JAC 00会 NEWS L 2015 年 1 月 15 日号 発行:日本山岳会00会 発行人:佐藤 允信 ETTER 編集者:本間 正士 明けましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 昨年9月27日、11時52分御嶽山で突然の水蒸気爆発により、60人以上の未曾有の遭難者が出ました。 登山者の仲間として、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。 00会も発足より15年を迎えようとしています。一般の高齢者の方々と比較すれば、元気溌剌の状態では ないかと思われますが、やはり年には勝てない時期が必ずやってきます。日々の研鑽も大切ですが、高齢化に 合わせた登山の形態を考えていく必要があると思います。時間に余裕を持つこと、無理をしないこと。この2 つの原則を守って、四季の美しい日本の山々を今後とも皆さんと一緒に楽しみたいものです。 高畑山~倉岳山 日 時:平成26年11月12日(水) 参加者:酒井、綿貫、副島、山城、吉田、綾部、平(綾部さん友人)、佐藤(記)8名 高尾発7:47、鳥沢着8:05 駅前で副島式準 の町の景色を楽しんだ。10:00地藏のある高畑 備 体 操 山の分岐に着く。ここから勾配がきつくなりジグザ 後8:3 グの山道を登ることになる。雑木林の歩きは気持ち 0出発、 よい。11:44高畑山山頂に着く。数組のパーテ 今 回 は ィーが先に着いていた。山頂では道志の山々の景色 綾 部 さ を堪能しながらゆっくり昼食をとる。12:25出 ん の 友 発。酒井さんは倉岳山へは行かずに下山することに 人、平氏 なった。穴路峠13:00着、倉岳山13:48着、 が参加、 尾根からの景色はどこも素晴らしかった。若干休憩 紹 介 が し立野峠14:25着、下山は樹林の中を2時間以 ある。百 上歩かなければならない。柳川駅16:42着。休 名山達成のベテランだ。 憩を入れて約8時間の行程でしたが和気あいあい 中央線沿線の山は駅から歩けるので登山者には の良い山行となりました。 非常にありがたい存在だ。樹林の中をしばらく歩く ※今回より山城氏には万全を期して簡易タンカ と貯水池に出た。ここで小休憩し、周囲の紅葉と下 を持参していただくことにしました。 忘年山行 陽だまりの低山・ジダンゴ山(758m) 日 時:平成26年12月8日(月) 参加者:酒井L、副島、佐藤、石井、佐々木、臼井、佐野、 佐野夫人、山城、綾部、吉田、本間12名 寒波も一段落して、風もない快晴に恵まれて9時30分、 小田急線「新松田駅」集合。石井さん、佐野さん、佐々木さ ん、臼井さんと本当に久しぶりの参加者も含めて12人集ま り、久しぶりに賑やかな山行となった。 1 寄(やどりぎ)行のバスに乗り終点まで。2つの団体で座席はほぼ満員であった。もう一つの団体は「つくしの ハイキング クラブ」だということで町田の隣組の感じだ。広い どというので落ち葉を踏みしめて宮地山頂上に1 バス折り返し上の片隅で、いつもより念入りに準備 4:00到着。片斜面がちょっと開けているだけで 体操をして10:20出発。中津川の橋を渡り集落 展望もない。山頂の気分はなかったが大きな楓の紅 の舗装道路をしばらく歩き登山道に入る。ほどなく 葉がきれいだった。バス時間に遅れまいと急いで引 大寺休憩所に着く。気持ちのいい里山気分で話をし き返す。集落に近づくと立派な茶畑があり、滑りや ながらのんびり歩く。広い尾根伝いにひたすら登り すい下り坂を慎重に下りた。舗装道路に出ればすぐ を歩いて12:05ジダンゴ山山頂に着く。山頂は 中津川の橋に出る。朝は気が付かなかったが、この 広く展望も素晴らしかった。酒井さんが各方角を写 橋は大寺橋、別名「メロディー橋」と呼ばれ、欄干 した写真コピーを準備してくれており周りの丹沢 部分が鍵盤になっていて、備え付けの木製ハンマー の山々を確認した。西側には富士山が片袖を出すよ で叩くと「お馬」のメ うに見えていた。南側は広々と町と相模灘が静かに ロディーになった。面 広がっていた。ジダンゴの名前に興味を持っていた 白いことを考えたも が山頂の碑にはその由来が刻まれていた。ジダンゴ のだ。足を痛めている (ウ)は古来震旦郷と書く。欽明天皇の代に仏教を伝 佐野さんが14:45 える仙人が山上に居住していた。