2015 年 7 月 17 日 株式会社 C&I Holdings 2015 年 7 月 16 日付ご質問に対して、以下のとおり回答いたします。 (1) 御社の投資は「村上家の自己資金」によると一部で報じられています。借り入れや外部の投資家 からの資金は扱っていないのでしょうか。 ⇒基本的には村上家の自己資金のみの投資ですが、レバレッジをかけるために、証券会社等から 株式を担保にした株券担保融資を受けることはあります。 (2) 6月 26 日付「黒田電気株式会社に対する臨時株主総会招集請求について」において、「今後、黒 田電気の取締役会が中長期的な成長戦略を検討していく中で(中略)株主還元策を修正していく 可能性があります」としています。村上世彰氏らが取締役に選任されたあとでも「株主還元性向 100%」の変更があり得るということでしょうか。 ⇒はい。実際に黒田電気の中に入り、具体的な設備投資等の状況を把握、分析した結果、株主還 元するよりも、設備投資等の他の成長戦略に充てた方が株主価値向上に資すると判断した場合に は、取締役会で協議の上、株主還元性向100%の変更もあり得ます。しかし、そのような場合 には、私どもの推薦する取締役からはきちんと株主の皆様への説明責任を果たすと聞いています。 (3) 黒田電気のM&A対象について具体的な候補はありますか。 ⇒このような会社であれば黒田電気の企業価値向上につながるのではないかと考えている先はあ りますが、私どもからは具体的に交渉したりということはありません。 世界の電子部品業界を見ていただくと、Avnet 社(米国)、Arrow Electronics 社(米国) 、World Peace Group 社(台湾)等の巨大な電子部品商社が 1990 年代から M&A を繰り返して年商 1 兆円か ら 3 兆円を実現し、同業界において圧倒的な影響力を持つに至っています。一方で日本の電子部 品業界では大手の黒田電気ですら売上が 3,000 億円弱であり、日本の電子部品商社業界も、流通 の要として規模の利益を追求すべく構造改革が必要であると強く感じています。 (4) これまで、黒田電気経営陣との協議はどの程度の回数行いましたか ⇒電話、訪問、書面でのやり取りを含め、かなりの回数行っています。我々としても多くの時間 を使って黒田電気の経営陣との協議を行っていました。 (5) 村上世彰氏と黒田電気経営陣との面談による協議、意見交換などは行われていますか。7 月3日 付の村上世彰氏の文書に「対話」 「議論」とあるのは、実際に会った、あるいは電話で、というこ とでしょうか。それとも書簡やメールのやりとりでしょうか。つまり関係構築にどの程度力を注 いでいるか、ということです。 ⇒(4)と同様です。出来る限りの努力はしました。 (6) 上記(2)の文書で「経営権を取得することが目的ではなく、黒田電気の資本政策を変えること、 および新たな企業戦略としてM&Aによる業界再編を積極的に検討・実施すること」としていま すが、これは経営の舵取りをする、支配するということではないでしょうか。ご見解はいかがで しょうか。 ⇒弊社は資本政策および M&A を前向きに検討していくべく社外取締役を株主として推薦している もので、黒田電気の経営を支配する意図はありません。実際に今回弊社が提案している社外取締 役候補は 4 名であり、現在の黒田電気の取締役 6 名との員数の対比からすると、経営を支配する ような過半数にはなりません。 (7) 臨時株主総会に向けて、他の株主と面談するなどして御社提案に賛同するよう働きかけています か。 ⇒はい。黒田電気株主にとって重要な事案であることから、積極的に弊社から株主向けに書簡を 出したり、ご連絡したりという形で、ご賛同をお願いしています。 (8) 黒田電気への投資のきっかけは何でしょうか。 ⇒投資のきっかけは、資本市場の原則を無視した CB の発行によって株価が低迷していたことから、 投資対象として魅力的であったことです。またこのような黒田電気の資本政策等について弊社ら としても株主価値向上に資する助言ができるであろうと判断しました。 (9) 創業家の黒田善孝元社長と御社の接触は、投資の前でしょうか、後でしょうか。 ⇒株主との個別の件については回答を差し控えさせていただきます。 (10) 7 月 13 日付「黒田電気株式会社取締役会からの弊社臨時株主総会提案に関する意見表明につい て」を見ると「付け焼き刃的」な行動があると指摘したり「非常に理不尽な誹謗中傷」を受けた と表現したり、対立の深刻さがうかがえます。「敵対的買収」と受け取れる状況ですが、投資先 と御社との現在の関係についてご見解をお聞かせください。 ⇒同書面に記載のとおり、黒田電気の株主還元を強化しようとする姿勢については株主として歓 迎します。現経営陣の皆様も弊社も黒田電気の株主価値、企業価値最大化という観点で利害は一 致しているので、対立の深さは感じておりません。しかしながら、その実行のスピード感、規模 感の意見の違いがあるので、これは引き続き経営陣と対話していくことが重要であると考えてい ます。 また本件は社外取締役の選任を求めるものであり、また、取締役会の過半数を占めるものでは ないので、「敵対的買収」ということではありません。 以上
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