」をつくるのは我々!
そのヒントをいただくためにも
武石恵美子氏(法政大学キャリアデザイン学部教授)
「ダイバーシティ推進のための働き方改革」
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ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
Profile
武石恵美子先生
法 政 大 学 キ ャ リア デ ザ イ ン 学 部 教 授
博士(社会科学)
筑波大学卒業後、労働省(現・厚生労働省)、
ニッセイ基礎研究所、東京大学社会科学研究所助教授等
を 経て、 2006 年 4月 から 法政 大学。
専門は、人的資源管理、女性労働論。
著書は
『 雇 用 シ ステム と 女 性 の キ ャ リア 』 ( 勁 草 書 房 、 2 0 0 6 年 )
『 国 際 比 較 の 視 点 か ら 日 本 の ワ ー ク ・ ラ イ フ ・ バ ラ ン スを 考 え る 』 ( 編 著 、 ミ ネ ル ヴ ァ 書 房 、 2 0 12 年 )
『 ワ ー ク ・ ラ イ フ ・ バ ラ ン ス支 援 の 課 題 』 ( 編 著 、 東 京 大 学 出 版 会 、 2 0 1 4 年 )
など、 他 多 数 。
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1
ご講演の中で、武石先生から次の3点についてお話いただきました。
1.なぜ今ダイバーシティなのか
2.ダイバーシティを推進することにおける「働き方改革」の意味
3.個人の仕事と介護の両立における企業の役割
ダイバーシティマネジメントを経営上の課題として捉えることの意味をわかりやすく解説するところから
始まり、国際比較の視点から日本の「働き方」の現状を解説。
企業、また職場のマネジメントの中でダイバーシティマネジメントに取り組む際のポイントとなる視点が
提示されました。さらに「仕事と介護の両立」が今後の企業社会にとって、いかに重要なものとなるかを
厚労省の委託調査結果をもとに説明していただきました。
質疑応答では、
・経営への有効な説明方法について教えてほしい
・短時間勤務制度の活用など、権利主張に偏る社員に対して
どう対応すればよいか
等、たくさんの質問が寄せられ、武石先生からご回答いただきました。
※武石先生のご講演資料の中から一部を掲載させていただきます。
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2
ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
ベネッセ
Work & Care 研究会
2015.3.12
ダイバーシティ推進のための
働き方改革
法政大学キャリアデザイン学部
武石 恵美子
2.DMと働き方改革:女性活躍を例に
出所:経済産業省「ダイバーシティと女性活躍の推進~グロ-バル化時代の人材戦略~」(2012.3)
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ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
始業時刻と終業時刻
【始業時刻】
(%)
日本
男女計
男性
女性
イギリス 男女計
男性
女性
ドイツ
男女計
男性
女性
n
10069
6708
3258
979
473
506
1012
535
477
6時より前
0.3
0.5
0.0
2.3
2.1
2.6
2.8
3.4
2.1
6時台
7時台
8時台
9時台
0.6
0.9
0.1
4.2
5.7
2.8
12.6
12.5
12.8
6.1
7.6
3.1
14.1
19.5
9.1
31.3
29.5
33.3
65.8
66.0
66.0
41.7
37.6
45.5
36.2
37.6
34.6
24.9
23.2
28.8
27.3
25.2
29.2
10.6
10.7
10.5
18時台
19時台
20時台
25.1
25.6
24.3
15.9
19.2
12.8
14.1
16.6
11.3
18.6
22.9
9.9
4.0
5.3
2.8
4.3
5.6
2.9
8.2
10.8
3.1
1.4
1.7
1.2
1.2
1.1
1.3
10時台以降
無回答
1.4
1.3
1.6
8.9
7.8
9.9
5.8
5.2
6.5
0.7
0.5
0.5
1.5
2.1
1.0
0.7
1.1
0.2
【終業時刻】
(%)
日本
男女計
男性
女性
イギリス 男女計
男性
女性
ドイツ
男女計
男性
女性
n
10069
6708
3258
979
473
506
1012
535
477
17時より前 17時台
3.7
2.9
5.6
36.7
34.7
38.5
51.1
45.2
57.7
39.8
32.3
55.3
37.8
34.9
40.5
27.1
28.6
25.4
21時台
22時台以降
2.7
3.5
1.0
1.3
0.8
1.8
0.6
0.7
0.4
無回答
1.1
1.6
0.3
1.3
1.3
1.4
0.9
0.9
0.8
0.8
0.6
0.6
1.5
2.1
1.0
0.7
1.1
0.2
資料:武石恵美子(2012)「国際比較の視点から日本のワーク・ライフ・バランスを
考える」(ミネルヴァ書房) より
9
職場のパフォーマンス
「そう思う+どちらかといえばそう思う」の割合
職場の状況:業績はよい
0.0
20.0
日本
40.0
60.0
80.0
0.0
30.4
72.3
ドイツ
75.8
職場の状況:メンバーの仕事に
対する意欲は高い
0.0
20.0
40.0
日本
60.0
40.0
66.9
67.9
職場の状況:メンバーの職場に
対する満足度は高い
0.0
20.0
40.0
60.0
60.0
80.0
25.8
53.1
ドイツ
62.5
職場の状況:個人の事情に応
じて柔軟に働きやすい
職場の状況:メンバーの職場
貢献意識は高い
20.0
80.0
ドイツ
イギリス
59.9
0.0
60.0
44.4
日本
54.5
ドイツ
ドイツ
40.0
イギリス
80.0
46.2
イギリス
イギリス
20.0
日本
イギリス
日本
職場の状況:メンバーは仕事を
効率的に行っている
0.0
80.0
日本
41.6
63.0
70.2
イギリス
ドイツ
20.0
40.0
60.0
80.0
53.8
50.1
68.2
出所:武石恵美子(2012)「国際比較の視点から日本のワーク・ライフ・バランスを考える」(ミネルヴァ書房) より
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ベネッセシニアサポートの仕事と介護の両立支援サービス
介護離職の現状
(資料)総務省「平成24年就業構造基本調査」
23
介護をする場合の就業継続の可能性
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