この仙人をジダゴ 初のバス時間までに ン(さとりに達した人の意)と呼んだことからジダ 滑り込んでくれて新 ンゴに転じたという。30分あまり明るい日差しの 松田ではゆっくり忘年会で締めくくることができ 中で食事と休憩を取り、12:45下山。途中鉄塔 た。企画の酒井さん有難うございました。 を通り、宮地山への分岐に出る。山頂までは5分ほ 白井差峠~秩父御岳山縦走 期 日:2014年12月31日~2015年元日 参加者:山城、田村、佐藤(記)3人 両神山への登山は一般的には日向大谷から清滝 が、ゆったりとした山容だった。三角点あり。ここ 小屋を目指すものと、白井差から山頂を目指す二つ から東に少し歩いて、また南東方向へ歩いて滝ノ沢 のルートがある。今回我々が縦走するルートは、両 山の手前の小広い落ち葉の溜まった場所で15:0 神山から南下する梵天尾根なのである。歩くのは白 0過ぎテントを張った。夜半小雪が降り出した。朝 井差峠から秩父御岳山までの長い尾根で小鹿野町と 4~5cm の積雪となり小雪が降り続いた。7:00 秩父市の境界となっている。 前、氷点下5℃の中での出発となっ 白井差峠までは三峰口駅から中津 た。滝ノ沢手前で少し北東へ、そし 川行のバスに乗り、中双里で下車す て東へと進路を変えながら四期萩 る。白井差峠までは急登で約800 (三角点1188m)、この山は岩山 m以上の高度差、テント装備なので で雪の付いた岩を攀じ登らなければ 標準タイムより30分余計時間がか ならなかった。四期萩の前後は痩せ かってしまった。峠には標識と木の 尾根の連続でアイゼン無しで歩いた ベンチがあった。12:40ここから進路は南東方向 ので慎重に歩かなければならなかった。12:30秩 となり冬枯れの雑木の尾根をたどって歩くのだが、 父御岳山裏の登山口に到着、小雪がやまないため、 標識が全くなくなってしまう。時折「東農大」の小 落合集落に下山することとした。落合バス停14: さな石標が埋められている。 15着、14:44のバスに乗車、三峰口駅に15: 地図上の1441m峰、1424m峰を過ぎて芋 03着。今回のコースは標識、山名板が無く、踏み 堀ドッケン1464m、ドッケンは尖峰を意味する 跡もハッキリしていない為、地図を再確認しながら 2 歩く必要がある。経験者向の山域である。 新年山行は高尾山 期日:2015年1月25日(日) 参加者:副島L、佐藤、酒井、三渡、石井、綿貫、綾部、本間(記)8名 天気の関係で当初の予定を変更して日曜日の実 40山頂到着。幸い 施となった。朝から素晴らしい天気で9時JR高尾 昼食のスペースが取れ、風もない心地よい日差しの 駅に集合した。駅前バス乗り場は大変な混雑であっ 下でゆっくりすることができた。白い富士山がよく たが我々は線路伝いに歩きバ 見えた。山頂での記念写真を撮っ ス道路に出て落合の交差点か た後稲荷山コースを取って下山し ら高尾山近道に入った。初めて た。高尾山口駅に3時前について の道だったが静かな山道でな しまった。京王線でそのまま帰る かなかいい。久しぶりの参加の 人もいたので2次会は無しで別れ 三渡さんにアンナプルナ遠征 た。ちょっと物足りなかった人も の話を聞きながら金毘羅台園 いたのでは・・・天気に恵まれた 地に出る。この先は1号路の一 新年の山行であった。 般道路で人も多い。ケーブルカ ー駅で石井さんと合流して薬王院に参拝し、11: 特別寄稿 三渡さんが長く温めていた計画をいよいよ今年挑戦します。計画とその思いを写真とともに寄せていただきま した。計画書の一部をご紹介します。 ポカラからの眺望 マ チ ャ プ チ ャ レ (6,993 アンナプルナⅢ(7,525m) アンナプルナⅣ(7,525m) アンナプルナⅡ(7,937m) m) アンナプルナⅣ峰シニア登山隊2015 1. 趣旨 永く憧れを抱き続けてきたアンナプルナⅣ峰、志を持つ山の友人と計画を立ち上げました。エベレストがその 頂を明け渡す 3 年前、1950 年 6 月に世界初の 8,000m 峰アンナプルナⅠがフランスの登山隊メンバー、モーリ ス・エルゾークによって成し遂げられた。 「処女峰アンナプルナ」は彼が、困難を極めた登攀のありのままをド キュメンタリーの読み物として本にしたものである。当時兵庫県姫路山奥の寒村で中学校に通っていた一人の 少年は、学校の図書室でたまたま手にしたこの本を発見、身を固くして読み、感動したことを記憶している。 爾来 60 年余、この山域はエベレスト周辺とは少しく違った経過を辿って今日あるように見えます。豊穣の女神 3 と別称されるアンナプルナ山群を取り囲む 2 本の顕著な河川、時計回りでムクチナートへのルートはモータリ ゼーション化で車が普及し、歩かずにこの聖地へ到着できるまでになっている。果たしてこの事実がよろしい のか。 2012 年秋私たちは、右手側マルシャンディ川を遡行する形で 5,416m のトロンパスを越え 2 週間余りの時間を かけ、ムクチナートまでのトレッキングを行った。その途中、フムデの町並みのすぐ先を左折し、アンナプル ナⅣ峰の BC 地点まで 2 泊 3 日のサイドトリップをして頂上までのルート、テント拠点もつぶさに目視した。キ ャンプテントを1ヶ所増やし天候が利さえすれば、高齢の私たちも登頂の可能性があると意気込んでいます。 併せて自然体で生きるシニアの元気度をアピールしたい。残る人生の短い時間を考えるとき、何よりもこの山 からメンバー自身が生き甲斐を得たい。(隊長 三渡 忠臣) 2. 計画の概要 1) 隊の名称 アンナプルナⅣ峰シニア登山隊 2015 2) 登山の目的 アンナプルナⅣ峰 全員登頂 3) 登山ルート マルシャンディの支流 サブジェコーラを詰め Ⅳ峰北面ルート採用 4) 登山期間 2015 年 4 月 10 日~2015 年 5 月 20 日 (7 日程度の予備日) 5) 隊の構成 隊長 1、隊員 2 計 3 名 3. 登山の概要 高齢者で 66~75 歳の私たちは極地法登山を採用する。記録をみると、通常 3 ヶ所のテント設営とありま すが私たちは 1 ヶ所を追加し、4 ヶ所をテント拠点としたい。ルート工作等にシェルパの助力を求める。 アンナプルナⅣ峰登山開始の前に 3,280m フムデを拠点にして、4 月 17 日から 10 日間の高所順応登山を Chulu Far East 峰 6,059m で行い本番に備えたい。5月10日アンナプルナⅣ峰頂上アタック。 BC:標高 4,750m C1:5,500m、C2:6,100m、C3:6,500m、C4:7,000m、山頂 7,525m 私の山紹介 もりやさん 展望の山 守屋山 (1660㍍)100名山のうち33座が同定できる山 酒井晴永 茅野駅から152号線を高遠方面へ車で20分ほど走ると杖突峠に出る。さらに2分ほど先の右側に守屋山登 山口がある。登山口には30台程度の駐車スペースがある。登山口から東峰まで1時間20分くらいで東峰か ら西峰までは20分あれば十分である。本峰は西峰であるが東峰のほうが展望はよく岩石帯である。西峰は広 い草地で大勢が休憩できる。トイレは避難小屋広場に簡易トイレが4つある。 登山口から避難小屋(水飲み場)まで緩い登りと下りで40分、そこからさらに東峰まで緩い登りと胸突き八 丁10分と合わせて40分である。東峰の山名表示板には南北アルプスと中央アルプスの山名が表示されてい る。八ヶ岳や蓼科山は大きく浅間山も近い。西峰には東峰で見えにくかった御嶽さんも見える。同定できる山 は100名山のうち33座である。これほど展望のよい山は3000㍍級の山でも少ない。北側眼下には諏訪 湖の全景が楕円形に見える。この山は諏訪大社の奥宮として小さな石祠もある。 地元の人にはハイキングコースとして親しまれているだけに老若男女も多い。植物も豊富で、四季折々の草花 も楽しめる。冬枯れの10月は新雪のアルプスの眺めが素晴らしい。 編集後記 ² 00会初代会長 三渡さんのアンナプルナⅣ峰の登頂成功を心から祈っています。帰国後の土産話を楽し みにしています。 ² 1月の例会で年間山行計画がほぼ確定しました。予定表の中に是非記入しておいてください。 ² 例会の開催は、毎月第3火曜日、午後5時からJAC会議室で行っています。参加をお持ちしています。 次回は2月17日、3月17日、4月21日です。 4 ² なかなか参加できない方々の山の話や近況報告などお寄せください。 (本間までEメールまたは郵便でお 願いします。[email protected]) 5
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